JP2001230098A - 高電圧スイッチ回路及びこれを用いたx線高電圧装置 - Google Patents

高電圧スイッチ回路及びこれを用いたx線高電圧装置

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JP2001230098A JP2000036583A JP2000036583A JP2001230098A JP 2001230098 A JP2001230098 A JP 2001230098A JP 2000036583 A JP2000036583 A JP 2000036583A JP 2000036583 A JP2000036583 A JP 2000036583A JP 2001230098 A JP2001230098 A JP 2001230098A
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Kazuhiko Sakamoto
和彦 坂本
Hiroshi Takano
博司 高野
Keiichi Chabata
圭一 茶畑
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高電圧スイッチ回路を小型化すると共にX線
管の陽極と陰極間の電圧を高速に降下させる。 【解決手段】 複数の電力用半導体スイッチング素子を
直列に接続した直列接続体を複数に分割してこれらを直
列接続し、各直列接続体毎の最前列の電力用半導体スイ
ッチング素子を同時に導通制御して前記各分割直列接続
体毎の電力用半導体スイッチング素子をその直列接続順
に導通させる。この高電圧スイッチ回路を、高電圧変圧
器の二次巻線に接続され昇圧された交流電圧を直流高電
圧に変換する高電圧整流器と,この高電圧整流器に接続
されこの直流高電圧を平滑するコンデンサと,このコン
デンサに接続されたX線管とから成るX線高電圧装置
の、前記コンデンサと並列に電流制限用インピーダンス
を介して接続し、管電圧波形の波尾を短くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は,医療用または工
業用のX線発生用電源装置に係わり,X線管からのX線
の放射を停止する期間に該X線管のアノ−ドとカソ−ド
間の電圧(以下、管電圧と記す)を高速に降下(以下、
切断すると記す)させることにより,前記X線管のアノ
−ドとカソ−ド間に流れる電流(以下、管電流と記す)
の大小に係わらず常に設定撮影時間と実際の撮影時間と
の誤差を小さくするとともに,軟X線の発生を防止する
ことのできるX線高電圧装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から,X線高電圧装置の管電圧を高
速に制御する装置が開発されてきた。これらX線高電圧
装置では,通常,高電圧変圧器の交流高電圧出力を高電
圧整流器で整流し,これを高電圧側に付加したコンデン
サや高電圧ケーブルの有している浮遊容量などのコンデ
ンサで平滑して直流高電圧をX線管に供給している。
【0003】この場合,高電圧整流器があるために,前
記コンデンサに蓄えられた電荷の放電はX線管を経由す
るルートしかないため,管電圧を高速で立ち上げること
は比較的容易であるが,管電圧を高速に降下させること
が困難であるという技術的な課題がある。
【0004】このため,血管内の血流を動画としてシネ
フィルムに撮影するシネ撮影や,血管でカテーテルを操
作するとき高画質なリアルタイム画像を得るためのパル
ス透視など,高速なパルス状管電圧が要求されるX線高
電圧装置では,管電圧の下降時の波形(以下,波尾と呼
ぶ)が問題になる。すなわち,この波尾はX線フィルム
やX線テレビ上に形成されるX線画像にはほとんど効果
がなく,そのうえ,被検者に対する有害な被曝になりや
すい低エネルギーX線がX線管から多量に放射されるこ
とになる。これは,特に,インターベンショナルラジオ
ロジーに代表される高画質透視下での医療行為に対し
て,無効被曝という現象によってこの有効性を阻害する
ほどのものである。
【0005】更に,前記管電圧の波尾の期間は,X線管
で前記コンデンサに蓄えられた電力を消費することにな
るので,それだけX線管の内部温度を上昇させ,その寿
命を早めたり,パルスX線出力後の許容X線条件を制約
するなどの問題が生じる。
