JP2001278355A - ボイル用包装材及びそれを用いた包装袋 - Google Patents
ボイル用包装材及びそれを用いた包装袋Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】生麺等を収納し、ボイル殺菌中の耐熱性とカー
ル特性に優れ、流通、保存中の防湿性に優れたボイル用
包装材及びそれを用いた包装袋の提供にある。 【解決手段】最外層が二軸延伸ポリアミドフィルムで、
最内層がシーラント層20でなるボイル用包装材1にお
いて、該シーラント層20が、外側から密度0.925
以上のポリエチレンフィルム20a、密度0.25未満
のポリエチレンフィルム20bの順に積層された少なく
とも2層でなる多層フィルムであり、この多層フィルム
は、T−ダイ法もしくはブロー比1〜1.5のインフレ
ーション法による共押し出しで得られたボイル用包装材
1とそれを用いた包装袋とするものである。
ル特性に優れ、流通、保存中の防湿性に優れたボイル用
包装材及びそれを用いた包装袋の提供にある。 【解決手段】最外層が二軸延伸ポリアミドフィルムで、
最内層がシーラント層20でなるボイル用包装材1にお
いて、該シーラント層20が、外側から密度0.925
以上のポリエチレンフィルム20a、密度0.25未満
のポリエチレンフィルム20bの順に積層された少なく
とも2層でなる多層フィルムであり、この多層フィルム
は、T−ダイ法もしくはブロー比1〜1.5のインフレ
ーション法による共押し出しで得られたボイル用包装材
1とそれを用いた包装袋とするものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生麺などを収納
し、それをボイル殺菌するボイル用包装材とそれを用い
た包装袋に関するものである。
し、それをボイル殺菌するボイル用包装材とそれを用い
た包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば生麺などを収納し、製造工
程で約100℃、30分間程度のボイル殺菌するボイル
用の包装袋があり、消費者がその包装袋より取り出し、
温めて食するインスタント食品用の包装袋として広く普
及している。
程で約100℃、30分間程度のボイル殺菌するボイル
用の包装袋があり、消費者がその包装袋より取り出し、
温めて食するインスタント食品用の包装袋として広く普
及している。
【0003】上記ボイル用包装袋の条件として、メーカ
ー側で生麺など生物食品を充填し、開口部をシール閉封
後、約100℃、30分間程度のボイル殺菌を行うが、
このボイル殺菌に際し、破袋がないこと(以下耐熱性と
いう。この耐熱性がないと袋のシール部がボイル熱によ
って脆弱になり破袋に繋がる)、袋の上下端の袴部に外
カールがないこと(以下カール特性という。袴部に外カ
ールが発生すると、この外カールした袴部に、ボイル殺
菌に使用している熱湯中の汚物等が入り込み、不衛生と
なる)、さらに商品としての流通、保存に際し、生麺等
内容物が乾燥しないこと(以下防湿性という。内容物が
乾燥すると賞味が落ち、賞味期限が短くなる)が要求さ
れている。
ー側で生麺など生物食品を充填し、開口部をシール閉封
後、約100℃、30分間程度のボイル殺菌を行うが、
このボイル殺菌に際し、破袋がないこと(以下耐熱性と
いう。この耐熱性がないと袋のシール部がボイル熱によ
って脆弱になり破袋に繋がる)、袋の上下端の袴部に外
カールがないこと(以下カール特性という。袴部に外カ
ールが発生すると、この外カールした袴部に、ボイル殺
菌に使用している熱湯中の汚物等が入り込み、不衛生と
なる)、さらに商品としての流通、保存に際し、生麺等
内容物が乾燥しないこと(以下防湿性という。内容物が
