JP2001288251A - エポキシ樹脂組成物及び絶縁基板 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び絶縁基板

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JP2001288251A
JP2001288251A JP2000103002A JP2000103002A JP2001288251A JP 2001288251 A JP2001288251 A JP 2001288251A JP 2000103002 A JP2000103002 A JP 2000103002A JP 2000103002 A JP2000103002 A JP 2000103002A JP 2001288251 A JP2001288251 A JP 2001288251A
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phenol
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス転移温度や誘電率等の特性を維持する
と共に、低膨張率な絶縁基板を得ることのできるエポキ
シ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂と、フェノール変成してな
るポリフェニレンオキサイドと、アミン系硬化剤とを含
有するエポキシ樹脂組成物であって、上記フェノール変
成してなるポリフェニレンオキサイドの数平均分子量が
700以上1000未満の範囲であると共に、この上記
フェノール変成してなるポリフェニレンオキサイドがエ
ポキシ樹脂に対し固形分換算で50〜90重量%の範囲
で含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂と、
ポリフェニレンオキサイドとフェノール化合物を反応開
始剤の存在下で再分配反応させて得られるフェノール変
成してなるポリフェニレンオキサイドと、アミン系硬化
剤とを含有するエポキシ樹脂組成物に関し、具体的に
は、プリント配線基板等の絶縁基板の材料として用いら
れるエポキシ樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線基板等の絶縁基板の材料と
して用いられるエポキシ樹脂組成物が汎用されている。
半導体等の電子部品の高集積化に伴い、優れた誘電率等
の高周波特性や高いガラス転移温度を有する絶縁基板の
材料として、エポキシ樹脂に、ポリフェニレンオキサイ
ドとフェノール化合物を反応開始剤の存在下で再分配反
応させて得られるフェノール変成してなると、アミン系
硬化剤とを含有させたエポキシ樹脂組成物が知られてい
る(例えば、特開平9−291148号公報、特開平1
0−292031号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、携帯電話やパソ
コン等の電子機器が、さらなる小型化や信号伝達速度の
向上が要望されているため、プリント配線板は、ますま
す多層化されている。多層化したプリント配線板の作製
にあたっては、熱処理を行うため熱膨張に伴うクラック
が発生することがないように、より低膨張率の材料が求
められている。
【0004】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、ガラス転移温度や誘電率
等の特性を維持すると共に、より低膨張率な絶縁基板を
得ることのできるエポキシ樹脂組成物を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のエポキシ
樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、ポリフェニレンオキサ
イドとフェノール化合物を反応開始剤の存在下で再分配
反応させて得られるフェノール変成してなるポリフェニ
レンオキサイドと、アミン系硬化剤とを含有するエポキ
シ樹脂組成物において、上記フェノール変成してなるポ
リフェニレンオキサイドの数平均分子量が700以上1
000未満の範囲であると共に、この上記フェノール変
