JP2001287560A - トランスファ装置 - Google Patents

トランスファ装置

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JP2001287560A
JP2001287560A JP2000105443A JP2000105443A JP2001287560A JP 2001287560 A JP2001287560 A JP 2001287560A JP 2000105443 A JP2000105443 A JP 2000105443A JP 2000105443 A JP2000105443 A JP 2000105443A JP 2001287560 A JP2001287560 A JP 2001287560A
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wheel drive
speed
switch
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JP2000105443A
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English (en)
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Michiyoshi Suzuki
岐宣 鈴木
Hideyuki Takami
秀行 高見
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、モード切換えスイッチの異常を
発見し易くし、モード切換えスイッチの故障時に駆動モ
ードが急変するのを未然に防止して、車両走行時の安全
性を確保したトランスファ装置を提供する。 【解決手段】 モード切換えスイッチは、高速四輪、高
速二輪及び低速四輪のような複数の駆動モードに応じて
切り換えられる複数のポジション毎に、複数のスイッチ
素子の出力の組合せとして冗長度を持った指令信号を出
力する。モード切換えスイッチの指令信号が設定された
正規の組合せか否かが判断され(ステップ3)、正規の
組合せ以外の組合せの出力が規定時間T0 以上継続した
場合(ステップ6)、フェールセーフ駆動モードに切換
えられ(ステップ7)た後、モード切換えスイッチが異
常であるとして故障コードが記録される(ステップ
8)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モード切換えス
イッチの操作に応じて、副変速機の機能として高速と低
速との間で駆動モードを切り換えると共に、クラッチの
機能として四輪駆動と二輪駆動との間で駆動モードを切
り換えるトランスファ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トルクスプリット式四輪駆動車に
適用される四輪駆動装置においては、二輪駆動と四輪駆
動とを切り換えられる所謂パートタイム方式のものが広
く普及するに至っている。そしてこの殆どが、手動操作
等によって前後輪を機械的に直結する所謂メカニカルロ
ック方式を採用している。
【0003】図5は、従来のトルクスプリット式四輪駆
動車に適用されている四輪駆動装置を示す概略図であ
る。四輪駆動車は、図中左側に位置する前輪1、右側に
位置する後輪2、及び後輪2を常時直接的に駆動するエ
ンジン3を備えている。即ち、この四輪駆動装置5は後
輪駆動(FR)ベースとなっている。
【0004】四輪駆動装置5は、エンジン3からの駆動
力を変速して出力する変速機4と、変速機4から出力さ
れた駆動力或いはトルクが入力されて前後輪1,2に各
々出力するためのトランスファ装置6を有する。変速機
4は、マニュアルトランスミッションであっても、オー
トマチックトランスミッションであってもよい。トラン
スファ装置6は、主として、セレクタレバー7の手動操
作によって高速段(以下ハイモード(H)という)及び
低速段(以下ローモード(L)という)を切り換えるた
めの切換え機構8と、切換え機構8からの入力を実質的
に分配するためのクラッチ9とから構成されている。
【0005】切換え機構8は、入力軸10に同軸に設け
られた入力スプライン11及び入力ギヤ12と、サンギ
ヤとしての入力ギヤ12及び固定ギヤ13間で歯合回転
するプラネタリギヤ14と、プラネタリギヤ14の回転
