JP2001288039A - 口紅用組成物 - Google Patents

口紅用組成物

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JP2001288039A
JP2001288039A JP2000099121A JP2000099121A JP2001288039A JP 2001288039 A JP2001288039 A JP 2001288039A JP 2000099121 A JP2000099121 A JP 2000099121A JP 2000099121 A JP2000099121 A JP 2000099121A JP 2001288039 A JP2001288039 A JP 2001288039A
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Satoru Shinojima
哲 篠島
Saori Kajiura
砂織 梶浦
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明感のある自然の口唇を維持しつつ、口唇
のしわを目立たなくさせ、かつ使用性、長期保存安定性
に優れた口紅用組成物を提供すること。 【解決手段】 透過干渉色が青色及至緑色で反射干渉色
が赤色を呈する、外観色が肌色の酸化鉄被覆雲母チタン
1〜30重量%と、屈折率1.45〜1.50の油分1〜
30重量%とを配合してなる口紅用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は口紅用組成物、特
に、口唇の皺を目立たなくし、自然の仕上がりが得られ
る、使用性の優れた口紅用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に口紅用組成物は、ワックス、各種
液状油分、色材などから構成されている。近年、口紅用
組成物には様々な機能が求められる傾向が強くなってき
ており、機能性原料と呼ばれる原料を配合することが多
くなってきている。
【0003】一方、女性の唇に関する悩みには唇の荒
れ、くすみなどとともに唇の皺、特に縦皺の多さも挙げ
られる。従来は、唇の縦皺等のしわを目立たなくさせる
ことを目的として口紅にはラノリンなどの油分を配合し
たりしていた。
【0004】しかしながら、従来技術では縦皺等のしわ
を目立たなくさせることは充分でなく、ましてやラノリ
ン類は酸化劣化に起因する悪臭の発生が認められてお
り、特に口紅用組成物はその販売前後にわたって長期に
保存される可能性があり、しかも唇という臭いを感じや
すい部分に適用されるため、悪臭の発生は極めて重大な
問題となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであり、透明感のある自然の口唇を維持
しつつ、口唇のしわを目立たなくさせ、かつ使用性、長
期保存安定性に優れた口紅用組成物を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意研究を行った結果、特定の外観色と
干渉色をもった酸化鉄被覆雲母チタンと特定の屈折率の
油分を組み合わせて配合することにより、上記課題が解
決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、透過干渉色が青色及
至緑色で反射干渉色が赤色を呈する、外観色が肌色の酸
化鉄被覆雲母チタン1〜30重量%と、屈折率1.45
〜1.50の油分1〜30重量%とを配合してなる口紅用
組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。本発明の口紅用組成物を構成する必須成分
は、特定の酸化鉄被覆雲母チタンと特定の油分である。
【0009】まず、特定の酸化鉄被覆雲母チタンについ
て説明する。本発明における酸化鉄被覆雲母チタンは、
透過干渉色が青色及至緑色で反射干渉色が赤色を呈す
る、外観色が肌色の酸化鉄被覆雲母チタンである。この
ような酸化鉄被覆雲母チタンは、雲母チタンに、数平均
粒子径60〜200nmの酸化鉄を、酸化鉄被覆雲母チ
タンに対して0.05〜5重量%被覆することによって
得られる。なお、前記雲母チタンは、二酸化チタンで被
覆された雲母であり、その二酸化チタンの光学的膜厚は
70〜110nmである。また、外観色の肌色は、黄色
酸化鉄を用いることによって得られる。
【0010】上記酸化鉄被覆雲母チタンは、通常公知の
