JP2001281446A - 光学フイルム、偏光板および液晶表示装置 - Google Patents

光学フイルム、偏光板および液晶表示装置

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JP2001281446A JP2000095399A JP2000095399A JP2001281446A JP 2001281446 A JP2001281446 A JP 2001281446A JP 2000095399 A JP2000095399 A JP 2000095399A JP 2000095399 A JP2000095399 A JP 2000095399A JP 2001281446 A JP2001281446 A JP 2001281446A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な散乱特性を示し且つ散乱特性の制御が
容易な光学フィルムを得る。 【解決手段】 透明支持体上に、ある偏光を選択的に透
過し、他の偏光を選択的に反射または散乱する偏光選択
層が形成されている光学フイルムにおいて、偏光選択層
を光学的等方性相と光学的異方性相とから形成し、光学
的異方性相に光配向性化合物と配向により光学的異方性
を発現する化合物とを添加し、光照射によって光学的異
方性相の光学的異方性が発現させ、そして、遅相軸およ
び進相軸の一方の軸における光学的異方相の屈折率と光
学的等方相の屈折率とが実質的に同じになるように調整
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学フイルム、偏光板
および液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光のような自然光やランプのような
通常の人為的光源からの光は無偏光(ランダム偏光)で
あるが、偏光素子を用いることで偏光(直線偏光、円偏
光、楕円偏光)成分を取り出すことができる。取り出し
た偏光は、様々な光学機器に利用できる。現在広く普及
している液晶表示装置は、偏光の性質を利用して画像を
表示する装置であるとも言える。広義の偏光素子には、
直線偏光素子、円偏光素子および楕円偏光素子が含まれ
る。ただし、通常の(狭義の)偏光素子は、直線偏光素
子を意味する。本明細書においても、特に規定しない
「偏光素子」は、直線偏光素子を意味する。直線偏光素
子は、最も基本的な偏光素子である。円偏光素子は、一
般に、直線偏光素子とλ/4板との直線偏光素子の積層
体である。楕円偏光素子は、一般に、直線偏光素子とλ
/4板以外の位相差板との積層体である。従って、様々
な(広義の)偏光素子において、直線偏光素子の光学的
な機能が重要である。
【0003】直線偏光素子としては、一般にポリビニル
アルコール系フイルムからなる光吸収型偏光素子が用い
られている。ポリビニルアルコール系偏光素子は、ポリ
ビニルアルコール系フイルムを延伸しヨウ素または二色
性染料を吸着するのとにより製造する。偏光素子の透過
軸(偏光軸)は、フイルムの延伸方向に垂直な方向に相
当する。光吸収型偏光素子は、透過軸に平行な偏光成分
のみを透過して、それと直交方向の偏光成分を吸収す
る。従って、光の利用効率は、理論的に50%以下(実
際にはさらに低い値)である。
【0004】偏光素子の光の利用効率を向上させるた
め、光吸収型偏光素子に代えて、または光吸収型偏光素
子に加えて、光散乱型偏光素子を使用することが提案さ
れている。光散乱型偏光素子も、光吸収型偏光素子と同
様に、透過軸と平行な偏光成分のみを透過する。ただ
し、光散乱型偏光素子では、透過軸と直交方向の偏光成
分を吸収せずに前方もしくは後方に散乱し、偏光素子の
光の利用効率を向上させる。光散乱型偏光素子による光
の利用効率改善の機構は以下のように複数ある。
【0005】(A)前方散乱光の偏光解消による光の利
用効率改善 光散乱型偏光素子では、透過軸と直交方向の偏光成分は
前方もしくは後方に散乱される。このうち前方散乱され
た光が偏光解消され、前方散乱光の偏光方向が入射光の
偏光方向から回転することにより、光散乱型偏光素子の
透過軸方向の偏光成分が入射光よりも増加する。光散乱
型偏光素子において、厚み方向に多数の粒子が存在する
場合には、多重散乱により偏光解消の程度が強くなる。
このように、散乱型偏光素子を使用する場合には、前方
散乱光の偏光解消により光吸収型偏光素子のみを使用す
る場合よりも光の利用効率が向上する。
【0006】(B)後方散乱光の再利用(偏光解消)に
よる光の利用効率改善 光散乱型偏光素子の透過軸と直交方向の偏光成分のうち
後方散乱された光は、後方散乱される際に偏光解消され
る。後方散乱された光は、光源であるバックライトの背
面に配置された金属反射板により反射され、再度光散乱
型偏光素子へ入射する。ここで、再入射する光は後方散
乱する際に偏光解消を受け、散乱型偏光素子の透過軸と
平行方向の偏光成分が生じており、この偏光成分は散乱
型偏光素子を透過する。このように、光散乱型偏光素子
による後方散乱と金属反射板での反射を繰り返すことに
より光の利用効率を向上させることができる。
【0007】(C)後方散乱光の再利用(偏光方向の回
転)による光の利用効率改善 λ/4板と金属反射板とを配置した光学系に、λ/4板
の遅相軸と45°をなすように直線偏光を入射させる
と、偏光方向が入射光と90°回転した反射光が戻って
くる。光散乱型偏光素子と金属反射板(バックライトの
背面に配置される)との間に、λ/4板を光散乱型偏光
素子の透過軸とλ/4板の遅相軸が45°をなすように
配置することによって上記と同じ効果が得られる。光散
乱型偏光素子において後方散乱された光の偏光方向の分
布は、光散乱型偏光素子の透過軸と直交方向が大きい。
この後方散乱された光がλ/4板を透過して金属反射板
により反射され再度、光散乱型偏光素子に入射する光の
偏光方向の分布は、光散乱型偏光素子の透過軸に平行方
向に大きくなっており、透過軸に平行な偏光成分は光散