成してなるポリフェニレンオキサイドがエポキシ樹脂に
対し固形分換算で50〜90重量%の範囲で含有するこ
とを特徴とする。
【0006】本発明者は、上記目的を達成するために鋭
意研究を重ねた結果、従来のエポキシ樹脂にフェノール
変成してなるポリフェニレンオキサイドと、アミン系硬
化剤とを含有させたエポキシ樹脂組成物にあっては、上
記フェノール変成してなるポリフェニレンオキサイド
は、数平均分子量が1000〜3000を用いてエポキ
シ樹脂組成物中にエポキシ樹脂に対し30〜40重量%
(固形分換算)で含有したものが汎用されており、この
数平均分子量が1000〜3000のフェノール変成し
てなるポリフェニレンオキサイドを用いた場合エポキシ
樹脂に対し40重量%を超えて含有したエポキシ樹脂組
成物を作製しようとしても、ガラス繊維からなる基材に
浸透が難しく作製が困難なものである。そこで、数平均
分子量が700以上1000未満のフェノール変成して
なるポリフェニレンオキサイドを作製すると、エポキシ
樹脂に対し50重量%以上の比率で含有したエポキシ樹
脂組成物が、ガラス繊維からなる基材に容易に浸透する
ことができると共に、このエポキシ樹脂組成物を含有し
た基材を用いた場合、ガラス転移温度や誘電率等の特性
を維持すると共に、低膨張率な絶縁基板を得ることを見
出し、本発明の完成に至ったものである。
【0007】なお、本発明でいうフェノール変成してな
るポリフェニレンオキサイドの数平均分子量は、ゲル浸
透クロマトグラフィーを用いて分子量分布を測定して得
られるものである。
【0008】請求項2記載のエポキシ樹脂組成物は、請
求項1記載のエポキシ樹脂組成物において、上記フェノ
ール変成してなるポリフェニレンオキサイドは、フェノ
ール化合物にテトラブロムビスフェノールAを用いて再
分配反応させて得られたものでことを特徴とする。上記
によって、エポキシ樹脂組成物中にフェノール変成して
なるポリフェニレンオキサイドがエポキシ樹脂に対し5
0〜90重量%の比率で含有した組成物を得ることがで
きるものである。
【0009】請求項3記載のエポキシ樹脂組成物は、請
求項1記載のエポキシ樹脂組成物において、上記フェノ
ール変成してなるポリフェニレンオキサイドは、上記フ
ェノール化合物にノボラックフェノールを用いて再分配
反応させて得られたものでことを特徴とする。上記によ
って、エポキシ樹脂組成物中にフェノール変成してなる
ポリフェニレンオキサイドがエポキシ樹脂に対し50〜
90重量%の比率で含有した組成物を得ることができる
ものである。
【0010】請求項4記載のエポキシ樹脂組成物は、請
求項1乃至請求項3いずれか記載のエポキシ樹脂組成物
において、上記反応開始剤が、過酸化ベンゾイル、t−
ブチルペルオキシベンゾエイト、ジ−t−ブチルペルオ
キシイソフタレート、ジクミルペルオキサイド、ジ−t
−ベチルペルオキサイドで選ばれた過酸化物のうちの少
なくとも1種であることを特徴とする。
【0011】請求項5記載のエポキシ樹脂組成物は、請
求項1乃至請求項3いずれか記載のエポキシ樹脂組成物
において、上記反応開始剤が、t−ブチルトリメチルシ
リルペルオキサイド、クメンヒドロペルオキシド、t−
ブチルヒドロペルオキサイドのうちの少なくとも1種で
あることを特徴とする。
【0012】請求項6記載のエポキシ樹脂組成物は、請
求項1乃至請求項3いずれか記載のエポキシ樹脂組成物
において、上記反応開始剤が、アゾイソブチロニトリル
であることを特徴とする。
【0013】請求項7記載の絶縁基板は、請求項1乃至
請求項6いずれか記載のエポキシ樹脂組成物を基材に含
浸し、この樹脂を硬化させてなるものである。上記によ
って、フェノール変成してなるポリフェニレンオキサイ
ドを含有するエポキシ樹脂組成物の浸透が良好であるの
で、ガラス転移温度や誘電率等の特性を維持すると共
に、低膨張率な絶縁基板を得ることができるものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のエポキシ樹脂組成物は、
エポキシ樹脂と、ポリフェニレンオキサイドとフェノー
ル化合物を反応開始剤の存在下で再分配反応させて得ら
れるフェノール変成してなるポリフェニレンオキサイド
