JP2001281385A - 破損燃料検出装置 - Google Patents

破損燃料検出装置

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JP2001281385A
JP2001281385A JP2000096303A JP2000096303A JP2001281385A JP 2001281385 A JP2001281385 A JP 2001281385A JP 2000096303 A JP2000096303 A JP 2000096303A JP 2000096303 A JP2000096303 A JP 2000096303A JP 2001281385 A JP2001281385 A JP 2001281385A
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fuel
rare gas
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Yukio Masubuchi
幸夫 増渕
Norinobu Yokota
徳信 横田
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Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料集合体内の冷却水の捕集効率および希ガス
の捕集効率を向上させて測定精度の向上を図る。 【解決手段】4体の燃料集合体1が装荷される上部格子
板4に設置板48を載置する。設置板48には2行2列に4
個の正方形状孔49と、設置板ハンドル52を有している。
4個の正方形状孔49から燃料集合体1のチャンネル53を
突出させる。この突出部にキャップ50を嵌め込む。キャ
ップ50にはサンプリングチューブ51が取り付けられ、サ
ンプリングチューブは希ガス分析系に接続され、破損燃
料の希ガスが計測される。また、キャップ50の上面には
干渉防止孔54を設けて、燃料集合体ハンドル1aはキャ
ップ50に設けた干渉防止孔54によりキャップ50との干渉
が回避される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉内に装荷さ
れている燃料集合体の破損燃料を検出するための破損燃
料検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に破損燃料の検出手段としては、原
子炉に装荷された燃料集合体内の冷却水を採取し、その
冷却水中に含まれる主にヨウ素濃度を測定して判定する
炉内シッピング法と、破損燃料棒から漏洩する希ガスを
採取して分析するガスシッピング法がある。
【0003】これらのシッピング法について図6から図
9により順次説明する。図6はヨウ素測定方法を説明す
るための装置の概略図で、その要部のみを一部縦断面で
示している。図6中、符号1は燃料集合体で、燃料集合
体1は原子炉圧力容器(図示せず)内の炉心に装荷され
ており、図6ではその上部のみ示している。符号2は燃
料棒、3は破損燃料棒である。燃料集合体1は4体1組
となって上部格子板4の格子枠内に2行2列配置されて
いる。
【0004】符号5は大型シッパキャップで、上部格子
板4の格子枠の上部に設置され、4体1組の燃料集合体
1の上部全体を覆っている。符号6は小型シッパキャッ
プで、大型シッパキャップ5内に設けられ、各々の燃料
集合体1の上部を覆っている。符号7は加圧管で、大型
シッパキャップ5を貫通して設けられている。8はサン
プリングラインで、各々の燃料集合体1に設けられてい
る。
【0005】符号9は大型シッパキャップ5の上面に取
り付けた把手、10は把手9を掴むフック、11はフック10
を備えた燃料交換機を部分的に示している。燃料交換機
11はオペレーションフロア(図示せず)を走行する。12
は原子炉容器内の冷却水で、原子炉圧力容器内に気液二
相流となって存在している。
【0006】上記構成の装置において、ヨウ素測定方法
は炉心に装荷された燃料集合体1の上部に大型シッパキ
ャップ5と小型シッパキャップ6を装着し、加圧管7か
ら気体を送り込んで冷却水12の流れを止めることにより
燃料集合体1内の冷却水12の温度を崩壊熱により上昇さ
せる。
【0007】この温度上昇により燃料棒2の内圧を上昇
させることで、破損している破損燃料棒3からヨウ素を
冷却水中に放出させる。このヨウ素を含む冷却水をサン
プリングライン8に接続するシッピング装置(図示せ