乾燥すると賞味が落ち、賞味期限が短くなる)が要求さ
れている。
【0004】従来の上記ボイル用の包装袋として、例え
ば外層に厚さ25μm程度の二軸延伸ナイロンフィルム
を用い、これにドライラミネーション用接着剤を介し
て、最内層に厚さ40μm程度の無延伸ポリプロピレン
フィルムをラミネートして包装材とし、この包装材の流
れ方向を天地とする四方シールの包装袋があった。
ば外層に厚さ25μm程度の二軸延伸ナイロンフィルム
を用い、これにドライラミネーション用接着剤を介し
て、最内層に厚さ40μm程度の無延伸ポリプロピレン
フィルムをラミネートして包装材とし、この包装材の流
れ方向を天地とする四方シールの包装袋があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のボ
イル用包装袋においては、ボイル殺菌中の破袋はない
(耐熱性に優れる)が、上下端袴部に僅かの外カールが
発生(カール特性が僅かに劣る)し、ボイル用熱湯中の
汚物により包装袋が不衛生になりかねないという問題が
あった。さらに、商品の生麺等内容物が流通、保存中に
乾燥(防湿性に欠ける)し、賞味期限が短くなるという
問題があった。
イル用包装袋においては、ボイル殺菌中の破袋はない
(耐熱性に優れる)が、上下端袴部に僅かの外カールが
発生(カール特性が僅かに劣る)し、ボイル用熱湯中の
汚物により包装袋が不衛生になりかねないという問題が
あった。さらに、商品の生麺等内容物が流通、保存中に
乾燥(防湿性に欠ける)し、賞味期限が短くなるという
問題があった。
【0006】本発明は、かかる従来技術の問題点を解決
するものであり、その課題とするところは、ボイル殺菌
中の耐熱性とカール特性に優れ、流通、保存中の防湿性
に優れたボイル用包装材およびそれを用いた包装袋を提
供することにある。
するものであり、その課題とするところは、ボイル殺菌
中の耐熱性とカール特性に優れ、流通、保存中の防湿性
に優れたボイル用包装材およびそれを用いた包装袋を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、最外層が
二軸延伸ポリアミドフィルムで、最内層がシーラント層
でなるボイル用包装材において、該シーラント層が、外
側から密度0.925以上のポリエチレンフィルム、密
度0.25未満のポリエチレンフィルムの順に積層され
た少なくとも2層でなる多層フィルムであることを特徴
とするボイル用包装材としたものである。
を達成するために、まず請求項1の発明では、最外層が
二軸延伸ポリアミドフィルムで、最内層がシーラント層
でなるボイル用包装材において、該シーラント層が、外
側から密度0.925以上のポリエチレンフィルム、密
度0.25未満のポリエチレンフィルムの順に積層され
た少なくとも2層でなる多層フィルムであることを特徴
とするボイル用包装材としたものである。
【0008】上記請求項1の発明によれば、シーラント
層に密度が0.925以上のポリエチレンフィルムが積
層されているので、この密度が高いポリエチレンフィル
ムは、水分の透過度が低いため流通、保存中等における
防湿性に優れ、かつこの密度が高いポリエチレンフィル
ムは、ボイル熱によってシール部の接着性が劣化するこ
とがないためボイル殺菌中の耐熱性に優れるボイル用包
装材を提供できる。
層に密度が0.925以上のポリエチレンフィルムが積
層されているので、この密度が高いポリエチレンフィル
ムは、水分の透過度が低いため流通、保存中等における
防湿性に優れ、かつこの密度が高いポリエチレンフィル
ムは、ボイル熱によってシール部の接着性が劣化するこ
とがないためボイル殺菌中の耐熱性に優れるボイル用包
装材を提供できる。
【0009】また、請求項2の発明では、前記多層フィ
