JP2001283421A - 磁気記録媒体 - Google Patents
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Abstract
る)において高いC/Nを示す塗布型磁気記録媒体を提
供すること。 【解決手段】非磁性可撓性支持体上に非磁性粉末と結合
剤を含む下層を設け、その上に強磁性粉末と結合剤とを
含む磁性層を設けた磁気記録媒体において、前記磁性層
の平均厚みdが0.01〜0.1μmであり、前記磁性層に含
まれる強磁性粉末は平均長軸長が0.1μm以下であり、か
つσsが120A・m2/kg(120emu/g)以下である針状強磁性合
金粉末であり、前記下層に含まれる非磁性粉末は平均長
軸長が0.15μm以下である針状無機粉末であり、かつ前
記強磁性粉末の針状比は前記針状無機粉末の針状比以下
であることを特徴とする磁気記録媒体。
Description
磁気記録媒体に関する。
傾向にあり、磁性層が厚いと出力が低下する記録時の自
己減磁損失の問題が大きくなっている。このため、磁性
層を薄くすることが行われているが、2μm以下の磁性
層を直接支持体に塗布すると磁性層の表面に非磁性支持
体の影響が表れやすくなり、電磁変換特性やドロップア
ウトの悪化傾向が見られる。
63-191315号公報、特開昭63-187418号公報に記されてい
るように、同時重層塗布方式を用いて下層に非磁性の層
を設け、濃度の高い磁性塗布液を薄く塗布する方法があ
る。これらの発明により飛躍的に歩留まりは改良され良
好な電磁変換特性を得ることができるようになった。更
に記録密度を高めるべく磁気抵抗型の再生ヘット゛(MRヘット゛)
がハート゛テ゛ィスクでは実用化されており、フレキシフ゛ル媒体におい
ては、金属蒸着テーフ゜(ME)での実験報告がある(IEEE.tr
ans.mag.VOL35.No2、p729(1999))。
着テーフ゜(ME)についてはMRヘット゛再生に適した磁気記録媒
体が検討されているが、生産性や保存性の優れた塗布型
磁気記録においては、十分な検討はなされていない。そ
こで本発明の目的は、高密度磁気記録(特にMRヘット゛を再
生に使用する)において高いC/Nを示す塗布型磁気記
録媒体を提供することにある。
性可撓性支持体上に非磁性粉末と結合剤を含む下層を設
け、その上に強磁性粉末と結合剤とを含む磁性層を設け
た磁気記録媒体において、前記磁性層の平均厚みdが0.
01〜0.1μmであり、前記磁性層に含まれる強磁性粉末
は平均長軸長が0.1μm以下であり、かつσsが120A・m2/
kg(120emu/g)以下である針状強磁性合金粉末であり、前
記下層に含まれる非磁性粉末は平均長軸長が0.15μm以
下である針状無機粉末であり、かつ前記強磁性粉末の針
状比は前記針状無機粉末の針状比以下であることを特徴
とする磁気記録媒体に関する。
以下の態様が好ましい。 (1)強磁性合金粉末の平均粒子体積が1500〜15000nm3
であり、かつHcが167KA/m(2100 Oe)以上である。 (2)磁性層中の強磁性粉末の体積充填率が30%以上で
ある。 (3)下層中に、平均粒子サイス゛50nm以下でかつ真比重5
以下の粒状粉末を、針状無機粉末100部に対して10
〜30部含む。
明する。まず磁性上層の平均厚みを0.01〜0.1μmとする
ことはMRヘット゛でのテ゛ィシ゛タル記録のC/N・分解能を向上
するために必要な手段である。このことは蒸着テーフ゜を使
った実験結果の報告がある。(IEEE、trans.mag.VOL.35.N
o2、p729(1999)、映像情報メテ゛ィア学会技術報告VOL23.No7
8.p21(1999)) しかしながら、塗布型媒体では金属薄膜と同等な磁性層
膜厚を得ることが難しい。また塗布型媒体で、従来のイン
タ゛クティフ゛ヘット゛で高性能が得られる合金磁性粉末では、MRヘ
ット゛での再生時にノイス゛が大きいうえに、MR素子の飽和現
象も引き起こしやすく高いC/Nを得ることが出来なかっ
た。そこで本発明では、磁化量及び平均長軸長が比較的
小さい針状の合金磁性粉末を用いた磁性層を、平均長軸
長0.15μm以下であり、かつ、前記磁性粉末より大きな
針状比を有する非磁性粉末を含む非磁性下層上に設ける
ことで、磁気的な不均一性の小さな磁性層が得られるこ
とがわかった。
針状比が大きな非磁性粉末を用いることで、下層の流動
配向性が向上し、配向しにくく、充填性が向上しにくい
微粒子の磁性体の配向を改善しかつ、磁性層の厚み変動
を小さくすることができる。上層針状比≦下層針状比の
関係は、その自身は、特開平8-102037号公報や特開平9-
106533号公報に開示され、公知である。しかし、本発明
の様にσsが120A・m2/kg(120emu/g)以下と小さな強磁性
合金粉末と組み合わせることは知られておらず、かつこ
の組合せで、従来にない効果を発現することも知られて
いなかった。すなわち、σsが小さな強磁性粉末は塗布
液のチクソトロヒ゜ー性が低く配向戻りが起きやすいので、本発
明の様に針状比の大きい非磁性粉末を含む下層を用いる
ことで良好なSQが得られる。また、下層非磁性粉末は針
状比が大きいほどカレンタ゛ー過程での成形性が大きく、塗膜
の段階で空隙率が小さい微粒子磁性体を使った磁性層が
成形しにくいことを補って、良好な表面性が得られるこ
とがわかった。
ス゛低減の観点で1500〜15000nm3であることが好ましく、
