JP2001277569A - サーマルヘッドの製造方法 - Google Patents
サーマルヘッドの製造方法Info
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Abstract
との密着性を向上させるための、カーボン膜の形成工程
を安定化させることが可能なサーマルヘッドの製造方法
を提供すること。 【解決手段】セラミクスからなる保護膜上に、プラズマ
によるエッチング処理を施した後にカーボン保護膜を形
成するサーマルヘッドを製造する際に、前記エッチング
処理を、前記カーボン膜を形成する範囲を規定するマス
クとして、その表面に、予め、前記保護膜を構成するセ
ラミクスに比較してエッチング処理を受けにくく、か
つ、次に形成するカーボン保護膜に悪影響を与えること
のない材料からなる保護層を形成したマスクを用いて行
うことを特徴とする。
Description
プロッタ,ファクシミリ装置,レコーダなどの熱記録装
置に用いられるサーマルヘッドの製造方法に関し、特に
耐摩耗性に優れたカーボン保護膜を形成する前段階にお
いて、カーボン保護膜の密着性を向上させるために行わ
れる下層保護膜を、マスクを用いてエッチング処理する
際の処理を効率化することが可能なサーマルヘッドの製
造方法に関する。
ルム等を支持体として感熱記録層を形成してなる感熱記
録材料を用いた感熱記録が利用されている。また、感熱
記録は湿式の現像処理が不要であり、取り扱いが簡単で
ある等の利点を有することから、近年では、超音波診断
画像のような小型画像の記録のみならず、CT診断,M
RI診断,X線診断等の大型かつ高画質な画像が要求さ
れる用途において、医療診断のための画像記録への利用
も検討されている。
の感熱記録層を加熱して画像を記録するための、発熱抵
抗体(以下、発熱体という)と電極とを有する発熱素子
が一方向(主走査方向)に配列されたグレーズが形成さ
れたサーマルヘッドを用い、グレーズを感熱記録材料の
感熱記録層(以下、単に感熱記録層という)に若干押圧
した状態で、両者を前記主走査方向と直交する副走査方
向に相対的に移動しつつ、MRI等の画像データ供給源
から供給された記録画像の画像データに応じて、グレー
ズの各画素の発熱体にエネルギーを印加して発熱させる
ことにより、感熱記録層を加熱して画像記録を行う。
記録材料を加熱する発熱体、あるいはさらに電極等を保
護するため、その表面に保護膜が形成されている。従っ
て、感熱記録時に感熱記録材料と接触するのはこの保護
膜で、発熱体は、この保護膜を介して感熱記録材料を加
熱し、これにより感熱記録が行われる。上述の保護膜の
材料には、通常、耐摩耗性を有するセラミクス等が用い
られているが、保護膜の表面は、感熱記録時には加熱さ
れた状態で感熱記録材料と摺接するため、記録を重ねる
に従って摩耗し、劣化する。
ラが生じたり、保護膜としての強度が保てなくなるた
め、発熱体等を保護する機能が損なわれ、最終的には、
画像記録ができなくなる状態(ヘッド切れ)に陥る。特
に、前述の医療用途のように、高品質で、かつ高画質な
多階調画像が要求される用途においては、高品質化およ
び高画質化を図るために、ポリエステルフィルム等の高
剛性の支持体を使用する感熱フィルムを用い、さらに、
記録温度(印加エネルギー)や、感熱記録材料へのサー
マルヘッドの押圧力を高く設定する方向にある。
来の感熱記録システムに比して、サーマルヘッドの保護
膜にかかる力(力学的なストレス)や熱が大きく、摩耗
や腐食(腐食による摩耗)が進行し易くなっている。し
かも、支持体としてポリエステルフィルム等を用いる感
熱フィルムでは、感熱記録層に含有される水分等の保護
膜腐食の原因となる物質が、支持体に染み込まず、サー
マルヘッドの表面すなわち保護層に付着してしまうた
め、保護層表面の腐食物質濃度が高くなり易く、より腐
食が進行する結果となる。
を防止し、耐久性を向上する方法として、保護膜の改
良,感熱記録材料の改良,記録条件の改良等の各種の方
法が提案、また、実用化されている。この中で、感熱記
録材料の改良は、摩耗や腐食の原因となる成分の減量を
図るものが主であるが、この場合には、ヘッドの汚れ,
