JP2001277103A - 研磨パッド - Google Patents

研磨パッド

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JP2001277103A
JP2001277103A JP2000095729A JP2000095729A JP2001277103A JP 2001277103 A JP2001277103 A JP 2001277103A JP 2000095729 A JP2000095729 A JP 2000095729A JP 2000095729 A JP2000095729 A JP 2000095729A JP 2001277103 A JP2001277103 A JP 2001277103A
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polishing
polishing pad
hole
slurry
holes
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JP2000095729A
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English (en)
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Koji Ito
康二 伊藤
Toru Hasegawa
亨 長谷川
Fumio Kurihara
文夫 栗原
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Original Assignee
JSR Corp
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  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多量の研磨成分を含有し、スラリーの保持、
供給及び排出を行う孔の数、大きさ及び形状をほぼ完全
に制御でき、研磨面の更新を行う必要がない又は更新の
回数を減らすことのできる研磨パッドを提供する。 【解決手段】 光造形装置を用い、酸化セリウムを含有
する光硬化性樹脂を厚さ100μmずつ硬化させながら
順次20層を積層し、研磨面に開口する孔と、この孔の
少なくとも一部に連通し、水平方向に形成される管と、
裏面に形成される溝と、を備える研磨パッドを得る。こ
の研磨パッドは、形成される孔の形状、大きさ、孔数が
ほぼ完全に制御されており、且つ、これはロットの異な
る研磨パッドにおいても同様である。このため、砥粒の
供給を行うことなく研磨することができ、更に、均一性
の極めて高い研磨を行うことができる。特に、使用済み
スラリーの排出能力が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は研磨パッドに関し、
半導体ウエハ等の表面を研磨する研磨パッドに好適に利
用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体ウエハの表面を研磨す
るためにCMP(ChemicalMechanica
l Polishing)と称される方法が使用されて
いる。このCMPは、ウエハ等の被研磨面を盤状の研磨
パッドに押圧しながら摺動させ、同時に砥粒が分散され
たスラリー(水分散体)をこの研磨パッド上に流下させ
ることにより行う。しかし、高い圧力により押圧される
被研磨面と研磨パッドの研磨面との間に、上方から流下
されるスラリーを確実に供給することは難しく、実際に
機能する研磨剤は供給された全量の1%に満たないとも
いわれている。しかも、このスラリーは高価であり、更
に、使用済みスラリーの処理にも多大なコストを必要と
する。
【0003】また、スラリーは研磨パッドが有する凹部
に保持され研磨に供される。この凹部は、多く使用され
ている発泡体からなる研磨パッドにおいては表面に開口
する開放孔である。しかし、発泡体を研磨パッドとして
使用する場合、この開放孔の数、大きさ、形等を各パッ
ド内、更には製造ロットの異なるパッド間においても正
確に制御・保持することはできない。
【0004】更に、開放孔は、研磨が進むにつれて使用
済みスラリーや、研磨屑等の不要物により充填され、十
分なスラリーを保持できなくなり研磨性能が低下する。
このため面更新用研磨体により研磨パッド表面を研磨
し、新たな開放孔が表面に形成されるように研磨面を更
新する作業を行う必要がある。このように、現在は、確
実なスラリー供給が行えないこと、スラリーを保持する
凹部の数、大きさ、形等を制御できないこと、更に、半
導体ウエハの研磨を中止して研磨パッドの研磨面の更新
