JP2001280235A - コンプレッサ用ピストン - Google Patents

コンプレッサ用ピストン

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JP2001280235A
JP2001280235A JP2000091948A JP2000091948A JP2001280235A JP 2001280235 A JP2001280235 A JP 2001280235A JP 2000091948 A JP2000091948 A JP 2000091948A JP 2000091948 A JP2000091948 A JP 2000091948A JP 2001280235 A JP2001280235 A JP 2001280235A
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shoe
compressor
seat
concave portion
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JP2000091948A
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Katsunori Kawai
克則 河合
Ko Mase
航 間瀬
Tomotaka Sawa
智敬 澤
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】受座の拡大等を招かずに、凹部とシューとの間
への潤滑油の案内、導入を促進できる適切な案内部を受
座にもつコンプレッサ用ピストンを提供する。 【解決手段】往復動自在にシリンダ内に嵌挿され該シリ
ンダ内で作動流体の吸入と圧縮とを行う頭部(154)
と、該頭部の背向側に配設されシューの半球部と摺接し
該シューから押圧力を受ける略半球状の凹部(152
a)と該凹部の周縁端に沿って面取りされて形成された
略環状の斜面からなる潤滑油の案内部(152b)とか
らなる受座と、を備えるコンプレッサ用ピストンにおい
て、前記案内部は、前記斜面の幅が狭い縮幅部(152
d)と該斜面の幅が広い拡幅部(152c)とを有する
ことを特徴とするコンプレッサ用ピストン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置(エ
アコンデショナ)等のコンプレッサに用いられるコンプ
レッサ用ピストンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】エアコンデショナ(エアコン)による室
内の温度、湿度、気流、空気清浄度の調整は、快適な空
間を提供するために不可欠である。エアコンによる温度
調整等は、主に、冷凍機(またはヒートポンプ)中のコ
ンプレッサ(圧縮機)が作動流体を循環させ、その作動
流体が冷凍サイクル(またはヒートポンプサイクル)を
行うことにより為される。このようなコンプレッサとし
て、例えば、図6に示すような斜板式コンプレッサ40
0がある(特開平6−249140号公報)。斜板式コ
ンプレッサ400は、駆動源から動力を受けて主軸41
6が回転すると、斜板419が揺動してコンプレッサ用
ピストン(以下、適宜「ピストン」と呼称する)450
が往復動し、作動流体(冷媒ガス)を吸入、圧縮および
吐出する。ここで、斜板式コンプレッサ400は、半球
状のシュー421、422を斜板419とピストン45
0の受座451、452との間に介在させて、斜板41
9の揺動回転をピストン450の往復動に変換してい
る。そして、ピストン450の受座451、452が、
シュー421、422の半球部の少なくとも一部を包接
する略半球状の凹部を有し頭部454、455の背向側
に配設されている。
【0003】ところで、このような受座451、452
の各凹部とシュー421、422の半球部との間で滑ら
かな摺動が安定して行われるためには、それらの間に潤
滑油が適切に供給される必要がある。しかし、斜板式コ
ンプレッサ400は、機構の簡素化、軽量コンパクト化
等の要請により、特別な潤滑油の供給手段を備えないこ
とが多い。このため、斜板式コンプレッサ400は、作
動流体(冷媒ガス)のブローバイガス等に混じったミス
ト状の潤滑油を、そのような摺動箇所へ適宜取込んで、
そのような部分の潤滑を行っている。そして、特に、摺
動の激しい凹部とシューの半球部等との間へは、潤滑油
の導入が巧く行われることが望まれる。このような事情
により、受座の凹部の周縁端には案内部(または面取
部)が従来より設けられていた。
【0004】この様子を図6に示した斜板式コンプレッ
サ400の受座452を例にとり、その部分の拡大図を