と、アミン系硬化剤とを含有するものである。
【0015】上記エポキシ樹脂組成物に用いられるフェ
ノール変成してなるポリフェニレンオキサイドは、数平
均分子量が700以上1000未満のものであり、上記
フェノール化合物にテトラブロムビスフェノール、ある
いは、ノボラックフェノールを用いたものが、好適であ
る。上記フェノール変成してなるポリフェニレンオキサ
イドの数平均分子量が、1000以上であると、エポキ
シ樹脂に対し固形分換算で50以上の比率のエポキシ樹
脂組成物を作製した場合、ガラス繊維からなる基材に浸
透が難しいものである。また、上記フェノール変成して
なるポリフェニレンオキサイドの数平均分子量が、70
0未満であると、エポキシ樹脂組成物を加熱しエポキシ
樹脂を硬化する際に、未反応物として残存する恐れがあ
る。上記フェノール変成してなるポリフェニレンオキサ
イドの数平均分子量が、700以上1000未満である
と、エポキシ樹脂に対し固形分換算で50〜90重量%
したエポキシ樹脂組成物を作製できるので、このエポキ
シ樹脂組成物がガラス繊維からなる基材に、容易に浸透
することができるものである。
【0016】上記フェノール化合物にテトラブロムビス
フェノールAを用いたポリフェニレンオキサイドは、ポ
リフェニレンオキサイドとテトラブロムビスフェノール
Aを加熱溶融した後に、反応開始剤を配合して再分配反
応させて、作製することができる。なお、テトラブロム
ビスフェノールAの配合量は、ポリフェニレンオキサイ
ド100重量部に対して20〜60重量部が適量であ
る。
【0017】上記反応開始剤は、ポリフェニレンオキサ
イドとテトラブロムビスフェノールAを、その存在下で
再分配反応させるものであり、例えば、過酸化ベンゾイ
ル、t−ブチルペルオキシベンゾエイト、ジ−t−ブチ
ルペルオキシイソフタレート、ジクミルペルオキサイ
ド、ジ−t−ベチルペルオキサイド等の過酸化物や、t
−ブチルトリメチルシリルペルオキサイド、クメンヒド
ロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキサイドの過
酸化物や、アゾイソブチロニトリル等が挙げられる。上
記反応開始剤のうち、過酸化ベンゾイル、t−ブチルペ
ルオキシベンゾエイト、ジ−t−ブチルペルオキシイソ
フタレート、ジクミルペルオキサイド、ジ−t−ベチル
ペルオキサイド等の過酸化物の配合量は、ポリフェニレ
ンオキサイド100重量部に対して1〜10重量部が好
ましく、4〜6重量部がより好ましい。また、上記反応
開始剤のうち、t−ブチルトリメチルシリルペルオキサ
イド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペ
ルオキサイドの過酸化物は、反応停止剤と併用して用い
ることが好適である。この反応停止剤としては、pベン
ゾキノン等のキノン化合物が挙げられる。上記t−ブチ
ルトリメチルシリルペルオキサイド、クメンヒドロペル
オキシド、t−ブチルヒドロペルオキサイドからなる過
酸化物の配合量は、ポリフェニレンオキサイド100重
量部に対して5〜20重量部が好ましく、10〜15重
量部がより好ましい。
【0018】また、上記フェノール化合物にノボラック
フェノールを用いたポリフェニレンオキサイドは、ポリ
フェニレンオキサイドとノボラックフェノールを加熱溶
融した後に、反応開始剤を配合して再分配反応させて、
作製することができる。なお、ノボラックフェノールの
配合量は、ポリフェニレンオキサイド100重量部に対
して10〜20重量部が適量である。上記反応開始剤と
しては、上述と同様のものを用いることができる。ま
た、上記反応開始剤の配合量も上述と同様に使用するこ
とが好ましい。
【0019】これら変成したポリフェニレンオキサイド
を製造する再分配反応の条件としては、例えば、トルエ
ン、ベンゼン、キシレン等の有機溶媒を用い、上記ポリ
フェニレンオキサイドと、テトラブロムビスフェノール
A又はノボラックフェノールと、反応開始剤を撹拌しな
がら、80〜100℃で10〜100分程度加熱して行
う。
【0020】上記エポキシ樹脂組成物に用いられるエポ
キシ樹脂としては、絶縁基板に用いられる各種のエポキ