スティッキング等の副作用を伴う場合があり、十分な摩
耗防止効果を得られないことがある。
高温度や記録圧力の低減を図るものであるが、この方法
は、記録画像の画質に影響を与える場合があり、特に、
高画質を要求される用途では、十分な効果が得られない
ことがある。また一方、サーマルヘッドにおける保護膜
の摩耗を防止するために、保護膜の性能を向上する技術
も数多く検討されてきた。
耗性を向上する方法として、特開昭62−227763
号公報には保護膜としてダイヤモンド薄膜を用いる方法
が開示されている。さらに、複数層の保護膜を設けるこ
とにより、保護膜の耐摩耗性を向上させて、優れた耐久
性を有するサーマルヘッドを実現することも提案されて
いる。例えば、特開平7−132628号公報には、下
層のシリコン系化合物膜と、その上層のダイアモンドラ
イクカーボン膜(DLC膜、以下、単にカーボン膜とい
う)との2層構造の保護膜を有することにより、保護膜
の摩耗および破壊を大幅に低減し、長期間にわたって高
画質記録が可能なサーマルヘッドが開示されている。
ヘッドを製造する際には、下層のシリコン系化合物膜
(例えば、窒化珪素膜、以下、窒化珪素膜という)と上
層のカーボン膜との密着性を向上させるために、下層の
窒化珪素膜の表面をプラズマなどによりエッチング処理
した後に上層のカーボン膜を形成するようにしている。
すなわち、下層の窒化珪素膜の表面の汚れをエッチング
処理により除去し、清浄化するものである。
ど、限られた範囲にのみ形成されるので、上述のエッチ
ング処理による窒化珪素膜表面の清浄化を行う際には、
上述のカーボン膜を形成する部分以外を所定のマスクに
より遮蔽した上で、エッチング処理が行われる。マスク
としては、通常、ステンレス材(SUS)で構成された
ものなどが繰り返し用いられる。
ングなどの方法によりカーボン膜の形成が行われる。と
ころが、ここで、上述のステンレス材で構成されたマス
クを用いる場合、工程が必ずしも安定化できないという
問題が発生した。すなわち、ある場合には、密着性の良
好なカーボン膜を形成することができるが、ある場合に
は、密着性が不充分で、使用中にカーボン膜が剥離する
という事態が発生したりしたのである。
で、その目的とするところは、従来の技術における問題
を解消し、下層のシリコン系化合物膜と上層のカーボン
膜との密着性を向上させるための、カーボン膜の形成工
程を安定化させることが可能なサーマルヘッドの製造方
法を提供することにある。
め、本発明に係るサーマルヘッドの製造方法は、複数の
発熱体,電極を保護するセラミクスからなる保護膜上
に、プラズマによるエッチング処理を施した後にカーボ
ン保護膜を形成するサーマルヘッドを製造する際に、前
記エッチング処理を、前記カーボン膜を形成する範囲を
規定するマスクとして、その表面に、予め、前記保護膜
を構成するセラミクスに比較してエッチング速度が極め
て低く、実質的にエッチングされない材料、または、次
に形成するカーボン保護膜に悪影響を与えることのない
材料からなる保護層を形成したマスクを用いて行うこと
を特徴とするものである。
スに比較してエッチング速度が極めて低く、実質的にエ
ッチングされない材料、または、次に形成するカーボン
保護膜に悪影響を与えることのない材料からなる保護層
は、カーボンにより構成されるものであることが好まし
い。
おいては、前述の従来技術による工程不安定化の原因を
解析した結果に基づいて、マスクとして用いられるステ
ンレス材の表面を、このステンレス材に比較してエッチ
ング速度が極めて低く、実質的にエッチングされない材
料、または、次に形成するカーボン保護膜に悪影響を与
えることのない材料により被覆することにより、マスク
を構成するステンレス材がエッチングされて、その一部
分が不純物として下層のセラミクスからなる保護膜上に
堆積し、次に形成するカーボン保護膜の、下層のセラミ
クスからなる保護膜との密着性を向上させ、剥離するこ
とを防止したものである。
スクとして用いられるステンレス材のプラズマによるエ
ッチングの速度と、エッチングの主たる対象である下層
のセラミクスからなる保護膜のエッチング速度とが、そ
