JP2001283405A - 磁気記録ヘッド及びそれを用いた磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録ヘッド及びそれを用いた磁気記録装置

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JP2001283405A JP2000095676A JP2000095676A JP2001283405A JP 2001283405 A JP2001283405 A JP 2001283405A JP 2000095676 A JP2000095676 A JP 2000095676A JP 2000095676 A JP2000095676 A JP 2000095676A JP 2001283405 A JP2001283405 A JP 2001283405A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体レーザと磁気ヘッドを集積化し、光ア
シスト効果を利用することで微小領域に磁気記録する光
磁気記録ヘッドを提供することを目的とする。 【解決手段】 半導体発光素子と、強磁性体と、歪み発
生手段と、を備え、前記半導体発光素子から放出される
光により記録媒体を加熱昇温して記録部の保磁力を低下
させ、この保磁力が低下した記録部に前記微小磁性体か
らの記録磁界を印加することにより前記記録媒体に磁気
的情報を記録可能とした磁気記録装置であって、この歪
み発生手段により前記強磁性体に歪みを付与して前記強
磁性体の磁化方向を逆磁歪効果により変化させることに
より、前記磁気的情報を記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録ヘッド及
びそれを用いた磁気記録装置に関し、より詳細には、本
発明は、光を照射することにより媒体を加熱した状態で
磁気的情報の記録を行う光アシスト型の磁気記録におい
て記録磁界を生成するためのコイルを不要とすることが
できる磁気記録ヘッド及びそれを用いた磁気記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】磁気的に情報の記録再生を行う磁気記録
装置は、大容量、高速、安価な情報記憶手段として発展
を続けている。特に、近年のハードディスクドライブ
(HDD)の進展は著しく、製品レベルで記録密度は1
0Gbpsi(Giga bits per squr
e inch)を、内部データ転送速度は100Mbp
s(Mega bits per second)を超
え、メガバイト単価は数円/MBに低価格化している。
HDDの高密度化は、信号処理、メカ・サーボ、ヘッ
ド、媒体、HDIなど複数の要素技術の集大成として進
展してきているが、近年、媒体の熱擾乱問題がHDDの
高密度化の阻害要因として顕在化しつつある。
【0003】磁気記録の高密度化は、記録セル(記録ビ
ット)サイズの微細化により実現するが、記録セルの微
細化により媒体からの信号磁界強度が減少するため、所
定の信号対雑音比(S/N)を確保する上では、媒体ノ
イズの低減化が必須となる。媒体ノイズの主因は、磁化
転移部の乱れであり、乱れの大きさは媒体の磁化反転単
位に比例する。磁気媒体には多結晶磁性粒子からなる薄
膜(本願明細書においては、「多粒子系薄膜」あるいは
「多粒子系媒体」と称する)が用いられているが、多粒
子系薄膜の磁化反転単位は、粒子間に磁気的な交換相互
作用が作用する場合は、交換結合された複数の磁性粒子
から構成される。
【0004】従来、例えば数100Mbpsiから数G
bpsiの記録密度においては、媒体の低ノイズ化は、
主に磁性粒子間の交換相互作用を低減し磁化反転単位を
小さくすることにより実現してきた。最新の10Gbp
si級の磁気媒体では、磁化反転単位は磁性粒子2−3
個分にまで縮小されており、近い将来、磁化反転単位は
磁性粒子一つに相当するまで縮小するものと予測され
る。
【0005】従って今後さらに磁化反転単位を縮小して
所定のS/Nを確保するためには、磁性粒子の大きさ自
身を小さくする必要がある。磁性粒子の体積をVとおく
と粒子の持つ磁気的エネルギーはKuVで表わされる。
ここでKuは粒子の磁気異方性エネルギー密度である。
低ノイズ化のためにVを小さくするとKuVが小さくな
り室温付近の熱エネルギーによって記録情報が乱れる、
という熱擾乱問題が顕在化する。
【0006】Shallokらの解析によれば、粒子の
磁気的エネルギーと熱エネルギー(kT;k:ボルツマ
ン定数、T:絶対温度)の比、KuV/kTは100程
度の値でないと記録寿命の信頼性を損ねる。従来から媒
体磁性膜に用いられてきたCoCr基合金のKu(2−
3×10erg/cc)では、低ノイズ化のために粒
径微細化を進めると熱擾乱耐性の確保が困難な状況に至
りつつある。
【0007】そこで近年、CoPt,FePdなど10
erg/cc以上のKuを示す磁性膜材料が注目を浴
びてきているが、粒径微細化と熱擾乱耐性を両立するた
めに、単純にKuを上げると別の問題が顕在化する。そ
れは記録感度の問題である。すなわち、媒体磁性膜のK
uを上げると媒体の記録保磁力Hc0(Hc0=Ku/
Isbと定義され、ここでIsbは媒体磁性膜の正味の
磁化を表す)が上昇し、Hc0に比例して飽和記録に必
要な磁界が増加する。
【0008】記録ヘッドから発生し媒体に印加される記
録磁界は記録コイルへの通電電流の他に、記録磁極材
料、磁極形状、スペーシング、媒体の種類、膜厚などに