ルムは、T−ダイ法もしくはブロー比1〜1.5のイン
フレーション法による共押し出しで得られたことを特徴
とする請求項1記載のボイル用包装材としたものであ
る。
ルムは、T−ダイ法もしくはブロー比1〜1.5のイン
フレーション法による共押し出しで得られたことを特徴
とする請求項1記載のボイル用包装材としたものであ
る。
【0010】上記請求項2の発明によれば、シーラント
層に密度が0.925以下のポリエチレンフィルムが積
層されていて、かつこの密度の低いポリエチレンフィル
ムを含めTダイ法またはブロー比1〜1.5のインフレ
ーション法による共押し出された多層のシーラント層と
したので、流れ方向に配向性の大きく熱収縮が大きい多
層フィルムとなるため、ボイルにより内カールするボイ
ル用包装材とすることができる。
層に密度が0.925以下のポリエチレンフィルムが積
層されていて、かつこの密度の低いポリエチレンフィル
ムを含めTダイ法またはブロー比1〜1.5のインフレ
ーション法による共押し出された多層のシーラント層と
したので、流れ方向に配向性の大きく熱収縮が大きい多
層フィルムとなるため、ボイルにより内カールするボイ
ル用包装材とすることができる。
【0011】また、請求項3の発明では、前記請求項1
または2に記載のボイル用包装材を用いた包装袋とした
ものである。
または2に記載のボイル用包装材を用いた包装袋とした
ものである。
【0012】上記請求項3の発明によれば、耐熱性とカ
ール特性(内カール性)および防湿性に優れるボイル用
包装材を用いた包装袋とすることによって、メーカー側
でのボイル殺菌に際し、破袋や袴部への汚物等の進入の
ない(衛生的な)ボイル用の包装袋とすることができ、
かつ流通、保存中に乾燥することがない(賞味期限の長
い)生物食品を収容する包装袋を提供することができ
る。
ール特性(内カール性)および防湿性に優れるボイル用
包装材を用いた包装袋とすることによって、メーカー側
でのボイル殺菌に際し、破袋や袴部への汚物等の進入の
ない(衛生的な)ボイル用の包装袋とすることができ、
かつ流通、保存中に乾燥することがない(賞味期限の長
い)生物食品を収容する包装袋を提供することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
用いて説明する。本発明は、生麺などを収納し、メーカ
ー側でボイル殺菌するボイル用包装材とそれを用いたボ
イル用の包装袋に関するものであり、その包装材の構成
は、図1の積層側断面図に示すように、最外層の基材フ
ィルム(10)が二軸延伸ポリアミドフィルムで、最内
層がシーラント層(20)でなるボイル用包装材(1)
である。
用いて説明する。本発明は、生麺などを収納し、メーカ
ー側でボイル殺菌するボイル用包装材とそれを用いたボ
イル用の包装袋に関するものであり、その包装材の構成
は、図1の積層側断面図に示すように、最外層の基材フ
ィルム(10)が二軸延伸ポリアミドフィルムで、最内
層がシーラント層(20)でなるボイル用包装材(1)
である。
【0014】本発明のボイル用包装材(1)は、図1に
示すように、例えば最外層の基材フィルム(10)に二
軸延伸ナイロンフィルムを用い、ドライラミネーション
用接着剤の接着層(30)を介して、外側から密度0.
925以上のポリエチレンフィルム(20a)、密度
0.25未満のポリエチレンフィルム(20b)、密度
0.925未満のポリエチレンフィルム(20a)の順
に積層された3層でなる多層フィルムをシーラント層
(20)としてラミネートしたものである。
示すように、例えば最外層の基材フィルム(10)に二
軸延伸ナイロンフィルムを用い、ドライラミネーション
用接着剤の接着層(30)を介して、外側から密度0.