方法を用いて製造することができる。まず、基盤となる
雲母チタンの製法としては、特公昭43−25644号
公報に見られるような、硫酸チタニル、四塩化チタンな
どのチタンの無機酸塩を雲母の存在下で中和法あるいは
加水分解法によって分解し、含水酸化チタンあるいは二
酸化チタンを析出させた後、大気中500〜1000
℃、好ましくは700〜900℃の温度で焼成する方法
が一般的である。その他、真空蒸着処理でも製造するこ
とができる。使用する雲母はどのようなものでもよく、
例えば白雲母、黒雲母、金雲母、合成雲母などを挙げる
ことができる。
【0011】次に、酸化鉄の被覆方法としては、例え
ば、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二
鉄、硝酸第一鉄、硝酸第二鉄、シュウ酸第一鉄、シュウ
酸第二鉄アンモニウム、硫酸第二鉄アンモニウム、リン
酸第二鉄、クエン酸第二鉄、乳酸第一鉄、フマル酸鉄な
どの無機、有機鉄化合物の水溶液中に雲母チタンを添加
した後、該雲母チタン分散鉄化合物の水溶液を一旦苛性
ソーダ、苛性カリ、アンモニア水などのアルカリを用い
てpH5.6〜7.0、好ましくはpH6.0〜6.5
の範囲に調整して鉄化合物の一部を中和分解させ、含水
酸化鉄の粒子を雲母チタン粒子表面に析出させる。次
に、この含水酸化鉄被覆雲母チタンを分散させた鉄化合
物水溶液を加温して50〜100℃、好ましくは80℃
以上に昇温させた後、苛性ソーダ、苛性カリ、アンモニ
ア水などのアルカリ水溶液を添加してpHを8.0〜
9.5に保ち、鉄化合物を完全に中和分解させて、これ
を150℃以上、好ましくは400℃以上で焼成するこ
とによって、先に雲母チタン粒子表面に析出させた酸化
鉄を核とする酸化鉄被覆雲母チタンを製造することがで
きる。また、該含水酸化鉄被覆雲母チタンを分散させた
鉄化合物水溶液に、鉄化合物の中和分解に必要な当量以
上の尿素を添加した後、これを攪拌しながら加温して5
0〜100℃、好ましくは80℃以上に保ち、鉄化合物
を完全に中和分解させ、これを150℃以上、好ましく
は400℃以上で焼成することによって、先に雲母チタ
ン粒子表面に析出させた酸化鉄を核とする酸化鉄被覆雲
母チタンを製造することもできる。なお、尿素は鉄化合
物と共に、反応の前に予め加えておくこともできる。
【0012】以下に、具体的な製造例を挙げる。
【0013】製造例1 シュウ酸第二鉄アンモニウム53.6重量部および尿素
22.5重量部をイオン交換水2000重量部に溶解さ
せ、これを0.1M苛性ソーダ水溶液でpH6.2に調
整して得られた水溶液にドイツMerck社製の赤色干
渉雲母チタン(テミロンスーパーレッド)100重量部
を加えて、十分に攪拌して均一に分散させた。次に、こ
の雲母チタン分散液を攪拌しながら加熱して、6時間沸
騰させた。放冷後、濾過、水洗し、400℃で焼成し
て、肌色の外観色と赤色の鮮やかな反射干渉および緑色
の鮮明な透過干渉をもつ微粒子酸化鉄で被覆された雲母
チタン102重量部を得た。得られた微粒子酸化鉄被覆
赤色干渉雲母チタンの表面を被覆している酸化鉄の粒度
を調べるため、別に雲母チタンを加えずに上記と同一の
条件下で酸化鉄を合成した。得られた酸化鉄の粒度をH
iac/Royco社製レーザー回折式粒度測定機NI
COMP270で測定したところ、数平均粒子径71n
mであった。
【0014】本発明の上記酸化鉄被覆雲母チタンの配合
量は、組成物全量中1〜30重量%である。配合量が1
重量%未満では、口唇の縦皺を目立たなくさせる効果を
生じない。又、使用性もべたつき感がでて、しかも重く
なるので好ましくない。一方、30重量%を超えて配合
すると、口唇の縦皺はおさえられるものの、口唇の透明
感がなくなり、自然の口唇感から離れてしまう。また、
つやがなくなり、使用性も重くなる。
【0015】次に、特定の油分について説明する。本発
明における油分は、屈折率が1.45〜1.50の油分
である。屈折率がこの範囲から外れると口唇の縦皺を目
立たなくさせる効果を生じない。また、口唇のつやがな
くなり、透明感も悪くなる。屈折率が1.45〜1.5
0の油分の例としては、マカデミアナッツ油脂肪酸コレ
ステリル、重質流動パラフィン、オキシ酸エステル、水
添ロジンイソステアリン酸グリセリル等が挙げられる。
【0016】マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル
は、マカデミアナッツ油を加水分解して得られる脂肪酸