に伴って入力軸10回りを回転する円筒状ギヤ15とを
有する。入力スプライン11又は円筒状ギヤ15に付属
したスプラインは、それぞれ、セレクタレバー7の操作
により、スライド可能なシフトスリーブ18を介して後
輪駆動軸16の入力端の駆動スプライン16aに選択的
に接続されるようになっている。
【0006】図示例においては、ハイモード(H)にあ
るときに、シフトスリーブ18は、入力スプライン11
と駆動スプライン16aとを接続して、入力軸10を後
輪駆動軸16に直結する。入力軸10の駆動力はそのま
まシフトスリーブ18を介して後輪駆動軸16に伝達さ
れ、後輪駆動軸16を高速駆動する。このとき、後述す
るクラッチ9をオン状態にすると、後輪2を駆動すると
共に、前輪駆動軸33を介して前輪1を駆動する高速四
輪駆動モード(4H)が選択される。クラッチ9をオフ
状態にすると、後輪2のみを駆動する高速二輪駆動モー
ド(2H)が選択される。一方、ローモード(L)が選
択されると、シフトスリーブ18は、遊星回転する円筒
状ギヤ15と駆動スプライン16aとを接続して、後輪
駆動軸16を減速回転させる。このとき、後述するシフ
トスリーブ29もシフトして直結用スプライン27,2
8を直結し、クラッチ9の作動状態に関わらず、前輪1
と後輪2とを駆動する四輪駆動状態となる。なお、高速
四輪駆動モード(4H)は、通常の雪道、ぬかるみ等の
路面状況で選択され、低速四輪駆動モード(4L)は、
急坂、極悪路、けん引等の比較的高い駆動力を要する状
況で選択される。シフトスリーブ18は、エンジン3か
らの駆動力がそのまま伝達される高速用スプラインであ
る入力スプライン11と、エンジン3からの駆動力が減
速回転されて伝達される円筒状ギヤ15のスプラインと
に対して選択的に係合可能なH−L切換え用シフトスリ
ーブである。また、シフトスリーブ29は、出力軸を構
成する前輪駆動軸33と後輪駆動軸16とを直結又は分
離可能に係合可能なメカニカルロック用シフトスリーブ
である。
【0007】後輪駆動軸16の出力端には、終減速装置
17の一部をなす小ギヤ16bが設けられており、小ギ
ヤ16bは、デファレンシヤルケース19に一体に設け
られた大ギヤ20を駆動する。大ギヤ20は、左右の差
動小ギヤ21及び後輪車軸22を介して後輪2をそれぞ
れ駆動する。なお、後輪駆動軸16において、そのトラ
ンスファ装置6から延出する部分は、後輪側プロペラシ
ャフト16cによって形成されている。
【0008】クラッチ9は、後輪駆動軸16に列設され
た複数のインナプレート23と、インナプレート23間
に配置されたアウタプレート24との摩擦接続により駆
動力を分配する湿式多板式のクラッチである。インナプ
レート23は後輪駆動軸16に、またアウタプレート2
4はクラッチハウジング25にそれぞれスプライン嵌合
されており、両プレート23,24は、後輪駆動軸16
又はクラッチハウジング25にそれぞれ軸方向にはスラ
イド移動可能であるが、回転方向には移動不能である。
クラッチハウジング25は、後輪駆動軸16の回りを回
転可能である。インナプレート23とアウタプレート2
4とは、その近傍に固定されたアクチュエータ即ち電磁
ソレノイド26が発生させる電磁力によりスライド移動
して圧着を行う。クラッチ9においては、電磁ソレノイ
ド26への通電を制御することで、インナプレート23
とアウタプレート24との接触状態或いは当たり具合を
制御することにより、前後輪1,2への分配トルクを車
両の走行状態に応じて制御することができる。四輪駆動
車は、クラッチ9の締結力を制御することによりクラッ
チ9から0:100〜50:50(前輪:後輪)の分配
トルクを常時連続的に得ることができる、トルクスプリ
ット型の四輪駆動車である。
【0009】クラッチハウジング25と後輪駆動軸16
とには、上記の直結用スプライン27,28がそれぞれ
設けられている。直結用スプライン27,28は、ロー
モード(L)が選択されたとき、スライド可能なシフト
スリーブ29によって互いに接続される。シフトスリー
ブ29による接続状態では、クラッチハウジング25は
後輪駆動軸16に直結され、クラッチ9の作動状態に関
係なくメカニカルロックが達成され、クラッチ9による
分配トルク制御はなされない。しかしながら、クラッチ
9の作動系統が故障したときでも、四輪駆動状態が確保
される。
【0010】クラッチハウジング25にはスプロケット