かつ記録磁化を安定に保つためHcは167KA/m(2100 Oe)
以上であることが望ましい。粒子体積が1500nm3未満か
つHcが167KA/m(2100 Oe)未満の場合は記録磁化の熱安定
性が損なわれる場合がある。また粒子体積が1500nm3を
超えるとノイス゛が大きくなり充分なC/Nを得ることが出来
ない場合がある。平均粒子体積は1500〜15000nm3、好ま
しくは2000〜12000nm3、さらに好ましくは3000〜10000n
m3である。保持力Hcは167KA/m(2100 Oe)以上、記録の
原理から大きい方が好ましいが、記録ヘット゛の能力を考え
ると現実的には175〜279KA/m(2200〜3500Oe)が適してい
る。本発明においては、強磁性粉末の充填度も重要であ
り、C/Nをさらに向上する観点で、磁性層中の強磁性合
金粉末の体積充填率は30%以上、好ましくは35%以
上、さらに好ましくは38%以上であることが適当であ
る。さらに、前記非磁性層中に平均粒子サイス゛50nm以下で
かつ真比重5以下の粒状粉末を、針状非磁性無機粉末1
00部に対して10〜30部含有させることによって、塗膜
の針状粒子間の隙間を形成し、カレンタ゛ー過程に於ける成形
性が向上し良好な表面性を得ることができる。
dが0.01〜0.1μm、好ましくは0.03〜0.08μmである。
磁性層は単一層でも、複数層でも本出願の目的を達成で
きる。複数磁性層の場合は、例えば特開平6-139555号公
報の様な技術を応用できる。本発明では磁性層厚みが薄
いため飽和記録状態になるので、磁性層の厚み変動はな
い事が理想であるが、磁性層厚みの標準偏差σとdの関
係がσ/d≦0.5であれば実用上許容できる。さらには
σ/d≦0.3が好ましい。σを小さくする具体的手段は
特登第2566096号に記載されている様に、下層非磁性塗
布液をチクソトロヒ゜ックにする、下層に針状非磁性粉末を用い
る、非磁性下層を塗布乾燥後に磁性上層を塗布するwet
on dry方式などがある。本発明で規定した様に、磁性体
より針状比の大きな針状の非磁性粉末を用いることと、
さらに真比重5以下の微粒子粒状粉末を混合することに
よりσを小さくできる。
(50〜500G・μm)が好ましい。φrに関しては使用するMR
ヘット゛が飽和しない範囲で最適化され得る。例えば特開平
10-134306号公報や映像情報メテ゛ィア学会技術報告VOL.23、N
o.78、p21(1999)に蒸着テーフ゜に於けるφrとMR素子の飽和
磁化・厚みの関係が開示されている。塗布型媒体でも同
様の関係を満たすことが望ましい。残留磁化量を上記に
設定する方法は、使用する結合剤の量や、使用する磁性
材料の飽和磁化を変えることなどが挙げられる。例え
ば、O/Wの要求から磁性層を薄目に設定(例えば0.05μm
以下)に設定するときは、磁性粉末としてσsが大き目の
110〜120A・m2/kg(110〜120emu/g)の合金粉末を用いる
のが好ましい。
g(120emu/g)以下、好ましくは80〜120A・m2/kg(80〜120
emu/g)、さらに好ましくは90〜120A・m2/kg(90〜120emu
/g)の合金粉末を用いることが出来る。磁性粉末の平均
長軸長は0.1μm以下、好ましくは0.03〜0.08μmである
ことが適当である。短軸径は0.005〜0.02μm、好ましく
は0.008〜0.015μmであることが適当である。針状比
(長軸長/短軸長)は3〜15、好ましくは5〜10で
あることが適当である。
i、S,Sc、Ti、V,Cr、Cu,Y,Mo,R
h,Pd,Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Ta、W、
Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、Ce、Pr、N
d、P,Co,Mn,Zn、Ni、Sr、Bなどの原子
を含んでもかまわない。熱的な安定性向上のために、A
l、Si、Ta、Y等を表面に被着または固溶させることもでき
る。特にHcを高くするためには、CoやSm、Nd等をFeに
対して5〜40重量%添加することが周知されている。こ
れらの磁性粉末には分散剤、潤滑剤、界面活性剤、帯電
防止剤などで分散前にあらかじめ処理を行ってもかまわ
ない。
用でき、例えば特許第2566096号公報、同第2571351公報
に記載されている。これら結合剤には、磁性粉末との吸
着を促進する官能号基(SO3M、PO3Mなど)を含んで
いることが好ましく、さらにエホ゜キシ基を含むものも好ま
しい。分子量は10000〜100000、好ましくは20000〜6000
0である。使用量は磁性粉末100重量部に対して5〜25
部、好ましくは5〜20部、さらに好ましくは5〜15部であ
る。磁性層に既知の研磨剤;α-アルミナ、Cr2O3等を含むこ
とが可能であるが、平均粒径はwet on wet塗布では磁性
層厚みの1/3以上5倍以下、wet on dry塗布では磁性層
厚みの1/3以上2倍以下が好ましい。大きすぎるとノイス゛
・ト゛ロッフ゜アウトの原因となる。特にwet on dry塗布では研
磨剤が突起になりやすいので微粒子のものが好ましい。
pH、表面処理は既知の技術を使える。磁性層には、この
ほか固体潤滑剤(粒径30mμ以上のカーホ゛ン)や、脂肪酸や同
エステルなど液体潤滑剤を添加できる。