を行なわざるを得ないこと等の問題がある。
【0005】このうち、スラリー供給が十分に行えない
ことを解決し得る技術として、スラリー中の特に砥粒を
研磨パッド内に予め含有させる技術が特開昭56−52
183号公報、特開昭63−150162号公報、特開
平6−114742号公報及び特開平2−232173
号公報等に開示されている。しかし、いずれも発泡体を
基材として用いており、また、この発泡体に含有させる
ことのできる研磨成分は自ずと少なくなっており、更に
上記問題を同時に解決し得るものではない。また、積層
造形法により形成された研磨パッドは知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決する研磨パッドに関し、従来に比べて多くの研磨成分
を含有し、研磨面と被研磨面との間に研磨剤成分を確実
に供給できる研磨パッドを提供することを目的とする。
更には、スラリーを保持する凹部の数、大きさ、形等が
極めて正確に制御され、スラリーの排出能力が高く面更
新の回数が少なくて済む又は面更新を必要としない研磨
パッドを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本第1発明の研磨パッド
は、積層造形法により形成され、研磨成分を含有するこ
とを特徴とする。
【0008】上記「積層造形法」とは、10μm〜5m
mの厚さの積み重ねにより構造物を造形する方法であ
る。このような方法であればその具体的な造形方法は限
定されない。この積層造形法としては、例えば、光硬化
性樹脂及び熱硬化性樹脂を、目的とする構造物の3次元
データに従い所定の厚さずつ硬化させ、所望の形状の構
造物を得る方法や、紙及び樹脂等の薄層を、目的とする
構造物の3次元データに従い切り抜き、これを積層する
ことにより所望の構造物を得る方法を挙げることができ
る。これらの積層造形法により形成された研磨パッドは
その断面において複数の薄層が積層されているのが確認
できる。
【0009】上記「研磨成分」とは、従来よりスラリー
に含有される成分である。この研磨成分としては、例え
ば、砥粒、酸化剤、アルカリ金属の水酸化物、酸、pH
調整剤、キレート剤、界面活性剤及びスクラッチ防止剤
等を挙げることができる。このうち、砥粒としては、シ
リカ、アルミナ、酸化セリウム、酸化チタン、酸化クロ
ム、二酸化マンガン、三酸化二マンガン、酸化鉄、酸化
ジルコニウム、炭化ケイ素、炭化ホウ素、ダイヤモン
ド、炭酸バリウム等の粒子である無機砥粒の1種以上を
使用できる。また、スチレン系共重合体、(メタ)アク
リル樹脂、アクリル系共重合体、ポリオレフィン樹脂、
オレフィン系共重合体等からなる粒子である有機砥粒の
1種以上を使用できる。これら無機砥粒と有機砥粒は併
用できる。
【0010】酸化剤は、水溶性であれば特に限定され
ず、例えば、過酸化水素、過酢酸、過安息香酸、ter
t−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、
過マンガン酸化合物、重クロム酸化合物、ハロゲン酸化
合物、硝酸化合物、過ハロゲン酸化合物、フェリシアン
化カリウム等の遷移金属塩、過硫酸塩、硝酸鉄、硝酸セ
リウムアンモニウム等の多価金属の塩、並びにケイタン
グステン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン酸、
リンモリブデン酸等のへテロポリ酸等の1種以上を使用
できる。中でも常温で固体であるものが研磨パッドには
含有させ易い。
【0011】アルカリ金属の水酸化物は、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシ
ウム等のアルカリ金属の水酸化物の1種以上を使用する
ことができる。酸は、有機酸及び無機酸のいずれであっ
てもよく、例えば、パラトルエンスルホン酸、ドデシル
ベンゼンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、グルコン
酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール
酸、マロン酸、ギ酸、シユウ酸、コハク酸、フマル酸、
マレイン酸及びフタル酸等の有機酸、及び、硝酸、塩酸
及び硫酸等の無機酸等の1種以上を使用できる。これら
のアルカリ金属の水酸化物及び酸はpH調整剤としても
作用する。
【0012】多価金属イオンは、アルミニウム、チタ
ン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニ
ッケル、銅、亜鉛、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリ
