JP2001277174A - 指関節機構及びそれを用いた把持ユニット - Google Patents

指関節機構及びそれを用いた把持ユニット

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JP2001277174A
JP2001277174A JP2000094041A JP2000094041A JP2001277174A JP 2001277174 A JP2001277174 A JP 2001277174A JP 2000094041 A JP2000094041 A JP 2000094041A JP 2000094041 A JP2000094041 A JP 2000094041A JP 2001277174 A JP2001277174 A JP 2001277174A
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Tetsuya Takagi
哲哉 高木
Hideki Morita
秀樹 森田
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Miyazaki Prefecture
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1本の指として機能する構成をシンプルに実
現でき、これを複数用いることで日常の生活用品等の対
象物を損傷なく確実につかみ持つ機能体を組み得る指関
節機構及びそれを用いた把持ユニットを提供する。 【解決手段】 多数のリンク棒21〜23をリンク基台
20から順に連結して多節のリンク列(指リンク部2)
とし、リンク基台の軸孔27に嵌め込んだスライド軸3
1を基板30に固定し、リンク基台の両側に引っ張りば
ね34,35を掛け渡す。各リンク軸にプーリ44〜4
6を付設し、リンク基台下部の駆動モータ43に駆動プ
ーリ40を連結し、伝達ワイヤ41をそれらプーリに往
復に掛け渡して回転力を伝達して、先端リンク棒23を
スライド軸の軸線方向へ折れ込む姿勢に回し動かす。リ
ンク基台はスライド軸周りに揺れ動く揺動と、当該軸線
方向への移動を許容するが、引っ張りばねで初期姿勢に
戻す復元力を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数のリンク棒を
リンク基台から順にそれぞれリンク軸により連結した多
節のリンク列による指関節機構及びそれを用いた把持ユ
ニットに関し、とりわけ、先端リンク棒を対象物へソフ
トに接触させるようにした指関節機構及びそれを用いた
把持ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】対象物をつかむ機械装置に関しては、い
わゆるロボットハンドと呼ばれるものが知られており、
例えば2枚の平行平板をリンク機構等により開閉動作さ
せる2指構造の産業用ロボットハンドを、工場の生産ラ
イン等に適用している。そうした産業用ロボットハンド
の場合、つかみ持つ対象物は予め特定しており、取り扱
う対象物の種類にも制限があり多くはない。
【0003】しかし、近年は生産ライン等での適用も多
様化しており、不特定の対象物をつかみ持つために、多
指多関節機構を備えて人間の手に似た機能を発現させよ
うとする把持装置の開発が進んでいる。例えば特開平5
−69374号には3指構造のロボットハンドが開示さ
れており、特開平6−8178号には5指構造のロボッ
トハンドが開示されている。
【0004】これらの多指構造のロボットハンドは前述
した2指構造のロボットハンドとは異なり、不特定の対
象物をつかみ持つために多指で多関節であることはもち
ろんのこと、各関節専用の駆動モータを備えて各関節を
独立に動作させる構成にしている。また、つかみ持つ力
(把持力)の加減については、駆動モータの出力を制御
することで実現しており、そのため、トルクセンサ等を
備えて各関節のトルクを計測してフィードバック制御
(自立制御)を行う構成を採る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そうし
たロボットハンドにあっては、以下のような問題があっ