925以上のポリエチレンフィルム(20a)、密度
0.25未満のポリエチレンフィルム(20b)、密度
0.925未満のポリエチレンフィルム(20a)の順
に積層された3層でなる多層フィルムをシーラント層
(20)としてラミネートしたものである。
【0015】上記シーラント層(20)として、外側即
ち接着層(30)側に密度0.925以上のポリエチレ
ンフィルム(20a)となるようにラミネートされれ
ば、2層でも4層でもよく、その厚さや各層の比率も、
袋のサイズの他防湿性やカール特性を考慮して適宜選定
することができる。
ち接着層(30)側に密度0.925以上のポリエチレ
ンフィルム(20a)となるようにラミネートされれ
ば、2層でも4層でもよく、その厚さや各層の比率も、
袋のサイズの他防湿性やカール特性を考慮して適宜選定
することができる。
【0016】上記のように、シーラント層(20)に、
水蒸気透過度の低い密度0.925以上のポリエチレン
フィルムが積層されているので、従来の無延伸ポリプロ
ピレンフィルムに比べ、防湿性に優れるボイル用包装材
(1)とすることができ、流通、保存中に内容物が乾燥
することの少ない包装袋とすることができる。
水蒸気透過度の低い密度0.925以上のポリエチレン
フィルムが積層されているので、従来の無延伸ポリプロ
ピレンフィルムに比べ、防湿性に優れるボイル用包装材
(1)とすることができ、流通、保存中に内容物が乾燥
することの少ない包装袋とすることができる。
【0017】また、本発明のボイル用包装材(1)の耐
熱性やカール特性等特徴を説明するために、以下にその
包装材を用いた包装袋の製造について説明する。まず、
本発明のボイル用包装材(1)は、図2(a)の斜視図
に示すように、例えば基材フィルム(10)としての二
軸延伸ナイロンフィルムに接着層(30)を介して多層
のシーラント層(20)がラミネートされたウエブ状の
ボイル用包装材(1)が得られる。
熱性やカール特性等特徴を説明するために、以下にその
包装材を用いた包装袋の製造について説明する。まず、
本発明のボイル用包装材(1)は、図2(a)の斜視図
に示すように、例えば基材フィルム(10)としての二
軸延伸ナイロンフィルムに接着層(30)を介して多層
のシーラント層(20)がラミネートされたウエブ状の
ボイル用包装材(1)が得られる。
【0018】次いで上記で得られたウエブ状のボイル用
包装材(1)を、図2(b)の斜視図に示すように、規
定の幅(袋の横幅(W))でスリットし、そのシーラン
ト層(20)同士を合わせて、両端縁をシールして側縁
シール部(12)を形成し、同時に、ボイル用包装材
(1)の流れ方向(P)と垂直に、袋の縦幅(H)の間
隔でシールして下縁シール部(14)を形成する。この
ウエブ(巻取り)状態で内容物の充填機に搭載する。
包装材(1)を、図2(b)の斜視図に示すように、規
定の幅(袋の横幅(W))でスリットし、そのシーラン
ト層(20)同士を合わせて、両端縁をシールして側縁
シール部(12)を形成し、同時に、ボイル用包装材
(1)の流れ方向(P)と垂直に、袋の縦幅(H)の間
隔でシールして下縁シール部(14)を形成する。この
ウエブ(巻取り)状態で内容物の充填機に搭載する。
【0019】次いで図2(c)の斜視図に示すように、
充填機内で、上記で得られたウエブの下縁シール部(1
4)の下部に袴部(14a)を形成するように下縁シー
ル部(14)と平行に切断して、上縁に開口部(40)
を有する袋とする。
充填機内で、上記で得られたウエブの下縁シール部(1
4)の下部に袴部(14a)を形成するように下縁シー
ル部(14)と平行に切断して、上縁に開口部(40)
を有する袋とする。
【0020】この袋の開口部(30)より内容物を充填
し、図3の斜視図に示すように、上縁開口部をシールし
て上縁シール部(16)を形成する。この時上縁先端に
袴部(16a)が形成される。この状態で約100℃の
熱湯に30分間浸析するボイル殺菌を行い、その後、冷
却されて商品とするものである。
し、図3の斜視図に示すように、上縁開口部をシールし
て上縁シール部(16)を形成する。この時上縁先端に
袴部(16a)が形成される。この状態で約100℃の
熱湯に30分間浸析するボイル殺菌を行い、その後、冷
却されて商品とするものである。
【0021】上記ボイル殺菌において、図1に示すよう
に、ボイル用包装材(1)を構成するシーラント層(2
0)として、基材フィルム(10)側に、耐熱性に優れ
た密度0.925以上のポリエチレンフィルム(20
a)が積層されているので、破袋のないボイル用包装袋
を得ることができる。
