JP2001278931A - 電気・電子部品 - Google Patents

電気・電子部品

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JP2001278931A
JP2001278931A JP2001018299A JP2001018299A JP2001278931A JP 2001278931 A JP2001278931 A JP 2001278931A JP 2001018299 A JP2001018299 A JP 2001018299A JP 2001018299 A JP2001018299 A JP 2001018299A JP 2001278931 A JP2001278931 A JP 2001278931A
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olefin
bis
polymer
block copolymer
polymerization
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JP2001018299A
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English (en)
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Satoru Moriya
屋 悟 守
Seiji Ota
田 誠 治 太
Hiroshi Kanda
田 拓 神
Ryoji Mori
亮 二 森
Junji Tan
淳 二 丹
Hideyuki Kaneko
子 英 之 金
Shunichi Hama
俊 一 浜
Shinichi Kojo
城 真 一 古
Norio Kashiwa
典 夫 柏
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気・電子用途に求められる種々の要求を満た
すような電気・電子部品を提供すること。 【解決手段】本発明に係る電気・電子部品は、下記一般
式(I)で表されるオレフィン系ブロック共重合体
(A)、または該(A)と該(A)以外の熱可塑性樹脂
(B)とを含むオレフィン系重合体組成物(C)からな
る; PO−f−R …(I) (式中、POは、炭素原子数が2〜20のオレフィンか
ら導かれる繰返し単位からなり、重量平均分子量が2,
000以上であるポリオレフィンセグメントを示し、f
は、エーテル結合、エステル結合またはアミド結合を示
し、Rは、連鎖重合反応で得られ、重量平均分子量が5
00以上である官能性セグメントを示す)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン系ブロ
ック共重合体または該共重合体を含むオレフィン系重合
体組成物からなる電気・電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気・電子部品として、電線用被
覆材、冷蔵庫などに用いるガスケット、光ディスク基盤
などの光学材料、電磁気記録材料、磁気記録バインダ
ー、プラグマバインダー、吸水性封止材、高分子固体電
解質、電磁波シールド材、電気・電子部品のハウジング
などの電気・電子部品の素材として、種々の合成樹脂、
例えばポリオレフィンが用いられている。これらのう
ち、例えば電線用被覆材には、長期間安定した電気絶縁
性、難燃性、高速押出性、高破壊電圧などが求められ、
家電用ガスケットには異形押出性、発泡性形成、低圧縮
歪み、柔軟性が求められ、光学材料には透明性、機械的
強度、耐熱性が求められ、電磁気記録材料には光磁気応
答性が求められ、磁気記録バインダーには、充填性、低
歪み磁気特性が求められ、高分子固体電解質には、低級
水性、高イオン電導度、化学的安定性が求められ、電磁
波シールド材には、長期間の耐候性、シールド特性の劣
化抑制が求められる。
【0003】本発明者らは、上記のような要求を満たす
電気・電子部品について検討した結果、ポリオレフィン
セグメントと、ラジカル重合反応または開環重合反応で
得られ、不飽和炭化水素を含む繰返し単位および/また
はヘテロ原子を含む繰返し単位を含む官能性セグメント
とが、エーテル結合などで結合されたオレフィン系ブロ
ック共重合体または該共重合体を含むオレフィン系重合
体組成物を用いた電気・電子部品が、上記のような要求
を満たすことを見出して本願発明を完成するに至った。
【0004】
【発明の目的】本発明は、電気・電子用途に求められる
種々の要求を満たすような電気・電子部品を提供するこ
とを目的としている。
【0005】
【発明の概要】本発明に係る電気・電子部品は、下記一
般式(I)で表されるオレフィン系ブロック共重合体
(A)からなることを特徴としている; PO−f−R ・・・(I) (式中、POは、炭素原子数が2〜20のオレフィンか
ら導かれる繰返し単位からなり、重量平均分子量が2,
000以上であるポリオレフィンセグメントを示し、f
は、エーテル結合、エステル結合またはアミド結合を示
し、Rは、連鎖重合反応で得られ、重量平均分子量が5
00以上である官能性セグメントを示す)。
【0006】また、本発明の他の態様に係る電気・電子
部品は、上記オレフィン系ブロック共重合体(A)と、
該(A)以外の熱可塑性樹脂(B)とを含むオレフィン
系重合体組成物(C)からなることを特徴としている。
【0007】
【発明の具体的説明】以下本発明に係る電気・電子部品
について具体的に説明する。本発明に係る電気・電子部
品は、下記一般式(I)で表されるオレフィン系ブロッ
ク共重合体(A)からなる。 PO−f−R …(I) 式中、POは、炭素原子数が2〜20のオレフィンから
導かれる繰返し単位からなるポリオレフィンセグメント
であり、具体的には炭素原子数が2〜20のオレフィン
から選ばれるオレフィンの単独重合体または共重合体で
ある。このポリオレフィンセグメントが立体規則性を有
する場合は、アイソタクティックポリオレフィン、シン
ジオタクティックポリオレフィンのいずれであってもよ
い。
【0008】炭素原子数が2〜20のオレフィンとして
は、例えば直鎖状または分岐状のα-オレフィン、環状
オレフィン、芳香族ビニル化合物、共役ジエン、非共役
ジエンなどが挙げられる。直鎖状または分岐状のα-オ
レフィンとして具体的には、例えばエチレン、プロピレ
ン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘ
キセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、
3-エチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-メ
チル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4-エチル
-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1-デ
セン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、
1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素原子数2〜2
0、好ましくは2〜10のものが挙げられる。
【0009】環状オレフィンとしては、シクロペンテ
ン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノル
ボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサ
ンなどの炭素原子数が3〜20、好ましくは5〜15の
ものが挙げられる。芳香族ビニル化合物としては、例え
ばスチレン、およびα-メチルスチレン、o-メチルスチ
レン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメ
チルスチレン、o-エチルスチレン、m−エチルスチレ
ン、p-エチルスチレンなどのモノまたはポリアルキルス
チレンが挙げられる。
【0010】共役ジエンとしては、例えば1,3-ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン、1,3-ペンタジエン、2,
3-ジメチルブタジエン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、
1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-オクタジエ
ンなどの炭素原子数が4〜20、好ましくは4〜10の
ものが挙げられる。非共役ジエンとしては、例えば1,4-
ペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、
1,4-オクタジエン、1,5-オクタジエン、1,6-オクタジエ
ン、1,7-オクタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、6
-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエ
ン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン、4,8-ジメ
チル-1,4,8-デカトリエン(DMDT)、ジシクロペン
タジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエ
ン、メチレンノルボルネン、5-ビニルノルボルネン、5-
エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネ
ン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、6-クロロメ
チル-5-イソプロペンル-2-ノルボルネン、2,3-ジイソプ
ロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロ
ピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボル
ナジエンなどの炭素原子数5〜20、好ましくは5〜1
0のものが挙げられる。
【0011】このポリオレフィンセグメントは、重量平
均分子量が通常2,000以上、好ましくは2,000〜
10,000,000、より好ましくは10,000〜1
0,000,000、特に好ましくは10,000〜20
0,000の範囲にあることが望ましい。ポリオレフィ
ンセグメントとしては、エチレン単独重合体、エチレン
・α-オレフィン共重合体などのエチレン系重合体;プ
ロピレン単独重合体、プロピレン・α-オレフィン共重
合体などのプロピレン系重合体;ブテン単独重合体、ブ
テン・エチレン共重合体などのブテン系重合体;4-メチ
ル-1-ペンテン単独重合体などの4-メチル-1-ペンテン系
重合体などが好ましい。
【0012】上記一般式(I)中、fは、エーテル結
合、エステル結合またはアミド結合であり、これらのう
ちエーテル結合であることが好ましい。このf部は、上
記ポリオレフィンセグメントと下記官能性セグメントと
を化学的に結合している。なおfには、下記連鎖重合反
応、例えばラジカル重合反応、開環重合反応またはイオ
ン重合反応で形成された構造の一部が含まれる場合があ
る。
【0013】上記一般式(I)中、Rは、ラジカル重合
反応、開環重合反応またはイオン重合反応で得られる官
能性セグメントであり、不飽和炭化水素を含む繰返し単
位および/またはヘテロ原子を含む繰返し単位を含む官
能性セグメントであることが好ましく、ラジカル重合反
応または開環重合反応で得られることがより好ましい。
また上記POとRとは、異なる重合体からなるセグメン
トであることが好ましい。
【0014】官能性セグメントを形成する繰返し単位
は、メチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリ
レート(EMA)、ブチルメタクリレート、ビニルアク
リレート(VA)、ブチルアクリレート(BA)、スチ
レン、アクリロニトリル、ビニルアセテートなどのラジ
カル重合性モノマーから導かれる繰返し単位;ラクトン
類、ラクタム類、2-オキサゾリン類、シクロエーテル
類、例えばβ-プロピオラクトン、β-ブチロラクトン、
δ-バレロラクトン、グリコライド、ラクチド、ε-カプ
ロラクトン、α-ピロリドン、γ-ブチロラクタム、ε-
カプロラクタム、エチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、エピクロロヒドリン、オキセタン、テトラヒド
ロフラン、オクタメチルシクロテトラシロキサンなどの
開環重合性モノマーが挙げられる。
【0015】また、イオン重合性モノマーとしては、
(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、アク
リルアミドなどのアニオン重合性モノマーなどが挙げら
れる。この官能性セグメントは、重量平均分子量(M
w)が通常500以上、好ましくは5,000〜1,00
0,000、より好ましくは2,000〜1,000,00
0、特に好ましくは10,000〜200,000の範囲
にあることが望ましい。
【0016】官能性セグメントとして具体的には、スチ
レン単独重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体な
どのスチレン系重合体、酢酸ビニルエステル系重合体;
アクリル酸エステル系重合体;メチルメタクリレート単
独共重合体などのメタクリル酸エステル系重合体;ビニ
ルホルムアミド系重合体;アクリルアミド系重合体、環
状エステル系重合体;環状アミド系重合体;環状エーテ
ル系重合体;オキサゾリン系重合体;含フッ素系重合体
などからなるセグメントが挙げられる。
【0017】官能性セグメントは、オレフィン系ブロッ
ク共重合体(A)に対して、好ましくは0.01〜9
9.99重量%、好ましくは1〜99重量%、より好ま
しくは1〜95重量%、特に好ましくは1〜90重量%
の量で含まれることが好ましい。本発明で用いられるオ
レフィン系ブロック共重合体(A)のメルトフローレー
ト(MFR;ASTM D 1238、230℃、荷重
2.16kg)は、通常0.01〜200g/10分、好
ましくは0.05〜100g/10分、さらに好ましくは
0.05〜80g/10分であることが望ましい。オレフィン系ブロック共重合体(A)の製法 このようなオレフィン系ブロック共重合体(A)は、以
下のようにして製造することができる。
【0018】本発明で用いられるオレフィン系ブロック
共重合体(A)は、例えば、まず末端に13族元素が結
合したポリオレフィンを製造し、次いで該ポリオレフィ
ンの存在下に、連鎖重合反応、例えばラジカル重合反
応、開環重合反応、イオン重合反応などの活性種を形成
させてこれらの反応を行うことにより製造することがで
きる。
【0019】末端に13族元素が結合したポリオレフィ
ンは、遷移金属による配位重合により製造することがで
き、例えば従来公知のオレフィン重合用触媒の存在下
に、上述したような炭素原子数が2〜20のオレフィン
を単独重合または共重合させることにより製造する。こ
こで製造されるポリオレフィンが、オレフィン系ブロッ
ク共重合体(A)のポリオレフィンセグメント(以下
「PO部」ということがある。)となる。
【0020】従来公知のオレフィン重合用触媒として
は、TiCl3系触媒、MgCl2担持型TiCl4系触
媒、メタロセン系触媒、ポストメタロセン系触媒などが
挙げられ、メタロセン系触媒を用いることが好ましい。
好ましく用いられるメタロセン系触媒としては、従来公
知のメタロセン系触媒が挙げられ、メタロセン系触媒の
例としては、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウ
ム、ハフニウムなどの遷移金属のメタロセン化合物が挙
げられる。メタロセン化合物は、使用条件下で液状のも
のでも固体状のものでも使用することができる。また、
これらは単一化合物である必要はなく、他の化合物に担
持されていてもよいし、他の化合物との均質混合物であ
ってもよく、さらに他の化合物との錯化合物や複化合物
であってもよい。
【0021】ポリオレフィンの製造には、従来公知のメ
タロセン系触媒の中でも、C2対称またはC1対称を有
するキラルな構造のメタロセン化合物を使用することが
好ましい。C2対称を有するキラルな構造のメタロセン
化合物としては、rac-エチレン-ビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-エチレン-ビス(テトラヒドロ
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2,3,5-トリメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
[1-(4-フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス[1-(2-メチル-4-フェ
ニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス{1-[2-メチル-4-(1-ナフチル)イン
デニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
レン-ビス{1-[2-メチル-4-(2-ナフチル)インデニ
ル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-[2-メチル-4-(1-アントラセニル)インデニ
ル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス{1-[2-メチル-4-(9-アントリル)インデニル]}
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
{1-[2-メチル-4-(9-フェナントリル)インデニル]}
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
{1-[2-メチル-4-(o-クロロフェニル)インデニル]}
