JP2001284262A - 堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法 - Google Patents

堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法

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JP2001284262A
JP2001284262A JP2000094418A JP2000094418A JP2001284262A JP 2001284262 A JP2001284262 A JP 2001284262A JP 2000094418 A JP2000094418 A JP 2000094418A JP 2000094418 A JP2000094418 A JP 2000094418A JP 2001284262 A JP2001284262 A JP 2001284262A
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cathode electrode
deposited film
reaction space
gas
frequency power
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JP2000094418A
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English (en)
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Yukito Aota
幸人 青田
Atsushi Koike
淳 小池
Masahiro Kanai
正博 金井
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大面積でかつ高速に成膜することができ、被処
理体に欠陥が発生することなく、機能膜及び高品質の薄
膜を形成することができ、また、プラズマCVD法やス
パッタリング法、エッチング法などを用いた堆積膜形成
装置においても大面積プラズマを実現し、欠陥のない、
より良好な堆積膜処理が可能な堆積膜形成装置及び堆積
膜形成方法を提供する。 【解決手段】カソード電極に高周波電力を印加して原料
ガスをプラズマ化し、反応空間内の基板上にプラズマC
VD法により堆積膜を形成する堆積膜形成装置または方
法において、前記カソード電極の下部及びその周辺での
放電、並びに該カソード電極の下部への原料ガスとプラ
ズマの回り込みを抑えるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波放電を利用
した堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法であって、主に
シリコン系の非晶質、及び微結晶半導体の製造に用いら
れるプラズマCVD装置及び方法や、プラズマエッチン
グ法等による堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プラズマを用いた堆積膜形成装置
において、一般的に13.56MHzの高周波プラズマ
が用いられ、5000cm2以上の大面積の反応空間が
実現されている。たとえば、高周波プラズマを用いた体
積膜形成装置によって、シリコン系の非結晶薄膜、結晶
系薄膜の大面積高速成膜が試みられているが、プラズマ
周波数に13.56MHzを用い、反応空間面積では4
000 cm2以上が実現されるに至っている。しかし、
反応空間面積が2000cm2を越える様な大面積の成
膜速度については、その全域において良質な堆積膜を得
るには10Å/sec程度以下である。以前の我々の実
験では、成膜速度が20Å/sec以上の結果も得てい
るが、成膜速度を10Å/sec上げると、良好な膜質
を得られなかったり、また副生成物である粉が多量に発
生してしまうという問題が生じていた。
【0003】高い成膜速度を得るためには、主として、
プラズマの濃度を高めること、または反応空間のRF電
力密度を高め、材料ガスの膜化する効率を上げることで
ある。これら要因の値を増大するには、従来方法では、
ガスの重合化や、イオン衝撃により堆積膜における欠陥
密度が高くなり、良好な膜質を得ることが難しく、生産
性を考えると10Å/sec以下の成膜速度が、一般的
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ン系の非結晶薄膜、結晶系薄膜等の半導体を用いたディ
スプレイや太陽電池と言った大面積製品の生産性を改善
するためには、これまで以上の良好なシリコン系の非結
晶薄膜、結晶系薄膜等の半導体を大面積で高速に成膜す
