JP2001277426A - 金属箔張積層板及びこれへの非貫通孔の穿孔方法 - Google Patents
金属箔張積層板及びこれへの非貫通孔の穿孔方法Info
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Abstract
り性の良好な非貫通孔を穿孔することのできる金属箔張
積層板を提供する。 【解決手段】 樹脂含浸基材1によって絶縁層2が形成
されると共に、絶縁層2の表面に金属箔3を重ね合わせ
て積層成形される金属箔張積層板に関する。基材4の厚
み方向の中心5が絶縁層2の厚み方向の中心6より金属
箔3側に偏在する。
Description
照射で非貫通孔が穿孔される金属箔張積層板、及びこの
金属箔張積層板に非貫通孔を穿孔する非貫通孔の穿孔方
法に関するものである。
8を形成する導体と、上層の回路8を形成する導体との
間には絶縁層2が設けられている。そしてこの絶縁層2
は以下のようにして形成されているものである。すなわ
ち、まずガラスクロス等のガラスで形成される基材4
に、エポキシ樹脂等の樹脂をワニスとして含浸させ、半
硬化させることによって樹脂含浸基材1を作製する。次
にこの樹脂含浸基材1の一方の面に金属箔3を重ねると
共に、他方の面を予め回路8が形成された下層の導体に
対向して重ね、加熱加圧等を行うことによって積層成形
する。この後、樹脂含浸基材1に重ねた金属箔3に回路
8を形成することによって上層の回路8を形成する導体
が形成されるものである。このように絶縁層2は樹脂含
浸基材1からなるものであり、樹脂で形成される層内に
これと平行して基材4が存在しているものである。
に、下層の導体を被覆する絶縁層2の一部を除去し、底
面にこの導体が露出される非貫通孔7を穿孔し、この非
貫通孔7の内壁面に無電解めっき及び電解めっきを施
し、めっき層を設けてビアホール11が形成されるもの
である。
って、炭酸ガスレーザLを利用する方法が広く行われて
いる。すなわち、予め絶縁層2を被覆する上層の導体に
エッチングレジストの塗布、露光、現像、エッチング等
を順に施して開口部を形成しておき、次いで絶縁層2の
表面が露出したこの開口部に向けて炭酸ガスレーザLを
照射すると、下層の回路8を形成する導体が底面に露出
する非貫通孔7を穿孔することができるものである。ま
た、光学系で炭酸ガスレーザLのビーム径を絞ることで
所望の径を有する非貫通孔7を穿孔することができるも
のである。そして、穿孔後は上記と同様にめっき処理を
施してビアホール11を形成し、上下の導体の導通をと
るものである。
(a)に示す従来例のようにガラスクロス等の基材4が
絶縁層2の一部として存在していると、炭酸ガスレーザ
Lを利用して非貫通孔7を穿孔した場合、図5(b)に
示すように完全に除去されなかった基材4が非貫通孔7
の内壁面から突出した突出部9として残存することが多
く見られる。これは穿孔時に絶縁層2内の樹脂に比べ
て、基材4の方が炭酸ガスレーザLの熱エネルギーをよ
り多く必要とするが、実際には樹脂及び基材4が受ける
熱エネルギーにはあまり差が無く、これにより基材4が
加工され難くなるためであると考えられる。
無電解めっきや電解めっきを施してしまうと、この突出
部9に形成されるめっき層がその他の箇所に形成される
ものよりも早く成長し、非貫通孔7の開口部を閉塞する
などして内壁面にめっき層を均一に設けることが困難と
なって、めっき付き回り性が悪化するものであった。
あり、炭酸ガスレーザLの照射によってめっき付き回り
性の良好な非貫通孔7を穿孔することのできる金属箔張
積層板、及びこの金属箔張積層板にめっき付き回り性の
良好な非貫通孔7を穿孔する非貫通孔7の穿孔方法を提
供することを目的とするものである。
金属箔張積層板は、樹脂含浸基材1によって絶縁層2が
形成されると共に、絶縁層2の表面に金属箔3を重ね合
わせて積層成形される金属箔張積層板において、基材4
の厚み方向の中心5が絶縁層2の厚み方向の中心6より
金属箔3側に偏在されて成ることを特徴とするものであ
る。
よって絶縁層2が形成されると共に、絶縁層2の片側表
面に金属箔3を重ね合わせて積層成形される金属箔張積
層板において、基材4の厚み方向の中心5が絶縁層2の
厚み方向の中心6より金属箔3側に偏在されて成ること
