JP2001284216A - 荷電ビーム露光装置及びその制御方法 - Google Patents
荷電ビーム露光装置及びその制御方法Info
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- JP2001284216A JP2001284216A JP2000094128A JP2000094128A JP2001284216A JP 2001284216 A JP2001284216 A JP 2001284216A JP 2000094128 A JP2000094128 A JP 2000094128A JP 2000094128 A JP2000094128 A JP 2000094128A JP 2001284216 A JP2001284216 A JP 2001284216A
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Abstract
移動量の調整を良好に行い、露光動作に粗密がある場合
の制御精度を向上させる。 【解決手段】 露光装置は、荷電ビームを対象に照射・
露光させる荷電ビーム発生部1と、対象を載置して連続
移動可能なステージ16と、ステージ連続移動を駆動す
る駆動部17と、発生部1からのビーム照射とステージ
連続移動を制御する制御部20を備える。制御部20
は、ステージ16の現在位置と荷電ビームのスポット位
置の差を求めてビーム偏向量を算出する偏向制御回路2
3と、ステージ制御回路25を備える。ステージ制御回
路25は、連続移動方向におけるビーム偏向量と偏向領
域内の目標値との偏差を演算する偏差演算部26と、偏
差演算部26により演算された偏差を零にする方向にス
テージ16の連続移動速度を加速または減速制御する速
度補償制御部27とを備える。
Description
所定の範囲の露光を行なう荷電ビーム露光装置に関わる
ものであり、特に、微細な半導体集積回路パターンを高
速かつ高精度に描画する電子線描画装置などの荷電ビー
ム露光装置及びその制御方法に関する。
子線描画装置は、レジストの高感度化、及びデジタル・
アナログ変換器並びに増幅器の高速化に伴って処理速度
が向上している。しかしながら、半導体パターンの微細
化により描画すべきパターン密度が増加しているため
に、スループットは依然として低いままである。そこ
で、ステージ速度が一定な従来の描画方式において生じ
るパターンの粗密に伴う無駄時間を排除し、描画効率を
向上させる技術の要求が高まっている。特に、システム
LSIの需要の増加に伴い、パターン密度が均一なメモ
リより粗密の多いロジック製品を描画する頻度が多くな
ってきており、パターンの粗密に応じたステージ速度の
制御が望まれている。
の一つとして、あらかじめパターンデータからショット
密度を求め、その密度に応じたステージ速度を算出して
おき、算出されたステージ速度の変化マップに沿ってス
テージ速度を制御して描画する方法がある。しかしなが
らこの方法では、あらかじめ速度変化マップを算出する
ための処理時間が描画時間とは別に必要になるという問
題がある。また、近接効果補正まで含めた計算を実施す
るには多大な処理時間が必要であるため、計算を簡略化
せざるを得ず予測精度を低下させるという問題も伴って
いた。
ームの偏向位置を考慮していないことから、偏向し過ぎ
にならないよう遅めのステージ速度に設定せざるを得
ず、そのため、常に偏向領域の端でパターンを描画する
ことになり、描画精度すなわち露光精度を劣化させる要
因となっていた。
の荷電ビーム露光装置では、パターンに粗密のある露光
を行なう場合に、ステージの移動速度を適切に制御でき
ず、効率良く且つ良好な露光処理を行なうことができな
い問題があった。
ージの移動速度を加速・減速制御可能にすると共に、加
速制御のときの制御速度と減速制御のときの制御速度と
を異ならせることにより、荷電ビームによる露光動作と
ステージの連続移動量の調整とを良好に行うことができ
る荷電ビーム露光装置及びその制御方法を提供すること
を目的としている。
め、本発明の基本構成に係る荷電ビーム露光装置は、対
象物に照射する荷電ビームを発生するための荷電ビーム
発生部と、前記対象物を載置して適切な照射位置に移動
させるステージと、前記ステージの現在位置と前記荷電
ビームの照射位置との差に基づいてビーム偏向量を算出
する偏向制御部と、前記ステージの移動方向における前
記ビーム偏向量と偏向領域内の目標値との偏差を算出す