シ樹脂が用いられ、例えば、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、イソシ
アヌレート型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、
多官能エポキシ樹脂、及び、これらエポキシ樹脂をブロ
ム化したエポキシ樹脂等が挙げられる。
【0021】上記エポキシ樹脂組成物に用いられるアミ
ン系硬化剤としては、ジアミノジフェニルメタン、メタ
フェニレンジアミン、トリレンジアミン、アンモニア、
トリエチルアミン、ジエチルアミン等が挙げられる。
【0022】上記エポキシ樹脂組成物には硬化反応を促
進するために、硬化促進剤の添加が現実的である。上記
硬化促進剤としては、例えば、2−メチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニ
ルイミダゾール等のイミダゾール類、1,8−ジアザ−
ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレン
ジアミン、ベンジルジメチルアミン等の三級アミン類等
が挙げられる。
【0023】上記エポキシ樹脂組成物は、上記フェノー
ル変成してなるポリフェニレンオキサイドの数平均分子
量が700以上1000未満であるので、上記フェノー
ル変成してなるポリフェニレンオキサイドがエポキシ樹
脂に対し固形分換算で50〜90重量%の範囲で含有す
ることができるものである。
【0024】本発明の絶縁基板は、上記エポキシ樹脂組
成物を基材に含浸してプリプレグを得、このプリプレグ
の樹脂を硬化させて作製するものであり、例えば、プリ
ント配線板等の基板として用いられる。上記基材は、ガ
ラス繊維クロス、ガラス不織布等のガラス基材が挙げら
れる。上記プリプレグを得る方法としては、例えば、ト
ルエン等の溶剤で希釈したエポキシ樹脂組成物中に基材
を浸漬して含浸させた後、加熱して溶剤の除去や、エポ
キシ樹脂組成物のエポキシ樹脂を半硬化させて製造す
る。基材に含浸する樹脂量は特に限定しないが、乾燥後
の樹脂含有量が、プリプレグの重量に対して30〜70
重量%となるように含浸することが好適である。その
後、得られたプリプレグの所定枚数と銅箔等の金属箔を
重ねて被圧体とし、この被圧体を加熱・加圧して積層板
を製造することができる。さらに、この積層板を用い、
上記金属箔をエッチング等により回路を形成するとプリ
ント配線板が得られる。
【0025】上記絶縁基板は、フェノール変成してなる
ポリフェニレンオキサイドを含有するエポキシ樹脂組成
物の浸透が良好であるので、ガラス転移温度や誘電率等
の特性を維持すると共に、低膨張率な基板となる。
【0026】
【実施例】(実施例1)先ず、フェノール化合物にテト
ラブロムビスフェノールAを用いたポリフェニレンオキ
サイドを作製した。ポリフェニレンオキサイド[日本
G.E.プラスチック株式会社製]を265重量部(以
下部と記す)、テトラブロムビスフェノールA(TBB
Aと記す)[ブロモケム株式会社製]を130部、トル
エンを550部配合して加熱溶融し、このなかに反応開
始剤として過酸化ベンゾイル(BPOと記す)[日本油
脂株式会社製]を20部配合し、90℃にて90分攪拌
し、再分配反応させた。この反応生成物の数平均分子量
は、ゲル浸透クロマトグラフィー[HLC−8210:
東ソー株式会社製]を用いて測定したところ、980で
あった。
【0027】次に、得られたフェノールA変成したポリ
フェニレンオキサイドを500部、エポキシ樹脂として
ビスフェノールA型エポキシ樹脂[日本化薬株式会社
製、品名BREN−S]を185部、アミン系硬化剤と
して化1で表される構造式を有するアミン化合物[エタ
キュア:油化シェル株式会社製]を5部、硬化促進剤と
して2−エチル−4−メチルイミダゾール[四国化成株
式会社製]を1部配合し、室温で30分攪拌してエポキ
シ樹脂組成物を得た。なお、フェノールA変成したポリ
フェニレンオキサイドの配合量比率は、エポキシ樹脂に
対し60重量%である。
【0028】
【化1】
【0029】(実施例2)先ず、フェノール化合物にノ
ボラックフェノールを用いたポリフェニレンオキサイド
を作製した。ポリフェニレンオキサイド[日本G.E.