として用いる非磁性粉末は針状で、平均長軸長が0.15μ
m以下、好ましくは0.05〜0.15μmであり、非磁性粉末の
針状比が磁性層に含まれる磁性粉末の針状比以上とす
る。下層の非磁性粉末の針状比は5〜20が好ましく、
0.3≦上層磁性体の針状比/下層非磁性粉末の針状比
≦0.9の関係にあることがさらに好ましい。本発明で
特に好ましい非磁性粉末はpH5以上の針状の金属酸化
物である。これらは結合剤中の官能基との吸着性が高い
ので分散がよく、また塗膜の機械的な強度も高い。
Pを用いた吸油量は5〜100ml/100g、好ましくは10
〜80ml/100g、更に好ましくは20〜60ml/100gであ
る。比重は1〜12、好ましくは3〜6である。強熱減
量は20重量%以下であることが好ましい。本発明に用
いられる上記非磁性粉末はモース硬度が4以上であること
が好ましい。これらの粉体表面はラフネスファクターが
0.8〜1.5であることが好ましく、更に好ましいの
は0.9〜1.2である。ステアリン酸(SA)吸着量
は1〜20μmol/m2、更に好ましくは2〜15μmol/
m2である。下層非磁性粉体の25℃での水への湿潤熱
は20〜60μJ/cm2 (200erg/cm2〜600erg/cm2)の範
囲にあることが好ましい。また、この湿潤熱の範囲にあ
る溶媒を使用することができる。100〜400℃での
表面の水分子の量は1〜10個/100Aが適当である。水
中での等電点のpHは5〜10の間にあることが好まし
い。
2、ZrO2,SnO2,Sb2O3,ZnOで表面処理することが好ま
しい。特に分散性に好ましいのはAl2O3、SiO2、TiO2、Z
rO2である。これらは組み合わせて使用しても良いし、
単独で用いることもできる。また、目的に応じて共沈さ
せた表面処理層を用いても良いし、先ずアルミナで処理
した後にその表層をシリカで処理する構造、その逆の構
造を取ることもできる。また、表面処理層は目的に応じ
て多孔質層にしても構わないが、均質で密である方が一
般には好ましい。これら針状粉末としてはTiO2、ヘマタ
イト、αアルミナ、γアルミナ、ZrO2、CeO2、Cr2O3、Si
O2などの酸化物、非磁性金属などが挙げられる。
平均粒子サイス゛50nm以下、好ましくは40nm以下でかつ真比
重5以下の粒状粉末を前記針状非磁性粉末100部に対し
て5〜30部含有させることが好ましい。これら粒状粉
末としてはTiO2、ヘマタイト、アルミナ、ZrO2、CeO2、Cr2
O3、SiO2などの酸化物、非磁性金属、有機樹脂フィラ
ー、カーホ゛ンフ゛ラック等が用いられる。特に平均粒子サイス゛30nm
以下のカーホ゛ンフ゛ラックが好適である。下層に使用する結合剤
は、磁性上層と同様のものでよいが、分散性を向上させ
る官能基(前記)を含むことはさらに好ましく、また分
子量は2〜5万、好ましくは3〜5万である。分子量が
大きすぎるとカレンタ゛ー成形効果が劣化する傾向がある。非
磁性粉体に分散を促進するアルミナとか芳香族リン化合物を表
面処理するとさらに有効である。詳しくは特許第256608
8号公報、同2634792号公報の記載を参照することができ
る。下層の厚みは0.3〜3μm、好ましくは0.5〜2μmで
あることが適当である。
に挙げるポリイソシアネ−トを用いても良い。トリレン
ジイソシアネ−ト、4,4'−ジフェニルメタンジイソシ
アネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、キシリレ
ンジイソシアネ−ト、ナフチレン−1,5−ジイソシア
ネ−ト、o−トルイジンジイソシアネ−ト、イソホロン
ジイソシアネ−ト、トリフェニルメタントリイソシアネ
−ト等のイソシアネ−ト類、また、これらのイソシアネ
−ト類とポリアルコールとの生成物、また、イソシアネ
ート類の縮合によって生成したポリイソシアネ−ト等を
使用することができる。これらのイソシアネート類の市
販されている商品名としては、日本ポリウレタン社製、
コロネートL、コロネ−トHL,コロネ−ト2030、
コロネ−ト2031、ミリオネ−トMR、ミリオネ−ト
MTL、武田薬品社製、タケネ−トD−102,タケネ
−トD−110N、タケネ−トD−200、タケネ−ト
D−202、住友バイエル社製、デスモジュ−ルL,デ
スモジュ−ルIL、デスモジュ−ルN、デスモジュ−ル
HL,等がありこれらを単独または硬化反応性の差を利
用して二つもしくはそれ以上の組合せで非磁性層、磁性
層とも用いることができる。
クの例はゴム用ファ−ネス、ゴム用サ−マル、カラ−用
ブラック、アセチレンブラック、等を用いることができ
る。比表面積は5〜500m2/g、DBP吸油量は1
0〜400ml/100g、粒子径は5mμ〜300m
μ、pHは2〜10、含水率は0.1〜10重量%、タップ
密度は0.1〜1g/ml、が好ましい。本発明に用い
られるカ−ボンブラックの具体的な例としてはキャボッ
ト社製、BLACKPEARLS 2000、130
0、1000、900、800,700、VULCAN
XC−72、旭カ−ボン社製、#80、#60,#5
5、#50、#35、三菱化成工業社製、#2400
B、#2300、#900,#1000#30,#4
0、#10B、コンロンビアカ−ボン社製、CONDU
CTEX SC、RAVEN 150、50,40,1
5などが挙げられる。カ−ボンブラックを分散剤などで
表面処理したり、樹脂でグラフト化して使用しても、表