依存するが、高密度化に伴い記録磁極先端部のサイズが
縮小することを考慮すると、発生磁界の大きさには限界
がある。
【0009】例えば、最も発生磁界の大きな単磁極ヘッ
ドと軟磁性裏打ち垂直媒体の組合せでも、記録磁界の大
きさは高々10kOe(Oe:エルステッド)程度が限
界である。一方で将来の高密度・低ノイズ媒体に必要な
5nm程度の粒径で、十分な熱擾乱耐性を得る上では、
10erg/cc以上のKuを示す磁性膜材料を採用
する必要があるが、その場合、室温付近における媒体の
記録に必要な磁界は10kOeを軽く上回るため、記録
ができなくなる。従って単純に媒体のKuを増加させて
しまうと、記録自体ができないという問題が顕在化する
のである。
【0010】以上説明したように、従来の多粒子系媒体
を用いた磁気記録では、低ノイズ化、熱擾乱耐性の確
保、記録感度の確保がトレードオフの関係にあり、これ
が記録密度の限界を決定する本質的な問題となっいた。
【0011】この問題を解決する方法として、光アシス
ト磁気記録方式が考えられる。多粒子系媒体を用いる光
アシスト磁気記録方式では、十分にノイズが低くなる程
度に微細な磁性粒子を用い、熱擾乱耐性を確保するため
に室温付近で高いKuを示す記録層を用いることが望ま
しい。このような大きなKuを有する媒体は、室温付近
では記録に必要な磁界が記録ヘッドの発生磁界を上回り
記録不能である。これに対して、光アシスト磁気記録方
式においては、記録磁極の近傍に光ビームなどを用いた
媒体加熱手段を配し、記録時に局所的に媒体を加熱し加
熱部のHc0をヘッドからの記録磁界以下に低下させて
記録する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】この基本コンセプトを
実現する上での重要なポイントは、(1)加熱中もしく
は加熱直後の媒体が冷却する前のタイミングで記録磁界
を供給して記録を完了すること、(2)記録完了後、媒
体が十分に冷却するまでに熱擾乱の影響で記録磁化が再
反転するのを防止すること、(3)隣接トラックを加熱
して隣接磁化転移を熱擾乱で破壊することの無いように
記録磁極の幅程度の微小領域のみを選択的に加熱するこ
と、である。
【0013】しかし、既存の半導体レーザと、誘導型磁
気ヘッドとを組み合わせたのでは、半導体レーザと磁気
ヘッドとを十分に接近させることが困難である。その結
果として、半導体レーザにより加熱された媒体が磁気ヘ
ッドの下に到達した時には、媒体が冷却しKuが再び上
昇して磁気記録が困難となるという問題がある。
【0014】また、磁気記録の高密度化のためには記録
ヘッドが微細になり、マイクロファブリケーションによ
って作成する必要がある。しかし、この工程は、従来の
コイルを作る工程よりも複雑であり、コストも高いとい
う問題がある。さらに、記録ヘッドが微小化されるにつ
れ、熱擾乱により記録媒体の情報が維持されにくくなっ
てくる。
【0015】一方、既存の半導体レーザ素子を加熱源と
して用いたのでは、ビームスポットサイズが大きいため
に、記録密度を上げると隣接する記録ビットや隣接トラ
ックに対するクロスライティングやクロスイレーズを生
ずるという問題もあった。
【0016】本発明は、かかる課題の認識に基づいてな
されたものである。すなわち、その目的は、十分に微小
な光スポットで媒体を加熱し、同時にレーザ光と記録磁
束とを十分に接近させて媒体に確実に光アシスト磁気記
録を行うことができる磁気記録装置を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の磁気記録ヘッド及びそれを用いた磁気記録
装置は、半導体発光素子と、強磁性体と、歪み発生手段
と、を備え、前記半導体発光素子から放出される光によ
り記録媒体を加熱昇温して記録部の保磁力を低下させ、
この保磁力が低下した記録部に前記微小磁性体からの記
録磁界を印加することにより前記記録媒体に磁気的情報
を記録可能とした磁気記録装置であって、前記歪み発生
手段により前記強磁性体に歪みを付与して前記強磁性体
の磁化方向を逆磁歪効果により変化させることにより、
前記磁気的情報を記録することを特徴とする。
【0018】ここで、前記半導体発光素子と前記記録媒
体との間に微小開口が設けられ、前記微小開口を介して
放出される近接場光が前記記録媒体に照射されるものと
しても良い。
【0019】また、前記歪み発生手段は、ピエゾ効果を
利用して前記強磁性体に前記歪みを付与するものとして
も良い。また、前記歪み発生手段は、前記強磁性体の周
囲を取り囲むように4つの電極を有し、前記4つの電極
に印加する電圧に応じて、前記強磁性体の磁化方向を逆
転可能としても良い。
【0020】また、前記歪み発生手段は、前記半導体発
光素子と同一の半導体材料を主要部として有するものと
しても良い。
【0021】また、前記歪み発生手段の前記主要部は、
前記半導体発光素子の光反射層と一体的に形成されてな
るものとしても良い。
【0022】また、前記半導体発光素子と前記記録媒体
との間に回折格子が設けられたものとしても良い。
【0023】また、前記半導体発光素子は、InAlG
aN系化合物半導体からなる発光層を有するものとして
も良い。
【0024】なお、本明細書において「InAlGaN
系化合物半導体」とは、InAl GaN(x≦
1,y≦1,z≦1,x+y+z=1)なる化学式にお
いて組成比x,y及びzをそれぞれの範囲内で変化させ
たすべての組成の半導体を含むものとする。例えば、I