ず)により吸い上げて捕集し、冷却水の放射能を測定す
ることにより破損の有無を判定する。
【0008】図7はガスシッピング法の第1の例を説明
するための装置の概略系統図である。図7において、符
号13は燃料貯蔵プールで、この燃料貯蔵プール13内に原
子炉圧力容器内の炉心に装荷されている燃料集合体1を
移送し、燃料集合体1を空気ジャケット14を備えた減圧
容器15内に収納する。そして、燃料集合体1の上部をシ
ッピングキャップ16で密閉した後、0.5気圧に減圧し、
燃料棒2内部との圧力差によりガスを放出させ、このガ
スを捕集し、放射能を測定することにより破損の有無を
判定する。
【0009】図7中、符号17は窒素ボンベ、18は窒素ガ
ス圧力計、19は窒素ガス圧力調整弁、20は窒素ガス元
弁、21はガスサンプル採取管、22はガスサンプル流量
計、23はガスアナライザ、24はポンプバイパス弁、25は
ポンプ、26は放出弁、27はガス調節元弁、28はガス供給
管、29は水ポンプ、30は空気管、31は空気圧力調整弁、
32は空気ベント弁、33は空気元弁、34は温度計、35は圧
力計である。
【0010】図8(a)、(b)はガスシッピング法の
第2の例を説明するための概略的斜視図で、図8(a)
に示すように燃料集合体1が炉心に装荷された状態で捕
集マウスピース37を燃料集合体1の上部に取り付け、こ
の状態から図8(b)に示す状態のように原子炉圧力容
器内で燃料交換機11により燃料集合体1を約3m上昇さ
せる。
【0011】この上昇により水頭差により生じる圧力差
から燃料集合体1内の破損燃料棒3に蓄積した放射性ガ
ス36を放出させ、これを捕集マウスピース37により冷却
水12とともに捕集し、放射能を測定することにより破損
の有無を判定する。
【0012】ところで、炉内シッピングの測定方法は図
6に示すように、炉心に装荷された燃料集合体1の上部
に小型シッパーキャップ6を装着し、気体で冷却水12の
流れを止める。これを所定時間継続すると、崩壊熱によ
り燃料集合体1内の冷却水12の温度が上昇し、破損燃料
棒3の内圧と冷却水12の圧力のバランスが崩れ、ヨウ素
が冷却水12中に放出される。
【0013】このヨウ素を含む冷却水12をサンプリング
ライン8を具備する炉内シッピング制御装置(図示せ
ず)により吸い上げ捕集し、その濃度を分析することに
より、破損燃料の同定を行う。
【0014】ガスシッピング法の第1の例では図7に示
すように、燃料集合体1を炉心から燃料貯蔵プールへ移
送し、減圧容器7に入れる。蓋を閉め密封した後減圧
し、破損燃料棒3の内圧との圧力差を発生させる。これ
により希ガスが放出され、その希ガスを捕集・分析する
ことにより破損燃料集合体の同定を行う。
【0015】ガスシッピングの第2の例では図8に示す
ように、燃料取替機マストで炉心内に装荷された燃料集
合体1を掴み上昇させる。この時、破損燃料棒3内外で
は水頭圧の差による圧力差が生じて相対的に破損燃料棒
3内の圧力が高くなり、リーカ孔から希ガスが放出され
る。この希ガスを捕集マウスピース37により冷却水12と
共に捕集し、分析することにより破損燃料集合体を同定
する。
【0016】図9に図8に示したガスシッピング装置の
系統図を示す。捕集マウスピース37からサンプリングさ
れた冷却水12はサンプリングライン8を通してポンプ38
により吸い上げられ気液分離タンク39に溜められる。冷
却水12から分離された希ガスは気液分離タンク39内の上
方に滞留する。
【0017】次に真空ポンプ40を運転して真空状態とな
っている希ガス分析系41のガス溜り42に弁43を開け導入
管44を通して希ガスを導き測定する。測定後の希ガスは
吸入管45を通して真空ポンプ40から原子炉排気系46へ流
れ処理される。気液分離タンク39内の冷却水はドレン系
47から排出される。
【0018】炉内シッピング法では破損燃料棒3から放
出された水溶性のヨウ素を冷却水12中に放出させる手段
として温度上昇を用いているため、温度が上昇するまで
時間が必要となるが、この時間ロスを最小限にするた
め、最近では8体用、16体用等、一度に多数の燃料集合
体1を調査できる炉内シッピング装置が導入されてお
り、全体のシッピング時間は短くなっている。
【0019】炉内シッピング法は、冷却水12に溶けた状
態のヨウ素を捕集し、そのサンプルをホットラボへ輸送
して分析しているため、サンプルの移動やホットラボで
の分析等手間が必要となるが、サンプルがホットラボに
残ることから、ヨウ素以外の核種分析が容易であり汎用