図5に示した。なお、図5(a)は受座452の正面図
であり、同図(b)はその断面図である。この図5から
解るように、受座452の案内部452bは、略半球凹
部452aの周縁端をほぼ均等に面取して形成され、案
内部452bとシュー422との間にできた環状の楔状
隙間Sから凹部452aとシュー422の半球部422
aとの間に潤滑油が案内、導入されるようになってい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような案内部は大
きいほど、環状の楔状隙間が拡大するため、潤滑油の案
内、導入を促進する上で好ましい。ところが、案内部を
拡大すると、面取される部分が増えるから、凹部の半球
状の凹面が減少し、凹部とシューとの間の面圧の上昇を
招き、焼付き等の新たな問題を発生しかねない。また、
コンプレッサの軽量コンパクト化が求められている現状
下、ピストンにも軽量コンパクト化が求められ、また、
他部材との干渉等の問題もあるため、受座や案内部の拡
大を図ることも困難である。
【0006】一方、潤滑油の案内、導入のために、凹部
の周縁端に必ずしも案内部が均一に形成されている必要
はない。むしろ、コンプレッサの形態やその運転中にお
けるブローバイガスの流動等に応じて、適切な箇所に部
分的に拡大した案内部を設けると、凹部とシューとの間
へ潤滑油を十分に案内、導入できるとも考えられる。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものである。つまり、本発明は、凹部とシューとの間
への潤滑油の案内、導入を、適切な条件下で促進できる
自由度の大きな案内部を受座に備えたコンプレッサ用ピ
ストンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、この
課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、
コンプレッサ用ピストンの受座の案内部に拡幅部と縮幅
部とを形成することを思いつき、本発明のコンプレッサ
用ピストンの受座の加工方法を開発するに至ったもので
ある。
【0009】すなわち、本発明のコンプレッサ用ピスト
ンは、往復動自在にシリンダ内に嵌挿され該シリンダ内
で作動流体の吸入と圧縮とを行う頭部と、該頭部の背向
側に配設されシューの半球部と摺接し該シューから押圧
力を受ける略半球状の凹部と該凹部の周縁端に沿って面
取りされて形成された略環状の斜面からなる潤滑油の案
内部とからなる受座と、を備えるコンプレッサ用ピスト
ンにおいて、前記案内部は、前記斜面の幅が狭い縮幅部
と該斜面の幅が広い拡幅部とを有することを特徴とす
る。
【0010】本発明に係るコンプレッサ用ピストンは、
受座の案内部に拡幅部を備えるため、その部分から凹部
とシューの摺動部への潤滑油の案内、導入を促進でき、
それらの間の摺動性をより安定させ得る。その一方で、
縮幅部も備えるため、凹部の略半球状の摺動面積の減少
を殆ど招かず、凹部とシューとの間の面圧の上昇が抑制
され、それらの間での摩耗等も抑制できる。なお、案内
部の「斜面」は、平面でも、球面等の曲面でも良く、
「縮幅部」は、実質的な幅を持たなくても、つまり実質
的に零でも良い。このような拡幅部は、例えば、潤滑油
を含むコンプレッサ内のブローバイガスの流動等に応じ
て、潤滑油を取込み易い位置に設けると好適である。逆
に、縮幅部は潤滑油の取込みがあまり期待できない部分
に設け、その縮幅部付近の凹部でシューからの押圧力を
受けるようにすると良い。
【0011】また、拡幅部や縮幅部は、次のように配設
しても良い。すなわち、前記縮幅部は前記凹部のうち前
記シューから大きな押圧力を受ける高押圧部の周縁端の
いずれかに設けられ、前記拡幅部は該凹部のうち前記シ
ューから小さな押圧力を受ける低押圧部の周縁端のいず
れかに設けられていると、好適である。高押圧部となる
凹部の周縁端には、案内部の縮幅部が位置するため、そ
の部分で、シューと凹部との摺動(摺接)面積は増加
し、それらの間の面圧を抑制、低減でき、摩耗等の防止
に有効である。一方、低押圧部では、拡幅部の形成によ
り凹部とシューとの摺動(摺接)面積が減少したとして
も、それらの間の面圧の上昇は僅かであり、問題とはな
らない。そして、その拡幅部付近から潤滑油の効率的な
取込みが期待できる。
【0012】なお、高押圧部および低押圧部の瞬間的な
位置は、ピストンの移動と共に変化するし、また、圧縮
行程か吸入行程かによってもその位置が異なる。しか
し、ピストンの1サイクル(または半サイクル)でみる
と、凹部は、比較的大きな押圧力を受ける部分と、あま
り押圧力を受けない部分とに分けることができる。例え