た。 (1) 構成要素が多くて複雑であり、必然的に重量が
重くなる問題がある。このため、人間の手程度の大きさ
に製作するのが難しく、高価なものになってしまい、ま
た、つかみ持つ力の加減に必要な制御を行う際にして
も、かなり難解な制御理論を時間をかけて修得する必要
があり、その制御理論が難解で煩雑であることは否めな
い。 (2) 従来のロボットハンドの多くは、もっぱら工場
の生産ライン等への適用に限られていて、そうした用途
での使用を前提に開発されているため、例えば手の不自
由な人の自立を支援するといった日常的な用途には対応
できない。つまり、あまりにも高価で重く複雑であるた
め、日常的な用途への適用は難しい。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、1本の指として機能する構成をシンプル
に実現でき、これを複数用いることで日常の生活用品等
の対象物を損傷なく確実につかみ持つ機能体を組み得る
指関節機構及びそれを用いた把持ユニットを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明の請求項1に示す指関節機構は、多数のリ
ンク棒をリンク基台から順にそれぞれリンク軸により連
結した多節のリンク列と、前記リンク基台を所定軸周り
に揺れ動く揺動動作を許容して支持すると共に当該軸線
方向への移動動作も許容するが、これら揺動及び移動動
作は初期姿勢に戻す復元力を付与しつつ許容する支持部
と、前記リンク列の先端リンク棒を前記軸線方向へ折れ
込む姿勢に回し動かす駆動手段とを備えて構成する。
【0008】請求項2に示す指関節機構は、前記駆動手
段として、前記リンク列の各リンク軸にプーリを設ける
が、先端リンク軸を先端リンク棒側に固着させると共
に、先端プーリのみを当該先端リンク軸と一体に固着さ
せて共に回転する設定とし、他所のプーリは自由に回転
する状態に付設し、前記リンク基台には動力源と連結し
た駆動プーリを設けて、当該駆動プーリに一端を連結し
た伝達ワイヤを前記プーリの並び列へ順に巻き掛けて先
端プーリから往復させて再び戻して駆動プーリに連結し
て回転力の伝達を行う構成にする。
【0009】請求項3に示す指関節機構は、前記支持部
として、前記リンク基台に軸孔を設けて、当該軸孔にス
ライド軸を嵌め合わせると共に、当該リンク基台へ二つ
の引っ張りばねを対向する状態に掛け渡して当該リンク
基台を初期姿勢に戻す復元力を付与する構成にする。
【0010】請求項4に示す把持ユニットは、請求項1
〜3に記載の指関節機構を、仮想軸の周りに多数配列し
て備え、それらの配列は各駆動源の起動時に、各先端リ
ンク棒が前記仮想軸へ向かって折れ込む姿勢に回り動く
設定として構成する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる指関節機構
及びそれを用いた把持ユニットの実施形態を添付図面に
基づいて説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施形態を適用した把
持ユニットの斜視図である。
【0013】この把持ユニット10は、三つの指関節機
構1を、仮想軸Yの周りに配列する構成を採り、三つの
指関節機構1は共通の基台部300で一体に支持し、そ
の基台部300の下基板310を、図示しないアーム機
構の先端に取り付けてハンドリングする。
【0014】三つの指関節機構1の配列は、各駆動源の
起動時に、各先端リンク棒23が仮想軸Yへ向かって折
れ込む姿勢に回り動く設定としてあり、これらの先端リ
ンク棒23がそれぞれ指先となって三者の内側に位置し
た対象物をつかみ持つ構成である。
【0015】次に、単体の指関節機構1について説明す
る。
【0016】指関節機構1は、図2,3に示すように、
多節のリンク列である指リンク部2,指リンク部2を支
持する基台部3,指リンク部2を駆動する駆動部4等を
備えて構成している。
【0017】指リンク部2は、多数のリンク棒21,2
2,23をリンク基台20から順にそれぞれリンク軸2
4,25,26により連結して多節のリンク列としてあ
る。つまり、リンク基台20に第1リンク棒21を第1
リンク軸24により回転可能に連結し、第1リンク棒2
