JP2001284147A - 巻幅可変のボビンを持つ電磁誘導器 - Google Patents

巻幅可変のボビンを持つ電磁誘導器

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JP2001284147A
JP2001284147A JP2000092275A JP2000092275A JP2001284147A JP 2001284147 A JP2001284147 A JP 2001284147A JP 2000092275 A JP2000092275 A JP 2000092275A JP 2000092275 A JP2000092275 A JP 2000092275A JP 2001284147 A JP2001284147 A JP 2001284147A
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winding
piece
groove
pieces
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JP2000092275A
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Shinobu Miyazaki
忍 宮崎
Fumiaki Yamagata
文昭 山形
Hideaki Soma
英明 相馬
Shinichi Masuda
愼一 増田
Yutaka Takashige
豊 高茂
Seishi Kanbara
誠士 神原
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Tabuchi Electric Co Ltd
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Tabuchi Electric Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F38/00Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions
    • H01F2038/003High frequency transformer for microwave oven

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  • Insulating Of Coils (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻幅可変のボビンを持つ電磁誘導器を提供す
る。 【解決手段】 1次巻線11と2次巻線21が軸方向に
離間して取り付けられるボビンBの中心孔9にコア4の
脚部4bが挿入されている。前記ボビンBは、1次巻線
11が取り付けられる1次側巻線溝10を形成する第1
のボビン片1と、2次巻線21が取り付けられる2次側
巻線溝20を形成する第2のボビン片2とに軸方向に分
割され、両ボビン片1,2が、2次側巻線20の溝幅を
変更可能に連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてインバー
タを用いてマグネトロンを駆動する用途などに用いられ
るトランスのような電磁誘導器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は特公平7−40465号公報に開
示されているインバータ方式の高周波加熱装置を示すも
ので、商用電源61は整流回路62で整流平滑され、イ
ンバータ63で20kHz以上の高周波交流電流に変換
されてギャップ付コアを備えたトランス64の1次巻線
64pに供給される。トランス64の2次巻線64sの
高周波出力電圧は半波整流回路65で整流されて直流高
電圧となり、トランス64のヒータ巻線64hでヒータ
が駆動されるマグネトロン66に供給されてマイクロ波
を発生する。
【0003】図11は前記トランス64の構成を示す縦
断面図で、1次巻線64pと2次巻線64sおよびヒー
タ巻線64hが軸方向に離間して巻回されたボビン70
内に、コの字形コア片71,72の一方の磁脚を挿入
し、ボビン70の円筒部70s内に形成されている厚さ
Gのスペーサ70gを介して対向させて、ギャップ7
3,74を有するロの字形コア75を形成し、1次巻線
64pと2次巻線64sの結合係数を0.6〜0.8に
構成することで、2次巻線側にリーケージインダクタン
スを持たせ、従前のマグネトロン用インバータ回路で必