る偏差演算部と、前記偏差演算部により算出された前記
偏差を零にする方向に前記ステージの移動速度を加速ま
たは減速制御する速度補償制御部と、を備えたことを特
徴とする。
毎に偏差dをサンプリングして積分補償と微分補償とを
組み合わせた伝達関数を示す次式 v=(k1 +k2 s)/s・d (1) ( k1 ,k2 :比例定数、s:ラプラス演算子) により、ステージ速度vの設定値を算出し、その値によ
りステージ速度を制御するようにしても良い。
数k1 を前記偏差dが正の時にはkp1 、負の時に
はkm1 とそれぞれ値を変えて設定し、前記比例定数
k2 を偏差の変化率が正の場合にはkp2 、負の場合
にはkm2 とそれぞれ値を変えて設定することにより
ステージの速度を制御するようにしても良い。
数を、kp1<km1,kp2<km2と設定してステ
ージの速度を制御するようにしても良い。
ームの偏向領域を越えた場合は描画待ち状態にし、その
偏差信号が設定値より大きい場合は最大速度でステージ
を移動させ、設定値以下になったら最大速度よりも小さ
い速度に減速させて、パターンの空白領域をスキップす
るようにしても良い。
ンに基づいて一定の区間毎にステージ速度の予想値を予
め求めておき、露光の際のステージ速度制御において、
現在のステージ位置より1つもしくは複数先の区間の予
測ステージ速度に基づいて現在の最大ステージ速度を制
御するようにしても良い。
御の際の加速度の絶対値よりも前記減速制御の際の加速
度の絶対値の方が大きくなるように制御するようにして
も良い。
方法は、対象物に照射する荷電ビームを発生するための
荷電ビーム発生部と、前記対象物を載置して適切な照射
位置に移動させるステージと、を有する荷電ビーム露光
装置の制御方法であって、前記ステージの現在位置と前
記荷電ビームの照射位置との差に基づいてビーム偏向量
を算出し、前記ステージの移動方向における前記ビーム
偏向量と偏向領域内の目標値との偏差を算出し、前記偏
差を零にする方向に前記ステージの移動速度を加速また
は減速制御することを特徴とする。
光装置は、移動中のステージ位置と露光するパターンの
位置との差分からビーム偏向量を求め、そのビーム偏向
量と偏向目標値との差から偏差を算出し、この偏差を一
定の時間間隔でサンプリングすると共に、積分補償と微
分補償を組み合わせた補償器で前記偏差と偏差の変化率
からパターン密度を予測したステージ速度の設定値を算
出し、ステージ速度をフィードバック制御する。
スループットが低下することはなく、また偏向領域が小
さい描画装置であっても、ビームが偏向領域オーバにな
ることなくステージの速度を制御可能であり、さらにビ
ームが偏向収差や偏向歪の小さい位置に存在する確率が
高くなるので描画精度も向上させることができる。
光装置の実施形態について添付図面を参照しながら詳細
に説明する。
置について、図1を参照しながら説明する。図1におい
て、基本概念に係る荷電ビーム露光装置は、対象物に照
射する荷電ビームを発生するための荷電ビーム発生部1
と、前記対象物を載置して移動可能なステージ16と、
このステージ16を駆動する駆動部17と、前記荷電ビ
ーム発生部1からのビーム偏向及び前記駆動部17を制
御する制御部20と、を備える。
在位置と前記荷電ビーム発生部1からの荷電ビームの照
射位置との差を求め、ビーム偏向量として算出する偏向
制御回路23と、この偏向制御回路23により求められ
た前記ビーム偏向量と偏向領域内の目標値との偏差を演
算する偏差演算部26、およびこの偏差演算部26によ
り演算された前記偏差を零にする方向に前記ステージの
移動速度を加速または減速制御する速度補償制御部27
を備えるステージ制御回路25と、を備える。
信号は主偏向アンプ18を介してディジタル信号からア
ナログ信号に変換され、増幅されて偏向器15aに供給
される。ステージ16上に載置された前記露光ないしは
描画対象物に集光されたビームはレーザ測長計19によ
り測定されてステージ位置として検出される。このステ
ージ位置はパターンジェネレータ21により生成された
パターンとの差として前記偏向制御回路23に入力さ
れ、ビーム偏向量を表す信号として出力される。ビーム
偏向量を表す信号は前記主偏向アンプ18を介して偏向
器15aに供給されると共に、ステージ制御回路25の
偏差演算部26に供給される。主偏向アンプ18は、デ
ィジタル−アナログ変換器(DAC―Digital-Analog C
onverter―)と増幅バッファにより構成されている。