1に第2リンク棒22を第2リンク軸25により回転可
能に連結し、第2リンク棒22に先端リンク棒23を先
端リンク軸26により回転可能に連結して、それら各リ
ンク軸24〜26が関節となる多節のリンク列を構成し
ている。
【0018】基台部3は、中をくり抜いた基板30にス
ライド軸31を掛け渡して取り付けて、そのスライド軸
31により、リンク基台20を揺動及び移動動作可能に
支持する構成である。つまり、リンク基台20に軸孔2
7を設けて、当該軸孔27にスライド軸31を嵌め合わ
せることでリンク基台20を支持する。スライド軸31
は、このリンク基台20を貫通させた状態で基板30へ
取り付け、基板30の両端に設けたピン32,33とリ
ンク基台20との間に、それぞれ引っ張りばね34,3
5を掛け渡して対向する状態に配設し、これらの引っ張
りばね34,35により、リンク基台20に互いに逆向
きの引っ張り力を加える構成にしている。
【0019】このように、リンク基台20は、その軸孔
27をスライド軸31に貫通させて支持しているので、
スライド軸31の軸周りに揺れ動く揺動及び当該軸線方
向への移動が可能であり、引っ張りばね34,35によ
り引っ張り力を対向させて加えているので、その力が揺
動及び移動動作を戻す復元力になり、初期姿勢を保とう
とする。
【0020】なお、リンク基台20の軸孔27には、軸
スラスト用のベアリングを取り付け、スライド軸31の
両端には回転用のベアリングを取り付ける。また、ピン
32,33は、これより太い支柱36,37の頭部であ
り、基板30の裏側から貫通させて固着してあって、基
板30の裏側に延びた支柱36,37の先端に、固定用
のねじ孔を形成してある。
【0021】駆動部4は、指リンク部2の各リンク軸2
4,25,26にプーリ44,45,46を設けると共
に、それらのプーリ44,45,46に、リンク基台2
0の下部に配置した駆動プーリ40から伝達ワイヤ41
を掛け渡して回転力の伝達を行う構成である。
【0022】つまり、第1リンク軸24には第1プーリ
44を嵌め込み、第2リンク軸25に第2プーリ45を
嵌め込み、先端リンク軸26に先端プーリ46を嵌め込
む。このとき、先端リンク軸26を先端リンク棒23側
に固着させると共に、先端プーリ46のみを当該先端リ
ンク軸26と一体に固着させて共に回転する設定とし、
他所のプーリ44,45は自由に回転する状態に付設す
る。そして、リンク基台20の下部には、ブラケット4
2を設けて駆動モータ43を固定し、その駆動モータ4
3の回転軸に駆動プーリ40を連結する。伝達ワイヤ4
1は、駆動プーリ40に一端を連結して、他端をまずプ
ーリの並び列へ順に巻き掛けて先端プーリ46から往復
させて再び戻して駆動プーリ40に連結し、これにより
回転力の伝達を行う。
【0023】この1本の伝達ワイヤ41は、各リンク軸
24,25,26に付設した各プーリ44,45,46
に対して巻き掛けているだけであり、相互の摩擦力によ
って駆動力を伝達させる構成である。
【0024】従って、駆動プーリ40を回転させたとき
には、回転力は先端プーリ46まで伝わり、その先端プ
ーリ46を先端リンク軸26及び先端リンク棒23に固
着させてあるので、その結果、先端リンク棒23を軸線
方向へ折れ込む姿勢に回し動かすことができる。
【0025】このような構成によれば、スライド軸31
に支持させた指リンク部2(リンク基台20)は、図4
に示すように、スライド軸31の回りに揺れ動く揺動動
作の自由度を有すると共に、図5に示すように、スライ
ド軸31上を移動する移動動作の自由度も有する。
【0026】指リンク部2の先端リンク棒23を折れ込
む姿勢に回し動かす直接的な駆動源は駆動モータ43で
あり、リンク基台20の揺動及び移動動作に関しては、
対向させた引っ張りばね34,35により初期姿勢に戻
す復元力を持たせてある。
【0027】そして、この対向する引っ張りばね34,
35は、当該指関節機構1を複数用いてつかみ持つ動作
を行う際に、先端リンク棒23が対象物へ触れるときに
衝撃を吸収する緩衝動作を行うことになり、スライド軸
31に貫通させたリンク基台20に連係する緩衝機能部
となる。つまり、駆動モータ43を起動することでは、
指リンク部2の先端リンク棒23が対象物へ向かって折