【0006】このような問題を解決する一つの方法とし
て,テトロード(四極真空管)を用いてアノード・カソ
ード間を短絡させて波尾を短縮する方法(特開昭51−
6689号)がある。しかし、この方法ではテトロード
は大型であるのでX線高電圧装置の小型化を阻害し、ま
たテトロード自身も高価でその上消耗品であるが故に定
期的な交換が必要となり、経済性の面からも不利であ
る。そこで、この問題を解決する方法として、X線管の
アノード・カソード間に電流制限用インピーダンスと高
電圧スイッチとの直列接続体を設け,高電圧側のコンデ
ンサに蓄積された電荷を高速に放電させる方式が特開平
8−212948号に開示されている。この方式は、複
数個の電力用半導体スイッチング素子を直列接続し、こ
れらのスイッチング素子を順次スイッチングさせる高電
圧スイッチと電流制限インピーダンスとの直列接続回路
を前記コンデンサと並列に接続し、X線の放射停止時に
前記高電圧スイッチをスイッチングさせて前記コンデン
サに蓄積された電荷を急激に放電させ管電圧を高速に降
下させるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平8−21
2948号に開示されている高電圧スイッチは、前記コ
ンデンサに充電される高電圧に耐えるために、1素子当
たりの耐電圧が数百V以上の電力用半導体スイッチング
素子を複数個直列に接続しなければならない。例えば、
電力用半導体スイッチング素子に耐電圧が1500VのMOSFE
T(Metal OXid Silicon Field Effect Transistor)
を使用するものとすると、最高管電圧が150kVのX線装
置では実用的には20%の余裕を考慮して180kVに耐える
ようにしなければならない。この場合、直列接続の最前
列のMOSFETに印加される電圧を1000Vに設定すると、前
記180kVに耐えるようにするためには少なくとも180素子
が必要となる。しかしながら、上記方式は、直列に接続
した180素子のMOSFETを該直列の接続順に順次スイッチ
ングさせる方式であるので(以下、これを従属スイッチ
ング方式と呼ぶ)、1素子当たりのMOSFETのスイッチン
グ時間を70nsとすると、1素子目の最前列のMOSFETのス
イッチングから180素子目の最後尾のMOSFETのスイッチ
ングまでに12.6μsの時間遅れが生じる。この時間遅れ
によって、MOSFETの直列接続数と1素子当たりのMOSFET
の分担する電圧との関係は図7のようになる。この図に
おいて、MOSFETが完全に導通してから次のMOSFETを導通
させる場合には、全180素子のうちの179素子が導通した
後の最後尾のMOSFETには該MOSFETに並列に接続された電
圧分担バランス用抵抗(特開平8−212948号の図
1のRa 1〜Ran)と前記高電圧スイッチと直列に接続され
ている電流制限インピーダンス13(特開平8−2129
48号の図1の13)との分圧比で決まる電圧が印加さ
れ、最後尾のMOSFETには該MOSFETの定格電圧をはるかに
越えた電圧が印加されることになるが、実際にはスイッ
チング時の過渡電圧のアンバランスを小さくするための
過渡特性改善用として抵抗とコンデンサの直列接続体
(特開平8−212948号の図1のRb1〜Rbn、C1
Cn)が接続されているので、前記したMOSFETの定格電圧
をはるかに越えた電圧が印加されることはない。
【0008】すなわち、上記特開平8−212948号
の図2において、最前列のFETQ1が導通すると、このFE
TQ1の過渡特性改善用コンデンサC1に充電されている
電圧は抵抗Rb1を介して放電し、次段のFETQ2のゲート
に充電され、この電圧はツェナーダイオードDZ2の電圧
に制限される。そして、前記ツェナーダイオードDZ2
チェナー電圧以上は前記FETQ2の過渡特性改善用コンデ
ンサC2に充電され、電流制限用インピーダンス13の電
位が上がる。このような動作を順次更新し、直列接続MO
SFETが順次導通して前記電流制限用インピーダンス13の
電位が漸次上昇し、最後尾のMOSFETが導通すると高電圧
側のコンデンサ(特開平8−212948号の図1の高
電圧フィルタコンデンサ5、6と高電圧ケーブルの静電容
量7、8)に充電されているほとんどの電圧が前記電流制
限用インピーダンスに印加されることになるので、最後
