JP2001286930A - 複合管の製造方法および製造装置ならびに複合管用内管 - Google Patents

複合管の製造方法および製造装置ならびに複合管用内管

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JP2001286930A JP2000107832A JP2000107832A JP2001286930A JP 2001286930 A JP2001286930 A JP 2001286930A JP 2000107832 A JP2000107832 A JP 2000107832A JP 2000107832 A JP2000107832 A JP 2000107832A JP 2001286930 A JP2001286930 A JP 2001286930A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合管の製造に際し、接着剤やインサート材
等を使用することなく外管と内管とを一体的に結合可能
な複合管の製造方法および製造装置を提供する。 【解決手段】 外管8の内径に大して常態では嵌め入れ
ることのできない外径を有する内管20を円周方向に縮
径させ、縮径後の内管20を外管8内に嵌め込んで挿入
し、外管8および内管20を周方向に回転させつつ内管
20の内面全長にわたって外方向への加圧力を与え、内
管20を拡径させて外管8の内周面と内管20の外周面
とを密に結合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合管の製造方法
および複合管の製造装置ならびに複合管を形成する内管
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工業、産業等の広い分野においては水、
温水、薬液等の各種の液体、ガスのような気体、粉粒状
物質等を移送するために鋼管が使用されている。しか
し、鋼管は錆が発生し、長期間の使用によって腐食する
ものであるために防錆、耐腐食のための処理がなされて
いる。例えば、亜鉛メッキ処理や塗装処理等によって鋼
管内に皮膜面を形成し、金属面を保護するようにしてい
るが、鋼管内に気泡を生ずることなく均一な皮膜面を形
成することは困難な作業である。更には、液体の流通圧
や粉粒状物質の流通摩擦等によって皮膜面が剥がれるこ
とがあり、この剥がれた面から金属材が腐食するので長
期間の防錆や耐腐食性には優れた効果を有するものでは
なく、保守、管理に多大の費用を必要としていた。
【0003】上記のように錆が発生し、腐食した鋼管
は、流通する液体を汚染し、液漏れの原因となるので移
送に適するものではない。また、食品や医薬品、化学品
の業界では製品原料として各種性状の粉粒状物質を使用
しているが、やはり腐食した鋼管を移送用して使用する
ことは衛生および製品管理の面からきわめて不適切であ
る。また、ガスのような気体の場合には、腐食して鋼管
に形成された小さな孔からガス漏れを生ずる危険性を有
している。
【0004】そこで鋼管(外管)内に防錆、耐腐食性を
有する他の材質の金属管(内管)を密に挿入し、外管と
内管とを一体的に結合した複合管が提供されている。従
来、外管と内管とを結合する手段としては接着剤を使用
することが一般的であり、また、メッキ層等のインサー
ト材を使用する手段が提供されている。その外に機械的
加工手段により外管内に内管を包むようにして結合する
手段が提供されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】接着剤によって外管と
内管とを結合する場合、まず、斜めの状態にした外管を
周方向に回転させつつ上端開口部から外管内に接着剤を
流し込み、接着剤が外管内の全面に塗布された状態で内
管を外管内に嵌め入れる。しかし、この場合、外管の内
面や内管の外面等の接合面を研磨、洗浄するための事前
作業を必要としていた。また、外管の内径と内管の外径
とにあまり寸法差がない状態、即ち、外管内に内管を無
理に嵌め入れることのできる寸法差の場合において外管
内に内管を嵌め入れると、内管の先端縁が外管内に塗布
した接着剤を剥離することになり、接着、結合は完全な
ものとはならなかった。
【0006】そこで、外管の内径を内管の外径よりもす
こし大きく形成して外管内に内管を嵌め込みやすくして
おき、外管内に上記のようにして接着剤を塗布した後に
内管を嵌め入れ、絞り圧延機により外管を絞り圧延し、
外管全体を周方向に縮径して外管と内管とを圧接状態と
して接着、結合することが行われていた。
【0007】しかし、内管に対する外管の絞り圧延が均