30が設けられており、スプロケット30に入力された
前輪駆動力は、チェーン31及び駆動スプロケット32
を介して前輪駆動軸33に伝達される。前輪駆動軸33
の出力軸には終減速装置34の一部をなす小ギヤ35が
設けられ、小ギヤ35は大ギヤ36、デファレンシヤル
ケース37、差動小ギヤ38及び前輪車軸39を介して
前輪1をそれぞれ駆動する。なお、前輪駆動軸33にお
いて、そのトランスファ装置6から延出する部分は前輪
側プロペラシャフト33aによって形成されている。
【0011】トランスファ装置6において、後輪駆動軸
16と前輪駆動軸33とには速度検出のための突起付デ
ィスク41,42がそれぞれ設けられている。突起付デ
ィスク41,42は、その周縁部に等間隔且つ複数の突
起を有する。突起付ディスク41,42の近傍には、ホ
ール素子を用いた無接触近接式の速度センサ43,44
が設けられている。速度センサ43,44は、回転する
ディスク41,42の突起が通過する毎にパルス信号を
出力する。
【0012】速度センサ43,44は、クラッチ9の電
子制御等を行うためのコンピュータ式のコントローラ4
5に電気的に接続されている。コントローラ45は、速
度センサ43,44からの信号及び他の信号等を入力す
る入力部46と、入力部46からの入力信号に基づき演
算処理を行う演算処理部47と、演算処理部47で得ら
れた出力値に基づき作動電流を出力する出力部48とか
ら構成されている。出力部48からの作動電流は、具体
的にはパルス電圧によるデューティ比の変化により増減
される。作動電流が電磁ソレノイド26に送出されるこ
とにより、クラッチ9の電子制御が達成される。コント
ローラ45は、セレクタレバー7の選択モードを示すス
イッチ信号や、後述する断続機構40の接続状態を示す
信号等も受信して、四輪駆動装置5を一括して制御す
る。
【0013】通常の高速四輪駆動モード(4H)におい
て、演算処理部47は、速度センサ43,44からのパ
ルス信号を読み取り、時間当たりの回転位相から各軸1
6,33の回転速度、更にはそれらを補正して後輪速度
Vr及び前輪速度Vfを算出する。これら両速度間に速
度差がある場合、例えば発進加速等においてVr>Vf
の場合には、その速度差を打ち消すように前輪1側にト
ルクを分配させる。具体的には、電磁ソレノイド26に
与える作動電流を増大して、インナプレート23とアウ
タプレート24との押付けを強くする。一方Vr≒Vf
の場合は、それらプレート23,24の押付けを逆に弱
くする。このように、コントローラ45は、速度センサ
43,44からパルス信号が送出される瞬間毎に、イン
ナプレート23とアウタプレート24との圧着を行い、
クラッチ9の制御を行っている。
【0014】ところで、四輪駆動装置5では、セレクタ
レバー7の操作により、上記ハイモード(4H)及びロ
ーモード(4L)に加え高速二輪駆動モード(2H)と
いう)を選択することが可能である。高速二輪駆動モー
ド(2H)では、シフトスリーブ18,29が占める位
置は高速四輪駆動モード(4H)の場合の位置に等し
く、クラッチ9は断たれた状態にあり、締結力制御はさ
れない。
【0015】高速二輪駆動モード(2H)のとき、一方
即ち左側の前輪車軸39は、その中間位置において、接
続・分断を行うための断続機構40によって分断され
る。具体的に、前輪車軸39は分割車軸39a,39b
からなり、分割車軸39a,39bは、高速四輪駆動モ
ード(4H)のときには接続スリーブ40aを介して接
続される一方、高速二輪駆動モード(2H)のときには
接続スリーブ40aのスライド移動により分断される。
ここで接続スリーブ40aの移動は、セレクタレバー7
の操作と同期して、アクチュエータ40bによる空気圧
制御によって自動的になされる。分断された状態では、
左右の前輪1,1はフリーに回転することができ、走行
中の前輪1,1の回転による前輪駆動軸33からクラッ
チハウジング25に至る前輪駆動系の駆動が防止され
る。前輪駆動系は四輪駆動車が走行中であっても静止状
態に保持されるので、燃費の悪化を防止することができ
る。
【0016】四輪駆動装置5におけるモード切換えは、
上記のように、セレクトレバー7の操作によって行われ
ているが、このモード切換えをシフトモータによって行
うことが提案されている。図3は、トランスファ装置6
におけるモード切換えをシフトモータによって行う四輪
