JP2001288266A - ポリサルファイドおよびその硬化物 - Google Patents

ポリサルファイドおよびその硬化物

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JP2001288266A
JP2001288266A JP2000103321A JP2000103321A JP2001288266A JP 2001288266 A JP2001288266 A JP 2001288266A JP 2000103321 A JP2000103321 A JP 2000103321A JP 2000103321 A JP2000103321 A JP 2000103321A JP 2001288266 A JP2001288266 A JP 2001288266A
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polysulfide
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iii
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sch
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JP2000103321A
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Masahiro Sugimura
正宏 杉村
Sayuri Kawabata
さゆり 川畑
Masahiro Henmi
昌弘 辺見
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】良好な耐候性を有するポリサルファイドおよび
その硬化物 【解決手段】下記構造単位(I)〜(IV)、または、
(I)、(III)および(IV)の3種で構成されている
ポリサルファイドであって、(III)は、(I)または
(IV)と結合しており、かつ、(IV)が末端にあること
を特徴とする。 構造単位(I) −(SCH2CH2OCH2OCH2CH
2−Sx)−および/または−(SCH2CH(OH)C
2−Sx)− 構造単位(II) −(R1O)n−R1− 構造単位(III) −X−Ar−X− 構造単位(IV) −SCH2CH2OCH2OCH2CH2
−SYおよび/または −SCH2CH(OH)CH2−SY 但し、R1は炭素数2〜4のアルキレン基、Arは芳香
族環、Xは官能基であり、Yは、水素またはSi
(R23である。かかるポリサルファイドをポリイソシ
アネート化合物、または、ポリエポキシ化合物を用いて
硬化させた硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋外暴露しても弾
性率が低下せず、かつ表面の亀裂劣化が生じることなく
良好な耐候性を有するポリサルファイド硬化物向けポリ
サルファイドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリサルファイド重合体の繰り返し単位
の硫黄の結合数が2である液状のものおよび繰り返し単
位の硫黄の結合数が2以上では分子量が10000を越
える常温で固体のものが商業的に取引されている。この
ようなポリサルファイド重合体は、米国特許第2466
963号や特開平8−32784に記載されている方法
で製造される。
【0003】ポリサルファイドは、硬化剤で硬化させる
ことで、シーリング材、塗料、接着剤等に広く用いられ
ている。ポリサルファイドは、末端がチオール基、また
はそのチオール基を変性したチオシリル基であることか
ら、特開平8−131468に記載されるように、ポリ
サルファイドの硬化時に、それらの官能基と反応が容易
なイソシアネート基やエポキシ基を有する物質を硬化剤
として混合することで容易に硬化する。なお、硬化に用
いるイソシアネート基やエポキシ基を有する化合物は、
毒性、発ガン性が高く、気化した際に発生する蒸気の吸
引も危険があることから低分子量の化合物では用いず、
例えばポリプロピレングリコールのようなポリマーの末
端にイソシアネート基やエポキシ基を導入したような分
子量の大きいプレポリマーとして用いられている。
【0004】プレポリマーで硬化したポリサルファイド
は、ポリサルファイドとプレポリマーのブロックポリマ
ーとなっている。ブロックポリマーは、共重合系ポリマ
ーと比べて、個々のブロック成分が層分離しやすい。そ
のため、ブロックポリマーにおいては、よりブロック部
分の個々の特性を発現する。
【0005】一方、ポリサルファイドの硬化物は、粘弾
性や耐薬品性に優れることからシーリング材に用いられ
ていたが、長期間使用した場合、硬化物表面に亀裂が生
じるという耐候性の問題があった。この亀裂の原因は、
ポリサルファイドの性質によるものであることが知られ
ていた。これまでこの問題を解決すべく、添加材種の変
更や、ブロックポリマーの性質を踏まえると、間接的な
手段ではあるが、硬化剤のプレポリマー種の変更等が検
討されてきたが、改善はほとんどみられなかった。ま
た、耐候性を改善するために、直接的な手段であるポリ
サルファイド自体の改質はまったくなされていなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、屋外暴露後において、弾性率の低下
が少なく、かつ、表面劣化によるひび割れがなく、耐候
性に優れたポリサルファイドおよびその硬化物を提供せ
んとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用する。すなわ
ち、本発明のポリサルファイドは、下記構造単位(I)
〜(IV)の全てを含んで構成されているか、または、
(I)、(III)および(IV)の3種で構成されている
ポリサルファイドであって、該構造単位(III)は、構
造単位(I)または(IV)と結合しており、かつ、該ポ
リマーの数平均分子量が600〜200000であり、
構造単位(IV)が末端にあることを特徴とするものであ
る。 構造単位(I) −(SCH2CH2OCH2OCH2CH
2−Sx)−および/または−(SCH2CH(OH)C
2−Sx)− 構造単位(II) −(R1O)n−R1− 構造単位(III) −X−Ar−X− 構造単位(IV) −SCH2CH2OCH2OCH2CH2
−SYおよび/または−SCH2CH(OH)CH2−S
Y 但し、xは0〜4の整数、R1は炭素数2〜4のアルキ
レン基、nは6〜200の整数、Arは下記化学式1か
ら選ばれた少なくとも1つ以上の芳香族環あり、Xは下
記化学式2から選ばれた少なくとも1つ以上の官能基
(但し、Arは構造単位(III)のArと同一)であ
り、Yは、水素原子またはSi(R23であり、R2
炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、及びハロアル
キル基のいずれかである。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】本発明のポリサルファイド硬化物は、かか
るポリサルファイド(a)を、1分子当たり2個以上の
イソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物
(b)を用いて硬化させた硬化物であって、前記(a)
中のチオール基と前記(b)中のイソシアネート基のモ
ル比(イソシアネート基/チオール基)が0.5〜4.