れ程大きくは異なってはいなかったために、ステンレス
材がエッチングされて、その一部分が不純物として下層
のセラミクスからなる保護膜上に堆積したことによるも
のであった。
表面を、このステンレス材に比較してエッチングされに
くく(つまり、前述のエッチングの主たる対象である下
層のセラミクスからなる保護膜のエッチング速度に比較
して、エッチング速度が極めて小さく)、かつ、次に形
成するカーボン保護膜に悪影響を与えることのない材料
により被覆するようにしたものである。この被覆材料と
しては、カーボンを用いることが有効であるが、本発明
はこれに限定されるものではない。
よれば、セラミクスからなる保護膜上にカーボン保護膜
を有するサーマルヘッドを安定して製造することが可能
なサーマルヘッドの製造方法を実現できる。
例に基づいて、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
法によって製造されるサーマルヘッド10の概略断面図
である。サーマルヘッド10は、基板12の上(図示例
のサーマルヘッド10は、使用時には上方から感熱記録
材料Aに押圧されるので、図中では下となる)にグレー
ズ層13が形成され、その上に発熱体14が形成され、
その上に電極15が形成され、その上には、発熱体14
あるいはさらに電極15等を保護するための保護層が形
成されて、構成される。ここでは、保護膜が、窒化珪素
を主成分とする下層保護膜16と、この下層保護膜16
の上の炭素を主成分とする上層保護膜(カーボン膜)1
7の、少なくとも2層を有して構成される。
は、保護層の形成方法以外は、公知のサーマルヘッドと
同様の構成を有するものである。従って、層構成やグレ
ーズ層13等の材料には特に限定はなく、公知のものが
各種利用可能である。具体的には、基板12としては耐
熱ガラスやアルミナ,シリカ,マグネシアなどのセラミ
クスの電気絶縁性材料が、グレーズ層13としては耐熱
ガラス等が、発熱体14としてはニクロム(Ni-Cr),
タンタル,窒化タンタル等の発熱体が、電極15として
はアルミニウム,銅等の導電性材料が利用可能である。
mical Vapor Deposition),スパッタリング等のいわ
ゆる薄膜形成技術およびフォトエッチング法を用いて形
成される薄膜型発熱素子と、スクリーン印刷などの印刷
ならびに焼成によるいわゆる厚膜形成技術およびエッチ
ングを用いて形成される厚膜型発熱素子とが知られてい
るが、本発明に係る製造方法が適用されるサーマルヘッ
ド10は、いずれの方法で形成されたものであってもよ
い。
保護膜16の材料としては、サーマルヘッドの保護膜と
して十分な耐熱性,耐蝕性を有するものであれば、公知
のセラミクス材料が特に限定されずに使用可能である。
具体的には、上記実施例に示した窒化珪素の他、炭化珪
素,窒化珪素酸化タンタル,酸化アルミニウム,サイア
ロン,ラシオン,酸化珪素,窒化アルミニウム,窒化ホ
ウ素,酸化セレン,窒化チタン,炭化チタン,炭窒化チ
タン,窒化クロムおよびこれらの混合物等が例示され
る。中でも特に、成膜の容易性や製造コスト等の製造適
性、機械的摩耗と化学的摩耗による摩耗のバランス等の
点で、上記窒化珪素,炭化珪素,サイアロン等が、好適
に利用される。なお、物性調整のため、上記材料中に、
金属等の微量の添加物が含まれてもよい。
なく、前述の厚膜形成技術や薄膜形成技術等を用いて、
公知のセラミクス膜(層)の形成方法で形成される。ま
た、必要に応じて、異なるあるいは同じ材料から形成さ
れる複数の下層保護膜16を有してもよい。なお、下層
保護膜16の厚さには特に限定はないが、好ましくは2
μm〜20μm程度、より好ましくは4μm〜10μm
程度である。下層保護膜16の厚さを上記範囲とするこ
とにより、耐摩耗性と熱伝導性(記録感度)とのバラン
スを好適に取ることができる等の点で、好ましい結果が
得られる。
特に限定はなく、公知の厚膜形成技術や薄膜形成技術で
形成されるが、好ましくは、焼結カーボン材やグラッシ
ーカーボン材等のカーボン材をターゲット材とするスパ
ッタリングによって硬質カーボン膜(スパッタカーボン
膜)を形成する方法、および炭化水素ガスを反応ガスと