面の一部をグラファイト化したものを使用してもかまわ
ない。また、カ−ボンブラックを磁性塗料に添加する前
にあらかじめ結合剤で分散してもかまわない。これらの
カ−ボンブラックは単独、または組合せで使用すること
ができる。
粉末に対する量の0.1〜30重量%で用いることが好
ましい。カ−ボンブラックは磁性層の帯電防止、摩擦係
数低減、遮光性付与、膜強度向上などの働きがあり、こ
れらは用いるカ−ボンブラックにより異なる。従って本
発明に使用されるこれらのカ−ボンブラックは上層磁性
層、下層でその種類、量、組合せを変え、粒子サイズ、
吸油量、電導度、pHなどの先に示した諸特性をもとに
目的に応じて使い分けることはもちろん可能である。本
発明の磁性層で使用できるカ−ボンブラックは例えば
「カ−ボンブラック便覧」カ−ボンブラック協会編を参
考にすることができる。
90%以上のα−アルミナ、β−アルミナ、炭化ケイ
素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダ
ム、人造ダイアモンド、窒化珪素、炭化珪素、チタンカ
−バイト、酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素、など
主としてモ−ス硬度6以上の公知の材料が単独または組
合せで使用される。また、これらの研磨剤どうしの複合
体(研磨剤を他の研磨剤で表面処理したもの)を使用し
てもよい。これらの研磨剤には主成分以外の化合物また
は元素が含まれる場合もあるが主成分が90重量%以上
であれば効果にかわりはない。タップ密度は0.3〜2
g/ml、含水率は0.1〜5重量%、pHは2〜1
1、比表面積は1〜30m2/g、が好ましい。本発明
に用いられる研磨剤の形状は針状、球状、サイコロ状、
のいずれでも良いが、形状の一部に角を有するものが研
磨性が高く好ましい。本発明に用いられる研磨剤の具体
的な例としては、住友化学社製、AKP−20,AKP
−30,AKP−50、HIT−50、HIT-100、日本
化学工業社製、G5,G7,S−1、戸田工業社製、T
F−100,TF−140などが挙げられる。本発明に
用いられる研磨剤は磁性層(上下層)、非磁性層で種
類、量および組合せを変え、目的に応じて使い分けるこ
とはもちろん可能である。これらの研磨剤はあらかじめ
結合剤で分散処理したのち磁性塗料中に添加してもかま
わない。
効果、帯電防止効果、分散効果、可塑効果、などをもつ
ものが使用される。二硫化モリブデン、二硫化タングス
テングラファイト、窒化ホウ素、フッ化黒鉛、シリコ−
ンオイル、極性基をもつシリコ−ン、脂肪酸変性シリコ
−ン、フッ素含有シリコ−ン、フッ素含有アルコ−ル、
フッ素含有エステル、ポリオレフィン、ポリグリコ−
ル、アルキル燐酸エステルおよびそのアルカリ金属
塩、、アルキル硫酸エステルおよびそのアルカリ金属
塩、ポリフェニルエ−テル、フッ素含有アルキル硫酸エ
ステルおよびそのアルカリ金属塩、炭素数10〜24の
一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分岐して
いてもかまわない)、および、これらの金属塩(Li、
Na、K、Cuなど)または、炭素数12〜22の一
価、二価、三価、四価、五価、六価アルコ−ル、(不飽
和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)、
炭素数12〜22のアルコキシアルコ−ル、炭素数10
〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また
分岐していてもかまわない)と炭素数2〜12の一価、
二価、三価、四価、五価、六価アルコ−ルのいずれか一
つ(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわ
ない)とからなるモノ脂肪酸エステルまたはジ脂肪酸エ
ステルまたはトリ脂肪酸エステル、アルキレンオキシド
重合物のモノアルキルエ−テルの脂肪酸エステル、炭素
数8〜22の脂肪酸アミド、炭素数8〜22の脂肪族ア
ミン、などが使用できる。
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ス
テアリン酸ブチル、オレイン酸、リノ−ル酸、リノレン
酸、エライジン酸、ステアリン酸オクチル、ステアリン
酸アミル、ステアリン酸イソオクチル、ミリスチン酸オ
クチル、ステアリン酸ブトキシエチル、アンヒドロソル
ビタンモノステアレ−ト、アンヒドロソルビタンジステ
アレ−ト 、アンヒドロソルビタントリステアレ−ト、
オレイルアルコ−ル、ラウリルアルコ−ル、が挙げられ
る。また、アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グ
リシド−ル系、アルキルフェノ−ルエチレンオキサイド
付加体、等のノニオン界面活性剤、環状アミン、エステ
ルアミド、第四級アンモニウム塩類、ヒダントイン誘導
体、複素環類、ホスホニウムまたはスルホニウム類、等
のカチオン系界面活性剤、カルボン酸、スルフォン酸、
燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基、などの酸性基
を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、アミノスルホ
ン酸類、アミノアルコ−ルの硫酸または燐酸エステル