0の範囲に配合されたものであることを特徴とするもの
であり、または、前記ポリサルファイド(a)を、1分
子当たり2個以上のエポキシ基を有するポリエポキシ化
合物(c)を用いて硬化させた硬化物であって、前記
(a)中のチオール基と前記(c)中のエポキシ基のモ
ル比(エポキシ基/チオール基)が0.5〜4.0の範
囲に配合されたものであることを特徴とするものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり屋外
暴露後において、弾性率の低下が少なく、かつ、表面劣
化によるひび割れがなく、耐候性に優れたポリサルファ
イドおよびその硬化物について、鋭意検討し、特定な構
造単位で構成してみたところ、かかる課題を一挙に解決
することを究明したものである。
【0012】本発明のポリサルファイドとは、主鎖中
に、(I)−(SC24OCHOC24−Sx)−及び
−(SCH2CH(OH)CH2−Sx)−(但しxは0
〜4の整数である。)で示される構造単位と、(II)−
(R1O)n−(但し、R1は炭素数2〜4のアルキレン
基、nは6〜200の整数を示す。)で表されるポリエ
ーテル構造単位と、(III)−X−Ar−X−のような
芳香族環からなる構造単位(但し、Arは下記化学式1
から選ばれた少なくとも1つ以上の芳香族環あり、Xは
下記化学式2から選ばれた少なくとも1つ以上の官能基
(但し、Arは構造単位(III)のArと同一)であ
る。)
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】を含有し、末端に、(IV)−SCH2CH2
OCH2OCH2CH2−SHおよび/または−SCH2
H(OH)CH2−SHで示されるチオール基、あるい
は、−SCH2CH2OCH2OCH2CH2−S−Si
(R23および/または−SCH2CH(OH)CH2
S−Si(R23(但し、R2は炭素数1〜6のアルキ
ル基、フェニル基、及びハロアルキル基のいずれかであ
る。)で示されるチオシリル基を有する(I)〜(IV)
から構成されるポリサルファイドポリエーテル、あるい
は、主鎖中に、(I)−(SC24OCHOC24−S
x)−及び−(SCH2CH(OH)CH2−Sx)−(但
しxは0〜4の整数である。)で示される構造単位と、
(III)上記の芳香族環からなる構造単位を含有し、末
端に、(IV)−SCH2CH2OCH2OCH2CH2−S
Hおよび/または−SCH2CH(OH)CH2−SHで
示されるチオール基、あるいは、−SCH2CH2OCH
2OCH2CH2−S−Si(R23および/または−S
CH2CH(OH)CH2−S−Si(R23(但し、R
2は炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、及びハロ
アルキル基のいずれかである。)で示されるチオシリル
基を有する(I)(III)および(IV)から構成される
ポリサルファイドのことである。
【0016】本発明の(I)〜(IV)で構成されるポリ
サルファイドにおいては、(II)のポリエーテル部分と
(I)で示される構造単位は、任意の配列で結合してい
てもよい。また、その割合は、(II)の−(R1O)n
成分が2〜95重量%、(I)の−(SC24OCHO
24−Sx)−成分が3〜70重量%及び−(SCH2
CH(OH)CH2−Sx)−成分が0〜50重量%であ
るのが好ましい。
【0017】かかるポリサルファイドの製造方法は、限
定されるものではないが、(1)原料ポリサルファイド
に、イソシアネート基を2個以上含む芳香族化合物を加
え、ポリマー末端を反応させるイソシアネート方法、
(2)原料ポリサルファイドに、アシルハライド基を2
個以上含む芳香族化合物を加え、ポリマー末端を反応さ
せるアシルハライド方法、(3)原料ポリサルファイド
に、エポキシ基を2個以上含む芳香族化合物を加え、ポ
リマー末端を反応させるエポキシ方法、などの手段を採
用することができる。
【0018】本発明の原料ポリサルファイドには、特開
平4−363325号公報に記載されているような方法
で製造されるポリサルファイドポリエーテルや米国特許
2.466.963号明細書に記載されているような方
法により製造されるポリサルファイドを用いることがで
きる。
【0019】かかるポリサルファイドポリエーテルを原
料ポリサルファイドとする場合は、数平均分子量が好ま
しくは600〜100000、より好ましくは800〜
50000のポリサルファイドポリエーテルを用いるの
がよい。
【0020】またポリサルファイドを原料ポリサルファ
イドとする場合は、数平均分子量が好ましくは300〜
100000、より好ましくは500〜25000のポ
リサルファイドを用いるのがよい。
【0021】また、原料ポリサルファイドには、末端が
チオール末端およびチオシリル末端のポリサルファイド
を用いることができるが、反応速度の点から、チオール
末端のものが最も好ましい。
【0022】(1)の方法では、まず、ポリサルファイ
ドを溶解させる溶媒に原料のポリサルファイドと触媒を
溶解させる。この溶液に、イソシアネート基を2個以上
含む芳香族化合物をそのまま、またはイソシアネート基
を2個以上含む芳香族化合物を溶媒とともに滴下する。
反応終了後、溶媒を除去することで、本発明のポリサル
ファイドを得ることができる。
【0023】(1)の方法に用いるイソシアネート基を