して用いるプラズマCVDによって硬質カーボン膜(ダ
イヤモンドライクカーボン膜=DLC膜)を形成する方
法が例示される。
サーマルヘッド10を作製する際には、スパッタカーボ
ン膜17と下層保護膜16との密着性を向上するため
に、前述のように、スパッタカーボン膜17の形成に先
立ち、下層保護膜16の表面をプラズマでエッチングす
る。また、エッチングの強さは、基板に印加されるバイ
アス電圧を目安にすればよく、通常、−100V〜−5
00Vの範囲で、適宜最適化を図ればよい。
ラズマ発生用のガスとしては、例えば、ヘリウム,ネオ
ン,アルゴン,クリプトン,キセノン等の不活性ガスが
用いられるが、中でも特に、価格および入手の容易性の
点で、アルゴンガスが好適に用いられる。他方、DLC
膜を生成するための反応ガスとしては、メタン,エタ
ン,プロパン,エチレン,アセチレン,ベンゼン等の炭
化水素化合物のガスが例示される。
するプラズマCVDにおいて、プラズマ発生手段として
は、直流放電,高周波放電,直流アーク放電,マイクロ
ECR波放電等が利用可能であり、特に、直流アーク放
電およびマイクロECR波放電はプラズマ密度が高く、
高速成膜に有利である。
を印加することによりプラズマを発生させる。直流放電
に用いる直流電源は、1〜10kW程度のもので、DL
C膜の生成に必要にして十分な出力を有するものを適宜
選択すればよい。また、アーク防止等の点で、2kHz
〜20kHz にパルス変調した直流電源も好適に利用可
能である。
て電極に高周波電圧を印加することにより、プラズマを
発生させる。その際には、マッチングボックスによって
インピーダンス整合を行い、高周波電圧の反射波が入射
波に対して25%以下となるように調整する。高周波放
電を行う高周波電源としては、工業用の13.56MH
zで、1kW〜10kW程度の範囲で、DLC膜の生成
に必要にして十分な出力を有するものを適宜選択すれば
よい。また、パルス変調した高周波電源も使用可能であ
る。
ズマを発生させる。熱陰極としては、タングステン,硼
化ランタン(La B6 )等が利用可能である。また、ホ
ローカソードを用いた直流アーク放電も利用可能であ
る。直流アーク放電に用いる直流電源としては、1kW
〜10kW程度,10〜150A程度の範囲で、DLC
膜の生成に必要にして十分な出力を有するものを適宜選
択すればよい。
においても、DLC膜17と下層保護膜16との密着性
を向上するために、DLC膜17の成膜に先立ち、下層
保護膜16の表面をプラズマでエッチングするのが好ま
しい。エッチングの方法は、スパッタリングの方法と同
様であり、マッチングボックスを介して基板に高周波電
圧を印加する。高周波電源としては、工業用の13.5
6MHzで、1kW〜5kW程度のものから適宜選択す
ればよい。また、エッチングの強さは、基板に印加され
るバイアス電圧を目安にすればよく、通常、負の100
V〜500Vの範囲で、適宜最適化を計ればよい。
7の厚さには特に限定はないが、好ましくは0.1μm
〜5μm程度、より好ましくは1μm〜3μm程度であ
る。上層保護膜17の厚さを上記範囲とすることによ
り、耐摩耗性と熱伝導性とのバランスを好適に取ること
ができる等の点で好ましい結果が得られる。また、必要
に応じて、異なるあるいは同じ材料からなる複数の上層
保護膜17を形成してもよい。
く、サーマルヘッドの保護膜として十分な硬度を有すれ
ばよい。例えば、ビッカース硬度で3000〜5000
kg/mm2が好適に示される。また、この硬度は、カ
ーボン保護膜(上層保護膜)17の厚さ方向に対して、
一定としても、あるいは変化させてもよく、硬度をカー
ボン保護膜17の厚さ方向に対して変化させる場合に、
この硬度の変化は連続的であっても段階的であってもよ
い。
の製造方法について詳細に説明したが、本発明は上述の
例に限定されず、各種の改良や変更を行ってもよいのは
もちろんである。
をより詳細に説明する。
法を用いて、以下に示すようにしてサーマルヘッドのグ
レーズの表面に、上層保護膜としてスパッタカーボン膜
を形成し、サーマルヘッドを作製した。なお、基となる
サーマルヘッドには、グレーズの表面に保護膜として厚
