JP2001284095A - 高電圧スイッチ回路及びこれを用いたx線装置 - Google Patents

高電圧スイッチ回路及びこれを用いたx線装置

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JP2001284095A
JP2001284095A JP2000091031A JP2000091031A JP2001284095A JP 2001284095 A JP2001284095 A JP 2001284095A JP 2000091031 A JP2000091031 A JP 2000091031A JP 2000091031 A JP2000091031 A JP 2000091031A JP 2001284095 A JP2001284095 A JP 2001284095A
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power semiconductor
capacitor
semiconductor switching
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Keiichi Chabata
圭一 茶畑
Hiroshi Takano
博司 高野
Kazuhiko Sakamoto
和彦 坂本
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 管電圧が変化した場合においても,信頼性の
高い高電圧スイッチ回路を用いて有害な低エネルギーX
線による被曝を低減するX線装置を提供する。 【解決手段】 複数の電力用半導体スイッチング素子の
直列接続体と、該直列接続体の電力用半導体スイッチン
グ素子を導通制御する導通制御手段とを備え、高電圧ス
イッチ回路を構成する。前記導通制御手段に、前記直列
接続体の電力用半導体スイッチング素子の非導通時には
該電力用半導体スイッチングの両端の電圧をコンデンサ
に充電しておき、導通時には前記コンデンサの電圧が所
定値以上で前記電力用半導体スイッチング素子を導通さ
せるヒシテリシス特性手段を設ける。この高電圧スイッ
チ回路を電流制限用インピーダンスを介してX線管と並
列に接続された高電圧コンデンサと並列に接続し、X線
の放射停止時に前記高電圧スイッチ回路をスイッチ動作
させて管電圧を急激に降下させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,医療用または工業
用のX線発生用電源装置に係わり,X線管からのX線の
放射を停止する期間に該X線管のアノ−ドとカソ−ド間
の電圧(以下、管電圧と記す)を高速に降下させること
により,前記X線管のアノ−ドとカソ−ド間に流れる電
流(以下、管電流と記す)の大小に係わらず常に設定撮
影時間と実際の撮影時間との誤差を小さくするととも
に,軟X線の発生を防止することのできるX線装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から,X線装置の管電圧を高速に制
御する装置が開発されてきた。これらX線装置では,通
常,高電圧変圧器の交流高電圧出力を高電圧整流器で整
流し,これを高電圧側に付加したコンデンサや高電圧ケ
ーブルの有している浮遊静電容量などのコンデンサで平
滑して直流高電圧をX線管に印加する。
【0003】この場合,高電圧整流器があるために,前
記コンデンサに蓄えられた電荷の放電はX線管を経由す
るルートしかないため,管電圧を高速で立ち上げること
は比較的容易であるが,管電圧を高速に降下させること
が困難であるという技術的な課題がある。
【0004】このため,血管内の血流を動画としてシネ
フィルムに撮影するシネ撮影や,血管でカテーテルを操
作するとき高画質なリアルタイム画像を得るためのパル
ス透視など,高速なパルス状管電圧が要求されるX線装
置では,管電圧の下降時の波形(以下,波尾と呼ぶ)が
問題になる。すなわち,この波尾はX線フィルムやX線
テレビ上に形成されるX線画像にはほとんど効果がな
く,そのうえ,被検者に対する有害な被曝になりやすい
低エネルギーX線がX線管から多量に放射されることに