尾のMOSFETQnには最前列のMOSFETQ1の約1.5倍の1500V
の電圧が印加されることになる。このように、従来技術
においては最前列のMOSFETと最後尾のMOSFETには約1.5
倍の電圧分担差が生じる。この場合、MOSFETに定格電圧
が1500Vのものを用いるものとすると最後尾のMOSFETに
印加される電圧は1500Vとなり、全く余裕のないものと
なる。したがって、実用上は定格の80%で使用するも
のとすると、MOSFETの直列接続数を180個以上にしなけ
ればならない。また、図7からわかるように、後段のMO
SFETほど高い電圧が印加されるので、過渡特性改善用の
電気部品、特にコンデンサには高耐圧で静電容量の大き
いものを必要とする。したがって、電力用半導体スイッ
チング素子数の増加に加えて周辺の電気部品にも高耐
圧、大容量のものを必要とするので高電圧スイッチが大
型となる。
【0009】このことは、上記特開平8−212948
号の図5に示されている高電圧スイッチを正極、負極に
分割した例についても言えることである。以上のよう
に、従来の技術においては、電力用半導体スイッチング
素子を複数個直列に接続し、これらのスイッチング素子
を順次に導通させる方式であるので、最前列のスイッチ
ング素子から最後尾のスイッチング素子が導通するまで
の時間遅れが大きい。この大きな時間遅れのために、直
列接続された前記複数のスイッチング素子の電圧分担の
アンバランスが大きくなるので、この電圧分担のアンバ
ランスを小さくして実用に供するようにするためには前
記スイッチング素子の直列接続数の増加と共に周辺の電
気部品の高耐圧化、大容量化を図る必要があり、高電圧
スイッチの大型化を招くものであった。このため高電圧
スイッチ及びこれを用いたX線高電圧装置が大型化し、
小型化のニーズに対する配慮に欠けていた。 そこで、
本発明の目的は、電力用半導体スイッチング素子を直列
に接続して成る高電圧スイッチのスイッチング時間遅れ
を短縮して、前記電力用半導体スイッチング素子の直列
接続数の低減と周辺電気部品の低耐圧化、小容量化を図
ることによって、該高電圧スイッチを小型化すると共に
この高電圧スイッチをX線高電圧装置の出力側のコンデ
ンサの電荷放電用に用いてX線放射停止時に生じるX線
管の陽極と陰極間の電圧を高速に降下させる装置の小型
化を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の電力
用半導体スイッチング素子の直列接続体と、該直列接続
体の電力用半導体スイッチング素子を導通制御する導通
制御手段とを備え、該導通制御手段により前記直列接続
体の複数の電力用半導体スイッチング素子を導通させて
スイッチ動作する高電圧スイッチ回路において、前記直
列接続体は複数に分割した分割直列接続体を直列に接続
した接続体から成り、前記各分割直列接続体毎の最前列
の電力用半導体スイッチング素子を同時に導通制御して
前記各分割直列接続体毎の電力用半導体スイッチング素
子をその直列接続順に導通させて前記直列接続体を導通
させることによって達成される。
【0011】このように構成された高電圧スイッチ回路
は、電力用半導体スイッチング素子を複数直列接続して
構成された高電圧スイッチを、任意の個数の直列接続体
に分割し、該分割した直列接続体を直列に接続し、これ
らの分割した直列接続体の最前列の電力用半導体スイッ
チング素子にそれぞれ同時に駆動する信号を与えるよう
にしたので、前記複数の電力用半導体スイッチング素子
のスイッチング時間遅れが短縮する。これによって、高
電圧スイッチを構成する電力用半導体スイッチング素子
の1素子当たりの分担電圧の差が小さくなるので、該ス
イッチング素子数を少なくできると共に周辺の電気部品
にも耐電圧の低い、容量の小さいものが使用できるよう
になり、高電圧スイッチ回路は小型のものとなる。
【0012】また、上記目的は、交流電圧源と,この交
流電圧源に一次巻線が接続されその電圧を昇圧する高電
圧変圧器と,この高電圧変圧器の二次巻線に接続され昇
圧された交流電圧を直流高電圧に変換する高電圧整流器
と,この高電圧整流器に接続されこの直流高電圧を平滑
するコンデンサと,このコンデンサに接続されたX線管
とから成るX線高電圧装置の前記コンデンサと並列に電
流制限用インピーダンスを介して上記の高電圧スイッチ