に、ボイル用包装材(1)を構成するシーラント層(2
0)として、基材フィルム(10)側に、耐熱性に優れ
た密度0.925以上のポリエチレンフィルム(20
a)が積層されているので、破袋のないボイル用包装袋
を得ることができる。
【0022】また、上記のようなボイル殺菌に際し、図
1に示すように、ボイル用包装材(1)を構成するシー
ラント層(20)を、T−ダイ法もしくはブロー比1〜
1.5のインフレーション法による共押出し多層(密度
0.925以上のポリエチレンフィルム(20a)と密
度0.925未満のポリエチレンフィルム(20b))
フィルムとすることによって、流れ方向に配向が大とな
り、特に密度の小さいポリエチレンフィルム(20b)
が熱収縮の大きいシーラント層(20)を形成するの
で、図3に示す上縁の袴部(16a)と下縁の袴部(1
4a)に外カールしない包装袋(100)とすることが
できる。それは図1に示すように、基材フィルム(1
0)となる二軸延伸ナイロンフィルムの熱収縮率は、約
2.5%であるのに対し、上記のシーラント層(20)
の熱収縮率は、略2.5%近傍とすることができるため
である。
1に示すように、ボイル用包装材(1)を構成するシー
ラント層(20)を、T−ダイ法もしくはブロー比1〜
1.5のインフレーション法による共押出し多層(密度
0.925以上のポリエチレンフィルム(20a)と密
度0.925未満のポリエチレンフィルム(20b))
フィルムとすることによって、流れ方向に配向が大とな
り、特に密度の小さいポリエチレンフィルム(20b)
が熱収縮の大きいシーラント層(20)を形成するの
で、図3に示す上縁の袴部(16a)と下縁の袴部(1
4a)に外カールしない包装袋(100)とすることが
できる。それは図1に示すように、基材フィルム(1
0)となる二軸延伸ナイロンフィルムの熱収縮率は、約
2.5%であるのに対し、上記のシーラント層(20)
の熱収縮率は、略2.5%近傍とすることができるため
である。
【0023】これに対し、図4の部分斜視図に示すよう
に、例えばシーラント層(20)に熱収縮率1.7%の
無延伸ポリプロピレンフィルムを用いていた従来のボイ
ル用包装材では、上縁の袴部(16a)と下縁の袴部
(図示せず)では、外カールを起こして開口し、ここか
らボイル用の熱湯中の汚物(多数の袋を殺菌するので汚
物が発生する)が入り込み、次の冷却によって袴部が平
坦となり汚物がとじこまれるものであった。
に、例えばシーラント層(20)に熱収縮率1.7%の
無延伸ポリプロピレンフィルムを用いていた従来のボイ
ル用包装材では、上縁の袴部(16a)と下縁の袴部
(図示せず)では、外カールを起こして開口し、ここか
らボイル用の熱湯中の汚物(多数の袋を殺菌するので汚
物が発生する)が入り込み、次の冷却によって袴部が平
坦となり汚物がとじこまれるものであった。
【0024】以下に本発明のボイル用包装材の材料等に
ついて説明する。まず、本発明のボイル用包装材(1)
を構成する基材フィルム(10)として、二軸延伸ポリ
アミドフィルムが用いられ、具体的には厚さ25μm程
度の二軸延伸ナイロンフィルムが好適で、例えば耐屈曲
ピンホール性等を考慮して柔軟剤が添加された商品名O
NP(ユニチカ社製)、商品名N2102(東洋紡績社
製)などがより好適に使用することができる。
ついて説明する。まず、本発明のボイル用包装材(1)
を構成する基材フィルム(10)として、二軸延伸ポリ
アミドフィルムが用いられ、具体的には厚さ25μm程
度の二軸延伸ナイロンフィルムが好適で、例えば耐屈曲
ピンホール性等を考慮して柔軟剤が添加された商品名O
NP(ユニチカ社製)、商品名N2102(東洋紡績社
製)などがより好適に使用することができる。
【0025】また、本発明のボイル用包装材(1)を構
成するシーラント層(20)として、そのシーラント層
(20)の密度0.925以上のポリエチレンフィルム
(20a)としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LL
DPE)、密度0.925〜0.930未満の低密度ポ
リエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDP
E)、高密度ポリエチレン(HDPE)がある。また、
シーラント層(20)の密度0.925未満のポリエチ
レンフィルム(20b)としては、直鎖状低密度ポリエ
チレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)が挙げられるが、特にシール適性等から密度0.9
25以上のポリエチレンフィルム(20a)、密度0.