性が高い。
【0020】検出精度は、燃料集合体1の全体のヨウ素
濃度と比較してその割合が所定以上であった燃料集合体
1を破損と判定しているため、リーカ孔が小さくヨウ素
があまり放出されない場合や複数の破損燃料があり、炉
水中のヨウ素濃度が上昇してしまい破損程度の低い燃料
集合体1については同定が難しいケース等があり、検出
感度が十分でない場合もある。
【0021】一方、ガスシッピング法は測定対象が希ガ
スであることからバックグラウンドの影響がヨウ素に比
べて少なく、燃料破損時には必ず放出されることから、
検出感度が高い。また、測定もヨウ素に比べ容易であ
り、ホットラボが不要であることから、作業人員、設備
を低減できる。
【0022】燃料貯蔵プールで実施するガスシッピング
法の第1の例は、密封状態で測定するため、検出感度は
極めて高いが、1体毎に炉心から移動するため、移動時
間を要する。その対策として複数の装置を使い時間ロス
の低減を図っている。しかし、破損の有無及びその程度
の不明な燃料集合体1を燃料貯蔵プールまで移動するた
め、破損の程度によっては二次的に破損を拡大する可能
性が残る。
【0023】炉内で実施するガスシッピング法の第2の
例も1体毎に実施するが、装荷された位置で燃料集合体
1を上下するため時間ロスや移動距離は少ないものの、
破損の有無及びその程度が不明な燃料集合体1を動かす
ため、移動に伴う二次的な破損の可能性は残る。また、
測定精度についても、炉内ガスシッピング法よりは高い
ものの密閉状態で測定しているわけではないため、燃料
貯蔵プールで行うガスシッピング法より低くなる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、炉
内シッピングでは16体用、8体用シッピング装置の導入
に伴い、一度に多数の燃料集合体1を取り扱える全体の
シッピング時間を短くできるものの、ホットラボやサン
プル輸送が必要なことから設備、人員も必要となる。
【0025】ガスシッピング法の第2の例は検出精度が
高く、ホットラボが不要のため設備・人員が少なくてす
むが、破損の有無・程度の不明な燃料集合体1の移動が
必要となり、また移動に伴うシッピング時間が増加する
という課題がある。
【0026】また、燃料貯蔵プールで行うガスシッピン
グ法の第1の例は密封測定のため検出精度は高いが、炉
心からの移動を伴うため検出に長時間を要する。また炉
内のガスシッピング法は上下動のみのため時間は短くで
きるが、検出精度は低くなる課題がある。
【0027】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、炉内シッピングとガスシッピングの両者の長
所を採り入れて希ガスの捕集効率、測定時間の短縮、測
定精度の向上、信頼性の向上およびリスクの低下を図る
ことができる破損燃料検出装置を提供することにある。
【0028】また、本発明は、炉内で実施することによ
り、測定時間の短縮を図り、作業員の放射線被曝低減、
安全向上、炉内シッピング全作業時間の短縮による経済
性の向上を図ることができる破損燃料検出装置を提供す
ることにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
請求項1の発明は、原子炉圧力容器内の上部格子板に当
接する設置板と、この設置板に形成されたほぼ正方形状
孔から突出する燃料集合体の上部を被冠するキャップ
と、このキャップに装着されたサンプリングチューブ
と、前記サンプリングチューブに接続されこのサンプリ
ングチューブから流入した冷却水と希ガスを分離し前記
希ガスを計測する機能を有する制御装置とを具備したこ
とを特徴とする。
【0030】この発明によれば、キャップを設置板から
脱着可能な構造とし、燃料集合体上部を前記キャップで
被冠した状態で、燃料集合体を上方へ移動できる。燃料
集合体の上部全体を被冠するため、燃料集合体の上昇に
伴い破損燃料棒から放出された希ガスの大部分を捕集で
き、検出精度の向上を図ることができる。
【0031】請求項2の発明は、燃料取替機掴み具に取
り付けられ燃料集合体の上部を被冠するキャップと、こ
のキャップに装着されたサンプリングチューブと、この
サンプリングチューブに接続されこのサンプリングチュ
ーブから流入した冷却水と希ガスを分離し前記希ガスを
計測する機能を有する制御装置と、前記キャップに装着
した複数のノズルと、このノズルの先端部に形成した前
記燃料集合体上方の内側に曲がり込んだ曲率部とを具備