回路を接続することによって達成される。このように、
上記高電圧スイッチ回路をX線高電圧装置の管電圧波形
の波尾を切断するためのスイッチとして用いることによ
ってX線高電圧装置全体を小型のものにすることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は,本発明の第一の実施例と
してインバータ式X線高電圧装置に本発明を適用した例
を示す図である。10は単相交流電源,11は単相交流電源
10に接続されこの交流電圧を直流に変換する整流器,12
は整流器11に接続されこの直流電圧を平滑するコンデン
サ,13はこのコンデンサ12に接続され平滑された直流電
圧を高い周波数(以下、高周波と略記)の交流電圧に変
換するインバータ回路,14はこのインバータ回路13に接
続され前記高周波の交流電圧を昇圧する高電圧変圧器,
15はこの高電圧変圧器14の二次側に接続され昇圧された
交流電圧を整流する高電圧整流器,161、162はこの高電
圧整流器15に接続されその出力電圧を平滑する平滑用静
電容量で,これは高電圧整流器15と以下で述べるX線管
とを接続する高電圧ケーブルの浮遊静電容量と,必要に
応じて追加された平滑用高電圧コンデンサで構成されて
いる。17は平滑用静電容量161、162に接続されたX線
管、18は前記X線管17からのX線の放射を指令する制御
回路、19は前記制御回路18から出力されるX線の放射信
号である。
【0014】また、X線管17のアノードとアース間に
は、高電圧スイッチ200と放電抵抗201が接続され、同様
にカソードとアース間には、高電圧スイッチ300と放電
抵抗301が接続される。高電圧スイッチ200,300は電力
用半導体スイッチング素子の直列接続体21〜2n及び31〜
3nで構成される。41は前記制御回路18からX線の放射信
号19を受け取り、前記高電圧スイッチの直列接続体21〜
2n及び31〜3nの電力用半導体スイッチング素子をスイッ
チングさせる駆動信号221〜22n、321〜32nを生成する駆
動信号生成回路、51〜5n及び61〜6nは前記駆動信号生成
回路の出力を前記電力用スイッチング素子を駆動するに
十分な値に増幅する駆動回路である。上記高電圧スイッ
チ200,300を構成する電力用半導体スイッチング素子の
直列接続体21〜2n及び31〜3nのそれぞれの直列接続体
は、X線管17のアノードとアース間及びアースとカソー
ド間の耐電圧に対応した複数の電力用半導体スイッチン
グ素子を任意の個数をひとまとめにしてこれらを直列に
接続したものであり、この分割した直列接続体21の具体
例を図2示す。図2は電力用半導体スイッチング素子に
MOSFETを用い、これをQ211からQ21nまでを直列に接続し
て所定の電圧に耐えるようにしている。各MOSFETにはこ
れらのMOSFETのターンオン、ターンオフ時の過渡電圧の
アンバランスを小さくするための過渡特性改善用の抵抗
R1〜RnとコンデンサC1〜Cnの直列接続体を並列に接続
し、MOSFETのターンオフ時の前記コンデンサC1〜Cnへの
充電を速くするために前記抵抗R1〜Rnと並列にダイオー
ドD1〜Dnを接続し、さらに各MOSFETのゲートとソース間
には過電圧が印加されないようにするためにツェナーダ
イオードZD1〜ZDnが並列に接続されている。なお、MOSF
ETの非導通時の電圧分担のバランスを図るための各MOSF
ETと並列に接続する抵抗は省略している。この図2のMO
SFETの直列接続体の最前列のMOSFETQ211のゲートG1とソ
ースS1間に図1の駆動回路からの駆動電圧を印加すると
Q211は導通し、コンデンサC1に充電されている電圧は抵
抗R1を介して次段のQ212のゲートとソース間に充電さ
れ、これが所定の電圧になると前記Q212は導通し、以降
順次MOSFETが導通して最後尾のMOSFETQ21nが導通して、
分割した直列接続体21のスイッチングが完了する。この
直列接続体21の直列接続数は、実用的な電圧のアンバラ
ンスの範囲を定め、この範囲から分割した直列接続体の
スイッチング時間遅れの許容値が求まり、これから最適
な直列接続数が決定される。その具体例については後述
する。上記のような分割した直列接続体をX線管17のア
ノードとアース間及びカソードとアース間の耐電圧に対
応した数だけ設けて高電圧スイッチ200と300を構成す
る。