925未満のポリエチレンフィルム(20b)共に直鎖
状低密度ポリエチレン(LLDPE)が好適に用いるこ
とができる。
成するシーラント層(20)として、そのシーラント層
(20)の密度0.925以上のポリエチレンフィルム
(20a)としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LL
DPE)、密度0.925〜0.930未満の低密度ポ
リエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDP
E)、高密度ポリエチレン(HDPE)がある。また、
シーラント層(20)の密度0.925未満のポリエチ
レンフィルム(20b)としては、直鎖状低密度ポリエ
チレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)が挙げられるが、特にシール適性等から密度0.9
25以上のポリエチレンフィルム(20a)、密度0.
925未満のポリエチレンフィルム(20b)共に直鎖
状低密度ポリエチレン(LLDPE)が好適に用いるこ
とができる。
【0026】
【実施例】次に実施例により、本発明を具体的に説明す
る。 〈実施例1〉図1に示すように、基材フィルム(10)
として、厚さ25μmの二軸延伸ナイロンフィルムを用
意した。
る。 〈実施例1〉図1に示すように、基材フィルム(10)
として、厚さ25μmの二軸延伸ナイロンフィルムを用
意した。
【0027】一方シーラント層(20)として、密度
0.935の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と、密度
0.915の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と、さらに
密度0.935の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を、T
−ダイ法により共押出しでそれぞれ厚さ15μm、10
μm、15μmとなる3層(20a,20b,20a)
のシーラント用フィルムを得た。
0.935の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と、密度
0.915の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と、さらに
密度0.935の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を、T
−ダイ法により共押出しでそれぞれ厚さ15μm、10
μm、15μmとなる3層(20a,20b,20a)
のシーラント用フィルムを得た。
【0028】上記で用意した基材フィルム(10)に、
ドライラミネーション用接着剤を接着層(30)とし
て、上記3層のシーラント用フィルムをラミネートして
ボイル用包装材(1)を得た。
ドライラミネーション用接着剤を接着層(30)とし
て、上記3層のシーラント用フィルムをラミネートして
ボイル用包装材(1)を得た。
【0029】〈比較例1〉シーラント層(20)とし
て、厚さ40μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを単
層のシーラント用フィルムとした以外は、実施例1と同
様にしてボイル用包装材(1)を得た。
て、厚さ40μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを単
層のシーラント用フィルムとした以外は、実施例1と同
様にしてボイル用包装材(1)を得た。
【0030】実施例1および比較例1で得られたシーラ
ント用フィルムについて、その防湿性(水蒸気透過度:
g/m2 ・24H)と100℃、30分でのカール特性
(熱収縮率)の測定結果を表1に示した。また、実施例
1および比較例1で得られたボイル用包装材(1)を用
いて、内容物の生麺を充填した包装袋(100)とし、
約100℃、30分間のボイル殺菌テストでの耐熱性、
カール特性を同じ表1に示した。
ント用フィルムについて、その防湿性(水蒸気透過度:
g/m2 ・24H)と100℃、30分でのカール特性
(熱収縮率)の測定結果を表1に示した。また、実施例
1および比較例1で得られたボイル用包装材(1)を用
いて、内容物の生麺を充填した包装袋(100)とし、
約100℃、30分間のボイル殺菌テストでの耐熱性、
カール特性を同じ表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】上記表1より、実施例1のシーラント層の
水蒸気透過度は、従来の無延伸ポリプロピレンフィルム