る事が必要であり、堆積速度の増大化を図るためマイク
ロ波やVHF帯を用いた高速成膜化の研究が試みられて
いる。ところが、マイクロ波やVHF帯の高周波プラズ
マを用いた堆積膜形成装置では、高い成膜速度を得た報
告がなされているが、これらのものにおいては反応空間
空間が1000cm2程度またはそれ以下であったり、
またそのサイズ等については、何も記載されていない。
【0005】例えば、特公平7−105354号公報に
記載のものにおいては、膜の堆積速度が20Å/sec
程度であるが、反応空間の面積については、何も記載さ
れていない。また、特開平10−32171号公報には
カソード電極上にカソード電極と直列に容量結合させた
素子を挿入する方法が記載されている。これによると、
1m角前後の大面積プラズマが生成可能とある。しか
し、実施例では、500mm角の基板に堆積膜を形成
し、その成膜速度は、15Å/secとなっている。ま
た、導電率に関するデータの記載もない。また、この方
法は、カソード及びアノードのインピーダンスを制御す
る手段であり、カソード電極の浮遊容量低減、及び共振
回路を制御し使用する高周波で整合するための手段でし
かない。
【0006】そこで、本発明は、上記従来のものにおけ
る課題を解決し、大面積でかつ高速に成膜することがで
き、被処理体に欠陥が発生することなく、機能膜及び高
品質の薄膜を形成することのできる堆積膜形成装置及び
堆積膜形成方法、特に、良好なシリコン系の非結晶薄
膜、微結晶薄膜等の半導体を形成することのできる堆積
膜形成装置及び堆積膜形成方法を提供することを目的と
するものである。また、本発明は、プラズマCVD法や
スパッタリング法、エッチング法などを用いた堆積膜形
成装置においても大面積プラズマを実現し、欠陥のな
い、より良好な堆積膜処理が可能な堆積膜形成装置及び
堆積膜形成方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、つぎの(1)〜(12)のように構成し
た堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法を提供するもので
ある。 (1)反応空間を有する真空容器と、該反応空間内に原
料ガスを供給するガス供給手段と、該反応空間内のガス
を排気するガス排気手段と、該反応空間内に高周波電源
からの高周波電力を印加するためのカソード電極と、該
カソード電極に対向する接地電極とを有し、該反応空間
内の基板上に堆積膜を形成する堆積膜形成装置におい
て、前記カソード電極の下部及びその周辺での放電、並
びに該カソード電極の下部への原料ガスやプラズマ等の
回り込みを抑える構造を有することを特徴とする堆積膜
形成装置。 (2)前記構造が、前記カソード電極の裏面に、カソー
ド電位及び接地電位に対して直流電位的に絶縁された導
電体プレートを1枚乃至複数枚有し、前記カソード電極
の直下の該導電体プレー卜と前記カソード電極の間のほ
ぼ全面、及びまたは前記各導電体プレート間のほぼ全
面、及びまたは前記カソード電極、及びまたは前記導電
体プレートとその周辺の接地壁面との間に、絶縁体を配
設した構成を有することを特徴とする上記(1)に記載
の堆積膜形成装置。 (3)前記カソード電極と前記接地電極との電極間距離
が、3mmから30mmとされていることを特徴とする
上記(1)または上記(2)に記載の堆積膜形成装置。 (4)前記絶縁体は、石英、またはSiO2の材料を含
むことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記
載の堆積膜形成装置。 (5)前記ガス供給手段は、少なくともシリコン系半導
体を形成するための原料ガス等を供給するガス供給手段
であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか
に記載の堆積膜形成装置。 (6)前記高周波電源は、周波数が30MHzから15
0MHzの高周波電力を供給する高周波電源であること
を特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の堆
積膜形成装置。 (7)排気手段を備えた真空容器の反応空間内に高周波
電力を印加するためのカソード電極と、該カソード電極
に対向する接地電極とを有し、該反応空間内に原料ガス
を供給し、前記カソード電極に高周波電力を印加して前
記原料ガスを分解し、前記反応空間内の基板上に堆積膜
を形成する堆積膜形成方法において、前記カソード電極
の下部及びその周辺での放電、並びに該カソード電極の
下部への原料ガスやプラズマ等の回り込みを抑えるよう
に構成して堆積膜を形成することを特徴とする堆積膜形
成方法。 (8)前記カソード電極の下部及びその周辺での放電、
並びに該カソード電極の下部への原料ガスとプラズマの