等に行われないと外管と内管との同心位置がずれ、外管
と内管との一部に隙間を生じて接着が不十分な状態を生
じていた。更に、総じて接着剤による結合は、経時的変
化により接着剤が劣化し、外管と内管とが剥離する危険
性を有していた。
【0008】外管と内管との間にメッキ層のようなイン
サート材を介在させた場合には、熱間押し出しや熱間加
工等により接合するが、内管として熱間加工性に劣る金
属材を用いた時には内管に割れを生じたり、外管と内管
との変形抵抗の差により完全な結合ができない状態を生
じていた。
【0009】機械的加工手段により外管と内管とを結合
する技術としては、例えば、特開平4−59141号が
提供されている。この公知技術は、常温の帯鋼を複数の
横軸ロール群1から縦軸ロール5へ移送する過程におい
て徐々に円筒状の鋼管に形成するものである。そして、
この鋼管形成過程、即ち、まだ完全に鋼管に形成されず
上面が長さ方向にそって開口している状態でこの開口部
から内管を鋼管内に導入し、内管と鋼管とを同時に移送
しつつ鋼管を縦軸ロール5によって弾圧することにより
鋼管の上部開口12を閉塞し、最終的に外管内に内管を
挿入した複合管を形成するものである。この複合管は絞
り圧延して小径化し、鋼管と内管とを物理的に固着した
後に鋼管の継ぎ目を溶接するものである。
【0010】このような機械的工作による場合には、帯
鋼を円筒状に形成するために複数の横軸ロールを必要と
するとともに上面を開口した円筒体内に内管を入れつつ
両者を結合し、かつ、絞り込む手段や溶接手段等を必要
とし、装置が大掛かりになり、真円度を維持するのに熟
練した技術を必要とし、装置全体のメンテナンスが大変
であった。
【0011】本発明は、上記する従来の複合管の製造方
法や製造技術に鑑み、外管内に嵌め込む内管の外径をあ
らかじめ縮径加工しておき、外管内に内管を嵌め込んだ
後に内管を拡径させて外管に対して内管を圧接させ、接
着剤やインサート材を使用することなく、しかも簡単な
装置で複合管を製造する方法および装置を提供すること
を目的とするものである。また、本発明は、外管に嵌め
込むために特殊加工した構造の内管を提供することを目
的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記する目的を達成する
ために本発明方法は、外管8の内径に対して常態では嵌
め入れることのできない外径を有する内管20を円周方
向に縮径させ、縮径後の内管20を外管8内に嵌め込ん
で挿入し、外管8および内管20を周方向に回転させつ
つ内管20の内面全長にわたって外方向への加圧力を与
え、内管20を拡径させて外管8の内周面と内管20の
外周面とを密に結合するようにしたものである。
【0013】また、本発明方法は、外管8の内径に対し
て常態では嵌め入れることのできない外径を有する内管
20の長さ方向に縮径用溝25を形成し、縮径後の内管
20を外管8内に嵌め込んで挿入し、外管8および内管
20を周方向に回転させつつ内管20の内面全長にわた
って縮径用溝25に外方向への加圧力を与え、内管20
を拡径させて外管8の内周面と内管20の外周面とを密
に結合するようにしたもきである。
【0014】本発明装置は、基台1上に回転保持部2、
回転支持部3および往復移動部4を直線方向に一列に設
置し、回転保持部2は、縮径した内管20を内部に有す
る外管8の基部を固定し、外管8を水平状態で保持する
とともに回転支持部3は外管8の中間部および/あるい
は先端部を支持して回転保持部2と回転支持部3間に外
管8および内管20を回転可能に支持し、回転保持部2
に向けて往復移動可能な往復移動部4の移動体17に
は、回転保持部2に向けて水平に延長させた長形な支持
アーム18の基部を固定し、支持アーム18の先端には
内管20の内周面に圧接可能な加圧部材19を設けたも
のである。また、本発明複合管用内管は、上下一対の加
圧ロール28、29により縮径用溝25を長さ方向にそ
って形成し、この縮径用溝25は半径方向に向けたもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に従って、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明方法に使用
する装置の全体を側面から見た状態を示しており、基台
1上には回転保持部2、回転支持部3および往復移動部
4が直線方向へ一列に並んだ状態で設置してある。
【0016】複合管は外管と、外管内に嵌め入れた内管
とからなるものであり、回転保持部2は、外管および外
管内に嵌め入れた内管を回転支持部3および往復移動部
4に向けて水平状態で保持し、かつ、外管と内管とを円