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
{1-[2-メチル-4-(ペンタフルオロフェニル)インデニ
ル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス[1-(2-エチル-4-フェニルインデニル)]ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-
エチル-4-(1-ナフチル)インデニル]}ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-エチル-
4-(9-フェナントリル)インデニル]}ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス[1-(2-n-プロピル
-4-フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-n-プロピル-4-(1-ナ
フチル)インデニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン-ビス{1-[2-n-プロピル-4-(9-フェ
ナントリル)インデニル]}ジルコニウムジクロリドな
どを好ましい例として挙げることができる。
【0022】C1対称を有するキラルな構造のメタロセ
ン化合物としては、エチレン[2-メチル-4-(9-フェナン
トリル)-1-インデニル](9-フルオレニル)ジルコニウム
ジクロリド、エチレン[2-メチル-4-(9-フェナントリ
ル)-1-インデニル](2,7-ジメチル-9-フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(9-フルオレ
ニル)(3-t-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジフェニルシリレン(9-フルオレニル)(3-t
-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
などを好ましい例として挙げることができる。
【0023】また、従来公知のメタロセン化合物の中で
好ましくは使用されるメタロセン化合物としては、置換
シクロペンタジエニル基を1個のみ有するメタロセン化
合物も挙げられる。例えば(第3級ブチルアミド)(テ
トラメチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジ
イルジルコニウムジクロリド、(第3級ブチルアミド)
(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタ
ンジイルチタンジクロリド、(メチルアミド)(テトラ
メチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイル
ジルコニウムジクロリド、(メチルアミド)(テトラメ
チル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイルチ
タンジクロリド、(エチルアミド)(テトラメチル-η5
-シクロペンタジエニル)メチレンチタンジクロリド、
(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル-η5-
シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリド、(第
3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル-η5-シク
ロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジル、
(ベンジルアミド)ジメチル(テトラメチル-η5-シク
ロペンタジエニル)シランチタンジクロリド、(フェニ
ルホスフィド)ジメチル(テトラメチル-η5-シクロペ
ンタジエニル)シランジルコニウムジベンジルなど。
【0024】さらに従来公知のメタロセン化合物の中で
好ましくは使用されるメタロセン化合物としては、置換
シクロペンタジエニル基を2個有し、この2個のシクロ
ペンタジエニルが(置換)アルキレン、(置換)シリレ
ンなどの結合基で結合されていないメタロセン化合物も
挙げられる。例えば、ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジメチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムエトキシクロリ
ド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス(エチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビ
ス(メチルエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ビス(プロピルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ビス(メチルプロピルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ブチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(メチルブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、ビス(メチルブチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムビス(メタンスルホナト)、ビス(トリメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ヘキシルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(トリメ
チルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リドなど。
【0025】上記メタロセン化合物は、単独で用いても
2種類以上を組み合わせて用いてもよく、TiCl3
触媒、MgCl2担持型TiCl4系触媒、ポストメタロ
セン系触媒などの他のオレフィン系重合用触媒と組み合
わせて用いてもよい。ポリオレフィンの製造の際には、
メタロセン化合物は、下記有機金属触媒成分と組み合わ
せて使用される。また、TiCl3系触媒、MgCl2
持型TiCl 4系触媒またはポストメタロセン系触媒が
使用される場合も下記有機金属触媒成分と組み合わせて
使用される。
【0026】ポストメタロセン触媒は、窒素原子または
酸素原子を配位子中に含有する遷移金属錯体であり、該
遷移金属錯体としては従来公知のものが好ましく使用さ
れる。ポストメタロセン触媒触媒の例としては、以下の
文献に記載されているような遷移金属錯体が挙げられ
る。 1) M.Brookhart et al.,J.Am.Chem.Soc.1995,117,6414-
6415 2) M.Brookhart et al.,J.Am.Chem.Soc.1996,118,267-2
68 3) D.H.McConville et al.,Macromolecules 1996,29,52
41-5243 4) R.F.Jordan et al.,Organometallics 1997,16,3282-
3302 5) R.H.Grubbs et al.,Organometallics 1998,17,3149-
3151 6) S.Collins et al.,Organometallics 1999,18,2731-2
733 7) M.S.Eisen et al.,Organometallics 1998,17,3155-3
157 8) M.S.Eisen et al.,J.Am.Chem.Soc.1998,120,8640-86
36 9) R.F.Jordan et al.,J.Am.Chem.Soc.1997,119,8125-8
126 10) K.Hakala et al.,Macromol.Rapid Commun.18,634-6
38(1997) 有機金属触媒成分は、周期表第13族から選ばれる元素
を含むものが好ましく、中でも、有機アルミニウム化合
物、有機ホウ素化合物、周期表第1族元素とアルミニウ
ムまたはホウ素との錯アルキル化合物などが好ましく挙
げられる。
【0027】有機アルミニウム化合物としては、例え
ば、下記一般式で示される化合物を例示することができ
る。Ra n AlX3-n(式中、Raは炭素原子数1〜12の
炭化水素基を示し、Xはハロゲンまたは水素を示し、n
は0〜3である。) Raは、炭素原子数1〜12の炭化水素基、例えばアル
キル基、シクロアルキル基またはアリール基であるが、
具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピ
ル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、トリルなどで
ある。
【0028】このような有機アルミニウム化合物として
具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブ
チルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2-
エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミ
ニウム;トリイソプレニルアルミニウムなどのトリアル
ケニルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロリド、
ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミ
ニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、
ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミ
ニウムハライド、メチルアルミニウムセスキクロリド、
エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアル
ミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキク
ロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアル
キルアルミニウムセスキハライド;メチルアルミニウム
ジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロ
ピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブ
ロミドなどのアルキルアルミニウムジハライド;ジエチ
ルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウ
ムハイドライド、エチルアルミニウムジハイドライドな
どのアルキルアルミニウムハイドライドなどが挙げられ
る。
【0029】また有機アルミニウム化合物として、下記
一般式で示される化合物を用いることもできる。 Ra n AlY3-n 上記式において、Ra は上記と同様であり、Yは、−O
b 基、−OSiRc 3基、−OAlRd 2基、−NRe 2
基、−SiRf 3基または−N(Rg)AlRh 2基であ
り、nは1〜2であり、Rb、Rc、RdおよびRhは、メ
チル、エチル、イソプロピル、イソブチル、シクロヘキ
シル、フェニルなどであり、Reは水素原子、メチル、
エチル、イソプロピル、フェニル、トリメチルシリルな
どであり、RfおよびRgはメチル、エチルなどである。
【0030】このような有機アルミニウム化合物として
具体的には、以下のような化合物を例示できる。 (i)Ra n Al(ORb3-n で表される化合物、例
えばジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミ
ニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシ
ドなど、(ii)Ra n Al(OSiRc3-n で表され
る化合物、例えばEt2Al(OSiMe3)、(iso-Bu)2
Al(OSiMe3)、(iso-Bu)2Al(OSiEt3)な
ど、(iii)Ra n Al(OAlRd 23-n で表される化
合物、例えばEt2AlOAlEt2、(iso-Bu)2AlOAl
(iso-Bu)2 など、(iv)Ra n Al(NRe 23-n
表される化合物、例えばMe2AlNEt2、Et2AlNHM
e、Me2AlNHEt 、Et2AlN(Me3Si)2、(iso-B
u)2AlN(Me3Si)2 など、(v)Ra n Al(Si
f 33-n で表される化合物、例えば(iso-Bu)2Al
SiMe3など、(vi)Ra n Al〔N(Rg )−AlR
h 23-n で表される化合物、例えばEt2AlN(Me)
−AlEt2(iso-Bu)2、AlN(Et)Al(iso-Bu)2
など。
【0031】またこれに類似した化合物、例えば酸素原
子、窒素原子を介して2以上のアルミニウムが結合した
有機アルミニウム化合物を挙げることができる。具体的
には、(C25)2AlOAl(C25)2、(C49)2Al
OAl(C49)2、(C25)2AlN(C25)Al(C2
5)2 など。さらにメチルアルミノキサン、エチルアルミ
ノキサン、プロピルアルミノキサン、ブチルアルミノキ
サンなどのアルミノキサン類を挙げることができる。
【0032】また、下記一般式で表されるの有機アルミ
ニウム化合物を用いることもできる。 RaAlXY (式中、Ra、X、Yは上記と同様である) 有機ホウ素化合物としては、トリフェニルボロン、トリ
ス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフル
オロフェニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェ
ニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロ
ン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボ
ロン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロン、テキシ
ルボラン、ジシクロヘキシルボラン、ジシアミルボラ
ン、ジイソピノカンフェニルボラン、9-ボラビシクロ
[3.3.1]ノナン、ジメチルボラン、ジクロロボラン、カ
テコールボラン、B-ブロモ-9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナ
ン、ボラン-トリエチルアミン錯体、ボラン-メチルスル
フィド錯体などが挙げられる。
【0033】また、有機ホウ素化合物としてイオン性ホ
ウ素化合物を使用してもよい。このような化合物として
は、トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ
素、トリプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ
素、トリメチルアンモニウムテトラ(p-トリル)ホウ
素、トリメチルアンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ
素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(ペンタフル
オロフェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテト
ラ(o,p-ジメチルフェニル)ホウ素、トリ(n-ブチル)
アンモニウムテトラ(p-トリフルオロメチルフェニル)
ホウ素、N,N-ジメチルアニリニウムテトラ(フェニル)
ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(フェニ
ル)ホウ素、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリ
ニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、ビス[トリ(n-ブチル)アンモンニウム]ノナボレ
ート、ビス[トリ(n-ブチル)アンモンニウム]デカボ
レートなどを挙げることができる。
【0034】周期表第1族元素とアルミニウムとの錯ア
ルキル化物としては、下記一般式で表される化合物が例
示できる。 M1AlRj 4 (式中、M1は、Li、NaまたはKを示し、Rjは、炭
素原子数1〜15の炭化水素基を示す。) 具体的には、LiAl(C25)4、LiAl(C715)4
などが挙げられる。
【0035】有機ホウ素化合物および周期表第1族元素
とホウ素との錯アルキル化物としては、前述の有機アル
ミニウム化合物および周期表第1族元素とアルミニウム
との錯アルキル化物のアルミニウムをホウ素で置換した
構造の化合物を挙げることができる。上記有機金属触媒
成分は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いる
ことができる。
【0036】有機金属触媒成分は、水素−13族元素結
合を有する化合物と、トリアルキルアルミニウムまたは
アルミノキサン類またはイオン性ホウ素化合物とを組合
わせて用いることが好ましく、該水素−13族元素結合
を有する化合物は、水素−ホウ素結合を有する化合物で
あることが好ましい。これらの化合物は混合した後に重
合に用いるか、トリアルキルアルミニウムまたはアルミ
ノキサン類またはイオン性ホウ素化合物のみを用いて重
合を開始した後に、水素−13族元素結合を有する化合
物を重合系に添加することが好ましい。
【0037】水素−13族元素結合を有する化合物とし
ては、例えば有機アルミニウム化合物のうちジエチルア
ルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハ
イドライド、エチルアルミニウムジハイドライドなどが
挙げられ;有機ホウ素化合物のうち9-ボラビシクロ[3.