2個以上含む芳香族化合物は、トリレンジイソシアネー
ト(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(ク
ルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(m−
TMXDI)およびこれらのダイマー、トリマー、アダ
クト体が挙げられる。
【0024】(1)の方法に用いるイソシアネート基を
2個以上含む芳香族化合物の量は、(添加するイソシア
ネート基のモル数)/(原料ポリサルファイド中のチオ
ール基のモル数)できまる。好ましくは、0.05〜
0.9であり、より好ましくは0.2〜0.6である。
0.05未満では、改質の効果はない。また0.9を越
えては、硬化剤のプレポリマーとの反応性が低下するの
で好ましくない。
【0025】(1)の方法に用いる溶媒は、塩素系溶
媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族系炭化水素
溶媒等を用いることができ、特に限定されるものではな
いが、ポリサルファイドの溶解度が大きいことから、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素溶媒
が好ましい。(1)の方法に用いる触媒は、特に限定さ
れるものではないが、3級アミンが好ましく、具体例と
して、トリエチルアミン、N,N−ジメチルヘキシルア
ミン、N,N,N’,N’−テトラメチレンジアミン、
N,N,N’,N’−テトラメチルプロパン−1,3−
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン
−1,6−ジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペン
タメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,
N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメ
チルグアニジン、N,N−ジポリオキシエチレンステア
リルアミン、N,N−ジポリオキシエチレン牛脂アルキ
ルアミン、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチル
ピペラジン、N−メチル−N’−(2ジメチルアミノ)
−エチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−エチ
ルモルホリン、N−(N’,N’−ジメチルアミノエチ
ル)−モルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、ジ
メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタ
ノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノ
ールアミン、N−メチル−N’−(2ヒドロキシエチ
ル)−ピペラジン、N−(2ヒドロキシエチル)−モル
ホリン、ビス−(2ジメチルアミノエチル)エーテル、
エチレングリコールビス−(3ジメチル)−アミノプロ
ピルエーテル等が挙げられるが、中でも、触媒除去の点
から、トリエチルアミンがより好ましい。
【0026】(1)の方法では、溶解させる温度および
反応温度は、0〜100℃が好ましく、20〜80℃が
より好ましい。0℃より温度が低くなると、ポリサルフ
ァイドの溶解性が低下し、かつ溶液の粘度が高くなるこ
とから反応性が低下すす。100℃より温度が高くなる
と、ポリサルファイドが熱劣化するため、やはり好まし
くない。
【0027】(2)の方法では、まず、ポリサルファイ
ドを溶解させる溶媒に原料のポリサルファイドと触媒を
溶解させる。この溶液に、アシルハライド基を2個以上
含む芳香族化合物をそのまま、またはアシルハライド基
を2個以上含む芳香族化合物を溶媒とともに滴下する。
反応終了後、溶媒を除去することで、本発明のポリサル
ファイドを得ることができる。
【0028】(2)の方法に用いるアシルハライド基を
2個以上含む芳香族化合物は、テレフタル酸ジクロライ
ド、イソフタル酸ジクロライド、フタル酸ジクロライ
ド、ナフタレンジカルボン酸ジクロライドが挙げられ
る。
【0029】(2)の方法に用いるアシルハライド基を
2個以上含む芳香族化合物の量は、(添加するアシルハ
ライド基のモル数)/(原料ポリサルファイド中のチオ
ール基のモル数)できまる。好ましくは、0.05〜
0.9であり、より好ましくは0.2〜0.6である。
0.05未満では、改質の効果はない。また0.9を越
えては、硬化剤のプレポリマーとの反応性が低下するの
で好ましくない。
【0030】(2)の方法に用いる溶媒は、塩素系溶
媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族系炭化水素
溶媒等を用いることができ、特に限定されるものではな
いが、ポリサルファイドの溶解度が大きいことから、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素溶媒
が好ましい。
【0031】(2)の方法に用いる触媒は、特に限定さ
れるものではないが、3級アミンが好ましく、具体例と
して、トリエチルアミン、N,N−ジメチルヘキシルア