要であった2次側の高周波チョークを不要にしている。
【0004】前記トランス64は、ボビン70と一体に
複数のつばが形成されているので、各巻線64p,64
s,64hの軸方向の巻幅が固定されている。このた
め、各巻線の巻幅が異なるトランスには、それぞれ異な
るボビンが必要となるので、ボビンの種類が増し、製造
コストが上がる。
【0005】また、1次巻線64pで取り囲まれる位置
に、ギャップ73を形成するためのスペーサ70gを設
け、磁脚の長さの異なるコの字形コア片71,72を使
用して、各コア片71,72の一方の磁脚をボビン70
の円筒部70s内に挿入している。したがって、形状の
異なる2種類のコアが必要となるので、コアの種類が増
し、製造コストが上がる。
【0006】さらに、1次および2次巻線64p,64
sの一側方に、ロの字形コア片75の巻線を施さない磁
脚が存在するために、トランス64の横寸法が大きくな
る。このトランス64を偏平形状にするために、両巻線
64p,64sの巻幅(軸方向長さ)を小さくすると、
必要な巻数を確保するために、両巻線64p,64sの
巻厚さ(径方向厚さ)が大きくなるので、トランス64
の横寸法がさらに大きくなり、配線基板への装着面積が
大きくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
課題を解決して、巻幅可変のボビンを用いた電磁誘導器
を提供することを第1の目的とする。また、本発明は、
配線基板に装着したときの装着面積の増大を抑制しなが
ら、高さを小さくできる電磁誘導器を提供することを第
2の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る電磁誘導器は、巻線が装着される1つ
以上の巻線溝を有するボビンにコアが挿入されており、
前記ボビンは、軸方向に複数に分割された複数のボビン
片を有し、隣接するボビン片に跨がって1つの前記巻線
溝が形成されており、前記複数のボビン片は、ボビン片
に跨がった巻線溝の溝幅が変更可能に連結されている。
上記構成によれば、巻線溝の溝幅を変更することによ
り、巻線の巻幅を変更できる。
【0009】また、本発明の好ましい実施形態において
は、前記一方のボビン片における前記中心孔を形成する
筒部が他方のボビン片における中心孔を形成する筒部の
内側に嵌合されて、両ボビン片が連結されており、前記
嵌合する外側の筒部の内周面と内側の筒部の外周面のい
ずれか一方に係合突起が形成され、他方に軸方向に延び
る案内溝とこの案内溝に連続して周方向に延び軸方向に
互いに離間した複数の係合溝とが形成され、前記両筒部
を軸方向に嵌合する際、前記突起が前記案内溝に案内さ
れて軸方向に移動し、両筒部の周方向への相対変位によ
って前記係合溝に係合される。上記構成によれば、係合
突起を係合させる係合溝を選択することで、巻線溝の幅
を変えることができる。
【0010】また、本発明の好ましい実施形態において
は、前記ボビンは軸方向の寸法が径方向の寸法よりも短
い偏平な形状であり、このボビンの中心孔に、一対のT
字形のコア片の脚部が挿入され、両コア片のアーム部が
前記巻線の径方向に延びて互いに平行に対向している。
ここで、T字形とは、立体視でT字形を呈するものをい
い、円盤の中央部に軸方向に突出する脚を設けて側面視
のみがT字形となるものを含まない。上記構成によれ
ば、ボビンが偏平な薄型であるから一対のT字形のコア
片のアーム部同士の間隔が小さくなって、強い磁界が形
成されるので、優れた磁気特性が確保される。したがっ
て、1次および2次巻線の巻幅(軸方向長さ)を小さく
して薄型とした場合においても、所定の電圧を得るのに
必要な1次および2次巻線の巻き数を少なくすることが
でき、その分だけ横寸法、つまりボビンの径方向に沿っ
た寸法が小さくなって小型化でき、配線基板に装着する
ときの装着面積の増大を抑制できる。
【0011】また、本発明の好ましい実施形態において
は、前記ボビンは軸方向の寸法が径方向の寸法よりも短
い偏平な形状であり、このボビンの中心孔に、一対のL
字形のコア片の脚部が挿入され、両コア片のアーム部が
前記巻線の径方向に延びて互いに平行に対向している。
ここで、L字形とは、立体視でL字形を呈するものをい
い、円盤の周縁部に軸方向に突出する脚を設けて側面視
のみがL字形となるものを含まない。上記構成によれ
ば、前記T字形のコア片の場合と同様に、ボビンが偏平
な薄型であるから一対のL字形のコア片のアーム部同士
の間隔が小さくなって、強い磁界が形成されるので、優
れた磁気特性が確保されるとともに、ボビンの径方向に
沿った寸法を小さくして、配線基板上の装着面積の増大