【0015】前記MOSFETを駆動する信号は駆動信号生成
回路41で生成し、これを駆動回路51〜5n及び61〜6nで増
幅して各MOSFETのゲートに印加して該MOSFETのスイッチ
ング動作を行う。図3は前記駆動信号生成回路の具体例
で、前記X線の放射を指令する制御回路18からX線の放
射信号19を入力し、この信号を演算増幅器OPAaで増幅し
て、この出力信号を発光ダイオードDaで光に変換し、こ
の光信号を光ファイバケーブルで駆動回路51に送る。な
お、図3においてVaは直流電源(他の直流電源とは絶縁
された独立した電源)、Eaは他の回路とは絶縁された独
立したアース、Raは抵抗である。
【0016】次に、前記光ファイバケーブルで送られた
光信号を増幅して前記MOSFETの駆動電圧とする回路につ
いて詳述する。図4はMOSFETの直列接続体21の駆動回路
である。前記光ファイバケーブルからの光信号をフォト
トランジスタPT1で電気信号に変換する。フォトトラン
ジスタPT1は前記光ファイバケーブルから光信号が入力
されると該フォトトランジスタPT1は導通するので、演
算増幅器OPAbの出力は0となり、これをトランジスタTr
aとTrbで構成されたコンプリメンタル回路のトランジス
タTrbは非導通となり、トランジスタTraは図2に示す最
前列のMOSFETQ211のドレイン・ゲートを介してベース電
流が流れ、導通となって前記最前列のMOSFETQ211を非導
通、すなわちMOSFETの直列接続体21の全MOSFETは非導通
状態を保つ。 X線の放射が停止され、高電圧側のコン
デンサ161及び162に充電された電荷を急放電して管電圧
波形の波尾を短縮するときには、前記X線の放射を指令
する制御回路18からX線の放射を終了する信号が出力さ
れると、図3の演算増幅器OPAaの出力は0となり、発光
ダイオードDaには電流が流れない。したがって、光ファ
イバケーブルからは光信号が送られず、図4のフォトト
ランジスタPT1は非導通となって該フォトトランジスタP
T1出力電圧はほぼ直流電源電圧Vbとなり、この電圧を演
算増幅器OPAbで増幅し、コンプリメンタル回路のトラン
ジスタTrbにはベース電流が流れて導通となり、トラン
ジスタTraは非導通となる。前記トランジスタTrbが導通
すると、このトランジスタTrbのコレクタ電流は抵抗Rg
を介して図2に示す最前列のMOSFETQ211のゲートに流れ
込み、該MOSFETQ211のゲート・ソース間の電位が上昇し
て前記MOSFETQ211が導通となって、順次直列接続体21の
MOSFETが導通し、直列接続体21のスイッチは導通状態と
なる。
【0017】このようにして、アノードとアース間及び
アースとカソード間の高電圧スイッチ200と300を構成す
る複数の電力用半導体スイッチング素子、ここではMOSF
ETの複数の直列接続体を任意の数に分割し、これらの分
割した直列接続体21〜2n及び31〜3nに駆動信号生成回路
41から出力される信号を駆動回路51〜5n及び61〜6nで増
幅して、この増幅した電圧を前記分割した電力用半導体
スイッチング素子(MOSFET)の直列接続体21〜2n及び31
〜3nのゲート・ソース間に同時に入力して該直列接続体
21〜2n及び31〜3nを導通させるものである。
【0018】このように構成することによって、分割し
た各直列接続体のスイッチング時間遅れは直列接続数に
反比例して小さくなるので、前記スイッチング時間遅れ
による直列接続体の電圧分担のアンバランスは小さいも
のとなる。この分担電圧のアンバランスがどのくらいに
なるか、試算した例を図5に示す。図5はアノード・ア
ース及びアースとカソード間にそれぞれ90素子のMOSFET
を45素子ずつ2つに分割した場合の電圧分担である。こ
の図からわかるように、直列接続数を少なくした直列接
続体をアノード・アース及びアースとカソード間にはそ
れぞれ2組み直列に接続し、かつこれらの直列接続体に
同時にゲート信号を送ってスイッチングするようにした
ので、スイッチング時間遅れによって生じる電圧分担の
範囲は1000Vから1100Vになり、図7に示した従来方法よ
りも小さくすることができる。すなわち、図7に示した
従来の方法では、アノードとカソード間に180素子のMOS
FETを直列に接続した場合の電圧分担の範囲は1000V〜15
00Vであり、アノードとアース間に90素子、アースとカ
