JP2001279428A - 蒸着ボート - Google Patents

蒸着ボート

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JP2001279428A
JP2001279428A JP2000097330A JP2000097330A JP2001279428A JP 2001279428 A JP2001279428 A JP 2001279428A JP 2000097330 A JP2000097330 A JP 2000097330A JP 2000097330 A JP2000097330 A JP 2000097330A JP 2001279428 A JP2001279428 A JP 2001279428A
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JP
Japan
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vapor deposition
cover
polyimide film
evaporation
graphite sheet
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JP2000097330A
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English (en)
Inventor
Akito Miyamoto
明人 宮本
Soji Tsuchiya
宗次 土屋
Akira Taomoto
昭 田尾本
Yoshimasa Oki
芳正 大木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度勾配が小さく、低温領域での制御性に優
れ、かつ、材料粒子の大きさをカバーの導入によって一
定にする蒸着ボートを提供する。 【解決手段】 本発明の蒸着ボートは、蒸着物質を入れ
る容器部11と、前記蒸着物質が通過するための穴を有
し、前記蒸着ボ−トの上部に設けた上板13とを有する
蒸着ボートであって、その上板が、1mmφ以下の穴が
加工されたグラファイトシートから構成されていること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空蒸着法により
薄膜を作製する際の蒸着ボートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の材料が蒸着方法で作製され
ている。抵抗加熱式真空蒸着法による蒸着方法は装置の
単純なことと、蒸着ボートの工夫によって各種の材料の
薄膜化が可能であることによって、最も応用性の広い技
術となって確立している。
【0003】また、最近では、機能性有機材料の研究開
発の進展にともない、有機材料を蒸着して薄膜化したデ
バイスが開発される機会が多くなってきた。有機材料
は、無機材料に比べて蒸気圧が高い、昇華温度や蒸発温
度が低い等の特徴を有するため、無機材料に比べ、40
0℃以下の低温領域で蒸着作業を行っている。例えば、
追記型光記録媒体の記録層や、有機発光素子に用いられ
る電子輸送材料、ホール輸送材料、発光材料等が真空蒸
着法によって薄膜化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来の蒸着
ボートを有機材料の蒸着に適用すると、温度制御性が劣
り、試料各部の温度が異なるため蒸着速度が安定しな
い、突沸しやすい、一度蒸発した蒸着物質が蒸着ボート
のカバー出口付近の低温部に再結晶して付着しやすい等
の問題が生じた。
【0005】また、蒸着物質の突沸により微粒子が一度
に蒸発して基板に付着し不均一な薄膜になってしまうと
いう問題がある。本発明は、上記の問題を解決し、薄膜
作製において、蒸着膜の均一性を増大させる蒸着ボート
を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、真空加熱蒸着法において、蒸着物質を入
れる容器部と、前記蒸着物質が通過するための穴を有
し、前記蒸着ボ−トの上部に設けたカバー部とを有する
蒸着ボートであって、そのカバー部が、グラファイトシ
ートから構成されていることを特徴とする蒸着ボートと
したものであり、これにより、一度蒸発した蒸着物質が
蒸着ボートのカバーの出口付近の低温部に再結晶して付
着するという問題が解決できる。また、蒸着物質の突沸
により微粒子が一度に蒸発して基板に付着し不均一な薄
膜になってしまうという問題も解決し、均一性の高い薄
膜を形成することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、被蒸着物質を入れる容器部と、前記容器部の上部に
位置し、前記被蒸着物質が通過するための穴を有するグ
ラファイトシートを有するカバー部とを有する蒸着ボー
トであり、この蒸着ボートを用いることにより、真空加
熱蒸着による薄膜作製において、薄膜の均一性が向上す
る作用を有する。
【0008】本発明の請求項2に記載の発明は、カバー
部が、ポリイミドフィルムを不活性ガス中で2500℃
以上で焼成して製造されたグラファイトシートを有する
ことを特徴とする請求項1記載の蒸着ボートであり、こ
の蒸着ボートを用いることにより、真空加熱蒸着による
薄膜作製において、薄膜の均一性が向上する作用を有す
る。
【0009】本発明の請求項3に記載の発明は、カバー
部が、エキシマレーザを用いてポリイミドフィルムに穴
あけ加工した後、前記ポリイミドフィルムを不活性ガス
中で2500℃以上で焼成して製造されたグラファイト
シートを有することを特徴とする請求項1記載の蒸着ボ
ートのであり、この蒸着ボートを用いることにより、真
空加熱蒸着による薄膜作製において、薄膜の均一性が向
上する作用を有する。均一性に優れた薄膜作製が実現で
きるという作用を有する。
【0010】本発明の請求項4に記載の発明は、カバー
部が、エキシマレーザを用いてポリイミドフィルムに円
錐状の穴をあけた後、前記ポリイミドフィルムをエッチ
ングし、エッチングされた前記ポリイミドフィルムを不
活性ガス中で2500℃以上で焼成して製造されたグラ
ファイトシートを有することを特徴とする請求項1記載
の蒸着ボートであり、蒸着ボートのカバー部に設けられ
た穴の径をエッチングによりが制御できるため、この蒸
着ボートを用いることにより、真空加熱蒸着による薄膜
作製において、薄膜の均一性が向上する作用を有する。
【0011】本発明の請求項5に記載の発明は、カバー
部の穴の径が1mm以下であることを特徴とする請求項
1ないし4のいずれか記載の蒸着ボートであり、この蒸
着ボートを用いることにより、真空加熱蒸着による薄膜
作製において、薄膜の均一性が向上する作用を有する。