乱型偏光素子を透過する。このように、光散乱型偏光素
子と金属反射板との間にλ/4板を配置することによ
り、光の利用効率を向上させることができる。
【0008】光散乱型偏光素子については、特開平8−
76114号、特開平9−274108号、特開平9−
297204号、特表平11−502036号、特表平
11−509014号の各公報および米国特許5783
120号、米国特許5825543号、米国特許586
7316号明細書に記載がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の光散乱型偏光素
子のうち、特開平8−76114号、特開平9−274
108号、特開平9−297204号、特表平11−5
09014号の各公報および米国特許5783120
号、米国特許5825543号、同5867316号の
各明細書に開示されている光散乱型偏光素子は、光吸収
型偏光素子と同様にポリマーフイルムの延伸により製造
している。ポリマーフイルムの延伸による製造方法で
は、フイルム面内の延伸むらが生じやすく、大面積にわ
たって均一な散乱特性を得ることは困難である。また、
延伸ではポリマーマトリックスと分散粒子の屈折率を個
別に制御することが困難である。特表平11−5020
36号公報記載の光散乱型偏光素子は、ポリマーフイル
ム中に液晶を分散し、電場または磁場を印加する方法で
光学的異方性化合物(液晶)を配向させている。しか
し、電場または磁場を大面積に均一に印加することは困
難であり、大面積にわたって均一な散乱特性を得ること
は困難である。しかも上記のような光散乱型偏光素子の
面内の散乱特性の不均一性は、液晶表示装置の面内の輝
度のむらにつながる。本発明の目的は、偏光素子の光利
用効率を向上させ、かつその散乱特性の制御が容易であ
り、かつ大面積にわたって均一な散乱特性を示す偏光選
択性光学フイルムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
ように達成された。 (1)透明支持体上に、ある偏光を選択的に透過し、他
の偏光を選択的に反射または散乱する偏光選択層が形成
されている光学フイルムであって、偏光選択層が光学的
等方性相と光学的異方性相とからなり、光学的異方性相
が光配向性化合物と配向により光学的異方性を発現する
化合物とを含み、光照射によって光学的異方性相の光学
的異方性が発現されており、そして、面内の遅相軸およ
び進相軸の一方の軸における光学的異方相の屈折率と光
学的等方相の屈折率とが実質的に同じであることを特徴
とする光学フイルム。 (2)偏光照射によって光学的異方性相の光学的異方性
が発現されている(1)に記載の光学フイルム。 (3)光配向性化合物が、アゾベンゼン構造、スチルベ
ン構造、シンナモイル基、カルコン構造またはクマリン
構造を含む側鎖と炭化水素主鎖とを有するポリマーであ
る(1)に記載の光学フイルム。
【0011】(4)ある偏光を選択的に透過し、他の偏
光を選択的に反射または散乱する偏光選択層を有する光
散乱型偏光選択素子と、ある偏光を選択的に透過し、他
の偏光を選択的に吸収する偏光選択層を有する光吸収型
偏光選択素子とが積層されている偏光板であって、光散
乱型偏光選択素子の偏光選択層が光学的等方性相と光学
的異方性相とからなり、光学的異方性相が光配向性化合
物と配向により光学的異方性を発現する化合物とを含
み、光照射によって光学的異方性相の光学的異方性が発
現されており、面内の遅相軸および進相軸の一方の軸に
おける光学的異方相の屈折率と光学的等方相の屈折率と
が実質的に同じであり、そして、光学的異方性相の屈折
率と光学的等方性相の屈折率とが実質的に同じである光
学的異方性相の軸と光吸収型偏光選択素子の透過軸とが
実質的に平行であることを特徴とする偏光板。
【0012】(5)バックライト、偏光板、液晶セル、
そして偏光板がこの順に積層されている液晶表示装置で
あって、バックライトと液晶セルとの間の偏光板が、あ
る偏光を選択的に透過し、他の偏光を選択的に反射また
は散乱する偏光選択層を有する光散乱型偏光選択素子
と、ある偏光を選択的に透過し、他の偏光を選択的に吸
収する偏光選択層を有する光吸収型偏光選択素子とが積
層されている偏光板であり、光散乱型偏光選択素子の偏
光選択層が光学的等方性相と光学的異方性相とからな
り、光学的異方性相が光配向性化合物と配向により光学
的異方性を発現する化合物とを含み、光照射によって光
学的異方性相の光学的異方性が発現されており、面内の
遅相軸および進相軸の一方の軸における光学的異方相の
屈折率と光学的等方相の屈折率とが実質的に同じであ
り、そして、光学的異方性相の屈折率と光学的等方性相
の屈折率とが実質的に同じである光学的異方性相の軸と
光吸収型偏光選択素子の透過軸とが実質的に平行である
ことを特徴とする液晶表示装置。本明細書において、
「光学的異方性」とは複屈折率が0.05乃至1.00
(0.05以上、1.00以下)であることを意味し、
「光学的等方性」複屈折率が0.05未満であることを
意味する。また、「屈折率が実質的に異なる」とは屈折
率の差が0.05以上であることを意味し、「屈折率が
実質的に同じ」とは、屈折率の差が0.05未満である
ことを意味する。さらに、「面内の遅相軸」は面内で
(すなわちフイルム法線方向から観察したとき)屈折率
が最大となる方向を意味し、「面内の進相軸」は面内で
屈折率が最小となる方向を意味する。また、本明細書に
おいて「実質的に平行」とは、厳密に平行となる方向か
ら±15゜までの方向を意味する。
【0013】
【発明の効果】2種類の化合物の混合層は、塗布のみに
よって、あるいは熱または光照射することにより相分離
を引き起こして白濁する。分離した相のうち一方が光学
的異方性を有するとき、その異方性の一方の軸から見た
屈折率が光学的に等方な相の屈折率とほぼ同じ場合、偏
光面がその軸を含む面内にある偏光は散乱することなく
透過する。一方、この偏光と直交する偏光面を有する偏
光は光学的異方相と光学的等方相の屈折率差によって散