プラスチック株式会社製]を265部、ノボラックフェ
ノール(NPと記す)[荒川化学株式会社製]を49
部、トルエン500部配合して加熱溶融し、このなかに
反応開始剤として過酸化ベンゾイル(BPO)[日本油
脂株式会社製]を20部配合し、90℃にて90分攪拌
し、再分配反応させた。この反応生成物の数平均分子量
は、実施例1と同様にして測定したところ、762であ
った。
【0030】その後、フェノールA変成したポリフェニ
レンオキサイドに上記末端がノボラックフェノール変成
したポリフェニレンオキサイドを用いた以外は、実施例
1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を作製した。
【0031】(実施例3)先ず、フェノール化合物にテ
トラブロムビスフェノールAを用いたポリフェニレンオ
キサイドを作製した。ポリフェニレンオキサイド[日本
G.E.プラスチック株式会社製]を265部、テトラ
ブロムビスフェノールA(TBBA)[ブロモケム株式
会社製]を130部、トルエンを550部配合して加熱
溶融し、このなかに反応開始剤としてアゾイソブチロニ
トリル(AIBNと記す)[ナカライテスク株式会社
製]を20部配合し、90℃にて90分攪拌し、再分配
反応させた。この反応生成物の数平均分子量は、実施例
1と同様にして測定したところ、894であった。
【0032】その後、フェノールA変成したポリフェニ
レンオキサイドに上記テトラブロムビスフェノールA変
成したポリフェニレンオキサイドを用いた以外は、実施
例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を作製した。
【0033】(実施例4)先ず、フェノール化合物にテ
トラブロムビスフェノールAを用いたポリフェニレンオ
キサイドを作製した。ポリフェニレンオキサイド[日本
G.E.プラスチック株式会社製]を265部、テトラ
ブロムビスフェノールA(TBBA)[ブロモケム株式
会社製]を130部、トルエンを550部配合して加熱
溶融し、このなかに反応開始剤としてt−ブチルヒドロ
ペルオキサイド(tBHOと記す)[日本油脂株式会社
製]を27部配合し、90℃にて90分攪拌した後に、
反応停止剤としてpベンゾキノン[ナカライテスク株式
会社製]を5部配合して再分配反応させた。この反応生
成物の数平均分子量は、実施例1と同様にして測定した
ところ、928であった。
【0034】その後、フェノールA変成したポリフェニ
レンオキサイドに上記末端がテトラブロムビスフェノー
ルA変成したポリフェニレンオキサイドを用いた以外
は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を作製し
た。
【0035】(比較例1)実施例1と同様にしてテトラ
ブロムビスフェノールA変成したポリフェニレンオキサ
イドを得た。その後、上記テトラブロムビスフェノール
A変成したポリフェニレンオキサイドの配合量比率を、
エポキシ樹脂に対し40重量%とした以外は、実施例1
と同様にしてエポキシ樹脂組成物を作製した。
【0036】(比較例2)先ず、ポリフェニレンオキサ
イド[日本G.E.プラスチック株式会社製]を265
部、ビスフェノールA(BPAと記す)[ブロモケム株
式会社製]を10部、トルエンを550部配合して加熱
溶融し、このなかに反応開始剤として過酸化ベンゾイル
(BPO)[日本油脂株式会社製]を10部配合し、9
0℃にて90分攪拌し、再分配反応させた。この反応生
成物の数平均分子量は、実施例1と同様にして測定した
ところ、3121と大きいものであった。
【0037】次に、このフェノールA変成したポリフェ
ニレンオキサイド135部、エポキシ樹脂としてブロム
化ビスフェノールA型エポキシ樹脂[日本化薬株式会社
製、品名BREN−S]を190部、アミン系硬化剤と
して上記化1で表される構造式を有するアミン化合物
[エタキュア:油化シェル株式会社製]を3部、硬化促
進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール[四国
化成株式会社製]を1部配合し、室温で30分攪拌して
エポキシ樹脂組成物を得た。なお、フェノールA変成し
たポリフェニレンオキサイドの配合量比率は、エポキシ
樹脂に対し32重量%である。
【0038】(比較例3)先ず、ポリフェニレンオキサ
イド[日本G.E.プラスチック株式会社製]を265
部、ビスフェノールA(BPAと記す)[ブロモケム株
式会社製]を20部、トルエンを550部配合して加熱