とコレステリルアルコールとのエステル化合物である。
エステル化は公知の手段により行うことができる。
【0017】重質流動パラフィンは、イソブテンとn−
ブテンの共重合体において、末端の2重結合も含め水素
添加した側鎖を有する飽和タイプの長鎖状炭化水素の混
合物である。重合度は重合条件を変えることで種々のも
のが得ることができる。本発明ではその入手の容易性や
粘度等の観点から数平均分子量500〜3000のもの
が好ましく用いることができ、さらに好ましくは700
〜1500である。特に1000付近のものが好適であ
る。
【0018】オキシ酸エステルは、オキシ酸と脂肪族ア
ルコールとのエステル化合物である。これらを構成する
成分であるオキシ酸は、ヒドロキシ酸ともいい、1分子
中にカルボキシル基とアルコール性水酸基とを持つ化合
物をいう。本発明では、炭化原子数14〜22のオキシ
酸が好適に用いられる。具体的には、オキシラウリル
酸、オキシミリスチン酸、オキシパルミチン酸、オキシ
ステアリン酸、リシノール酸等が挙げられる。脂肪族ア
ルコールとしては、炭素原子数14〜22の脂肪族アル
コールが好ましい。具体的には、セチルアルコール、ス
テアリルアルコール、イソパルミチルアルコール、オレ
イルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデ
シルアルコール、2−オクチルドデカノール等が挙げら
れる.これらの組み合わせの中で、好ましいオキシ酸エ
ステルは、オキシステアリン酸、特に12−ヒドロキシ
ステアリン酸と2−ヘプチルウンデカノールとのエステ
ルである。
【0019】水添ロジンイソステアリン酸グリセリル
は、グリセリンが、水添還元されたロジン酸(アビエチ
ン酸を主成分とする)及びイソステアリン酸でエステル
化されたものである。特に、グリセリンのモノ還元ロジ
ン酸(アビエチン酸を主成分とする)ジイソステアリン
酸エステが好ましい。
【0020】これらの屈折率1.45〜1.50の油分
は、この範囲に入る油分の中から1種または2種以上を
組み合わせて配合される。中でも、オキシ酸エステルが
配合されるのが最も好ましい。
【0021】本発明の上記特定油分の配合量は、組成物
全量中1〜30重量%である。配合量が1重量%未満で
は、口唇の縦皺を目立たなくさせる効果や口唇の透明
感、口唇のつや等の効果を発揮しにくい。又、使用時の
のびも重くなる。一方、30重量%を超えて配合すると
唇にべたべたした感じが生じ、使用時ののびも重くなり
好ましくない。また、口唇の仕上がりも自然でなくな
る。例示した各油分の好適な配合量は、それぞれ単独で
配合した場合は、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリ
ルは全組成物中1〜30重量%、重質流動パラフィンは
全組成物中10〜30重量%、オキシ酸エステルは全組
成物中5〜30重量%、水添ロジンイソステアリン酸グ
リセリルは全組成物中5〜20重量%が好ましい。
【0022】本発明口紅組成物には上記必須成分の他
に、発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じ、固形
油分、液状油分、粉体、保湿剤、界面活性剤、顔料、酸
化防止剤、防腐剤、紫外線防止剤、香料等を配合するこ
とができる。
【0023】これらの中で、固形油分としては、一般に
化粧料等に用いられるものであれば何でもよく、固体油
脂、ロウ類、炭化水素、高級アルコールが挙げられる。
例えば、モクロウ、カカオ脂、硬化ヒマシ油等の固体油
脂;カルナウバロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、ジ
ョジョバロウ等のロウ類:ポリエチレンワックス、パラ
フィンワックス、セレシン、マイクロクリスタリンワッ
クス等の炭化水素系ワックス類;ベヘニルアルコール、
セタノール、バチルアルコール等の高級アルコール;シ
リコンワックス等が例示できる。これらの固形油分は、
1種のみを用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。スティック状(棒状)の口紅用組成
物を製造する場合には、保型剤として本発明組成物中5
〜25重量%程度配合させるのが好ましい。
【0024】上記必須成分以外の液状油分としては、皮
膚安全性の高いものであれば、使用可能である。例え
ば、オリーブ油、アボガド油、ツバキ油、マカデミアナ