を特徴とするものである。
て、絶縁層2の厚みが20〜200μmであることを特
徴とするものである。
て、絶縁層2の厚みが20〜200μmであることを特
徴とするものである。
貫通孔7の穿孔方法は、請求項1乃至4のいずれかに記
載の金属箔張積層板の基材4を偏在させた側と反対側の
絶縁層2の表面に炭酸ガスレーザLを照射して絶縁層2
に非貫通孔7を形成することを特徴とするものである。
する。
されるものではなく、例えば、ガラスクロス、ガラスマ
ット、ガラスペーパーなどのガラス基材を用いることが
できる。
はなく、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ
イミド樹脂などを用いることができる。このような樹脂
に硬化剤、硬化促進剤、添加剤などを混合し、必要に応
じて水や有機溶剤で希釈することによってワニスを調製
することができる。
来法と同様にまず上記の基材4にワニスを含浸させる。
樹脂含有率は樹脂含浸基材1の全量に対して30〜80
質量%となるように含浸させることが好ましい。次にワ
ニスが含浸された基材4を乾燥させるものであるが、こ
のとき図2に示すように基材4を境界として、基材4の
一方の面に形成される樹脂層10の厚みが他方の面に形
成される樹脂層10の厚みよりも厚くなるようにして乾
燥させ、半硬化状態とするものであり、基材4はその厚
み方向の中心5が樹脂含浸基材1の厚み方向の中心6よ
り一方の表面側に偏在しているものである。
のように乾燥させるにあたって、乾燥機としては、横型
乾燥機を用いるのが好ましい。この横型乾燥機を用いる
と、未硬化の樹脂含浸基材1を横型乾燥機内を略水平方
向に送って乾燥する際、未硬化のワニスが重力により全
体として下方へ移動するので、このような状態で乾燥さ
せて半硬化状態とすると、基材4を境界として、基材4
の下面に形成される樹脂層10の厚みが上面に形成され
る樹脂層10の厚みよりも厚い樹脂含浸基材1が作製さ
れるものである。なお、温度や時間などのワニスの硬化
条件は適宜選定することができる。
と、この縦型乾燥機は未硬化の樹脂含浸基材1を略鉛直
方向に移動させつつ乾燥させるものであるから、上記の
ように基材4の一方の面に設けられる樹脂層10と、他
方の面に設けられる樹脂層10との厚みを変化させるこ
とは困難であり、基材4の両面に設けられる樹脂層10
の厚みは略等しくなるものである。
であり、上記のようにして作製した樹脂含浸基材1の1
枚の片側に金属箔3を重ねて積層成形することによっ
て、プリント配線板に加工するための金属箔張積層板を
製造することができる。つまり、これは片面金属箔張積
層板であるが、図1(a)に示すように上記の樹脂含浸
基材1の1枚の両側に金属箔3を重ねて積層成形するこ
とによって、両面金属箔張積層板を製造することもでき
る。なお、以下で特に区別しない限り、金属箔張積層板
とは上記の2種のものを意味するものとする。ここで金
属箔3としては、銅箔、アルミニウム箔、ステンレス箔
などを用いることができる。このように本発明に係る金
属箔張積層板は、1枚の樹脂含浸基材1によって絶縁層
2が形成されているため、複数枚の樹脂含浸基材1から
なる絶縁層2を有する金属箔張積層板に比べて、樹脂含
浸基材1の積層枚数の差だけ厚みを薄くすることができ
るものである。
ようにして製造される片面金属箔張積層板において、基
材4の厚み方向の中心5は絶縁層2の厚み方向の中心6
よりも金属箔3側に偏在しているものである。また図1
(a)に示すように、上記のようにして製造される両面
金属箔張積層板においては、基材4の厚み方向の中心5
が絶縁層2の厚み方向の中心6よりも一方の金属箔3側
に偏在されているものである。ここで、基材4の厚み方
向の中心5と、基材4が偏在する側の絶縁層2の表面と
の距離は、絶縁層2全体の厚みの1/7〜3/7である
ことが好ましい。また、このときの絶縁層2の厚みは2
0〜200μmであることが好ましい。絶縁層2の厚み
が20μm未満であると、厚み方向の絶縁信頼性が確保
し難くなるおそれがある。逆に200μmを超えると、
小型軽量化を目的とするビルドアップ工法の概念から外
れる傾向になるおそれがある。なお、上記で絶縁層2の
厚みとは、基材4の厚みとその両面に形成される樹脂層