なる。これは,特に,インターベンショナルラジオロジ
ーに代表される高画質透視下での医療行為に対しては無
効被曝となるものである。
【0005】さらに,前記管電圧の波尾の期間は,X線
管で前記コンデンサに蓄えられた電力を消費することに
なるので,それだけX線管の内部温度を上昇させ,その
寿命を早めたり,パルスX線出力後の許容X線条件を制
約するなどの問題が生じる。
【0006】このような問題を解決する一つの方法とし
て,テトロード(四極真空管)を用いてアノード・カソ
ード間を短絡させて波尾を短縮する方法が特開昭51−
6689号に開示されている。しかし、この方法ではテ
トロードは大型であるのでX線装置の小型化を阻害し、
またテトロード自身も高価でそのうえ消耗品であるが故
に定期的な交換が必要となり、経済性の面からも不利で
ある。そこで、これらの問題を解決する方法として、X
線管のアノード・カソード間に電流制限用インピーダン
スと高電圧スイッチとの直列接続体を設け,高電圧側の
コンデンサに蓄積された電荷を高速に放電させる方法が
特開平8−212948号、US4,692,643号に開示され
ている。この方法は、複数個の電力用半導体スイッチン
グ素子を直列接続し、これらのスイッチング素子を順次
スイッチングさせる高電圧スイッチと電流制限インピー
ダンスとの直列接続回路を前記コンデンサと並列に接続
し、X線の放射停止時に前記高電圧スイッチをスイッチ
ングさせて前記コンデンサに蓄積された電荷を急激に放
電させ管電圧を高速に降下させるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の特開平8−212948号に開示されている方法
は、X線透視中に管電圧を変化させたり、あるいはシネ
撮影における自動露出制御時の管電圧印加中に該管電圧
が変化するような用途への配慮がなされていない。
【0008】すなわち、上記に開示されている方法は、
透視や撮影中の管電圧が変化しないで一定の場合は問題
ないが、上記のように透視や撮影中に管電圧が変化する
と、高電圧スイッチ回路のスイッチング素子MOSFET(Me
tal OXid Silicon Field Effect Transistor)のスイ
ッチング時の過渡電圧のアンバランスを小さくするため
の過渡特性改善用としての抵抗とコンデンサの直列接続
体(特開平8−212948号の図1のRb1〜Rbn、C1〜
Cn)のコンデンサC1〜Cnに充電されている電圧が高電圧
側のコンデンサ(特開平8−212948号の図1の高
電圧フィルタコンデンサ5、6と高電圧ケーブルの静電容
量7、8)の電圧よりも高くなり、上記コンデンサC1〜Cn
から高電圧側のコンデンサに電流が流れ、これによって
上記高電圧スイッチ回路のスイッチング素子MOSFETを導
通させるに十分な入力電圧(MOSFETのゲートとソース間
の電圧)に達して該スイッチング素子MOSFETが導通とな
る場合がある。このように、透視や撮影の途中で高電圧
スイッチが導通すると上記高電圧側のコンデンサの電圧
が放電すると共に上記高電圧整流器の出力電圧はX線管
と上記高電圧スイッチ回路の電流制限インピーダンスと
の並列回路に電圧を印加することになり、X線管には所
定の電流を供給することができなくなる。したがって被
検体の診断に必要なX線照射量を照射することができな
くなる。
【0009】これに対して、上記US4,692,643号に開示
されている方法は、透視や撮影中に管電圧が変化した場
合でも誤導通しないようにするために、高電圧側のコン
デンサからの放電電流が流れる方向に該放電電流の経路
に上記高電圧側のコンデンサと高電圧スイッチ回路間に
ダイオードを直列に接続して、高電圧スイッチ回路側か
ら高電圧側のコンデンサへの逆流を防止する手段を講じ
ている。
【0010】しかしながら、この逆流防止用ダイオード
を設ける方法でも十分でない。 例えば、シネ撮影にお
ける自動露出制御時には、管電圧は80kVから100kVの間
で変化し、この程度の変化ではもはや誤動作を防止でき
なくなる。
【0011】その理由は、管電圧が変化して高電圧スイ
ッチ側の電圧が高電圧コンデンサ側の電圧よりも高くな