乱する。特に光照射を用いる場合、光配向性の化合物と
併用することによって、光学的異方性を発現する化合物
を光配向させることができるが、この方法は前記延伸に
よる製造方法に比べ、大面積にわたって均一な散乱特性
が得られる。また、電場や磁場による製造方法に比べる
と簡便に大面積で配向させることができ、結果として大
面積にわたって均一な散乱特性が得られる。
【0014】以上のように、本発明の光学フイルムで
は、光照射によって光散乱型偏光素子として必要な光学
的性質を容易に達成することができる。必要な光学特性
を達成した光散乱型偏光素子を用いることで、前記前方
散乱偏光解消型、後方散乱偏光解消型、後方散乱偏光回
転型のいずれか方式により偏光素子の光の利用効率を著
しく向上することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、光学フイルムの基本的な
構成を示す断面模式図である。図1のa〜cに示す光学
フイルムは、いずれも、透明支持体(11)上におい
て、偏光選択層(12)が光学的異方性化合物からなる
光学的異方相(13)と光学的等方性化合物からなる光
学的等方相(14)に相分離している。光学的異方相
(13)は、光照射により、光学的異方性が発現してい
る。光照射により発現した光学異方相の二つの屈折率n
1とn2との大小関係は、用いる光学的異方性化合物の
性質により異なる。光学フイルムが偏光選択性光学フイ
ルムとして機能するためには、n1とn2の一方が光学
的等方性化合物の屈折率と実質的に等しい値、すなわち
0.05未満となることが必要である。屈折率が実質的
に等しくなるn1またはn2の方向が、偏光選択層の透
過軸に相当する。
【0016】図2は、最も基本的な液晶表示装置の構成
である。一般的な液晶表示装置は、光源として最裏面に
エッジライト方式のバックライト光源(21)を配置
し、裏面より順にバックライトの光を表面に出射させる
反射板(22)および導光板(23)とからなる。な
お、導光板を用いない直下型バックライトを使用する液
晶表示装置もある。光源の上には両側を2枚の従来の光
吸収型偏光素子(24)、(25)により挟持されてな
る液晶セル(26)があり、これにより画像表示機能を
有する。光源から出射された光は下側偏光素子(24)
によって、少なくとも50%吸収されるため、この構成
では理論上50%以上の光の利用効率は得られない。
【0017】図3は、光学フイルムを用いた液晶表示装
置の構成例である。図3のaは、光学フイルムの効果を
示す単純な構成例である。光学フイルム(31)によっ
て、光吸収型偏光素子(24)の透過軸と同じ方向の偏
光は選択的に透過し、偏光素子透過軸と直交する偏光は
一部は前方散乱による偏光解消によって偏光面が透過軸
方向に揃えられることにより利用効率が向上し、一部は
後方散乱によって光源側へ戻り、導光板等で偏光解消さ
れて反射板で反射し、再び光学フイルム(31)に戻っ
て再利用されることにより利用効率が向上する。
【0018】図3のbは、光学フイルムを偏光素子の保
護膜として用いた光散乱型偏光選択素子(32)を、さ
らに他の機能を有するフイルムと組み合わせた構成例で
ある。光源から出射された光は散乱シート(33)によ
り面内で輝度が均一化され、光を所定方向に集光する機
能を有するフイルム(34)により、ユーザが見ること
の無い極端に斜め方向の光を正面付近に集光させて利用
効率を向上させる。このフイルムでは逆にユーザが見る
可能性のある正面よりやや斜め方向の光を減少させる
が、偏光素子によって適度に拡散され、図3のaと同様
の原理で輝度を向上させると共に自然な輝度の視野角分
布が得られることになる。また、図3のaの構成では、
光学フイルム(31)の偏光選択層と反対側の面および
光吸収型偏光素子表面で反射があるため光の利用効率が
約10%減少するが、偏光素子の保護膜として用いるこ
とによりこの反射面が無くなるため、これだけでも光の
利用効率は約10%増加する。
【0019】図3のcは、光学フイルムあるいは偏光素
子の輝度向上機能を更に良化した液晶表示装置の構成例
である。偏光選択層の表面に直接または他の層を介して
反射防止層(35)を付与することにより、表面での反
射を減少させ、偏光選択層内に入射する光量を増加させ
ることができる。さらに前記後方散乱偏光回転型のよう
に、偏光素子(32)の下側にλ/4板(36)を用い
ることにより、後方散乱された光散乱型偏光素子の透過
軸と直交する偏光が2度λ/4板を通過することにより
光散乱型偏光素子の透過軸に偏光面を有するように回転
され、光の利用効率を向上させることができる。
【0020】透明支持体としては、光線透過率が80%
以上のものが好ましく、また正面から見たときに光学的
等方性を有するものが好ましい。従って、透明支持体は
小さい固有複屈折を有する材料が好ましい。このような
材料としてはゼオネックス(日本ゼオン(株)製)、A
RTON(JSR(株)製)、およびフジタック(富士
写真フイルム(株)製:トリアセチルセルロース)のよ
うな市販品を使用することができる。さらにポリカーボ
ネート、ポリエステル、ポリアリレート、ポリスルホン
およびポリエーテルスルホンのような固有複屈折の大き
い素材であっても、溶液流延、溶融押し出し等の条件、
さらには縦、横方向の延伸条件を適宜設定することによ
り透明支持体として使用することができる。偏光素子の
偏光層を保護する保護フイルムを透明支持体として用い
る場合には、トリアセチルセルロースが特に好ましい。
透明支持体の厚みは10乃至500μmが好ましく、4
0乃至200μmがさらに好ましい。
【0021】透明支持体上には、隣接する層との密着性
を付与するために下塗り層を設けてもよい。このような
下塗り層を形成する素材は特に限定されないが、例えば
トリアセチルセルロース上においてはゼラチンやポリ
(メタ)アクリレート樹脂及びその置換体、スチレン−
ブタジエン樹脂等が用いられる。また、化学処理、機械
処理、コロナ処理、グロー放電処理等の表面処理を行っ