10の厚みとを合わせたものであり、絶縁層2全体の厚
みともいい、下記においても同様である。
貫通孔7を穿孔するにあたっては、基材4を偏在させた
側と反対側の絶縁層2の表面に炭酸ガスレーザLを照射
して絶縁層2に非貫通孔7を形成するものである。すな
わち、片面金属箔張積層板に非貫通孔7を穿孔する場合
は、図1(c)に示すように金属箔3で被覆されていな
い絶縁層2の表面に向けて炭酸ガスレーザLを照射する
ものであり、他方、図1(a)に示すように両面金属箔
張積層板に非貫通孔7を穿孔する場合は、基材4を偏在
させた側と反対側の絶縁層2の表面を被覆している金属
箔3を、予めエッチング等によって除去することによっ
て図1(b)と同様な状態とし、これによって露出され
た絶縁層2の表面に向けて炭酸ガスレーザLを照射する
ものである。
てから非貫通孔7の底面が形成されるまでの間は、主と
して炭酸ガスレーザLの入射光が絶縁層2の除去を行う
ものであるが、絶縁層2を形成する樹脂と基材4とは異
なる素材であるため、入射光だけではこれらを等しく除
去することはできず、加工性の悪い基材4が非貫通孔7
の内壁面に突出部9として残るものである。しかしなが
ら、炭酸ガスレーザLの照射を続けると非貫通孔7の底
面となる金属箔3が露出され、この金属箔3で炭酸ガス
レーザLが反射されるようになる。このとき本発明に係
る金属箔張積層板にあっては、従来のものと比較して基
材4が金属箔3側に偏在されているため、上記の基材4
の突出部9と非貫通孔7の底面の金属箔3との距離が短
くなり、炭酸ガスレーザLの反射光が基材4の突出部9
に照射され易くなるものである。つまり、炭酸ガスレー
ザLの入射光に加えて反射光も基材4の突出部9の除去
に大きく寄与することができ、図1(c)に示すように
基材4の突出部9を非貫通孔7の内壁面から完全に除去
することができるようになるものである。従って、穿孔
された非貫通孔7の内壁面の全面は滑らかな状態とな
り、めっき付き回り性が大幅に高められると共に、この
非貫通孔7の内壁面に無電解めっき及び電解めっきが施
されて形成されるビアホール11は、優れた導通信頼性
を有するものとなるものである。
2の厚み方向の中心6と一致したり、図5(a)に示す
ように、基材4の厚み方向の中心5が絶縁層2の厚み方
向の中心6より金属箔3側と反対側に偏在したりするよ
うな金属箔張積層板にあっては、炭酸ガスレーザLの照
射によって非貫通孔7を穿孔しようとしても、図5
(b)に示すような状態となって、めっき付き回り性の
良い非貫通孔7を得ることは不可能であり、このため導
通信頼性の高いビアホール11を得ることもできないも
のである。
いて多層プリント配線板を製造する工程の一例を示すも
のであり、金属箔張積層板中の基材4は図示省略してい
る。そしてこの例において、まず本発明に係る金属箔張
積層板の両面にサブトラクティブ法などで回路8を形成
すると共に、前述したように炭酸ガスレーザLを必要箇
所に照射して非貫通孔7を穿孔し、無電解めっき及び電
解めっきを施し、ビアホール11を形成して両面に形成
された回路8間の導通をとる。ここでこのビアホール1
1は、多層プリント配線板の製造後においてインナービ
アホール(Interstitial Via Hol
eと同義であり、以下ではIVHとする)となるもので
ある。次いで、このようにして得られたものを内層材と
して、図3(a)に示すように、この内層材の両側にエ
ポキシ樹脂等の樹脂からなる樹脂シート13を配し、積
層成形する。その後、図3(b)に示すように、樹脂シ
ート13の表面に向けて炭酸ガスレーザLを必要箇所に
照射し、非貫通孔7を穿孔するものであるが、一般にこ
の樹脂シート13はガラスクロス等の基材4を含まない
ため、従来法に基づいてめっき付き回り性の良い非貫通
孔7を得ることができる。そして、樹脂シート13で形
成された樹脂層10の表面にアディティブ法などで回路
8を形成すると共に、穿孔された非貫通孔7に無電解め
っき及び電解めっきを施し、ビアホール11を形成して
内層材に形成された回路8と、樹脂層10の表面に形成
された回路8との間の導通をとることによって、図3
(c)に示すような4層を有する多層プリント配線板を
得ることができるものである。なお、必要に応じて上記
