JP2001277739A - シート状包材の製造方法、及び該方法で製造されたシート状包材 - Google Patents

シート状包材の製造方法、及び該方法で製造されたシート状包材

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JP2001277739A
JP2001277739A JP2000097594A JP2000097594A JP2001277739A JP 2001277739 A JP2001277739 A JP 2001277739A JP 2000097594 A JP2000097594 A JP 2000097594A JP 2000097594 A JP2000097594 A JP 2000097594A JP 2001277739 A JP2001277739 A JP 2001277739A
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sheet
packaging material
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Shigenobu Yamaguchi
重信 山口
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SHIN NIPPON SOGYO KK
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SHIN NIPPON SOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷工程において、シート状包材にヒートシ
ール用のコーティングを施すことができるようにするこ
と。 【解決手段】 シート状包材10は、基材フィルム12
の裏面にインキ14で印刷し、インキ14を乾燥させた
後、基材フィルム12の印刷面にシーラント16水溶液
をコーティングし、高周波を照射してシーラント16水
溶液の水分を乾燥させたものであり、印刷工程において
製造される。印刷工程の最後において、基材フィルム1
2にコーティングされたシーラント16水溶液に高周波
が照射されると、シーラント16水溶液中の水分が振動
し、内部から発熱して乾燥させられる。高周波によっ
て、水分を含まない基材フィルム12は加熱されること
なく、短時間でシーラント16水溶液を乾燥させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品等の物品を包
装して密閉するためのシート状包材の技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、食品等の物品を包装し密閉す
るため、熱可塑性樹脂等からなるシート状の包材が大量
に使用されている。これらのシート状包材には、ヒート
シールによって袋状に形成されたものや、シート状のま
ま物品を包んで使用されるもの等があるが、いずれの場
合も、内部に物品を包んだ後、ヒートシールによってシ
ート同士を溶着して密閉するものである。このようなシ
ート状包材には、例えば、菓子パンの袋等がある。これ
は、商品名等が印刷されたポリプロピレン製のシートを
ヒートシールによって予め袋状に形成したものに、菓子
パン等の食品を入れた後、袋の入口をヒートシールして
密閉したものである。
【0003】図4の断面拡大図に示すように、従来のシ
ート状包材100は、まず、厚さ約20μmの基材フィ
ルム120の裏面に、商品名や商品の写真等をインキ1
40で印刷し(図中)、インキ140を乾燥させた
後、接着剤又はAC剤(アンカーコート剤)180を介
してシーラント剤160を約15〜20μmの厚さでラ
ミネートしたものであり(図中)、熱が加えられると
シーラント160が溶融してヒートシールされるように
なっている。なお、印刷インキ140の厚さは、実際に
は基材フィルム120やシーラント160よりも薄い
が、図4では、便宜上、基材フィルム120やシーラン
ト160と同じ厚さで描かれている。このシート状包材
100では、基材フィルム120としてポリプロピレン
等が使用され、シーラント160としてポリエチレンフ
ィルム等が使用される。
【0004】基材フィルム120の印刷(図4中ので
示す工程)は、図5の概略図に示すグラビア印刷装置2
00によって行なわれる。図5中の符号Iはインキ槽、
符号Rは凹版ロール、符号Cは被印刷物(基材フィル
ム)を凹版ロールに押付けるための圧胴、符号Dは凹版
ロールのインキを掻取るドクターナイフである。なお、
グラビア印刷方式自体は周知の印刷方式であるので、詳
細な説明を省略する。
【0005】図5の印刷装置200は、例えば、黄、
紅、藍、黒のインキでそれぞれ印刷する、4つのグラビ
ア印刷機300a,300b,300c,300dを具
え、各印刷機300a,300b,300c,300d
の後方には、インキの乾燥機320a,320b,32
0c,320dが設けられている。ロール状に巻回され
た基材フィルム120は、各印刷機においてそれぞれ一
色ずつのインキで印刷が施され、各乾燥機でインキが乾
燥された後、次の印刷機に送られ、最後に再びロール状
に巻取られる。
【0006】このようにして、印刷の工程が終わった
後、基材フィルム120にシーラント160がラミネー
トされる(図4中ので示す工程)。シーラント160
のラミネートの方法としては、フィルム状のシーラント
160’を基材フィルム120に貼合わせるドライラミ
ネーション(乾式貼合法)と、シーラント160”に熱
を加えて溶融させ、基材フィルム120上に押出すエク
ストルージョンラミネーション(押出式貼合法)とがあ
る。
【0007】図6(a)は、従来のシート状包材100
を製造するためのドライラミネーション装置402の概
略図である。この装置402によると、基材フィルム1
20に液体状の接着剤180をコーティングし、乾燥機
502で接着剤180’を乾燥させた後、基材フィルム
120とフィルム状のシーラント160’とを重ね合わ