3.1]ノナン、ジメチルボラン、ジクロロボラン、カテコ
ールボランなどが挙げられる。
【0038】上記のようなオレフィン重合用触媒は、予
備重合をしてもよい。予備重合を行う方法に特に制限は
ないが、例えば不活性溶媒の共存下で行うことができ、
不活性溶媒にオレフィンおよび各触媒成分を加え、比較
的温和な条件下で予備重合を行うことが好ましい。この
際、生成した予備重合体が重合媒体に溶解する条件下に
行ってもよいし、溶解しない条件下に行ってもよいが、
好ましくは溶解しない条件下に行う。
【0039】予備重合に用いられるオレフィンとして
は、炭素原子数2以上のα-オレフィンが挙げられ、具
体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテ
ン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペン
テン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4,
4-ジメチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジ
メチル-1-ヘキセン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1
-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テ
トラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイ
コセンなどが挙げられる。これらは2種以上併用しても
よい。また予備重合で用いられるα-オレフィンは、後
述するオレフィン重合で用いられるα-オレフィンと同
一であっても、異なっていてもよいが、オレフィン重合
に用いるオレフィンと同一のものが好ましい。
【0040】また上記不活性溶媒として具体的には、プ
ロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;
シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタ
ンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベ
ンゼンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。こ
れらは組み合わせて用いてもよい。
【0041】これらの不活性溶媒のうちでは、特に脂肪
族炭化水素を用いることが好ましい。予備重合は、α-
オレフィンが液状となる状態で行うこともできるし、気
相条件下で行うことも可能である。また予備重合は、バ
ッチ式、半連続式、連続式のいずれにおいても行うこと
ができる。さらに予備重合では、本重合における系内の
触媒濃度よりも高い濃度の触媒を用いることが好まし
い。
【0042】上記オレフィン系ブロック共重合体(A)
のPO部となるポリオレフィンは、上記のようなオレフ
ィン重合用触媒の存在下に、上述したような炭素原子数
2〜20のオレフィンを単独重合または共重合(以下、
単に「オレフィン重合」ということがある。)させて得
られる。オレフィン重合は、溶液重合、懸濁重合などの
液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施す
ることができる。縣濁重合の反応溶媒としては、前述の
不活性溶媒を用いることもできるし、反応温度において
液状のオレフィンを用いることもできる。反応温度は、
通常−50℃〜200℃、好ましくは0℃〜150℃の
範囲である。重合圧力は、通常0.1〜100atm、
好ましくは1〜50atmである。オレフィン重合はバ
ッチ式、半連続式、連続式のいずれにおいても行うこと
ができ、2段以上に分けて行う場合は、反応条件は同じ
であっても異なっていてもよい。
【0043】オレフィン重合では、重量平均分子量が通
常2,000以上、好ましくは2,000〜1,000,0
00のポリオレフィンを製造する。この際、一般的な分
子量調節剤である分子状水素を重合系に存在させないこ
とが好ましく、分子量の調節は、上記有機金属触媒成分
の濃度、重合温度、オレフィンの濃度(重合圧力)のい
ずれか1種以上を制御することによって行うことが好ま
しい。分子量を調製する方法として具体的には、例えば
分子状水素が実質的に存在しない縣濁重合において、上
記有機金属触媒成分の濃度を増大させると、得られるポ
リオレフィンの分子量を低下させることができ、また分
子状水素が実質的に存在しない縣濁重合において、重合
温度を高めると、得られるポリオレフィンの分子量を低
下させることができる。
【0044】上記のようにして得られたポリオレフィン
の片末端は、13族元素が結合した末端または不飽和結
合末端である。ポリオレフィンの片末端が13族元素が
結合した末端であるか、不飽和結合末端であるかは、用
いられる有機金属触媒成分の種類および/または量、重
合温度などの重合条件による。ポリオレフィンの片末端
が不飽和結合末端である場合には、13族元素含む化合
物を反応させて13族元素が結合した末端に変換する。
なお、得られたポリオレフィンが、片末端に13族元素
が結合したものと、片末端が不飽和結合末端であるもの
との混合物である場合にも、必要に応じて、片末端が不
飽和結合末端であるポリオレフィンの末端を13族元素
が結合した末端に変換してもよい。
【0045】反応に用いられる13族元素含む化合物
は、前述の有機化合物触媒成分として例示した化合物の
中から選ばれ、有機アルミニウム化合物または有機ホウ
素化合物として例示した化合物が好ましく用いられる。
中でも、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミ
ニウムハイドライドまたは1つ以上の水素−ホウ素結合
を有するホウ素化合物であることがより好ましく、1つ
以上の水素−ホウ素結合を有するホウ素化合物であるこ
とが特に好ましい。最も好ましい化合物としては、9-ボ
ラビシクロ[3.3.1]ノナンが挙げられ、該9-ボラビシ
クロ[3.3.1]ノナンはモノマーであってもダイマーで
あってもよい。 末端がビニリデン基であるポリプロピレン0.1〜5
0gと、ジイソブチルアルミニウムハイドライドの0.
01〜5モル/リットル−オクタン溶液を5〜1000
ミリリットルとを混合し、0.5〜6時間還流させる。 末端がビニリデン基であるポリプロピレン0.1〜5
0gと、5〜1000ミリリットルの無水テトラヒドロ
フランと、0.1〜50ミリリットルの9-ボラビシクロ
[3.3.1]ノナンの0.05〜10モル/リットル−テ
トラヒドロフラン溶液とを混合し、20〜65℃で0.
5〜24時間撹拌する。
【0046】以上のようにしてオレフィン系ブロック共
重合体(A)のPO部となるポリオレフィンを製造す
る。得られたポリオレフィンの片末端には13族元素が
結合している。該13族元素はホウ素であることが好ま
しい。次に、上記片末端に13族元素が結合したポリオ
レフィンの存在下に、ラジカル重合反応、開環重合反
応、イオン重合反応などの連鎖重合活性種を形成させて
これらの反応を行いオレフィン系ブロック共重合体
(A)を製造する。この反応により、末端に結合した1
3族元素とポリオレフィンセグメントとの間にf部が形
成され、またラジカル重合反応、開環重合反応、イオン
重合反応などの連鎖重合反応により製造される重合体
が、官能性セグメント(以下「R部」ということがあ
る。)となる。なおf部には、ラジカル重合反応、開環
重合反応、イオン重合反応などの連鎖重合反応で形成さ
れた構造の一部が含まれる場合がある。
【0047】この重合反応は、例えば以下のようにして
行われる。この重合反応は、例えば以下のようにして行
われる。 (1)ポリオレフィンの片末端に結合された13族元素
がホウ素である場合、ラジカル重合性モノマーの存在下
に炭素−ホウ素結合部を分子状酸素で酸化することによ
ってラジカルを発生させラジカル重合反応を行う。
【0048】具体的には、片末端にホウ素が結合したポ
リオレフィンをラジカル重合性モノマーの存在下に分子
状酸素で酸化する。これによって末端のホウ素がパーオ
キシボラン(-O-O-B)に変換される。該パーオキシ
ボランは、ラジカル重合性モノマーの存在下に撹拌され
ることでO-O結合が開裂してラジカルを発生し、生成
されたアルコキシラジカル(-O*)が開始剤となってラ
ジカル重合性モノマーのラジカル重合が進行する。
【0049】ラジカル重合性モノマーとしては、メチル
メタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート(E
MA)、ブチルメタクリレート、ビニルアクリレート
(VA)、ブチルアクリレート(BA)、スチレン、ア
クリロニトリル、ビニルアセテートなどが挙げられる。
これらのラジカル重合性モノマーは、単独で用いても2
種以上組み合わせて用いてもよい。
【0050】ラジカル重合の停止は、メタノール中でポ
リマーを沈殿させることによって行うことができる。以
上のようにしてf部がエーテル結合またはエステル結合
であり、R部がラジカル重合体であるオレフィン系ブロ
ック共重合体(A)を製造することができる。 (2)ポリオレフィンの片末端に結合された13族元素
がアルミニウムである場合、炭素−アルミニウム結合部
を分子状酸素で酸化することにより活性種を発生させ開
環重合反応を行う。
【0051】具体的には、炭素−アルミニウム結合部を
分子状酸素で酸化し、これによってPO部末端のアルミ
ニウムをアルミニウムオキサイド(-O-Al)に変換す
る。これによって得られたアルミニウムオキサイドを活
性種として開環重合性モノマーを開環重合させる。開環
重合性モノマーとしては、ラクトン類、ラクタム類、2-
オキサゾリン類、シクロエーテル類などがあり、具体的
にはβ-プロピオラクトン、β-ブチロラクトン、δ-バ
レロラクトン、グリコライド、ラクチド、ε-カプロラ
クトン、α-ピロリドン、γ-ブチロラクタム、ε-カプ
ロラクタム、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、エピクロロヒドリン、オキセタン、テトラヒドロフ
ラン、オクタメチルシクロテトラシロキサンなどが挙げ
られる。これらの開環重合性モノマーは、単独で用いて
も2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0052】開環重合反応は、通常0〜100℃の温度
で30分間〜12時間、好ましくは1時間〜6時間行わ
れる。開環重合反応の停止は、メタノール中でポリマー
を沈殿させることによって行うことができる。以上のよ
うにしてf部がエーテル結合またはエステル結合であ
り、R部が開環重合体であるオレフィン系ブロック共重
合体(A)を製造することができる。 (3)ポリオレフィンの片末端に結合された13族元素
を、水酸基、アミノ基、アルデヒド基またはハロゲンに
変換した後に、開環重合活性種を生成させて開環重合反
応を行う。
【0053】開環重合活性種の生成は、例えば片末端に
ホウ素が結合されたポリオレフィンに、水酸化ナトリウ
ム溶液と過酸化水素溶液とを加えて40℃〜50℃で3
〜5時間反応させてホウ素を水酸基に変換し、これにブ
チルリチウムを反応させた後にジエチルアルミニウムク
ロライドを反応させて、水酸基をアルミニウムオキサイ
ドに変換することによって行うことができる。
【0054】このような方法で得られたアルミニウムオ
キサイドを活性種として上記開環重合性モノマーを開環
重合反応させる。開環重合反応は、上記(2)の方法と
同様にして行われる。また、アルミニウムオキサイドの
代わりに他の金属アルコキサイドや金属ハロゲン化物や
金属アミンをポリオレフィンの片末端に結合させて開環
重合反応の活性種としてもよい。アルミニウムオキサイ
ド以外の活性種は、ポリオレフィンの片末端に結合させ
た水酸基、アミノ基、アルデヒド基またはハロゲンを利
用して生成させる。これらのなかでは、アルミニウムオ
キサイドを活性種として用いることが好ましい。以上の
ようにしてf部がエーテル結合、エステル結合またはア
ミド結合であり、R部が開環重合体であるオレフィン系
ブロック共重合体(A)を製造することができる。
【0055】また、イオン重合反応の例として、例えば
アニオン重合反応をする場合、上記末端に水酸基を有す
るポリオレフィンを、例えば末端にリチウム、カリウ
ム、ナトリウム、リン含有基などを有するポリオレフィ
ンに変換した後、アニオン重合可能なモノマーを重合す
ることで得ることができる。以下に例として、末端にリ
チウムを有するポリオレフィンを用いて、R部がアニオ
ン重合体であるセグメントの例として、(メタ)アクリ
ル酸エステルを有するブロック共重合体を製造する方法
を記載する。
【0056】末端にリチウムを有するポリオレフィンの
調製 末端にリチウムを有するポリオレフィンは、上記末端に
水酸基を有するポリオレフィンと有機リチウム化合物と
を反応させることにより得られる。末端に水酸基を有す
るポリオレフィンと有機リチウム化合物との反応は、通
常溶媒中で行われる。
【0057】有機リチウム化合物としては、ブチルリチ
ウム、プロピルリチウム、エチルリチウム、メチルリチ
ウムなどのアルキルリチウム;ブトキシリチウム、プロ
ポキシリチウム、エトキシリチウム、メトキシリチウム
などのアルコキシリチウムなどが挙げられる。本発明に
おいては、アルキルリチウムがより好ましく用いられ
る。
【0058】反応に用いる溶媒としては、不活性炭化水
素媒体として例示した炭化水素と同様のものが挙げられ
る。末端に水酸基を有するポリオレフィンと有機リチウ
ム化合物とを反応させるに際し、有機リチウム化合物
は、ポリオレフィン末端の水酸基1モルに対し、0.1
〜100モル、好ましくは0.2〜10モルの範囲で用
いられる。反応温度は、通常−100〜100℃、好ま
しくは0〜80℃であり、反応時間は通常0.1〜48
時間、好ましくは0.5〜12時間である。
【0059】このようにして下記一般式(II)で表され
る末端にリチウムを有するポリオレフィンを製造する。 PO−O−Li …(II) 式中、POは重量平均分子量が1,000〜10,00