周方向に回転させるものであり、回転保持部2の前部に
は保持具5が突設してある。この保持具5は、図2、図
3に示すように、前面中央部に嵌合孔6を設けるととも
に嵌合孔6に近接して放射方向に締付具7を設けたもの
であり、嵌合孔6には複合管を形成する外管8の基部を
嵌め入れることができる。
【0017】外管8を水平状態にしてその基部を嵌合孔
6内に嵌め込み、締付具7によって外管8を回りから締
め付けることにより外管8の基部は固定され、水平状態
で保持されることになる。そして、保持具5は、回転保
持部2内に設置した駆動モータ9の駆動軸と直結してあ
り、駆動モータ9によって保持具5を円周方向に回転さ
せることにより水平状態で保持された外管8も同時に回
転することになる。
【0018】締付具7としては、例えば、従来の工作機
械で使用されているチャックをそのまま使用可能であ
り、放射方向に複数設けたチャックの先端を外管8の周
面に圧接することにより外管8を締め付け、固定するこ
とができる。あるいは、放射方向に設けた複数本のボル
トを使用することができる。即ち、保持具5には、嵌合
孔6に近接して放射方向に複数本のボルトを螺挿し、ボ
ルトの先端を外管8の周面に圧接すればよい。結局、外
管8を水平状態で保持して回転可能であれば、外管8の
固定手段は問うものではない。尚、外管8の外径に応じ
て嵌合孔6の大きさが異なる保持具5を使用することが
できる。
【0019】回転支持部3は、前記のように保持具5で
水平に保持されている外管8の中間部や先端部等を回転
可能に支持するものであり、嵌合孔6と同心状に位置す
る複数個の支持ロールを有している。即ち、図4に示す
ように、全体としては環状体を形成可能な一対の支持具
10は、一端において回動可能に軸連結11してあり、
一方の支持具10aは基台1上に移動可能に定置し、他
方の支持具10bは軸11を中心にして支持具10aに
対して開閉動可能となっている。
【0020】支持具10aには二本のアーム12が、支
持具10aと支持具10bとにより形成される環状体の
中央に向けて斜めの状態で対称に設けてあり、各アーム
12の先端にはそれぞれ回転可能な支持ロール13が設
けてある。また、支持具10bの中央部に設けたアーム
12の先端にも支持ロール13が設けてある。
【0021】図4の開放状態にある支持具10bを閉じ
て支持具10aと支持具10bとの端部間を連結、固定
し、環状体の支持具10を形成すれば、放射方向に位置
する3個の支持ロール12は、保持具5の嵌合孔6と同
心状に位置することになる。従って、外管8は保持具5
と回転支持部3との間で水平に直線状態で支持されるこ
とになる。
【0022】尚、支持具10aと支持具10bとを環状
体に固定するには、例えば、支持具10bの先端に設け
たU字状のフランジ14内と、支持具10aの先端に設
けた固定具15とで行うことができる。この固定具15
は、一端を支持具10aの先端部に上下方向に回動可能
に設けた固定用ネジ16に螺挿してあり、支持具10a
と支持具10bとの端部を合わせた状態でネジ16をフ
ランジ14のU字状溝(図示せず)内に入れ、ネジ16
にそって固定具15を締め付ければよく、固定具15の
下端がフランジ13の上面に当接して両支持具10a、
10bの両端部は固定されることになる(後記する図1
3を参照)。あるいは、支持具10aと支持具10bと
の固定手段は、公知の適宜の器具を使用してもよい。
【0023】回転支持部3は、基台1上を保持具5に向
けて移動可能とすることにより外管8の長さに応じて定
置位置を変えることができる。また、回転支持部3は外
管8の長さに応じて複数台設置するようにしてもよい。
更に、各アーム12は、内側への突出長さを変えて支持
具10a、10bに固定するようにすれば、外管8の外
径に応じて各支持ロール13の突出位置を決めることが
できる。
【0024】往復移動部4は、基台1上を保持具5に対
して往復移動可能な移動体17と、保持具5に向けて水
平に延長させた長形な支持アーム18とからなってお
り、移動体17上に基部を固定した支持アーム18の先
端には加圧部材19が設けてある。加圧部材19として
は、支持アーム18を中心にして回転可能な転圧ロール
を使用することができる。
【0025】支持アーム18および加圧部材19は、外
管8とほぼ同じ高さに位置しており、加圧部材19は外
管8に嵌め入れた内管内に挿入し、内管の内面に対して
圧力を与えるものである。このために、図5に示すよう
に、支持アーム18は、外管8および内管20の直線方
向に対して傾斜状態となっており、支持アーム18を内
管20内に挿入することにより先端の加圧部材19は内