算部26が前記ビーム偏向量と偏向目標値との偏差を演
算し、演算した偏差に基づいて速度補償制御部27がス
テージ移動速度を算出して前記駆動部17にステージ制
御信号を出力する。このような動作により、荷電ビーム
露光装置におけるステージ16の移動速度の制御が行な
われる。
としての第1実施形態に係る電子線描画装置について図
2ないし図7を用いて説明する。まず、図2に示された
電子線描画装置により本発明の第1実施形態の構成につ
いて説明する。図2において、電子線描画装置は、電子
銃1と、オクタポール副偏向器2と、オクタポール主偏
向器3と、対物レンズ4と、ウエハ等の試料(露光対象
物)5と、試料を載置して移動するステージ6と、レー
ザ測長計用のミラー7と、ステージの位置を測定するレ
ーザ測長計8と、制御用の計算機9と、圧縮された描画
データを展開し描画制御用のデータを発生するパターン
ジェネレータ10と、ビームの位置を制御する偏向制御
回路11と、副偏向アンプ12と、主偏向アンプ13
と、対物レンズの電源を含むコントローラ14とを備え
ている。
点を結び、主・副2段の偏向器でビームを試料上の任意
の点へ位置決めされるが、主偏向器3で試料上の任意の
場所に副偏向領域を位置決めし、副偏向領域内は高速の
副偏向アンプ12でビームを偏向する。また、試料第は
レーザ測長計8で正確に移動量が測定可能である。な
お、図2において、括弧付きの符号を付した構成要素
は、図1に示した基本概念の構成に対応させて表記した
ものである。
0μmの電子線描画装置を例に挙げて説明する。ステー
ジ移動中の描画において、パターンジェネレータ10
(21)から出力されたパターン位置と現在のステージ
位置との差からビームの偏向量を求める。図3の上段に
表したように、試料5上に描画されるパターンは複数の
描画ストライプ31に分けられている。そして、この描
画ストライプ31において、描画方向に沿って描画が実
行される。この描画ストライプ31の内の一本の副走査
方向を充分に覆う範囲の主偏向領域35の移動方向に偏
向目標値を設定し、ビーム偏向量と偏向目標値との差を
偏差dとする。
31上のパターン40との関係を模式化して詳細に示し
たものが図4である。例えば第1のストライプ311上
に描かれるパターン40は例えば回路パターンのような
描画対象が密に繰り返される緻密部分41と、模様その
ものが余り集中していない粗雑部分42と、を含んでい
る。このような模様の繰り返しは所定の法則性で繰り返
されたり、ランダムに現れたりして第nのストライプ3
1nにまで続いている。図4における矢印はビームの主
走査方向であり、ステージ6(16)の移動方向はこの
矢印と反対方向になっている。
ard )描画時には偏向中心よりプラス方向に、後方(ba
ckward)描画時には偏向中心よりマイナス方向に設定す
る。これによって突然に高密度のパターンが現れた場合
において、ステージの減速が間に合わずに偏向領域オー
バになる確率を減らすことができる。ステージ制御回路
では、この偏差を一定の時間間隔(本実施例では1m
秒)でサンプリングして、偏差と偏差の微分値(変化
率)の両者を累積加算する。この微分補償と積分補償を
組み合わせた補償器(速度制御補償部)27のアルゴリ
ズムを式(1)に示す: v=(k1 +k2 s)/s・d (1) ここで、k1 ,k2 :比例定数、s:ラプラス演算
子である。
vの設定値を算出できる。この補償器によって、たとえ
偏向領域が小さい描画装置であっても粗密が多く密度が
急変するパターンに対応したステージ速度の制御が可能
になる。パターン密度が急激に変化すると、偏差dの単
位時間当たりの変化率が大きくなるため微分値が大きく
検出される。この信号を基に加速・減速処理を行い、微
分値がプラスの時には加速を促進させ、マイナスの時に
は減速させる。
状態へ移行する時には、ステージ速度に対して描画速度
が遅くなるためビーム位置はマイナスの方向(forward
描画時)へ遅れ始め、偏差の微分値(偏差の変化率)は
マイナスの値になる。このような状況においてステージ
速度の設定値を大幅に低下できるように比例定数k2 の
値を決めておく。微分値(変化率)は、現在検出した偏
差と前回検出した偏差との差で求めるか、あるいは数回
程度前までに検出した偏差信号から回帰直線を算出して
直線の傾きを求めても良い。
中のステージ速度が速すぎると偏向領域オーバとなり描
画のやり直しになるので、ステージの減速は速やかに実
行する必要がある。つまり微分信号がマイナスの時と偏