ミン、N,N,N’,N’−テトラメチレンジアミン、
N,N,N’,N’−テトラメチルプロパン−1,3−
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン
−1,6−ジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペン
タメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,
N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメ
チルグアニジン、N,N−ジポリオキシエチレンステア
リルアミン、N,N−ジポリオキシエチレン牛脂アルキ
ルアミン、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチル
ピペラジン、N−メチル−N’−(2ジメチルアミノ)
−エチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−エチ
ルモルホリン、N−(N’,N’−ジメチルアミノエチ
ル)−モルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、ジ
メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタ
ノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノ
ールアミン、N−メチル−N’−(2ヒドロキシエチ
ル)−ピペラジン、N−(2ヒドロキシエチル)−モル
ホリン、ビス−(2ジメチルアミノエチル)エーテル、
エチレングリコールビス−(3ジメチル)−アミノプロ
ピルエーテル等が挙げられるが、中でも、触媒除去の点
から、トリエチルアミンがより好ましい。
【0032】(2)の方法では、溶解させる温度および
反応温度は、0〜100℃が好ましく、20〜80℃が
より好ましい。0℃より温度が低くなると、ポリサルフ
ァイドの溶解性が低下し、かつ溶液の粘度が高くなるこ
とから反応性が低下すす。100℃より温度が高くなる
と、ポリサルファイドが熱劣化するため、やはり好まし
くない。
【0033】(3)の方法では、まず、ポリサルファイ
ドを溶解させる溶媒に原料のポリサルファイドを溶解さ
せる。この溶液に、エポキシ基を2個以上含む芳香族化
合物をそのまま、またはエポキシ基を2個以上含む芳香
族化合物を溶媒とともに滴下する。反応終了後、溶媒を
除去することで、本発明のポリサルファイドを得ること
ができる。
【0034】(3)の方法に用いるエポキシ基を2個以
上含む芳香族化合物は、ビスフェノールAのジグリシジ
ルエーテル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、イソ
フタル酸ジグリシジルエステルなどが挙げられる。
【0035】(3)の方法に用いるエポキシ基を2個以
上含む芳香族化合物の量は、(添加するエポキシ基のモ
ル数)/(原料ポリサルファイド中のチオール基のモル
数)できまる。好ましくは、0.05〜0.9であり、
より好ましくは0.2〜0.6である。0.05未満で
は、改質の効果はない。また0.9を越えては、硬化剤
のプレポリマーとの反応性が低下するので好ましくな
い。
【0036】(3)の方法に用いる溶媒は、塩素系溶
媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族系炭化水素
溶媒等を用いることができ、特に限定されるものではな
いが、ポリサルファイドの溶解度が大きいことから、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素溶媒
が好ましい。
【0037】(3)の方法に用いる触媒は、3級アミ
ン、イミダゾール、オニウム塩等を用いることができ、
特に限定されるものではないが、3級アミンが好まし
く、具体例として、トリエチルアミン、N,N−ジメチ
ルヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチレ
ンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパ
ン−1,3−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメ
チルヘキサン−1,6−ジアミン、N,N,N’,
N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,
N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリ
アミン、テトラメチルグアニジン、N,N−ジポリオキ
シエチレンステアリルアミン、N,N−ジポリオキシエ
チレン牛脂アルキルアミン、トリエチレンジアミン、
N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−
(2ジメチルアミノ)−エチルピペラジン、N−メチル
モルホリン、N−エチルモルホリン、N−(N’,N’
−ジメチルアミノエチル)−モルホリン、1,2−ジメ
チルイミダゾール、ジメチルアミノエタノール、ジメチ
ルアミノエトキシエタノール、N,N,N’−トリメチ
ルアミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N’−