てもよい。
【0022】配向により光学的異方性を発現する化合物
(光学的異方性化合物)としては、直接または光配向剤
と併用することによって配向して光学的異方性を発現す
れば特に限定されない。このような化合物の例として
は、液晶または液晶に類似した構造を有する化合物が挙
げられる。光学的異方性化合物は偏光選択層のうち20
乃至95重量%、好ましくは50乃至90重量%含まれ
る。
【0023】液晶としては、棒状液晶性分子が好ましく
用いられる。棒状液晶性分子としては、アゾメチン類、
アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエス
テル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン
酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン
類、シアノ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキ
サン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベン
ゾニトリル類が好ましい。なお、棒状液晶性分子には、
金属錯体も含まれる。棒状液晶性分子については、季刊
化学総説第22巻液晶の化学(1994年)日本化学会
編の第4章、第7章および第11章、および液晶デバイ
スハンドブック日本学術振興会第142委員会編の第3
章に記載がある。
【0024】棒状液晶性分子の複屈折は0.05乃至
1.00であることが好ましい。棒状液晶性分子は、重
合性基を有することが好ましい。重合性基としては、不
飽和重合性基、エポキシ基またはアジリニジル基が好ま
しく、不飽和重合性基がさらに好ましく、エチレン性不
飽和重合性基が最も好ましい。棒状液晶性分子は、短軸
方向に対してほぼ対称となる分子構造を有することが好
ましい。そのためには、棒状液晶構造の両端に重合性基
を有することが好ましい。以下に、棒状液晶性分子の例
を示す。
【0025】
【化1】
【0026】
【化2】
【0027】
【化3】
【0028】
【化4】
【0029】
【化5】
【0030】
【化6】
【0031】
【化7】
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】
【化10】
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】光学的等方性化合物としては、偏光選択層
中において光学的に等方性であれば限定されない。ここ
で光学的等方性とは複屈折が0.05未満を指す。つま
り光学的異方性化合物も偏光選択層中において等方性で
あれば光学的等方性化合物として用いることができる。
中でも高分子化合物または熱または電離放射線照射によ
り重合するモノマーは、層を形成するバインダとしても
用いることができるため特に好ましい。光学的等方性化
合物は偏光選択層のうち5乃至80重量%、好ましくは
10乃至50重量%含まれる。
【0039】高分子化合物としては水溶性でも有機溶剤
可溶性でも構わない。水溶性高分子化合物の例として
は、ゼラチン、アガロース、セルロース、ポリビニルア
ルコールとそれらの誘導体、あるいはポリアクリル酸、
ポリガラクツロン酸、ポリアルギン酸とそれらの塩が挙
げられる。有機溶剤可溶性高分子化合物の例としては、
セルロースエステル(例、トリアセチルセルロース、ジ
アセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリ
ルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニト
ロセルロース)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ
エステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメ
チレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェ
ノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブ
チレンテレフタレート)、ポリスチレン(例、シンジオ
タクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン)、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、
ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレートおよび
ポリエーテルケトンが挙げられる。
【0040】熱または電離放射線照射により重合するモ
ノマーの例としては、エチレン性不飽和重合性基、イソ
シアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリ
ン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、カ
ルボキシル基、メチロール基および活性メチレン基の
他、ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート
誘導体、メラミン、エーテル化メチロール、エステルお
よびウレタン、テトラメトキシシランのような金属アル
コキシド等を含む化合物が挙げられる。中でも光により
容易に重合させられることからエチレン性不飽和重合性
基を含む化合物が好ましく、重合後、熱による影響を小
さくする点で2以上のエチレン性不飽和重合性基を含む
化合物が特に好ましい。
【0041】2以上のエチレン性不飽和重合性基を含む
化合物の例としては、多価アルコールと(メタ)アクリ
ル酸とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、1,4−ジクロヘキサンジアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,