差がマイナスの時はフィードバック・ループ・ゲインが
大きくなるように設定することにより、偏差領域が小さ
い(本実施形態のような)電子線描画装置であっても偏
差領域オーバにならないようなステージ制御が可能とな
る。つまり加速はゆっくり、減速は速やかに制御すると
小偏向領域やステージの加速度が0.05G程度と小さ
くてもスームズなステージ制御が可能になる。
1 の値を変える。負の場合は正の場合より大き目の値
を設定すると減速が促進される。また、偏差の変化率デ
ータについても同様に符号に応じてk2 の値を変え
る。こちらも、負の場合は正の場合より大きい値を設定
することによってパターン密度の変化率の大きさに比例
して減速が促進されることになる。図5にこの制御手段
のフローチャートを示した。すなわち、図5は図3およ
び図4における1本のストライプにパターン40を描画
する動作を示している。
ステージ速度設定値vを初期値に設定(v=0)して制
御動作が開始し、ステップST1において、パターン位
置と現ステージ位置との差を算出してこれをビーム偏向
量として求める。ステップST2においてビーム偏向量
と偏向目標値との偏差を演算し、ステップST3におい
て偏差と1つ前に求められた偏差との差を取ることによ
り変化率を求める。
が0より大きいか否かを判断し、偏差が0以下の場合に
はステップST5で比例定数k1 をゲイン1(GAIN
1)に設定し、偏差が0より大きい場合にはステップS
T6で比例定数k1 をゲイン2(GAIN2)に設定す
る。
0より大きいか否かを判断し、変化率が0以下の場合に
はステップST8で比例定数k2 をゲイン3(GAIN
3)に設定し、変化率が0より大きい場合にはステップ
ST9で比例定数k2 をゲイン4(GAIN4)に設定す
る。ただし、ゲイン1とゲイン2との間には、「GAIN1
>GAIN2」の関係が成立し、ゲイン3とゲイン4との間
には、「GAIN3>GAIN4」の関係が成立している。
ジ速度設定値vを求める。このとき、設定値vには、比
例定数k1 に偏差を乗じた値と、比例定数k2 に変
化率を乗じた値が加算されて代入される。つまり、ここ
で行なっている演算は上述した式(1)と同じ演算であ
る。ステージ速度設定値vが得られると、ステップST
11においてvが最大値よりも大きいか否かが判断さ
れ、最大値よりも設定値vが大きければ、ステップST
12においてvを最大ステージ速度に設定する。
ジを駆動する駆動部17に対して速度vを設定する。
リング時間の判断が行なわれ、現在時間から前回サンプ
リングした時間tnを減じた値が1msよりも大きいか
否かを判断する。現在時間から前回サンプリングした時
間tnを減じた値が1msよりも大きい場合には、ステ
ップST15において、描画終了割り込みがあったか否
かを判断し、割り込みがあった場合には次のストライプ
の描画を行う。ステップST14において、現在時間か
ら前回サンプリングした時間tnを減じた値が1ms以
下の場合には、1msを越えるまで判断を繰り返す。
了割り込みが入力されていないものと判断された場合に
は、ステップST1からの制御フローを繰り返し行なう
ことになる。
り補償し、その係数k1、k2 を偏差の状態に応じて
適宜変えるという非線形な制御方法により、パターンの
粗密に合わせてステージ速度を変化させることができ、
従来一定速度で移動する際に生じていた無駄時間を低減
させることができる。さらに、偏向目標値を偏向収差や
偏向歪が小さい領域に設定すれば、ビームがその偏向誤
差要因の小さい位置に存在する確率が高くなるので描画
精度を向上させることができる。本実施形態の場合、減
速時のk1 は加速時の2.6倍、k2 は5倍の値を
設定した。加速度は0.05G(Gは重力加速度)、描
画時の最大ステージ移動速度は50mm/秒、サンプリ
ング時間は1m秒、最大ビーム偏向領域は1mm2 、
偏向目標値は中心から200μmに設定してステージ速
度を制御し、メモリやロジック製品のパターン描画を可
能にした。
up)パターンにおいては、パターンが存在しない空白領
域が、図6(a)に示すように存在する場合がある。描
画ストライプの途中に空白領域がある場合、ステージが
この空白領域に到達すると偏向制御回路は描画待ち状態
になる。このときに、次に描画するパターンの設計値と
現在のステージ位置との差を常に算出し、偏差データを
ステージ制御回路へ常に送り続ける構成にした。ステー
ジ制御回路は、受け取った偏差信号がある一定値より大