nGaN(x=0.4、y=0、z=0.6)も「窒化
物半導体」に含まれるものとする。さらに、3族元素で
あるIn,Al,Gaの一部をB(ボロン)に置き換え
たものや、5族元素であるNの一部をAs(砒素)やP
(リン)に置き換えたものも含まれるものとする。この
際、3族元素としては上記の3つの元素(In,Al,
Ga)のいずれか1つが含まれ、また、5族元素として
は必ずN(窒素)が含まれるものとする。
【0025】
【発明の実施の形態】磁気コアに使用される強磁性体は
一般に磁化が向きやすい方向となる磁気容易軸を有し、
外部磁場がない場合、磁化はこの容易軸方向に向く性質
がある。この容易軸方向は応力によって変化する(逆磁
歪効果)ため、磁気コアに応力を加えることによってそ
の磁化方向を変えることができる。
【0026】本発明においては、発光素子と一体的に形
成するピエゾ素子により、磁気コアに応力を加えるとい
う独特の構成を採用する。
【0027】以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の
形態について説明する。
【0028】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る磁気記録装置の要部構成の具体例
を表す概念図である。すなわち、同図(a)は、光アシ
スト型磁気記録装置の記録ヘッドの要部斜視図であり、
同図(b)はその先端部の側面図である。
【0029】本実施形態の記録ヘッド1Aは、ピエゾ効
果素子11、その上に配置された膜厚0.05ミクロン
のSiO絶縁層12、さらに強磁性体である60%N
iパーマロイ片よりなる磁気記録ヘッド部13、そのヘ
ッド部に近接して設けられた微小開口14、及びこれら
磁気ヘッド部を配置したレーザダイオード15からな
る。
【0030】レーザダイオード15は、例えば活性層を
上下からクラッド層ではさんだ「ダブルへテロ構造」を
有するものとすることができる。そして、その端部にお
いて導波路部よりも上側の部分を除去し、ここにピエゾ
効果素子11が設けられた構成とされている。つまり、
ピエゾ効果素子11は、レーザダイオード15の導波路
に対して実質的に影響を与えないようしつつ、レーザ光
に近接して設けられている。
【0031】磁気記録ヘッド部13を構成するパーマロ
イ片は、同図において矢印Aで表した方向の磁界中で成
長されており、無付加状態においては磁化はこの方向を
向いている。その大きさは、例えば0.1ミクロン×
0.1ミクロン×0.1ミクロン程度である。厚さ0.
1ミクロンのパーマロイ片13は、磁壁幅が0.1ミク
ロンであるからその内部に磁壁を持つことができずに外
部におおきな磁場を漏洩する。
【0032】ピエゾ効果素子11は、同図において矢印
Sで表した方向にAlGaN層とInGaN層とを交互
に積層した積層体からなり、その圧電定数は、10
−11(m/V)以上とすることができる。AlGaN
層とInGaN層の層厚は、例えば、数10〜数100
ナノメータ程度とすることができ、積層数は、50〜1
00ペア程度とすれば良い。また、ピエゾ効果素子11
の大きさは、例えば10ミクロン×10ミクロン×10
ミクロン程度とすることができる。
【0033】ピエゾ効果素子11の両端には、電極17
A及び17Bが設けられ、約10Vの電圧を印加するこ
とによって矢印Sの方向に相対的に10−5程度伸び
る。この伸びは、SiO絶縁膜12を介してパーマロ
イ片13の伸びとなる。パーマロイの磁歪定数は2×1
−5であるから、この伸びによりパーマロイの磁化容
易軸は矢印Bの方向に変化する。10Vという印加電圧
は、通常のピエゾ素子では絶縁破壊を生じさせる可能性
があるが、AlGaN/InGaN系ではその心配はな
い。
【0034】レーザダイオード15は、ピエゾ効果素子
11と同様に、AlInGaN系の材料により形成する
ことができ、例えば、サファイア基板10の上に順次A
lInGaN系の材料をエピタキシャル成長させて形成
することができる。そして、電極18A及び18Bによ
り電流を注入すると、レーザ光Lを放出する。レーザ1
5の出射端面には、例えば、誘電体や金属などからなる
反射層が形成され、レーザ光の光軸に整合させて微小開
口部14が設けられている。レーザダイオード15から
放出されたレーザ光は、この微小開口部14によって近
接場光を発生する。なお、本願明細書において、「近接
場光」とは、エバネッセント波も包含しうるものとす
る。
【0035】近接場光による記録媒体の加熱を有効に利
用するためには、開口部14と磁気ヘッド部とを近接さ
せる必要がある。従来の光アシスト型磁気記録ヘッドで
は、磁気ヘッドをレーザダイオードに近接させるとレー
ザダイオードの導波路構造を破壊することになるため、
近接配置は容易ではなかった。本発明では、磁歪効果を
使用することにより磁気ヘッド部を大幅に小さくし、ピ
エゾ効果素子11をレーザダイオード15と同一の材料
系により形成することにより、同一の基板上、同一材料
系の素子上に形成することが可能となった。
【0036】磁気記録媒体Mは、光アシスト磁気記録ヘ
ッド13に対向して配置される。記録媒体Mは、高いK
uの磁性材料を有する記録層を有する。記録に際して
は、記録媒体Mは矢印Rの方向に走行し、微小開口部1
4から生じる近接場光により記録層M1が十分に加熱さ
れた後に、パーマロイ片13に近接する。
【0037】パーマロイ片13の磁化方向は、無負荷状
態においては矢印Aの方向であり、これに対向して設け
られる磁気記録媒体Mに対して磁化方向が傾斜している