類、アルキルベダイン型、等の両性界面活性剤等も使用
できる。
性剤便覧」(産業図書株式会社発行)に詳細に記載され
ている。これらの潤滑剤、帯電防止剤等は必ずしも10
0%純粋ではなく、主成分以外に異性体、未反応物、副
反応物、分解物、酸化物 等の不純分がふくまれてもか
まわない。これらの不純分は30%以下が好ましく、さ
らに好ましくは10%以下である。
活性剤は下層、磁性上層でその種類、量を必要に応じ使
い分けることができる。例えば、下層、磁性上層で融点
の異なる脂肪酸を用い表面へのにじみ出しを制御する、
沸点や極性の異なるエステル類を用い表面へのにじみ出
しを制御する、界面活性剤量を調節することで塗布の安
定性を向上させる、潤滑剤の添加量を非磁性層で多くし
て潤滑効果を向上させるなど考えられ、無論ここに示し
た例のみに限られるものではない。また本発明で用いら
れる添加剤のすべてまたはその一部は、磁性塗料製造の
どの工程で添加してもかまわない、例えば、混練工程前
に強磁性粉末と混合する場合、強磁性粉末と結合剤と溶
剤による混練工程で添加する場合、分散工程で添加する
場合、分散後に添加する場合、塗布直前に添加する場合
などがある。また、目的に応じて磁性層を塗布した後、
同時または逐次塗布で、添加剤の一部または全部を塗布
することにより目的が達成される場合がある。また、目
的によってはカレンダーした後、またはスリット終了
後、磁性層表面に潤滑剤を塗布することもできる。
としては、日本油脂社製、NAA−102,NAA−4
15,NAA−312,NAA−160,NAA−18
0,NAA−174,NAA−175,NAA−22
2,NAA−34,NAA−35,NAA−171,N
AA−122、NAA−142、NAA−160、NA
A−173K,ヒマシ硬化脂肪酸、NAA−42,NA
A−44、カチオンSA、カチオンMA、カチオンA
B,カチオンBB,ナイミ−ンL−201,ナイミ−ン
L−202,ナイミ−ンS−202,ノニオンE−20
8,ノニオンP−208,ノニオンS−207,ノニオ
ンK−204,ノニオンNS−202,ノニオンNS−
210,ノニオンHS−206,ノニオンL−2,ノニ
オンS−2,ノニオンS−4,ノニオンO−2、ノニオ
ンLP−20R,ノニオンPP−40R,ノニオンSP
−60R、ノニオンOP−80R、ノニオンOP−85
R,ノニオンLT−221,ノニオンST−221,ノ
ニオンOT−221,モノグリMB,ノニオンDS−6
0,アノンBF,アノンLG,ブチルステアレ−ト、ブ
チルラウレ−ト、エルカ酸、関東化学社製、オレイン
酸、竹本油脂社製、FAL−205、FAL−123、
新日本理化社製、エヌジェルブLO、エヌジョルブIP
M,サンソサイザ−E4030、信越化学社製、TA−
3、KF−96、KF−96L、KF96H、KF41
0,KF420、KF965,KF54,KF50,K
F56,KF907,KF851,X−22−819,
X−22−822,KF905,KF700,KF39
3,KF−857,KF−860,KF−865,X−
22−980,KF−101,KF−102,KF−1
03,X−22−3710,X−22−3715,KF
−910,KF−3935,ライオンア−マ−社製、ア
−マイドP、ア−マイドC,ア−モスリップCP、ライ
オン油脂社製、デユオミンTDO、日清製油社製、BA
−41G、三洋化成社製、プロファン2012E、ニュ
−ポ−ルPE61、イオネットMS−400,イオネッ
トMO−200イオネットDL−200,イオネットD
S−300、イオネットDS−1000イオネットDO
−200などが挙げられる。
でアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホ
ロン、テトラヒドロフラン、等のケトン類、メタノ−
ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、イソブチ
ルアルコ−ル、イソプロピルアルコール、メチルシクロ
ヘキサノール、などのアルコ−ル類、酢酸メチル、酢酸
ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチ
ル、酢酸グリコ−ル等のエステル類、グリコ−ルジメチ
ルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサ
ン、などのグリコールエーテル系、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、などの芳
香族炭化水素類、メチレンクロライド、エチレンクロラ
イド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒド
リン、ジクロルベンゼン、等の塩素化炭化水素類、N,
N−ジメチルホルムアミド、ヘキサン等のものが使用で
きる。これら有機溶媒は必ずしも100%純粋ではな
く、主成分以外に異性体、未反応物、副反応物、分解
物、酸化物、水分等の不純分がふくまれてもかまわな
い。これらの不純分は30%以下が好ましく、さらに好
ましくは10%以下である。本発明で用いる有機溶媒は
磁性層と非磁性層でその種類は同じであることが好まし
い。その添加量は変えてもかまわない。非磁性層に表面
張力の高い溶媒(シクロヘキサノン、ジオキサンなど)
を用い塗布の安定性を上げる、具体的には上層溶剤組成
