JP2001284603A - 半導体圧力センサの製造方法 - Google Patents

半導体圧力センサの製造方法

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JP2001284603A JP2000089595A JP2000089595A JP2001284603A JP 2001284603 A JP2001284603 A JP 2001284603A JP 2000089595 A JP2000089595 A JP 2000089595A JP 2000089595 A JP2000089595 A JP 2000089595A JP 2001284603 A JP2001284603 A JP 2001284603A
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宏 齊藤
Sumio Akai
澄夫 赤井
Hisakazu Miyajima
久和 宮島
Kazushi Kataoka
万士 片岡
Takashi Saijo
隆司 西條
Takuo Ishida
拓郎 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 破壊耐圧強度が従来よりも向上する半導体圧
力センサを製造することができる半導体圧力センサの製
造方法を提供する。 【解決手段】 ガラス基板32との接合面となるシリコ
ン基板31の肉厚部底面36に、厚さが1μm〜3μm
のアルミニウム層6を形成し、その後、シリコン基板3
1とガラス基板32を接合することを特徴とする半導体
圧力センサの製造方法。さらに、前記製造方法におい
て、ガラス基板との接合面となるシリコン基板の肉厚部
底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体に、厚さが1
μm〜3μmのアルミニウム層を形成し、その後、シリ
コン基板とガラス基板を接合することを特徴とする半導
体圧力センサの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体圧力センサ
の製造方法に関し、詳しくは、センサチップとガラス台
座からなるセンサ本体を有する半導体圧力センサの製造
方法であって、センサチップとなる、シリコン基板に掘
り込んで形成したダイヤフラム(肉薄部)と、このダイ
ヤフラムのたわみ量を検出する回路素子とを形成してい
るシリコン基板と、ガラス台座となる検知対象導入用の
貫通孔を形成したガラス基板とを、陽極接合法によって
接合する工程を備える半導体圧力センサの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】図13は、半導体圧力センサの製造の際
に使用される、シリコン基板に掘り込んで形成したダイ
ヤフラムとこのダイヤフラムに配置して形成した圧力検
知用回路素子を備えるシリコン基板と、ガラス台座とな
るガラス基板との、従来の接合方法を示す断面図であ
り、図14は、本発明が適用される半導体圧力センサの
従来例の一例を示す断面図である。
【0003】図14に示す半導体圧力センサは、例えば
車載CVT(無断変速機)用のオイル圧力検知等の用途
で、高圧領域の圧力検知に使用される。このような半導
体圧力センサでは、圧力によって生ずるダイヤフラム3
の歪みを電気信号として取り出す働きを有するセンサチ
ップ1とガラス台座2からなるセンサ本体が、金属パイ
プ20を備えているパッケージ14内に固定されてい
て、センサチップ1の表面には保護樹脂を塗布してオー
バーコート19が形成されている。ここで、センサ本体
をガラス台座2付きの構造としているのは、パッケージ
14からの応力の影響を抑えて、センサチップ1の精度
を高めるためである。そして、液体のオイル、水、空気
等の圧力検知対象が金属パイプ20及びガラス台座2内
の貫通孔5を経由して半導体圧力センサ内に導入され、
導入された流体(検知対象)の圧力によって生じるセン
サチップ1のダイヤフラム3のたわみ量の変化(歪み)
を、ダイヤフラム3に形成されているピエゾ抵抗素子
(回路素子)が電気信号に変換することによって、この
半導体圧力センサでは圧力の検知が行われる。
【0004】パッケージ14はPPSやPBT等のプラ
スチックで形成され、その中心にコバール製等の金属パ
イプ20が配置されていて、この金属パイプ20と、下
面にメタライズ21が施されているガラス台座2とが、
半田等(錫、錫−アンチモン合金、鉛、錫−鉛合金、金
−シリコン合金、錫−銀合金等)の接合用金属15によ
り接合される。ガラス台座2の下面のメタライズ21層
は、最下層Cr/Pt/最上層Au、最下層Ti/Ni
/最上層Au、最下層Ti/Pt/最上層Auなどの構
成とすることが可能であり、最上層のAuの表面に半田
が塗れるようになっている。また、パッケージ14には
リード17がプリモールドされており、金又はアルミ製
のワイヤ16によってセンサチップ1の表面のアルミパ
ッドとリード17とが電気接続される。図14で符号1
8はふたを示している。
【0005】上記のような半導体圧力センサの製造方法
について、図13を参照して以下に説明する。回路素子
(ピエゾ抵抗素子)4を形成したシリコン基板(シリコ
ンウェハ)31に、ダイヤフラム3を形成するための窓
開けは、フォトリソグラフィ技術を用い、シリコン基板
31に形成したシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜をエ
ッチングして形成する。窓開けをしなかった部分のシリ
コン酸化膜及びシリコン窒化膜は、KOH水溶液等を用
いてダイヤフラム形成の掘り込みを行わない部分のシリ
コンに対する保護膜(マスク)として用いる。そして、
これら保護膜(マスク)は、一般的にはダイヤフラム3
の形成後に、ドライエッチングやフッ酸等のウェットエ
ッチングで除去される。そして、シリコン基板31に形
成するダイヤフラム3は、KOH水溶液やTMAH液
(tetra methyl ammonium hydrooxide solution)等を
用いて、異方性エッチングして形成し、ダイヤフラム3
の厚みは約40μm〜150μm程度であり、薄いほど
感度が良いが、破壊耐圧強度は低くなる傾向となる。な
お、ここでいう破壊耐圧強度とは印加圧力に耐え得る程
度を表わす特性であって、圧力に耐えられずに破壊に至
るときの印加圧力値で評価する特性を示している(以下
同じ)。一方、ガラス台座2となるガラス基板32に形
成する検知対象導入用の貫通孔5の加工には、一般に超
音波ホーン加工法が用いられている。
【0006】上記のようにして複数のダイヤフラム3を
形成したシリコン基板31とナトリウムやリチウム等の
アルカリイオン成分を含有するガラス基板32を陽極接
合法により接合する。この陽極接合は、図13に示すよ
うにシリコン基板31のダイヤフラム形成の掘り込みを
行った面と反対側の面にセットする電極ピン12をプラ
ス電極、ガラス基板32の底面側にセットする下ヒータ
電極13をマイナス電極として、約400〜1000V
の直流電圧を印加し、約330〜500℃の高温中で、
数百gの荷重をかけて、真空又は窒素雰囲気にしている
チャンバー内で行う。この陽極接合では、シリコン基板
31のシリコン(Si)とガラス基板32中の酸素イオ
ンが静電引力により原子的に結合し、接合界面には数n
m(ナノメータ)のシリコン酸化膜が形成されると考え
られる。シリコン基板31とガラス基板32を接合した
後、チップサイズに個々にダイシングして、センサチッ
プ1とガラス台座2からなるセンサ本体は製造され、こ