を抑制できる。
【0012】また、本発明の好ましい実施形態において
は、前記ボビンは軸方向の寸法が径方向の寸法よりも短
い偏平な形状であり、このボビンの中心孔に、一対のF
字形のコア片の中脚部が挿入されるとともに、外脚部が
前記ボビンの外方で前記巻線の径方向の外側に位置し、
前記両コア片のアーム部が前記巻線の径方向に延びて互
いに平行に対向している。ここで、F字形とは、立体視
でF字形を呈するものをいい、円盤の中央部と周縁部に
軸方向に突出する脚を設けて側面視のみがF字形となる
ものを含まない。上記構成によれば、前記T字形のコア
片およびL字形のコア片の場合と同様に、ボビンが偏平
な薄型であるから一対のF字形のコアのアーム部同士の
間隔が小さくなって、強い磁界が形成されるので、優れ
た磁気特性が確保されるとともに、ボビンの径方向に沿
った寸法を小さくして、配線基板上の装着面積の増大を
抑制できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、第1実施形態であるマグ
ネトロン駆動用の薄型トランス100を示す平面図、図
2はその正面図、図3は縦断面図、図4は分解正面図、
図5はボビンの構成を示す分解縦断面図である。樹脂製
のボビンBは、図5(A)に示すように、軸方向に分割
されて、第1のボビン片1と、この第1のボビン片1の
円筒形の筒部1aが挿入される筒部2aを備えた第2の
ボビン片2とで構成されている。第1のボビン片1に
は、筒部1aの一端に円盤状の第1のつば1bが、筒部
1aの中間部に円盤状の第2のつば1cが、筒部1aの
他端に近い位置に第3のつば1dが互いに平行な配置で
一体形成され、つば1bとつば1cで1次側巻線溝10
を、つば1cとつば1dでヒータ巻線溝30を構成して
いる。ボビンBの中心孔9を構成する第1のボビン片1
の筒部1aの内周面1tには、図5(A),(C)に示
すように、90°の間隔で径方向内方に突出する4個の
ガイドリブ1kが形成され、筒部1aの外周面1uの先
端部には、180°の間隔で径方向外方に突出する2個
の係合突起1pが形成されている。
【0014】また、第2のボビン片2には、図5(A)
に示すように、筒部2aの一端に円盤状のつば2bが一
体形成されている。図2に示すように、このトランス1
00のボビンBは、軸方向の寸法D1が、径方向の寸法
D2よりも短い、偏平な形状である。ここで軸方向の寸
法D1は、両端のつばを含む巻線が装着される部分の軸
方向寸法(長さ)であり、径方向の寸法D2は、つばを
含む外径である。
【0015】第2のボビン片2の筒部2aの内周面2t
には、図5(A),(D)に示すように、180°の間
隔で軸方向に延びる2つの案内溝2sと、この案内溝2
sに連続して周方向に延び、かつ軸方向に互いに離間し
た2つの係合溝2pとが形成されている。
【0016】前記係合溝2pの側面形状は、図5(B)
に示すように入口の幅W1が係合突起1pの幅W3より
も少し狭く、奥の幅W2がW3とほぼ同一に設定されて
いる。第1のボビン片1の筒部1aを第2のボビン片2
の筒部2a内に挿入するときは、係合突起1pを案内溝
2sに入れて所望の係合溝2pに対向する位置まで軸方
向(矢印Y方向)に挿入し、第1のボビン片1を周方向
の一定方向Xに回転させることで係合突起1pと係合溝
2pの当接部分が弾性変形して係合溝2p内に係合突起
1pが嵌入する。こうして、係合突起1pは係合溝2p
から抜け止めされており、両ボビン片1,2間に前記一
定方向Xと逆方向の回転力を加えないかぎり、両者1
p,2pの係合状態は解消されない。
【0017】図4に示すように、第1のボビン片1の1
次側巻線溝10には、太い1次巻線11が円筒状に巻き
付けて装着される。1次巻線11は、図1に示すよう
に、第1のボビン片1に形成した引出部1hから巻き始
めの引出し線11aが引き出されて、ボビン片1に一体
形成された係止部1mに係止され、前記引出部1hから
巻き終りの引出し線11bが引き出されて、やはりボビ
ン片1に一体形成された係止部1nに係止されている。
前記巻き始めの引出し線11aの端末には旗形端子6a
が取り付けられ、巻き終りの引出し線11bの端末には
丸形端子6bが取り付けられている。
【0018】また、図4に示すように、第1のボビン片
1のヒータ巻線溝30には、巻数の少ないヒータ巻線3
1が巻き付けられる。このヒータ巻線31の引出し線の
端末には、それぞれピン形端子7a,7bが取り付けら
れている。
【0019】前記1次巻線11およびヒータ巻線31が
巻き付けられた第1のボビン片1と、第2のボビン片2
は、図3(A)に示すように連結して組立てられボビン