0,000、好ましくは3,000〜1,000,000、
より好ましくは5,000〜500,000であるポリオ
レフィンセグメントを示す。またこの末端Liポリオレ
フィンは、Mw/Mnが2以上、好ましくは3〜15、
より好ましくは4〜14の範囲にあることが望ましい。
【0060】ブロック共重合体の製造 次に、上記末端Liポリオレフィンの存在下に例えば
(メタ)アクリル酸エステルをアニオン重合させて、ポ
リオレフィンセグメントと(メタ)アクリル酸エステル
セグメントとからなるポリオレフィン系ブロック共重合
体を得る。重合は溶媒と末端Liポリオレフィンと(メ
タ)アクリル酸エステルとを混合するか、または末端L
iポリオレフィンと液状の(メタ)アクリル酸エステル
とを混合することにより行われる。末端Liポリオレフ
ィンと溶媒と(メタ)アクリル酸エステルとを混合する
ことによってアニオン重合活性種を形成させることがで
きる。
【0061】溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン
などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサ
ンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳
香族炭化水素;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン(THF)、モノグリム、ジグリムなどの
エーテル系溶媒などが用いられる。これらの溶媒は、1
種単独または2種以上組み合わせて用いることができ
る。中でも、芳香族炭化水素とエーテル系溶媒が好まし
く用いられる。
【0062】(メタ)アクリル酸エステルとしては、例
えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸ビニル、メタクリル酸2-メトキシ
エチル、メタクリル酸2-(N,N-ジエチルアミノ)エチル
などが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステ
ルは、1種単独または2種以上組み合わせて用いること
ができる。(メタ)アクリル酸エステルの組合せとして
は、アクリル酸エステルから選ばれる2種以上、メタク
リル酸エステルから選ばれる2種以上、アクリル酸エス
テルから選ばれる1種以上とメタクリル酸エステルから
選ばれる1種以上との組合せが挙げられる。
【0063】また、重合に際してトリフェニルホスフィ
ン、α,α'-ジピリジル、ヘキサメチルホスホロアミド
(HMPA)、四塩化チタン、アルキルリチウム、アル
コキシリチウムなどのアニオン重合活性種の形成に有用
な化合物を添加してもよい。重合は、通常−100℃〜
100℃、好ましくは−80℃〜80℃、より好ましく
は−70℃〜70℃の重合温度で、1分間〜500時
間、好ましくは10分間〜300時間、より好ましくは
15分間〜150時間かけて実施される。この重合にお
いては、末端Liポリオレフィンは、0.001〜10
0モル/リットル、好ましくは0.005〜50モル/
リットル、より好ましくは0.01〜10モル/リット
ル、さらに好ましくは0.1〜5モル/リットルの濃度
で使用される。また(メタ)アクリル酸エステルは、通
常0.001〜500モル/リットル、好ましくは0.
005〜300モル/リットル、より好ましくは0.0
1〜150モル/リットルの濃度で使用される。
【0064】上記のような重合により立体規則性を有す
るポリ(メタ)アクリル酸エステルセグメントを製造す
ることが好ましい。すなわちトリアドシンジオタクティ
シティー(rr)が70%以上またはトリアドアイソタ
クティシティー(mm)が70%以上である立体規則性
ポリ(置換アクリル酸エステル)が好ましい。なおrr
およびmmは、サンプルをnitrobenzene-d5に溶解し
て、1H-NMRを測定し、それぞれ0.85、1.0
5、1.25ppm付近に検出されるrr、mr、mm
のピーク面積の総和に対するrrのピーク面積またはm
mのピーク面積の比率により求める。
【0065】以上のようにして、ポリオレフィンセグメ
ント(PO)とポリ(メタ)アクリル酸エステルセグメ
ントとが化学的に結合したブロック共重合体を含むポリ
マーを製造できるが、このポリマーが上記ポリオレフィ
ンセグメントとポリ(メタ)アクリル酸エステルセグメ
ントとが化学的に結合したポリマーを含んでいるかどう
かは、例えば得られたポリマーの分子量、有機溶媒への
溶解度、または、分光学的解析によって判断することが
できる。すなわち、本発明の方法で得られるポリマーの
分子量が上記末端LiポリオレフィンのPOの分子量に
対して高い値を示すこと、本発明の方法で得られるオレ
フィン系ブロック共重合体ポリマーのポリオレフィンセ
グメントに相当するポリマーと該ポリマーのアニオン重
合によって製造されるポリマーのセグメントに相当する
ポリマーとの混合物が示す有機溶媒への溶解挙動が、本
発明の方法で得られるオレフィン系ブロック共重合体の
有機溶媒への溶解挙動とは異なっていること、または、
本発明の方法で得られるオレフィン系ブロック共重合体
の末端構造を13C-NMRで解析してポリオレフィンセ
グメントとアニオン重合によって製造されるポリマーの
ポリ(メタ)アクリル酸エステルセグメントとの化学的
結合に由来するピークを検出することによって目的とす
るブロック共重合体が製造できたものと判断することが
できる。
【0066】上記のようなラジカル重合反応、開環重合
反応、イオン重合反応などの連鎖重合反応では、重量平
均分子量が通常500以上、好ましくは5000〜1,
000,000の重合体を製造する。本発明に係る電気
・電子部品は、上記のようなオレフィン系ブロック共重
合体(A)から形成されている。オレフィン系ブロック
共重合体(A)は、充填材、核材、その他樹脂に使用さ
れるものとして従来公知の添加剤を任意の割合で含んで
いてもよい。
【0067】また本発明に係る電気・電子部品は、上記
オレフィン系ブロック共重合体(A)と、該(A)以外
の熱可塑性樹脂(B)とを含むオレフィン系重合体組成
物(C)から形成されていてもよい。熱可塑性樹脂
(B)としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリアセタール、ポリスチレン、アクリロニト
リル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、ポリ
カーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリアクリ
レート、ポリ塩化ビニルなどが用いられる。
【0068】ポリオレフィンとして具体的には、エチレ
ン単独重合体、エチレン・α-オレフィン共重合体、エ
チレン・極性基含有ビニル共重合体などのエチレン系重
合体;プロピレン単独重合体、プロピレン・α-オレフ
ィン共重合体などのプロピレン系重合体;ブテン単独重
合体などのブテン系重合体;4-メチル-1-ペンテン単独
重合体などの4-メチル-1-ペンテン系重合体;3-メチル-
1-ブテン単独重合体などの3-メチル-1-ブテン系重合
体;ヘキセン単独重合体などのヘキセン系重合体などが
挙げられる。中でも、エチレン系重合体、プロピレン系
重合体、4-メチル-1-ペンテン系重合が好ましく、エチ
レン系重合体である場合はエチレン・極性基含有ビニル
共重合体であることが好ましい。
【0069】ポリエステルとして具体的には、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレートなどの芳香族系ポリエステル;
ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレートなどが
挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレートが特
に好ましい。ポリアミドとして具体的には、ナイロン−
6、ナイロン−66、ナイロン−10、ナイロン−1
2、ナイロン−46などの脂肪族ポリアミド;芳香族ジ
カルボン酸と脂肪族ジアミンより製造される芳香族ポリ
アミドなどが挙げられる。中でも、ナイロン−6が特に
好ましい。
【0070】ポリアセタールとして具体的には、ポリホ
ルムアルデヒド(ポリオキシメチレン)、ポリアセトア
ルデヒド、ポリプロピオンアルデヒド、ポリブチルアル
デヒドなどが挙げられる。中でも、ポリホルムアルデヒ
ドが特に好ましい。ポリスチレンは、スチレンの単独重
合体であってもよく、スチレンとアクリロニトリル、メ
タクリル酸メチル、α-メチルスチレンとの二元共重合
体であってもよい。
【0071】ABSとしては、アクリロニトリルから誘
導される構成単位を20〜35モル%の量で含有し、ブ
タジエンから誘導される構成単位を20〜30モル%の
量で含有し、スチレンから誘導される構成単位を40〜
60モル%の量で含有するABSが好ましく用いられ
る。ポリカーボネートとしては、ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エ
タン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタンなどから得られ
るポリマーが挙げられる。中でも、2,2-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)プロパンから得られるポリカーボネート
が特に好ましい。
【0072】上記ポリフェニレンオキシドとしては、ポ
リ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンオキシド)を用いる
ことが好ましい。上記ポリアクリレートとしては、ポリ
メチルメタクリレート、ポリブチルアクリレートを用い
ることが好ましい。上記のような熱可塑性樹脂(B)
は、単独で用いてもよく、また2種以上組み合わせて用
いてもよい。
【0073】本発明で用いられるオレフィン系重合体組
成物(C)は、オレフィン系ブロック共重合体(A)を
1〜99重量%、好ましくは50〜99重量%の量で、
熱可塑性樹脂(B)を、99〜1重量%、好ましくは5
0〜1重量%の量で含有していることが望ましい。上記
オレフィン系重合体組成物(C)は、さらに架橋剤、架
橋促進剤、架橋助剤、軟化剤、粘着付与剤、老化防止
剤、発泡剤、加工助剤、密着性付与剤、無機充填剤、有
機フィラー、結晶核剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電
防止剤、着色剤、滑剤、難燃剤、ブルーミング防止剤な
どを含んでいてもよい。またオレフィン系重合体組成物
(C)は、熱硬化性樹脂を含んでいてもよい。
【0074】架橋剤 架橋剤としては、イオウ、イオウ化合物および有機過酸
化物などが挙げられる。1分半減期温度が130℃〜2
00℃である有機過酸化物が好ましく、具体的にジクミ
ルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ジ-t-
ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t
-ブチルクミルパーオキサイド、ジ-t-アミルパーオキサ
イド、t-ブチルヒドロパーオキサイド、2,5-ジメチル-
2,5-ジ-(t-ブチルパーオキシ)-ヘキサンなどが好まし
い。なお、架橋剤として有機過酸化物を用いる場合に
は、架橋助剤を併用することが好ましい。
【0075】上記のような各種架橋剤のうち、イオウま
たはイオウ系化合物、特にイオウを用いると優れた特性
の架橋物を得ることができるため好ましいが、有機過酸
化物が、特に架橋効率に優れているためより好ましい。架橋促進剤 架橋促進剤として具体的には、N-シクロヘキシル-2-ベ
ンゾチアゾールスルフェンアミド、N-オキシジエチレン
-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N-ジイソプ
ロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2-メル
カプトベンゾチアゾール、2-(2,4-ジニトロフェニル)メ
ルカプトベンゾチアゾールなどが用いられる。
【0076】架橋助剤 架橋助剤は、有機過酸化物架橋の際に用いられ、該架橋
助剤として具体的には、イオウ;p-キノンジオキシム、
p,p'-ジベンゾイルキノンジオキシムなどのキノンジオ
キシム系化合物;および多官能性モノマー、例えばトリ
メチロールプロパントリアクリレート、ポリエチレング
リコールジメタクリレートなどの(メタ)アクリレート
系化合物;ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレー
トなどのアリル系化合物;N,N'-m-フェニレンビスマレ
イミドなどのマレイミド系化合物;ジビニルベンゼンな
どが挙げられる。
【0077】軟化剤 軟化剤としては、従来ゴムに配合されている軟化剤が広
く用いられ、具体的には、プロセスオイル、潤滑油、パ
ラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリ
ンなどの石油系軟化剤;コールタール、コールタールピ
ッチなどのコールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ
油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤;トール
油;サブ;蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロ
ウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリ
ウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛などの
脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチックポリプ
ロピレン、クマロンインデン樹脂などの合成高分子物質
を挙げることができる。なかでも石油系軟化剤が好まし
く用いられ、特にプロセスオイルが好ましく用いられ