のセンサ本体をパッケージ14に装着して図14に示し
た半導体圧力センサは製造される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の製造方法によって製造した半導体圧力センサで
は、破壊耐圧強度が低く、車載用途等の、より高圧領域
の圧力検知を求められる用途では、さらなる破壊耐圧強
度の向上が求められていた。そして、破壊耐圧強度の向
上のために、ダイヤフラムの形状について、ダイヤフラ
ムの開口形状を方形から楕円状に変更したりしても、改
善効果は顕著ではなく、破壊耐圧強度の向上が達成でき
る他の改善策が求められていた。
【0008】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、破壊耐圧強度が従来
よりも向上する半導体圧力センサを製造することができ
る半導体圧力センサの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らは、ガラスに対
する接合強度を各種検討して、シリコンとガラスを接合
した強度より、アルミニウムとガラスを接合した強度の
方が高いという知見を得ると共に、高圧のオイルを貫通
孔から半導体圧力センサ内に導入した際の、半導体圧力
センサの破壊について検討したところ、ダイヤフラムの
厚みが薄い場合(80μm以下の厚さ)には、図14で
示したセンサチップ1のダイヤフラム部3の付け根部5
1にクラックが入って、ダイヤフラムが吹き飛び、ダイ
ヤフラムの厚みが厚い場合(80μmを越える厚さ)に
は、センサチップ1(シリコン基板)とガラス台座2
(ガラス基板)の接合個所の、内部側にあるくさび状角
部52からクラックがセンサチップ1に入って、その上
方部分が吹き飛んで破壊に至っていて、また、ダイヤフ
ラム3を形成するためのダイヤフラム掘り込み部34の
内壁傾斜面35([111面])にマイクロクラックが
あると、その箇所を起点としてクラックが拡大し破壊に
至るとの知見を得た。また、図14で示した、金属パイ
プ20とガラス台座2との接合部分は、その接合強度が
高いため、破壊されることは殆どないということも見出
した。
【0010】そして、これらの知見を基に、破壊耐圧強
度を向上するための手段を各種検討した結果、本発明に
到ったものである。
【0011】請求項1に係る発明の半導体圧力センサの
製造方法は、シリコン基板に掘り込んで形成したダイヤ
フラムと、このダイヤフラムのたわみ量を検出する回路
素子を形成しているシリコン基板と、検知対象導入用の
貫通孔を形成したガラス基板とを、シリコン基板のダイ
ヤフラム掘り込み部側を接合面側として、陽極接合法に
よって接合する工程を備える半導体圧力センサの製造方
法において、ガラス基板との接合面となるシリコン基板
の肉厚部底面に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム
層を形成し、その後、シリコン基板とガラス基板を接合
することを特徴とする。
【0012】この発明では、接合面となるシリコン基板
の肉厚部底面に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム
層を形成しているので、シリコン基板とガラス基板の接
合強度が高まる。アルミニウム層の厚みが1μm未満で
は、シリコン基板とガラス基板の接合強度の改善が顕著
でなく、また、3μmを越えると、形成したアルミニウ
ム膜の応力によって、センサチップとなるシリコン基板
が大きく変形する(反りを生じる)ために接合後に得ら
れるセンサ本体のオフセット電圧がバラツクと共にその
温度特性が悪くなり、センサチップの検知精度が低下す
る問題が生じるために、この発明では、接合面となるシ
リコン基板の肉厚部底面に形成するアルミニウム層の厚
さを1μm〜3μmの範囲内と特定しているものであ
る。
【0013】請求項2に係る発明の半導体圧力センサの
製造方法は、ガラス基板との接合面となるシリコン基板
の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体に、
厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成し、その
後、シリコン基板とガラス基板を接合することを特徴と
する請求項1記載の半導体圧力センサの製造方法であ
る。
【0014】この請求項2に係る発明では、ダイヤフラ
ム掘り込み面全体に、厚さが1μm〜3μmのアルミニ
ウム層を形成しているので、図14に示す、クラックが
入りやすい位置である、ダイヤフラム3の付け根部51
や、センサチップ1とガラス台座2の接合個所の、内部
側にあるくさび状角部52などの部分がアルミニウム層
で被覆されて丸くなり、また、ダイヤフラム3を形成す
るダイヤフラム掘り込み部34の内壁傾斜面35([1
11面])に生じ易いマクロクラックもアルミニウム層
で被覆されるので、高圧が半導体圧力センサに印加され
ても、応力集中が緩和されクラックが生じにくくなり、
従って、さらなる破壊耐圧強度の向上作用がある。
【0015】請求項3に係る発明の半導体圧力センサの
製造方法は、ガラス基板との接合面となるシリコン基板
の肉厚部底面に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム
層を形成すると共に、ダイヤフラム掘り込み面全体に、
厚さが100nm〜500nmのアルミニウム層を形成
し、その後、シリコン基板とガラス基板を接合すること
を特徴とする請求項1記載の半導体圧力センサの製造方
法である。
【0016】この請求項3に係る発明では、ダイヤフラ
ム掘り込み面全体に、厚さが100nm〜500nmの
アルミニウム層を形成しているので、請求項2に係る発
明と同様にさらなる破壊耐圧強度の向上作用があると共
に、ダイヤフラムの受圧面に形成するアルミニウム層の
厚みが薄いので、アルミニウム層に起因する応力のダイ
ヤフラムへの影響を極めて小さくでき、オフセット電圧
の温度特性に悪影響を与えることがないので、半導体圧
力センサの精度低下防止がより確実となる。
【0017】請求項4に係る発明の半導体圧力センサの
製造方法は、ガラス基板との接合面となるシリコン基板
の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体に、
厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成し、次い
で、ダイヤフラム掘り込み面に形成したアルミニウム層
の上に厚さが100nm〜1.0μmの金層を形成し、
その後、シリコン基板とガラス基板を接合することを特
徴とする請求項2記載の半導体圧力センサの製造方法で
ある。
【0018】この請求項4に係る発明では、ダイヤフラ
ム掘り込み面全体に、耐食性が高い金層を形成するの
で、腐食性のオイルや、酸性又はアルカリ性の液体、腐
食性ガス等が検知対象の場合でも、使用可能な半導体圧
力センサを製造することができる。
【0019】請求項5に係る発明の半導体圧力センサの
製造方法は、ガラス基板との接合面となるシリコン基板
の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体に、
厚さが100nm〜1.0μmの金層を形成した後で、
ガラス基板との接合面となるシリコン基板の肉厚部底面
に形成した金層の上に、厚さが1μm〜3μmのアルミ
ニウム層を形成し、その後、シリコン基板とガラス基板
を接合することを特徴とする請求項1記載の半導体圧力
センサの製造方法である。