の算術平均値が下層溶剤組成の算術平均値を下回らない
ことが肝要である。分散性を向上させるためにはある程
度極性が強い方が好ましく、溶剤組成の内、誘電率が1
5以上の溶剤が50%以上含まれることが好ましい。ま
た、溶解パラメ−タは8〜11であることが好ましい。
体は、厚みが1〜100μm、好ましくは3〜80μm
であることが適当である。非磁性可撓性支持体と下層の
間に密着性向上のための下塗り層を設けることができ
る。下塗層厚みは01〜2μm、好ましくは0.02〜
0.5μmである。また、非磁性支持体の磁性層側と反
対側にバックコ−ト層を設けることができる。この厚み
は0.1〜2μm、好ましくは0.3〜1.0μmであ
る。これらの下塗層、バックコ−ト層は公知のものが使
用できる。
ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレー
ト等のポリエステル類、ポリオレフィン類、セルロ−ス
トリアセテ−ト、ポリカ−ボネ−ト、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリスルフォン、アラミ
ド、芳香族ホ゜リアミト゛などの公知のフィルムが使用でき
る。これらの支持体にはあらかじめコロナ放電処理、プ
ラズマ処理、易接着処理、熱処理、除塵処理、などをお
こなっても良い。本発明に用いられる非磁性支持体はテ
ープの場合、MD方向のヤンク゛率が3.92〜14.7GPa(400〜1
500 Kg/mm2)、好ましくは4.9〜12.75GPa(500〜1300Kg/m
m2)、TD方向のヤンク゛率が4.9〜19.6GPa(500〜2000 Kg/mm
2)、好ましくは6.9〜17.6 GPa(700〜1800Kg/mm2)でTD
/MD比が1/1〜1/5、好ましくは1/1〜1/3
である。
向の100℃、30分での熱収縮率は好ましくは3%以
下、さらに好ましくは1.5%以下、80℃、30分で
の熱収縮率は好ましくは1%以下、さらに好ましくは
0.5%以下である。破断強度は両方向とも5〜100
kg/mm2が好ましい。
る工程は、少なくとも混練工程、分散工程、およびこれ
らの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程からな
る。個々の工程はそれぞれ2段階以上にわかれていても
かまわない。本発明に使用する強磁性粉末、結合剤、カ
−ボンブラック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、溶剤な
どすべての原料はどの工程の最初または途中で添加して
もかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工程で分
割して添加してもかまわない。例えば、ポリウレタンを
混練工程、分散工程、分散後の粘度調整のための混合工
程で分割して投入してもよい。
公知の製造技術を一部の工程として用いることができる
ことはもちろんであるが、混練工程では連続ニ−ダや加
圧ニ−ダなど強い混練力をもつものを使用することによ
り初めて本発明の磁気記録媒体の高い残留磁束密度(B
r)を得ることができた。連続ニ−ダまたは加圧ニ−ダ
を用いる場合は強磁性粉末と結合剤のすべてまたはその
一部(ただし全結合剤の30%以上が好ましい)および
強磁性粉末100重量部に対し15〜500重量部の範
囲で混練処理される。これらの混練処理の詳細について
は特開平1−106338号公報、特開昭64−792
74号公報に記載されている。また、下層非磁性層液を
調製する場合には高比重の分散メディアを用いることが
望ましく、ジルコニアビーズが好適である。
塗布する装置、方法の例として以下のような構成を提案
できる。 (1)磁性塗料の塗布で一般的に用いられるグラビア塗
布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルーシ゛ョン塗布装置等
により、まず下層を塗布し、下層がウェット状態のうち
に特公平1-46186号公報や特開昭60-238179号公報,特開
平2-265672号公報に開示されている支持体加圧型エクストルー
シ゛ョン塗布装置により上層を塗布する。 (2)特開昭63-88080号公報、特開平2-17971号公報,特
開平2-265672号公報に開示されているような塗布液通液
スリットを二つ内蔵する一つの塗布ヘッドにより上下層
をほぼ同時に塗布する。 (3)特開平2-174965号公報に開示されているハ゛ックアッフ゜
ロール付きエクストルーシ゛ョン塗布装置により上下層をほぼ同時に
塗布する。
体の電磁変換特性等の低下を防止するため、特開昭62-9
5174号公報や特開平1-236968号公報に開示されているよ
うな方法により塗布ヘッド内部の塗布液にせん断を付与
することが望ましい。さらに、塗布液の粘度について
は、特開平3-8471号公報に開示されている数値範囲を満
足する必要がある。本発明の磁気記録媒体を得るために
は、塗布後、配向を行う。配向には、100mT(1000
G)以上のソレノイドと200mT(2000G)以上のコバル
ト磁石を同極対向で併用することが好ましく、さらには
乾燥後の配向性が最も高くなるように配向前に予め適度
の乾燥工程を設けることが好ましい。また、ディスク媒
体として本発明を適用する場合はむしろ配向をランダマ
イズするような配向法が必要である。