る。
【0078】発泡剤 発泡剤としては、一般的にゴムを発泡成形する際に用い
られる発泡剤を広く使用することができ、具体的には、
重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウ
ム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウムなどの無機
発泡剤、N,N'-ジメチル-N,N'-ジニトロソテレフタルア
ミド、N,N'-ジニトロソペンタメチレンテトラミンなど
のニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイ
ソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾ
ジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレートな
どのアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トル
エンスルホニルヒドラジド、p,p'-オキシビス(ベンゼ
ンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン-3,3'-
ジスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化
合物、カルシウムアジド、4,4-ジフェニルジスルホニル
アジド、p-トルエンスルホルニルアジドなどのアジド化
合物が挙げられる。これらのうちでは、ニトロソ化合
物、アゾ化合物、アジド化合物が好ましい。
【0079】発泡助剤 また発泡剤とともに発泡助剤を用いることもでき、発泡
助剤を併用すると、発泡剤の分解温度の低下、分解促
進、気泡の均一化などの効果がある。このような発泡助
剤としては、サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸、し
ゅう酸などの有機酸、尿素またはその誘導体などが挙げ
られる。
【0080】加工助剤 加工助剤としては、リシノール酸、ステアリン酸、パル
チミン酸、ラウリン酸などの酸、これら高級脂肪酸の
塩、例えばステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸カルシウムまたはエステル類などが挙げら
れる。密着性付与剤 密着性付与剤は、架橋物と塗膜などの加飾層との密着性
を改良するものであり、例えば有機スズ化合物、第3級
アミン化合物、水酸基含有(共)重合体、金属水酸化物
などが挙げられる。
【0081】無機充填剤 無機充填剤としては、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化
チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、
クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレ
ーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナ
イト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、
硫化モリブデンなどが挙げられる。
【0082】中でも層状化合物が好ましく、さらには分
散媒に対して膨潤・へき開性を有する粘土鉱物が特に好
ましく用いられる。かかる粘土鉱物は、一般に、シリカ
の四面体層の上部に、アルミニウムやマグネシウムなど
を中心金属にした八面体層を有する2層構造を有するタ
イプと、シリカの四面体層が、アルミニウムやマグネシ
ウムなどを中心金属にした八面体層を両側から狭んでな
る3層構造を有するタイプに分類される。前者の2層構
造タイプとしては、カオリナイト族、アンチゴライト族
などを挙げることができ、後者の3層構造タイプとして
は、層間カチオンの数によってスメクタイト族、バーミ
キュライト族、マイカ族などを挙げることができる。
【0083】これらの粘土鉱物としては、より具体的に
は、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイ
サイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィラ
イト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイ
ト、サポナイト、ソーコナイト、スチブンサイト、ヘク
トライト、テトラシリリックマイカ、ナトリウムテニオ
ライト、白雲母、マーガライト、タルク、バーミキュラ
イト、金雲母、ザンソフィライト、緑泥石などを挙げる
ことができる。
【0084】また、粘土鉱物を有機物で処理したもの
(以下、有機修飾粘土鉱物と称する場合もある)も無機
層状化合物として用いることができる(なお、有機物で
処理した粘土鉱物に関しては、朝倉書店、「粘土の事
典」参照)。上記粘土鉱物の中でも、膨潤性またはへき
開性の観点から、スメクタイト族、バーミキュライト族
およびマイカ族が好ましく、さらに好ましくはスメクタ
イト族が好ましい。スメクタイト族としては、モンモリ
ロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイ
ト、ソーコナイト、スチブンサイト、ヘクトライトを例
示できる。
【0085】無機層状化合物を膨潤またはへき開させる
分散媒は、例えば天然の膨潤性粘土鉱物の場合、水、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどの
アルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、アセトンなどが挙げられ、水やメタノールなど
のアルコール類がより好ましい。
【0086】また、有機修飾粘土鉱物の場合、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、エチ
ルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
などのケトン類、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-オクタン
などの脂肪族炭化水素類、クロロベンゼン、四塩化炭
素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタ
ン、パークロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素類、
酢酸エチル、メタアクリル酸メチル(MMA)、フタル
酸ジオクチル(DOP)、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、メチルセロソルブ、シリコンオイル
などが挙げられる。
【0087】結晶核剤 結晶核剤としては、従来知られている種々の核剤が特に
制限されることなく用いられる。結晶核剤として下記に
挙げる芳香族リン酸エステル塩、ベンジリデンソルビト
ール、芳香族カルボン酸、ロジン系核剤などが例示され
る。芳香族リン酸エステル塩としては、下記式(III)
で表される化合物を挙げることができる。
【0088】
【化1】
【0089】(式中、R1は酸素原子、硫黄原子または
炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示し、R2および
3は水素原子または炭素原子数は1〜10の炭化水素
基を示し、R2およびR3は同種であっても異種であって
もよく、R2同士、R3同士またはR2とR3とが結合して
環状となっていてもよく、Mは1〜3価の金属原子を示
し、nは1〜3の整数である。) 前記式(III)で表される化合物として具体的には、ナ
トリウム-2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニ
ル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-エチリデン-ビス
(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム
-2,2'-メチレン-ビス-(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォ
スフェート、リチウム-2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-
t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-
エチリデン-ビス(4-i-プロピル-6-t-ブチルフェニル)
フォスフェート、リチウム-2,2'-メチレン-ビス(4-メ
チル-6-t-ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-
2,2'-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェニル)フ
ォスフェート、カルシウム-ビス[2,2'-チオビス(4-メ
チル-6-t-ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウ
ム-ビス[2,2'-チオビス(4-エチル-6-t-ブチルフェニ
ル)フォスフェート]、カルシウム-ビス[2,2'-チオビス
-(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート]、マグネ
シウム-ビス[2,2'-チオビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニ
ル)フォスフェート]、マグネシウム-ビス[2,2'-チオビ
ス-(4-t-オクチルフェニル)フォスフェート]、ナトリ
ウム-2,2'-ブチリデン-ビス(4,6-ジ-メチルフェニル)
フォスフェート、ナトリウム-2,2'-ブチリデン-ビス
(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウ
ム-2,2'-t-オクチルメチレン-ビス(4,6-ジ-メチルフェ
ニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-t-オクチルメ
チレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェー
ト、カルシウム-ビス-(2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t
-ブチルフェニル)フォスフェート)、マグネシウム-ビス
[2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォ
スフェート]、バリウム-ビス[2,2'-メチレン-ビス(4,
6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート]、ナトリウム-
2,2'-メチレン-ビス(4-メチル-6-t-ブチルフェニル)フ
ォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4-エ
チル-6-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム
(4,4'-ジメチル-5,6'-ジ-t-ブチル-2,2'-ビフェニル)
フォスフェート、カルシウム-ビス[(4,4'-ジメチル-
6,6'-ジ-t-ブチル-2,2'-ビフェニル)フォスフェート]、
ナトリウム-2,2'-エチリデン-ビス(4-m-ブチル-6-t-ブ
チルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチ
レン-ビス(4,6-ジ-メチルフェニル)フォスフェート、
ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-エチルフェニ
ル)フォスフェート、カリウム-2,2'-エチリデン-ビス
(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウ
ム-ビス[2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェ
ニル)フオスフェート]、マグネシウム-ビス[2,2'-エチ
リデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェー
ト]、バリウム-ビス[2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t
-ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウム-トリ
ス[2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェル)フ
ォスフェート]およびアルミニウム-トリス[2,2'-エチ
リデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェー
ト]およびこれらの2個以上の混合物を例示することが
できる。特にナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-
t-ブチルフェニル)フォスフェートが好ましい。
【0090】芳香族リン酸エステル塩として、下記式
(IV)で表される化合物を挙げることができる。
【0091】
【化2】
【0092】(式中、R4は水素原子または炭素原子数
が1〜10の炭化水素基を示し、Mは1〜3価の金属原
子を示し、nは1〜3の整数である。) 前記式(IV)で表される化合物として具体的には、ナト
リウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、
ナトリウム-ビス(4-メチルフェニル)フォスフェー
ト、ナトリウム-ビス(4-エチルフェニル)フォスフェ
ート、ナトリウム-ビス(4-i-プロピルフェニル)フォ
スフェート、ナトリウム-ビス(4-t-オクチルフェニ
ル)フォスフェート、カリウム-ビス(4-t-ブチルフェ