【0020】この請求項5に係る発明では、ダイヤフラ
ム掘り込み面全体を耐食性の高い金層で被覆するので、
オイル等により、高圧が半導体圧力センサに印加されて
も、応力集中が緩和されクラックが生じにくく、破壊耐
圧強度の向上が達成できる半導体圧力センサであって、
且つ、腐食性のオイルや、酸性又はアルカリ性の液体、
腐食性ガス等が検知対象の場合にも、使用可能な半導体
圧力センサを製造できるようになる。
【0021】請求項6に係る発明の半導体圧力センサの
製造方法は、ガラス基板との接合面となるシリコン基板
の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体に、
厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成した後、
ダイヤフラム掘り込み面に形成したアルミニウム層の表
面をアルマイト化して耐食性酸化皮膜を形成し、その
後、シリコン基板とガラス基板を接合することを特徴と
する請求項2記載の半導体圧力センサの製造方法であ
る。
【0022】この請求項6に係る発明では、ダイヤフラ
ム掘り込み面に形成したアルミニウム層の表面をアルマ
イト化して耐食性酸化皮膜を形成するので、腐食性のオ
イルや、酸性又はアルカリ性の液体、腐食性ガス等が検
知対象の場合にも、使用可能な半導体圧力センサを製造
することができる。
【0023】請求項7に係る発明の半導体圧力センサの
製造方法は、ガラス基板との接合面となるシリコン基板
の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体に、
厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成し、且
つ、ダイヤフラムの、ダイヤフラム掘り込み面と反対側
の表面に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形
成し、その後、シリコン基板とガラス基板を接合するこ
とを特徴とする請求項2記載の半導体圧力センサの製造
方法である。
【0024】この請求項7に係る発明では、シリコン基
板に形成しているダイヤフラムの、ダイヤフラム掘り込
み面と反対側の表面にもアルミニウム層を形成して、熱
膨張係数の差を相殺させて、ダイヤフラムに加わる応力
を低減するので、破壊耐圧強度が向上していて、且つオ
フセット電圧の温度特性や熱ヒステリシス等の特性低下
がより確実に防止されている半導体圧力センサを製造す
ることができる。
【0025】請求項8に係る発明の半導体圧力センサの
製造方法は、ガラス基板との接合面となるシリコン基板
の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体に、
厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成するに際
し、前記肉厚部底面に形成するアルミニウム層を、ダイ
ヤフラム掘り込み部の開口端の内方に突出する突出部
(オーバーハング)を有するように形成していることを
特徴とする請求項2記載の半導体圧力センサの製造方法
である。
【0026】この請求項8に係る発明では、図14で示
す、クラックが入りやすい位置である、センサチップ1
とガラス台座2の接合個所の、内部側にあるくさび状角
部52をアルミニウムの突出部で補強できるため、オイ
ル等の検知対象により圧力が印加されたときにくさび状
角部52に応力集中がしにくい構造のセンサ本体が得ら
れる。従って、この請求項8に係る発明によれば、より
破壊耐圧強度が向上した半導体圧力センサを製造するこ
とが可能になる。
【0027】請求項9に係る発明の半導体圧力センサの
製造方法は、ガラス基板との接合面となるシリコン基板
の肉厚部底面に、厚さが50nm〜800nmのシリコ
ン酸化膜を形成した後で、このシリコン酸化膜の上に、
厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成し、その
後、シリコン基板とガラス基板を接合することを特徴と
する請求項1記載の半導体圧力センサの製造方法であ
る。
【0028】請求項9に係る発明で形成するシリコン酸
化膜はアルミニウムとの密着性が良く、アルミニウム層
の密着強度を向上させるので、この請求項9に係る発明
によれば、より破壊耐圧強度が向上した半導体圧力セン
サを製造することが可能になる。
【0029】請求項10に係る発明の半導体圧力センサ
の製造方法は、ガラス基板との接合面となるシリコン基
板の肉厚部底面に、厚さが50nm〜800nmのシリ
コン酸化膜を形成し、このシリコン酸化膜の上に厚さが
50nm〜200nmのシリコン窒化膜を形成し、さら
にこのシリコン窒化膜の上に、厚さが1μm〜3μmの
アルミニウム層を形成し、その後、シリコン基板とガラ
ス基板を接合することを特徴とする請求項1記載の半導
体圧力センサの製造方法である。
【0030】この請求項10に係る発明では、ダイヤフ
ラムの掘り込み時に、保護膜とすることができるシリコ
ン酸化膜及びシリコン窒化膜を残したままで、シリコン
基板とガラス基板を陽極接合法で接合する。従って、ド
ライエッチングやフッ酸等のウェットエッチングで、保
護膜を除去するという工程を削減できるので、コストダ
ウンが達成できる。
【0031】請求項11に係る発明の半導体圧力センサ
の製造方法は、ガラス基板との接合面となるシリコン基
板の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体
に、シリコン酸化膜を形成した後で、ガラス基板との接
合面となるシリコン基板の肉厚部底面に形成したシリコ
ン酸化膜の上に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム
層を形成し、その後、シリコン基板とガラス基板を接合
することを特徴とする請求項1記載の半導体圧力センサ
の製造方法である。
【0032】この請求項11に係る発明では、破壊耐圧
強度の向上が達成できていて、且つ、腐食性のオイル
や、腐食性ガス等が検知対象の場合にも、使用可能な半
導体圧力センサを製造することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0034】図1〜図12は、本発明に係る半導体圧力
センサの製造方法の実施形態を説明するための断面図で
ある。
【0035】図1は請求項1に係る発明の実施形態(第
1実施形態)を説明するための断面図である。第1実施
形態では、図1に示すように、ダイヤフラム3に回路素
子4(ピエゾ抵抗素子)を有し、ダイヤフラム3を掘り
込んで形成していてるセンサチップ1を複数備えている
シリコン基板31の、ダイヤフラム掘り込み部34側を
接合面として、ガラス基板32と接合するに際して、接
合面となる、シリコン基板31の肉厚部底面36に、ス
パッタ又は蒸着により、厚さが1μm〜3μmのアルミ
ニウム層6を形成する。この第1実施形態では、ダイヤ
フラム掘り込み部34を例えばメタルマスク(窓開けし
たSUS等の金属板)を用いてマスクして、スパッタ又
は蒸着することにより、ダイヤフラム掘り込み部34に
アルミニウム層は形成せずに、肉厚部底面36にアルミ
ニウム層6を形成することができる。
【0036】そして、アルミニウム層6を肉厚部底面3
6に形成したシリコン基板31とガラス基板32〔コー
ニング社の「パイレックス」ガラス(PYREXは登録
商標)等〕とを重ね、陽極接合法で接合する。次いで、
接合を終えたものを、チップサイズに個々にダイシング