ッツ油、月見草油、ホホバ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ
油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、大豆油、茶実
油、コメヌカ油、胚芽油等の液体油脂類;スクワラン、
流動パラフィン等の炭化水素油;イソステアリン酸イソ
セチル、2−エチルヘキサン酸セチル、2ヘプチルウン
デシルパルミテート、アジピン酸ジイソブチル、セバシ
ン酸2−ヘキシルデシル、イソプロピルミリステート、
2−オクチルドデシルオレエート、リンゴ酸ジイソステ
アリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコー
ル、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、グ
リセリルジイソステアレート、グリセリルトリイソステ
アレート、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミ
チン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメ
チロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペン
タエリスリトール等のエステル油類;ジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン等の鎖状シリコ
ーン油;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメ
チルシクロペンタシロキサン等の環状シリコーン油;ト
リグリセリン、フッ素変性油等が挙げられる。これら液
状油分を単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用い
ることが出来る。
【0025】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明
する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。配合量は重量%である。本発明者らは本発明の口紅
組成物を検討するに当たって各種試験を行った。実施例
に先立ちその効果試験方法及び評価基準について説明す
る。
【0026】[口唇の縦皺]口唇の縦皺が目立つ専門パ
ネル(20名)に各実施例、比較例の口紅用組成物(試
料)を使用してもらい、口唇の縦じわの様子を官能で下
記の5段階の評価基準により評価してもらった。 <評価基準> 1:縦皺がほとんど目立たなくなった。(著効) 2:縦皺がかなり目立たなくなった。(有効) 3:縦皺の目立ち具合はあまり変わらない。 4:縦皺の目立ち具合は全く変わらない。 5:縦皺が目立つようになった。 (評価) ◎:16名以上の専門パネルが「有効」以上の評価をし
た。 ○:11〜15名の専門パネルが「有効」以上の評価を
した。 △:6〜10名の専門パネルが「有効」以上の評価をし
た。 ×:0〜5名の専門パネルが「有効」以上の評価をし
た。
【0027】[口唇の透明感]口唇の縦皺が目立つ専門
パネル(20名)に各実施例、比較例の口紅用組成物
(試料)を使用してもらい、口唇の透明感を官能で下記
の4段階の評価基準により評価してもらった。 <評価基準> 1:透明感があり、仕上がりが自然である。(著効) 2:透明感がややあり、仕上がりがほぼ自然である。
(有効) 3:透明感がややなく、仕上がりが不自然である。 4:透明感がなく、自然の仕上がりに程遠い。 (評価) ◎:16名以上の専門パネルが「有効」以上の評価をし
た。 ○:11〜15名の専門パネルが「有効」以上の評価を
した。 △:6〜10名の専門パネルが「有効」以上の評価をし
た。 ×:0〜5名の専門パネルが「有効」以上の評価をし
た。
【0028】[口唇のつや]口唇の縦皺が目立つ専門パ
ネル(20名)に各実施例、比較例の口紅用組成物(試
料)を使用してもらい、口唇のつやを官能で下記の5段
階の評価基準により評価してもらった。 <評価基準> 1:つやが良い。 2:つやがやや良い。 3:つやが普通。 4:つやがやや悪い。 5:つやが悪い。 (評価) ◎:16名以上の専門パネルが「つやがやや良い」以上
の評価をした。 ○:11〜15名の専門パネルが「つやがやや良い」以
上の評価をした。 △:6〜10名の専門パネルが「つやがやや良い」以上