駆動装置の切換え機構に繋がるシフト機構を示す斜視図
である。図3に示すシフト機構においては、図5に示す
四輪駆動装置に示した構成要素と同等の構成要素には同
じ符号を付すことにより再度の説明を省略する。トラン
スファ装置6には、シフト機構のモード切換え用にシフ
トモータ50が設けられている。シフトモータ50の回
転出力は、後輪駆動軸16上に配置されたシフトスリー
ブ18,29をシフト操作するため、適宜の変換機構を
介して、シフトスリーブ18,29を後輪駆動軸16に
沿って移動させる軸方向変位に変換される。
【0017】図3に示すシフト機構によれば、H−L切
換え用のシフトスリーブ18とメカニカルロック用のシ
フトスリーブ29とは、シフトモータ50が出力する回
転駆動力によってシフト操作される。シフトモータ50
の出力軸51にはウォーム52が設けられており、ウォ
ーム52は、出力軸51と直交配置されたシフトシャフ
ト53の一端上に固定的に設けられたウォームホイール
54と噛み合っている。シフトシャフト53の他端に
は、シフトカム55がシフトシャフト53に対して回転
自在に配置されており、シフトカム55とシフトシャフ
ト53との間には、巻上げスプリング56が設けられて
おり、シフトシャフト53が回転するときに、巻上げス
プリング56のばね力を介してシフトカム55が回転さ
れる。
【0018】シフトシャフト53と後輪駆動軸16との
間には、平行にシフトロッド57が配設されている。シ
フトロッド57には、シフトカム55にカム係合するシ
フトフォーク58とメカニカルロック用のシフトアーム
59とが摺動可能に配置されている。シフトフォーク5
8は、後輪駆動軸16上に摺動可能に配置されたシフト
スリーブ18と係合しており、シフトシャフト53の図
示する回転方向(H[High]又はL[Low])に
応じてシフトカム55のカム作用によりシフトロッド5
7上を摺動する。シフトフォーク58がシフトロッド5
7上をシフトする方向に対応して、シフトスリーブ18
は、切換え機構8におけるサンギヤとしての入力ギヤス
プライン11に係合させて変速機4の出力を高速回転で
後輪駆動軸16に伝達する高速四輪駆動モード(4
H)、又はシフトスリーブ18を、切換え機構8におけ
るプラネタリギヤ14と共に回転する円筒状ギヤ15に
係合させて変速機4の出力を低速回転で後輪駆動軸16
に伝達する低速四輪駆動モード(4L)に選択的にシフ
トする。
【0019】メカニカルロック用のシフトアーム59
は、後輪駆動軸16上に摺動可能に配置されたメカニカ
ルロック用のシフトスリーブ29に係合しており、シフ
トシャフト53の回転方向に応じてシフトロッド57上
を摺動することにより、メカニカルロック状態とメカニ
カルロックフリー状態とのいずれかに選択される。シフ
トアーム59は、シフトフォーク58が低速四輪駆動モ
ード(4L)を選択する側にシフトするときには、シフ
トスリーブ29を直結用スプライン27,28に接続さ
せて、後輪駆動軸16とクラッチハウジング25とをメ
カニカルロックする。シフトアーム59が高速二輪駆動
モード(2H)を選択する側にシフトする場合、シフト
スリーブ18,29の位置は、それぞれ高速四輪駆動ハ
イモード(4H)の場合と同様である。シフトアーム5
9は、シフトロッド57上にトランスファ装置のケーシ
ングとの間において配置されたリターンスプリング60
によって、高速二輪駆動モード(2H)にシフトする方
向に付勢されている。
【0020】ウォームホイール54に関連して、エンコ
ーダ61が取り付けられている。エンコーダ61は、シ
フトモータ50の駆動によってウォームホイール54と
共に回転するエンコーダポジションプレート62と、エ
ンコーダポジションプレート62に対向して配置された
非回転のセンサプレート63とから構成されている。エ
ンコーダポジションプレート62の一側の端面には、半
径の異なる位置に、それぞれ周方向に異なる範囲にわた
って弧状の検出用ストラップ(図示せず)が配置されて
おり、ケースに固定されているセンサプレート63に
は、複数(この実施例では、4個)の検出端子64が径
方向に並べて配設されている。ウォームホイール54の
回転に伴ってエンコーダポジションプレート62が回転
するとき、検出端子64が検出用ストラップを検出した
検出信号の組合せによって、シフトモータ50の出力軸
51の回転位置(モータポジション)を特定することが