したことを特徴とする。
【0032】この発明によれば、キャップに複数のノズ
ルが装着され、そのノズルの先端部の形状を燃料集合体
上方から内側に曲がり込んだ形状としている。そのた
め、複数のノズルにより希ガスの捕集効率が上がり検出
精度が向上するほか、燃料取替機の燃料掴み具にキャッ
プを取り付けるため、シッピング作業時の取り扱い性が
容易となる。
【0033】請求項3の発明は、燃料集合体の上部を被
冠するキャップと、このキャップに装着されたチューブ
と、この耐圧チューブに接続したポンプと、このポンプ
の吐出側に接続した気液分離タンクと、この気液分離タ
ンクに接続した希ガス分析系と、前記キャップと前記燃
料集合体のチャンネルの上端面との間に介在したパッキ
ンとを具備したことを特徴とする。
【0034】この発明によれば、燃料集合体内部の冷却
水全量を極めて短時間で吸引し、かつキャップ下端に幅
広、肉厚、軟質のパッキンを装着している。燃料集合体
内の冷却水を数10秒で吸引するため、差圧効果による破
損燃料棒からの希ガスの放出及び急激な減圧を伴う冷却
水の沸点低下により蒸気割合が高くなり気液分離効率の
向上を図ることができる。
【0035】請求項4の発明は、燃料集合体の上部を被
冠するキャップと、このキャップに装着されたサンプリ
ンチューブと、このサンプリングチューブに弁及び流量
計を介して接続した気液分離ループと、この気液分離ル
ープから分岐して接続した止め弁を有する希ガス分析系
とを具備したことを特徴とする。
【0036】この発明によれば、吸引した燃料集合体内
の冷却水をループ状の配管に導き、一定時間循環させて
希ガスと分離する。希ガスを含む冷却水をループ配管に
導き強制的に循環させることにより、気液分離タンクで
の自由落下による自然分離より、分離時間、分離効率の
向上を図ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】図1及び図2により本発明に係る
破損燃料検出装置の第1の実施の形態を説明する。図1
及び図2中、図8及び図9と同一部分には同一符号を付
して重複する部分の説明を省略する。なお、本発明は下
記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を変
更しない範囲内で適宜変形して実施し得るものである。
【0038】図1は本実施の形態に係る破損燃料検出装
置を鳥瞰図的に示しており、図2は図1において燃料取
替機掴み具で燃料集合体を掴み、キャップ50と一緒に上
昇させた時の断面図である。
【0039】図1中、符号48は上部格子板4の一つの格
子枠上に載置して固定するほぼ正方形状の設置板で、こ
の設置板48には一つの格子枠内に装荷されている4体の
燃料集合体と同様の位置に対応して2行2列に4個の正
方形状孔49が設けられている。これらの正方形状孔49に
はそれぞれ4体の燃料集合体1のチャンネル53上部が突
出する。突出する燃料集合体1のハンドル1a部を除い
てチャンネル53の上部にキャップ50を上方から被冠す
る。このキャップ50にはサンプリングチューブ51の一端
が装着され、このサンプリングチューブ51の他端はこの
サンプリングチューブ51により流入した冷却水12と希ガ
スを分離し希ガスを計測できる機能を有する制御装置
(図示せず)に接続される。
【0040】なお、図1中、符号52は設置板48に取り付
けた設置板ハンドル、53は燃料集合体1の正方角形筒状
チャンネル、54はキャップ50に設けた干渉防止孔で、図
2中符号55は燃料取替機掴み具を部分的に示している。
【0041】次に本実施の形態による破損燃料検出方法
の手順を図1及び図2により説明する。燃料取替機掴み
具55で設置板ハンドル52を掴み、原子炉圧力容器内の所
望の位置の上方に移動する。徐々に吊り降ろし、上部格
子板4に当接して載置させる。キャップ50を燃料集合体
1の各チャンネル53の上端部に当接して被冠する。燃料
集合体ハンドル1aはキャップ50に設けられた干渉防止
孔54に挿入され、これによりキャップ50との干渉が回避
される。
【0042】キャップ50をチャンネル53の上部に被冠し
たことを確認した後、燃料取替機掴み具55を設置板ハン
ドル52から開放し、キャップ50が被冠した燃料集合体ハ
ンドルを掴む。その状態で燃料集合体1を上方へ持ち上
げると、燃料集合体1のチャンネル53上部を被冠してい
るキャップ50が設置板48と分離し、燃料集合体1と一緒
に上方へ持ち上がる。
【0043】所定の高さに達した後、その位置または下