(2ヒドロキシエチル)−ピペラジン、N−(2ヒドロ
キシエチル)−モルホリン、ビス−(2ジメチルアミノ
エチル)エーテル、エチレングリコールビス−(3ジメ
チル)−アミノプロピルエーテル等が挙げられるが、中
でも、触媒除去の点から、トリエチルアミンがより好ま
しい。
【0038】(3)の方法では、溶解させる温度および
反応温度は、0〜100℃が好ましく、20〜80℃が
より好ましい。0℃より温度が低くなると、ポリサルフ
ァイドの溶解性が低下し、かつ溶液の粘度が高くなるこ
とから反応性が低下すす。100℃より温度が高くなる
と、ポリサルファイドが熱劣化するため、やはり好まし
くない。
【0039】本発明のポリサルファイドの数平均分子量
は、好ましくは600〜200000であり、さらに好
ましくは800〜50000である。
【0040】本発明のポリサルファイドのチオール末端
のチオシリルエーテル化は、例えば特開平9−2557
50号公報に記載されているような方法で、チオール末
端に市販のシリル化試薬を反応させることで得ることが
できる。
【0041】本発明のポリサルファイド硬化物とは、上
記のポリサルファイド(a)を、1分子当たり2個以上
のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物
(b)、または、1分子当たり2個以上のエポキシ基を
有するポリエポキシ化合物(c)を用いて、硬化させた
硬化物のことである。
【0042】本発明に用いる1分子中に2個以上のイソ
シアネート基を2個以上含むポリイソシアネート化合物
(b)としては、有機ポリイソシアネート化合物および
/または活性水素含有化合物に有機ポリイソシアネート
化合物を反応させて得られるウレタンプレポリマーが好
ましい。
【0043】かかる有機ポリイソシアネート化合物
(b)としては、具体的にはトリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレン
ポリフェニルイソシアネート(クルードMDI)、キシ
リレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート等を使用すること
ができる。
【0044】また活性水素含有化合物としては、水酸基
末端ポリエステル、多価ポリアルキレンエーテル、水酸
基末端ポリウレタン重合体、アクリル共重合体に水酸基
を導入したアクリルポリール、水酸基末端ポリブタジエ
ン、多価ポリチオエーテル、ポリアセタール、脂肪族ポ
リオール、及びSH基を2個以上有するアルキレンチオ
ールを含包するアルカン、アルケン、および、脂肪族チ
オール、末端にSH基を有するポリサルファイドポリマ
ー、芳香族、脂肪族および複素環ジアミン等を含包する
ジアミン、およびこれらの混合物が挙げられる。ウレタ
ンプレポリマーとしては、前述の活性水素含有化合物と
有機ポリイソシアネート化合物を、イソシアネート化合
物過剰の条件で反応させることにより得られる。
【0045】本発明のポリサルファイド(a)を、1分
子当たり2個以上のイソシアネート基を有するポリイソ
シアネート化合物(b)を用いて硬化させたポリサルフ
ァイド硬化物とは、ポリサルファイド(a)と、1分子
当たり2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシ
アネート化合物(b)を、(b)中のイソシアネート基
と、(a)中のチオール基とのモル比(イソシアネート
基/チオール基)が0.5〜4.0となるように配合
し、硬化させたものである。前記モル比が0.5未満で
は、組成物が十分に高分子量化しないため好ましくな
く、一方4.0を越えると硬化物が硬く脆いものとな
り、好ましくない。より好ましいモル比は、0.7〜
3.0である。
【0046】本発明に用いる1分子中に2個以上のエポ
キシ基を2個以上含むポリエポキシ化合物としては、有
機ポリエポキシ化合物および/または活性水素含有化合
物に有機エポキシ化合物を反応させて得られるウレタン
プレポリマーが好ましい。有機ポリエポキシ化合物とし
ては、具体的にはビスフェノールAのジグリシジルエー
テル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、テレ
フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシ
ジルエステル等が上げられる。また活性水素含有化合物
としては、水酸基末端ポリエステル、多価ポリアルキレ
ンエーテル、水酸基末端ポリウレタン重合体、アクリル
共重合体に水酸基を導入したアクリルポリール、水酸基
末端ポリブタジエン、多価ポリチオエーテル、ポリアセ
タール、脂肪族ポリオール、及びSH基を2個以上有す
るアルキレンチオールを含包するアルカン、アルケン、
および、脂肪族チオール、末端にSH基を有するポリサ
ルファイドポリマー、芳香族、脂肪族および複素環ジア
ミン等を含包するジアミン、およびこれらの混合物が挙
げられる。
【0047】プレポリマーとしては、前述の活性水素含
有化合物と有機ポリエポキシ化合物を、エポキシ化合物
過剰の条件で反応させることにより得られる。
【0048】本発明のポリサルファイド(a)を、1分
子当たり2個以上のエポキシ基を有するポリエポキシ化
合物(c)を用いて硬化させたポリサルファイド硬化物
とは、ポリサルファイド(a)と、1分子当たり2個以