の評価をした。 ×:0〜5名の専門パネルが「つやがやや良い」以上の
評価をした。
【0029】[使用性1]口唇の縦皺が目立つ専門パネ
ル(20名)に各実施例、比較例の口紅用組成物(試
料)を使用してもらい、口唇のべたつきを官能で下記の
5段階の評価基準により評価してもらった。 <評価基準> 1:べたつかない。 2:ほとんどべたつかない。 3:べたつきが普通。 4:ややべたつく。 5:べたつく。 (評価) ◎:16名以上の専門パネルが「ほとんどべたつかな
い」以上の評価をした。 ○:11〜15名の専門パネルが「ほとんどべたつかな
い」以上の評価をした。 △:6〜10名の専門パネルが「ほとんどべたつかな
い」以上の評価をした。 ×:0〜5名の専門パネルが「ほとんどべたつかない」
以上の評価をした。
【0030】[使用性2]口唇の縦皺が目立つ専門パネ
ル(20名)に各実施例、比較例の口紅用組成物(試
料)を使用してもらい、口唇への塗布時ののびを官能で
下記の5段階の評価基準により評価してもらった。 <評価基準> 1:軽いのびで使用性がよい。 2:やや軽いのびで使用性がよい。 3:のびが普通。 4:ややのびが重く使用性が悪い。 5:のびが重く使用性が悪い。 (評価) ◎:16名以上の専門パネルが「やや軽いのびで使用性
がよい」以上の評価をした。 ○:11〜15名の専門パネルが「やや軽いのびで使用
性がよい」以上の評価をした。 △:6〜10名の専門パネルが「やや軽いのびで使用性
がよい」以上の評価をした。 ×:0〜5名の専門パネルが「やや軽いのびで使用性が
よい」以上の評価をした。
【0031】[臭い]口紅用組成物の加速劣化試験を実
施し、臭い評価を行った。なお、加速劣化試験はCDM
試験(Conductmetric Determination Method)により、
酸化劣化誘導時間を測定することにより行った。
【0032】(定義)試料を反応容器に入れ加熱しなが
ら乾燥空気を送り込む。酸化により生成された揮発性の
分解生成物を水中に捕集し、その誘電率が急激に変化す
る折曲点までの時間を酸化劣化誘導時間(Induction Ti
me)として求め、試料の酸化安定性の指針とした。
【0033】(方法)ランシマットE679型(メトロ
ーム社製)を用い、油脂一般試験法2.2.4.28.
2−93(CDM試験)に基づいて測定を行った。測定
温度は120℃、空気流量20l/hで測定した。 <評価基準> ○:酸化誘導時間が48時間以上 △:酸化誘導時間が20時間以上48時間未満 ×:酸化誘導時間が20時間未満
【0034】表1〜表4に示す処方により実施例及び比
較例の口紅用組成物を常法により製造し、上記試験法及
び評価基準に従って評価した。結果を併せて表1〜表4
に示す。
【0035】
【表1】 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例 比較例 ―――――――――― ―― 1 2 3 4 1 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― セレシンワックス 12 12 12 12 12 マイクロクリスタリンワックス 1 1 1 1 1 トリ−2−エチルヘキサン酸グ 残余 残余 残余 残余 残余 リセリン マカデミアナッツ油脂肪酸コレ 10 − − − − ステリル 重質流動パラフィン − 10 − − − 12−ヒドロキシステアリン酸2− − − 10 − − ヘプチルウンデシル 水添ロジンイソステアリン酸グリセリル − − − 10 − 黄色酸化鉄被覆雲母チタン 10 10 10 10 10 色材 5 5 5 5 5 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 口唇の縦皺 ◎ ◎ ◎ ◎ × 口唇の透明感(自然の仕上がり) ◎ ◎ ◎ ◎ △ 口唇のつや ◎ ◎ ◎ ◎ × 使用性(べたつき) ○ ○ ○ ○ ○ 使用性(のび) ○ ○ ○ ○ ○ 臭い ○ ○ ○ ○ ○ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0036】なお、表1で、重質流動パラフィンは平均
分子量1000のものを用いた(以下、特に断らない限
り同じ)。また、黄色酸化鉄被覆雲母チタンは、製造例
1のものを用いた(以下、特に断らない限り同じ)。
【0037】表1の結果より、屈折率1.45〜1.5
0の油分と黄色酸化鉄被覆雲母チタンを含む本発明にか
かる実施例1〜4の口紅用組成物は、口唇の縦皺が目立