できる。検出端子64によるポジションコードの検出
は、各検出端子64とGND端子との導通のオンーオフ
を読み取ることにより行われる。
【0021】エンコーダ61の4個の検出端子64が検
出した検出状態とモータポジションとの対応関係が、図
4に表の形式で示す「モータポジションとエンコーダポ
ジションコード一覧」に掲載されている。図4に示すよ
うに、ハイ側終端、ハイ側終端手前及びハイポジション
から成るハイポジション領域I〜III、中間ゾーン
1、中間ゾーン2、ニュートラルポジション及び中間ゾ
ーン3から成る中間ポジション領域IV〜VII、並び
に、ローポジション及びロー側終端から成るローポジシ
ョン領域VIII〜IXの合計9つのモータポジション
に応じて、それぞれ、ポジション1〜4に配置されてい
るエンコーダの検出信号のONとOFFとが対応してい
る。
【0022】従来、トランスファ装置を高速二輪駆動モ
ード(2H)、高速四輪駆動モード(4H)、及び低速
四輪駆動モード(4L)を切り換えるために、モード切
換えスイッチとして、接点を切り換えることによりオン
状態とオフ状態に切り換えられる接点スイッチが二個使
用されている。しかしながらこのような接点スイッチで
は、正常に作動しているのか否かが見分けが付かず、モ
ード切換えスイッチの出力が運転者の意図した駆動モー
ドを正しく選択した信号となっているか否かが確認でき
ない。モード切換えスイッチが故障していると、運転者
の意図した駆動モード以外の駆動モードが選択されて駆
動モードが急変することがある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記2H,4
H,4Lのような複数の駆動モードを選択する際におい
て、モード切換えスイッチの出力信号を、必要最小限の
オン・オフ信号で対応させるのではなく、冗長性を持た
せることによって、モード切換えスイッチの異常を発見
し易くする点で解決すべき課題がある。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、上記
課題を解決することであり、モード切換えスイッチの異
常を発見し易くして、モード切換えスイッチが万一故障
したときに、モード切換えスイッチの操作の際に駆動モ
ードが急変するのを未然に防止して、車両走行時の安全
性を確保するトランスファ装置を提供することである。
【0025】この発明は、エンジンからの駆動力が入力
される入力軸、前記入力軸の回転を複数の駆動モードに
切り換えて出力軸に出力する切換え機構、前記駆動モー
ドを切り換えるために操作されて前記駆動モードに対応
した指令信号を出力するモード切換えスイッチ、前記モ
ード切換えスイッチからの前記指令信号に応答して前記
切換え機構を対応した前記駆動モードに切り換えるため
の出力信号を出力するコントローラを具備し、前記モー
ド切換えスイッチは前記駆動モードに対応して冗長度を
持って設定された組合せを出力する複数のスイッチ素子
から成り、前記コントローラは前記モード切換えスイッ
チからの前記指令信号が予め決められた正規の組合せ以
外の組合せであることに応答して前記モード切換えスイ
ッチが異常であると診断することから成るトランスファ
装置に関する。
【0026】このトランスファ装置によれば、モード切
換えスイッチは、複数の駆動モードに応じた複数のポジ
ションに切り換えられ、その各ポジション毎に複数のス
イッチ素子の出力の組合せとして、冗長度を持った指令
信号を出力する。複数(N個)のスイッチ素子の出力
(オン・オフ、即ち、クローズ・オープン)の組合せ
は、理論上、合計で2N 以上の組合せが可能であるが、
そのうち一部の組合せを駆動モードに対応する指令信号
として対応させている。即ち、余剰の数の出力から成る
組合せが指令信号を構成する正規な組合せとして予め設
定されており、このようにして得られた指令信号は冗長
度の高い信号となっている。従って、設定された組合せ
以外の組合せが出力されたときには、コントローラはモ
ード切換えスイッチが異常であると診断することが可能
になる。
【0027】前記コントローラは、前記モード切換えス
イッチが前記指令信号として前記正規の組合せ以外の組
合せを出力することに応答して前記正規の組合せ以外の
組合せが出力されてからの継続時間のカウントを開始
し、前記継続時間が予め定められた規定時間を超えるこ
とに応答して前記モード切換えスイッチが異常であると