上のエポキシ基を有するポリエポキシ化合物(c)を、
(c)中のエポキシ基と、(a)中のチオール基とのモ
ル比(エポキシ基/チオール基)が0.5〜4.0とな
るように配合し、硬化させたものである。前記モル比が
0.5未満では、組成物が十分に高分子量化しないため
好ましくなく、一方4.0を越えると硬化物が硬く脆い
ものとなり、好ましくない。より好ましいモル比は、
0.7〜3.0である。
【0049】本発明においては、ポリサルファイド
(a)と、1分子当たり2個以上のイソシアネート基を
有するポリイソシアネート化合物(b)を硬化する際、
または、ポリサルファイド(a)と、1分子当たり2個
以上のエポキシ基を有するポリエポキシ化合物(c)を
硬化する際に硬化触媒を使用することで、硬化時間を短
縮できる。
【0050】本発明において用いる硬化触媒は、3級ア
ミン、イミダゾール、オニウム塩等を用いることがで
き、特に限定されるものではないが、3級アミンや有機
金属化合物が好ましい。
【0051】本発明における3級アミンとしては、モノ
アミン類、ジアミン類、トリアミン類、ポリアミン類、
環状アミン類、アルコールアミン類、エーテルアミン類
がある。具体例として、トリエチルアミン、N,N−ジ
メチルヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメ
チレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプ
ロパン−1,3−ジアミン、N,N,N’,N’−テト
ラメチルヘキサン−1,6−ジアミン、N,N,N’,
N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,
N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリ
アミン、テトラメチルグアニジン、N,N−ジポリオキ
シエチレンステアリルアミン、N,N−ジポリオキシエ
チレン牛脂アルキルアミン、トリエチレンジアミン、
N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−
(2ジメチルアミノ)−エチルピペラジン、N−メチル
モルホリン、N−エチルモルホリン、N−(N’,N’
−ジメチルアミノエチル)−モルホリン、1,2−ジメ
チルイミダゾール、ジメチルアミノエタノール、ジメチ
ルアミノエトキシエタノール、N,N,N’−トリメチ
ルアミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N’−
(2ヒドロキシエチル)−ピペラジン、N−(2ヒドロ
キシエチル)−モルホリン、ビス−(2ジメチルアミノ
エチル)エーテル、エチレングリコールビス−(3ジメ
チル)−アミノプロピルエーテル等が挙げられる。これ
らの中でも、N,N−ジポリオキシエチレンアルキルア
ミン系化合物は、硬化物の残存タックが少なく好まし
い。具体例としては、N,N−ジポリオキシエチレンス
テアリルアミン、N,N−ジポリオキシエチレン牛脂ア
ルキルアミン等が挙げられる。
【0052】また、ヒンダードアミン型光安定剤も残存
タックが少なく好ましい。これらの3級アミンは2種以
上用いても良い。
【0053】本発明における有機金属化合物としては、
有機錫化合物、有機水銀化合物、有機鉛化合物等があ
り、具体的にはオクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫メルカプチ
ト、ジブチル錫チオカルボキシレート、ジブチル錫ジマ
レエート、ジオクチル錫メルカプチド、ジオクチル錫チ
オカルボキシレート、フェニル水銀プロピオン酸塩、オ
クテン酸鉛等が挙げられる。中でも、変色等の影響が少
ない有機錫化合物が好ましく、より好ましくはジアルキ
ル錫メルカプチドおよび/またはジアルキル錫ジカルボ
ン酸塩および/またはジアルキル錫ビス(ジカルボン酸
モノアルキルエステル)塩および/またはジアルキル錫
(ジカルボン酸)塩等が挙げられる。これら、有機金属
化合物は2種以上使用してよい。
【0054】本発明における硬化触媒の含有量は、前記
チオール基含有化合物100重量部に対して、0.00
1〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.005〜
3重量部である。含有量が0.001重量部未満では、
硬化が進まず、また、5重量部を越えると可使時間が短
くなる。
【0055】本発明のポリサルファイドには、経済性お
よび組成物を施工する際の作業性と硬化後の物性を改良
する目的で、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化チ
タン、シリカ等の充填材、可塑剤、硬化遅延剤として各
種酸性物質、加硫促進剤等を添加することができる。か
かる酸性物質としては、有機酸が挙げられ、特に好まし
くはクエン酸、ステアリン酸、2エチルヘキサン酸等で
ある。好適に用いる配合物として、炭酸カルシウム、酸
化チタン、シリカ等の充填材、可塑剤、さらに硬化遅延
剤として各種参加物を添加することができる。
【0056】本発明のポリサルファイドは、硬化剤、種
々の添加剤と併用することで、シーリング材、塗料、接
着剤、コーティング剤、バリヤー剤等の用途に使用する
ことができる。
【0057】本発明のポリサルファイドは、主鎖に芳香