に比べ、1/2に減少し、防湿効果があった。また実施
例1のシーラント層の熱収縮率も従来に比べ大きくな
り、よって、その包装袋のボイル試験では袴部に外カー
ルが殆どない状態であった。さらに破袋がなく、耐熱性
が維持できるものであった。
水蒸気透過度は、従来の無延伸ポリプロピレンフィルム
に比べ、1/2に減少し、防湿効果があった。また実施
例1のシーラント層の熱収縮率も従来に比べ大きくな
り、よって、その包装袋のボイル試験では袴部に外カー
ルが殆どない状態であった。さらに破袋がなく、耐熱性
が維持できるものであった。
【0033】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、最外層が二軸延伸ポリアミ
ドフィルムで、最内層がシーラント層でなるボイル用包
装材において、該シーラント層が、外側から密度0.9
25以上のポリエチレンフィルム、密度0.25未満の
ポリエチレンフィルムの順に積層された多層フィルムと
することによって、防湿性に優れ、かつ耐熱性が維持で
きるボイル用包装材を提供できる。
示す如き効果がある。即ち、最外層が二軸延伸ポリアミ
ドフィルムで、最内層がシーラント層でなるボイル用包
装材において、該シーラント層が、外側から密度0.9
25以上のポリエチレンフィルム、密度0.25未満の
ポリエチレンフィルムの順に積層された多層フィルムと
することによって、防湿性に優れ、かつ耐熱性が維持で
きるボイル用包装材を提供できる。
【0034】また、前記シーラントの多層フィルムは、
T−ダイ法もしくはブロー比1〜1.5のインフレーシ
ョン法による共押し出しで得ることによって、流れ方向
に配向性の大きく熱収縮が大きい多層フィルムとするこ
とができ、よって内カールするボイル用包装材とするこ
とができる。
T−ダイ法もしくはブロー比1〜1.5のインフレーシ
ョン法による共押し出しで得ることによって、流れ方向
に配向性の大きく熱収縮が大きい多層フィルムとするこ
とができ、よって内カールするボイル用包装材とするこ
とができる。
【0035】また、上記の耐熱性とカール特性(内カー
ル性)および防湿性に優れるボイル用包装材を用いた包
装袋とすることによって、メーカー側でのボイル殺菌に
際し、破袋や袴部への汚物等の進入のない(衛生的な)
ボイル用の包装袋とすることができ、かつ流通、保存中
に乾燥することがない(賞味期限の長い)生物食品を収
容する包装袋を提供することができる。
ル性)および防湿性に優れるボイル用包装材を用いた包
装袋とすることによって、メーカー側でのボイル殺菌に
際し、破袋や袴部への汚物等の進入のない(衛生的な)
ボイル用の包装袋とすることができ、かつ流通、保存中
に乾燥することがない(賞味期限の長い)生物食品を収
容する包装袋を提供することができる。
【0036】従って本発明は、ボイル用包装材を用い
て、生物食品等を収納する包装袋の如き用途において、
優れた実用上の効果を発揮する。
て、生物食品等を収納する包装袋の如き用途において、
優れた実用上の効果を発揮する。
【図1】本発明のボイル用包装材の一実施の形態を側断
面で表した説明図である。
面で表した説明図である。
【図2】本発明のボイル用包装材および包装袋の製造工
程の一実施の形態を説明するもので、(a)は、ウエブ
状のボイル用包装材の斜視図であり、(b)は、包装袋
とするためのシール状態を示す斜視図であり、(c)
は、カットして包装袋とする工程を示す斜視図である。
程の一実施の形態を説明するもので、(a)は、ウエブ
状のボイル用包装材の斜視図であり、(b)は、包装袋
とするためのシール状態を示す斜視図であり、(c)
は、カットして包装袋とする工程を示す斜視図である。
【図3】本発明のボイル用包装材を用いた包装袋の一実
施の形態を説明する正面図である。
施の形態を説明する正面図である。
【図4】従来のボイル用包装材を用いた包装袋の一実施
の形態を説明する部分斜視図である。
の形態を説明する部分斜視図である。
1‥‥ボイル用包装材 10‥‥基材フィルム 12‥‥側縁シール部 14‥‥底縁シール部 14a‥‥底縁の袴部 16‥‥上縁シール部 16a‥‥上縁の袴部 20‥‥シーラント層 20a‥‥密度0.925以上のポリエチレンフィルム 20b‥‥密度0.925未満のポリエチレンフィルム 30‥‥接着層 40‥‥開口部 100‥‥包装袋 H‥‥包装袋の縦幅 P‥‥ウエブの流れ方向 W‥‥包装袋の横幅