して、図14に示すようなセンサチップ1とガラス台座
2からなるセンサ本体を作製し、次いで、図14に示し
たパッケージ14に装着し、ワイヤーボンディング及
び、保護樹脂によるオーバーコート等を行って、半導体
圧力センサを製造する。
【0037】この製造方法では、陽極接合の際に、金属
原子であるアルミニウムがガラス基板32中に拡散して
いき、ガラス中のNaの存在する位置にアルミニウム原
子が到達し、酸化物を形成することにより強固な接合が
達成されるものと考えられる。アルミニウムとガラスを
接合した強度と、シリコンとガラスを接合した強度を比
較するために、ガラス基板〔コーニング社の「パイレッ
クス」ガラス(PYREXは登録商標)#7740〕に
対し、アルミニウム及びシリコンをそれぞれ同じ温度
(400℃)と同じ電圧(600V)で陽極接合したも
のについて、剪断強度を測定したところ、単位面積当た
りの接合強度は、アルミニウムとガラスが55MPa
で、シリコンとガラスは41MPaであり、アルミニウ
ムとガラスを接合した強度の方が高いことが確認され
た。この点については、アルミニウムはSiよりも酸化
物になりやすいため、ガラス中の酸素原子との接合が進
むことが、Siより接合強度が大きくなる原因の一つと
考えられる。また、アルミニウムは軟らかく、シリコン
面上の微小な凹凸を埋め込み、接合面に多少の突起(但
し1μm未満)があっても、アルミニウムの塑性変形に
より吸収でき、ボイド(空隙)等を発生させることな
く、確実な接合を達成できることも、接合強度がシリコ
ンよりも高い原因の一つと考えられる。さらに、アルミ
ニウムが軟らかいという性質より、接合界面に応力が加
わった場合、これを緩衝する作用があることも、接合強
度がシリコンよりも高い有力な原因と考えられる。
【0038】そして、この第1実施形態では、接合面と
なるシリコン基板31の肉厚部底面36に形成するアル
ミニウム層6の厚さは、1μm〜3μmの範囲内である
ことが重要である。アルミニウム層6の厚みが1μm未
満では、シリコン基板31とガラス基板32の接合強度
の改善が顕著でなく、また、3μmを越えると、形成し
たアルミニウム膜の応力によって、センサチップとなる
シリコン基板31が大きく変形する(反りを生じる)た
めに接合後に得られるセンサ本体のオフセット電圧がバ
ラツクと共にその温度特性が悪くなり、センサチップの
検知精度が低下する問題が生じるからである。すなわ
ち、アルミニウムの熱膨張係数は23.1ppm/℃
(於ける20℃)と、シリコンの熱膨張係数2.6pp
m/℃(於ける20℃)に比べると非常に大きいため、
アルミニウム層6の厚みを増すと大きな応力を発生する
ことになるので、アルミニウム層6の厚みを3μm以下
にすることは、半導体圧力センサの精度低下を防止する
ために、極めて重要なことである。
【0039】(請求項1に係る発明の実施例及び比較
例)実施例:図1に示すように、ダイヤフラム3に回路
素子4(ピエゾ抵抗素子)を有し、ダイヤフラム3を掘
り込んで形成しているセンサチップ1を複数備えている
シリコン基板31の肉厚部底面36に厚さが1.5μm
のアルミニウム層6を形成した後、ガラス基板32〔コ
ーニング社の「パイレックス」ガラス(PYREXは登
録商標)〕と重ね、陽極接合法で接合し、次いで、接合
を終えたものを、チップサイズ(2.5mm角)に個々
にダイシングして、図14に示すようなセンサチップ1
とガラス台座2からなるセンサ本体を作成した。さら
に、このセンサ本体のガラス台座2にメタライズを施し
た後、パッケージ14に備わるコバール製の金属パイプ
20と、センサ本体とを半田ダイボンドして接合し、半
導体圧力センサ(実施例)を作製した。この実施例の半
導体圧力センサについて、金属パイプ20からオイルを
圧入して、破壊耐圧強度を測定したところ、31MPa
との測定結果を得た。
【0040】比較例:シリコン基板31の肉厚部底面3
6にアルミニウム層6を形成することなしに、ガラス基
板32と重ね、陽極接合法で接合するようにした比較例
(他の条件は上記の実施例と同一条件で行ったもの)に
ついて、実施例と同様にして破壊耐圧強度を測定したと
ころ、18MPaとの測定結果を得た。
【0041】この実施例と比較例の比較から、請求項1
に係る発明の製造方法によれば、破壊耐圧強度が改善さ
れた半導体圧力センサが製造できることを確認した。
【0042】図2は請求項2に係る発明の実施形態(第
2実施形態)を説明するための断面図である。第2実施
形態の製造方法では、ガラス基板32との接合面となる
シリコン基板31の肉厚部底面36と共に、ダイヤフラ
ム掘り込み面33全体に、厚さが1μm〜3μmのアル
ミニウム層6をスパッタ又は蒸着により形成し、その
後、シリコン基板31とガラス基板32を陽極接合法で
接合するようにしていて、その他の工程は上記の第1実
施形態と同様である。
【0043】この第2の実施形態の製造方法では、ダイ
ヤフラム掘り込み面33全体に、厚さが1μm〜3μm
のアルミニウム層6を形成するので、図14に示す半導
体圧力センサにおいて、クラックが入りやすい位置であ
る、ダイヤフラム3の付け根部51や、センサチップ1
とガラス台座2の接合個所の、内部側にあるくさび状角
部52などの部分がアルミニウム層6で被覆されて丸く
なり、また、ダイヤフラム掘り込み部34の内壁斜面3
5([111面])に生じ易いマクロクラックもアルミ
ニウム層6で被覆されるので、オイル等により高圧が半
導体圧力センサに印加されても、応力集中が緩和されク
ラックが生じにくくなり、従って、破壊耐圧強度が、さ
らに改善された半導体圧力センサを製造することができ
るという効果を奏する。
【0044】次に、図3は請求項3に係る発明の実施形
態(第3実施形態)を説明するための断面図である。第
3実施形態の製造方法では、ガラス基板32との接合面
となるシリコン基板31の肉厚部底面36に、厚さが1
μm〜3μmのアルミニウム層6をスパッタ又は蒸着に
より形成すると共に、ダイヤフラム掘り込み面33全体
に、厚さが100nm〜500nmのアルミニウム層6
を形成し、その後、シリコン基板31とガラス基板32
を接合する。この場合には、まず、シリコン基板31の
接合面側にダイヤフラム掘り込み部34を形成した後、
メタルマスク等を用いて、肉厚部底面36にアルミニウ
ム層6を形成し、次いで、別のメタルマスク等を用いて
ダイヤフラム掘り込み面33全体に、厚さが100nm
〜500nmのアルミニウム層6を形成することで、厚
さが異なるアルミニウム層6を形成することができる。
【0045】この請求項3に係る発明では、ダイヤフラ
ム掘り込み面33全体に、厚さが100nm〜500n
mのアルミニウム層6を形成しているので、請求項2に
係る発明と同様に破壊耐圧強度の向上ができると共に、
ダイヤフラム3の受圧面に形成するアルミニウム層6の
厚みが極めて薄いので、アルミニウム膜に起因する応力
のダイヤフラム3への影響を極めて小さくでき、オフセ
ット電圧の温度特性等に悪影響を与えることがないの
で、半導体圧力センサの精度低下防止がより確実とな
る。
【0046】次に、図4は請求項4に係る発明の実施形
態(第4実施形態)を説明するための断面図である。第
4実施形態の製造方法では、ガラス基板32との接合面
となるシリコン基板31の肉厚部底面36と共に、ダイ
ヤフラム掘り込み面33全体に、厚さが1μm〜3μm
のアルミニウム層6をスパッタ又は蒸着により形成した
後、さらに、ダイヤフラム掘り込み面33に形成したア
ルミニウム層6の上に、スパッタ又は蒸着により、厚さ
が100nm〜1.0μmの金層7を形成し、その後、