族環を持たない従来のポリサルファイドに添加すること
で、改質剤としても使用できる。
【0058】また、本発明のポリサルファイドは、合成
ゴムの改質剤ににも用いることができる。その場合、本
発明のポリサルファイドを添加したゴムまたは熱可塑性
エラストマーは、自動車、トラック、自動二輪車等のタ
イヤ部品、各種ベルト、各種ローラー、靴の材料、各種
ホース、シート、パッキング、制振材、免振材、ゴルフ
ボール、電線被服材料、緩衝素子、ケーブル、ガスケッ
ト、自動車・家電・土木・建築用内外装素材およびその
部品等の用途に使用することができる。
【0059】本発明のポリサルファイドは、ゴムまたは
熱可塑性エラストマー等を製造する際に配合することに
より、ゴム自身の加硫剤として期待できるだけでなく、
ガラスとゴム、ガラスとエラストマーの接着効果も期待
することができる。
【0060】
【実施例】以下に、本発明を実施例により、さらに詳細
に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるもので
はない。 [合成例1]四つ口フラスコに温度計、ジムロート、滴
下ロートをセットし、そこへチオール基含量が1.98
重量%のポリサルファイドポリエーテル(東レチオコー
ル(株)製、商品名”LP282”) 200g(SH
基=0.12mol)とキシレン 200gを、触媒にト
リエチルアミンを0.1ml入れた。滴下ロートにはキ
シリレンジイソシアネート5.6g(イソシアネート基
=0.03mol)とキシレン10gを入れ、ポリマー
温度が60℃になったら、約1時間かけてゆっくり滴下
した。2時間反応した後、エバポレーター(最終的に真
空引き)でキシレン除去を行い、透明褐色なポリサルフ
ァイドを得た。得られたポリマーのチオール基含量は
0.99重量%であった。 [合成例2、3]キシリレンジイソシアネートの代わり
に、トリレンジイソシアネート(合成例2)と4、4ジ
フェニルメタンジイソシアネート(合成例3)をそれぞ
れ用い、合成例1と同様の手順で、ポリサルファイドを
得た。チオール基含量はともに0.99重量%であっ
た。 [合成例4]四つ口フラスコに温度計、ジムロート、滴
下ロートをセットし、そこへチオール基含量が2.50
重量%のポリサルファイド(東レチオコール(株)製、
商品名”LP56”) 400g(SH基=0.30mo
l)とキシレン400gを、触媒にトリエチルアミンを
0.8ml入れた。滴下ロートにはキシリレンジイソシ
アネート14.1g(イソシアネート基=0.075m
ol)とキシレン20gを入れ、ポリマー温度が60℃
になったら、約1時間かけてゆっくり滴下した。2時間
反応した後、エバポレータ(最終的に真空引き)でキシ
レン除去を行い、透明褐色なポリサルファイドを得た。
得られたポリマーのチオール基含量は1.25重量%で
あった。 [合成例5]合成例4で得られたポリサルファイド20
0g(SH基=0.075mol)をベンゼン200gに
溶解させ、トリエチルアミン7.6g(0.075mo
l)を滴下した。30分間撹拌した後、トリメチルクロ
ロシラン8.1g(0.075mol)を、反応系の温度
を室温に保ちながら、30分間で滴下した。さらに、1
時間撹拌を続けた後、反応混合物を濾過し、複生成物の
トリエチルアミン塩酸塩を除去した。炉液中のベンゼン
を減圧留去して末端シリル化ポリサルファイドを得た。 [実施例1]合成例1のポリサルファイド100重量部
に、イソシアネート硬化剤(商標名“CP−132”東
レチオコール株式会社製 イソシアネート含有量4.0
0重量%)32.5部、硬化触媒としてN,N−ジポリ
オキシエチレンステアリルアミン0.3部とジブチル錫
ジマレエート0.6部を20℃で5分間混合した。な
お、この時、イソシアネート基とチオール基のモル比
(イソシアネート基/チオール基)は1.05。得られ
た混合物をアルミ板上に、気泡をかまないように注意し
ながら、厚さ1mmになるように流した。その後、低温
恒温槽(ESPEC社製、SU−220)中20℃で1
週間、静置して硬化させた。 [実施例2、3]合成例1のポリサルファイドの代わり
に、合成例2、合成例3のポリサルファイドを用いた以
外は、実施例1と同様の作業を行いサンプルを得た。 [比較例1]合成例1で得られたポリサルファイドの代
わりに、ポリプロピレングリコール構造単位とポリサル
サルファイド構造単位のみから構成されるポリサルファ
イドポリエーテル(チオール基含量が0.99%)用い
た以外は、実施例1と同様の作業を行いサンプルを得
た。 [実施例4]合成例4のポリサルファイド100重量部
に、ポリプロピレングリコールにキシリレンジイソシア
ネートを付加して得られたウレタンプレポリマー(イソ
シアネート含有量4.00重量%)41.7部、硬化触
媒としてN,N−ジポリオキシエチレンステアリルアミ
ン0.3部とジブチル錫ジマレエート0.6部を20℃
で5分間混合した。なお、この時、イソシアネート基と
チオール基のモル比(イソシアネート基/チオール基)
は1.05。得られた混合物をアルミ板上に、気泡をか
まないように注意しながら、厚さ1mmになるように流
した。その後、低温恒温槽(ESPEC社製、SU−2
20)中20℃で1週間、静置して硬化させた。 [実施例5]合成例4で得られたポリサルファイドの代
わりに、合成例5のポリサルファイドを用いた以外は、