3−シクロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタ
ンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレー
ト)、ビニルベンゼンおよびその誘導体(例、1,4−
ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロ
イルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノ
ン)、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、アク
リルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)および
メタクリルアミドが挙げられる。
【0042】光配向性化合物としては、光により自身ま
たは光学的異方性化合物を配向させるものであれば特に
限定されない。一般に知られている光配向性化合物とし
てはアゾベンゼン、スチルベン、シンナモイル、カルコ
ン、クマリン、ポリイミド等が挙げられるが、光学的異
方性化合物を配向させるという点において、アゾベンゼ
ン、スチルベン、シンナモイル、カルコン、クマリンが
好ましく、光二量化によって構造が安定化するシンナモ
イル、カルコン、クマリンが特に好ましい。また、溶解
性や親疎水性コントロールの観点から、高分子化合物で
あることが好ましい。シンナモイルを有する化合物につ
いては、Jpn.J.Appl.Phys.,31,
P.2155(1992)に、カルコンを有する化合物
については、Nature,381,P.212(19
98)に、クマリンを有する化合物については、SI
D’98.Digest,P.734(1998)に記
載がある。光配向性化合物は、偏光選択層中の光学異方
性化合物のうち0.05乃至10重量%、好ましくは
0.1乃至5重量%含まれる
【0043】光配向性化合物の中には、光により自身が
配向して光学的異方性を発現する化合物がある。中でも
構造中にビフェニル基やターフェニル基、トラン基のよ
うな光学的異方性の大きい構造を有している光配向性化
合物は、光学的異方性化合物としても用いることがで
き、しかも光配向性化合物によって光学的異方性化合物
を配向させるより高い配向性を示すので好ましい。この
ような光配向性光学的異方性化合物は、偏光選択層のう
ち20乃至95重量%、好ましくは50乃至90重量%
含まれる。
【0044】以下に、光配向性化合物または光配向性光
学的異方性化合物の例を示す。示したものは高分子の繰
返し単位であり、他の繰返し単位を含む共重合体でもよ
い。
【0045】
【化14】
【0046】
【化15】
【0047】偏光選択層は、ディップコート法、エアー
ナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート
法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法やエクス
トルージョンコート法(米国特許2681294号明細
書)等により、塗布により形成することができる。二以
上の層を同時に塗布してもよい。同時塗布の方法につい
ては、米国特許2761791号、同2941898
号、同3508947号、同3526528号の各明細
書および原崎勇次著、コーティング工学、253頁、朝
倉書店(1973)に記載がある。偏光選択層は1乃至
100μmが好ましく、10乃至70μmがより好まし
い。
【0048】光照射は190乃至1600nmの光が用
いられる。波長については光配向性化合物の光配向性官
能基によってそれぞれ最適な吸収波長を有しているた
め、最適な波長を含む光源を用いれば良い。また、偏光
でも非偏光でも構わないが、光配向性化合物を配向させ
る必要があるため、非偏光の場合は斜め照射することが
必要である。斜め非偏光照射による光配向については、
例えばPolym.Mater.Sci.Eng.,6
6.P.263(1992)に記載がある。照射量は、
20乃至2000mJ/cm2 であることが好ましく、
40乃至1000mJ/cm2 であることがさらに好ま
しく、80乃至500mJ/cm2であることが最も好
ましい。短時間で光学的異方性を発現させるために、加
熱しながら光を照射してもよい。
【0049】光照射により光学的異方性を発現した光学
的異方性化合物の偏光方向の屈折率(n1)と偏光方向
と直交方向の屈折率(n2)との差の絶対値である複屈
折(|n1−n2|)は、0.05乃至1.00である
ことが好ましく、0.1乃至0.7であることがさらに
好ましく、0.2乃至0.5であることが最も好まし
い。光学的等方性化合物は複屈折が0.05未満であれ
ばよく、屈折率としては光学的異方性化合物のn1また
はn2との差が0.05未満、好ましくは0.01未
満、より好ましくは0.001未満であればよい。光学
的異方性化合物との屈折率の関係が上記の関係を満足す
ることにより、光学フイルムが偏光選択性光学フイルム
として機能する。光学的異方性相の屈折率のうち一方が
光学的等方性化合物の屈折率と実質的に等しい値、すな
わち0.05未満となる方向が、偏光選択層の透過軸に
相当する。
【0050】本発明の偏光選択性光学フイルムを用いた
光散乱型偏光素子は、一般に光吸収型偏光素子と積層し
て用いられる。光散乱型偏光素子の透過軸と光吸収型偏
光素子の透過軸とが実質的に平行になるように貼合し、
この積層体を液晶セルの2枚の偏光素子のうちバックラ
イト側偏光素子として、且つ偏光素子の偏光選択性層を
バックライト側へ向けて配置する。また、バックライト
の背面には金属反射板が配置される。
【0051】光散乱型偏光素子の偏光選択層側表面に反
射防止層を付与することができる。反射防止層により表
面反射が減少し、結果としてディスプレイの輝度を上昇