ために、記録層M1に有効な記録磁界を与えることがで
きず、磁化転移を生じさせることはない。これに対し
て、ピエゾ効果素子11により歪が与えられると、磁化
方向が矢印Bに変化するため、記録層に対してパーマロ
イ片13からの漏洩磁界が印加され、磁化転移を生じさ
せることができる。つまり、ピエゾ効果素子11によっ
てパーロイ片13の磁化方向を変化させることにより、
記録層の磁化転移の有無を制御して磁気的情報を書き込
むことができる。
【0038】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。
【0039】図2は、本実施形態にかかる光アシスト型
の磁気記録装置の要部を表す概念図であり、同図(a)
はその記録ヘッド部の要部斜視図であり、同図(b)は
その先端部の上面図である。
【0040】本実施形態の記録ヘッド1Bは、端面発光
型レーザダイオードの端面付近の一部をピエゾ効果素子
として用いるものである。
【0041】すなわち、図2において、レーザダイオー
ド25の端面付近に一体的にピエゾ効果素子部21が設
けられている。これは、例えばレーザダイオード25を
AlGaInN系の材料により形成し、矢印Sの方向に
エピタキシャル層を積層させる際に、そのクラッド層の
一部あるいはクラッド層よりも外側に、AlGaN/I
nGaNのDBR層を挿入したものとすれば良い。そし
て、このように形成したDBR層は、レーザダイオード
の要部においては、光反射層として作用する。一方、こ
のDBR層は、端面付近においては、図示したように、
電極27A及び27Bを設けて積層方向に独立して電圧
を印加することにより、ピエゾ効果素子部21として動
作させることができる。ピエゾ効果素子部21の大きさ
は、例えば10ミクロン×10ミクロン×10ミクロン
程度とすることができる。
【0042】ここで、電極27Aは、その先端が半導体
層の内部に埋め込まれ、ピエゾ効果素子部21を構成す
るDBR構造を挟んで電極27Bと対向配置される。ま
た、図示した具体例とは別に、電極27Aを矢印ELで
表す面に形成しても良い。ここに電極27Aを形成する
とピエゾ効果素子部21に対する電界強度は低下する
が、電圧の印加は可能である。
【0043】ピエゾ効果素子部21の上には、ピエゾ効
果を大きくするためのMgO薄膜22を介して単結晶鉄
(Fe)片23Aと微小永久磁石23Bとが直列状に設
けられている。単結晶鉄片23の大きさは、例えば0.
2ミクロン×0.3ミクロン×0.05ミクロン程度と
することができる。鉄の磁壁幅は0.2ミクロン程度で
あるので、単結晶鉄片23Aの内部には磁壁が存在でき
ず、外部に大きな磁場が漏洩することになる。単結晶鉄
の磁化容易軸は<001>方向であるが、本具体例の場
合は、形状異方性により磁化は図の矢印Aの向きにな
る。
【0044】鉄(Fe)の磁歪係数は2×10−6であ
り、ピエゾ効果素子部21の圧電定数は10−11以上
であるので、ピエゾ効果素子部21に約1Vの電圧を印
加することにより、第1実施形態の場合と同様に、単結
晶鉄片23Aの磁化容易軸を矢印Bの方向に変化させる
ことができる。
【0045】ここで、永久磁石23Bの磁化方向を矢印
Pの方向にしておくと、ピエゾ効果素子部21に電圧を
印加することにより、単結晶鉄片23Aの磁化方向と整
合し、記録媒体Mに記録磁界が印加される。
【0046】本実施形態においても、レーザダイオード
25から放出されたレーザ光は、微小開口24において
近接場光を生ずる。記録媒体は、この近接場光により加
熱された後に単結晶鉄片23Aから漏洩する記録磁界が
印加されて磁気的情報が書き込まれる。
【0047】本実施形態においては、記録磁界を供給す
る磁極として微小な単結晶鉄片23Aを用いることによ
り、磁極先端部のサイズを極めて微細にすることができ
る。従って、記録ビットサイズを従来よりも大幅に縮小
して記録密度を大幅に高くすることが可能となる。
【0048】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。
【0049】図3は、本実施形態にかかる光アシスト型
の磁気記録装置の記録ヘッドの要部斜視図である。
【0050】本実施形態の記録ヘッド1Cは、側面発光
型のレーザダイオード35の端面付近にピエゾ効果素子
部31を形成したものである。
【0051】レーザダイオード35は、同図の矢印Sの
方向にエピタキシャル層を積層することにより形成され
る。そして、図2に表したものと同様に、そのクラッド
層の一部あるいはクラッド層よりも外側に、AlGaN
/InGaNのDBR層を挿入したものとする。このよ
うに形成したDBR層は、レーザダイオードの要部にお
いては、光反射層として作用する。一方、このDBR層
は、端面付近においては、図示したように、電極37A
及び37Bを設けて積層方向に独立して電圧を印加する
ことにより、ピエゾ効果素子部31として動作させるこ
とができる。本具体例においても、電極37Aの先端部
は、半導体層の内部に埋め込まれ、電極37Bと対向し
てピエゾ効果素子部31に電圧を印加する。
【0052】レーザ光は、レーザダイオード35の上面
から放出される。そして、この出射部に誘電体や金属な
どの層を形成し、スリット状の微小開口36または回折
格子をつくり近接場光を作り出すことができる。
【0053】大きさが1ミクロン×1ミクロン×1ミク
ロン程度のAlGaN/InGaN超格子構造ピエゾ効
果素子部31の上には、大きさが0.2ミクロン×0.