溶融し、このなかに反応開始剤として過酸化ベンゾイル
(BPO)[日本油脂株式会社製]を10部配合し、9
0℃にて90分攪拌し、再分配反応させた。この反応生
成物の数平均分子量は、実施例1と同様にして測定した
ところ、1827と大きいものであった。
【0039】次に、このフェノールA変成したポリフェ
ニレンオキサイド190部、エポキシ樹脂としてブロム
化ビスフェノールA型エポキシ樹脂[日本化薬株式会社
製、品名BREN−S]を190部、アミン系硬化剤と
して上記化1で表される構造式を有するアミン化合物
[エタキュア:油化シェル株式会社製]を3部、硬化促
進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール[四国
化成株式会社製]を1部配合し、室温で30分攪拌して
エポキシ樹脂組成物を得た。なお、フェノールA変成し
たポリフェニレンオキサイドの配合量比率は、エポキシ
樹脂に対し40重量%である。
【0040】(比較例4)先ず、ポリフェニレンオキサ
イド[日本G.E.プラスチック株式会社製]を265
部、テトラブロムビスフェノールA(TBBA)[ブロ
モケム株式会社製]を130部、トルエンを550部配
合して加熱溶融し、このなかに反応開始剤としてt−ブ
チルヒドロペルオキサイド(tBHOと記す)[日本油
脂株式会社製]を27部配合し、90℃にて90分攪拌
し、再分配反応させた。この反応生成物の数平均分子量
は、実施例1と同様にして測定したところ、6230と
大きいものであった。
【0041】その後、フェノールA変成したポリフェニ
レンオキサイドに上記テトラブロムビスフェノールA変
成したポリフェニレンオキサイドを用いた以外は、実施
例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を作製した。
【0042】このエポキシ樹脂組成物を、厚み0.1m
mのガラス繊維クロス[旭シュエーベル株式会社製、商
品名2116L]に含浸し、140℃で4分間乾燥して
樹脂含有率65重量%のプリプレグを作製しようとした
が、浸透が劣り、外観の良好なプリプレグにならず、基
板を得ることができなかった。
【0043】
【表1】
【0044】(評価)実施例1〜4、及び、比較例1〜
3のエポキシ樹脂組成物を用いて、評価用の絶縁基板を
作製した。得られたエポキシ樹脂組成物を、厚み0.1
mmのガラス繊維クロス[旭シュエーベル株式会社製、
商品名2116L]に含浸し、140℃で4分間乾燥し
て樹脂含有率65重量%のプリプレグを得た。上記プリ
プレグを8枚重ね、両面に18μmの銅箔[日鉱グール
ドフォイル株式会社製、商品名JTC]を配置して被圧
体とし、温度190℃、圧力2MPaの条件で100分
加熱・加圧して両面に銅箔が接着された厚み0.8mm
の積層板を得た。
【0045】この積層板を用い、熱膨張率(α)、ガラ
ス転移温度(Tg)を測定し、また、実施例1、2及び
比較例2、3の誘電率を測定した。また、プリプレグを
用い、反応率を測定した。
【0046】熱膨張率(α)、及び、ガラス転移温度
(Tg)の測定は、JIS−C6481に基づいて、評
価用基板を作製して行った。上記熱膨張率(α)は、T
MA(TAS100:リガク株式会社製)を用い、厚み
方向(Z方向)の線膨張率を測定した。この測定条件
は、荷重0.005N、昇温速度5℃/min、温度7
5℃から125℃までで行い、得られた線膨張率チャー
トから線膨張率を算出した。また、上記ガラス転移温度
(Tg)は、上記線膨張率チャートの変極点から求め
た。
【0047】反応率は、実施例及び比較例で得られたプ
リプレグを用い、このプリプレグより落とした樹脂粉
を、200℃2時間で加熱硬化させた後に、粉砕して熱
クロロホルムで抽出した。この抽出量に基づいて反応率
を算出した。
【0048】上記誘電率は、JIS−C6481に基づ
いて測定した。
【0049】結果を表2及び表3に示す。実施例はいず
れも、比較例に比べ、ガラス転移温度や誘電率等の特性
を維持すると共に、低膨張率なものであることが確認さ
れた。
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【発明の効果】請求項1〜6記載のエポキシ樹脂組成物
は、ガラス繊維からなる基材に容易に浸透することがで
きると共に、この基材を用いた場合、ガラス転移温度や
誘電率等の特性を維持すると共に、低膨張率な絶縁基板
を得ることできる。
【0053】請求項7記載の絶縁基板は、フェノール変
成してなるポリフェニレンオキサイドを含有するエポキ