シリコン基板31とガラス基板32を陽極接合法で接合
するようにしていて、その他の工程は上記の第1実施形
態と同様である。
【0047】ダイヤフラム掘り込み面33に形成したア
ルミニウム層6の上に、金層7を形成する方法は、アル
ミニウム層6を形成した後、レジストをシリコン基板3
1の接合面側の全面(アルミニウム層6の全面)に塗布
し、フォトリソグラフィによりダイヤフラム掘り込み面
33に塗布したレジストを除去して窓開けを行い、つい
で、金層7を例えばスパッタによりダイヤフラム掘り込
み面33に形成し、次いで、シリコン基板31に残存す
るレジストを薬品で除去する(このレジスト上の金も同
時に除去できる。)方法により行うことができる。
【0048】このように、ダイヤフラム掘り込み面33
全体に、耐食性が高い金層7を形成すると、腐食性のオ
イルや、酸性又はアルカリ性の液体、腐食性ガス等が検
知対象の場合でも、使用可能な半導体圧力センサを製造
することができるようになる。
【0049】次に、図5は請求項5に係る発明の実施形
態(第5実施形態)を説明するための断面図である。第
5実施形態の製造方法では、ガラス基板32との接合面
となるシリコン基板31の肉厚部底面36と共に、ダイ
ヤフラム掘り込み面33全体に、厚さが100nm〜
1.0μmの金層7をスパッタ又は蒸着により形成した
後、さらに、ガラス基板32との接合面となるシリコン
基板31の肉厚部底面36に形成した金層7の上に、厚
さが1μm〜3μmのアルミニウム層6をスパッタ又は
蒸着により形成し、その後、シリコン基板31とガラス
基板32を陽極接合法で接合するようにしていて、その
他の工程は上記の第1実施形態と同様である。
【0050】ダイヤフラム掘り込み面33全体を耐食性
の高い金層7で被覆しているので、図14に示す半導体
圧力センサにおいて、クラックが入りやすい位置であ
る、ダイヤフラム3の付け根部51や、センサチップ1
とガラス台座2の接合個所の内部側にあるくさび状角部
52などの部分が金層7で被覆され、また、ダイヤフラ
ム掘り込み部34の内壁傾斜面35([111面])に
生じ易いマクロクラックも金層7で被覆されるので、オ
イル等により、高圧が半導体圧力センサに印加されて
も、応力集中が緩和されクラックが生じにくくなり、従
って、上記の第1実施形態の効果に加えて、さらなる破
壊耐圧強度の向上が達成できるようになり、且つ、腐食
性のオイルや、酸性又はアルカリ性の液体、腐食性ガス
等が検知対象の場合にも、使用可能な半導体圧力センサ
を製造することができるようになる。
【0051】次に、図6は請求項6に係る発明の実施形
態(第6実施形態)を説明するための断面図である。第
6実施形態の製造方法では、ガラス基板32との接合面
となるシリコン基板31の肉厚部底面36と共に、ダイ
ヤフラム掘り込み面33全体に、厚さが1μm〜3μm
のアルミニウム層6をスパッタ又は蒸着により形成した
後、さらに、ダイヤフラム掘り込み面33に形成したア
ルミニウム層6の表面を沸騰水処理又は過蒸気処理を行
ってアルマイト化して耐食性酸化皮膜8を形成し、その
後、シリコン基板31とガラス基板32を陽極接合法で
接合するようにしていて、その他の工程は上記の第1実
施形態と同様である。
【0052】アルミニウム層6の表面をアルマイト化す
るには、例えば沸騰水処理の場合には、ボイルした純水
中にアルミニウム層6を形成したシリコン基板31を入
れ、数十分処理すればよい。このとき、回路素子4を形
成している表面及び、ガラス基板32との接合面となる
肉厚部底面36はポリイミド等のレジストで被覆してお
く。このようにして、ガラス基板32との接合面となる
肉厚部底面36のアルミニウム層6の表面はアルマイト
化せずに、ダイヤフラム掘り込み面33に形成したアル
ミニウム層6の表面をアルマイト化することができる。
【0053】このアルマイト化では、上記アルミニウム
層6に対し、沸騰水処理を行うことにより、その表面に
不動態である強固な酸化膜(γ−Al23・H2O;ベ
ーマライト)が形成される。この酸化膜は耐食性、絶縁
性が良好な皮膜となるので、第6実施形態の製造方法に
よれば、腐食性のオイルや、酸性又はアルカリ性の液
体、腐食性ガス等が検知対象の場合にも、使用可能な半
導体圧力センサを製造することが可能となる。
【0054】次に、図7は請求項7に係る発明の実施形
態(第7実施形態)を説明するための断面図である。第
7実施形態の製造方法では、ガラス基板32との接合面
となるシリコン基板31の肉厚部底面36と共に、ダイ
ヤフラム掘り込み面33全体及び、シリコン基板31に
形成しているダイヤフラム3の、ダイヤフラム掘り込み
面33と反対側の表面に、厚さが1μm〜3μmのアル
ミニウム層6をスパッタ又は蒸着により形成し、その
後、シリコン基板31とガラス基板32を陽極接合法で
接合するようにしていて、その他の工程は上記の第1実
施形態と同様である。
【0055】アルミニウムの熱膨張係数は23.1pp
m/℃(於ける20℃)であって、シリコンの熱膨張係
数2.6ppm/℃(於ける20℃)に比べると非常に
大きいため、ダイヤフラム掘り込み面33(ダイヤフラ
ムの受圧面を含む面)にアルミニウム層6を形成する
と、アルミニウム層6の厚みを3μm以下と規制しても
やはり、薄肉のダイヤフラム3にその熱膨張係数の差か
らある程度の応力を与える。この影響を防ぐために、こ
の第7実施形態では、シリコン基板31に形成している
ダイヤフラム3の、ダイヤフラム掘り込み面33と反対
側の表面にもアルミニウム層6を形成して、熱膨張係数
の差を相殺させて、ダイヤフラム3に加わる応力を低減
するものである。こうすることにより、オフセット電圧
の温度特性や熱ヒステリシス等の特性低下がより確実に
防止されている半導体圧力センサを製造することができ
る。また、請求項2に係る発明の効果も併せて達成す
る。
【0056】次に、図8及び図9は請求項8に係る発明
の実施形態(第8実施形態)を説明するための断面図で
ある。第8実施形態の製造方法では、ガラス基板32と
の接合面となるシリコン基板31の肉厚部底面36と共
に、ダイヤフラム掘り込み面33全体に、厚さが1μm
〜3μmのアルミニウム層6をスパッタ又は蒸着により
形成する。その際に、図8に示すように、ダイヤフラム
掘り込み部34の開口端の内方に突出する突出部37
(オーバーハング)を有するようにアルミニウム層6を
形成する。その後、シリコン基板31とガラス基板32
を陽極接合法で接合して、図9に示すように、ダイヤフ
ラム掘り込み部34の開口端がある位置の、シリコン基
板31とガラス基板32の接合個所(図14で示す、セ
ンサチップ1とガラス台座2の接合個所の、内部側にあ
るくさび状角部52)を、アルミニウムの突出部37で
補強した状態の接合状態を得る。そして、その他の工程
は上記の第1実施形態と同様である。なお、接合するこ
とにより、ダイヤフラム掘り込み部34の開口端の内方
に突出する突出部37(オーバーハング)は変形して、
フィレット状(断面3角形状のヒレ状)となる。
【0057】図8に示すように、ダイヤフラム掘り込み
部34の開口端の内方にアルミニウムが突出部37を有
するようにアルミニウム層6を形成するには、先ず、シ
リコン基板31の肉厚部底面36と共に、ダイヤフラム
掘り込み面33全体に、厚さが約1μm程度のアルミニ
ウム層をスパッタ又は蒸着により形成し、例えばメタル
マスク(ダイヤフラム掘り込み部34の開口端面に合わ
せて窓開けしたSUS等の金属板)を用い、これをシリ
コン基板31と重ね、ダイヤフラム掘り込み部34の内
側のアルミニウム層の表面を500nm〜800nm程