ば、斜板式コンプレッサのピストンが圧縮行程にあると
き、一方の受座の凹部は、略半分の部分で大きな押圧力
を受け、その反対側ではあまり押圧力を受けない。
【0013】また、前記縮幅部は前記頭部が上死点付近
にあるときの前記凹部の高押圧部の周縁端に設けられ、
前記拡幅部は該頭部が上死点付近にあるときの該凹部の
低押圧部の周縁端に設けられていると、好適である。例
えば、ピストンが圧縮行程にある場合において、頭部が
上死点付近にあるとき、作動流体は高圧であるために、
凹部はかなり大きな押圧力を受ける。このときの高押圧
部の周縁端に縮幅部を設けると、凹部とシューとの間の
摺接する面積が増大するため、それらの間の面圧の抑
制、低減を図るうえで好ましい。逆に、押圧力の小さな
低押圧部の周縁端に拡幅部を設けると、面圧の上昇を抑
制しつつ潤滑油の案内、導入の促進が図れて、好都合で
ある。これらは、ピストンが吸入行程にあるときも同様
である。頭部が吸入行程の上死点付近にあるとき、シリ
ンダ内は負圧となって凹部は大きな押圧力を受けるから
である。
【0014】なお、本発明のコンプレッサ用ピストン
は、斜板式コンプレッサやワッブル式コンプレッサのピ
ストンに限られず、上述したようなコンプレッサ用ピス
トンに広く適用できる。また、斜板式コンプレッサ用ピ
ストンの場合、受座は、圧縮行程時に主に押圧力を受け
るピストンの頭部に直接背向した受座でも良いし、吸入
行程時に主に押圧力を受けるその受座に対向して設けら
れ受座でも良い。また、ピストンは片頭型ピストンでも
両頭型ピストンでも良く、そのピストンを使用するコン
プレッサは、可変容量型でも固定容量型でも良く、ま
た、冷凍サイクルのみならず、熱ポンプサイクルを行う
ものでも良く、さらには、車両用に限らず汎用として使
用されるコンプレッサでも良い。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本発明の第1実
施形態であるコンプレッサ用ピストン150について、
図1、図2を用いて説明する。このコンプレッサ用ピス
トン150(以下、単に「ピストン150」と呼称す
る。)は、図6に示した両頭斜板式コンプレッサ用ピス
トン450と基本的に同構成であり、便宜上、図1に示
すように斜板式コンプレッサ100に組込まれていると
する。また、ピストン150は両頭式でありそれぞれの
側で事情は同じであるから、一方側のみについて、主に
説明する。
【0016】図1に示すように、ピストン150は、円
柱状の頭部154と、この頭部154に背向して形成さ
れた受座152と、頭部154の外周側(図1の上方)
から前方(図1の左方)に延びる首部153と、受座1
52に対向し首部153の前端側から内周側(図1の下
方)に延在する受座151と、さらにその受座151に
背向する頭部155(図示省略)とからなる。そして、
受座151と首部153と受座152とにより、略コ字
状の空間K1が形成され、この空間K1内で、斜板11
9の外周部分が揺動回転し得る。そして、受座151、
152と斜板119との間に揺動自在な略半球状のシュ
ー121、122が介在することにより、斜板119の
揺動回転と共にピストン150がシリンダブロック12
内のシリンダ12a内で往復動するようになっている。
【0017】次に、図1、図2を用いて、本発明に係る
受座151と受座152とについて詳しく述べる。図2
は受座152の凹部152aと案内部152bとの形状
を拡大して表したもので、同図(a)は受座152の正
面図であり、同図(b)は同図(a)のA−A断面図で
ある。先ず、受座152は、略半球状の凹部152aと
その周縁端が球面状に面取されて形成された略環状の斜
面からなる案内部152bとを備える。後述するが、本
実施形態では、加工効率の向上を図るべく、凹部152
aと案内部152bとを同一の曲率半径をもつ球面状と
してある。勿論、それらの曲率半径は異なっても何ら問
題はなく、案内部は平面的な斜面でも良い。そして、環
状の案内部152bは、斜面幅の広い拡幅部152cを
斜板式コンプレッサ100の外周側(図1、図2の上方
側)に、斜面幅の狭い縮幅部152dをその内周側(図
1、図2の下方側)に有している。そして、拡幅部15
2cから縮幅部152dへは、斜面幅が滑らかに変化し
ている。こうして、環状の案内部152bが形成されて
いる。
【0018】ところで、ピストン150の頭部154が
圧縮行程にある場合、特に、図1に示すように頭部15
4が上死点に至る途中にあるとき、シュー122および
受座152は斜板119からF2の方向に大きな押圧力
を受ける。すなわち、圧縮反力を受ける斜板に対して、
シュー122は下方(図1、図2の下方側)への分力を