せて加熱ローラH,H間を通過させると、加熱ローラ
H,Hで両フィルム120、160’が圧着され貼合わ
される。
【0008】次に、図6(b)は、従来のシート状包材
100を製造するためのエクストルージョンラミネーシ
ョン装置404の概略図である。この装置によると、基
材フィルム120に液体状のAC剤180”をコーティ
ングし、乾燥機504でAC剤180”を乾燥させた
後、押出機(Tダイ)Tから加熱溶融させたシーラント
160”を基材フィルム120上に押出し、冷却ローラ
rで冷却すると、AC剤180”を介して基材フィルム
120にシーラント160”がラミネートされる。
【0009】なお、印刷装置200、及び2つのラミネ
ーション装置402,404に使用される乾燥機32
0,502,504は、具体的にはオーブンやヒーター
等である。すなわち、オーブンやヒーター等で熱風、遠
赤外線、近赤外線等を発生させ、熱によって、インキ、
接着剤、及びAC剤中に含まれる水分が蒸発乾燥させら
れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
シート状包材100を製造するためには、基材フィルム
120に印刷を施すための印刷工程と、基材フィルム1
20裏面にシーラント160をラミネートするためのラ
ミネート工程が必要であるが、これらの工程は別々の装
置(印刷装置200とラミネーション装置402,40
4)で行なわれているため、工程数が多く手間がかかる
だけでなく、印刷工程で印刷された基材フィルム120
を、一旦、ロール状に巻取ってからラミネート工程に搬
送しなければならないことが余計な手間となっている。
また、基材フィルム120にシーラント160をラミネ
ートする前に、基材フィルム120に接着剤やAC剤を
コーティングしなければならないことも、工程数の増
加、製造コストの上昇を招いている。
【0011】そこで、加工工程数を低減させるため、液
体状のシーラントを使用して、印刷工程において、イン
キの印刷と同様の方法で、基材フィルムにシーラントを
コーティングすることも考えられた。しかし、従来の印
刷装置(図5参照。)では、確実にヒートシールできる
程度の厚さ(約15〜20μm)にシーラントをコーテ
ィングすることができないという問題を有している。ま
た、基材フィルムにシーラントを十分厚くコーティング
することができたとしても、液体状のシーラントの中の
水分を短時間で乾燥させることは困難であった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材フィルム
にインキで印刷し、該インキを乾燥させた後、前記基材
フィルムの印刷面にシーラント水溶液をコーティング
し、前記シーラント水溶液を高周波乾燥させることを特
徴とするシート状包材の製造方法、及び基材フィルムの
裏面に印刷が施され、該基材フィルムの印刷面に水溶性
シーラントがコーティングされていることを特徴とする
シート状包材によって前記の課題を解決した。
【0013】
【作用】本発明の方法では、インキでの印刷と同一の方
法で、シーラント水溶液を基材フィルムの印刷面上にコ
ーティングし、その後、高周波乾燥させる。そのため、
接着剤やAC剤を使用せずに、印刷工程の中で、シーラ
ントのコーティング及び乾燥の工程を行なうことができ
るようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のシート状包材1
0の断面図である。図1に示すように、本発明のシート
状包材10は、基材フィルム12の裏面にインキ14で
商品名等を印刷し、さらに、基材フィルム12の印刷面
にシーラント16をコーティングさせたものであり、後
述するように、インキ14の印刷とシーラント16のコ
ーティングは、一連の印刷工程の中で行なわれる。本発
明のシート状包材10では、基材フィルム12としてポ
リエステルやポリプロピレンを使用し、シーラント16
として水溶性のEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合
体)樹脂を水に溶解させたもの(シーラント水溶液)を
使用する。なお、この明細書において、「シーラント」
とは、「ヒートシールを行なうための素材」を意味し、
具体的には、水溶液の形でコーティングされた後、水分
が蒸発・乾燥させられて、樹脂フィルムとして残るもの
のことである。
【0015】図2は、本発明のシート状包材10の製造
装置20の概略図である。この製造装置20は、基本的
には図5に示す従来のグラビア印刷機と同一の構成であ
り、基材フィルム12にインキ14を印刷するためのイ
ンキ印刷部30と、シーラント16をコーティングする
ためのシーラントコーティング部40からなる。図2に
示す製造装置20のインキ印刷部30は、例えば、黄、
紅、藍、黒、及び他の特別の色からなる5色について、
それぞれ別々に印刷する5つのグラビア印刷機30a,
30b,30c,30d,30eからなり、各グラビア
印刷機30a,30b,30c,30d,30eの後方
には、オーブンやヒーター等のインキ乾燥機32a,3
2b,32c,32d,32eが設けられている。
【0016】シーラントコーティング部40の全体的な
構成は、上記のインキ印刷部30と同一であるが、シー
ラントコーティング部40に使用される凹版ロール40
Rの凹部は、インキ印刷部30で使用される凹版ロール
Rの凹部よりも深く形成されている。また、シーラント
コーティング部40の後方には、後述する高周波乾燥機
42が設けられている。
【0017】図2の製造装置20によると、基材フィル
ム12裏面に、インキ印刷部30において、従来通り各
色について印刷が行なわれた後、基材フィルム12の印
刷面に、シーラントコーティング部40で、シーラント
水溶液がコーティングされる。シーラントコーティング
部40の凹版ロール40Rの凹部はインキ印刷部30の
凹版ロールRの凹部より深く形成されているので、シー
ラント水溶液はインキ14よりも厚く基材フィルム12
上にコーティングされる。基材フィルム12にコーティ
ングされたシーラント水溶液は、高周波乾燥機42で乾