シ、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等の耐
熱性のあるプラスチックロ−ルを使用する。また、金属
ロ−ル同志で処理することも出来る。処理温度は、好ま
しくは70℃以上、さらに好ましくは80℃以上であ
る。線圧力は、好ましくは200kg/cm、さらに好
ましくは300kg/cm以上である。本発明の磁気記
録媒体の磁性層面およびその反対面のSUS420Jに
対する摩擦係数は好ましくは0.5以下、さらに0.3
以下、表面固有抵抗は好ましくは104〜1012オ−ム
/sq、磁性層の0.5%伸びでの弾性率は走行方向、
幅方向とも好ましくは0.98〜19.6GPa(100〜2000
kg/mm2)、破断強度は好ましくは0.98〜29.4 GPa
(1〜30kg/cm2)、磁気記録媒体の弾性率は走行
方向、長手方向とも好ましくは0.98〜14.7GPa(100〜
1500kg/mm2)、残留のびは好ましくは0.5%
以下、100℃以下のあらゆる温度での熱収縮率は好ま
しくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下、もっ
とも好ましくは0.1%以下である。磁性層のガラス転
移温度(110Hzで測定した動的粘弾性測定の損失弾性率の
極大点)は50℃以上120℃以下が好ましく、下層の
それは0℃〜100℃が好ましい。損失弾性率は1×1
07〜8×108N/cm2(1×108〜8×109dyn/cm2)の
範囲にあることが好ましく、損失正接は0.2以下であ
ることが好ましい。損失正接が大きすぎると粘着故障が
出やすい。
100mg/m2以下、さらに好ましくは10mg/m2
以下であることが適当である。磁性層が有する空隙率は
下層、磁性層とも好ましくは30容量%以下、さらに好
ましくは20容量%以下である。空隙率は高出力を果た
すためには小さい方が好ましいが、目的によってはある
値を確保した方が良い場合がある。例えば、繰り返し用
途が重視されるデータ記録用磁気記録媒体では空隙率が
大きい方が走行耐久性は好ましいことが多い。本発明の
磁気記録媒体の磁気特性は磁場500mT(5KOe)で測定
した場合、テ−プ走行方向の角形比は0.70以上であ
り、好ましくは0.75以上さらに好ましくは0.85以上で
ある。テ−プ走行方向に直角な二つの方向の角型比は走
行方向の角型比の80%以下となることが好ましい。磁
性層のSFD(Switching Field Distribution)は
0.6以下であることが好ましい。磁性層の表面は粗さ
スペクトルにおいて、波長1〜5μmの粗さ成分強度が
0.2nm2以下、波長0.5〜1.0μmの粗さ成分強度が0.02〜
0.1nm2である。CNRを良好にする為には粗さ強度が小
さい程好ましいが、走行耐久性を良好にするためには、
波長0.5〜1.0μmの範囲の粗さ強度は0.02〜1.0nm2に保
つ必要がある。
を有するが、目的に応じ下層と磁性層でこれらの物理特
性を変えることができるのは容易に推定されることであ
る。例えば、磁性層の弾性率を高くし走行耐久性を向上
させると同時に下層の弾性率を磁性層より低くして磁気
記録媒体のヘッドへの当りを良くするなどである。2層
以上の磁性層にそれぞれどのような物理特性をもたらす
かは、公知の磁性層重層に関する技術を参考にすること
ができる。例えば上層磁性層のHcを下層のHcより高
くすることは特公昭37−2218号公報、特開昭58
−56228号公報等を初め多くの発明があるが、本発
明のように磁性層を薄層にすることにより、より高いH
cの磁性層でも記録が可能になる。
体的に説明する。実施例中「部」との表示は「重量部」
を意味する。 下層 非磁性粉体 α−Fe2O3 80部 平均長軸長 0.1μm 針状比 8.5 BET法による比表面積 56m2/g pH8、Fe2O3含有量90%以上 DBP吸油量27〜38ml/100g 表面処理剤Al2O3 カーボンブラック 20部 平均一次粒子径 16nm DBP吸油量 80ml/100g pH 8.0 BET法による比表面積 250m2/g 揮発分 1.5% 塩化ビニル共重合体 10部 日本セ゛オン社製MR-110 ポリエステルポリウレタン樹脂 5部 分子量3.5万 ネオヘ゜ンチルク゛リコール/カフ゜ロラクトンホ゜リオール/MDI=0.9/2.6/1 -SO3Na基 1×10-4eq/g含有 ブチルステアレート 1部 ステアリン酸 1部 メチルエチルケトン 100部 シクロヘキサノン 50部 トルエン 50部
分を連続ニ−ダで混練したのち、サンドミルを用いて分
散させた。得られた分散液にポリイソシアネ−トを下層
の塗布液には3部、上層磁性層塗布液には1部を加え、
さらにそれぞれにメチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン混合溶媒40部を加え,1μmの平均孔径を有するフィ
ルタ-を用いて濾過し、下層、上層磁性層形成用の塗布液
をそれぞれ調製した。得られた下層塗布液を、乾燥後の
厚さが1.2μmになるようにさらにその直後にその上
に磁性層の厚さが0.05μmになるように、厚さ5.5
μmで、MD、TDのヤンク゛率がそれぞれ5.88、8.82GPa
(600、900Kg/m3)のポリエチレンナフタレ−ト支持体上
に同時重層塗布をおこない、両層がまだ湿潤状態にある
うちに300mT(3000G)の磁力をもつコバルト磁石と1