受けて滑動しようとする。従って、図2(a)に示すよ
うに、凹部152aは、その内周側(図2の下方側)の
高押圧部PL1(2点鎖線で囲んだ範囲)に大きな押圧
力を受ける。一方、凹部152aの外周側(図2の上方
側)の低押圧部PS1(2点鎖線で囲んだ範囲)では、
小さな押圧力しか受けない。そして高押圧部PL1の周
縁端には案内部152bの縮幅部152dが位置するた
め、受座152の拡大を伴わずに、必要な部分の摺接面
積が実質的に拡大されたことになる。従って、そこに作
用する面圧が抑制、低下され、凹部152aの半球凹面
やシュー122の半球部122aの摩耗の抑制、低減等
を図る上で有効である。
【0019】逆に、低押圧部PS1の周縁端には、案内
部152bの拡幅部152cが位置するため、拡大した
楔状の空間M2が形成され、凹部152aとシュー12
2との摺動部への潤滑油の案内、導入が促進される。従
って、それらの間の摺動性が安定的に保持され好まし
い。しかも、受座152の拡大や凹部152aの面積の
減少等を招かないため、好都合である。ピストン150
の頭部154が圧縮行程にあるときの受座152を中心
に説明したが、ピストン150の頭部155が圧縮行程
にあるときも、同様のことが言える。なお、受座152
のみならず、受座151も頭部154または頭部155
からみて背向側にある受座であることを断っておく。
【0020】(第2実施形態)次に、本発明のコンプレ
ッサ用ピストンの第2の実施形態について、図3を用い
て説明する。ここに示したコンプレッサ用ピストン25
0(以下、単に「ピストン250」と呼称する。)は、
片頭斜板式コンプレッサ用ピストンであり、受座の凹部
と案内部との形状もピストン150のものと異なる。こ
こでは、圧縮行程に大きな押圧力を受ける受座252を
取上げて説明するが、受座251についても、縮幅部と
拡幅部との配置を逆にすれば同様に考えることができ
る。
【0021】図3(a)に示す受座252の正面図から
解るように、この受座252の案内部252bの縮幅部
252dは内周側斜め方向(図3右下方向)に少し変位
して形成されており、拡幅部252cはその反対の外周
側斜め方向(図3左上方向)に少し変位して形成されて
いる。この理由を次に説明する。図3(b)は、ピスト
ン250を外周側(図3(a)の上方側)からみた平面
図を示したものである。この図から解るように、ピスト
ン250が圧縮行程中で上死点に至る途中にあるとき、
斜板219の角度αに応じて、シュー222および受座
252の凹部252aは受ける押圧力の方向が変化す
る。例えば、図3(b)に示すように斜板219が角度
αを成している(I)の状態のとき、押圧力はF3の方
向に作用するが、上死点付近にある(II)の状態のと
きでは、押圧力はF4の方向に作用する。但し、押圧力
の方向は、図3(b)に示すような2次元的ではなく、
現実には内外周方向も含めた3次元的である。
【0022】この実施形態では、このようなことを踏ま
えて、上死点付近のみならずそこに至る途中の押圧力も
考慮して高押圧部PL2を考え、その凹部252aの周
縁端に縮幅部252dを設け、その反対側にできる低押
圧部PS2に応じて凹部252aの周縁端に拡幅部25
2cを設けたものである。
【0023】(ピストンの加工)次に、ピストン150
を例にとり、受座151、152の凹部151a、15
2aと案内部151b、152bとの加工方法の一例を
示す。この加工に際して、図4に示すような受座加工装
置10を用いた。受座加工装置10は、所定の角度θで
傾斜した刃具171、刃具172とを備える。これらの
刃具171、172は、アーム161、162にそれぞ
れ取付けられ、アーム161、162は刃具171、1
72を軸周りに回転させ得ると共に刃部の中心Cを中心
軌跡Tに沿って環状に移動させることができる。なお、
この環状運動は、数値制御により、円運動のみならず楕
円運動等も行える。
【0024】また、アーム161、162はヘッド16
0に取付けられ、ヘッド160は垂直方向Vおよび水平
方向Hに自在に移動できる。また、ワークであるピスト
ン50は、テーブル180上の固定具181、182に
より固定されている。また、刃具172(刃具171も
同様)は大径シャンク172aとそこから先端に延びる
小径シャンク172bと小径シャンク172bの先端に
取付けられた半円板状のチップ172cとからなる。
【0025】次に、加工の手順を示す。この受座加工装
置10は、ヘッド160を水平方向Hおよび垂直方向V
に適宜移動させ、刃具172をテーブル180に対して
傾斜角θに保ちながら略コ字状の空間K1に刃具172
のチップ172cと小径シャンク172bとを挿入す
る。そして、制御部(図示せず)に予め設定されたプロ