ブデン、錫、アンチモン、タンタル、タングステン、鉛
及びセリウム等の多価イオンを使用できる。この多価金
属イオンは上記金属の硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩及びグル
コン酸塩等の水溶性の塩の1種以上から得ることができ
る。
【0013】キレート剤は、ウエハ表面の被加工膜を構
成する金属とキレート化合物を形成するものであれば特
に限定されない。研磨時にキレート剤が配合されること
で、研磨速度を向上させること及び平坦化特性を向上さ
せることができる。界面活性剤は、脂肪族アミン塩、脂
肪族アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤や、脂肪
酸石鹸、カルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホン酸塩、
高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸
塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等のアニオン系
界面活性剤や、エーテル型、エーテルエステル型、エス
テル型等の非イオン系界面活性剤等の1種以上を使用で
きる
【0014】尚、本発明においては、研磨パッド内から
溶出した研磨成分、溶解せずに研磨パッド内から出た研
磨成分、系外から供給された研磨成分及び水等の混合物
をスラリーという。また、通常、研磨時の媒体としては
水を使用するが、アルコール等有機溶剤を混合すること
もできる。これらの媒体は別途系外から供給することが
できる。
【0015】これらの研磨成分は、第2発明のように、
容積率で5〜70体積%(好ましくは20〜60体積
%、より好ましくは30〜50体積%)とすることがで
きる。即ち、極めて多くの研磨成分を含有させることが
できる。研磨成分は、含有させることのできる量が多い
程研磨性能が向上する。しかし、従来より多く使用され
ている樹脂の発泡体では、研磨成分は研磨時にスラリー
として系外から供給されるため、研磨成分をウエハとパ
ッド間に多量に滞在させることは困難である。これに対
して、本発明では研磨成分に光硬化性樹脂又は熱硬化性
樹脂を含有させて硬化させることも可能である等、多量
の研磨成分を含有する研磨パッドを得ることができる。
このような研磨パッドを使用することでウエハとパッド
間に多量の研磨成分を保持することができ、高い研磨能
が得られる。
【0016】また、第3発明のように、この研磨成分の
少なくとも一部は砥粒であることが好ましい。研磨成分
のうち、水等の媒体に溶解しない砥粒は被研磨面と、研
磨パッドの研磨面との間に供給することが特に難しいた
め、予め研磨パッド内に含有させることで確実に供給す
ることができる。この砥粒は、平均粒径が0.01〜1
00μm(より好ましくは0.1〜50μm、更に好ま
しくは1〜10μm)であることが好ましい。平均粒径
が0.01μm未満であると研磨能力が十分得られ難
い。一方、平均粒径が100μmを越えるとスクラッチ
を生じることがあり好ましくない。
【0017】本発明の研磨パッドは発泡気泡を有さない
ことで硬さの大きな研磨パッドを得ることができる。加
えて、研磨成分を含有するため、特に、砥粒を含有する
場合は更に硬さの大きな研磨パッドを得ることができ
る。また、研磨パッドの厚さは特に限定されないが、例
えば、1mm〜5cmと通常よりも厚い研磨パッドとす
ることができる。このように厚い研磨パッドであっても
十分な硬さを有するものとすることができる。硬さの大
きな研磨パッドを使用することにより、研磨パッドが僅
かな凹部にも追随して変形し研磨するために生じるディ
ッシングを効果的に抑制できる。
【0018】更に、第4発明のように、研磨面に開口す
る孔と、孔の少なくとも一部に連通し、水平方向に形成
される管及び裏面に形成される溝の少なくとも一方と、
を備えることが好ましい。上記「研磨面」とは研磨に供
される面をいう。また、研磨パッドを定盤に固定する側
の面を上記「裏面」とする。上記「孔」は有底であって
も、貫通していても、また、他の孔と内部に形成された
管等により連通されていてもよい。有底の孔はスラリー
を保持する孔として使用することができる。また、貫通
孔等はスラリーの保持の他、スラリーの供給及び使用済
みスラリーの排出等に使用することができる。
【0019】上記「管」とは、研磨パッド内に形成され
た中空路であり、研磨パッド内における経路は限定され
ない。また、その管の数、断面径及び断面形状等も限定
されない。これらの管は孔と連通させることでスラリー
の供給及び使用済みスラリーの排出に使用することがで