回り込みを抑えるため、前記カソード電極の裏面に、カ
ソード電位及び接地電位に対して直流電位的に絶縁され
た導電体プレートを1枚乃至複数枚有し、前記カソード
電極の直下の該導電体プレー卜と前記カソード電極の間
のほぼ全面、及びまたは前記各導電体プレート間のほぼ
全面、及びまたは前記カソード電極、及びまたは前記導
電体プレートとその周辺の接地壁面との間に、絶縁体を
配設し、堆積膜を形成することを特徴とする上記(7)
に記載の堆積膜形成方法。 (9)前記カソード電極と前記接地電極との電極間距離
が、3mmから30mmであることを特徴とする上記
(7)または上記(8)に記載の堆積膜形成方法。 (10)前記絶縁体は、石英、またはSiO2の材料を
含むことを特徴とする上記(7)〜(9)のいずれかに
記載の堆積膜形成方法。 (11)前記原料ガスは、少なくともシリコン系半導体
を形成するための原料ガス等であることを特徴とする上
記(7)〜(10)のいずれかに記載の堆積膜形成方
法。 (12)前記高周波電力が、30MHzから150MH
zの周波数の高周波電力であることを特徴とする上記
(7)〜(11)のいずれかに記載の堆積膜形成方法。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態においては、
上記したカソード電極の下部及びその周辺での放電、並
びに該カソード電極の下部への原料ガスやプラズマ等の
回り込みを抑えるようにした構成を適用することで、カ
ソード電極下部での放電とガス及びプラズマの流れ込
み、成膜時の副生成物の発生を抑え、さらにカソード電
極の浮遊容量を低減することが可能となる。また、カソ
ード電極とそれと対向する接地電極との間隔を狭め、例
えばそれを30mm以下に狭めプラズマインピーダンス
を制御するように構成することで、プラズマ励起周波数
を特に30MHzから150MHzにおいて0.1To
rrから10Torrの圧力範囲についても安定したプ
ラズマを得ることが可能となる。
【0009】ところで、上記のような解決手段は、本発
明者らの、つぎのような知見に基づくものである。本発
明者らは、特公平5−10818号公報に記載の電極組
立て体を用いて、浮遊容量を低減して、プラズマの生
起、及び広がり具合について検証を行なったところ、プ
ラズマの濃度を高めて、高い成膜速度を得るため、高周
波電力の周波数を13.56MHzから150MHzに
おいて成膜圧力を0.1Torrから1Torr、10
Torrと高圧にすると、プラズマ分布が悪く、プラズ
マの局在化やプラズマの生じない部分の発生、プラズマ
のフラッシング等の現象を生じたり、カソード電極周辺
での異常放電が生じる等の問題点があるという事実を見
出した。さらに、材料ガス及びプラズマが、カソード電
極裏面に回り込み、成膜効率を低下させたり、成膜の副
生成物であるポリシラン粉が発生するなどの問題を生じ
ることが明らかとなった。
【0010】このようなことから、本発明者らは、カソ
ード電極とその裏面の導電体プレートとの間全面に絶縁
体を挿入し、材料ガス、及びプラズマがカソード下部へ
回り込んだり、反応空間以外で放電を生じないようにす
ると、良好なプラズマが生起するようになるという知見
を得た。さらに、カソードの浮遊容量が増加する方向で
あるところの、カソード電極とそれと対向する接地電極
の間隔を狭めていくと、プラズマは全域に広がり、より
安定したプラズマを得ることができるという知見を得
た。すなわち、単にカソード電極の浮遊容量を低減した
り、カソード電極のインピーダンスを制御するのみでは
不十分であるという事実を見出した。本発明は、以上の
経緯に基づくものであるが、その実施形態の詳細につい
て図面を用いて、以下に説明する。
【0011】図1〜図3は本発明の実施形態に係る堆積
膜処理装置の概念図である。図1において、1は真空容
器であり、2はガス供給手段であり、プラズマCVD室
の一方から反応空間12に材料ガスを供給する。5は、
そのガスの流れ方向を示すものである。また、6は高周
波電源、7は接地電極(基板ホルダー)、8はカソード
電極であり、これらによりプラズマCVD室で高周波グ
ロー放電によって反応空間12に供給された材料ガスを
分解し、堆積膜形成処理を行う。また、3はプラズマC
VD室加熱ヒーター、4は基板加熱ヒーター、13は排
気手段である。
【0012】10は導電体プレートであり、ここではプ
ラズマCVD室のカソード電極8の裏面に、直流電気的
に絶縁された3枚の積層構造の導電体プレートが設けら
れている。また、9は絶縁体(石英)であり、カソード
電極8とその直下の導電体プレート10の間に配されて
おり、これにより材料ガスのカソード下部への流れを抑
制する。11は接地壁面(シールドケース)であり、こ
れらの電極組立体は、これによりシールドされている。