降を開始した時点で冷却水12をサンプリングし、サンプ
リングチューブ51を通して例えば図9に示した気液分離
タンク39に回収する。気液分離後、得られたガスを希ガ
ス分析系41に送気し、分析することにより燃料集合体1
の破損を検出する。
【0044】燃料集合体1を下降させ当初の位置に着床
させると、キャップ50も設置板48に着床する。以降、キ
ャップ50が上部を被冠している燃料集合体1について同
様の操作を実施し、全て終了した後、設置板ハンドル52
を掴み別の位置の上部格子板4に当接させ、同様の作業
を行う。
【0045】本実施の形態によれば、キャップ50が燃料
集合体1のチャンネル53の上部を大部分被冠するため、
破損燃料棒3から漏洩した希ガスを含む冷却水12の多く
を捕集できる。よって、破損燃料集合体の検出精度の向
上を図ることができる。
【0046】つぎに図3により本発明に係る破損燃料検
出装置の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は
図2に示した燃料取替機掴み具55に取り付けるキャップ
56と、このキャップ56に装着されたサンプリングチュー
ブ51と、このサンプリングチューブ51に接続され冷却水
12と希ガスを分離し希ガスを計測できる機能を有する制
御装置(図示せず)を具備する。
【0047】サンプリングチューブ51はポンプ38に接続
している。ポンプ38はポンプ支持部材58により支持さ
れ、ポンプ支持部材58はオペレーションフロア59に固定
される。ポンプ38の吐出側ラインには弁60、三方弁61が
直列接続し、三方弁61に戻りライン62が接続し、戻りラ
イン62の他方は原子炉ウェル63内まで延在している。
【0048】次に、本実施の形態による破損燃料集合体
検出方法の手順を図3により説明する。燃料取替機掴み
具55にキャップ56を取り付け、原子炉圧力容器内の所望
の位置の上方に移動する。徐々に下降し、燃料集合体ハ
ンドル49を掴む。キャップ55には4本のノズル57が下方
へ伸びており、その先端は内側に曲り込んでいる。この
時、ノズル57の先端位置はチャンネル53の上端よりやや
上方でその開放部はチャンネル53より内側に位置してい
る。この状態で燃料集合体1を上方へ持ち上げる。
【0049】所定の高さに達した後、その位置または下
降を開始した時点で冷却水12をサンプリングし、例えば
図9に示す気液分離タンク39に回収する。気液分離後、
得られたガスを希ガス分析系41に送気し、分析すること
により燃料集合体1の破損を検出する。燃料集合体1を
下降させ当初の位置に着床させる。以降、同様の操作を
実施する。
【0050】本実施の形態によれば、キャップ56の4本
のノズル57が燃料集合体1上部の内側に曲り込んでいる
ため、破損燃料棒3から漏洩した希ガスを含む冷却水12
の多くを捕集でき、破損燃料集合体の検出精度の向上を
図ることができる。また、燃料取替機掴み具55に取り付
けているため、通常の燃料集合体1の掴み動作と同様の
手順で操作できる。
【0051】また、シッピング作業が簡単となり、作業
効率化及び時間短縮を図ることができる。さらに、キャ
ップ56は燃料集合体1と非接触であることから燃料形状
に依存することなく、燃料の更新による影響を受けず、
更新費用を不要にできる。
【0052】つぎに図4により本発明に係る破損燃料検
出装置の第3の実施の形態を説明する。本実施の形態は
図4に示すように、燃料集合体1の上部を被冠するキャ
ップ64と、このキャップ64に装着された耐圧チューブ65
と、この耐圧チューブ65に接続され冷却水12と希ガスを
分離し希ガスを計測できる機能を有する制御装置66を具
備する。制御装置66は主として大容量ポンプ68、大容量
気液分離タンク71及び希ガス分析系41からなっている。
【0053】次に、本実施の形態による破損燃料集合体
検出方法の手順を図4により説明する。燃料取替機掴み
具16でキャップ64を掴み、原子炉圧力容器内の所望の位
置の上方に移動する。徐々に下降し、チャンネル53の上
端に当接させる。
【0054】キャップ64の下端には幅広、肉厚、軟質の
パッキン67を取り付けてある。硬さはHS10〜40°の範
囲であること、当接するチャンネル53などより大きいこ
とから追従性が良い。キャップ64上部には大きい開口部
があり、同サイズの耐圧ホース65で大容量ポンプ68、弁
69及び流量計70を経由し、大容量気液分離タンク71に繋
がっている。
【0055】大容量ポンプ68は燃料集合体1内の冷却水