きい場合には、図6(b)に示すように、ステージを最
大速度にまで加速して空白領域をスキップさせ、偏差が
設定値より小さくなったらステージを減速させて残った
パターンを描画させる。
設定し、3mm以上パターンが存在しない場合ステージ
を移動時最大速度(100mm/s)まで加速させて移
動させ、偏差が3mm以下になると減速させてパターン
描画を開始するようにステージ速度を制御してスループ
ットを向上させた。この設定値は固定値にしなくても良
く、例えばスキップ中に現在のステージ速度を検出し、
元の速度に戻せる減速距離をリアルタイムで計算して、
偏差がその値以下になったら元の速度に戻すように制御
すると無駄が少なくなる。
ステージ速度に戻すか、あるいはあらかじめパターンデ
ータから算出したステージ速度を設定すると良い。描画
ストライプの先頭で空白領域がある場合は、最初から最
大速度でステージを移動させてスキップさせた後に事前
に算出した速度で描画を開始させると偏向領域オーバと
なる確率を減らすことができる。この時の算出精度は粗
くても良く、2倍程度のずれがあっても式(1)の補償
器で適切なステージ速度に自動制御される。
(リミット値)を設定するとさらにきめ細かな制御が可
能になる。例えば、システムLSIのようにロジックパ
ターンの中に均一なメモリパターンが存在する場合、ス
テージかメモリ領域に到達すると急減速が必要になる。
しかし、急減速させるとステージ測長系が振動する場合
があり好ましくない。そこで、緩やかに減速させる方法
として、あらかじめパターンデータから密度分布を算出
しておき、高密度な領域に近付くと減速を開始させるよ
うなステージ制御が良い。
間(本第1実施形態では1mm程度)毎に描画されるシ
ョット数を予め求めておく。ストライプを描画する前
に、電流密度と露光に使うドーズ量、セトリング時間か
ら区間毎のステージ速度を求めておき、区間とステージ
速度の情報をステージ制御回路へ転送しておく。ステー
ジ制御回路では、現在のステージ位置を検出しながら、
1つもしくは複数先の区間に設定されているステージ速
度を取り込んで、平均値を求めてさらに数10%増加
(マージン分)させた値を描画時最大ステージ速度とし
て設定し、図6に示した方法でステージ速度を制御す
る。
高い領域が近付くと、図7(b)に例示したように最大
ステージ密度の設定値が小さくなり、図7(c)に例示
したように実際のステージ速度がパターン密度に対応し
て制御され、パターン密度が粗であっても強制的にステ
ージ速度を低下させる。高密度のパターン領域ではステ
ージ速度がアンダーシュートすることなくコントロール
されて、密なパターンを描画し終わるとゆっくりと加速
を開始してパターンを描画する。この方法により、パタ
ーンの粗密が大きくても急加速・減速することなくステ
ージ速度を制御することが可能になる。
された変更目標位置に滞在しやすいように、偏差の指数
的な定義による補正値を算出し、ステージ速度を決定す
る要因の一つとすることができる。例えば、偏差の二乗
に係数K3を掛け算した値を用いることができる。この
場合には、図5のフローチャートにおけるステップST
10の速度算出式を以下のように表すことができる: v=v+(k1 *偏差)+(k2 *偏差の変化率)
+(k3 *偏差*偏差) この場合にも、偏差の符号に応じて係数k3 を変える
ことにより効率的な制御が可能となる。
明に係る荷電ビーム露光装置の適用分野としては最適な
ものであり、典型的な実施態様として中心的に説明した
が、本発明は露光対象物を載置したステージの連続移動
を行なうと共に、露光対象物に対して所定のビーム偏向
を行ないながら露光するものであれば、電子線描画装置
に限定されるものではなく、他の如何なる露光装置であ
っても良い。
収束イオンビーム装置等、転写装置、検査装置等ステー
ジを高速に連続移動しつつビームを追従制御する製品に
すべてに適応可能である。
効率良く描画するためにビームの偏向量と偏向目標値と
の差から偏差を求め偏差と偏差の変化率に比例した情報
をフィードバックしてステージ速度を制御し、偏向目標
値近傍にビームが偏向されるようにリアルタイムにステ
ージ速度を制御する。これによってパターンに粗密があ
ってもスループットが低下することはなく、ビームが偏
向収差や偏向歪の小さい位置に存在する確率が高くなる
ので描画精度を向上させることができる。
構成を示すブロック図。
描画装置を示す概略図。
値、偏差の関係を示した図。
的に示す模式図。