ると、上記逆流防止用ダイオードには逆電圧が印加さ
れ,それにともないこのダイオードの逆回復動作により
該ダイオードには逆方向にわずかな電流が流れる。この
電流値は上記管電圧の変化率に応じて大きくなり、上記
80kVから100kVと20kVの変化でも上記ダイオードの逆回
復動作により高電圧スイッチ回路側から高電圧側のコン
デンサへ逆電流が流れて高電圧スイッチが導通するのに
十分な入力電圧が該高電圧スイッチのスイッチング素子
のゲートとソース間に印加されて上記高電圧スイッチが
導通する。したがって、この方法によっても十分ではな
く、そのためX線装置への適用は困難であった。そこ
で、本発明の目的は、上記の問題点を解消し,管電圧が
変化した場合においても,高電圧スイッチの誤導通を防
止して信頼性の高い高電圧スイッチ回路及びこれを用い
たX線装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の電力
用半導体スイッチング素子の直列接続体と、該直列接続
体の電力用半導体スイッチング素子を導通制御する導通
制御手段とを備え、この導通制御手段により前記直列接
続体の複数の電力用半導体スイッチング素子を順次導通
させてスイッチ動作する高電圧スイッチ回路であって、
前記導通制御手段に、前記直列接続体の電力用半導体ス
イッチング素子の非導通時には該電力用半導体スイッチ
ングの両端の電圧をコンデンサに充電しておき、前記直
列接続体の電力用半導体スイッチング素子の導通時には
前記コンデンサの電圧が所定値以上で前記電力用半導体
スイッチング素子を導通させるヒシテリシス特性手段を
設けることによって達成される。
【0013】この構成においては、透視や撮影中に管電
圧が急変しても、ヒシテリシス手段により電力用半導体
スイッチング素子のゲートは即応答しないので、従来の
ように前記スイッチング素子が誤動作するということは
なくなる。
【0014】また、上記目的は、交流電圧源と,この交
流電圧源に一次巻線が接続されその電圧を昇圧する高電
圧変圧器と,この高電圧変圧器の二次巻線に接続され昇
圧された交流電圧を直流高電圧に変換する高電圧整流器
と,この高電圧整流器に接続されこの直流高電圧を平滑
するコンデンサと,このコンデンサに接続されたX線管
とから成るX線装置の前記コンデンサと並列に電流制限
用インピーダンスを介して上記の高電圧スイッチ回路を
接続することによって達成される。
【0015】このように構成することによって、X線の
放射停止時に前記高電圧スイッチ回路をスイッチ動作さ
せて管電圧を急激に降下させ、X線写真に寄与しない低
エネルギーX線によるX線被曝を低減できる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は,本発明の第一の実施例と
してインバータ式X線装置に本発明を適用した例を示す
図である。1は血管内の血流を動画としてシネフィルム
に撮影するシネ撮影や,血管でカテーテルを操作すると
き高画質なリアルタイム画像を得るためのパルス透視な
どの高速なパルス状管電圧を得るための本発明の高電圧
スイッチ回路による波尾切断回路で、これは後述するよ
うにX線管と並列に接続された高電圧側のコンデンサと
並列に接続される。10は単相交流電源,11は単相交流電
源10に接続されこの交流電圧を直流に変換する整流器,
12は整流器11に接続されこの直流電圧を平滑するコンデ
ンサ,13はこのコンデンサ12に接続され平滑された直流
電圧を高い周波数(以下、高周波と略記)の交流電圧に
変換するインバータ回路,14はこのインバータ回路13に
接続され前記高周波の交流電圧を昇圧する高電圧変圧
器,15はこの高電圧変圧器14の二次側に接続され昇圧さ
れた交流電圧を整流する高電圧整流器,16はこの高電圧
整流器15に接続されその出力電圧を平滑する高電圧コン
デンサで,これは高電圧整流器15と以下で述べるX線管
とを接続する高電圧ケーブルの浮遊静電容量と,必要に
応じて追加された平滑用付加コンデンサで構成され、こ
れは前記した波尾切断回路1と並列に接続される。17は
高電圧コンデンサ16に接続されたX線管、18は前記X線
管17からのX線の放射を指令する制御回路、19は前記制