Bとなる。組立てられた状態で、隣接するボビン片1,
2に跨がって、つまり、第1のボビン片1の第3のつば
1dと、第2のボビン片2のつば2bとで、1つの巻線
溝である2次側巻線溝20を構成し、このボビン片1,
2に跨がった2次側巻線溝20内に2次巻線21が装着
される。この2次巻線21は、この例では、芯線である
エナメル電線に熱融着材を被覆した融着線を予め円筒状
に整列巻きし、加熱融着して固定化されたものを、第2
のボビン片2の筒部2aに嵌め込んでつば2b上に載置
した状態で、第1のボビン片1の筒部1aを第2のボビ
ン片2の筒部2a内に挿入し、前記手順でボビンBを組
み立てるが、ボビンBを組み立てた後、2次側巻線溝2
0に巻き付けてもよい。
【0020】組み立てられたボビンBに、一対のT字形
のコア片4T,4TからなるコアCRが挿入されて取り
付けられる。コア片4Tは、図3(B),(C)に示す
ように、直方体形状のアーム部4aの中央部に、アーム
部4aの幅とほぼ同一の外径を持つ円柱状の脚部4bを
形成して、T字形としたものである。両コア片4T,4
Tのアーム部4a,4aは、図3(A)の各巻線11,
21および31の径方向に延在して互いに平行に対向し
ており、この位置で第1,第2のボビン片1,2に形成
されたコア収納部1r,2r内に収納されている。これ
らコア収納部1r,2rは、第1のボビン片1のつば1
bと第2のボビン片2のつば2bに突設されてアーム部
4a,4aの両側面と一端面とを覆う立壁により形成さ
れた凹所である。コア片4Tのアーム部4aの先端は、
各巻線11,21,31の外径部よりも径方向外方に位
置している。こうして、1次巻線11と2次巻線21の
結合係数は0.6〜0.8に設定されている。
【0021】前記両ボビン片1,2を結合させるときの
手順を説明する。図4に示す第2のボビン片2の筒部2
aに2次巻線21を装着し、この状態で前記第1のボビ
ン片1の筒部1aを第2のボビン片2の筒部2a内に嵌
め込む。第1のボビン片1の筒部1aを第2のボビン片
2の筒部2a内に挿入するときは、図5(B)に示すよ
うに、係合突起1pを案内溝2sに入れ、係合させるべ
き係合溝2pに対向する位置まで筒部1aを軸方向(矢
印Y方向)に挿入する。次に、第1のボビン片1を周方
向の一定方向Xに回転させて、係合溝2p内に係合突起
1pを嵌入させる。
【0022】次に、2次巻線21の両端の引出し線21
a,21bを、図2に示すように、第2のボビン片2に
差込み固定されて軸方向に突出する一対のピン端子23
a,23bに巻き付け、半田付けにより接続する。次
に、図3(A)に示すように、第1のボビン片1の筒部
1aの内周面1tに90°の間隔で軸心方向に突出して
形成されているガイドリブ1kに沿って、ボビンBの中
心孔9の開口端、つまり、第1のボビン片1の筒部1a
の開口端と、第2のボビン片2のつば2bに形成された
透孔2wとから、コアCRを構成する一対の同一形状お
よび同一寸法のT字形のコア片4T,4Tの脚部4b,
4bをそれぞれ挿入し、脚部4b,4bを巻線11,2
1の内側に位置させる。ついで、押えばね5を装着し
て、両コア片4T,4Tを軸方向の両側から挟持して固
定する。このとき、一対のT字形のコア片4T,4Tの
円柱状の脚部4b,4b同士が相対向し、その先端部の
間に、ギャップGが形成される。このギャップGは、第
1のボビン片1の筒部1aの内方で、1次巻線11と2
次巻線21のほぼ中間に位置している。ギャップGの大
きさは適宜設定されるが、ゼロ,つまり脚部4b,4b
の先端面同士を接触させてもよい。
【0023】このように構成された薄型トランス100
は、配線基板(図示せず)に設けられた接続孔に、図2
の2次側のピン端子23a,23bを挿入して半田付け
し、1次側の旗形端子6aと丸形端子6bを前記配線基
板に設けられた接続端子に、それぞれ差込みおよびねじ
止めにより接続し、ヒータ巻線31のピン形端子7a,
7bを前記配線基板に設けられた接続端子に差込み接続
することで、インバータ回路の配線基板に接続される。
【0024】上記構成によれば、図5(A)の第1のボ
ビン片1の係合突起1pを第2のボビン片2の2つの係
合溝2pの一方に選択的に係合させることにより、2次
側巻線溝20の溝幅(軸方向幅)が変わる。したがっ
て、共通のボビン片1,2を使用しながら、2次巻線2
1の巻幅(軸方向幅)を変更して、2次巻線21の巻数
を変え、トランス100の電圧変換率等の特性を変える
ことができる。
【0025】また、1次,2次巻線11,21およびヒ
ータ巻線31の側方にコアのヨークが存在しないので、