診断する。モード切換えスイッチの出力信号には、ノイ
ズが含まれる可能性がある。従って、出力信号として正
規の組合せ以外の組合せが出力されてからの継続時間が
予め定められた規定時間を超えるときには、真にモード
切換えスイッチの出力は正規の組合せ以外の組合せから
成る出力信号であり、モード切換えスイッチが異常であ
ると診断することが可能となる。
【0028】前記駆動モードは高速二輪駆動モード、高
速四輪駆動モード、及び低速四輪駆動モードから成り、
前記スイッチ素子は少なくとも三個設けられている。車
両の走行状態からすれば、高速走行時には二輪駆動と四
輪駆動とが区別されればよく、低速走行時には、路面状
態が悪いのが通常であるから、四輪駆動で走行されれば
よい。モード切換えスイッチを操作することにより、高
速二輪駆動モード、高速四輪駆動モード、及び低速四輪
駆動モードから成る駆動モードにどれかに選択的に切り
換えられる。駆動モードを上記の三つの駆動モードに設
定したときは、スイッチ素子は少なくとも三個設ければ
冗長度を高めることが可能である。
【0029】前記コントローラは、前記モード切換えス
イッチが異常であると診断したことに応答して前記駆動
モードをフェイルセーフ駆動モードに切り換える。ま
た、前記フェイルセーフ駆動モードは、前記高速四輪駆
動モードである。即ち、高速二輪駆動モードをフェイル
セーフ駆動モードに設定したのでは、路面の状況によっ
ては、車両がコーナリングを行う場合に後輪が外側に大
きく振れ出る可能性がある。低速四輪駆動モードをフェ
イルセーフ駆動モードに設定したのでは、車両が高速走
行する際に、速度が出せず不都合である。高速四輪駆動
モードであれば、主トランスミッションの変速作用によ
り、車両走行には殆ど支障がない。
【0030】前記切換え機構は、前記コントローラから
の前記出力信号に基づいて作動するシフトモータによっ
て切り換えられる。シフトモータは、指令信号に基づい
て高速駆動モードに対応して設定されたハイポジション
とハイポジションから入力軸の回転を伝達しない中立ポ
ジションを介して低速駆動モードに対応して設定された
ローポジションとの間のモータポジションに出力する構
成とすることが可能である。このとき、コントローラ
は、モード切換えスイッチが出力した指令信号とポジシ
ョン検出手段が検出したシフトモータのモータポジショ
ンとに基づいてシフトモータの出力を制御することにな
る。また、前記トランスファ装置は、前記出力軸に前後
輪に前記駆動力を分配するためのクラッチを備えてお
り、且つ前記クラッチの締結力を前後輪の速度差に基づ
いて制御すると共に前記クラッチを断続して四輪駆動と
二輪駆動とに切り換えるトルクスプリット型の四輪駆動
車に適用される。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、こ
の発明の実施例を説明する。図1はこの発明によるトラ
ンスファ装置におけるモード切換えスイッチの故障診断
内容の一例を示すフローチャートである。トランスファ
装置6については、図3及び図5に示した構造と同じで
あるので、再度の説明を省略する。
【0032】図1において、モード切換えスイッチ90
の診断がスタートすると、コントローラ45は、モード
切換えスイッチ90が出力する指令信号の確認を行う
(ステップ1)。モード切換えスイッチ90の指令信号
が切り換わっているか否かが判断される(ステップ
2)。指令信号の切換わりは、例えば、モード切換えス
イッチ90の正常な切換えによるものの外、モード切換
えスイッチ90を構成するスイッチ素子の接続線の断線
や、シフトモータ50のコイル巻線の断線による切換わ
りも含まれる。指令信号が切り換わっていなければ、ス
テップ1に戻り、再度、指令信号の確認が行われる。
【0033】ステップ2において、指令信号が切り換わ
っていると判断された場合、その指令信号が予め決めら
れた正規の組合せであるか否かが判断される(ステップ
3)。走行モード切換えスイッチの正規な指令信号と誤
った出力信号とが、図2に表の形式で示されている。図
2を参照すると、走行モード切換えスイッチA(SW
A),スイッチB(SWB)及びスイッチC(SWC)
の出力信号の組合せは、高速二輪駆動モード(2H)で
はスイッチAの出力信号がクローズであり且つスイッチ
B,Cの出力信号がオープンであり、高速四輪駆動モー
ド(4H)ではスイッチA,Bの出力信号がオープンで