の操作を繰り返すことにより、より多くの層を有する多
層プリント配線板を得ることができるものである。
と従来のものとを併用して多層プリント配線板を製造す
る工程の一例を示すものであり、金属箔張積層板中の基
材4は図示省略している。そしてこの例において、先の
例と同様にして回路8及びビアホール11が形成された
金属箔張積層板を用いることができる。一方、複数枚の
樹脂含浸基材1からなる従来の金属箔張積層板(図4に
示すものは2枚の樹脂含浸基材1からなる)の両面にサ
ブトラクティブ法などで回路8を形成すると共に、貫通
孔を穿孔し、無電解めっき及び電解めっきを施し、スル
ーホール12を形成して両面に形成された回路8間の導
通をとる。そして、図4(a)に示すように回路8及び
ビアホール11が形成された本発明に係る金属箔張積層
板の片側と、回路8及びスルーホール12が形成された
従来の金属箔張積層板の片側とで、エポキシ樹脂等の樹
脂からなる樹脂シート13を挟み込んで積層成形する。
このようにして図4(b)に示すような4層を有する多
層プリント配線板を得ることができるものである。つま
り、この例は、予め複数の金属箔張積層板のそれぞれに
回路8及びビアホール11等を形成しておき、次いでこ
れらを積層成形して、より多くの層を有する多層プリン
ト配線板を製造するものである。なお、必要に応じて上
記の操作や先の例で示した操作を繰り返すことにより、
より多くの層を有する多層プリント配線板を得ることも
できる。
配線板は、金属箔張積層板として1枚の樹脂含浸基材1
からなるものを用いているため、複数枚の樹脂含浸基材
1からなる従来の金属箔張積層板だけを用いて製造され
る多層プリント配線板よりも薄いものであり、電気・電
子機器の小型化を可能とするものである。つまり、本発
明に係る金属箔張積層板を用いることで、従来のものと
同一の厚みを有する多層プリント配線板を製造するにあ
たって、より多くの層を有するものを製造することがで
きる。一方、従来のものと同一の層数を有する多層プリ
ント配線板を製造するにあたって、より薄いものを製造
することができるものである。さらに、この多層プリン
ト配線板中のビアホール11は、めっき付き回り性の良
好な非貫通孔7を基にして形成されているため、各層間
の導通信頼性は高いものである。
する。 (実施例1)エポキシ樹脂としてブロム化エポキシ樹脂
(東都化成社製「YDB−500」、エポキシ当量50
0、臭素含有量21質量%)を90質量%、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製
「N−690」、エポキシ当量225)を10質量%混
合したエポキシ樹脂に、硬化剤としてジシアンジアミド
を2.5質量%、硬化促進剤として2−エチル−4−メ
チルイミダゾールを0.1質量%配合し、さらに溶剤と
して質量比でメチルエチルケトン:ジメチルホルムアミ
ド=1:1を混合した液を、上記のエポキシ樹脂組成物
の含有率が60質量%となるように配合し、混合してワ
ニスを得た。
規格仕様2116タイプのガラス基材(旭シュエーベル
社製「216L」)に樹脂含有率が樹脂含浸基材1の全
量に対して45質量%となるように含浸し、横型乾燥機
で乾燥し、硬化時間が170℃で150秒となるように
樹脂含浸基材1を作製した。
属箔3として18μmの銅箔を配した積層体を金属プレ
ート間に挟み、熱盤間に挿入した。樹脂含浸基材1に含
浸した樹脂が溶融するまでの間、温度130〜135
℃、初期の加圧を0.98MPaの低圧で行い、次いで
2段目の加圧を2.94MPaで熱盤温度を170℃に
上昇させて加熱加圧し、樹脂を完全に硬化させ、厚み
0.1mmの両面銅張積層板を得た。
った側の銅箔をエッチングした。 (実施例2)基材4としてMIL規格仕様1080タイ
プのガラス基材(旭シュエーベル社製「1080」)に
実施例1と同じワニスを用いて樹脂含有率が樹脂含浸基
材1の全量に対して56質量%となるように含浸し、横
型乾燥機で乾燥し、硬化時間が170℃で150秒とな
るように樹脂含浸基材1を作製した。
面となった側に、金属箔3として18μmの銅箔を配
し、その反対側に離型箔を配した積層体を金属プレート
間に挟み、熱盤間に挿入した。樹脂含浸基材1に含浸し