燥させられる。
【0018】高周波乾燥機42は、水を含む物質に、周
波数40MHz程度の高周波を照射し、物質中の水分を
振動させることによって内部から発熱させ、この熱で水
分を蒸発させて乾燥させるものである。従って、高周波
乾燥機42によると、シーラント水溶液中に含まれる水
分は加熱されて蒸発するが、基材フィルム12自体は水
分を含まないので加熱されない。そのため、乾燥の際に
基材フィルム12の温度が上昇することがなく、熱によ
って基材フィルム12が伸縮したり、燃えたりする恐れ
もない。このように、高周波乾燥機42によって乾燥さ
れたシート状包材10は、熱を帯びていないため冷却す
る必要がなく、すぐに巻取ることができる。さらに、高
周波乾燥機42によると、シーラント16の内部から加
熱することができるため乾燥が早く、予熱の必要がない
ためすぐに使用することができるという利点がある。
【0019】図3は、高周波乾燥機42に使用される電
極の配置を示す概略図である。基材フィルム12のよう
な薄いフィルム状のものに高周波を照射して乾燥させる
ためには、図3に示す電極配置(グリッド電極と呼ばれ
る。)の高周波乾燥機42が使用される。図3に示すよ
うに、高周波は基材フィルム12を透過して進むため、
基材フィルム12の表面及び裏面のどちらから高周波を
照射してもよい。
【0020】本発明のシート状包材10の用途は食品の
包装に限定されるものではないが、食品の包装のために
使用する場合には、シーラント16として、人体に害が
なく、衛生的なものを使用しなければならない。このよ
うな安全性が確認されているシーラント16の例とし
て、アメリカ合衆国の食品医薬局(FDA)で認可され
たEVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合体)があ
る。なお、安全性が確認されたものであれば、EVA樹
脂以外のものでもシーラントとして使用することができ
る。
【0021】
【発明の効果】本発明のシート状包材の製造方法による
と、印刷工程の中で、シーラントのコーティングとシー
ラントの乾燥を行なうことができる。そのため、従来の
シーラントのラミネーション工程が不要になり、製造コ
スト及び製造の手間が大幅に削減できるという効果を奏
する。また、基材フィルムとシーラントとを接着するた
めの接着剤やAC剤も不要となる。
【0022】そして、基材フィルムにシーラント水溶液
を厚くコーティングしても、高周波乾燥によってシーラ
ントの水分を短時間で確実に乾燥させることができる。
しかも、乾燥の際に基材フィルム自体が加熱されること
がないので、基材フィルムが伸縮したり燃えたりするこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシート状包材の断面拡大図。
【図2】 本発明のシート状包材の製造装置の概略図。
【図3】 高周波乾燥機の電極配置を示す図。
【図4】 従来のシート状包材の断面拡大図。
【図5】 従来のシート状包材を製造するための印刷装
置の概略図。
【図6】 従来のシート状包材を製造するためのラミネ
ーション装置を示し、図6(a)はドライラミネーショ
ン装置の概略図、図6(b)はエクストルージョンラミ
ネーション装置の概略図。
【符号の説明】
10:シート状包材 12:基材フィルム 14:印刷インキ 16:シーラント 20:シート状包材の製造装置 30:インキ印刷部 30a,30b,30c,30d,30e:印刷機 40:シーラントコーティング部 42:高周波乾燥機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 65/40 B65D 65/40 D Fターム(参考) 2H113 AA01 AA03 AA04 AA05 AA06 BA03 BB08 BB22 CA00 CA46 FA04 FA10 FA36 FA42 3E086 AB02 AD01 BA04 BA15 BA24 BB62 CA01 DA08 4D075 AC41 BB24Z BB37Z CA50 DA04 DB31 DC36 EA17 EA33 EB13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムにインキで印刷し、該イン
    キを乾燥させた後、 前記基材フィルムの印刷面にシーラント水溶液をコーテ
    ィングし、 前記シーラント水溶液を高周波乾燥させることを特徴と
    する、 シート状包材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記インキでの印刷及び前記シーラント
    水溶液のコーティングがグラビア印刷方式で行なわれ
    る、請求項1のシート状包材の製造方法。
  3. 【請求項3】 基材フィルムの裏面に印刷が施され、該
    基材フィルムの印刷面に水溶性シーラントがコーティン
    グされていることを特徴とする、 シート状包材。
JP2000097594A 2000-03-31 2000-03-31 シート状包材の製造方法、及び該方法で製造されたシート状包材 Pending JP2001277739A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7418170B2 (en) 2004-03-29 2008-08-26 Sony Corporation Optical device and virtual image display device
KR102430997B1 (ko) * 2021-12-10 2022-08-11 주식회사 한은팩 정전기로 인한 화재의 예방이 가능한 필름 인쇄 장치
WO2023100451A1 (ja) * 2021-12-03 2023-06-08 三菱ケミカル株式会社 積層フィルム及び多層体、並びに包装体及び包装物品

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Effective date: 20030722