グラムにより、アーム162は、刃具172を傾斜角θ
を保持したまま、その中心Cを所定の中心軌跡Tに沿っ
て環状運動(コンタリング)させる(案内部形成工
程)。これにより、先ず、球面状の環状斜面からなる案
内部152bが形成される。そして、刃具172の中心
Cを、前述の中心軌跡Tの中心から僅かに内周方向(図
4の上方)にずらせた位置に再セットし、それから、ピ
ストン150の軸方向(図4の右方)に刃具172の中
心Cを所定量だけ追込むと、凹部152aが形成される
(凹部形成工程)。
【0026】こうして、受座152の加工が終了する
と、刃具172を待避させて、同様に刃具171を用い
て受座151の加工を行えば、ピストン150の受座1
51、152の加工が終了する。前述したが、案内部形
成工程と凹部形成工程とは同径の刃具を必ずしも用いる
必要はなく、異なった刃具で別々に加工しても良い。ま
た、案内部形成工程は、平面上の斜面を形成するもので
も良い。
【0027】(その他)案内部は、円環状の他、楕円環
状等でも良い。また、完全な環状でなくとも、縮幅部で
一部途切れていても良い。斜板式コンプレッサ用ピスト
ンの場合、受座の少なくとも一方が本発明のような受座
であれば良く、両方である必要はない。また、斜板式コ
ンプレッサ用ピストンが鋳造品である場合、抜き勾配等
により受座の内側(首部の付け根付近)が肉厚になって
いるとき、これを利用して、案内部の拡幅部としても良
い。
【0028】
【発明の効果】本発明のコンプレッサ用ピストンによれ
ば、受座の拡大等を招かずに、シューとそれを受ける凹
部との間での面圧上昇を防ぐと共に、凹部とシューとの
間への潤滑油の案内、導入を促進できる適切な案内部を
受座に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るピストンを斜板式
コンプレッサに組込んだ状態を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るピストンの受座を
示す部分拡大図であり、同図(a)はその受座の正面図
であり、同図(b)は同図(a)のA−A断面図であ
る。
【図3】本発明の第2実施形態に係るピストンを示す図
であり、同図(a)はその受座の正面図であり、同図
(b)はそのピストンの平面図である。
【図4】本発明に係るピストンの受座の加工装置および
加工方法を示す概念図である。
【図5】従来のコンプレッサ用ピストンの受座を示す図
であり、同図(a)はその受座の正面図であり、同図
(b)は同図(a)のB−B断面図である。
【図6】従来の斜板式コンプレッサを示す図である。
【符号の説明】
150 コンプレッサ用ピストン 152 受座 152a 凹部 152b 案内部 152c 拡幅部 152d 縮幅部 154 頭部 122 シュー 12a シリンダ PL1 高押圧部 PS1 低押圧部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤 智敬 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H003 AA03 AB07 AC03 BD02 CB00 3H076 AA07 BB17 BB26 CC31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】往復動自在にシリンダ内に嵌挿され該シリ
    ンダ内で作動流体の吸入と圧縮とを行う頭部と、該頭部
    の背向側に配設されシューの半球部と摺接し該シューか
    ら押圧力を受ける略半球状の凹部と該凹部の周縁端に沿
    って面取りされて形成された略環状の斜面からなる潤滑
    油の案内部とからなる受座と、を備えるコンプレッサ用
    ピストンにおいて、 前記案内部は、前記斜面の幅が狭い縮幅部と該斜面の幅
    が広い拡幅部とを有することを特徴とするコンプレッサ
    用ピストン。
  2. 【請求項2】前記縮幅部は前記凹部のうち前記シューか
    ら大きな押圧力を受ける高押圧部の周縁端のいずれかに
    設けられ、前記拡幅部は該凹部のうち前記シューから小
    さな押圧力を受ける低押圧部の周縁端のいずれかに設け
    られている請求項1記載のコンプレッサ用ピストン。
  3. 【請求項3】前記縮幅部は前記頭部が上死点付近にある
    ときの前記凹部の高押圧部の周縁端に設けられ、前記拡
    幅部は該頭部が上死点付近にあるときの該凹部の低押圧
    部の周縁端に設けられている請求項2記載のコンプレッ
    サ用ピストン。
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