フロントページの続き Fターム(参考) 3E067 AA11 AB01 BA12A BA31A BB14A BB15A BB18A BB25A CA05 CA17 CA24 EA06 GC01 GD02 3E086 AD01 BA04 BA15 BA33 BB02 BB41 BB51 CA01 CA03 DA08 4F100 AK04B AK04C AK46A AK48 AK63 AR00B BA03 BA07 BA10A BA10B BA15 EH20 EJ38A GB15 JA13B JA13C JD04 JJ03 JJ10 JL12B YY00B YY00C
Claims (3)
- 【請求項1】外層が二軸延伸ポリアミドフィルムで、最
内層がシーラント層でなるボイル用包装材において、該
シーラント層が、外側から密度0.925以上のポリエ
チレンフィルム、密度0.25未満のポリエチレンフィ
ルムの順に積層された少なくとも2層でなる多層フィル
ムであることを特徴とするボイル用包装材。 - 【請求項2】前記シーラント層を形成する多層フィルム
は、T−ダイ法もしくはブロー比1〜1.5のインフレ
ーション法による共押し出しで得られたことを特徴とす
る請求項1記載のボイル用包装材。 - 【請求項3】前記請求項1または2に記載のボイル用包
装材を用いた包装袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000100716A JP2001278355A (ja) | 2000-04-03 | 2000-04-03 | ボイル用包装材及びそれを用いた包装袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000100716A JP2001278355A (ja) | 2000-04-03 | 2000-04-03 | ボイル用包装材及びそれを用いた包装袋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001278355A true JP2001278355A (ja) | 2001-10-10 |
Family
ID=18614875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000100716A Pending JP2001278355A (ja) | 2000-04-03 | 2000-04-03 | ボイル用包装材及びそれを用いた包装袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001278355A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002205763A (ja) * | 2000-12-28 | 2002-07-23 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 包装袋 |
JP2013136689A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 包装材シーラント用ポリエチレン系樹脂フィルム |
KR20170037889A (ko) | 2014-07-30 | 2017-04-05 | 미쓰비시 쥬시 가부시끼가이샤 | 수지 조성물, 해당 조성물을 이용한 포장용 필름, 다층 필름, 및 포장 자재 |
-
2000
- 2000-04-03 JP JP2000100716A patent/JP2001278355A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002205763A (ja) * | 2000-12-28 | 2002-07-23 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 包装袋 |
JP2013136689A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 包装材シーラント用ポリエチレン系樹脂フィルム |
KR20170037889A (ko) | 2014-07-30 | 2017-04-05 | 미쓰비시 쥬시 가부시끼가이샤 | 수지 조성물, 해당 조성물을 이용한 포장용 필름, 다층 필름, 및 포장 자재 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040318 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060718 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060919 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061212 |