管20の内面に圧接されることになる。尚、支持アーム
18の傾斜方向は、図示のように内管20に対して水平
方向に限らず上下いずれかの方向に傾斜させてもよい。
【0026】移動体17を往復移動させるには、例え
ば、公知のボールスクリューやボールネジ等の回転案内
部材21を使用可能である。即ち、図1、図5に示すよ
うに、基台1の側面に水平状態で回転案内部材21を設
け、移動体17に螺挿した回転案内部材21の一端を基
台1に回動可能に保持するとともに回転案内部材21の
他端は、回転保持部2内に設置した逆転可能な駆動モー
タ22の駆動軸に直結しておく。
【0027】駆動モータ22によって回転案内部材21
を一方向に回転させて移動体17を保持具5の方向に前
進させれば、加圧部材19は内管20の奥深くまで入り
込むことになる。また、回転案内部材21を他方に回転
させることにより移動体17は後退するようになり、従
って、加圧部材19は内管20の内面に圧接されつつ引
き出されることになる。尚、符号23は、回転案内部材
21と平行状に設けた移動案内部材である。この移動案
内部材23は、移動体17内を貫通して両端が基台1に
固定してあり、移動体17は移動案内部材23にそって
安定した状態で往復移動することができる。あるいは、
回転案内部材23に変え、基台1の上面に設けた移動用
溝に移動体17を嵌め込み、この溝にそって移動させる
ようにしてもよい。
【0028】支持アーム18は、外管8および内管20
に対して傾斜状に配設した場合を説明したが、これに限
定されるものではない。例えば、図6に示すように、支
持アーム18を内管20と平行状にするとともに内管2
0に対して偏心した位置とすることにより加圧部材19
を内管20の内面に対して圧接することができる。
【0029】また、支持アーム18を内管20に対して
傾斜させたり、平行状に偏心させた場合において、図7
に示すように支持アーム18の基部を移動体17の上部
に水平方向へ回動可能に軸連結し、支持アーム18をス
プリングのような弾性体24の引張力あるいは伸弾性に
よって一方向への押圧習性を与えることにより、加圧部
材19を内管20の内面に圧接させることができる。
【0030】前記において移動体17を往復移動させる
のに、ボールスクリューやボールネジ等の回転案内部材
21を使用した場合について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、例えば、循環可能なチェーンを使用
することができる。即ち、チェーンを基台1の側面両端
に設けたスプロケットに取り付け、一方のスプロケット
を逆転可能な駆動モータに直結し、チェーンと移動体1
7とを連結しておけばよく、チェーンを一方向に循環さ
せることにより移動体17を保持具5に向けて前進さ
せ、チェーンを逆方向に循環させることにより移動体1
7を後退させることができる。更には、シリンダーによ
って移動体17を往復移動させることも可能であり、ど
のような機構の移動案内部材を使用するかは自由に選択
することができる。
【0031】本発明装置は上記の構成であり、次に複合
管を形成する外管8と内管20について説明する。本発
明においては、外管8の内径に対して常態では0.1〜
0.4mm位の大きな外径を有する内管20を使用す
る。従って、そのままでは内管20を外管8内に挿入す
ることはできない。そこで、内管20を外管8内に挿入
することができる程度に周方向へ平均に縮径させ、縮径
させた内管20を外管8内に入れ、前記の転圧ロール1
9によって内管20を強制的に拡径させることにより外
管8と内管20とを密に結合させることが可能となる。
尚、外管8としては鋼管が使用され、また、内管20と
しては防錆や耐腐食性、耐薬品性等の材質、例えば、ス
テンレス製の管が使用される。
【0032】内管20を縮径させるためには、図8に示
すように、内管20の長さ方向にそって形成した縮径用
溝25を内管20の円周方向にそって複数本設ければよ
く、この縮径用溝25の形成によって内管20の円周は
平均して径が小さくなり、前記のように常態では外管8
内に嵌め入れることのできない内管20を外管8内に嵌
め入れることができるようになる。そして、この縮径用
の溝25を形成するために上下一対の加圧ロールからな
る縮径装置が使用される。
【0033】この縮径装置は、図9および図10に示す
ように、基部を固定して水平方向に延ばした長形な上下
一対の支持アーム26、27の先端にそれぞれ加圧ロー
ル28、29を回転可能に取り付け、一方の加圧ロー
ル、例えば、上部の加圧ロール28の円周加圧面28a
は、下部の加圧ロール29の円周加圧溝29a内に入る
ように形成したものである。