させることができる。この反射防止層は例えば日本写真
学会誌,29,P.137(1966)に知られている
ような低屈折率層と高屈折率層の積層体でも、低屈折率
層を1層のみ設けたものでも良い。
【0052】光散乱型偏光素子および光吸収型偏光素子
の積層体とバックライトとの間に、さらにλ/4板を配
置することが好ましい。ここで、光散乱型偏光素子およ
び光吸収型偏光素子の透過軸とλ/4板の遅相軸とが実
質的に45°になるように配置することにより、後方散
乱偏光回転型で光の利用効率を上げることができる。
【0053】偏光選択性光学フイルムあるいは光散乱型
偏光素子を液晶表示装置に用いることにより、光の利用
効率が大きくなり、結果としてディスプレイの輝度が上
昇する。偏光選択性光学フイルムは、透明電極、画素電
極を有する一対の基板と、その基板間に液晶性化合物が
封入された液晶セルとその外側に配置された一対の偏光
素子からなる液晶表示装置において、該液晶セルのバッ
クライト側偏光素子の表面に粘着剤等を用いて貼り合わ
せて用いることができる。光散乱型偏光素子は、透明電
極、画素電極を有する一対の基板と、その基板間に液晶
性化合物が封入された液晶セルとその外側に配置された
一対の偏光素子からなる液晶表示装置において、該液晶
セルのバックライト側偏光素子として用い、且つ偏光選
択性層をバックライト側へ向けて配置して用いることが
できる。また、本発明の偏光選択性光学フイルムあるい
は光散乱型偏光素子は、視野角補償フイルム(特開平2
−160204号、特許2587398号の各公報に記
載)と併用することもできる。
【0054】
【実施例】(偏光選択層用塗布液Aの調製)棒状液晶
(E9、メルク・ジャパン(株)製)7.2g、ポリビ
ニルシンナメート0.3g、2−エチルヘキシルアクリ
レート2.4g、光重合開始剤(イルガキュア907、
チバガイギー社製)0.1gをジクロロメタン40gに
溶解し、孔径30μmのテフロン製フィルターでろ過し
て、偏光選択層用塗布液Aを調製した。
【0055】(偏光選択層用塗布液Bの調製)重合性棒
状液晶N26を4.5g、ジペンタエリスリトールペン
タアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)0.3
g、側鎖アゾベンゼンポリマーPA1を0.1g、光重
合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)
0.1gを酢酸エチル15.0gに溶解し、孔径30μ
mのポリプロピレン製フィルターでろ過して、光学的異
方性化合物および光配向性化合物を含むO−1液を調製
した。一方、ゼラチン(681、新田ゼラチン(株)
製)10gを水90gに溶解し、さらに界面活性剤とし
てドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2gを添
加、溶解後、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタ
ーでろ過して、光学的等方性化合物を含むW−1液を調
製した。O−1液10gとW−1液10gを混合した液
を60℃に加温し、超音波分散によりこの液を分散して
偏光選択層用塗布液Bを調製した。
【0056】(偏光選択層用塗布液Cの調製)光配向性
光学異方性化合物PA−5を4.6g、ジペンタエリス
リトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬
(株)製)0.3g、光重合開始剤(イルガキュア90
7、チバガイギー社製)0.1gを酢酸エチル15.0
gに溶解し、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタ
ーでろ過して、光配向性光学的異方性化合物O−2液を
調製した。O−2液10gと前記W−1液10gを混合
した液を60℃に加温し、超音波分散によりこの液を分
散して偏光選択層用塗布液Cを調製した。
【0057】(偏光選択層用塗布液Dの調製)棒状液晶
(E9、メルク・ジャパン(株)製)7.5g、2−エ
チルヘキシルアクリレート2.4g、光重合開始剤(イ
ルガキュア907、チバガイギー社製)0.1gをジク
ロロメタン40gに溶解し、孔径30μmのテフロン
(登録商標)製フィルターでろ過して、偏光選択層用塗
布液Dを調製した。
【0058】[実施例1]80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(TAC−TD80U、富士写真
フイルム(株)製)に、上記の偏光選択層用塗布液Aを
バーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥の後、偏
光紫外線露光装置((株)ニコン技術工房製)を用い
て、照度30mW/cm2 、照射量400mJ/cm2
の直線偏光紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ1
5μmの偏光選択層を形成することにより実施例1の光
学フイルムを作成した。
【0059】[実施例2]ゼラチン下塗り層を有する1
00μmの厚さのトリアセチルセルロースフイルム(富
士写真フイルム(株)製)に、上記の偏光選択層用塗布
液Bをカーテンコートを用いて塗布し、10℃にてゼラ
チンをセットさせた後、25℃で乾燥の後、160W/
cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス
(株)製、波長範囲200〜500nm、最大波長36
5nm)を用い、光をコリメートして平行光にしてから
入射角45°、照度200mW/cm2 、照射量400
mJ/cm2 の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚
さ30μmの偏光選択層を形成することにより実施例2
の光学フイルムを作成した。
【0060】[実施例3]80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(TAC−TD80U、富士写真