4全量を数10秒で吸引できる能力がある。また、大容量
気液分離タンク71も燃料集合体1内の冷却水12全量の数
倍の容積を有している。
【0056】装着を確認後、大容量ポンプ71を運転し、
燃料集合体1内の冷却水12の数倍の容量を一気に大容量
気液分離タンク71へサンプリングする。数10秒で吸引す
ることから、燃料集合体1内の冷却水12の圧力が低下し
て破損燃料棒3の内圧が相対的に高くなり、希ガスが放
出され冷却水12と共にサンプリングされる。
【0057】サンプリングされた冷却水12は大容量気液
分離タンク71で冷却水12と希ガスが分離され、希ガスは
大容量気液分離タンク71の上方に滞留する。次に弁43を
開け、真空ポンプ40を運転して真空状態となっている希
ガス分析系41に希ガスを導き測定する。測定後の希ガス
は真空ポンプ40から原子炉排気系46へ流れ処理される。
以降、他の燃料集合体について同様の測定を行う。
【0058】本実施の形態によれば、パッキン67の追従
性を向上していることから、キャップ64内の負圧化によ
り更にチャンネル53と密着し、パッキン67−チャンネル
53の間隙からの冷却水12の漏洩及び炉水の混入が避けら
れるとともに、燃料集合体1内の冷却水12の全量を採取
していることから、希ガスの捕集効果が向上し、測定精
度の向上を図ることができる。
【0059】また、冷却水12の圧力低下に伴う沸点の低
下により気化が加速され、気体の割合が高くなり気液分
離時間の短縮が図れ、燃料取替機掴み具55でキャップ64
を掴む方式であることから、通常の燃料集合体1の取り
扱い動作と近似しており、シッピング作業の簡略化及び
効率化による時間短縮を図ることができる。
【0060】つぎに図5により本発明に係る破損燃料検
出装置の第4の実施の形態を説明する。本実施の形態は
燃料集合体1の上部をキャップ72で被冠し、キャップ72
にサンプリングチューブ51を接続し、サンプリングチュ
ーブ51をループ状配管73に弁69及び流量計70を介して接
続したことにある。ループ状配管73は循環ポンプ74を有
し、また弁43を介して希ガス分析系41に接続している。
また、吸引した燃料集合体1内の冷却水をサンプリング
チューブ51を通してループ状配管73に導き、一定時間循
環させて希ガスと分離する機構になっている。
【0061】次に本実施の形態による破損燃料検出方法
の手順を説明する。キャップ72から採取した燃料集合体
1内の冷却水12はサンプリングチューブ51を通して気液
分離ループ73に導かれる。所定のサンプリング量が採取
されたことを流量計70が検知すると弁69が閉となり、閉
ループが完成する。所定時間循環後、冷却水12と希ガス
が分離される。
【0062】次に真空ポンプ40を運転して真空状態とな
っている希ガス分析系41に弁43を開け、希ガスを導き測
定する。測定後の希ガスは真空ポンプ40から原子炉排気
系46へ流れ処理される。
【0063】本実施の形態によれば、希ガスを含む冷却
水をループ配管に導き強制的に循環させることにより、
気液分離タンクでの自由落下による自然分離より、分離
時間、分離効率の向上を図ることができる。よって、シ
ッピング時間の短縮に伴い経済性が向上する。なお、本
実施の形態は第1から第3の実施の形態にも適用でき
る。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、検出精度向上、信頼性
向上およびリスク低下を図ることができるとともに、炉
内で実施することにより測定時間の短縮を図り、作業員
の被曝低減、安全性向上、炉内シッピング全作業時間の
短縮による経済性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る破損燃料検出装置の第1の実施の
形態を説明するための鳥瞰図。
【図2】第1の実施の形態において、キャップを燃料取
替機掴み具で燃料集合体と一緒に上昇させた状態を示す
断面図。
【図3】(a)は本発明に係る破損燃料検出装置の第2
の実施の形態を説明するための構成図、(b)は(a)
のA−A矢視方向切断面図。
【図4】本発明に係る破損燃料検出装置の第3の実施の
形態を系統図。
【図5】本発明に係る破損燃料検出装置の第4の実施の
形態を系統図。
【図6】従来の炉内シッピング型破損燃料検出装置を一
部側面で示す縦断面図。
【図7】従来のガスシッピング法による破損燃料検出装
置の第1の例を一部断面で示す系統図。
【図8】(a)は従来のガスシッピング法による破損燃