【0034】更に、詳細に説明すると、図11および図
12に示すように、内管20をその先端側から上下の加
圧ロール28、29間に水平状態で押し込むと、加圧ロ
ール28の加圧面28aと加圧ロール29の加圧溝29
aによって内管20の長さ方向には縮径用の溝25が半
径方向に向けて凹んだ状態に形成されることになる。内
管20の全長に縮径用溝25を形成した後、同じように
して周方向へ複数本の溝25を形成すればよい。形成す
べき縮径用溝25の幅や深さ、本数等は、内管20を外
管8内に嵌め入れることができれば必要に応じて選択す
ることができるものであり、また、内管20の外径の大
きさや板厚等によっても縮径用溝25の幅や深さ、本数
等を選ぶことができる。
【0035】次に、外管8と、この外管8内に嵌め入れ
ることができるように縮径した内管20とにより複合管
を形成する場合について説明する。作業員が手作業によ
って外管8内に内管20を入れる。この場合、外管8と
内管20とは同じ長さを有しているか、内管20はやや
短くなっている。この状態で外管8の端部を回転保持部
2の保持具5に形成した嵌合孔6に嵌め込み、締付具7
によって固定する。外管8の中間部および/あるいは先
端部等は開放状態にある支持具10a、10bの間に入
れ、支持具10bを閉じて支持具10aに固定すれば、
外管8は保持具5と支持具10a、10bとの間に水平
状態で保持されることになる。そして、移動体17を保
持具5に向けて前進させ、加圧部材19および支持アー
ム18を内管20内に挿入し、加圧部材19が内管20
の奥端部に達するまで入れる。
【0036】そして、駆動モータ9によって保持具5お
よび外管8を周方向に回転させつつ移動体17を後退さ
せれば、図13に示すように、内管20の内面に圧接さ
れている加圧部材19も回転しつつ引き出されるので、
縮径用溝25は外方向への加圧力によって押しつぶされ
て偏平状態となり、その分、内管20は外周方向へ拡径
されて外管8の内面に圧接される。
【0037】このようにして周方向に形成した複数本の
溝25を全て全長にわたって加圧することにより内管2
0は外方向へ拡径状態となり、外管8の内周面と内管2
0の外周面とは密着した結合状態となる。このようにし
て内管20が全長に渡って加圧部材19により転圧さ
れ、拡径した状態では機械力によっても外管8から引き
抜くことはできなくなる。
【0038】外管8および内管20の回転速度は、複合
管を構成すべき外管8や内管20の径の大きさ、内管2
0の板厚等によって異なるが、実験によれば極端に遅い
低速回転あるいは極端に早い高速回転の場合を除いて自
由に選択することができる。また、加圧部材19の引出
し速度は、外管8および内管20の回転速度によって任
意に選択することができるが、縮径用溝25を完全に押
しつぶし内管20全周面を拡径することが必要である。
尚、加圧部材19は、転圧ロールに限らず、円形部材を
回転することなく支持アーム18の先端に固定したもの
であってもよい。
【0039】更には、加圧部材19は内管20の奥端部
から引き出しつつ加圧作業をする場合について説明した
が、内管20の入口端部から奥端部方向へ移動させつつ
加圧作業をするようにしてもよい。
【0040】上記の説明において外管8および内管20
は、金属製の管を使用した場合であるが、外管8は金属
製に変えてプラスチック製の管を使用することができ
る。プラスチック製管8内に内管20を一体的に結合さ
せれば、プラスチック管8を補強し、長期の使用が可能
となる。
【0041】また、海水を淡水化させるプラントにおい
て、海水や淡水を移送するためにグラスフアイバー製の
管が使用されている。しかし、長年使用していると水圧
によって水がグラスフアイバーの微細な隙間からしみ出
る現象が生じている。このため、管の肉厚を4、5cm
の厚さにしているが、これでは管全体が重くなり、取り
扱いに不便である。このような時、グラスフアイバー製
管内に本発明方法によって内管20を一体的に結合すれ
ば、グラスフアイバー製管の肉厚を薄くすることがで
き、水漏れも防止できることになる。
【0042】
【発明の効果】以上、説明した本発明によれば、常態で
は外管8内に嵌め入れることのできない内管20を周方
向に縮径させることによって外管8内に挿入することが
でき、外管8および内管20を周方向に回転させつつ内
管20の内周面に加圧部材19を圧接することにより、
加圧力で内管20は外管8の内周面に向けて拡径され、
外管8と内管20とは密に接合され、固着状態となる。
従って、接着剤やロー付け等を使用することなく外管8
と内管20とを一体的に結合させることができる。
【0043】基台1上には回転保持部2と回転支持部3