度ドライエッチングで削り、次に上記メタルマスクを外
し、再度シリコン基板31の肉厚部底面36と共に、ダ
イヤフラム掘り込み面33全体に、アルミニウム層をス
パッタ又は蒸着により形成することによって行うことが
できる。このようにして、アルミニウム層6を形成する
と、最初に形成したアルミニウム層で、ダイヤフラム掘
り込み部34の内側にあるアルミニウム層の一部は、ド
ライエッチングで削り取られるので、2回目のアルミニ
ウム層形成によって、ダイヤフラム掘り込み部34の開
口端の内方にアルミニウムの突出部37が形成できるの
である。
【0058】接合前(図8の状態)に、ダイヤフラム掘
り込み部34の開口端の内方に突出していた突出部37
は、接合により(図9の状態)、押し潰されて、図14
で示すクラックが入りやすい位置である、センサチップ
1とガラス台座2の接合個所の、内部側にあるくさび状
角部52をアルミニウムの突出部37で補強した状態と
なる。そのため、オイル等の検知対象により圧力が印加
されたときに、くさび状角部52に応力が集中せず、破
壊耐圧強度が向上した半導体圧力センサを製造すること
が可能になる。
【0059】次に、図10は請求項9に係る発明の実施
形態(第9実施形態)を説明するための断面図である。
第9実施形態の製造方法では、シリコン基板31のガラ
ス基板32との接合面となる肉厚部底面36に、厚さが
50nm〜800nmのシリコン酸化膜9を形成し、こ
のシリコン酸化膜9の上に厚さが1μm〜3μmのアル
ミニウム層6をスパッタ又は蒸着により形成し、その
後、シリコン基板31とガラス基板32を陽極接合法で
接合するようにしていて、その他の工程は上記の第1実
施形態と同様である。
【0060】シリコン酸化膜9はアルミニウムとの密着
性が良く、アルミニウム層6の密着強度を向上させ、ま
た陽極接合時に、アルミニウム原子がシリコン側に拡散
するのを防止する拡散防止層としての機能がある。陽極
接合時には、アルミニウムは殆どガラス側へ拡散する
が、高温(例えば500℃以上)で接合する場合、シリ
コン側に拡散していく量が多くなり、ガラスとの接合に
寄与するアルミニウム原子が減少してしまい、接合強度
が低下するので、この対策として、シリコン酸化膜9を
拡散防止層として形成している。特に、ガラス基板が、
例えばホウ珪酸ガラス(熱膨張率をシリコンに近づけ
た、アルカリ偏析物を低減したガラス)等のアルカリ金
属の含有率の少ないガラスの場合、接合性が悪いため、
高温で接合する必要があり、このような場合に、この第
9実施形態の製造方法は極めて有効である。
【0061】次に、図11は請求項10に係る発明の実
施形態(第10実施形態)を説明するための断面図であ
る。第10実施形態の製造方法では、シリコン基板31
のガラス基板32との接合面となる肉厚部底面36に、
厚さが50nm〜800nmのシリコン酸化膜9を例え
ばCVD法で形成し、このシリコン酸化膜9の上に、厚
さが50nm〜800nmのシリコン窒化膜10を例え
ばスパッタ法で形成し、その上に厚さが1μm〜3μm
のアルミニウム層6をスパッタ又は蒸着により形成し、
その後、シリコン基板31とガラス基板32を陽極接合
法で接合するようにしていて、その他の工程は上記の第
1実施形態と同様である。
【0062】通常、シリコン基板31にダイヤフラム3
を形成するために、シリコン基板31のダイヤフラム掘
り込みを行う面の全面に、シリコン酸化膜を形成し、さ
らにその上にシリコン窒化膜を形成し、次いでフォトリ
ソグラフィ技術を用いて、シリコン酸化膜及びシリコン
窒化膜をエッチングして、ダイヤフラムを形成するため
の窓開けを行う。そして、残存させたシリコン酸化膜及
びシリコン窒化膜は、KOH水溶液等でダイヤフラム掘
り込みを行わない部分の保護膜(マスク)として用い
る。この保護膜としたシリコン酸化膜及びシリコン窒化
膜は、通常はダイヤフラム3の形成後、ドライエッチン
グやフッ酸等のウェットエッチングで除去されている。
それに対し、第10実施形態の製造方法では、保護膜と
したシリコン酸化膜9及びシリコン窒化膜10を残した
ままで、シリコン基板31とガラス基板32を陽極接合
法で接合する。従って、ドライエッチングやフッ酸等の
ウェットエッチングで、保護膜としたシリコン酸化膜9
及びシリコン窒化膜10を除去する工程を削減できるの
で、コストダウンが達成でき、また、シリコン窒化膜1
0は絶縁性が高く、約100nm以上の厚さでは殆ど電
流が流れないため、接合電極(+極)の電極ピン12を
図11に示すように直接アルミニウム層6の表面に接続
して接合できる。このとき、シリコン基板31の接合面
と反対側の面に、数百gの重り11を載せて接合を行
う。
【0063】このように、接合電極(+極)を直接アル
ミニウム層6の表面に接続して接合すると、アルミニウ
ム層6のアルミニウム原子が、ガラス中に含まれるNa
2Oが分極することにより発生する酸素原子と結合し、
アルミニウム層6とガラスの界面にAl23層が形成さ
れるが、このとき、接合時に印加する高電圧が、上記シ
リコン窒化膜10の絶縁性により、シリコン基板31へ
印加されることがないので、シリコン基板31に形成し
たピエゾ抵抗や、他のIC等の回路が、高電圧破壊され
ることがないという利点がある。
【0064】次に、図12は請求項11に係る発明の実
施形態(第11実施形態)を説明するための断面図であ
る。第11実施形態の製造方法では、ガラス基板32と
の接合面となるシリコン基板31の肉厚部底面36と共
に、ダイヤフラム掘り込み面33全体に、シリコン酸化
膜9を形成し、次いで、ガラス基板32との接合面とな
るシリコン基板31の肉厚部底面36に形成したシリコ
ン酸化膜9の上に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウ
ム層6をスパッタ又は蒸着により形成する。その後、シ
リコン基板31とガラス基板32を陽極接合法で接合す
るようにしていて、その他の工程は上記の第1実施形態
と同様である。
【0065】この実施形態ではダイヤフラム掘り込み面
33全体にシリコン酸化膜9を形成するため、このシリ
コン酸化膜9が、シリコン腐食に対する保護膜となり、
腐食性媒体(液体、気体)が検知対象である場合に有用
である。シリコン酸化膜9の耐食性は、金より劣るが、
アルマイトよりは少し良い程度の腐食性がある。
【0066】また、ダイヤフラム掘り込み面33全体を
シリコン酸化膜9で被覆しているので、図14に示す半
導体圧力センサにおいて、クラックが入りやすい位置で
ある、ダイヤフラム3の付け根部51や、シリコン基板
よりなるセンサチップ1とガラス台座2の接合個所の内
部側にある、くさび状角部52などの部分がシリコン酸
化膜9で被覆されるので、オイル等により、高圧が半導
体圧力センサに印加されても、応力集中が緩和されクラ
ックが生じにくくなり、従って、上記の第1実施形態の
効果に加えて、さらなる破壊耐圧強度の向上が達成でき
るようになり、且つ、腐食性のオイルや、腐食性ガス等
が検知対象の場合にも、使用可能な半導体圧力センサを
製造することが可能となる。
【0067】
【発明の効果】請求項1〜請求項11に係る発明の製造
方法では、シリコン基板とガラス基板を接合する際に、
従来のシリコンとガラスの接合から、アルミニウムとガ
ラスの接合に変更し、且つ、アルミニウム層の厚さを特
定範囲に限定しているので、請求項1〜請求項11に係
る発明の製造方法によれば、センサチップの検知精度が
低下する問題が生じることなしに、破壊耐圧強度が従来
よりも向上している半導体圧力センサを製造することが
できる。
【0068】請求項2に係る発明の製造方法では、ダイ