その分だけトランスの横寸法、つまりボビンBの径方向
に沿った寸法D2が小さくなる。しかも、ボビンBが偏
平な形状で、1次および2次巻線11,21の巻幅が小
さく、薄型であるために、一対のコア片4T,4Tのア
ーム部4a,4a同士の間隔が小さくなるので、図3
(A)に示す脚部4b,4bとアーム部4a,4aを通
る磁路Cに形成される磁界が強くなる。
【0026】しかも、図12に示したコの字形コア片7
1,72を用いて構成したことによって磁路Cを1つし
か形成できないトランス64と比較して、二つの磁路C
1,C2が形成できる。その結果、上記トランス100
は、優れた磁気特性が確保される。したがって、1次お
よび2次巻線11,21の巻幅を小さくして薄型とした
場合においても、所定の電圧を得るのに必要な1次およ
び2次巻線11,21の巻数を少なくすることができ、
その分だけトランス100の横寸法、つまり第1,第2
のボビン片1,2の径方向に沿った寸法を一層小さくし
て小型化できる。したがって、このトランス100は、
配線基板に装着するときの装着面積の増大を抑制でき
る。
【0027】また、両コア片4T,4Tは同一形状およ
び同一寸法であるから、共通の成形型を用いて成形でき
る。ただし、両コア片4T,4Tは互いに異なる形状ま
たは寸法としてもよく、特に、脚部4b,4bの長さを
互いに異ならせて、ギャップGの位置を調整してもよ
い。
【0028】また、通常細い導線で形成される2次巻線
21の端部は、ボビンBに固定されたピン端子23a,
23bに接続されているので、高電圧となる2次巻線2
1の端部が配線基板への取り付け時に不測に揺れ動い
て、周囲の導体に接触するおそれがなくなる。
【0029】図6は、本発明の第2実施形態に係る薄型
トランス100のボビンBの構成を示す分解縦断面図で
ある。図6において、図5と同一符号はそれぞれ同一部
分または相当部分を示している。前記第1実施形態で
は、第1のボビン片1の筒部1aを第2のボビン片2の
筒部2a内に挿入したが、本実施形態は、内外逆の組立
構成としている。つまり、図6に示すように、第1のボ
ビン片1の筒部1aの内側に第2のボビン片2の筒部2
aが嵌め込まれる。第1のボビン片1の筒部1aの内周
面1tには、180°間隔で係合突起1pが突設されて
いる。他方、ボビンBの中心孔を構成する第2のボビン
片2の筒部2aの内周面2tには、90°間隔でガイド
リブ2kが形成され、外周面2uには、案内溝2sと係
合溝2pが形成されている。第1のボビン片1のつば1
bに形成された透孔1wは、コアの磁脚を挿入する孔で
ある。
【0030】本実施形態においても、前記第1実施形態
と同様に、2次巻線21を第2のボビン片2の筒部2a
に嵌め込んでつば2b上に載置した状態で、第1のボビ
ン片1の筒部1a内に第2のボビン片2の筒部2aが挿
入され、第1実施形態と同様の手順で結合され、各巻線
11,21,31の端末処理、およびピン端子への接続
が行われ、コア片4T,4Tの装着および押えばね5の
装着が行われる。本実施形態においても、前記第1実施
形態と同様の効果が得られることは明らかであるので、
詳細な説明を省略する。
【0031】図7は、本発明の第3実施形態の薄型トラ
ンス100を示す図で、図7(A)は縦断面図、図7
(B)はL字形のコア片の側面図、図7(C)は図7
(B)のC−C線矢視平面図である。図7において、図
3と同一符号はそれぞれ同一部分または相当部分を示し
ている。本実施形態のトランス100では、図7
(B),(C)に示す一対のL字形のコア片4L,4L
を使用している以外の構成は、第1実施形態と同じであ
る。L字形のコア片4Lは、円柱状の脚部4bを平面長
方形、つまり直方体形状を持つアーム部4aの基端部に
形成したもので、脚部4bの外径とアーム部4aの幅は
ほぼ同一である。
【0032】これら一対のコア片4Lを,図7(A)に
示すように、第1実施形態とほぼ同一形状のボビンBの
第1および第2のボビン片1,2の筒部1a,2a内に
挿入している。コア片4Lのアーム部4aの先端は各巻
線11,21,31の外径部よりも径方向外方に位置し
ている。このトランス100でも、1次巻線11と2次
巻線21の結合係数は0.6〜0.8に設定されてい
る。また、両コア片4L,4Lは、やはり同一形状およ
び同一寸法とされているが、互いに異なる形状または寸
法としてもよく、特に、脚部4b,4bの長さを互いに
異ならせてもよい。
【0033】このL字形のコア片4Lを用いたトランス
によっても、1次,2次巻線11,21の側方にコアも
ヨークも存在しないが、コア片4Lの脚部4bとアーム
部4aを通る磁路C1によって比較的強い磁界が発生