ソード間に90素子をそれぞれ直列に接続した場合の電圧
の範囲は1000V〜1250Vとなり、本発明の第一の実施例の
図5に示した結果よりも大きく、本発明の分割して同時
にスイッチングさせる効果が分かる。また、このように
構成することによって、図2に示すコンデンサC1〜Cnに
は耐電圧、静電容量の小さいものが使用でき、その他の
電気部品にも耐電圧の小さいものが使用できる。
【0019】次に、このように構成された高電圧スイッ
チ回路をインバータ式X線高電圧装置に用いた例につい
て、その動作を説明する。
【0020】図6は、図1に示した第一の実施例おける
X線の放射信号19及び電力用半導体スイッチング素子を
スイッチングさせる駆動信号221〜22n、321〜32n(光フ
ァイバケーブルからの光信号)の動作タイミングと管電
圧波形の関係を示したものである。図1において、X線
の放射を指令する制御回路18からX線の放射信号19をイ
ンバータ回路13と駆動信号生成回路41に与える。高電圧
スイッチ200、300は前記放射信号19が出力されている間
は非導通である。
【0021】インバータ回路13が動作を開始して高周波
の交流電圧を高電圧変圧器14に供給し,これを高電圧整
流器15で整流して,さらに平滑静電容量161及び162で平
滑されて立ち上がりが高速(例えば1ms程度)の管電圧
がX線管17に印加される。X線の放射を終了する信号が
前記制御回路18から出力されると、図6のX線放射信号
19が0となり、駆動信号生成回路41からの出力信号221
〜22n、321〜32nは前記高電圧スイッチ200及び300を導
通させる信号が出力され、該高電圧スイッチ回路を構成
する最前列のMOSFET(図2ではMOSFETQ211)にゲート電
圧を印加する。
【0022】スイッチの直列接続体21〜2n及び31〜3nが
それぞれが独立して直列接続のMOSFETのスイッチング動
作が行われて、高電圧スイッチ200及び300が導通する
と、高電圧側のコンデンサ161及び162の電圧は放電抵抗
201及び301を介して短絡され、高電圧側のコンデンサ16
1及び162に蓄積された電荷は高速に放電される。その結
果、図6に示すように管電圧が光信号伝達手段221〜22n
及び321〜32nによるスイッチの直列接続体21〜2n及び31
〜3nのスイッチング動作とともに急激に降下し、波尾は
大幅に短縮される。
【0023】上記の図5では、電力用半導体スイッチン
グ素子の直列接続体の分割数を4つにした場合(X線管
のアノードとアース間を2分割、アースとカソード間を
2分割)を例に挙げて説明したが、本発明は前記分割数
にこだわるものではない。分割数を多くしてこれらを同
時に駆動することにより、直列接続された電力用半導体
スイッチング素子間のスイッチング時間遅れが小さくな
って電圧分担のアンバランスも小さくなるが、一方前記
分割した電力用半導体スイッチング素子の直列接続体を
駆動する回路を多く必要とするので、電圧分担のバラン
スと駆動回路の複雑度から用途に合わせて最適な分割数
を選択すれば良い。
【0024】このように、上記の実施例では、電力用半
導体スイッチング素子を複数直列接続して構成された高
電圧スイッチを、任意の個数の直列接続体に分割し、該
分割した直列接続体を直列に接続し、これらの分割した
直列接続体の最前列の電力用半導体スイッチング素子に
それぞれ同時に駆動する信号を与えるようにしたので、
前記複数の電力用半導体スイッチング素子のスイッチン
グ時間遅れが短縮する。これによって、高電圧スイッチ
回路を構成する電力用半導体スイッチング素子の1素子
当たりの分担電圧の差が小さくなるので、該スイッチン
グ素子数を少なくできると共に周辺の電気部品にも耐電
圧の低い、容量の小さいものが使用できるようになり、
高電圧スイッチ回路は小型のものとなる。そして、この
高電圧スイッチ回路をX線高電圧装置の管電圧波形の波
尾を切断するためのスイッチに用いることによってX線
高電圧装置全体を小型のものにすることができる。
【0025】なお、上記実施例では、図3、図4に示し
た電力用半導体スイッチング素子を駆動する信号の絶縁
に光ファイバケーブルを用いた例について説明したが、
本発明はこれに限定するものではなく、例えば、フォト
カプラやパルストランス等を用いても同様の効果が得ら
れる。
【0026】
【発明の効果】以上、本発明によれば、電力用半導体ス