れ込む姿勢に回り動き、やがて接触する。このとき、指
リンク部2のリンク基台20はスライド軸31に関して
揺動動作,移動動作を許容されているので、先端リンク
棒23の接触による反力加速度によって揺動動作,移動
動作が複合した変位を起こすが、これは引っ張りばね3
4,35がひずむことでエネルギを吸収する。即ち、対
向する引っ張りばね34,35はスライド軸31に貫通
させたリンク基台20に連係して衝撃を吸収する緩衝機
能部となり、先端リンク棒23を対象物へソフトに接触
させることができる。
【0028】従って、図1に示す把持ユニット10によ
り対象物をつかみ持つ動作を行う際は、各指関節機構1
において、駆動部4を起動させることにより、先端リン
ク棒23が対象物へ向けて折れ込む姿勢に回り動き、対
象物へ先端リンク棒23が接触する瞬間に発生する衝撃
は、基台部3(300)の引っ張りばね34,35が吸
収する。そして、指リンク部2がさらに閉じ動作を継続
すれば、リンク基台20が対象物から押し退けられるよ
うに外側へ移動し、この移動では引っ張りばね34,3
5をひずませるので、それら引っ張りばね34,35に
ひずみエネルギを蓄えることで必要量を越えた把持力を
吸収することになる。
【0029】即ち、把持ユニット10のつかみ持つ動作
では、三つの指リンク部2が対象物に触れて把持を開始
してから次にこれを解放するまでの間、三つの駆動モー
タ43には所定の駆動力を発生させ続ければよく、可変
制御する必要がない。この駆動力の発生中は、三つの指
リンク部2は、それぞれが対象物に押し付け力を一定に
加えることになり、三つの押し付け力が中心軸(仮想軸
Y)へ向かうので対象物をつかみ持つことができ、これ
らの押し付け力が把持力になる。各指関節機構1では、
駆動部4が巻き掛け伝達を行う構成なので、その押し付
け力が伝達ワイヤ41と各プーリ40,44〜46との
摩擦力によって決まり、伝達ワイヤがスリップを起こす
摩擦力が上限になる。しかし、押し付け力(把持力)が
上限に達する範囲では、それぞれのリンク基台20は、
押し付け力の反力によって仮想軸Yから離れる方向にス
ライドして、ひずみエネルギを蓄えながらバランスする
状態になる。従って、必要十分な把持力が対象物に加わ
り、必要量を越えた分はひずみエネルギとして吸収する
ことができる。
【0030】また、各駆動部4が1本の伝達ワイヤ41
により巻き掛け伝達を行う構成なので、過大な力が加わ
った際はスリップし、これによっても必要量を越えた把
持力を吸収することができる。従ってこれは逆に、指リ
ンク部2…及び対象物の双方が、過大な力によって損傷
することを回避できることになる。
【0031】このように、本発明にかかる把持ユニット
10によれば、日常の生活用品等の対象物に対して必要
十分な把持力を加えてつかみ持つことができる。特に、
柔軟な対象物でも適切な把持力を加えることができ、こ
れを損傷なく確実につかみ持つことができる。
【0032】ところで、各指関節機構1のリンク基台2
0は、揺動動作と移動動作の2つの自由度を有するの
で、図1に示す把持ユニット10では、三つの指関節機
構1が2つずつ、合計6つの自由度を有している。
【0033】そして、把持ユニット10のつかみ持つ動
作では、前述したように、対象物を確実に把持した後も
駆動モータ43には所定の駆動力を発生させ続けるの
で、各関節つまり各指リンク部2の各リンク軸24〜2
6には一定のトルクが加わり続けている。このため、各
指リンク部2における自由度は、ほとんど失われた状態
になる。
【0034】しかし、たとえ各指リンク部2の関節の自
由度がほとんど失われた状態になったとしても、対象物
とそれを把持する三つの指リンク部2とを含めた把持系
全体ではリンク基台20(支持側)の6つの自由度によ
り、図6に示すように、蓄えたひずみエネルギの範囲内
において柔軟で自由な運動が行える。
【0035】この場合、各関節のトルク値をフィードバ
ックするような自立制御はもちろん不要であり、指関節
機構1の構成はすこぶるシンプルといえる。このため、
指関節機構1を複数用いる把持ユニット10についても
小型で軽いものに構成でき、安価に実現することができ
る。
【0036】ところで、対象物を把持ユニット10につ