きる。上記「溝」は、裏面に形成し、研磨面に開口する
孔と連通させることにより使用済みスラリーの排出を行
うことができる。これら溝の形状は特に限定されず、格
子形状、螺旋形状、放射形状等どのような形状であって
もよい。尚、孔と連通しない管及び/又は溝が形成され
ていてもよい。
【0020】また、溝は、裏面だけでなく研磨面に形成
してもよく、例えば、使用済みのスラリーを効率よく研
磨面外に排出するために使用できる。尚、研磨面に開口
する孔とは別に、研磨面に形成された溝の内部に形成さ
れ、研磨面側に開口する孔が形成されていてもよい。こ
の孔は使用済みスラリーの排出に使用することができ
る。
【0021】孔の研磨面における開口径は特に限定され
ないが、10μm〜1cmとすることができる。特にス
ラリーの保持を目的とする孔は20〜200μm(より
好ましくは30〜150μm、更に好ましくは50〜1
00μm)とすることが好ましい。この範囲であればス
ラリーを十分保持することができる。また、スラリーの
供給及び使用済みスラリーの排出に使用する孔は、その
供給量及び排出量等により開口径を変えることができる
が、スラリー保持用の孔よりも大きく、0.02mm〜
10mmの開口径とすることができる。尚、裏面におけ
る開口径は限定されない。
【0022】また、例えば、使用済みスラリーを排出す
るための孔として、研磨面の開口径は裏面の開口径より
も小さく形成し、裏面に近づくに従い孔径が大きくなる
形状とすることで、目詰まりを防止できる孔とすること
ができる。このような孔により十分に使用済みスラリー
の排出を行うことで、研磨パッドの研磨面の更新を行う
必要がなくなる、又は研磨面の更新までの時間を長くす
ることができる。
【0023】この孔の開口形状及び研磨パッド内におけ
る断面形状は特に限定されない。例えば、円形状、楕円
状、扇状、弧状、多角形状、L字状、T字状及び十字状
等、種々の形状とすることができる。更に、厚さ方向に
伸びる孔の角度も限定されない。例えば、研磨パッドの
周縁部側に向かって研磨面から裏面に傾斜する貫通孔と
することができる。この貫通孔は遠心力を利用して使用
済みスラリーの排出を効率よく行うことができる。
【0024】また、第5発明のように、研磨面及び裏面
に開口し、貫通する孔を有し、研磨パッドを固定する定
盤から裏面を離間させるための凸部を備える研磨パッド
とすることもできる。上記「研磨面」は第1発明におけ
ると同様である。また、上記「貫通する孔」とは、研磨
面に開口する開口部と裏面に開口する開口部とが繋がっ
ている孔をいう。従って、研磨パッド内に形成された管
に連通することにより研磨面及び裏面に開口している孔
であってもよい。上記「凸部」は、どの様な形状及び大
きさでもよく、研磨パッドと定盤とを離間させることが
できればよい。定盤から離間させることにより形成され
る空間は、使用済みスラリーの排出に使用することがで
きる。尚、凸部は、研磨パッドと一体に形成されていて
もよく、また、研磨パッドと別体に形成された後、取り
付けられていてもよい。但し、通常凸部の裏面は定盤に
接しており、凸部の裏面は研磨パッドの裏面に含まれな
い。(図3参照)
【0025】本第1発明〜第5発明によると、極めて精
度良く孔数が制御された研磨パッドを得ることができ
る。具体的には、1枚の研磨パッドの研磨面の相互に5
cm以上離れた異なる5箇所における1cm2当たりに
開口する孔数のばらつきが5以下(更に0.05以下、
特に0)の研磨パッドを得ることができる。更に、製造
時のロットの異なる5枚の研磨パッドの研磨面各々1箇
所における1cm2当たりに開口する孔数のばらつきが
10以下(更に5以下、特に2以下)の研磨パッドを得
ることができる。尚、本発明におけるばらつきは下記一
般式(1)により算出した値であるとする。但し、上記
の孔数のばらつきにおいては、Aは平均孔数、mは実測
孔数、Sはサンプル数である。 分散={Σ(A−m)2}/S (1)
【0026】更に、研磨面に開口する孔の孔径が極めて
精度良く制御された研磨パッドを得ることができる。具
体的には、研磨面に開口する孔であって、研磨面におい
て相互に5cm以上離れた異なる5個の孔の孔径(単位
はμmで換算)のばらつきが50以下(更に40以下、
特に30以下)である研磨パッドを得ることができる。
また、製造時のロットの各々異なる5枚の研磨パッドの
研磨面に開口する各々1個の孔の孔径(単位はμmで換
算)のばらつきが50以下(更に40以下、特に30以
下)の研磨パッドを得ることができる。これらのばらつ
きは、上記一般式(1)により算出した値であり、Aは
平均孔径、mは実測孔径、Sはサンプル数である。ま
た、孔径とは最長の開口径であるとする。
【0027】ロットの異なる5枚の研磨パッドの研磨面