イッチング素子の直列接続体を分割し、これらの分割し
た直列接続体を同時に駆動するようにしたので、各素子
のスイッチング時間遅れによる前記素子の分担電圧の均
衡化が図られる。これによって、電力用半導体スイッチ
ング素子の数が少なくなると共に高電圧スイッチ回路を
構成する周辺の電気部品の耐電圧及び容量も小さいもの
とすることができるので、高電圧スイッチ回路を小型化
すると共にこの高電圧スイッチ回路をX線高電圧装置の
出力側のコンデンサの電荷放電用に用いてX線放射停止
時に生じるX線管の陽極と陰極間の電圧を高速に降下さ
せる装置の小型化を図ることができるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をインバータ式X線高電圧装置に適用し
た例を示す図。
【図2】分割した電力用半導体スイッチング素子の直列
接続体の具体例を示す図。
【図3】駆動信号生成回路の具体例を示す図。
【図4】MOSFETの駆動回路の具体例を示す図。
【図5】本発明による電力用半導体スイッチング素子の
電圧分担を示す図。
【図6】管電圧波形と電力用半導体スイッチング素子の
駆動信号等の関係を示す図。
【図7】従来技術による電力用半導体スイッチング素子
の電圧分担を示す図。
【符号の説明】
13…インバータ回路、14…高電圧変圧器、15…高電圧整
流器、161,162…高電圧側平滑コンデンサ、17…X線
管、18…制御回路、19…X線の放射信号、41…駆動信号
生成回路、51、5n、61、6n…駆動回路、21 〜2n、31 〜
3n…電力用半導体スイッチング素子の直列接続体、20
0、300…高電圧スイッチ、201、301…放電抵抗(電流制
限インピーダンス)、221 〜22n、321 〜32n…電力用半
導体スイッチング素子駆動用光信号、Q211〜Q21n…MOSF
ET

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電力用半導体スイッチング素子の
    直列接続体と、該直列接続体の電力用半導体スイッチン
    グ素子を導通制御する導通制御手段とを備え、該導通制
    御手段により前記直列接続体の複数の電力用半導体スイ
    ッチング素子を導通させてスイッチ動作する高電圧スイ
    ッチ回路において、前記直列接続体は複数に分割した分
    割直列接続体を直列に接続した接続体から成り、前記各
    分割直列接続体毎の最前列の電力用半導体スイッチング
    素子を同時に導通制御して前記各分割直列接続体毎の電
    力用半導体スイッチング素子をその直列接続順に導通さ
    せて前記直列接続体を導通させることを特徴とする高電
    圧スイッチ回路。
  2. 【請求項2】 交流電圧源と,この交流電圧源に一次巻
    線が接続されその電圧を昇圧する高電圧変圧器と,この
    高電圧変圧器の二次巻線に接続され昇圧された交流電圧
    を直流高電圧に変換する高電圧整流器と,この高電圧整
    流器に接続されこの直流高電圧を平滑するコンデンサ
    と,このコンデンサに接続されたX線管とから成るX線
    高電圧装置の前記コンデンサと並列に電流制限用インピ
    ーダンスを介して請求項1に記載の高電圧スイッチ回路
    を接続したことを特徴とするX線高電圧装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001284097A (ja) * 2000-03-29 2001-10-12 Hitachi Medical Corp 高電圧スイッチ回路及びこれを用いたx線装置
JP2009037936A (ja) * 2007-08-03 2009-02-19 Hitachi Medical Corp 高電圧スイッチ制御回路とそれを用いたx線装置
JP2014524109A (ja) * 2011-06-30 2014-09-18 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 信号及び電力供給送信
KR20230166932A (ko) 2022-05-31 2023-12-07 주식회사 히타치하이테크 고전압 제어 회로

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