た樹脂が溶融するまでの間、温度130〜135℃、初
期の加圧を0.98MPaの低圧で行い、次いで2段目
の加圧を2.94MPaで熱盤温度を170℃に上昇さ
せて加熱加圧し、樹脂を完全に硬化させ、離型箔を剥が
すことにより厚み0.06mmの片面銅張積層板を得
た。 (実施例3)基材4としてMIL規格仕様106タイプ
のガラス基材(日東紡績社製「WEA106」)に実施
例1と同じワニスを用いて樹脂含有率が樹脂含浸基材1
の全量に対して65質量%となるように含浸し、横型乾
燥機で乾燥し、硬化時間が170℃で150秒となるよ
うに樹脂含浸基材1を作製した。
面となった側に、金属箔3として18μmの銅箔を配
し、その反対側に離型箔を配した積層体を金属プレート
間に挟み、熱盤間に挿入した。樹脂含浸基材1に含浸し
た樹脂が溶融するまでの間、温度130〜135℃、初
期の加圧を0.98MPaの低圧で行い、次いで2段目
の加圧を2.94MPaで熱盤温度を170℃に上昇さ
せて加熱加圧し、樹脂を完全に硬化させ、離型箔を剥が
すことにより厚み0.04mmの片面銅張積層板を得
た。 (実施例4)樹脂成分として、臭素化3官能型エポキシ
樹脂(三井化学社製「VF−2802」、エポキシ当量
375)をメチルエチルケトンで希釈して固形分濃度7
5質量%にしたもの82gと、3官能型エポキシ樹脂
(三井化学社製「VG−3101」、エポキシ当量21
0)をメチルエチルケトンで希釈して固形分濃度80質
量%にしたもの24gと臭素化ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(東都化成社製「YDB−400」、エポキシ
当量400)19gとを混合して調製したものを用い
た。また硬化剤としてジシアンジアミド2.5g、硬化
促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール0.
06gを用いた。そしてこれらをジメチルホルムアミド
43gの溶媒に混合することによって、ワニスを得た。
のガラス基材(日東紡績社製「WEA104」)に上記
のワニスを用いて樹脂含有率が樹脂含浸基材1の全量に
対して64質量%となるように含浸し、横型乾燥機で乾
燥し、硬化時間が170℃で150秒となるように樹脂
含浸基材1を作製した。
面となった側に、金属箔3として18μmの銅箔を配
し、その反対側に離型箔を配した積層体を金属プレート
間に挟み、熱盤間に挿入した。樹脂含浸基材1に含浸し
た樹脂が溶融するまでの間、温度130〜135℃、初
期の加圧を0.98MPaの低圧で行い、次いで2段目
の加圧を2.94MPaで熱盤温度を170℃に上昇さ
せて加熱加圧し、樹脂を完全に硬化させ、離型箔を剥が
すことにより厚み0.03mmの片面銅張積層板を得
た。 (実施例5)日本GEプラスチック社製の数平均分子量
(Mn)20000のポリフェニレンエーテル(PP
E)50gと、スチレンブタジエンコポリマー(旭化成
工業社製「タフプレンA」)5gと、トリアリルイソシ
アヌレート(TAIC)(日本化成社製)45gと、ト
ルエン180gとを配合して、90℃で60分間撹拌
後、反応開始剤として日本油脂社製「パーブチルP」を
1.5g加えた後、30℃まで冷却しワニスを得た。
規格仕様2116タイプのガラス基材(旭シュエーベル
社製「216L」)に樹脂含有率が樹脂含浸基材1の全
量に対して50質量%となるように含浸し、130℃、
4分間横型乾燥機で乾燥し、樹脂含浸基材1を作製し
た。
属箔3として18μmの銅箔を配して重ね合わせ、次い
で温度210℃、圧力2.94MPaで60分間加熱加
圧して厚み0.1mmの両面銅張積層板を得た。
った側の銅箔をエッチングした。 (実施例6)基材4としてMIL規格仕様7628タイ
プのガラス基材(日東紡績社製「WEA7628」)に
実施例4と同じワニスを用いて樹脂含有率が樹脂含浸基
材1の全量に対して45質量%となるように含浸し、横
型乾燥機で乾燥し、硬化時間が170℃で150秒とな
るように樹脂含浸基材1を作製した。
面となった側に、金属箔3として18μmの銅箔を配
し、その反対側に離型箔を配した積層体を金属プレート
間に挟み、熱盤間に挿入した。樹脂含浸基材1に含浸し
た樹脂が溶融するまでの間、温度130〜135℃、初