各々1箇所における1cm2当たりに開口する孔数のば
らつきが大きいと、即ち、研磨パッドに開口する孔の孔
数が製造されたロットによって大きくばらつくと、使用
する研磨パッド毎の研磨速度が異なり、研磨速度にばら
つきを生じるため好ましくない。一方、相互に5cm以
上離れた異なる5個の孔の孔径のばらつきが100以上
である場合、即ち、研磨パッド1枚において研磨面に開
口する孔の孔径のばらつきが大きいとウエハ面各部にお
ける研磨速度が異なり、ウエハ面内の均一性が劣り好ま
しくない。また、ロットの異なる5枚の研磨パッドの研
磨面に開口する各々1個の孔の孔径のばらつきが100
以上である場合、即ち、研磨パッドに開口する孔の孔径
が製造されたロットによって大きくばらつくと、使用す
る研磨パッド毎の研磨速度が異なり、研磨速度にばらつ
きを生じるため好ましくない。
【0028】従って、研磨面に開口する孔の孔数及び孔
径のばらつきが1枚の研磨パッド内、また、ロット間で
できるだけ小さいことが好ましい。積層造形法により形
成された研磨パッドは、特に、孔、管及び溝の形状、
数、大きさのばらつきが前記のように小さく研磨速度の
ばらつきが小さい。
【0029】本第1〜第5発明の研磨パッドにより研磨
することのできる被加工膜としては、シリコン酸化膜、
アモルファスシリコン膜、多結晶シリコン膜、単結晶シ
リコン膜、シリコン窒化膜、純タングステン膜、純アル
ミニウム膜、或いは純銅膜等の他、タングステン、アル
ミニウム、銅等と他の金属との合金からなる膜などが挙
げられる。また、タンタル、チタン等の金属の酸化物、
窒化物などからなる膜も被加工膜として挙げることがで
きる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体
的に説明する。 (1)研磨パッドの作製 光硬化性樹脂(ジェイエスアール株式会社製、品名「デ
ソライトSCR701」)に、酸化セリウム(平均粒径
0.5μm、第一稀元素化学工業株式会社製)30体積
%を均一に分散されるまで混練した。その後、得られた
混合物を、造形装置(株式会社ディーメック社製、品名
「ソリッドクリエーションシステム」)を用いて厚さ1
00μmずつ硬化させながら順次20層を積層し、図1
(研磨面、断面図)及び図2(裏面)に示すような研磨
パッドをA、B及びCの3種類、各5枚作製した。(表
1参照)
【0031】尚、研磨パッドAでは、図1の斜線部に1
00μm四方の孔が1cm2当たり400個形成される
ように造形装置を設定して作製した。また、研磨パッド
Bでは、図1の斜線部に200μm四方の孔が1cm2
当たり100個形成されるように造形装置を設定して作
製した。更に、研磨パッドCでは、図1の斜線部に30
0μm四方の孔が1cm2当たり100個形成されるよ
うに造形装置を設定して作製した。
【0032】
【表1】
【0033】(2)研磨パッドの形状 図1及び図2を用いて、(1)で作製した研磨パッドの
形状を説明する。この研磨パッドは直径300mm、厚
さ2mmである。研磨面には図1に示す部分に均等に
(1)で設定した孔が形成されている。また、裏面から
研磨面方向に300μmの位置に断面が幅13mm、高
さ300μmの長方形である管が、研磨パッド中心部か
ら端縁まで合計4本形成されている。この管は裏面側
で、裏面端縁から中心方向に12cmまでの間は開放さ
れた溝となっている。更に、研磨面全面(図1の斜線部
以外も含む領域)には深さ1mm、幅2mmの溝が13
mm四方の凸部を残す格子状に形成されている(図1〜
3にこの溝は図示されていない)。
【0034】(3)研磨速度及び排出能力の評価 (1)で得られた研磨パッドA〜Cと、比較例として研
磨パッドD(ロデールニッタ社製、品名「IC1000
/suba400」)を、研磨装置(SFT社製、形式
「ラップマスターLM−15」)の定盤に取り付け、4
cm四方のタングステン膜ウエハを研磨した。研磨はス
ラリー(キャボット社製、品名「W2000」)を流量
50cc/分で供給しながら、回転数66rpmで3分
間行った。但し、研磨パッドAを用いた研磨では、砥粒
を含有しない水(超純水)を流量50cc/分で供給し
ながら同様に行った。その後、研磨されたタングステン
膜ウエハを抵抗率測定器(NPS社製、形式「Σ−
5」)を用いて直流4探針法により研磨された膜厚を測
定することにより研磨速度を算出した。この結果を表1
に併記する。尚、表1における○はスラリーの排出能力
が高いことに示す。一方、×は使用済みのスラリーが長
時間滞留したことを示す。
【0035】表1の結果より、研磨パッドAは砥粒を全
く供給しなくても十分な研磨速度が得られていることが
分かる。更に、砥粒を含有するスラリーを供給すること
により、研磨パッドDよりも大きな研磨速度が得られる