さらに、カソード電極と放電箱壁面、及び放電箱底壁の
隙間は、3mm程度に狭め、若しくは絶縁体を図2に示
すように前記導電体プレートとその周辺の接地壁面との
間、または図3に示すように前記各導電体プレート間の
ほぼ全面等に配設して、ダークシールドを構成してい
る。また、カソード電極上面には、接地電極との間隔を
30mm以下とした反応空間を構成する。これにより、
プラズマインピーダンスを制御し、プラズマは全域に広
がり、より安定したプラズマを得ることが可能となる。
【0013】以上の構成に基づいて、カソード電極に供
給する高周波電力の周波数、反応空間圧力、電極間隔、
材料ガスを適切に調整することにより、大面積の高速成
膜を可能となり、高品質の堆積膜を形成する事ができ、
堆積膜を形成する際に生じる副生成物であるポリシラン
粉の発生も抑制され、極めて、生産性の高い堆積膜形成
装置及び方法を提供することが可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]実施例1においては、図1に示した構成の
プラズマCVD法による堆積膜の形成装置を用いて、プ
ラズマの生起、及び広がりについて確認した。プラズマ
反応空間は、510mm×510mm、カソード電極サ
イズは、504mm×504mmとした。プラズマ反応
空間には、H2ガス1000sccmをフローした。
【0015】さらに、電極間隔を3、15、30、50
mm、反応空間圧力を0.1、0.8、5、10Tor
r、VHF30、60、100、150MHzの高周波
電力をカソード電極に印加し、放電生起と放電の広がり
を確認した。その結果を表1に示す。表中の○、△、×
の意味を次に示す。 ○…反応空間全域でほぼ均一放電となった。 △…反応空間の全域に放電は広がったが、多少放電に斑
が生じた。 ×…放電が生起しない。若しくは、一部に集中した。 プラズマ放電は、ほぼ全域で生起したが、反応空間の圧
力が3Torrを越えると放電にムラが生じるようにな
った。電極間隔を50mmから30mmに狭めると放電
ムラは、解消された。
【0016】
【表1】 [実施例2]実施例2においては、反応空間を、510
mm×510mm、カソード電極サイズは504mm×
504mm、電極間隔を30mmとした。成膜処理は、
次の手順で進めた。まず、真空容器1を排気手段により
10mTorr以下に真空排気した。引き続きアルゴン
ガスを100sccm導入し反応室の内圧を100mT
orrに維持した。
【0017】次に、基板ヒータに電力を供給し、この状
態で2時間放置しプラズマCVD室の温度が安定した
後、アルゴンガスを止め、ガス供給手段2よりSiH4
の原料ガス200sccmと希釈水素ガス1000sc
cmを流した。次に、プラズマ反応空間の圧力を0.5
Torrに制御し、VHF80MHz 400Wの高周
波電力をカソード電極に印加し5分間成膜した。VHF
帯の高周波電力を投入して、非結晶シリコン膜をガラス
基板上に堆積させた。
【0018】その後、VHF帯の高周波電力の供給を停
止し、次に原料及び希釈ガス、ヒータ電力の供給を停止
した。次に真空容器内、排気手段をパージし装置をN2
ガスで大気圧にした。その結果、ガスの流れ方向とは垂
直の方向の成膜速度分布は、±2.9%、最大成膜速度
は、29.9Å/secという良好な結果を得た。ま
た、ガラス基板上に堆積した非晶質シリコン膜にギャッ
プ250μm、全長5cmの櫛形電極を蒸着し、照射光
633nm、4E15photons/cm2 sec
のレーザーと電源及び微小電流(HP社製4140B)
を用いて、光導電率σp(s/cm)と暗導電率σd(s
/cm)を測定し、光暗導電率比を算出したところ、
4.5桁以上の良好な結果を得た。
【0019】[実施例3]実施例3においては、実施例
1と同様に図1に示した構成のプラズマCVD法による
堆積膜の形成装置を用いて、プラズマの生起、及び広が
りについて確認した。但し、本実施例においては、プラ
ズマ反応空間は、860mm×510mm、カソード電
極サイズは、854mm×504mmとした。プラズマ
反応空間には、H2ガス1000sccmをフローし
た。また、電極間隔を3、15、30、50mm、反応
空間圧力を0.1、0.8、5、10Torrにて確認
した。
【0020】ここでVHF30、60、100、150
MHzの高周波電力をカソード電極に印加した。その結
果を表2に示す。表中の〇、△、×の意味を以下に示
す。 ○…反応空間全域でほぼ均一放電となった。 △…反応空間の全域に放電は広がったが、多少放電に斑
が生じた。 ×…放電が生起しない。若しくは、一部に集中した。
【0021】プラズマ放電は、100、150MHzの
高周波になると、反応空間の圧力が1Torr以上、電
極間隔30mm以上では、放電が生起しなかったり、放