3ミクロン×0.05ミクロン程度の単結晶鉄片33A
および微小永久磁石33Bが設けられている。
【0054】ピエゾ効果素子部31は、対向した電極3
7A及び37Bを有しており電圧印可によって矢印Sの
方向に伸びる。単結晶鉄(Fe)の磁壁幅は前述したよ
うに0.2ミクロン程度であることからその内部に磁壁
が存在できないことになり、外部に大きな磁場が漏洩す
ることになる。単結晶鉄の磁化容易軸は<001>であ
るが、この場合は形状異方性により磁化は矢印Aの向き
とされている。鉄の磁歪係数は前述したように2×10
−6程度であり、ピエゾ効果素子部31の圧電定数は1
−11以上であるから、磁化の方向を考えると、ピエ
ゾ効果素子部31に0.1V程度の電圧を加えることに
より、磁化容易軸を矢印Bの方向に変化させることがで
きる。
【0055】図示しない記録媒体は、微小開口36に対
向して設けられ、微小開口36からの近接場光により加
熱された後に単結晶鉄片33Aから漏洩する記録磁界に
よって磁気的情報が書き込まれる。
【0056】本実施形態において永久磁石33Bを搭載
することで電圧印加時の磁気エネルギー変化を作り出し
ている点は、第2実施形態と同様である。
【0057】また、本実施形態においては、微小開口3
6の代わりに、回折格子を用いることもできる。
【0058】図4は、このような回折格子を表す概念図
である。すなわち、同図に表したように、レーザ光の出
力部Eを中心として回折格子Dが形成されている。この
ような回折格子を用いると、ソリッド・イマージョン・
レンズ(solid immersion lense)を形成することがで
き、フレネルレンズとしての集光作用を得ることもでき
る。
【0059】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態について説明する。
【0060】図5は、本実施形態にかかる光アシスト型
の磁気記録装置の記録ヘッドの要部斜視図である。
【0061】本実施形態の記録ヘッド1Dは、端面発光
型のレーザダイオードの端面にレーザの反射鏡を兼ねる
ピエゾ効果素子を設けたものである。すなわち、この記
録ヘッドは、3ミクロン×3ミクロン×1ミクロン程度
の大きさのAlN/InNピエゾ効果素子兼反射窓構造
部41を有する。この構造部において、AlN層とIn
N層の積層方向は、矢印Sの方向である。
【0062】レーザダイオード45は、端面発光型のレ
ーザである。ピエゾ効果素子兼反射窓構造部41の一部
は、レーザダイオード45の光出射端面の前方を覆うよ
うに延設されている。従って、その構成をレーザ光に対
して反射率の高いDBR(distributed Bragg reflecto
r)構造とすると、レーザ共振器の反射面としての作用
が得られる。このためには、AlN層とInN層をそれ
ぞれレーザ光の波長に応じて決定すれば良い。また、レ
ーザ光の出射部には、微小開口44が設けられている。
【0063】この構造部41の一部には、切り欠き状の
段差が設けられ、この面上に、膜厚0.05ミクロンの
SiO絶縁層42を介して、0.1ミクロン×0.1
ミクロン×0.1ミクロンの強磁性体である60%Ni
パーマロイよりなる磁気ヘッド部43が設けられてい
る。
【0064】磁気ヘッド部43を構成するパーマロイの
磁化方向は、無負荷状態においてレーザ光の光軸に対し
て斜めに設けられている。厚さ0.1ミクロンのパーマ
ロイは磁壁幅が0.1ミクロンであるから内部に磁壁を
持つことができずに、外部に大きな磁場が漏洩すること
は、前述した第1実施形態と同様である。
【0065】ピエゾ効果素子部41の圧電定数は10
−11(m/V)以上であり電極46A及び46B間に
1Vの電圧を印加することによって、水平方向に相対的
に10 −5だけのびる。この伸びはSiO絶縁膜42
を介してパーマロイ43の伸びとなる。このパーマロイ
の磁歪定数は2×10−5であるから、この伸びにより
パーマロイの磁化容易軸は図の奥行き方向となる。ピエ
ゾ部に形成されている微小開口部44は、レーザダイオ
ード45により発生したレーザ光から近接場を発生す
る。
【0066】近接場による発熱を有効に利用するために
は、微小開口部44と磁気ヘッド部43とを近接させる
必要がある。従来の磁気記録素子では、磁気ヘッド部を
発光素子に近接させると導波路構造を破壊することにな
り、近接は容易ではなかった。
【0067】本実施形態では磁歪効果を使用することに
より磁気ヘッド部を小さくし、反射窓とピエゾ効果素子
をレーザと同一材料を使用することにより同一基板上、
素子上に形成することにより可能とした。
【0068】以上説明した第1乃至第4の実施形態にお
いては、磁気ヘッド部からの漏洩磁界の方向が一定であ
るため、記録と消去のいずれか一方しか行うことができ
ない。記録と消去とを行うには、2つのヘッドを用いれ
ば良い。または、消去する場合は、光出力を大きくする
ことで記録を消去する方法もある。
【0069】(第5の実施の形態)次に、本発明の第5
の実施の形態について説明する。
【0070】図6は、本実施形態にかかる光アシスト型
の磁気記録装置の記録ヘッドの要部斜視図である。本実