たなくなり、透明感があり自然な仕上がりが得られ、口
唇のつやもよいことが分かる。しかも、使用性、臭いも
ともに優れていることが分かる。
【0038】それに対して、黄色酸化鉄被覆雲母チタン
と油分として屈折率が1.4437の本発明範囲外であ
るトリ−2−エチルヘキサン酸グリセリンを用いた場合
(比較例1)、縦皺を目立たなくする効果はなく、透明
感に欠けるものであった。なお、口唇のつやも全くない
ものであった。
【0039】
【表2】 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 比較例 ―――――――――――――― 2 3 4 5 6 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― セレシンワックス 12 12 12 12 12 マイクロクリスタリンワックス 1 1 1 1 1 トリ−2−エチルヘキサン酸グ 残余 残余 残余 残余 残余 リセリン マカデミアナッツ油脂肪酸コレ 10 10 − − − ステリル 重質流動パラフィン − − 10 − − 12−ヒドロキシステアリン酸2− − − − 10 − ヘプチルウンデシル 水添ロジンイソステアリン酸グリセリル − − − − 10 テミロンスーパーレッド − 10 10 10 10 色材 5 5 5 5 5 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 口唇の縦皺 × × × × × 透明感(自然の仕上がり) ○ ○ ○ ○ ○ 口唇のつや ○ ◎ ◎ ◎ ◎ 使用性(べたつき) × ○ ○ ○ ○ 使用性(のび) × ○ ○ ○ ○ 臭い ○ ○ ○ ○ ○ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0040】表2で、テミロンスーパーレッドは、製造
例1で用いた赤色干渉雲母チタン(メルク社製)であ
る。
【0041】上記表2の結果より、屈折率1.45〜
1.50の油分とともに本発明の範囲外の一般的な雲母
チタンを配合した比較例3〜6の口紅用組成物は、口唇
の縦皺に対する改善効果は全くなかった。雲母チタンも
配合されていない比較例2については、使用性にも問題
がでてきていることが分かる。
【0042】
【表3】 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 比較例 実施例 比較例 ――― ――――――――― ――― 7 5 6 7 8 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― セレシンワックス 12 12 12 12 12 マイクロクリスタリンワックス 1 1 1 1 1 トリ−2−エチルヘキサン酸グ 残余 残余 残余 残余 残余 リセリン 12−ヒドロキシステアリン酸 10 10 10 10 10 2−ヘプチルウンデシル 黄色酸化鉄被覆雲母チタン 0.5 1 20 30 40 色材 5 5 5 5 5 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 口唇の縦皺 × ○ ◎ ◎ ◎ 口唇の透明感(自然の仕上がり) ○ ◎ ◎ ○ × 口唇のつや ◎ ◎ ◎ ○ × 使用性(べたつき) × ○ ○ ○ × 使用性(のび) × ○ ○ ○ × 臭い ○ ○ ○ ○ ○ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0043】表3の結果より、黄色酸化鉄被覆雲母チタ
ンを1〜30重量%含む本発明にかかる実施例5〜7の
口紅用組成物は、口唇の縦皺が目立たなくなり、透明感
があり、自然の仕上がりが得られ、口唇のつやも良いこ
とが分かる。また、使用性(べたつき、のび)、臭いい
ずれも優れていることが分かる。これに対して、黄色酸
化鉄被覆雲母チタンを0.5重量%配合した比較例7
は、口唇の縦皺を目立たなくする効果を生じない。ま
た、使用性も悪いことが分かる。40重量%配合した比
較例8は、口唇の透明感、つやが全くなく、使用性も悪
いことが分かる。
【0044】