ニル)フォスフェート、カルシウム-ビス(4-t-ブチル
フェニル)フォスフェート、マグネシウム-ビス(4-t-
ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-ビス(4-t
-ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウム-ビス
(4-t-ブチルフェニル)フォスフェートおよびこれらの
2種以上の混合物を例示することができる。特にナトリ
ウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェートが好ま
しい。
【0093】ベンジリデンソルビトールとしては、下記
式(V)で表される化合物を挙げることができる。
【0094】
【化3】
【0095】(式中、R5は互いに同一でも異なってい
てもよく、水素原子または炭素原子数が1〜10の炭化
水素基を示し、mおよびnはそれぞれ0〜5の整数であ
る。) 前記式(V)で表される化合物として具体的には、1,3,
2,4-ジベンジリデンソルビトール、1,3-ベンジリデン-
2,4-p-メチルベンジリデンソルビトール、1,3-ベンジリ
デン-2,4-p-エチルベンジリデンソルビトール、1,3-p-
メチルベンジリデン-2,4-ベンジリデンソルビトール、
1,3-p-エチルベンジリデン-2,4-ベンジリデンソルビト
ール、1,3-p-メチルベンジリデン-2,4-p-エチルベンジ
リデンソルビトール、1,3-p-エチルベンジリデン-2,4-p
-メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-メ
チルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-エチ
ルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-n-プロ
ピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-i-プ
ロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-n-
ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-s-
ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-t-
ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(2',
4'-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ
(p-メトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ
(p-エトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3-ベンジ
リデン-2-4-p-クロルベンジリデンソルビトール、1,3-p
-クロルベンジリデン-2,4-ベンジリデンソルビトール、
1,3-p-クロルベンジリデン-2,4-p-メチルベンジリデン
ソルビトール、1,3-p-クロルベンジリデン-2,4-p-エチ
ルベンジリデンソルビトール、1,3-p-メチルベンジリデ
ン-2,4-p-クロルベンジリデンソルビトール、1,3-p-エ
チルベンジリデン-2,4-p-クロルベンジリデンソルビト
ールおよび1,3,2,4-ジ(p-クロルベンジリデン)ソルビ
トールおよびこれらの2個以上の混合物を例示でき、特
に1,3,2,4-ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4-ジ
(p-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p
-エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-p-クロルベ
ンジリデン-2,4-p-メチルベンジリデンソルビトール、
1,3,2,4-ジ(p-クロルベンジリデン)ソルビトールおよ
びそれらの2種以上の混合物が好ましい。
【0096】上記のようなベンジリデンソルビトールの
中では、下記式(VI)で表される化合物を好ましい例と
して挙げることができる。
【0097】
【化4】
【0098】(式中、R5は互いに同一でも異なってい
てもよく、メチル基またはエチル基を示す。) 芳香族カルボン酸としては、下記式(VII)で表される
アルミニウムヒドロキシジパラ t-ブチルベンゾエート
などを挙げることができる。
【0099】
【化5】
【0100】ロジン系の結晶核剤としては、例えばロジ
ン酸の金属塩があり、ロジン酸の金属塩とは、ロジン酸
と金属化合物との反応生成物をいう。ロジン酸として
は、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジンなどの
天然ロジン;不均化ロジン、水素化ロジン、脱水素化ロ
ジン、重合ロジン、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸
変性ロジンなどの各種変性ロジン;前記天然ロジンの精
製物、変性ロジンの精製物などを例示できる。なお、前
記α,β-エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンの調製
に用いられる不飽和カルボン酸としては、例えばマレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イ
タコン酸、シトラコン酸、アクリル酸、メタクリル酸な
どを挙げることができる。これらの中では、天然ロジ
ン、変性ロジン、天然ロジンの精製物および変性ロジン
の精製物からなる群より選ばれる少なくとも一種のロジ
ン酸であることが好ましい。ここで、ロジン酸は、ピマ
ル酸、サンダラコピマル酸、パラストリン酸、イソピマ
ル酸、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ネオアビ
エチン酸、ジヒドロピマル酸、ジヒドロアビエチン酸、
テトラヒドロアビエチン酸などから選ばれる樹脂酸を複
数含んでいる。
【0101】前記ロジン酸と反応して金属塩を形成する
金属化合物としては、ナトリウム、カリウム、マグネシ
ウムなどの金属元素を有し、かつ前記ロジン酸と造塩す
る化合物が挙げられる。具体的には、前記金属の塩化
物、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酸化物、水酸化
物などが挙げられる。その他の結晶核剤としては、高融
点ポリマー、芳香族カルボン酸や脂肪族カルボン酸の金
属塩、無機化合物などを例示できる。
【0102】高融点ポリマーとしては、ポリビニルシク
ロヘキサン、ポリビニルシクロペンタンなどのポリビニ
ルシクロアルカン、ポリ3-メチル-1-ペンテン、ポリ3-
メチル-1-ブテン、ポリアルケニルシランなどが挙げら
れる。芳香族カルボン酸や脂肪族カルボン酸の金属塩と
しては、安息香酸アルミニウム塩、p-t-ブチル安息香酸
アルミニウム塩、アジピン酸ナトリウム、チオフェネカ
ルボン酸ナトリウム、ピローレカルボン酸ナトリウムな
どが挙げられる。
【0103】オレフィン系重合体組成物(C)は、各成
分を種々公知の方法、例えばヘンシェルミキサー、V−
ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラブレンダーな
どで混合する方法、または混合後、一軸押出機、二軸押
出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどで溶融混練
し、造粒または粉砕する方法を採用して製造することが
できる。
【0104】電気・電子部品 本発明に係る電気・電子部品は、上記オレフィン系ブロ
ック共重合体(A)または該(A)を含むオレフィン系
重合体組成物(C)を含む成形体であり、このような成
形体は、種々の方法で成型される種々の電気・電子部品
用材料として広範な分野において有用である。
【0105】例えば、電線の電気絶縁材料として用いる
電線用被覆材、電子部品処理用器材としての磁気記録媒
体、磁気記録媒体のバインダー、電気回路の封止材、家
電用素材、電子レンジ用容器などの容器用器材、電子レ
ンジ用フィルム、高分子電解質基材、導電性アロイ基材
などに用いることができる。また、コネクター、ソケッ
ト、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルボビン、
コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、光コ
ネクター、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリ
ント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフォ
ン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、
パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶ディスプ
レー部品、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、HDD
部品、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテ
ナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・電
子部品にも用いることができる。
【0106】さらに、テレビ部品などのVTR部品、ア
イロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部
品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク(登録商
標)・コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部
品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、
ワードプロセッサー部品などの家電製品の部品、事務電
気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機
関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、電
磁シールド材、スピーカーコーン材、スピーカー用振動
素子などにも用いることができる。
【0107】これらの本発明に係る電気・電子部品は、
使用する用途に応じて、例えばカレンダー成形、押出成
形、射出成形、ブロー成形、プレス成形、スタンピング
モールド成形などによって製造することができる。上記
オレフィン系ブロック共重合体(A)またはオレフィン
系重合体組成物(C)を押出成形する際には、従来公知
の押出し装置および成形条件を採用することができ、例
えば、単軸スクリュー押出機、混練押出機、ラム押出
機、ギヤ押出機などを用いて、溶融したオレフィン系ブ
ロック共重合体(A)またはオレフィン系重合体組成物
(C)をTダイなどから押出すことによりシートまたは
フィルム(未延伸)などに成形することができる。
【0108】延伸フィルムは、上記のような押出シート
または押出フィルム(未延伸)を、例えばテンダー法
(縦横延伸、横縦延伸)、同時二軸延伸法、一軸延伸法
により延伸することにより得られる。また本発明に係る
オレフィン系ブロック共重合体(A)またはオレフィン
系重合体組成物(C)からインフレーションフィルムを
製造することもできる。
【0109】フィラメントは、例えば溶融した組成物
を、紡糸口金を通して押出すことにより製造することが
できる。射出成形体は、従来公知の射出成形装置を用い
て公知の条件を採用して、オレフィン系ブロック共重合
体(A)またはオレフィン系重合体組成物(C)を種々
の形状に射出成形して製造することができる。本発明に
係る前記オレフィン系ブロック共重合体(A)またはオ
レフィン系重合体組成物(C)からなる射出成形体は帯
電しにくく、剛性、耐熱性、耐衝撃性、表面光沢、耐薬
品性、耐摩耗性などに優れており、自動車内装用トリム
材、自動車用外装材、家電製品のハウジング、容器など
に幅広く用いることができる。
【0110】ブロー成形体は、従来公知のブロー成形装
置を用いて公知の条件を採用して製造することができ
る。また、射出ブロー成形では、オレフィン系ブロック
共重合体(A)またはオレフィン系重合体組成物(C)
を樹脂温度100℃〜300℃でパリソン金型に射出し
てパリソンを形成し、次いでパリソンを所望の形状の金
型中に保持した後、空気を吹き込み、金型に着装するこ
とにより中空成形体を製造することができる。
【0111】プレス成形体としてはモールドスタンピン
グ成形体が挙げられる。以下、本発明のオレフィン系ブ
ロック共重合体(A)を用いた電気・電子部品の例を列
記するが、本発明はこれらに限られるものではない。本
発明のオレフィン系ブロック共重合体(A)を電線被覆
用材料として用いる場合は、押し出し成形などで成形す
ることが好ましい。ここで用いるオレフィン系ブロック
共重合体(A)としては、例えば、前記式(I)中のP
O部が、α-オレフィン系共重合体であることが好まし
く、このようなα-オレフィン系共重合体としては、例
えばプロピレン系重合体、中でもシンジオタクティック
ポリプロピレン重合体(Mw:10,000〜1,00
0,000)またはエチレン・必要に応じて炭素原子数
3以上のα-オレフィン・環状オレフィン共重合体(エ
チレン含量:1〜99モル%、α-オレフィン含量:0
〜50モル%、環状オレフィン含量:1〜50モル%、
Mw:10,000〜1,000,000)が好ましい。
前記炭素原子数3以上のα-オレフィンとしては、プロ
ピレン、ブテンが好ましい。前記シンジオタクティック
ポリプロピレンは、49モル%以下の他のα-オレフィ
ンと共重合されていてもよい。また、前記式(I)中、
f部はエーテル結合、R部は(メタ)アクリル酸エステ