し、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0034】図8は、本発明の第4実施形態の薄型トラ
ンス100を示す図で、図8(A)は縦断面図、図8
(B)はF字形のコア片の側面図、図8(C)は図8
(B)のC−C線矢視平面図である。図8において、図
3と同一符号はそれぞれ同一部分または相当部分を示し
ている。本実施形態のトランス100では、図8
(B),(C)に示す一対のF字形のコア片4F,4F
を使用している以外の構成は、第1実施形態と同じであ
る。F字形のコア片4Fは、円柱状の中脚部4bを平面
長方形、つまり直方体形状を持つアーム部4aの中央部
に、端部に四角柱状の外脚部4cをそれぞれ同一方向に
平行に延びるように形成したもので、F字形を呈してお
り、中脚部4bの外径とアーム部4aの幅はほぼ同一で
ある。
【0035】これら一対のコア片4Fを,図8(A)に
示すように、第1実施形態とほぼ同一形状のボビンBの
第1および第2のボビン片1,2の筒部1a,2a内に
挿入している。コア片4Fのアーム部4aの両先端は各
巻線11,21,31の外径部よりも径方向外方に位置
している。外脚部4cは、第1のボビン片1の第1のつ
ば1bの側方を軸方向に延びて、ヨーク部を構成し、各
巻線11,21,31の外側に位置している。このトラ
ンス100でも、1次巻線11と2次巻線21の結合係
数は0.6〜0.8に設定されている。また、両コア片
4F,4Fは、やはり同一形状および同一寸法とされて
いるが、互いに異なる形状または寸法としてもよく、特
に、中脚部4b,4bおよび外脚部4c,4cの先端面
同士をそれぞれ接触させてもよい。
【0036】このF字形のコア片4Fを用いたトランス
によっても、1次,2次巻線11,21の側方にコアも
ヨークも存在しないが、コア片4Fの中脚部4bとアー
ム部4aを通る磁路C1の他に、両コア片4F,4Fの
中脚部4b,4b、アーム部4a,4aおよび外脚部4
c,4cを通る磁路C2が形成されるため、比較的強い
磁界が発生し、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0037】なお、前記各実施形態の薄型トランス10
0は、例えば図9に示した高周波加熱装置におけるマグ
ネトロン66の駆動用に用いられるが、その場合、図9
の半波整流回路65に代えて、図10の全波整流回路4
2が形成されていても、上記トランス100を接続状態
に取り付けることができる。
【0038】以上説明した実施形態では、2次側巻線溝
20の溝幅を変更したが、1次巻線11と2次巻線21
の位置を入れ替えることにより、1次側巻線溝10の方
の溝幅を変更することもできる。また、ボビンBを3つ
以上に分割して、隣接するボビン片間に跨がって2つ以
上の巻幅可変の巻線溝を形成することもできる。
【0039】なお、本発明はトランスのほか、チョーク
コイル、リアクトルなど、他の電磁機器にも適用でき
る。その場合、巻線溝を1つのみとして、その巻線溝の
溝幅を可変とすることもできる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電磁
誘導器は、巻線が装着される1つ以上の巻線溝を有する
ボビンにコアが挿入されており、前記ボビンは、軸方向
に複数に分割された複数のボビン片を有し、隣接するボ
ビン片に跨がって1つの前記巻線溝が形成されており、
前記複数のボビン片は、ボビン片に跨がった巻線溝の溝
幅が変更可能に連結されているから、1種類のボビンで
巻幅の異なる複数の巻線を持つ電磁誘導器を構成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る薄型トランスの平
面図である。
【図2】同実施形態の正面図である。
【図3】(A)は同実施形態の縦断面図、(B)はT字
形のコア片の側面図、(C)はT字形のコア片の底面図
である。
【図4】同実施形態の分解正面図である。
【図5】(A)は同実施形態のボビンの構成を示す分解
縦断面図、(B)は係合突起と案内溝の拡大図、(C)
は(A)のC−C線矢視底面図、(D)は(A)のD−
D線矢視平面図である。
【図6】(A)は 本発明の第2実施形態に係る薄型ト
ランスのボビンの構成を示す分解縦断面図、(B)は
(A)のB−B線矢視底面図、(C)は(A)のC−C
線矢視平面図である。
【図7】(A)は本発明の第3実施形態の薄型トランス
の縦断面図、(B)はL字形のコア片の側面図、(C)
はL字形のコア片の平面図である。
【図8】(A)は本発明の第4実施形態の薄型トランス