および往復移動部4を直線方向に一列に設置し、回転保
持部2と回転支持部3との間には内管20を嵌め入れた
外管8を水平状態で保持し、かつ、周方向に回転可能と
し、回転保持部2に向けて往復移動可能な往復移動部4
の移動体17には、先端に加圧部材19を設けた支持ア
ーム18を回転保持部2に向けて水平に延ばし、加圧部
材19は内管20の内周面に圧接させつつ内管20の奥
端部から入口端部まで移動可能としてあるので、縮径さ
れた内管20を加圧部材19の加圧力で拡径するだけで
外管8と内管20とは密着し、結合状態となる。
【0044】内管20を周方向に縮径させるためには、
上下一対の加圧ロール28、29間に内管20を通し、
内管20全長に縮径用溝25を形成することにより可能
であり、このような縮径作業は作業員による手作業で短
時間で簡単に行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する装置全体の側面図である。
【図2】基台上に設置した回転保持部の正面図である。
【図3】回転保持部の側面図である。
【図4】回転支持部の開閉可能な一対の支持具を開放し
た状態の正面図である。
【図5】外管と内管および転圧ロールを設けた支持アー
ムとの位置関係を示す一部を断面とした平面図である。
【図6】内管に対して支持アームを偏心状態とした平面
図である。
【図7】内管に対して支持アームを一方向に押圧習性を
与えた状態の平面図である。
【図8】縮径した状態の内管の正面図である。
【図9】縮径装置の側面図である。
【図10】縮径装置の平面図である。
【図11】縮径装置の要部の拡大側面図である。
【図12】内管を縮径する状態を示す縮径装置の断面図
である。
【図13】回転保持部と回転支持部間に設けた外管内の
内管を転圧ロールによって転圧する状態の正面図であ
る。
【符号の説明】
1 基台 2 回転保持部 3 回転支持部 4 往復移動部 5 保持具 6 外管の嵌合孔 7 外管の締付具 8 外管 9 駆動モータ 10 支持具 11 連結軸 12 アーム 13 支持ロール 14 U字状フランジ 15 固定具 16 固定用ネジ 17 移動体 18 支持アーム 19 加圧部材 20 内管 21 回転案内部材 22 駆動モータ 23 移動案内部材 24 弾性体 25 縮径用溝 26 支持アーム 27 支持アーム 28 加圧ロール 29 加圧ロール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外管8の内径に対して常態では嵌め入れ
    ることのできない外径を有する内管20を円周方向に縮
    径させ、縮径後の内管20を外管8内に嵌め込んで挿入
    し、外管8および内管20を周方向に回転させつつ内管
    20の内面全長にわたって外方向への加圧力を与え、内
    管20を拡径させて外管8の内周面と内管20の外周面
    とを密に結合するようにして成ることを特徴とする複合
    管の製造方法。
  2. 【請求項2】 外管8の内径に対して常態では嵌め入れ
    ることのできない外径を有する内管20の長さ方向に縮
    径用溝25を形成し、縮径後の内管20を外管8内に嵌
    め込んで挿入し、外管8および内管20を周方向に回転
    させつつ内管20の内面全長にわたって縮径用溝25に
    外方向への加圧力を与え、内管20を拡径させて外管8
    の内周面と内管20の外周面とを密に結合するようにし
    て成ることを特徴とする複合管の製造方法。
  3. 【請求項3】 基台1上に回転保持部2、回転支持部3
    および往復移動部4を直線方向に一列に設置し、回転保
    持部2は、縮径した内管20を内部に有する外管8の基
    部を固定し、外管8を水平状態で保持するとともに回転
    支持部3は外管8の中間部および/あるいは先端部を支
    持して回転保持部2と回転支持部3間に外管8および内
    管20を回転可能に支持し、回転保持部2に向けて往復
    移動可能な往復移動部4の移動体17には、回転保持部
    2に向けて水平に延長させた長形な支持アーム18の基
    部を固定し、支持アーム18の先端には内管20の内周
    面に圧接可能な加圧部材19を設けたことを特徴とする
    複合管の製造装置。
  4. 【請求項4】 上下一対の加圧ロール28、29により
    縮径用溝25を長さ方向にそって形成し、この縮径用溝
    25は半径方向に向けたものである複合管用内管。
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