施形態の記録ヘッド1Eは、第4実施形態に関して前述
した構造をさらに改良し、4つの電極57A〜57Dを
設けることによって、磁気ヘッド部53から正負両方向
の磁界を印加することができるものである。
【0071】すなわち、この記録ヘッド1Eは、3ミク
ロン×3ミクロン×1ミクロンのAlN/InNピエゾ
効果素子兼反射窓構造部51、その上に膜厚0.05ミ
クロンのSiO2絶縁層52を介して設けられた0.1
ミクロン×0.1ミクロン×0.1ミクロンの強磁性体
である60%Niパーマロイよりなる磁気ヘッド部5
3、そのヘッド部に近接した微小開口54、これら磁気
ヘッド部を配置したAlInGaN系レーザダイオード
55からなる。図示しない記録媒体は、微小開口部54
に対向するように配置される。
【0072】磁気ヘッド部53の磁化は、無負荷状態
で、レーザ光の光軸に対して垂直な方向Aを向いてい
る。厚さ0.1ミクロンのパーマロイは磁壁幅が0.1
ミクロンであるから内部に磁壁を持つことができずに外
部におおきな磁場が漏洩することは前述の通りである。
【0073】ピエゾ効果素子部51には、磁気ヘッド部
53をとり囲むように4つの対向電極57A〜57Dが
設けられている。この4つの電極を、対抗する2組の電
極として用いる。このときに、2組の電極に印加する電
圧を調節すると、ピエゾ効果素子部はレーザ光軸に対し
て斜めに伸びることになり、磁化容易軸のシフト方向を
決定することができる。
【0074】図7は、4つの電極に印加する電圧と、上
方からみた磁気ヘッド部53の磁化方向との関係を表す
概念図である。電圧を印加しない場合は、同図(a)に
表したように、磁気ヘッド部53の磁化は、レーザ光軸
に対して垂直方向すなわち、媒体面に対して略平行な方
向にある。
【0075】これに対して、図7(b)に表したよう
に、隣接する(57A、57C)側が隣接する(57
B、57D)側に対して負であり、且つ対向する(57
A、57D)が、対向する(57B、57Cよりも大き
な電位差を有するように電圧を印加する。すると、ピエ
ゾ効果素子部は、(57A、57D)の対角方向におい
て斜めに伸びる。その結果として、磁気ヘッド部53の
磁化は、同図に表したようにシフトする。これに続け
て、図7(c)に表したように電圧を印加すると、磁気
ヘッド部53の磁化は、さらにシフトして記録媒体に向
かう方向になる。
【0076】一方、電圧を印加しない状態(図7
(a))から、図7(d)に表したように電圧を印加す
ると、ピエゾ効果素子部は、(57B、57C)の対角
方向において斜めに伸びる。その結果として、磁気ヘッ
ド部53の磁化は、同図に表したようにシフトする。こ
れに続けて、図7(d)に表したように電圧を印加する
と、磁気ヘッド部53の磁化は、さらにシフトして記録
媒体から離れる方向になる。
【0077】つまり、4つの電極57A〜57Dの電圧
を調節することにより、磁気ヘッド部53からの発生磁
界が正負の2種類生じさせることが可能となる。磁化方
向を手前側と奥行き側に選ぶことができるため、記録/
消去が可能となる。このままでも十分であるが、この中
間状態をへて、さらに同じ側の電圧差を0にする方法も
ある。この場合光出力は一定でよい。ピエゾ効果素子部
兼反射窓構造部51に形成されている微小開口部54
は、レーザダイオード55により発生したレーザ光から
近接場を発生することは他の実施例と変わりはない。
【0078】以上第1乃至第5の実施の形態に関して説
明した記録ヘッドは、例えば、記録再生一体型の磁気ヘ
ッドアセンブリに組み込まれ、熱アシスト型の磁気記録
装置として実現される。
【0079】図8は、このような磁気記録装置の概略構
成を例示する要部斜視図である。すなわち、本発明の熱
アシスト磁気記録装置150は、ロータリーアクチュエ
ータを用いた形式の装置である。同図において、長手記
録用または垂直記録用磁気ディスク200は、スピンド
ル152に装着され、図示しない駆動装置制御部からの
制御信号に応答する図示しないモータにより矢印Aの方
向に回転する。磁気ディスク200は、長手記録用また
は垂直記録用の記録層を有し、さらに、その上に積層さ
れた軟磁性層とを有する「キーパードメディア」の構成
を有しても良い。磁気ディスク200は、磁気ディスク
200に格納する情報の記録再生を行うヘッドスライダ
153は、薄膜状のサスペンション154の先端に取り
付けられている。ここで、ヘッドスライダ153は、第
1乃至第5実施形態に関して前述した記録ヘッド部をそ
の先端付近に搭載している。
【0080】磁気ディスク200が回転すると、ヘッド
スライダ153の媒体対向面(ABS)は磁気ディスク
200の表面から所定の浮上量をもって保持される。
【0081】サスペンション154は、図示しない駆動
コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータ
アーム155の一端に接続されている。アクチュエータ
アーム155の他端には、リニアモータの一種であるボ
イスコイルモータ156が設けられている。ボイスコイ
ルモータ156は、アクチュエータアーム155のボビ