シ樹脂組成物の浸透が良好であるので、ガラス転移温度
や誘電率等の特性を維持すると共に、低膨張率な基板と
なる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AA09 AB09 AD28 AD29 AD42 AD53 AG02 AH02 AH21 AH25 AJ04 AK02 AK05 AK14 AL13 4J002 CD02W CD05W CD06W CD07W CD11W CD13W CD14W CD15W CH07X DF006 EN026 EN076 FD146 4J036 AA02 AB07 AC15 AD07 AD08 AD21 AF06 AF08 DA05 DC02 DC03 DC04 DC05 DC06 DC10 DC48 FB12 JA08 KA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂と、ポリフェニレンオキサ
    イドとフェノール化合物を反応開始剤の存在下で再分配
    反応させて得られるフェノール変成してなるポリフェニ
    レンオキサイドと、アミン系硬化剤とを含有するエポキ
    シ樹脂組成物において、上記フェノール変成してなるポ
    リフェニレンオキサイドの数平均分子量が700以上1
    000未満の範囲であると共に、この上記フェノール変
    成してなるポリフェニレンオキサイドがエポキシ樹脂に
    対し固形分換算で50〜90重量%の範囲で含有するこ
    とを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記フェノール変成してなるポリフェニ
    レンオキサイドは、フェノール化合物にテトラブロムビ
    スフェノールAを用いて再分配反応させて得られたもの
    でことを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 上記フェノール変成してなるポリフェニ
    レンオキサイドは、上記フェノール化合物にノボラック
    フェノールを用いて再分配反応させて得られたものでこ
    とを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 上記反応始剤が、過酸化ベンゾイル、t
    −ブチルペルオキシベンゾエイト、ジ−t−ブチルペル
    オキシイソフタレート、ジクミルペルオキサイド、ジ−
    t−ベチルペルオキサイドで選ばれた過酸化物のうちの
    少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至請
    求項3いずれか記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 上記反応開始剤が、t−ブチルトリメチ
    ルシリルペルオキサイド、クメンヒドロペルオキシド、
    t−ブチルヒドロペルオキサイドのうちの少なくとも1
    種であることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれ
    か記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 上記反応開始剤が、アゾイソブチロニト
    リルであることを特徴とする請求項1乃至請求項3いず
    れか記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6いずれか記載のエ
    ポキシ樹脂組成物を基材に含浸し、この樹脂を硬化させ
    てなる絶縁基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010053179A (ja) * 2008-08-26 2010-03-11 Panasonic Electric Works Co Ltd ポリフェニレンエーテル樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板、及びプリント配線板
JP2014095090A (ja) * 2014-01-30 2014-05-22 Panasonic Corp ポリフェニレンエーテル樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板、及びプリント配線板

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