ことが分かる。一方、スラリーの排出能力は研磨パッド
A、B及びCでは何れも良好であった。これに比べると
研磨パッドDではスラリーの排出能力はかなり低かっ
た。これは、研磨パッドDが使用済みスラリーの排出
を、研磨パッド表面に形成された排出用の溝のみでしか
行えないためであると考えられる。しかし、本発明の研
磨パッドでは表面に形成された溝に加え、表面に形成さ
れた孔から連通し、研磨パッド裏面に開口する内部に水
平に形成された管を通じて使用済みスラリーが排出され
るため排出能力が高いものと考えられる。この他、本発
明の研磨パッドでは研磨面の面更新を行わなくても、上
記の排出能力は長時間持続されたが、研磨パッドDでは
次第に排出能力が低下し、面更新を行う必要が生じた。
【0036】(4)ばらつきの評価 (1)で得られた研磨パッドA5枚、研磨パッドD5枚
をもちいて、ばらつきの評価を行った。研磨パッドAの
うち1枚と、研磨パッドDの1枚について、各々相互に
5cm以上離れた異なる5箇所の1cm2において、開
口する孔数を数えた。また、研磨パッドA及び研磨パッ
ドDの各々の5枚の中央部1箇所の1cm2当たりに開
口する孔数を数えた。更に、5枚の研磨パッドAのうち
1枚と、研磨パッドDの1枚について、各々相互に5c
m以上離れた異なる孔1個の孔径を測定した。また、研
磨パッドA及び研磨パッドDの各々5枚の中央に開口す
る孔の孔径を測定した。これらの結果より上記(1)式
をもちいて各ばらつきを算出した。これらの結果を表2
及び表3に示す。尚、測定には光学顕微鏡及び投影機を
用いた。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】表2及び表3の結果より、積層造形法によ
り形成された本実施例の研磨パッドAの研磨面に開口す
る孔のロット間でのばらつきは研磨パッドAにおいて
2.24であるのに対して、研磨パッドDでは3746
5600である。即ち、積層造形法によると極めて精度
良く孔数を制御できることがわかる。また、表3の結果
より、孔径に関しても、研磨パッドA1枚内における孔
径のばらつきは10.7〜26.2であるのに対して、
研磨パッドD1枚内では136〜394と非常に大きく
なっている。また、ロット間でのばらつきは研磨パッド
Aにおいて17.6であるのに対して、研磨パッドDで
は250である。即ち、本発明の研磨パッドでは極めて
精度良く孔径を制御できることがわかる。
【0040】
【発明の効果】第1発明によると、多量の研磨成分を含
有する研磨パッドを得ることができ、更に、スラリーの
保持、供給及び排出を行う孔の数、大きさ及び形状等が
ほぼ完全に制御された研磨パッドを得ることができる。
また、第4発明及び第5発明によると、使用済みのスラ
リーの排出が効率よく確実にでき、研磨面の更新を従来
よりも少なくする又は無くすことのできる研磨パッドを
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例において作製した研磨パッドの正面図
及び断面図である。
【図2】本実施例において作製した研磨パッドの裏面図
である。
【図3】定盤から裏面を離間できる研磨パッドの裏面図
及び断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗原 文夫 東京都中央区築地2丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AA09 CB01 CB03 DA12 DA17 3C063 AA10 AB05 BA22 BB01 BC03 BG07 EE10 FF30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層造形法により形成され、研磨成分を
    含有することを特徴とする研磨パッド。
  2. 【請求項2】 上記研磨成分の容積率は5〜70体積%
    である請求項1記載の研磨パッド。
  3. 【請求項3】 上記研磨成分の少なくとも一部は砥粒で
    ある請求項1又は2記載の研磨パッド。
  4. 【請求項4】 研磨面に開口する孔と、該孔の少なくと
    も一部に連通し、水平方向に形成される管及び裏面に形
    成される溝の少なくとも一方と、を備える請求項1乃至
    3のうちのいずれか1項に記載の研磨パッド。
  5. 【請求項5】 研磨面及び裏面に開口し、貫通する孔を
    有し、研磨パッドを固定する定盤から該裏面を離間させ
    るための凸部を備える請求項1乃至3のうちのいずれか
    1項に記載の研磨パッド。
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