フイルム(株)製)に、上記の偏光選択層用塗布液Cを
カーテンコートを用いて塗布し、10℃にてゼラチンを
セットさせた後、25℃で乾燥の後、偏光紫外線露光装
置((株)ニコン技術工房製)を用いて、照度30mW
/cm2 、照射量400mJ/cm2 の直線偏光紫外線
を照射して塗布層を硬化させ、厚さ30μmの偏光選択
層を形成することにより実施例3の光学フイルムを作成
した。
【0061】[比較例1]80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(TAC−TD80U、富士写真
フイルム(株)製)に、上記の偏光選択層用塗布液Dを
バーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥の後、偏
光紫外線露光装置((株)ニコン技術工房製)を用い
て、照度30mW/cm2 、照射量400mJ/cm2
の直線偏光紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ1
5μmの偏光選択層を形成することにより比較例1の光
学フイルムを作成した。
【0062】[比較例2]実施例1の光学フイルムと光
を照射しなかったこと以外は同じようにして比較例2の
光学フイルムを作成した。
【0063】[比較例3]80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(TAC−TD80U、富士写真
フイルム(株)製)に、ポリビニルアルコール(PVA
−205、クラレ(株)製)を塗布し、その上をラビン
グして配向層付支持体を作成した。その上に上記の偏光
選択層用塗布液Aをバーコーターを用いて塗布し、12
0℃で乾燥の後、160W/cmの空冷メタルハライド
ランプ(アイグラフィックス(株)製、波長範囲200
〜500nm、最大波長365nm)を用いて、照度2
00mW/cm2 、照射量400mJ/cm2 の紫外線
を照射して塗布層を硬化させ、厚さ15μmの偏光選択
層を形成することにより比較例3の光学フイルムを作成
した。
【0064】(偏光選択性光学フイルムの評価) 1.屈折率 光学的異方性化合物および光学的等方性化合物の屈折率
をアッベ屈折率計により測定した。光学的異方性化合物
の屈折率を測定する際には、光学的異方性化合物に光配
向性化合物を混合した液を高屈折率ガラスに塗布し、直
線偏光を照射して配向させてから測定に供した。光学的
等方性化合物はそのものあるいは必要に応じて添加した
添加剤を含んだものを高屈折率ガラスに塗布し、測定に
供した。屈折率の測定結果を表1に示す。
【0065】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 光学的異方性化合物 光学的等方性化合物 屈折率 n1 n2 n3 ──────────────────────────────────── 実施例1 1.78 1.53 1.53 実施例2 1.66 1.53 1.53 実施例3 1.64 1.53 1.53 比較例1 1.78 1.53 1.53 比較例2 1.78 1.53 1.53 比較例3 1.67 1.53 1.53 ────────────────────────────────────
【0066】2.光線透過率、光散乱性(ヘイズ) 得られたフイルムの光線透過率および光散乱性(ヘイ
ズ)をヘイズメーターMODEL 1001DP(日本
電色工業(株)製)を用いて測定した。測定は光源とフ
イルムの間に偏光素子を挿入して行い、偏光素子の透過
軸と偏光選択層の透過軸を同じにしたものを平行、直交
させたものを直交として。光線透過率は全光線透過率
を、光散乱性はヘイズを指標として評価した。偏光選択
性がある場合、平行の方が直交に比べて高透過率、低ヘ
イズとなる。光線透過率、光散乱性の測定結果を表2に
示す。 3.面状 得られたフイルムの面状は、透過軸を直交させた2枚の
偏光素子の間に試料を挟み、偏光素子の間で試料の方向
を回転させながら観察した。測定結果は表2に示す。
【0067】
【表2】 第2表 ──────────────────────────────────── 全光線透過率 ヘイズ 面状 平行 直交 平行 直交 ──────────────────────────────────── 実施例1 85.3 46.2 5.3 82.3 均一 実施例2 80.2 55.7 10.2 63.8 均一 実施例3 82.9 51.0 8.8 79.4 均一 比較例1 59.2 61.4 28.2 28.6 散乱の異方性なし 比較例2 67.4 66.3 31.8 33.3 散乱の異方性なし 比較例3 83.1 48.9 6.2 80.3 均一、視角依存性あり ────────────────────────────────────
【0068】実施例1から3の透過率はいずれも高い偏
光選択性を示した。実施例1から3はいずれもほとんど
着色が無いため、ここで直交における透過しなかった光
は全て後方散乱されたと考えられる。このフイルムを液
晶表示装置に用いることにより、大きな光の利用効率ア
ップが期待できる。実施例2は、本来の光学的異方性化
合物の有するΔnに比べると偏光選択性が小さかった
が、これは光照射により十分に異方性が発揮されなかっ
たためであり、直線偏光照射の方がより優れた性能とな
ることを示している。比較例1、2は偏光選択性を示さ
なかった。これは比較例1は光配向性化合物を含まなか
ったため、比較例2は光照射を行わなかったため、光学
的異方性化合物が配向しなかったためと考えられる。実
際、400倍の偏光顕微鏡下で観察を行ったところ、小
さなドメイン内で任意の方向に配向していた。比較例3
は均一な偏光選択性は示したが、配向性に視角依存性も
見られた。これは液晶配向が厚み方向に均一になってい
ないためであり、ラビングによる液晶配向では液晶の厚
み方向の配向均一性が光配向より劣ることを示してい