かみ持たせた後、アーム機構を動作させて他所へ移すこ
とを考えると、対象物をつかみ持った把持系全体の6つ
の自由度を制限したいケースもある。つまり、アーム機
構による移動中には障害物と接触する事態も考えられ
る。そして、把持ユニット10でつかみ持った対象物が
例えば液体を入れた容器では、これをつかみ持つ把持系
全体の自由度が高いと、つまりリンク基台20(支持
側)が比較的に柔軟な支持を行うのでは、障害物と接触
した際に中身をこぼしてしまうおそれがある。このた
め、そうしたケースでは液体入りの容器を移動中にもし
っかりと保持したく、支持側の剛性を高めに設定した
い。
【0037】この対策には、緩衝機能部を構成する引っ
張りばね34,35を、例えば形状記憶合金により形成
した形状記憶ばねに変更すればよく、支持側の剛性を高
めたい場合に、形状記憶ばねを加熱してばね定数を高く
変化させればよい。これによれば、必要な時だけ把持ユ
ニット10の支持側の剛性を高くすることができ、把持
系全体の6つの自由度を制限できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の優れた効果を発揮する。 (1) 請求項1に記載の発明では、多数のリンク棒を
リンク基台から順にそれぞれリンク軸により連結した多
節のリンク列と、リンク基台を所定軸周りに揺れ動く揺
動動作を許容して支持すると共に当該軸線方向への移動
動作も許容するが、これら揺動及び移動動作は初期姿勢
に戻す復元力を付与しつつ許容する支持部と、リンク列
の先端リンク棒を軸線方向へ折れ込む姿勢に回し動かす
駆動手段とを備えて構成するので、駆動手段を起動する
ことにより、先端リンク棒を、軸線方向に置いた対象物
へ向けて折れ込む姿勢に回し動かすことができ、接触さ
せることができる。この接触ではリンク基台が復元力に
抗して変位するので衝撃を緩和,吸収でき、ソフトな接
触を行える。
【0039】この場合、各関節のトルク値をフィードバ
ックするような自立制御はもちろん不要であり、1本の
指として機能する構成をシンプルに実現できる。従っ
て、これを複数用いることで日常の生活用品等の対象物
を損傷なく確実につかみ持つ機能体を組み得る。 (2) 請求項2に記載の発明では、駆動手段として、
リンク列の各リンク軸にプーリを設けるが、先端リンク
軸を先端リンク棒側に固着させると共に、先端プーリの
みを当該先端リンク軸と一体に固着させて共に回転する
設定とし、他所のプーリは自由に回転する状態に付設
し、リンク基台には動力源と連結した駆動プーリを設け
て、当該駆動プーリに一端を連結した伝達ワイヤをプー
リの並び列へ順に巻き掛けて先端プーリから往復させて
再び戻して駆動プーリに連結して回転力の伝達を行う構
成にするので、駆動プーリを回転させることで回転力は
先端プーリまで伝わる。そして、その先端プーリを先端
リンク軸及び先端リンク棒に固着させてあるので、伝達
ワイヤで伝えた回転力により、先端リンク棒を軸線方向
へ折れ込む姿勢に回し動かすことができる。
【0040】また、1本の伝達ワイヤを各リンク軸に設
けたプーリへ巻き掛けて、相互の摩擦力によって駆動力
を伝達する構成なので、過大な力が加わった際はスリッ
プし、従って必要量を越えた把持力を吸収することがで
きる。これは逆に、多節のリンク列及び対象物の双方
が、過大な力によって損傷することを回避できることに
なる。 (3) 請求項3に記載の発明では、支持部として、リ
ンク基台に軸孔を設けて、当該軸孔にスライド軸を嵌め
合わせると共に、当該リンク基台へ二つの引っ張りばね
を対向する状態に掛け渡して当該リンク基台を初期姿勢
に戻す復元力を付与する構成にするので、リンク基台は
スライド軸の軸周りに揺れ動く揺動及び当該軸線方向へ
の移動が可能になる。そして、引っ張りばねにより引っ
張り力を対向させて加えているので、その力が揺動及び
移動動作を戻す復元力になり、初期姿勢を保とうとす
る。
【0041】駆動手段を起動して、リンク列の先端リン
ク棒を対象物に接触させることでは、リンク基台はスラ
イド軸に関して揺動動作,移動動作を許容されているの
で、先端リンク棒の接触による衝撃のエネルギは引っ張
りばねがひずむことで吸収でき、そのため先端リンク棒
を対象物へソフトに接触させることができる。 (4) 請求項4に記載の発明では、請求項1〜3に記