御回路18から出力されるX線の放射信号である。
【0017】図2は波尾切断回路1の構成図で、管電圧
の波尾切断時に高電圧コンデンサ16の電荷を放電すると
きの電流を制限するインピーダンス5とこのインピーダ
ンスと直列に接続された高電圧スイッチ回路6とで構成
されたパルス遮断回路部4と、前記制御回路18からのX
線の放射信号に基づいて前記高電圧スイッチ回路6の半
導体スイッチング素子を導通、非導通に制御する駆動信
号を生成する駆動制御回路部3とで構成され、これらに
よる波尾切断回路1の一端には端子2aと2cを、他の一
端には端子2bと2dとを設け、前記端子2aと2bは高電
圧整流器15の直流高電圧側に、端子2cと2dは前記高電
圧コンデンサ16の両端に接続する。
【0018】図3は図2に示した本発明による高電圧ス
イッチ回路6の具体的回路の第一の実施例である。この
高電圧スイッチ回路6は、スイッチング素子にMOS形電
界効果トランジスタMOSFET(Metal OXid Silicon Fie
ld Effect Transistor)を用い、これらのスイッチング
素子Q1〜Qnを直列に接続して、この直列接続の先頭の素
子Q1(以下、この素子を最下段の素子と呼ぶ)から最終
の素子Qn(以下、この素子を最上段の素子と呼ぶ)まで
順次導通させて高電圧スイッチとしての機能を有するも
のである。
【0019】前記スイッチング素子と直列のダイオード
20は、上記した透視あるいは撮影中に管電圧が急激に下
降しても前記スイッチング素子が誤動作しないようにす
るためのもので、これについてはUS4,692,643号に開示
されている公知の技術である。しかし、「発明が解決し
ようとする課題」のところで述べたように、上記ダイオ
ード20のみでも誤動作するので、本発明による第一の実
施例では、スイッチング素子Q1〜Qnのゲートと直列にヒ
ステリシス特性を有する素子を設けて、前記Q1〜Qnのゲ
ート電圧が一定の電圧以上になったときにスイッチング
素子Q1〜Qnを導通するようにして、管電圧の急激な下降
に対しても誤動作することなく確実に導通させるもので
ある。以下、この回路について詳しく説明する。
【0020】各素子Q1〜Qnには、これらの素子を順次導
通させるためのコンデンサC(C1〜Cn)、抵抗Rg(Rg1〜
Rgn)、ヒステリシス素子、ここではツェナーダイオー
ド21から成る直列接続体を素子のゲートとこの素子の前
段の素子のカソードとの間に接続する。最上段の素子Qn
には前記コンデンサCn、抵抗Rgn、ヒステリシス素子21
から成る直列接続体をアノードとカソード間に並列に接
続し、前記アノードと前記直列接続体の接続点に上記ダ
イオード20のカソードを接続する。各素子のゲートとカ
ソード間には過電圧防止用ツェナーダイオードZD1〜ZDn
が接続されており、各素子Q1〜Qnの非導通時の電圧分担
のバランスを図るための各素子と並列に接続する抵抗は
省略している。また、端子Xは図2の電流制限用インピ
ーダンス5に、端子Yは図2の端子2b、2dと高電圧ス
イッチ6との接続点に接続され、素子Q1のゲートとカソ
ードには駆動制御回路3からの駆動信号が入力され、こ
の駆動信号を発生する駆動制御回路3には制御回路18か
らのX線放射信号が入力されてX線曝射停止時に前記素
子Q1を導通して順次Q1以降の素子を導通させるための信
号を生成する。次に、この回路の動作について説明す
る。
【0021】図3において、制御回路18からX線放射停
止信号が出力されると、駆動制御回路3は高電圧スイッ
チを導通させる駆動電圧を発生し、この駆動電圧はMOSF
ETの直列接続体の最下段の素子Q1のゲートとソース間に
印加される。駆動電圧が印加されるとQ1は導通し、コン
デンサC1に充電されている電圧は抵抗Rg1、ヒステリシ
ス素子としてのツェナーダイオード21を介して次段の素
子Q2のゲートに電圧が充電される。このとき、Q2のゲー
トにはツェナーダイオード21の作用により該ツェナーダ
イオード21のツェナー電圧以上になって初めて前記ゲー
トに電圧が充電される。
【0022】Q2のゲート電圧が該Q2を導通させるに十分
な電圧に達するとQ2は導通する。このようにして順次Q3