期の加圧を0.98MPaの低圧で行い、次いで2段目
の加圧を2.94MPaで熱盤温度を170℃に上昇さ
せて加熱加圧し、樹脂を完全に硬化させ、離型箔を剥が
すことにより厚み0.2mmの片面銅張積層板を得た。 (比較例1)基材4としてMIL規格仕様2116タイ
プのガラス基材(旭シュエーベル社製「216L」)に
実施例1と同じワニスを用いて樹脂含有率が樹脂含浸基
材1の全量に対して45質量%となるように含浸し、縦
型乾燥機で乾燥し、硬化時間が170℃で150秒とな
るように樹脂含浸基材1を作製した。
属箔3として18μmの銅箔を配し、その反対側に離型
箔を配した積層体を金属プレート間に挟み、熱盤間に挿
入した。樹脂含浸基材1に含浸した樹脂が溶融するまで
の間、温度130〜135℃、初期の加圧を0.98M
Paの低圧で行い、次いで2段目の加圧を2.94MP
aで熱盤温度を170℃に上昇させて加熱加圧し、樹脂
を完全に硬化させ、離型箔を剥がすことにより厚み0.
1mmの片面銅張積層板を得た。 (比較例2)基材4としてMIL規格仕様1080タイ
プのガラス基材(旭シュエーベル社製「1080」)に
実施例4と同じワニスを用いて樹脂含有率が樹脂含浸基
材1の全量に対して56質量%となるように含浸し、縦
型乾燥機で乾燥し、硬化時間が170℃で150秒とな
るように樹脂含浸基材1を作製した。
属箔3として18μmの銅箔を配した積層体を金属プレ
ート間に挟み、熱盤間に挿入した。樹脂含浸基材1に含
浸した樹脂が溶融するまでの間、温度130〜135
℃、初期の加圧を0.98MPaの低圧で行い、次いで
2段目の加圧を2.94MPaで熱盤温度を170℃に
上昇させて加熱加圧し、樹脂を完全に硬化させ、厚み
0.06mmの両面銅張積層板を得た。
基材4のタイプを示すと共に、各基材4の偏在の程度を
数値で示す。
するため、めっき付き回り性の評価を行った。
板に、三菱電機社製炭酸ガスレーザ「ML605GTX
−5100U」を用いて加工を実施し(マスクイメージ
ング加工、バーストモード)、各銅張積層板の表面に非
貫通孔7を1000個穿孔した。なお、炭酸ガスレーザ
Lは銅箔の無い側に向けて照射した。
法によってめっき加工を実施した。炭酸ガスレーザLに
よって加工した非貫通孔7の内壁面を保持するため、デ
スミア粗化処理は実施しなかった。めっき加工として、
まず給電層としての無電解銅めっきを実施した。ここ
で、めっき液としては、シプレイ・ファーイースト社製
「キューポジット253」を標準条件にて使用した。そ
の後、電気銅めっきによって銅皮膜を形成した。ここ
で、電気銅めっき条件は、非貫通孔7内部へのめっき析
出性を考慮して、電流密度を1A/dm2、めっき時間
を80分とした。
れた1000個のIVHうち、10個をランダムに選
び、その断面を観察した。評価は以下の方法で行った。
後、IVH内の最も薄い部分のめっき厚みを測定し、そ
の厚みが銅張積層板の表面のめっき厚みに対して70%
以上であれば「○」、70%未満であれば「×」とし
た。表2に結果を示す。
方がめっき付き回り性が良好であることが確認される。
属箔張積層板は、樹脂含浸基材によって絶縁層が形成さ
れると共に、絶縁層の表面に金属箔を重ね合わせて積層
成形される金属箔張積層板において、基材の厚み方向の
中心が絶縁層の厚み方向の中心より金属箔側に偏在され
て成るので、炭酸ガスレーザの照射によって容易にめっ
き付き回り性の良好な非貫通孔を穿孔することができ
て、導通信頼性の優れたビアホールを形成することがで
きるものである。
って絶縁層が形成されると共に、絶縁層の片側表面に金
属箔を重ね合わせて積層成形される金属箔張積層板にお
いて、基材の厚み方向の中心が絶縁層の厚み方向の中心
より金属箔側に偏在されて成るので、炭酸ガスレーザの
照射によって容易にめっき付き回り性の良好な非貫通孔
を穿孔することができて、導通信頼性の優れたビアホー
ルを形成することができるものである。
て、絶縁層の厚みが20〜200μmであるので、炭酸
ガスレーザの照射によって容易にめっき付き回り性の良
好な非貫通孔を穿孔することができて、導通信頼性の優
れたビアホールを形成することができるものである。
て、絶縁層の厚みが20〜200μmであるので、炭酸