あり且つスイッチCの出力信号がクローズであり、更
に、低速四輪駆動モード(4L)ではスイッチA,Cの
出力信号がオープンであり且つスイッチBの出力信号が
クローズである。このように、クローズの出力信号が1
つ存在している組合せが、実際に駆動モードが存在する
正規な組合せとして予め設定されている。これに対し
て、クローズの出力信号が2つ又は3つであるとき、又
はクローズの出力信号がまったく無いとき、モード切換
えスイッチ90が故障したフェイルモードと判定され
る。ステップ3の判断において、指令信号が正常な組合
せのどれかであれば、コントローラ45は該当する駆動
モードに切り換える(ステップ4)。
【0034】ステップ3の判断において、指令信号が正
規な組合せでないと判断された場合、指令信号が正規な
組合せでない状態となったときから経過する継続時間T
が確認される(ステップ5)。即ち、具体的には、継続
時間Tがカウンタによってカウントされる。継続時間T
が予め定められた規定時間T0 を継続したか否かが判断
される(ステップ6)。指令信号がノイズに起因して正
規な組合せでない信号となっている状態は、通常、短時
間で終了し、指令信号は正規な組合せに戻る。従って、
継続時間Tが予め定められた規定時間T0 を超えない場
合には、ステップ1からの通常の制御フローに戻る。規
定信号が正規な組合せでない状態が予め定められた規定
時間T0 以上になると、フェールセーフ駆動モードに切
り換えられ(ステップ7)、故障モードが記録される
(ステップ8)。
【0035】上記のように、モード切換えスイッチにお
いて、スイッチ素子の個数を増加させて、指令信号を構
成するスイッチ素子の出力の個数を増加させており、指
令信号の冗長度を高めているので、すべてのスイッチ素
子の出力が正規の組合せに一致するときのみ、コントロ
ーラが該当する駆動モードに切り換える制御が行われ
る。二つのスイッチ素子が同時に故障することは極めて
稀であるので、充分、実用に耐えることができる。な
お、三つのスイッチ素子から成るモード切換えスイッチ
の構造は、例えば、操作角度に応じて、径方向に隔置し
て並べた三つのスイッチ素子が、それぞれ、周方向に配
置されたストラップを検出するロータリスイッチの構造
とすることが可能である。
【0036】
【発明の効果】この発明によるトランスファ装置によれ
ば、モード切換えスイッチは、複数の駆動モードに応じ
た複数のポジションに切り換えられ、その各ポジション
毎に複数のスイッチ素子の出力の組合せとして、冗長度
を持った指令信号を出力する。駆動モードの数に対応し
たスイッチ素子の出力の正規の組合せが予め設定されて
おり、設定された正規の組合せ以外の組合せが出力され
たときには、コントローラは、モード切換えスイッチが
異常であると診断する。従って、モード切換えスイッチ
の異常が発見し易くなり、モード切換えスイッチが万一
故障したときに、モード切換えスイッチの操作の際に駆
動モードが急変するのを未然に防止して、車両走行時の
安全性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるトランスファ装置におけるモー
ド切換えスイッチの異常の発見とその対応を定めた制御
の一例を示すフローチャートである。
【図2】この発明によるトランスファ装置におけるモー
ド切換えスイッチの出力信号の組合せ一覧を示す図であ
る。
【図3】この発明によるトランスファ装置に用いられる
シフト機構の一実施例を示す斜視図である。
【図4】図3に示すシフト機構に用いられるシフトモー
タのモータポジションとエンコーダポジションコードと
の一覧を示す図である。
【図5】従来の四輪駆動車に適用されている四輪駆動装
置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 前輪 2 後輪 3 エンジン 4 変速機(トランスミッション) 5 四輪駆動装置 8 切換え機構 9 クラッチ 10 入力軸 16 後輪駆動軸(出力軸) 18 シフトスリーブ(H−L切換え用) 27,28 直結スプライン 29 シフトスリーブ(メカニカルロック用) 45 コントローラ 50 シフトモータ 55 シフトカム 57 シフトロッド 58 シフトフォーク(H−L切換え用) 59 シフトアーム(メカニカルロック用) 61 エンコーダ 62 エンコーダポジションプレート 63 センサプレート 64 検出端子 90 モード切換えスイッチ T0 規定時間