から最上段の素子Qnまで導通して、高電圧スイッチのス
イッチ動作が完了し、高電圧コンデンサの電荷は電流イ
ンピーダンスを介して急放電し、管電圧を急降下させて
高電圧の波尾を切断する。管電圧が高電圧スイッチ4に
印加されている時にはコンデンサC1〜Cnには管電圧の1/
nの電圧が充電されている。管電圧が急俊に下降した場
合、高電圧スイッチの両端電圧は管電圧に比べて下降電
圧分高い電位となる。C1〜Cnにはその電圧の1/nに相当
する電圧が余分な電圧となる。この電圧差により,上記
したようにゲートには充電する方向に電流は流れるが,
ツェナーダイオード21のツェナー電圧に到達するまでは
ゲートには電流が流れない。このため管電圧が急俊に下
降し,ダイオード20が逆回復動作になった場合でもゲー
ト電圧の上昇が防げ,MOSFETの誤導通が防止できる。
【0023】ここでツェナー電圧に到達するまでの時間
は不感帯となるので、その動作はヒステリシス特性を有
し,このヒステリシス特性は前記ツェナーダイオード21
のツェナー電圧により決定される。このヒステリシス特
性を決めるツェナーダイオード21のツェナー電圧は管電
圧の変動率に応じて任意に決めれば良い。
【0024】図4は上記で説明したスイッチング素子Q1
の動作タイミング図で、管電圧が急激に降下してもQ1は
導通することなく正常に動作することがわかる。このよ
うに、本発明の第一の実施例では、ツェナーダイオード
21のヒステリシス作用により、該ツェナーダイオード21
の順方向に電圧が印加されたときはダイオードと同じよ
うに作用してコンデンサC1〜Cnへ電圧を充電し、X線の
放射停止時の波尾切断時の高電圧スイッチ回路を導通さ
せるときには、前記コンデンサC1〜Cnの電圧が前記ツェ
ナーダイオード21の負の方向に印加されこの電圧がある
一定の電圧(ツェナーダイオード21のツェナー電圧)以
上にならないと導通しないようにしたので、透視あるい
は撮影中に管電圧が急変しても高電圧スイッチ回路は動
作しないので、誤動作しない信頼性の高い回路とするこ
とができる。
【0025】図5は本発明の第二の実施例で、図3の第
一の実施例のヒステリシス素子としてのツェナーダイオ
ード21の代わりにダイオードと直流電圧源からなる回路
を用いた例である。
【0026】この例では、コンデンサC1〜Cnへの充電時
にはダイオードが導通し、高電圧スイッチをスイッチン
グさせる各スイッチング素子Q1〜Qnの導通時には、前記
Q1〜Qnのゲート電圧が前記直流電源の電圧以上にならな
いと導通しないので、管電圧が急俊に下降しても前記直
流電源電圧を接続したことにより各スイッチング素子Q1
〜Qnは誤動作することはない。したがって、第一の実施
例と同様の効果が得られる。
【0027】図6は本発明の第三の実施例で、第一の実
施例の抵抗Rg1〜Rgnと並列にそれぞれダイオードD1〜Dn
を接続し、第一の実施例のコンデンサC1〜Cnと並列にそ
れぞれ抵抗値が等しい抵抗Rb1〜Rbnを接続した回路であ
る。この回路は、各スイッチング素子Q1〜Qnが非導通の
ときにダイオードD1〜Dnの作用により抵抗Rb1〜Rbnによ
って前記スイッチング素子Q1〜Qnの分担電圧を均等にす
る効果がある。当然、ヒステリシス素子としてのツェナ
ーダイオード21は第一の実施例と同じように設けてある
ので、各スイッチング素子Q1〜Qnの誤動作を防ぐ効果は
同じである。
【0028】図7は本発明の第四の実施例で、第一の実
施例のようにヒステリシス素子としてのツェナーダイオ
ード21を各スイッチング素子毎に設けるのではなく,1
箇所にまとめダイオード20のカソードに直列に接続した
ものである。この構成においても第一の実施例と同様の
効果が得られる。
【0029】以上、いろいろな実施例をあげたが、本発
明はこれらに限定するものではなく、透視あるいは撮影
中に管電圧が急激に降下しても高電圧スイッチング回路
のスイッチング素子が誤動作しないように、前記スイッ
チング素子を導通させるための駆動信号にヒステリシス
特性を持たせる回路であればどのような形態の回路でも
良く、また前記スイッチング素子はMOSFETにこだわるも
のではなく、電力用半導体スイッチング素子であればど