ガスレーザの照射によって容易にめっき付き回り性の良
好な非貫通孔を穿孔することができて、導通信頼性の優
れたビアホールを形成することができるものである。
貫通孔の穿孔方法は、請求項1乃至4のいずれかに記載
の金属箔張積層板の基材を偏在させた側と反対側の絶縁
層の表面に炭酸ガスレーザを照射して絶縁層に非貫通孔
を形成するので、非貫通孔の内壁面の全面は滑らかな状
態となってめっき付き回り性が向上し、導通信頼性の優
れたビアホールを形成することができるものである。
(a)は両面金属箔張積層板の断面図、(b)は片面金
属箔張積層板の断面図、(c)は非貫通孔が穿孔された
金属箔張積層板の断面図である。
脂含浸基材を示す断面図である。
配線板の製造の一例を示すものであり、(a)〜(c)
はそれぞれ各工程の断面図である。
配線板の製造の他例を示すものであり、(a),(b)
はそれぞれ各工程の断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 樹脂含浸基材によって絶縁層が形成され
ると共に、絶縁層の表面に金属箔を重ね合わせて積層成
形される金属箔張積層板において、基材の厚み方向の中
心が絶縁層の厚み方向の中心より金属箔側に偏在されて
成ることを特徴とする金属箔張積層板。 - 【請求項2】 樹脂含浸基材によって絶縁層が形成され
ると共に、絶縁層の片側表面に金属箔を重ね合わせて積
層成形される金属箔張積層板において、基材の厚み方向
の中心が絶縁層の厚み方向の中心より金属箔側に偏在さ
れて成ることを特徴とする金属箔張積層板。 - 【請求項3】 絶縁層の厚みが20〜200μmである
ことを特徴とする請求項1に記載の金属箔張積層板。 - 【請求項4】 絶縁層の厚みが20〜200μmである
ことを特徴とする請求項2に記載の金属箔張積層板。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の金属
箔張積層板の基材を偏在させた側と反対側の絶縁層の表
面に炭酸ガスレーザを照射して絶縁層に非貫通孔を形成
することを特徴とする金属箔張積層板への非貫通孔の穿
孔方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000089910A JP3719093B2 (ja) | 2000-03-28 | 2000-03-28 | 金属箔張積層板への非貫通孔の穿孔方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3719093B2 JP3719093B2 (ja) | 2005-11-24 |
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JP (1) | JP3719093B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008120481A1 (ja) * | 2007-04-03 | 2008-10-09 | Sumitomo Bakelite Company Limited | 多層回路基板及び半導体装置 |
JP2008277721A (ja) * | 2006-07-20 | 2008-11-13 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 多層回路基板及び半導体装置 |
JP4968257B2 (ja) * | 2006-04-28 | 2012-07-04 | 住友ベークライト株式会社 | ソルダーレジスト材料及びそれを用いた配線板並びに半導体パッケージ |
US8227703B2 (en) | 2007-04-03 | 2012-07-24 | Sumitomo Bakelite Company, Ltd. | Multilayered circuit board and semiconductor device |
-
2000
- 2000-03-28 JP JP2000089910A patent/JP3719093B2/ja not_active Expired - Fee Related
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