流れを示すフローチャート。
する(a)パターン密度と位置の関係と、(b)ステー
ジ速度と位置の関係をそれぞれ示す特性図。
ジ速度の設定値と位置、(c)実際のステージ速度と位
置の関係をそれぞれ示す特性図。
Claims (8)
- 【請求項1】対象物に照射する荷電ビームを発生するた
めの荷電ビーム発生部と、 前記対象物を載置して適切な照射位置に移動させるステ
ージと、 前記ステージの現在位置と前記荷電ビームの照射位置と
の差に基づいてビーム偏向量を算出する偏向制御部と、 前記ステージの移動方向における前記ビーム偏向量と偏
向領域内の目標値との偏差を算出する偏差演算部と、 前記偏差演算部により算出された前記偏差を零にする方
向に前記ステージの移動速度を加速または減速制御する
速度補償制御部と、 を備えたことを特徴とする荷電ビーム露光装置。 - 【請求項2】前記速度補償制御部は、一定時間毎に偏差
dをサンプリングして積分補償と微分補償とを組み合わ
せた伝達関数を示す次式 v=(k1 +k2 s)/s・d ( k1 ,k2 :比例定数、s:ラプラス演算子) により、ステージ速度vの設定値を算出し、その値によ
りステージ速度を制御することを特徴とする請求項1に
記載の荷電ビーム露光装置。 - 【請求項3】前記速度補償制御部は、前記比例定数k
1 を前記偏差dが正の時にはkp1 、負の時にはkm
1 とそれぞれ値を変えて設定し、前記比例定数k2
を偏差の変化率が正の場合にはkp2 、負の場合には
km2 とそれぞれ値を変えて設定することによりステ
ージの速度を制御することを特徴とする請求項2に記載
の荷電ビーム露光装置。 - 【請求項4】前記速度補償制御部は、前記比例定数を、
kp1<km1,kp2<km2と設定してステージの
速度を制御することを特徴とする請求項3に記載の荷電
ビーム露光装置。 - 【請求項5】前記速度補償制御部は、偏差dがビームの
偏向領域を越えた場合は描画待ち状態にし、その偏差信
号が設定値より大きい場合は最大速度でステージを移動
させ、設定値以下になったら最大速度よりも小さい速度
に減速させて、パターンの空白領域をスキップすること
を特徴とする請求項2に記載の荷電ビーム露光装置。 - 【請求項6】前記速度補償制御部は、露光パターンに基
づいて一定の区間毎にステージ速度の予想値を予め求め
ておき、露光の際のステージ速度制御において、現在の
ステージ位置より1つもしくは複数先の区間の予測ステ
ージ速度に基づいて現在の最大ステージ速度を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の荷電ビーム露光装
置。 - 【請求項7】前記速度補償制御部は、前記加速制御の際
の加速度の絶対値よりも前記減速制御の際の加速度の絶
対値の方が大きくなるように制御することを特徴とする
請求項1に記載の荷電ビーム露光装置。 - 【請求項8】対象物に照射する荷電ビームを発生するた
めの荷電ビーム発生部と、前記対象物を載置して適切な
照射位置に移動させるステージと、を有する荷電ビーム
露光装置の制御方法であって、 前記ステージの現在位置と前記荷電ビームの照射位置と
の差に基づいてビーム偏向量を算出し、 前記ステージの移動方向における前記ビーム偏向量と偏
向領域内の目標値との偏差を算出し、 前記偏差を零にする方向に前記ステージの移動速度を加
速または減速制御することを特徴とする荷電ビーム露光
装置の制御方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000094128A JP3466985B2 (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | 荷電ビーム露光装置及びその制御方法 |
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---|---|---|---|
JP2000094128A JP3466985B2 (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | 荷電ビーム露光装置及びその制御方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001284216A true JP2001284216A (ja) | 2001-10-12 |
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