る。
【0069】[実施例4]実施例3の偏光選択性光学フ
イルムを用いて光散乱偏光選択素子を作成した。この光
散乱偏光素子と通常の偏光素子をアルミニウムでできた
反射板の上に偏光選択層を反射板側にして置いて観察し
たところ、光散乱偏光素子の方が反射板が明るく見え
た。これは外光が反射板で反射し、反射光が偏光選択層
において透過軸の偏光のみ透過し、後方散乱した光が再
度反射板で反射して偏光選択層に到達することによって
光の利用効率が上がったことを示している。
【0070】[実施例5]実施例4の光散乱型偏光板を
用いて、そして液晶表示装置の構成は図3−bの通りに
して、実施例5の液晶表示装置を作成した。
【0071】[比較例4]光学干渉による偏光選択層を
有する市販の輝度上昇フイルム(DBEF、3M製)を
用いて、そして液晶表示装置の構成は図3−bの通りに
して、比較例4の液晶表示装置を作成した。
【0072】光散乱偏光素子を用いた液晶表示装置は、
正面だけでなく斜めから見たときも明らかに輝度の上昇
が見られた。一方、比較例4は正面は輝度が上昇してい
るものの、斜めから見たときはほとんど輝度の上昇はな
かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】光学フイルムの基本的な構成を示す断面模式図
である。
【図2】基本的な液晶表示装置の構成図である。
【図3】光学フイルムを用いた液晶表示装置の構成図で
ある。
【符号の説明】
11 透明支持体 12 偏光選択層 13 光学的異方相 14 光学的等方相 21 バックライト光源 22 反射板 23 導光板 24 下側光吸収型偏光素子 25 上側光吸収型偏光素子 26 液晶セル 31 偏光選択性光学フイルム(本発明) 32 光散乱型偏光素子 33 散乱シート 34 集光性フイルム 35 反射防止層 36 λ/4板
フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA02 BA43 BB03 BB49 BB51 BB63 BC05 BC09 BC14 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA14Z FA23Z FA31X FA31Z FB02 FC23 FD06 FD10 GA16 KA01 LA18 4J100 AL08P BA02P BA12P BA15P BA40P BA45P BC43P BC44P BC53P CA01 DA62 DA63 DA66 JA39

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上に、ある偏光を選択的に透
    過し、他の偏光を選択的に反射または散乱する偏光選択
    層が形成されている光学フイルムであって、偏光選択層
    が光学的等方性相と光学的異方性相とからなり、光学的
    異方性相が光配向性化合物と配向により光学的異方性を
    発現する化合物とを含み、光照射によって光学的異方性
    相の光学的異方性が発現されており、そして、面内の遅
    相軸および進相軸の一方の軸における光学的異方相の屈
    折率と光学的等方相の屈折率とが実質的に同じであるこ
    とを特徴とする光学フイルム。
  2. 【請求項2】 偏光照射によって光学的異方性相の光学
    的異方性が発現されている請求項1に記載の光学フイル
    ム。
  3. 【請求項3】 光配向性化合物が、アゾベンゼン構造、
    スチルベン構造、シンナモイル基、カルコン構造または
    クマリン構造を含む側鎖と炭化水素主鎖とを有するポリ
    マーである請求項1に記載の光学フイルム。
  4. 【請求項4】 ある偏光を選択的に透過し、他の偏光を
    選択的に反射または散乱する偏光選択層を有する光散乱
    型偏光選択素子と、ある偏光を選択的に透過し、他の偏
    光を選択的に吸収する偏光選択層を有する光吸収型偏光
    選択素子とが積層されている偏光板であって、光散乱型
    偏光選択素子の偏光選択層が光学的等方性相と光学的異
    方性相とからなり、光学的異方性相が光配向性化合物と
    配向により光学的異方性を発現する化合物とを含み、光
    照射によって光学的異方性相の光学的異方性が発現され
    ており、面内の遅相軸および進相軸の一方の軸における
    光学的異方相の屈折率と光学的等方相の屈折率とが実質
    的に同じであり、そして、光学的異方性相の屈折率と光
    学的等方性相の屈折率とが実質的に同じである光学的異
    方性相の軸と光吸収型偏光選択素子の透過軸とが実質的
    に平行であることを特徴とする偏光板。
  5. 【請求項5】 バックライト、偏光板、液晶セル、そし
    て偏光板がこの順に積層されている液晶表示装置であっ
    て、バックライトと液晶セルとの間の偏光板が、ある偏
    光を選択的に透過し、他の偏光を選択的に反射または散
    乱する偏光選択層を有する光散乱型偏光選択素子と、あ
    る偏光を選択的に透過し、他の偏光を選択的に吸収する
    偏光選択層を有する光吸収型偏光選択素子とが積層され
    ている偏光板であり、光散乱型偏光選択素子の偏光選択
    層が光学的等方性相と光学的異方性相とからなり、光学
    的異方性相が光配向性化合物と配向により光学的異方性
    を発現する化合物とを含み、光照射によって光学的異方
    性相の光学的異方性が発現されており、面内の遅相軸お
    よび進相軸の一方の軸における光学的異方相の屈折率と
    光学的等方相の屈折率とが実質的に同じであり、そし
    て、光学的異方性相の屈折率と光学的等方性相の屈折率
    とが実質的に同じである光学的異方性相の軸と光吸収型
    偏光選択素子の透過軸とが実質的に平行であることを特
    徴とする液晶表示装置。
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