載の指関節機構を、仮想軸の周りに多数配列して備え、
それらの配列は各駆動源の起動時に、各先端リンク棒が
仮想軸へ向かって折れ込む姿勢に回り動く設定として構
成するので、仮想軸に置いた対象物を、周囲の指関節機
構の先端リンク棒で押さえ込むことができ、つかみ持つ
ことができる。そして、先端リンク棒の接触は、衝撃を
緩和,吸収したソフトな接触になるので、日常の生活用
品等の対象物を損傷なく確実につかみ持つことができ
る。
【0042】この場合、各指関節機構の構成がシンプル
であることから、それを複数用いる把持ユニットについ
ても小型で軽いものに構成でき、安価に実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、把持ユニットの斜
視図である。
【図2】図1の把持ユニットに用いた指関節機構を示す
斜視図である。
【図3】図2の指関節機構の側面図である。
【図4】リンク基台の揺動動作を説明する模式図であ
る。
【図5】リンク基台の移動動作を説明する模式図であ
る。
【図6】図1の把持ユニットのつかみ持つ動作を説明す
る模式図である。
【符号の説明】
1 指関節機構 2 指リンク部(リンク列) 3 基台部(支持部) 4 駆動部(駆動手段) 10 把持ユニット 20 リンク基台 21 第1リンク棒 22 第2リンク棒 23 先端リンク棒 24 第1リンク軸 25 第2リンク軸 26 先端リンク軸 30 基板 31 スライド軸 32,33 ピン 34,35 引っ張りばね 36,37 支柱 40 駆動プーリ 41 伝達ワイヤ 42 ブラケット 43 駆動モータ 44 第1プーリ 45 第2プーリ 46 先端プーリ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のリンク棒をリンク基台から順にそ
    れぞれリンク軸により連結した多節のリンク列と、前記
    リンク基台を所定軸周りに揺れ動く揺動動作を許容して
    支持すると共に当該軸線方向への移動動作も許容する
    が、これら揺動及び移動動作は初期姿勢に戻す復元力を
    付与しつつ許容する支持部と、前記リンク列の先端リン
    ク棒を前記軸線方向へ折れ込む姿勢に回し動かす駆動手
    段とを備えたことを特徴とする指関節機構。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段は、前記リンク列の各リン
    ク軸にプーリを設けるが、先端リンク軸を先端リンク棒
    側に固着させると共に、先端プーリのみを当該先端リン
    ク軸と一体に固着させて共に回転する設定とし、他所の
    プーリは自由に回転する状態に付設し、前記リンク基台
    には動力源と連結した駆動プーリを設けて、当該駆動プ
    ーリに一端を連結した伝達ワイヤを前記プーリの並び列
    へ順に巻き掛けて先端プーリから往復させて再び戻して
    駆動プーリに連結して回転力の伝達を行う構成にしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の指関節機構。
  3. 【請求項3】 前記支持部は、前記リンク基台に軸孔を
    設けて、当該軸孔にスライド軸を嵌め合わせると共に、
    当該リンク基台へ二つの引っ張りばねを対向する状態に
    掛け渡して当該リンク基台を初期姿勢に戻す復元力を付
    与する構成にしたことを特徴とする請求項1または2に
    記載の指関節機構。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の指関
    節機構を、仮想軸の周りに多数配列して備え、それらの
    配列は各駆動源の起動時に、各先端リンク棒が前記仮想
    軸へ向かって折れ込む姿勢に回り動く設定としたことを
    特徴とする把持ユニット。
JP2000094041A 2000-03-30 2000-03-30 指関節機構及びそれを用いた把持ユニット Withdrawn JP2001277174A (ja)

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