ル重合体(Mw:500〜1,000,000)または芳
香族ビニル化合物重合体(Mw:500〜1,000,0
00)であることが好ましく、例えば、該(メタ)アク
リル酸エステル重合体としては、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)が挙げられ、芳香族ビニル化合物の重
合体としては、ポリスチレンが挙げられる。PO部が上
記に示すようにシンジオタクティックポリプロピレンで
ある場合、高い耐電圧特性を示す。また、PO部がエチ
レン・プロピレン・環状オレフィン共重合体である場合
は成形性に優れるとともに、形状記憶性に優れた電線被
覆用素材が得られる。R部がポリメチルメタクリレート
またはポリスチレンの場合、成形性に優れるとともに、
耐熱性、無機充填材との接着性にも優れるため、破断点
伸びに優れた電線被覆用材料が得られる。これらのオレ
フィン系ブロック共重合体は通常単独で用いてもよい
し、水酸化マグネシウムなどの無機充填材またはビニル
トリメトキシシランなどの架橋剤と併用して用いること
ができる。本発明においては、水酸化マグネシウムなど
の無機充填材、ビニルトリメトキシシランなどの架橋剤
と併用して用いることが好ましい。
【0112】本発明のオレフィン系ブロック共重合体
(A)を冷蔵庫などのガスケット用の材料として用いる
場合は、押出成形、異形押出成形、発泡成形などで成形
することが好ましい。ここで用いるオレフィン系ブロッ
ク共重合体(A)としては、例えば、前記式(I)中の
PO部が、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン
共重合体(エチレン含量:50〜98モル%、α-オレ
フィン含量:1〜49モル%、Mw:10,000〜1,
000,000)であることが好ましい。このうち、エ
チレン・プロピレン・非共役ジエン(エチレン含量:5
0〜98モル%、プロピレン含量:1〜49モル%、M
w:10,000〜1,000,000)またはエチレン
・プロピレン・非共役トリエン共重合体(エチレン含
量:50〜98モル%、プロピレン含量:1〜49モル
%、Mw:10,000〜1,000,000)が好まし
い。また、f部はエーテル結合、R部は(メタ)アクリ
ル酸エステル重合体(Mw:500〜1,000,00
0)または芳香族ビニル化合物重合体(Mw:500〜
1,000,000)であることが好ましく、このうちR
部としては、ポリメチルメタクリレートまたはポリスチ
レンであることが好ましい。このようなガスケット用材
料は、通常、発泡剤、架橋剤、無機充填材などを用いて
架橋発泡して成形することが好ましい。PO部分がエチ
レン・プロピレン・非共役ジエンまたはエチレン・プロ
ピレン・非共役トリエン共重合体であると、セルが均一
に発泡した架橋発泡成形体が得られ、圧縮永久歪み、耐
熱性に優れたガスケット用材料が得られる。R部分がポ
リメチルメタクリレートまたはポリスチレンの場合、成
形性、特に異形押出し性に優れるとともに、耐熱性、無
機充填材との接着性にも優れることから、白化しにくい
ガスケット用材料が得られる。
【0113】本発明のオレフィン系ブロック共重合体
(A)を光学材料として用いる場合は、射出成形、圧縮
成形などで成形することが好ましい。ここで用いるオレ
フィン系ブロック共重合体(A)としては、例えば、前
記式(I)中のPO部がエチレン・環状オレフィン共重
合体(エチレン含量:50〜99モル%、Mw:10,
000〜1,000,000)、f部がアミド結合、R部
が環状アミド化合物を開環重合して得られる重合体(M
w:500〜1,000,000)であるものが挙げられ
る。R部としては、例えばナイロン6が挙げられる。P
O部がエチレン・環状オレフィン共重合体で、エチレン
含量が60モル%以下の場合、剛性が極めて高く、透明
性に優れた樹脂を得ることができる。R部がナイロン6
である場合、靱性に優れた材料が得られる。通常、エチ
レン/環状オレフィン共重合体とナイロン6を単純にブ
レンドすると透明性が悪化するが、本発明のブロック共
重合体を用いるとナイロン6が微分散するため、透明性
に優れた高靱性材料が得られる。
【0114】本発明のオレフィン系ブロック共重合体
(A)を磁気記録材料として用いる場合は、ここで用い
るオレフィン系ブロック共重合体(A)としては、例え
ば前記式(I)中のPO部がエチレン・ブテン共重合体
(エチレン含量:1〜99モル%、Mw:10,000
〜1,000,000)、f部がエーテル結合、R部が側
鎖型液晶を含有するもの(Mw:500〜1,000,0
00)が挙げられる。側鎖型液晶を含有するものとして
は、例えば、ポリ(ビニル-4-(メトキシシンナモイル
オキシアルキルオキシ)ビフェニル)、ポリ(2-(4'-
シアノ-4-ビフェニルオキシ)エチルビニルエーテル)
などが挙げられる。
【0115】本発明のオレフィン系ブロック共重合体
(A)を磁気記録バインダーとして用いる場合は、押出
成形、コーティング、多層押出成形などで成形すること
が好ましい。ここで用いるオレフィン系ブロック共重合
体(A)としては、例えば、前記式(I)中のPO部が
エチレン・α-オレフィン共重合体(エチレン含量:1
〜99モル%、Mw:10,000〜1,000,00
0)、特にエチレン・ブテン共重合体が好ましい。ま
た、前記式(I)中のf部はエーテル結合、R部は芳香
族ビニル化合物からなる重合体(Mw:500〜1,0
00,000)が好ましく、該芳香族ビニル化合物から
なる重合体としてはポリスチレンが挙げられる。また、
このポリスチレン部がスルフォン酸基でグラフト変性し
ていると、バインダーとしての接着性能が向上して好ま
しい。PO部がエチレン・ブテン共重合体であると、流
動性、耐吸水性に優れたバインダー用材料が得られる。
このようなオレフィン系ブロック共重合体(A)と磁性
粉を混練することにより、優れた磁気記録用素材を得る
ことができる。この場合、オレフィン系ブロック共重合
体(A)と磁性粉との配合比率(オレフィン系ブロック
共重合体(A)/磁性粉:重量比)は、99/1〜10
/90であることが好ましい。また、これらはプラスチ
ックマグネットとして文房具などに好ましく用いること
ができる。
【0116】本発明のオレフィン系ブロック共重合体
(A)を高分子電解質として用いる場合は、前記式
(I)中、PO部がエチレン系(共)重合体(Mw:1
0,000〜1,000,000)が好ましく、なかでも
ポリエチレン(Mw:10,000〜1,000,00
0)、エチレン・α-オレフィン共重合体(エチレン含
量:1〜99モル%、Mw:10,000〜1,000,
000)が好ましい。また、ポリプロピレン(Mw:1
0,000〜1,000,000)またはポリ 4-メチル-1
-ペンテン(Mw:10,000〜1,000,000)も
好ましく用いることができる。また、前記式(I)中、
f部はエーテル結合、R部は(メタ)アクリル酸エステ
ルからなる重合体(Mw:500〜1,000,000)
またはポリアルキレングリコール(Mw:500〜1,
000,000)が好ましく、なかでもブチルアクリレ
ート、アクリルアミドまたはエチレンオキサイドからな
る重合体が好ましい。前記オレフィン系ブロック共重合
体(A)に、リチウム塩水溶液、非水溶液などを添加し
て固体電解質用材料を得ることができる。これらの材料
を用いると通常必要なゲル化が不要となる。
【0117】本発明のオレフィン系ブロック共重合体
(A)をフィルム、シート、射出成形型電磁波シールド
用材料として用いる場合は、押出成形、射出成形などで
成形することが好ましい。ここで用いるオレフィン系ブ
ロック共重合体(A)としては、前記式(I)中、PO
部がエチレン・α-オレフィン・環状オレフィン共重合
体(エチレン含量:1〜98モル%、α-オレフィン含
量1〜50モル%、環状オレフィン含量:1〜49モル
%、Mw:10,000〜1,000,000)が好まし
く、α-オレフィンとしては、プロピレンが好ましい。
また、前記式(I)中、f部はエーテル結合が好まし
い。R部は、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
から得られる重合体(Mw:500〜1,000,00
0)が好ましく、このうち、(2-ヒドロキシエチル)ア
クリレートから得られる重合体が好ましい。また、この
ようなオレフィン系ブロック共重合体(A)中に銅およ
び/または銀などの金属粉を混練によりブレンドし、電
磁波シールド材用組成物を得ることができる。金属粉の
含有量は、オレフィン系ブロック共重合体(A)と金属
粉との配合比率(オレフィン系ブロック共重合体(A)
/金属粉:重量比)で、99/1〜10/90であるこ
とが好ましい。さらに該組成物を種々の成形法で成形体
とすることによって電磁波シールド材を得ることができ
る。
【0118】本発明のオレフィン系ブロック共重合体
(A)を電気電子部品のハウジングとして用いる場合
は、射出成形、回転成形、押出成形、圧縮成型などで成
形することが好ましい。ここで用いるオレフィン系ブロ
ック共重合体(A)としては、例えば、前記式(I)中
のPO部が立体規則性の高いアイソタクティックポリプ
ロピレン(Mw:10,000〜1,000,000)、
f部がエーテル結合、R部が芳香族ビニル化合物、(メ
タ)アクリル酸エステルなどの重合体(Mw:500〜
1,000,000)であることが好ましく、このうち、
ポリメチルメタクリレートまたはポリスチレンが好まし
い。このような構成とすることにより、非常に剛性の高
いオレフィン系ブロック共重合体を得ることができる。
また、ポリメチルメタクリレートまたはポリスチレンの
ブロック部分があるため、得られる材料の静電気の帯電
性が抑えられ、ほこりが付着しにくくなる。このような
オレフィン系ブロック共重合体に種々の難燃剤、無機充
填材を配合することにより高剛性であって耐傷つき性に
優れ、汚れが付着しにくい電気・電子部品ハウジング用
樹脂を得ることができる。
【0119】
【発明の効果】本発明に係る電気・電子部品は、電気・
電子部品の用途に求められる種々の要求を満たす。
【0120】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これらの実施例により何ら限定されるものでは
ない。 <電線> [測定項目] (1)TMA(針入温度:耐熱性):1.8mmφの圧
子を用い2kg/cm2、昇温速度5℃/分の条件で針
入温度を求めた。 (2)表面硬度:ASTM D676に準拠し、ショア
−A硬度を測定した。 (3)耐傷付き性(マルテンス硬度):ダイアモンド針
に20gの荷重をかけ、この針でプレス試験片に傷を付
け、この傷の幅を読みとり、この値の逆数をマルテンス
硬度とした(単位 1/mm) (4)繰り返しインパルス:1mmの単線導体に内部導
電層を形成し、その周囲に試験を行う共重合体の絶縁層
(厚さ1.5mm)を形成した。このケーブルの雷イン
パルス試験(100kVを5分間隔で印加)を行った。 (5)破壊電圧:ASTM D−149 に準拠し、1
mmのプレスシートを用い、25℃で測定した。
【0121】
【調製例1】[触媒の予備活性化]窒素置換を十分行っ
たガラス容器に、ビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド10.0mgを秤量し、
これにメチルアルミノキサンのトルエン溶液をアルミニ
ウム原子換算で17.2mmolとなるように加え、2
3℃で15分間超音波照射を行った。次いで適当量のト
ルエンを添加して全体を50mlとし、これを触媒溶液
とした。 [エチレン-ノルボルネン共重合]十分に窒素置換した
内容積1リットルのステンレス製オートクレーブに、室
温、窒素雰囲気下でノルボルネン(NBR)を20g含
むシクロヘキサン溶液600mlを装入した。
【0122】次いで、トリイソブチルアルミニウム0.
6mmolを添加し、オートクレーブの反応器系内をエ
チレンで置換した。反応器内をエチレンで加圧して、昇
温し、反応器系内の温度を70℃、全圧を0.7MPa
とした。次に、上記のように調製した触媒溶液12.8
mlを反応器内へ加圧窒素により圧入し、重合を開始し
た。その後はエチレンのみを供給し、全圧0.7MP
a、70℃で5分間重合を行った。重合開始から5分
後、イソプパノール5mlを加圧窒素により反応器内へ
圧入して、重合反応を停止させた。
【0123】反応器を脱圧後ポリマー溶液を取り出し、
水1リットルに対し濃塩酸5mlを添加した水溶液と該
ポリマー溶液とを、1:1の割合でホモミキサーを用い
て強撹拌下で接触させ、触媒残渣を水相へ移行させた。
この接触混合液を静置した後水相を分離除去し、さらに
水洗を2回行って重合液相を精製分離した。次いで精製
分離した重合液を3倍量のアセトンと強撹拌下で接触さ
せ、共重合体を析出させた後、固体部(共重合体)をろ
過により採取し、アセトンで十分洗浄した。さらにポリ
マー中に残存する未反応のノルボルネンを抽出するた
め、この固体部の濃度が40g/リットルとなるように
この固体部をアセトン中に投入し、抽出操作を60℃で
2時間行った。抽出処理後固体部をろ過により採取し、
窒素流通下、130℃、350mmHgで12時間減圧
乾燥した。
【0124】このようにして得られたエチレン−ノルボ
ルネン共重合体(P(Et/NBR))の収量は25.7gで
あった。したがって触媒活性は41.8kg/mmol
−Zr・hrであった。IR分析の結果、ノルボルネン
含量は8.5モル%であり、ポリマー末端には不飽和結
合が存在していることを確認した。また、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)測定の結果、こ
の共重合体の重量平均分子量(Mw)は140,000
であった。 [ヒドロホウ素化]アルゴンを満たしたドライボックス
中、100mlの脱気乾燥THFで懸濁させた前記の末
端に不飽和結合を有するP(Et/NBR)(Mw=140,0
00)20gを、磁気撹拌子を備えたガラスフラスコに
入れ、9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN)
のテトラヒドロフラン(THF)溶液(0.5M)2.