さ11μmの窒化珪素膜(Si3N4)が形成されている。
従って、本実施例では、この窒化珪素膜が下層保護膜で
あり、上層保護膜となるスパッタカーボン膜は、この窒
化珪素膜の上層に成膜される。
状況を模式的に示す。基となるサーマルヘッドの窒化珪
素膜16上に、ステンレス材で構成されたマスク20を
載置して、Ar−RFプラズマでVdcを−500Vに設
定して60分間、エッチングを行った。ただし、ここで
用いているマスク20の上面には、予め硬質のカーボン
保護層21が形成されていることが特徴である。カーボ
ン保護層21の厚さは、好ましくは2μm〜20μm程
度、より好ましくは4μm〜10μm程度である。
ているマスク20を用いてエッチングを行った場合に
は、カーボン保護層21のエッチング速度が窒化珪素膜
16のエッチング速度に比較してきわめて低いため、実
質的に窒化珪素膜16のみを効率的にエッチングするこ
とが可能になる。なお、マスク20を構成するステンレ
ス材は、ほとんどエッチングされることがない。
後、前述の条件でエッチングされた窒化珪素膜16上に
スパッタリングによりカーボン保護膜17を形成した。
2次イオン質量分析法(SIMS)により、窒化珪素膜
16とその上に形成されたカーボン保護膜17との界面
を解析したところ、マスク20を構成するステンレス材
成分は検出されなかった。
ッドを用いて前述の感熱記録材料Aへの記録テストを行
った結果、50000枚の連続記録で、サーマルヘッド
の保護膜を形成しているカーボン膜17の剥離などの問
題は発生しなかった。すなわち、所期の目的が達成され
たことになる。
ーマルヘッドの窒化珪素膜16上に、ステンレス材で構
成されたマスク20を載置して、Ar−RFプラズマで
Vdcを−500Vに設定して60分間、エッチングを行
った。ただし、ここでは、マスク20として、その上面
に、実施例に示したようなカーボン保護層21が形成さ
れていないものを用いた。
と前述の感熱記録材料Aとを用いて、実施例と同様の性
能評価を行った。まず、SIMS解析では、窒化珪素膜
16とカーボン保護膜17との界面に、多量のマスク成
分が検出され、また、記録テストにおいても、1000
枚の連続記録でカーボン保護膜17の剥離が発生した。
ある。
ものであり、本発明はこれに限定されるべきものではな
いことは言うまでもない。例えば、上記実施例において
は、窒化珪素膜16の上にカーボン保護膜17を直接形
成するように説明したが、必要に応じて、これらの保護
膜の間に適宜、中間層を設けてもよいことはいうまでも
ない。また、サーマルヘッドを構成する各層の構成材料
としては、例示した各種の材料を適宜組み合わせて用い
ることが可能である。
よれば、下層のシリコン系化合物膜と上層のカーボン保
護膜との密着性を向上させるための、カーボン保護膜の
形成工程を安定化させることが可能となり、サーマルヘ
ッドの製造方法の改善に大きな効果をもたらすものであ
る。
製造されるサーマルヘッド10の概略断面図である。
時の状況を模式的に示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】複数の発熱抵抗体,電極を保護するセラミ
クスからなる保護膜上に、プラズマによるエッチング処
理を施した後にカーボン保護膜を形成するサーマルヘッ
ドの製造方法であって、 前記エッチング処理は、前記カーボン膜を形成する範囲
を規定するマスクとして、その表面に、予め、前記保護
膜を構成するセラミクスに比較してエッチング速度が極
めて低く、実質的にエッチングされない材料、または、
次に形成するカーボン保護膜に悪影響を与えることのな
い材料からなる保護層を形成したマスクを用いて行うこ
とを特徴とするサーマルヘッドの製造方法。 - 【請求項2】前記保護膜を構成するセラミクスに比較し
てエッチング速度が極めて低く、実質的にエッチングさ
れない材料、または、次に形成するカーボン保護膜に悪
影響を与えることのない材料からなる保護層は、カーボ
ンにより構成されるものであることを特徴とする請求項
1に記載のサーマルヘッドの製造方法。
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