電ムラが生じるようになった。電極間隔を30mm以下
にすることと、反応空間の圧力を1Torr以下に下げ
ることで、放電ムラをかなり抑えられた。さらに電極間
隔を15mm、3mmと狭めると放電は、均一に広がっ
た。
【0022】
【表2】 [実施例4]実施例4においては、反応空間を、860
mm×510mm、カソード電極サイズは854mm×
504mm、電極間隔を10mmとした。成膜処理は、
次の手順で進めた。まず、真空容器1を排気手段により
10mTorr以下に真空排気した。引き続きアルゴン
ガスを100sccm導入し反応空間の内圧を100m
Torrに維持した。
【0023】次に、基板ヒータに電力を供給し、この状
態で2時間放置し反応室の温度が安定した後、アルゴン
ガスを止め、ガス供給手段2よりSiH4の原料ガス5
00sccmと希釈水素ガス1000sccmを流し
た。次に、プラズマ反応空間の圧力を1.0Torrに
制御し、VHF60MHz800Wの高周波電力をカソ
ード電極に印加し5分間成膜した。VHF帯の高周波電
力を投入して、非結晶シリコン膜をガラス基板上に堆積
させた。
【0024】その後、VHF帯の高周波電力の供給を停
止し、次に原料及び希釈ガス、ヒータ電力の供給を停止
した。次に真空容器内、排気手段をパージし装置をN2
ガスで大気圧にした。その結果、ガスの流れ方向とは垂
直の方向の成膜速度分布は、±0.95%、最大成膜速
度は、44.5Å/secという良好な結果を得た。さ
らに、実施例2と同様な方法で光暗導電率比を算出した
ところ、5桁以上の良好な結果を得た。
【0025】[実施例5]実施例5においては、反応空
間を、860mm×510mm、カソード電極サイズを
854mm×504mm、電極間隔を10mmとしたま
ま、SiH4流量500sccm、H2流量2000sc
cm、成膜圧力を2Torr、高周波電力を40MHz
800Wに変更して、実施例4と同様の手順で成膜処
理を行なった。その結果、ガスの流れ方向とは垂直の方
向の成膜速度分布は、±6.73%、最大成膜速度は、
30.6Å/secという良好な結果を得た。また、実
施例2と同様な方法で光暗導電率比を求めてところ、ほ
ぼ5桁の良好な結果を得た。
【0026】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、カソード電極の下部及びその周辺での放電、並びに
該カソード電極の下部への原料ガスやプラズマ等の回り
込みを抑えるように構成し、また、カソード電極とそれ
と対向する接地電極との間隔を狭め、例えばそれを30
mm以下に狭めプラズマインピーダンスを制御するよう
に構成することで、大面積でかつ高速に成膜することが
でき、被処理体に欠陥が発生することなく、機能膜及び
高品質の薄膜を形成することのできる堆積膜形成装置及
び堆積膜形成方法、特に、良好なシリコン系の非結晶薄
膜、微結晶薄膜等の半導体を形成することのできる堆積
膜形成装置及び堆積膜形成方法を実現することができ
る。また、本発明によれば、プラズマCVD法やスパッ
タリング法、エッチング法などを用いた堆積膜形成装置
においても大面積プラズマを実現し欠陥のない、より良
好な堆積膜処理が可能な堆積膜形成装置及び堆積膜形成
方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の堆積膜処理方法の一実施形態の模式的
断面図である。
【図2】本発明の堆積膜処理方法の一実施形態の模式的
断面図である。
【図3】本発明の堆積膜処理方法の一実施形態の模式的
断面図である。
【図4】実施例4における成膜速度分布のグラフであ
る。
【符号の説明】
1:真空容器 2:ガス供給手段 3:プラズマCVD室加熱ヒーター 4:基板加熱ヒーター 5:ガスの流れ方向 6:高周波電源 7:接地電極(基板ホルダー) 8:カソード電極 9:絶縁体(石英) 10:導電体プレート 11:接地壁面(シールドケース) 12:反応空間 13:排気手段 14:電極間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金井 正博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4K030 AA06 AA17 BA29 BB05 CA06 EA06 FA03 JA03 JA18 KA08 LA16 4K057 DA01 DA20 DG20 DM03 DM06 DM40 DN01 5F004 AA01 AA16 BA06 BB11 BB17 BB18 BB26 BC08 5F045 AA08 AB03 AC01 AE19 AE21 AE23 BB02 BB15 DP05 DQ10 EH04 5F051 AA04 AA05 BA12 BA14 CA16 CA23 GA03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応空間を有する真空容器と、該反応空間