【表4】 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 比較例 実施例 比較例 ――― ――――――― ――― 9 8 9 10 10 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― セレシンワックス 12 12 12 12 12 マイクロクリスタリンワックス 1 1 1 1 1 トリ−2−エチルヘキサン酸グ 残余 残余 残余 残余 残余 リセリン 12−ヒドロキシステアリン酸 0.5 1 10 10 10 2−ヘプチルウンデシル 重質流動パラフィン − − 10 10 10 マカデミアナッツ油脂肪酸 − − − 10 10 コレステリル 水添ロジンイソステアリン酸グリセリル − − − − 10 黄色酸化鉄被覆雲母チタン 10 10 10 10 10 色材 5 5 5 5 5 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 口唇の縦皺 △ ○ ◎ ○ ○ 口唇の透明感(自然の仕上がり) △ ◎ ◎ ○ × 口唇のつや × ○ ◎ ◎ ◎ 使用性(べたつき) ○ ○ ○ ○ × 使用性(のび) × ○ ○ ○ × 臭い ○ ○ ○ ○ ○ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0045】表4の結果より、屈折率1.45〜1.5
0の油分を1〜30重量%配合した本発明にかかる実施
例8〜10の口紅用組成物は、口唇の縦皺が目立たなく
なり、透明感があり、自然の仕上がりが得られ、口唇の
つや、使用性(べたつき、のび)、臭いいずれも優れて
いることが分かる。これに対して、屈折率1.45〜
1.50の油分を0.5重量%配合した比較例9は、口
唇の縦皺を目立たなくさせる効果及び口唇の透明感が弱
く、口唇のつや、使用性(のび)が悪いことが分かる。
40重量%配合した比較例10は、口唇にべたべたした
感じが強くなり、使用性も重く悪いことが分かる。ま
た、口唇の仕上がりも自然でないことが分かる。
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】実施例11〜15の口紅用組成物は、いず
れも口唇の縦じわが目立たなく、透明感があり、自然の
仕上がりが得られ、口唇のつやも良いものであった。ま
た、使用性(べたつき、のび)、臭いいずれも優れてい
た。
【0052】
【発明の効果】本発明により、口唇の自然の仕上がりを
損なうことなく、口唇のしわを目立たなくし、且つ口唇
のつや、使用性、長期保存安定性に優れた口紅用組成物
を提供することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA121 AA122 AB431 AB432 AC012 AC021 AC022 AC331 AC332 AC421 AC422 AC792 AD152 AD491 AD492 AD531 AD532 BB11 BB25 BB26 BB60 CC13 EE01 EE06 EE07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過干渉色が青色及至緑色で反射干渉色
    が赤色を呈する、外観色が肌色の酸化鉄被覆雲母チタン
    1〜30重量%と、屈折率1.45〜1.50の油分1〜
    30重量%とを配合してなる口紅用組成物。
  2. 【請求項2】 前記酸化鉄被覆雲母チタンの酸化鉄が、
    黄色酸化鉄である請求項1記載の口紅用組成物。
  3. 【請求項3】 前記酸化鉄被覆雲母チタンの酸化鉄が、
    数平均粒子径60〜200nmの酸化鉄である請求項1
    または2記載の口紅用組成物。
  4. 【請求項4】 前記酸化鉄被覆雲母チタンの酸化鉄の被
    覆量が、酸化鉄被覆雲母チタンに対して0.05〜5重
    量%である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の口紅
    用組成物。
  5. 【請求項5】 前記酸化鉄被覆雲母チタンの雲母チタン
    が、二酸化チタンで被覆された雲母であり、その二酸化
    チタンの光学的膜厚が70〜110nmである請求項1
    乃至4のいずれか一項に記載の口紅用組成物。
  6. 【請求項6】 屈折率1.45〜1.50の油分が、マ
    カデミアナッツ油脂肪酸コレステリル、重質流動パラフ
    ィン、オキシ酸エステル、水添ロジンイソステアリン酸
    グリセリルのいずれかである請求項1乃至5のいずれか
    一項に記載の口紅用組成物。
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