ヤフラム掘り込み面全体に、厚さが1μm〜3μmのア
ルミニウム層を形成しているので、高圧が半導体圧力セ
ンサに印加されても、応力集中が緩和されクラックが生
じにくくなり、従って、請求項2に係る発明の製造方法
によれば、請求項1の発明の効果に加え、さらなる破壊
耐圧強度の向上が可能な半導体圧力センサを製造するこ
とができる。
【0069】請求項3に係る発明の製造方法では、ダイ
ヤフラム掘り込み面全体に、厚さが100nm〜500
nmのアルミニウム層を形成しているので、請求項2に
係る発明と同様にさらなる破壊耐圧強度の向上作用があ
ると共に、ダイヤフラムの受圧面に形成するアルミニウ
ム層の厚みが薄いので、アルミニウム層に起因する応力
のダイヤフラムへの影響を極めて小さくでき、オフセッ
ト電圧の温度特性に悪影響を与えることがない。従っ
て、請求項1の発明の効果に加え、さらなる破壊耐圧強
度の向上が可能であり、且つ、精度低下防止がより確実
になされている半導体圧力センサを製造することができ
る。
【0070】請求項4に係る発明の製造方法では、ダイ
ヤフラム掘り込み面全体に、耐食性が高い金層を形成す
るので、請求項4に係る発明の製造方法によれば、請求
項2の発明の効果に加え、腐食性のオイルや、酸性又は
アルカリ性の液体、腐食性ガス等が検知対象の場合で
も、使用可能な半導体圧力センサを製造することができ
る。
【0071】請求項5に係る発明の製造方法では、ダイ
ヤフラム掘り込み面全体を耐食性の高い金層で被覆する
ので、請求項5に係る発明の製造方法によれば、請求項
1の発明の効果に加え、さらなる破壊耐圧強度の向上が
可能であり、且つ、腐食性のオイルや、酸性又はアルカ
リ性の液体、腐食性ガス等が検知対象の場合にも、使用
可能な半導体圧力センサを製造することができる。
【0072】請求項6に係る発明の製造方法では、ダイ
ヤフラム掘り込み面に形成したアルミニウム層の表面を
アルマイト化して耐食性酸化皮膜を形成するので、請求
項6に係る発明の製造方法によれば、請求項2の発明の
効果に加え、腐食性のオイルや、酸性又はアルカリ性の
液体、腐食性ガス等が検知対象の場合にも、使用可能な
半導体圧力センサを製造することができる。
【0073】請求項7に係る発明の製造方法では、シリ
コン基板に形成しているダイヤフラムの、ダイヤフラム
掘り込み面と反対側の表面にもアルミニウム層を形成し
て、熱膨張係数の差を相殺させて、ダイヤフラムに加わ
る応力を低減するので、請求項7に係る発明の製造方法
によれば、請求項2の発明の効果に加え、オフセット電
圧の温度特性や熱ヒステリシス等の特性低下がより確実
に防止されている半導体圧力センサを製造することがで
きる。
【0074】請求項8に係る発明の製造方法では、オイ
ル等の検知対象により圧力が印加されたときにくさび状
角部に応力集中がしにくい構造のセンサ本体が得られ
る。従って、この請求項8に係る発明の製造方法によれ
ば、請求項2の発明の効果に加え、より接合破壊耐圧が
向上した半導体圧力センサを製造することが可能にな
る。
【0075】請求項9に係る発明で形成するシリコン酸
化膜はアルミニウムとの密着性が良く、アルミニウム層
の密着強度を向上させるので、請求項9に係る発明の製
造方法によれば、請求項1の発明の効果に加え、さらな
る接合破壊耐圧が向上した半導体圧力センサを製造する
ことが可能になる。また、シリコン酸化膜はアルミニウ
ム原子がシリコン側に拡散するのを防止する機能がある
ので、アルカリ金属の含有率の少ないガラス基板を用い
て高温で接合する場合に、請求項9に係る発明の製造方
法によれば接合強度の低下を防止できる。
【0076】請求項10に係る発明では、ダイヤフラム
の掘り込み時に、保護膜とすることができるシリコン酸
化膜及びシリコン窒化膜を残したままで、シリコン基板
とガラス基板を陽極接合法で接合する。従って、請求項
10に係る発明の製造方法によれば、請求項1の発明の
効果に加え、ドライエッチングやフッ酸等のウェットエ
ッチングで、保護膜を除去するという工程を削減できる
ので、コストダウンが達成できる。
【0077】請求項11に係る発明の製造方法によれ
ば、請求項1の発明の効果に加え、腐食性のオイルや、
腐食性ガス等が検知対象の場合にも、使用可能な半導体
圧力センサを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の実施形態(第1実施形
態)を説明するための、シリコン基板とガラス基板とを
重ね合せた状態を示す断面図である。
【図2】請求項2に係る発明の実施形態(第2実施形
態)を説明するための、シリコン基板とガラス基板とを
重ね合せた状態を示す断面図である。
【図3】請求項3に係る発明の実施形態(第3実施形
態)を説明するための、シリコン基板とガラス基板とを
重ね合せた状態を示す断面図である。
【図4】請求項4に係る発明の実施形態(第4実施形
態)を説明するための、シリコン基板とガラス基板とを
重ね合せた状態を示す断面図である。
【図5】請求項5に係る発明の実施形態(第5実施形
態)を説明するための、シリコン基板とガラス基板とを
重ね合せた状態を示す断面図である。
【図6】請求項6に係る発明の実施形態(第6実施形
態)を説明するための、シリコン基板とガラス基板とを
重ね合せた状態を示す断面図である。
【図7】請求項7に係る発明の実施形態(第7実施形
態)を説明するための、シリコン基板とガラス基板とを
重ね合せた状態を示す断面図である
【図8】請求項8に係る発明の実施形態(第8実施形
態)を説明するための、接合前のシリコン基板を示す断
面図である。
【図9】請求項8に係る発明の実施形態(第8実施形
態)を説明するための、シリコン基板とガラス基板とを
重ね合せて、接合した状態を示す断面図である。
【図10】請求項9に係る発明の実施形態(第9実施形
態)を説明するための、シリコン基板とガラス基板とを
重ね合せた状態を示す断面図である。
【図11】請求項10に係る発明の実施形態(第10実
施形態)を説明するための、シリコン基板とガラス基板
とを重ね合せて、接合するプロセスの一例を示す断面図
である。
【図12】請求項11に係る発明の実施形態(第11実
施形態)を説明するための、シリコン基板とガラス基板
とを重ね合せた状態を示す断面図である。
【図13】シリコン基板とガラス基板とを重ね合せて、
接合するプロセスの従来の一例を示す断面図である。
【図14】従来の半導体圧力センサの一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 センサチップ 2 ガラス台座 3 ダイヤフラム 4 回路素子 5 貫通孔 6 アルミニウム層 7 金層 8 耐食性酸化皮膜 9 シリコン酸化膜 10 シリコン窒化膜 11 重り 12 電極ピン 13 下ヒータ電極 14 パッケージ 15 接合用金属 16 ワイヤ 17 リード 18 ふた 19 オーバーコート 20 金属パイプ 21 メタライズ 31 シリコン基板 32 ガラス基板 33 ダイヤフラム掘り込み面 34 ダイヤフラム掘り込み部 35 内壁傾斜面 36 肉厚部底面 37 突出部 51 付け根部 52 くさび状角部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮島 久和 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 片岡 万士 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 西條 隆司 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 石田 拓郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2F055 AA40 CC02 DD05 EE13 FF07 GG01 GG13 4M112 AA01 BA01 CA15 DA18 EA02 EA06 EA11 EA13