    内に原料ガスを供給するガス供給手段と、該反応空間内
    のガスを排気するガス排気手段と、該反応空間内に高周
    波電源からの高周波電力を印加するためのカソード電極
    と、該カソード電極に対向する接地電極とを有し、該反
    応空間内の基板上に堆積膜を形成する堆積膜形成装置に
    おいて、 前記カソード電極の下部及びその周辺での放電、並びに
    該カソード電極の下部への原料ガスやプラズマ等の回り
    込みを抑える構造を有することを特徴とする堆積膜形成
    装置。
  2. 【請求項2】前記構造が、前記カソード電極の裏面に、
    カソード電位及び接地電位に対して直流電位的に絶縁さ
    れた導電体プレートを1枚乃至複数枚有し、前記カソー
    ド電極の直下の該導電体プレー卜と前記カソード電極の
    間のほぼ全面、及びまたは前記各導電体プレート間のほ
    ぼ全面、及びまたは前記カソード電極、及びまたは前記
    導電体プレートとその周辺の接地壁面との間に、絶縁体
    を配設した構成を有することを特徴とする請求項1に記
    載の堆積膜形成装置。
  3. 【請求項3】前記カソード電極と前記接地電極との電極
    間距離が、3mmから30mmとされていることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の堆積膜形成装
    置。
  4. 【請求項4】前記絶縁体は、石英、またはSiO2の材
    料を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の堆積膜形成装置。
  5. 【請求項5】前記ガス供給手段は、少なくともシリコン
    系半導体を形成するための原料ガス等を供給するガス供
    給手段であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の堆積膜形成装置。
  6. 【請求項6】前記高周波電源は、周波数が30MHzか
    ら150MHzの高周波電力を供給する高周波電源であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の堆積膜形成装置。
  7. 【請求項7】排気手段を備えた真空容器の反応空間内に
    高周波電力を印加するためのカソード電極と、該カソー
    ド電極に対向する接地電極とを有し、該反応空間内に原
    料ガスを供給し、前記カソード電極に高周波電力を印加
    して前記原料ガスを分解し、前記反応空間内の基板上に
    堆積膜を形成する堆積膜形成方法において、 前記カソード電極の下部及びその周辺での放電、並びに
    該カソード電極の下部への原料ガスやプラズマ等の回り
    込みを抑えるように構成して堆積膜を形成することを特
    徴とする堆積膜形成方法。
  8. 【請求項8】前記カソード電極の下部及びその周辺での
    放電、並びに該カソード電極の下部への原料ガスやプラ
    ズマ等の回り込みを抑えるため、前記カソード電極の裏
    面に、カソード電位及び接地電位に対して直流電位的に
    絶縁された導電体プレートを1枚乃至複数枚有し、前記
    カソード電極の直下の該導電体プレー卜と前記カソード
    電極の間のほぼ全面、及びまたは前記各導電体プレート
    間のほぼ全面、及びまたは前記カソード電極、及びまた
    は前記導電体プレートとその周辺の接地壁面との間に、
    絶縁体を配設し、堆積膜を形成することを特徴とする請
    求項7に記載の堆積膜形成方法。
  9. 【請求項9】前記カソード電極と前記接地電極との電極
    間距離が、3mmから30mmであることを特徴とする
    請求項7または請求項8に記載の堆積膜形成方法。
  10. 【請求項10】前記絶縁体は、石英、またはSiO2
    材料を含むことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1
    項に記載の堆積膜形成方法。
  11. 【請求項11】前記原料ガスは、少なくともシリコン系
    半導体を形成するための原料ガス等であることを特徴と
    する請求項7〜10のいずれか1項に記載の堆積膜形成
    方法。
  12. 【請求項12】前記高周波電力が、30MHzから15
    0MHzの周波数の高周波電力であることを特徴とする
    請求項7〜11のいずれか1項に記載の堆積膜形成方
    法。
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