実施例4と同様の作業を行いサンプルを得た。 [比較例2]合成例4で得られたポリサルファイドの代
わりに、ポリサルファイド構造単位のみから構成される
ポリサルファイド(チオール基含量が1.25%)用い
た以外は、実施例4と同様の作業を行いサンプルを得
た。
【0061】実施例および比較例で作製したサンプルを
用いて、屋外で1年間、暴露試験を行った。その結果得
られた暴露品と未処理品について、25℃の動的弾性率
(E’:dyne/cm2)の変化量(ΔE’:dyn
e/cm2)と表面のひび割れの有無を目視で調べた。
【0062】ここでいう動的弾性率E’とは、レオロジ
ー測定器(東洋ボールドウイン社製レオバイブロン:レ
オ25、レオ2000、レオ3000)で測定した値で
ある。測定は、−70℃から100℃まで、2℃/mi
nで昇温し、周波数110Hzで行った。
【0063】また、ここでいう25℃おける動的弾性率
E’とは、昇温しながら測定した弾性率のうちの25℃
のときの値である。
【0064】結果を表1、表2に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】表1、表2の結果から明らかなように、実
施例の主鎖に芳香族環を導入したポリサルファイドは、
屋外暴露後においても、表面劣化によるひび割れがな
く、機械特性の指針である動的弾性率E’の低減も抑制
されている上に、さらに、屋外暴露後も、ポリマーの劣
化による着色もほとんどみられないことから、シーリン
グ材、接着剤等に使用するのに好適な素材であることが
わかる。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、シーリング材や接着剤
等に使用するのに好適なポリマー素材を提供することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 81:04 C08L 81:04 Fターム(参考) 4F070 AA58 AB09 AC45 AC65 AC66 AC87 AC89 AE08 GA10 GB09 GC09 4H017 AA04 AB14 AD06 AE03 4J030 BA05 BA42 BA43 BA44 BA45 BA48 BB12 BB13 BC08 BC36 BD01 BD08 BF01 BF05 BG02 BG03 4J034 DB04 DD11 DR01 HA01 HA07 HA11 HC12 HC61 HC64 RA07 RA08 4J036 AA01 AA02 AD08 AG07 CD15 DA01 DC02 DC41 FB15 JA01 JA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造単位(I)〜(IV)の全てを含ん
    で構成されているか、または、(I)、(III)および
    (IV)の3種で構成されているポリサルファイドであっ
    て、該構造単位(III)は、構造単位(I)または(I
    V)と結合しており、かつ、該ポリマーの数平均分子量
    が600〜200000であり、構造単位(IV)が末端
    にあることを特徴とするポリサルファイド。 構造単位(I) −(SCH2CH2OCH2OCH2CH
    2−Sx)−および/または−(SCH2CH(OH)C
    2−Sx)− 構造単位(II) −(R1O)n−R1− 構造単位(III) −X−Ar−X− 構造単位(IV) −SCH2CH2OCH2OCH2CH2
    −SYおよび/または−SCH2CH(OH)CH2−S
    Y 但し、xは0〜4の整数、R1は炭素数2〜4のアルキ
    レン基、nは6〜200の整数、Arは下記化学式1か
    ら選ばれた少なくとも1つ以上の芳香族環あり、Xは下
    記化学式2から選ばれた少なくとも1つ以上の官能基
    (但し、Arは構造単位(III)のArと同一)であ
    り、Yは、水素原子またはSi(R23であり、R2
    炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、及びハロアル
    キル基のいずれかである。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】請求項1記載のポリサルファイドの製造方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1記載のポリサルファイド(a)
    を、1分子当たり2個以上のイソシアネート基を有する
    ポリイソシアネート化合物(b)を用いて硬化させた硬
    化物であって、前記(a)中のチオール基と前記(b)
    中のイソシアネート基のモル比(イソシアネート基/チ
    オール基)が0.5〜4.0の範囲に配合されたもので
    あることを特徴とするポリサルファイド硬化物。
  4. 【請求項4】請求項1記載のポリサルファイド(a)
    を、1分子当たり2個以上のエポキシ基を有するポリエ
    ポキシ化合物(c)を用いて硬化させた硬化物であっ
    て、前記(a)中のチオール基と前記(c)中のエポキ
    シ基のモル比(エポキシ基/チオール基)が0.5〜
    4.0の範囲に配合されたものであることを特徴とする
    ポリサルファイド硬化物。
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