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板に掘り込んで形成したダイ
    ヤフラムと、このダイヤフラムのたわみ量を検出する回
    路素子を形成しているシリコン基板と、検知対象導入用
    の貫通孔を形成したガラス基板とを、シリコン基板のダ
    イヤフラム掘り込み部側を接合面側として、陽極接合法
    によって接合する工程を備える半導体圧力センサの製造
    方法において、ガラス基板との接合面となるシリコン基
    板の肉厚部底面に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウ
    ム層を形成し、その後、シリコン基板とガラス基板を接
    合することを特徴とする半導体圧力センサの製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラス基板との接合面となるシリコン基
    板の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体
    に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成し、
    その後、シリコン基板とガラス基板を接合することを特
    徴とする請求項1記載の半導体圧力センサの製造方法。
  3. 【請求項3】 ガラス基板との接合面となるシリコン基
    板の肉厚部底面に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウ
    ム層を形成すると共に、ダイヤフラム掘り込み面全体
    に、厚さが100nm〜500nmのアルミニウム層を
    形成し、その後、シリコン基板とガラス基板を接合する
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体圧力センサの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 ガラス基板との接合面となるシリコン基
    板の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体
    に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成し、
    次いで、ダイヤフラム掘り込み面に形成したアルミニウ
    ム層の上に厚さが100nm〜1.0μmの金層を形成
    し、その後、シリコン基板とガラス基板を接合すること
    を特徴とする請求項2記載の半導体圧力センサの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 ガラス基板との接合面となるシリコン基
    板の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体
    に、厚さが100nm〜1.0μmの金層を形成した後
    で、ガラス基板との接合面となるシリコン基板の肉厚部
    底面に形成した金層の上に、厚さが1μm〜3μmのア
    ルミニウム層を形成し、その後、シリコン基板とガラス
    基板を接合することを特徴とする請求項1記載の半導体
    圧力センサの製造方法。
  6. 【請求項6】 ガラス基板との接合面となるシリコン基
    板の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体
    に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成した
    後、ダイヤフラム掘り込み面に形成したアルミニウム層
    の表面をアルマイト化して耐食性酸化皮膜を形成し、そ
    の後、シリコン基板とガラス基板を接合することを特徴
    とする請求項2記載の半導体圧力センサの製造方法。
  7. 【請求項7】 ガラス基板との接合面となるシリコン基
    板の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体
    に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成し、
    且つ、ダイヤフラムの、ダイヤフラム掘り込み面と反対
    側の表面に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を
    形成し、その後、シリコン基板とガラス基板を接合する
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体圧力センサの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 ガラス基板との接合面となるシリコン基
    板の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体
    に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成する
    に際し、前記肉厚部底面に形成するアルミニウム層を、
    ダイヤフラム掘り込み部の開口端の内方に突出する突出
    部(オーバーハング)を有するように形成していること
    を特徴とする請求項2記載の半導体圧力センサの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 ガラス基板との接合面となるシリコン基
    板の肉厚部底面に、厚さが50nm〜800nmのシリ
    コン酸化膜を形成した後で、このシリコン酸化膜の上
    に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム層を形成し、
    その後、シリコン基板とガラス基板を接合することを特
    徴とする請求項1記載の半導体圧力センサの製造方法。
  10. 【請求項10】 ガラス基板との接合面となるシリコン
    基板の肉厚部底面に、厚さが50nm〜800nmのシ
    リコン酸化膜を形成し、このシリコン酸化膜の上に厚さ
    が50nm〜200nmのシリコン窒化膜を形成し、さ
    らにこのシリコン窒化膜の上に、厚さが1μm〜3μm
    のアルミニウム層を形成し、その後、シリコン基板とガ
    ラス基板を接合することを特徴とする請求項1記載の半
    導体圧力センサの製造方法。
  11. 【請求項11】 ガラス基板との接合面となるシリコン
    基板の肉厚部底面と共に、ダイヤフラム掘り込み面全体
    に、シリコン酸化膜を形成した後で、ガラス基板との接
    合面となるシリコン基板の肉厚部底面に形成したシリコ
    ン酸化膜の上に、厚さが1μm〜3μmのアルミニウム
    層を形成し、その後、シリコン基板とガラス基板を接合
    することを特徴とする請求項1記載の半導体圧力センサ
    の製造方法。
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