の縦断面図、(B)はF字形のコア片の側面図、(C)
はF字形のコア片の平面図である。
【図9】本発明の薄型トランスが使用される高周波加熱
装置を示す回路図である。
【図10】本発明の薄型トランスが使用される他の高周
波加熱装置を示す回路図である。
【図11】従来のトランスを示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…第1のボビン片、2…第2のボビン片、1a,2a
…筒部、1b,1c,1d,2b…つば、1k,2k…
ガイドリブ、1p…係合突起、1t,2t…内周面、1
u,2u…外周面、2p…係合溝、2s…案内溝、4T
…T字形のコア片、4L…L字形のコア片、4F…F字
形のコア片、4a…アーム部、4b…脚部(中脚部)、
4c…外脚部、5…押さえばね、9…中心孔、10…1
次側巻線溝、11…1次巻線、20…2次側巻線溝、2
1…2次巻線、30…ヒータ巻線溝、31…ヒータ巻
線、100…薄型トランス、B…ボビン、CR…コア、
D1…軸方向の寸法、D2…径方向の寸法、X…一定方
向、Y…軸方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相馬 英明 大阪市西淀川区御幣島1丁目12番20号 田 淵電機株式会社内 (72)発明者 増田 愼一 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ 株式会社内 (72)発明者 高茂 豊 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ 株式会社内 (72)発明者 神原 誠士 大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻線が装着される1つ以上の巻線溝を有
    するボビンにコアが挿入された電磁誘導器であって、 前記ボビンは、軸方向に複数に分割された複数のボビン
    片を有し、隣接するボビン片に跨がって1つの前記巻線
    溝が形成されており、 前記複数のボビン片は、ボビン片に跨がった巻線溝の溝
    幅が変更可能に連結されている電磁誘導器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記一方のボビン片
    における前記中心孔を形成する筒部が他方のボビン片に
    おける中心孔を形成する筒部の内側に嵌合されて、両ボ
    ビン片が連結されており、 前記嵌合する外側の筒部の内周面と内側の筒部の外周面
    のいずれか一方に係合突起が形成され、他方に軸方向に
    延びる案内溝とこの案内溝に連続して周方向に延び軸方
    向に互いに離間した複数の係合溝とが形成され、 前記両筒部を軸方向に嵌合する際、前記突起が前記案内
    溝に案内されて軸方向に移動し、両筒部の周方向への相
    対変位によって前記係合溝に係合される電磁誘導器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記ボビン
    は軸方向の寸法が径方向の寸法よりも短い偏平な形状で
    あり、このボビンの中心孔に、一対のT字形のコア片の
    脚部が挿入され、両コア片のアーム部が前記巻線の径方
    向に延びて互いに平行に対向している電磁誘導器。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、前記ボビン
    は軸方向の寸法が径方向の寸法よりも短い偏平な形状で
    あり、このボビンの中心孔に、一対のL字形のコア片の
    脚部が挿入され、両コア片のアーム部が前記巻線の径方
    向に延びて互いに平行に対向している電磁誘導器。
  5. 【請求項5】 請求項1または2において、前記ボビン
    は軸方向の寸法が径方向の寸法よりも短い偏平な形状で
    あり、このボビンの中心孔に、一対のF字形のコア片の
    中脚部が挿入されるとともに、外脚部が前記ボビンの外
    方で前記巻線の径方向の外側に位置し、前記両コア片の
    アーム部が前記巻線の径方向に延びて互いに平行に対向
    している電磁誘導器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020021830A (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 古河電気工業株式会社 コイル

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