50mT(1500G)の磁力をもつソレノイドにより配向さ
せ乾燥後、金属ロ−ルのみから構成される7段のカレン
ダーで温度90℃にて処理を行い、8mmの幅にスリッ
トし、8mmビデオテ−プを製造した。
したヘッドは再生用にBs 1.2T、キ゛ャッフ゜長が0.22μm
のMIGヘット゛。再生はシールト゛キ゛ャッフ゜0.2μm、MR膜のBsが1.2T
のシールト゛MRヘット゛を使用した。記録再生時のヘット゛/媒体相
対速度は10.5m/secで21MHzの単一周波信号を記録し
て、再生スヘ゜クトルをシバソク製スヘ゜クトルアナライサ゛ーで観測し
た。C/Nは21MHzのキャリア出力と19MHzのノイス゛の比とし
た。 (2)厚み測定 サンプルテープを長手方向に約0.1μmの厚みにタ゛イヤモ
ント゛カッターで切り出し、透過型電子顕微鏡で倍率1000
00倍で観測・撮影して磁性層表面、磁性層/下層界面
に線を引きZeiss社製画像処理装置IBAS2で測定し
た。測定長が21cmの場合85〜300回計測し平均値
dと標準偏差σを算出した。 (3)Ra測定 WYKO社 TOPO−3Dで磁性層表面の中心線平均粗さ
を求めた。 (4)SQ・Hc VSMにて外部磁場10KOeで測定した。
特開平8-102037号の実施例1に相当する。発明の効果と
してはC/R(一般に2dBでエラーレートに1桁影響
する)が2dB以上向上することが判定基準となる。な
お出力に関しては、ほとんどの実施例が比較例1に対し
て低くなる。しかし、MRヘット゛を使用する場合は出力の絶
対値が大きいので(従来のインタ゛クティフ゛ヘット゛+20dB)、-
10dB程度までは問題ではなく、むしろC/Rが高くなる
ことが重要である。従って、出力は参考テ゛ーターである。 実施例1;請求項1〜4に記載の全ての条件を満たす標
準的な実施例である。比較例1に比べてC/Nが6.8dB向上
する。 実施例2;実施例1に対して長軸長が短くσsの低い磁
性体でかつ磁性層を薄した例である(すなわち磁気エネルキ
゛ーが最も低くなるケース)。Hcも長軸長が短いこととσs
が小さいことに連動して低下している。比較例に対して
は充分に優位なC/Nが得られた。 実施例3;実施例1に対して長軸長が長く、σsが高い
磁性体で磁性層厚を厚くした例である(すなわち磁気エネ
ルキ゛ーが最も大きくなるケース。出力が向上するが、MRヘット゛
の飽和が発生し始めるのでノイス゛成分が大きくなるためC/
Nが低下し始める。 実施例4;下層粉体の長軸長、針状比が大きい例であ
り、実施例1より若干表面粗さが大きくC/Nが少し低
い。 実施例5;下層粉体の長軸長、針状比が小さい例であ
り、実施例1より界面変動(σ)が大きくC/Nが低下す
る。 実施例6、7;結合剤の量を増やして体積充填率を下げ
た例である。C/N比が低めになる。 実施例8;下層の粒状粉末を平均粒径35nmのTiO2にした
例である。 実施例9;下層のカーホ゛ン添加量が少ない例である。カレンタ゛
ーによる成形効果が低くC/Nが低めになる。 実施例10;下層のカーホ゛ン添加量が多い例である。下層
の分散性が悪く、表面粗さ、界面変動が大きくなりC/N
が低めになる。 比較例2;本出願の請求項に記載の条件を全て満たさな
い例である。
使用する高密度磁気記録において高いC/Nを示すこと
が分かる。一方、比較的範囲は近いが、針状強磁性合金
粉末としてσsが130〜1700A・m2/kg(130〜170emu/g)で
ある粉末を用いる特開平8-102037号に記載の発明は、比
較例1に示すように、MRヘット゛を再生に使用する高密度磁
気記録においては、本発明に比べて高いC/Nを示すこ
とはできない。
MRヘット゛を再生に使用する)において高いC/Nを示す塗
布型磁気記録媒体を提供することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】非磁性可撓性支持体上に非磁性粉末と結合
剤を含む下層を設け、その上に強磁性粉末と結合剤とを
含む磁性層を設けた磁気記録媒体において、前記磁性層
の平均厚みdが0.01〜0.1μmであり、前記磁性層に含
まれる強磁性粉末は平均長軸長が0.1μm以下であり、か
つσsが120A・m2/kg(120emu/g)以下である針状強磁性合
金粉末であり、前記下層に含まれる非磁性粉末は平均長
軸長が0.15μm以下である針状無機粉末であり、かつ前
記強磁性粉末の針状比は前記針状無機粉末の針状比以下
であることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】前記強磁性合金粉末の平均粒子体積が1500
〜15000nm3であり、かつHcが167KA/m(2100 Oe)以上であ
ることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】前記磁性層中の強磁性粉末の体積充填率が
30%以上であることを特徴とする請求項1または2に記
載の磁気記録媒体。 - 【請求項4】前記下層中に、平均粒子サイス゛50nm以下でか
つ真比重5以下の粒状粉末を、針状無機粉末100部に
対して10〜30部含むことを特徴とする請求項1〜3
のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
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