【0012】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発
明の蒸発ボートを示す。本実施の形態は真空蒸着法にお
いて、蒸着ボートを加熱して材料を蒸着する場合を例に
とった。図1において、11はモリブデン(Mo)、タ
ンタル(Ta)、タングステン(W)等の高融点金属で
構成された金属容器、あるいは、グラファイト等の炭素
質材料から構成された蒸着ボートの容器部であり、12
は蒸着原料である。この容器部11の上にカバー部を構
成する2枚の上板13と下板14を設けた。上板13、
および下板14には吹き出し穴が設けてある。
【0013】また、本発明のこれら上板13と下板14
のカバーは、膜厚100μm以下のポリイミドフィルム
をエキシマレーザを用いて穴加工された後、不活性ガス
中で最高温度2500℃以上で焼成して製造されたグラ
ファイトシートからなるものである。
【0014】また、その穴の径は1mm以下で、さらに
好ましくは、数ミクロン以下が有効である。その理由
は、団子状の問題となる大きな粒子は数ミクロンから数
十ミクロンの大きさが多いからである。なお、容器部1
1の上部に2枚のカバーを設けたが、必要に応じて枚数
は変えることができる。さらに、カバーに設けられた穴
の径、および穴の数も蒸着レートに依存するため必要に
応じて変えることができる。
【0015】また、本発明のカバー部分に電気を通電す
るようにすると、カバーも発熱体の一部として働くた
め、そこに設けられた微少な穴に、蒸着材料が再結晶し
て付着する問題が解決され、長時間の蒸着でも、レート
が安定した蒸着が可能となる。
【0016】また、本発明のグラファイトシートのカバ
ーは、蒸着材料を入れる容器部がアルミナ等のボートを
用いる場合でも適用できる。従来は、アルミナ等の容器
部の場合、金属に比較してセラミックの容器は熱伝導が
悪いため、特に突沸による巨大粒子の蒸発が多くなる
が、本発明のグラファイトシートカバーを設けることに
より、突沸による巨大粒子の基板への付着を抑えること
ができ本発明は薄膜作製に有効である。同様に、金属に
アルミナをコートした容器部の場合にも上記のことは当
てはまり、本発明のグラファイトシートのカバーを設け
る有効性が発揮される。
【0017】また、本発明のグラファイトシートのカバ
ーは、紙のような柔軟性を有するため、容器部の形にあ
わせた加工が容易で、様々な形状を有する容器部への適
用が可能である。
【0018】なお、カバー部を構成する上板13と下板
14こう作製する際に、エキシマレーザによりポリイミ
ドフィルムを膜厚方向に円錐状に穴あけ加工し、フィル
ムをエッチングすることにより、穴の径を制御すること
もできる。
【0019】以上のように本発明におけるグラファイト
シートのカバー部の導入によって、蒸着材料を均一に蒸
着させることが可能となった。具体的に実験に用いた材
料の実施例は、アゾ顔料、フタロシアニン系顔料、スチ
リル系色素の有機材料、およびAu、Cuの金属でその
有効性を実証した。なお、有機材料は、蒸着可能であれ
ば特に限定されず、例えば、有機EL素子に用いられて
いるトリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ベ
ンゾキノリノラトアルミニウム錯体、希土類金属錯体、
ジスチリルアリーレン誘導体等の蛍光色素、芳香族アミ
ン誘導体、オキサジアゾール誘導体に代表されるホール
および電子輸送材料、発光性ドーパントとして知られて
いるクマリン、DCM、キナクリドン、ルブレン、ペリ
レン等が上げられる。また、メロシアニン、ナフトキノ
ン、スクワリリウム等の色素も同様に類推できる。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明の蒸着ボ−トによっ
て、長時間の蒸着においても一度蒸発した蒸着物質が蒸
着ボートのカバー部出口付近の低温部に再結晶して付着
するということがなく、安定したレートで蒸着させるこ
とが可能となり、均一性に優れた薄膜を作製することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施の形態における蒸着ボートの
構成を示す図
【符号の説明】
11 容器部 12 蒸着原料 13 上板 14 下板 15 穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田尾本 昭 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 大木 芳正 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 Fターム(参考) 4K029 DB12 DB13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被蒸着物質を入れる容器部と、前記容器
    部の上部に位置し、前記被蒸着物質が通過するための穴
    を有するグラファイトシートを有するカバー部とを具備
    する蒸着ボート。
  2. 【請求項2】 カバー部が、ポリイミドフィルムを不活
    性ガス中で2500℃以上で焼成して製造されたグラフ
    ァイトシートを有することを特徴とする請求項1記載の
    蒸着ボート。
  3. 【請求項3】 カバー部が、エキシマレーザを用いてポ
    リイミドフィルムに穴あけ加工した後、前記ポリイミド
    フィルムを不活性ガス中で2500℃以上で焼成して製
    造されたグラファイトシートを有することを特徴とする
    請求項1記載の蒸着ボート。
  4. 【請求項4】 カバー部が、エキシマレーザを用いてポ
    リイミドフィルムに円錐状の穴をあけた後、前記ポリイ
    ミドフィルムをエッチングし、エッチングされた前記ポ
    リイミドフィルムを不活性ガス中で2500℃以上で焼
    成して製造されたグラファイトシートを有することを特
    徴とする請求項1記載の蒸着ボート。
  5. 【請求項5】 カバー部の穴の径が1mm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の蒸着
    ボート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007524763A (ja) * 2004-02-25 2007-08-30 イーストマン コダック カンパニー 凝縮効果が最少にされた蒸着源
KR100889761B1 (ko) * 2002-09-30 2009-03-24 삼성모바일디스플레이주식회사 유기박막 형성장치의 가열용기

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