ン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、このコ
イルを挟み込むように対向して配置された永久磁石およ
び対向ヨークからなる磁気回路とから構成される。
【0082】アクチュエータアーム155は、固定軸1
57の上下2箇所に設けられた図示しないボールベアリ
ングによって保持され、ボイスコイルモータ156によ
り回転摺動が自在にできるようになっている。
【0083】図9は、本発明の磁気記録装置の全体構成
を例示するブロック図である。図9において、Ioは発
光素子駆動入力、Isは信号入力、Osは信号出力、2
01は発光素子駆動回路系、202はヘッドに内蔵され
た発光素子、203はECC(誤り訂正コード)附加回
路系、204は変調回路系、205は記録補正回路系、
206はヘッドに内蔵されたピエゾ効果素子部、207
は媒体、208はヘッドに内蔵された再生素子部、20
9は等価回路系、210は復号回路系、211は復調回
路系、212はECC回路系である。
【0084】本発明の磁気記録装置は、従来の磁気ディ
スク装置に、発光素子駆動入力Io、発光素子駆動回路
系201、発光素子202が附加されたブロック構成を
為す点、図1〜図7に例示したような独特の記録ヘッド
部が設けられた点が特徴である。
【0085】発光素子駆動入力はレーザ素子へのDC電
圧の供給で構わず、発光素子駆動回路系は特に設けずに
発光素子をDC駆動しても構わない。変調回路の出力に
同期させてパルス的に駆動しても良く、パルス駆動の方
が回路構成は複雑化するが、レーザの寿命を長期化する
上では好ましい。ECC附加回路系203とECC回路
系212は特に設けなくても構わない。変復調の方式、
記録補正の方式は自由に選定することが可能である。
【0086】媒体への情報入力は、発光素子部202か
らの光照射と、この光照射でHc0が低下している媒体
位置に、ピエゾ効果素子部206から記録信号変調され
た記録磁界を印加することにある。記録情報が媒体面上
の磁化転移列として形成される点は従来の磁気記録装置
と同等である。この時に、図1〜図7に関して前述した
ように本発明によれば、加熱のためのレーザ光と磁気記
録ヘッドの先端とを極めて近接させることができるの
で、加熱と磁気書き込みとを最適なタイミングで行うこ
とができる。つまり、超高密度の磁気記録を超高速に行
うことが可能となる。
【0087】磁化転移列から発生する媒体からの漏洩磁
界を信号磁界として再生素子部208が検出する。再生
素子部はGMR型が典型的であるが、通常のAMR(an
isotropic magnetoresistance)型でも良く、将来的に
はTMR(tunneling magnetoresistance)型を採用し
ても良い。
【0088】また、本発明の磁気記録装置において用い
る記録媒体は、いわゆるハードディスクには限定され
ず、その他フレキシブルディスクや磁気カードなどの磁
気的記録が可能なあらゆる媒体を用いることができる。
光ディスクと磁気ディスクとを組み合わせたものを用い
ることも可能である。
【0089】さらに、本発明の磁気記録装置は、磁気記
録のみを実施するものでも良く、記録・再生を実施する
ものでも良い。磁気ヘッドと媒体との位置関係について
も、いわゆる「浮上走行型」でも「接触走行型」でも良
い。さらに、記録媒体を磁気記録装置から取り外し可能
とした、いわゆる「リムーバブル」の形式の磁気記録装
置であっても良い。
【0090】以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の
形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具
体例に限定されるものではない。
【0091】例えば、レーザダイオードやピエゾ効果素
子の材料や構造は、当業者が公知の技術から適宜選択し
て同様に用いて同様の各種の効果を得ることができる。
例えば、レーザダイオードとしていわゆる面発光型の素
子を用いることもできる。
【0092】また、磁気ヘッド部を構成する磁性材料に
ついても、パーマロイや鉄以外に種々の公知の材料を適
宜選択して同様に用いることができる。
【0093】その他、本発明はその要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施することが可能である。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
イルを必要としない光アシスト方式の磁気記録ヘッドを
搭載した磁気記録装置を提供することができるようにな
る。その結果として、加熱源としての半導体レーザと磁
気書き込み手段としての磁気ヘッドとを近接して配置す
ることができるようになる。両者を近接して配置する
と、記録媒体が加熱された後、冷却する前に磁気的情報
を書き込むことができるようになり、従来よりも高いK
uを有する媒体を用いることができる。その結果とし
て、記録ビットサイズを縮小しても熱擾乱によるデータ
の消失の問題がなくなり、従来よりも記録密度を大幅に
高くすることが可能となる。