フロントページの続き Fターム(参考) 3D036 AA04 GA14 GA16 GA26 GA42 GA46 GB03 GB05 GB13 GC03 GD01 GD03 GE04 GG17 GG35 GH12 GH15 GH16 GJ17 3D043 AA05 AA10 AB17 EA02 EA18 EA33 EA34 EA35 EA40 EA42 EA45 EB03 EB07 EB12 EB14 EE03 EF02 EF09 EF16 EF22 5H209 AA10 DD01 DD08 EE03 FF08 GG04 HH12 JJ01 JJ09 5H223 AA10 EE01 EE08 EE22 FF08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの駆動力が入力される入力
    軸、前記入力軸の回転を複数の駆動モードに切り換えて
    出力軸に出力する切換え機構、前記駆動モードを切り換
    えるために操作されて前記駆動モードに対応した指令信
    号を出力するモード切換えスイッチ、前記モード切換え
    スイッチからの前記指令信号に応答して前記切換え機構
    を対応した前記駆動モードに切り換えるための出力信号
    を出力するコントローラを具備し、前記モード切換えス
    イッチは前記駆動モードに対応して冗長度を持って設定
    された組合せを出力する複数のスイッチ素子から成り、
    前記コントローラは前記モード切換えスイッチからの前
    記指令信号が予め決められた正規の組合せ以外の組合せ
    であることに応答して前記モード切換えスイッチが異常
    であると診断することから成るトランスファ装置。
  2. 【請求項2】 前記コントローラは、前記モード切換え
    スイッチが前記指令信号として前記正規の組合せ以外の
    組合せを出力することに応答して前記正規の組合せ以外
    の組合せが出力されてからの継続時間のカウントを開始
    し、前記継続時間が予め定められた規定時間を超えるこ
    とに応答して前記モード切換えスイッチが異常であると
    診断することから成る請求項1に記載のトランスファ装
    置。
  3. 【請求項3】 前記駆動モードは高速二輪駆動モード、
    高速四輪駆動モード、及び低速四輪駆動モードから成
    り、前記スイッチ素子は少なくとも三個設けられている
    ことから成る請求項1又は2に記載のトランスファ装
    置。
  4. 【請求項4】 前記コントローラは、前記モード切換え
    スイッチが異常であると診断したことに応答して前記駆
    動モードをフェイルセーフ駆動モードに切り換えること
    から成る請求項3に記載のトランスファ装置。
  5. 【請求項5】 前記フェイルセーフ駆動モードは、前記
    高速四輪駆動モードであることから成る請求項4に記載
    のトランスファ装置。
  6. 【請求項6】 前記切換え機構は、前記コントローラか
    らの前記出力信号に基づいて作動するシフトモータによ
    って切り換えられ、更に、前記トランスファ装置は、前
    記出力軸に前後輪に前記駆動力を分配するためのクラッ
    チを備えており、且つ前記クラッチの締結力を前後輪の
    速度差に基づいて制御すると共に前記クラッチを断続し
    て四輪駆動と二輪駆動とに切り換えるトルクスプリット
    型の四輪駆動車に適用されることから成る請求項1〜5
    のいずれか1項に記載のトランスファ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009197955A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Univance Corp 四輪駆動車用駆動力伝達装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009197955A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Univance Corp 四輪駆動車用駆動力伝達装置

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