のような素子でも良い。
【0030】
【発明の効果】以上、本発明によれば,管電圧が変化し
た場合においても,高電圧スイッチ回路の誤動作を防止
し,この高電圧スイッチ回路を用いて管電圧の波尾を切
断できるので信頼性が高い、被検者にとって有害な低エ
ネルギーX線による被曝を低減するX線装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の高電圧スイッチ回路を
用いたインバータ式X線装置の構成図。
【図2】本発明の第一の実施例の高電圧スイッチ回路の
構成図。
【図3】本発明の第一の実施例の高電圧スイッチ部の詳
細図。
【図4】本発明の第一の実施例のスイッチング素子Q1の
動作タイミング図。
【図5】本発明の第二の実施例の高電圧スイッチ部の詳
細図。
【図6】本発明の第三の実施例の高電圧スイッチ部の詳
細図。
【図7】本発明の第四の実施例の高電圧スイッチ部の詳
細図。
【符号の説明】
1 高電圧スイッチ回路、2a アノード側端子、2b
カソード側端子、2cアノード側端子、2d カソード側
端子、3 駆動制御回路、4 波尾切断回路、5 電流
制限インピーダンス、6 電力用半導体スイッチング素
子によるスイッチ、10 交流電源、11 整流回路、
12 直流電源平滑用コンデンサ、13 インバータ回
路 14 高電圧変圧器、15 高電圧整流器、16
高電圧側のコンデンサ、17 X線管、18 制御回
路、19 X線放射信号、20ダイオード、21 ヒス
テリシス特性手段、Q1〜Qn MOSFET、C1〜Cn コンデン
サ、Rg1〜Rgn 抵抗、ZD1〜ZDn ツェナーダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C092 AA01 AB16 AC01 AC08 BB12 BB17 BB35 BB38 CD02 CE11 CG11 EE20 5H730 AA17 AS04 AS16 BB21 CC01 DD02 EE07 EE19 EE52 FG01 XC13 XC20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電力用半導体スイッチング素子の
    直列接続体と、該直列接続体の電力用半導体スイッチン
    グ素子を導通制御する導通制御手段とを備え、この導通
    制御手段により前記直列接続体の複数の電力用半導体ス
    イッチング素子を順次導通させてスイッチ動作する高電
    圧スイッチ回路であって、前記導通制御手段に、前記直
    列接続体の電力用半導体スイッチング素子の非導通時に
    は該電力用半導体スイッチングの両端の電圧をコンデン
    サに充電しておき、前記直列接続体の電力用半導体スイ
    ッチング素子の導通時には前記コンデンサの電圧が所定
    値以上で前記電力用半導体スイッチング素子を導通させ
    るヒシテリシス特性手段を設けたことを特徴とする高電
    圧スイッチ回路。
  2. 【請求項2】 交流電圧源と,この交流電圧源に一次巻
    線が接続されその電圧を昇圧する高電圧変圧器と,この
    高電圧変圧器の二次巻線に接続され昇圧された交流電圧
    を直流高電圧に変換する高電圧整流器と,この高電圧整
    流器に接続されこの直流高電圧を平滑するコンデンサ
    と,このコンデンサに接続されたX線管とから成るX線
    装置の前記コンデンサと並列に電流制限用インピーダン
    スを介して請求項1に記載の高電圧スイッチ回路を接続
    したことを特徴とするX線装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009037936A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Hitachi Medical Corp 高電圧スイッチ制御回路とそれを用いたx線装置
JP2012517162A (ja) * 2009-02-05 2012-07-26 エー・テー・ハー・チューリッヒ Jfet直列回路
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