【0095】また、本発明においては、加熱源として近
接場光を用いるために、加熱領域を極めて限定すること
ができる。その結果として、クロスライティングやクロ
スイレーズを防ぎつつ、トラックサイズや記録ビットサ
イズを縮小することができ、従来よりも高い密度の磁気
記録を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる光アシスト型の
磁気記録装置の要部を表す概念図であり、同図(a)は
その記録ヘッド部の要部斜視図であり、同図(b)はそ
の先端部の側面図である。
【図2】本発明の第2実施形態にかかる光アシスト型の
磁気記録装置の要部を表す概念図であり、同図(a)は
その記録ヘッド部の要部斜視図であり、同図(b)はそ
の先端部の上面図である。
【図3】本発明の第3実施形態にかかる光アシスト型の
磁気記録装置の記録ヘッドの要部斜視図である。
【図4】回折格子を表す概念図である。
【図5】本発明の第4実施形態にかかる光アシスト型の
磁気記録装置の記録ヘッドの要部斜視図である。
【図6】本発明の第5実施形態にかかる光アシスト型の
磁気記録装置の記録ヘッドの要部斜視図である。
【図7】4つの電極に印加する電圧と、上方からみた磁
気ヘッド部53の磁化方向との関係を表す概念図であ
る。
【図8】磁気記録装置の概略構成を例示する要部斜視図
である。
【図9】磁気記録装置の全体構成を例示するブロック図
である。
【符号の説明】
1A〜1E 記録ヘッド 11、21、31、41、51 ピエゾ効果素子部 12、22、32、42、52 絶縁膜 13、23、33、34、35 強磁性体 14、24、34、44、54 微小開口 17、27、37、47、57 電極(ピエゾ効果素子
用) 18、28、38、48、58 電極(レーザダイオー
ド用) 150 熱アシスト磁気記録装置 152 スピンドル 153 ヘッドスライダ 154 サスペンション 155 アクチュエータアーム 156 ボイスコイルモータ 160 磁気ヘッドアセンブリ 200 媒体(磁気記録ディスク) Io 発光素子駆動入力 Is 信号入力 Os 信号出力 201 発光素子駆動回路系 202 発光素子部 203 ECC(誤り訂正コード)附加回路系 204 変調回路系 205 記録補正回路系 206 ピエゾ素子部 207 媒体 208 再生素子部 209 等価回路系 210 復号回路系 211 復調回路系 212 ECC回路系

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体発光素子と、強磁性体と、歪み発生
    手段と、を備え、前記半導体発光素子から放出される光
    により記録媒体を加熱昇温して前記記録媒体の記録層の
    保磁力を低下させ、この保磁力が低下した前記記録層に
    前記強磁性体から記録磁界を印加することにより前記記
    録媒体に磁気的情報を記録可能とした磁気記録ヘッドで
    あって、 前記歪み発生手段により前記強磁性体に歪みを付与して
    前記強磁性体の磁化方向を逆磁歪効果により変化させる
    ことにより、前記磁気的情報を記録することを特徴とす
    る磁気記録ヘッド。
  2. 【請求項2】前記半導体発光素子と前記記録媒体との間
    に微小開口が設けられ、前記微小開口を介して放出され
    る近接場光が前記記録媒体に照射されることを特徴とす
    る請求項1記載の磁気記録ヘッド。
  3. 【請求項3】前記歪み発生手段は、ピエゾ効果を利用し
    て前記強磁性体に前記歪みを付与することを特徴とする
    請求項1または2に記載の磁気記録ヘッド。
  4. 【請求項4】前記歪み発生手段は、前記強磁性体の周囲
    を取り囲むように4つの電極を有し、前記4つの電極に
    印加する電圧に応じて、前記強磁性体の磁化方向を逆転
    可能としたことを特徴とする請求項3記載の磁気記録ヘ
    ッド。
  5. 【請求項5】前記歪み発生手段は、前記半導体発光素子
    と同一の半導体材料を主要部として有することを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】前記歪み発生手段の前記主要部は、前記半
    導体発光素子の光反射層と一体的に形成されてなること
    を特徴とする請求項5記載の磁気記録ヘッド。
  7. 【請求項7】前記半導体発光素子に回折格子が設けられ
    たことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載
    の磁気記録ヘッド。
  8. 【請求項8】前記半導体発光素子は、InAlGaN系
    化合物半導体からなる発光層を有することを特徴とする
    請求項1〜7のいずれか1つに記載の磁気記録ヘッド。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか1つに記載の磁気
    記録ヘッドを備えたことを特徴とする磁気記録装置。
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