料検出装置の第2の例を説明するための概略的に示す斜
視図、(b)は(a)の状態から上昇させた移動状態を
概略的に示す斜視図。
【図9】図8における破損燃料検出装置の計測系を説明
するための一部断面で示す系統図。
【符号の説明】
1…燃料集合体、1a…燃料集合体ハンドル、2…燃料
棒、3…破損燃料棒、4…上部格子板、5…大型シッパ
キャップ、6…小型シッパキャップ、7…加圧管、8…
サンプリングライン、9…把手、10…フック、11…燃料
交換機、12…冷却水、13…燃料貯蔵プール、14…空気ジ
ャケット、15…減圧容器、16…シッピングキャップ、17
…窒素ボンベ、18…窒素ガス圧力計、19…窒素ガス圧力
調整弁、20…窒素ガス元弁、21…ガスサンプル採取管、
22…ガスサンプル流量計、23…ガスアナライザ、24…ポ
ンプバイパス弁、25…ポンプ、26…放出弁、27…ガス調
節元弁、28…ガス供給管、29…水ポンプ、30…空気管、
31…空気圧力調整弁、32…空気ベント弁、33…空気元
弁、34…温度計、35…圧力計、36…放射性ガス、37…捕
集マウスピース、38…ポンプ、39…気液分離タンク、40
…真空ポンプ、41…希ガス分析系、42…ガス溜り、43…
弁、44…導入管、45…吸入管、46…原子炉排気系、47…
ドレン系、48…設置板、49…正方形状孔、50…キャップ
(第1の実施の形態)、51…サンプリングチューブ、52
…設置板ハンドル、53…チャンネル、54…干渉防止孔、
55…燃料取替機掴み具、56…キャップ(第2の実施の形
態)、57…ノズル、58…ポンプ支持部材、59…オペレー
ションフロア、60…弁、61…三方弁、62…戻りライン、
63…原子炉ウェル、64…キャップ(第3の実施の形
態)、65…耐圧チューブ、66…制御装置、67…パッキ
ン、68…大容量ポンプ、69…弁、70…流量計、71…大容
量気液分離タンク、72…キャップ(第4の実施の形
態)、73…気液分離ループ、74…循環ポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G075 AA03 BA17 BA18 CA38 DA10 DA16 EA01 EA03 FA01 FA03 FA18 FB09 FC12 FC14 FC15 GA02 GA03 GA09 GA15 GA16 GA18 GA21 GA37

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉圧力容器内の上部格子板に当接す
    る設置板と、この設置板に形成されたほぼ正方形状孔か
    ら突出する燃料集合体の上部を被冠するキャップと、こ
    のキャップに装着されたサンプリングチューブと、前記
    サンプリングチューブに接続されこのサンプリングチュ
    ーブから流入した冷却水と希ガスを分離し前記希ガスを
    計測する機能を有する制御装置とを具備したことを特徴
    とする破損燃料検出装置。
  2. 【請求項2】 燃料取替機掴み具に取り付けられ燃料集
    合体の上部を被冠するキャップと、このキャップに装着
    されたサンプリングチューブと、このサンプリングチュ
    ーブに接続されこのサンプリングチューブから流入した
    冷却水と希ガスを分離し前記希ガスを計測する機能を有
    する制御装置と、前記キャップに装着した複数のノズル
    と、このノズルの先端部に形成した前記燃料集合体上方
    の内側に曲がり込んだ曲率部とを具備したことを特徴と
    する破損燃料検出装置。
  3. 【請求項3】 燃料集合体の上部を被冠するキャップ
    と、このキャップに装着されたチューブと、この耐圧チ
    ューブに接続したポンプと、このポンプの吐出側に接続
    した気液分離タンクと、この気液分離タンクに接続した
    希ガス分析系と、前記キャップと前記燃料集合体のチャ
    ンネルの上端面との間に介在したパッキンとを具備した
    ことを特徴とする破損燃料検出装置。
  4. 【請求項4】 燃料集合体の上部を被冠するキャップ
    と、このキャップに装着されたサンプリングチューブ
    と、このサンプリングチューブに弁及び流量計を介して
    接続した気液分離ループと、この気液分離ループから分
    岐して接続した止め弁を有する希ガス分析系とを具備し
    たことを特徴とする破損燃料検出装置。
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