3mlを加えた。このスラリーをドライボックス中、5
5℃で5時間撹拌した後に濾過し、脱気乾燥したイソプ
ロピルアルコールで洗浄・減圧乾燥して、末端にホウ素
を有するエチレン−ノルボルネン−ゴム(P(Et/NBR)−
B)を得た。 [スチレン重合]密閉したフラスコに前記P(Et/NBR)−B
20gを入れ、乾燥スチレン(St)11.4g、T
HF 80mlを加えて懸濁させたあと、1.5mlの
乾燥酸素を吹き込んで反応を開始した。続いて室温で1
35時間撹拌した後、100mlのメタノールを加えて
反応を停止させた。析出したポリマーはソックスレー抽
出器により窒素雰囲気下、24時間かけてアセトン、ヘ
プタンで抽出分取し、不溶成分としてP(Et/NBR)−O
−ポリスチレンジブロック共重合体(P(Et/NBR)−O
−PSt)を得た。
【0125】下記式により算出したPSt部の重量平均
分子量(Mw2)は50,000であった。 Mw2=Mw1・(W2−W1)/Mw1 上記式において Mw1:P(Et/NBR)部のMw Mw2:PSt部のMw W1:スチレン重合に使用したP(Et/NBR)−Bの重量 W2:ジブロック共重合体の収量 をそれぞれ示す。
【0126】このようにして調製したブロック共重合体
A(P(Et/NBR)−O−PSt)は、MFR(230
℃)が0.5g/10分であり、エチレン・ノルボルネン
セグメント分子量が14万であり、Mw/Mnが2.2
であり、エチレン・ノルボルネンセグメント中のノルボ
ルネン含量が8.5モル%であり、スチレンセグメント
分子量が50,000であった。
【0127】
【実施例1】調製例1で調製したジブロック共重合体A
を、200℃の温度でプレス成形およびチューブ成形
し、電線チューブの試験片を得た。得られた試験片につ
いてTMA、ショアー硬度、マルテンス硬度、繰り返し
インパルス、絶縁破壊電圧を測定した。結果を表1に示
す。
【0128】
【比較例1】実施例1において、ブロック共重合体Aの
代わりに、エチレンブテン共重合体B(エチレン含量=
88モル%、密度=885kg/m3、Mw=155,0
00、Mw/Mn=1.87)を用いた他は、実施例1
と同様に試験片を調製した。得られた試験片について、
実施例1と同様にして試験を実施した。結果を表1に示
す。
【0129】
【表1】
【0130】表1からわかるとおり、チューブ試験片の
耐熱性、柔軟性、耐傷つき性、繰り返しインパルス、絶
縁破壊電圧の全ての項目について、ブロック共重合体A
を用いた電線チューブの方が優れていた。 <高分子電解質>
【0131】
【調製例2】[触媒の予備活性化]窒素置換を十分行っ
たガラス容器に、ビス(テトラメチル-η5-シクロペン
タジエニル)ジメチルジルコニウムをジルコニウム原子
換算で0.23mmolとなるように秤量し、これにト
リス(ペンタフルオロフェニル)ボランのトルエン溶液
をホウ素原子換算で0.92mmolとなるように加え
た。この混合液に適当量のトルエンを添加して全量を5
0mlとし、ジルコニウム濃度が0.0046mmol
/mlである触媒溶液を調製した。
【0132】[オレフィン重合]十分に窒素置換した内
容積500mlのガラス製反応器に精製トルエン225
mlを装入し、エチレンを毎時200リットルの割合で
流通させ、毎分600回転で撹拌しながら45℃で10
分間保持した。次いで、トリイソブチルアルミニウムを
アルミニウム原子換算で7.5mmolを装入した。さ
らに、9-BBNを6.0mmol、次いで上記の予備活
性化処理を施した触媒溶液をジルコニウム原子換算で
0.075mmol装入した。50℃、常圧で5分間重
合を行った後、少量の無水メタノールを添加して重合を
停止した。重合終了後、無水THFで洗浄し、得られた
ポリマーを50℃で一晩減圧下で乾燥した。得られたポ
リマー(ポリエチレン)の収量は1.4gであり、触媒
活性は224g/mmol−Zr・hであった。
【0133】[分子量とポリマー末端の確認]得られた
ポリマーのうち、1.0gを25mlの無水THFに加
えた。このTHF溶液に、室温、窒素雰囲気下で、0.
2gのNaOHを1mlの水に溶解させた溶液と、0.
25mlのメタノールとを加え、次いで0.8mlの3
0%H 22を0℃で滴下した。この溶液を40℃で6時
間反応させた後、メタノール溶液2リットル中に反応液
を投入してポリマーを析出させた。得られたポリマーを
50mlのメタノールで2時間還流させた後、50℃で
8時間減圧下で乾燥した。GPC分析から求めたMwは
14,800であった。また、IR分析から、ポリマー
末端が水酸基で修飾され、不飽和結合が無いことを確認
したので、前記のオレフィン重合で得られたポリマー末
端はホウ素で修飾されていることが確認できた。
【0134】[ブチルアクリレート重合]密閉したフラ
スコに前記のオレフィン重合により得られた前記末端ホ
ウ素含有ホモポリエチレン(HDPE−B)10gを入
れ、乾燥ブチルアクリレート(BA)66.2g、TH
F 80mlを加えてリスラリー化したあと、7.0m
lの乾燥酸素を吹き込んで反応を開始した。続いて室温
で156時間撹拌した後、100mlのメタノールを加
えて反応を停止させた。析出したポリマーはソックスレ
ー抽出器により窒素雰囲気下、24時間かけてアセト
ン、ヘプタンで抽出分取し、不溶成分としてHDPE−
O−ポリブチルアクリレートジブロック共重合体(HD
PE−O−PBA、ジブロック共重合体C)を得た。下
記式により算出したPBA部の重量平均分子量(M
2)は300,000であった。
【0135】Mw2=Mw1・(W2−W1)/Mw1 上記式において Mw1:HDPE部のMw、 Mw2:PBA部のMw W1:ブチルアクリレート重合に使用したHDPE−B
の重量 W2:ジブロック共重合体の収量 をそれぞれ示す。
【0136】
【実施例2】調製例2で得られたジブロック共重合体C
に第Ia族の金属塩(LiN(CF3SO2)2)をイソブ
チルアクリレートセグメントに対して2モル%、パーロ
イルL(日本油脂(株)製)をブロック共重合体Cに対し
て0.3重量%添加したものを、オープンロール(前ロ
ール/後ロール:120/120℃、16/18rp
m)で混練し、配合物を得た。これを不活性ガス雰囲気
中140℃でプレス成形し、高分子固体電解質用の試験
片を得た。
【0137】この高分子固体電解質の試験片を10mm
φの円盤状に打ち抜き、伝導度測定ホルダーに設けられ
た電極にはさみ、この電極をペルチェ素子により25℃
にコントロールして、インピーダンスアナライザー(H
P4285A)で複素インピーダンス測定(測定電圧1
0mV)を行い、解析的にイオン伝導度を測定した。イ
オン伝導度は8.9×10-4(S/cm)と良好であっ
た。 <ハウジング> [測定項目] (1)曲げ弾性率(FM):ASTM C 790に準拠
して、厚さ1mmの試験片を用いて、スパン間30m
m、曲げ速度20mm/分の条件下で測定した。 (2)ロックウェル硬度(HR):ASTM D785
に準拠して、厚さ1mmのプレスシートを2枚重ねて測
定した。 (3)鉛筆硬度:JIS K5401に準拠して、1m
mの試験片を用いて、23℃にて測定した。 (4)熱変形温度(HDT):ASTM D 648
(4.6kg/cm2)に準拠して、厚さ3mmのプレ
スシートにて測定した。
【0138】
【調製例3】[触媒成分の予備活性化処理]メチルアル
ミノキサンとジメチルシリレンビス(2-エチル-4-フェ
ニルインデニル)ジルコニウムジクロリドをトルエン
中、ジルコニウム濃度が0.00011mmol/リッ
トルかつアルミニウムとジルコニウムのモル比が350
となる割合で混合し(必要に応じて適当量のトルエンを
添加)、15分間撹拌して予備活性化処理を行った。
【0139】[重合]十分に窒素置換した内容積500
mlのガラス製反応器に精製トルエン400mlを装入
し、プロピレンを毎時100リットルの割合で流通さ
せ、毎分600回転で撹拌しながら45℃で10分間保
持した。次いで、トリイソブチルアルミニウムをアルミ
ニウム原子換算で3.9mgを装入した。さらに、上記
の予備活性化処理を施した触媒溶液をジルコニウム原子
換算で0.073mg装入した。50℃、常圧で5分間
重合を行った後、少量のイソプロパノールを添加して重
合を停止した。重合終了後、希塩酸のメタノール溶液2
リットル中に反応液を投入してポリマーを析出させた。
さらにメタノールで洗浄を2回行った後、得られたポリ
マーを80℃で一晩減圧下で乾燥した。得られたポリプ
ロピレンは14.1gであり、触媒活性は212kg/
mmol−Zr・hであった。13C-NMR分析の結
果、ポリプロピレンのメソペンタド分率(mmmm)は
97.8%であった。GPCで測定したMwは133,
000であった。IR分析の結果、ポリマー末端に不飽
和結合が存在することを確認した。
【0140】[ヒドロホウ素化]アルゴンを満たしたド
ライボックス中、100mlの脱気乾燥THFで懸濁さ
せた前記の末端に不飽和結合を有するポリマー(Mw=
133000)20gを、磁気撹拌子を備えたガラスフ
ラスコに入れ、9-BBNのTHF溶液(0.5M)2.
4mlを加えた。このスラリーをドライボックス中、5
5℃で5時間撹拌した後に濾過し、脱気乾燥IPAで洗
浄・減圧乾燥することで、末端にホウ素を有するポリプ
ロピレン(PP−B)を得た。
【0141】[MMA重合]密閉したフラスコに前記の
末端ホウ素含有PPを20g入れ、乾燥メタクリル酸メチ
ル(MMA)11.5g、THF80mlを加えて懸濁
させたあと、1.6mlの乾燥酸素を吹き込むことによ
り反応を開始した。続いて室温で4時間撹拌した後、1
00mlのメタノールを加えて反応を停止させた。析出
したポリマーはソックスレー抽出器により窒素雰囲気
下、24時間かけてアセトン、ヘプタンで抽出分取し、
不溶成分としてPP−O−ポリメタクリル酸メチルジブ
ロック共重合体(PP−O−PMMA)を得た。
【0142】このようにして得られたブロック共重合体
D(PP−O−PMMA)は、MFR(230℃)が2
0g/10分であり、ポリプロピレンセグメント分子量が
15万であり、mmmmが98%であり、Mw/Mnが
4.3であり、PMMA部の分子量が10,000であ
った。
【0143】
【実施例3】調製例3で得られたブロック共重合体Dを
200℃でプレス成形し、ハウジング用の試験片を得
た。この試験片について、実施例2と同様にして、測定
したイオン伝導度は8.9×10-4(S/cm)と良好
であった。また、この試験片について、(1)曲げ弾性
率(FM)、(2)ロックウェル硬度(HR)、(3)
鉛筆硬度、(4)熱変形温度(HDT)を測定した。結
果を表2に示す。
【0144】
【比較例2】実施例3において、ブロック共重合体Dの
代わりに、ポリプロピレン(MFR(230℃)が20
g/10分であり、分子量が20万であり、mmmmが9
8%であり、Mw/Mnが4.3である。)を用いた以
外は、実施例3と同様にして、試験を行った。結果を表
2に示す。
【0145】
【表2】
【0146】表2からわかるとおり、ブロック共重合体
Dを用いたハウジングは、硬度、剛性、耐熱性に優れて
いる。さらにブロック共重合体Dは無機充填材との親和
性にも優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神 田 拓 山口県玖珂郡和木町和木6−1−2 三井 化学株式会社内 (72)発明者 森 亮 二 山口県玖珂郡和木町和木6−1−2 三井 化学株式会社内 (72)発明者 丹 淳 二 山口県玖珂郡和木町和木6−1−2 三井 化学株式会社内 (72)発明者 金 子 英 之 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 浜 俊 一 千葉県千葉市花見川区幕張本郷3−8−1 −106 (72)発明者 古 城 真 一 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 (72)発明者 柏 典 夫 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるオレフィン
    系ブロック共重合体(A)からなることを特徴とする電
    気・電子部品; PO−f−R …(I) (式中、POは、炭素原子数が2〜20のオレフィンか
    ら導かれる繰返し単位からなり、重量平均分子量が2,
    000以上であるポリオレフィンセグメントを示し、 fは、エーテル結合、エステル結合またはアミド結合を
    示し、 Rは、連鎖重合反応で得られ、重量平均分子量が500
    以上である官能性セグメントを示す。)。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のオレフィン系ブロック
    共重合体(A)と、該(A)以外の熱可塑性樹脂(B)
    とを含むオレフィン系重合体組成物(C)からなること
    を特徴とする電気・電子部品。
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