JP2001276198A - 脱臭剤 - Google Patents

脱臭剤

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JP2001276198A
JP2001276198A JP2000089349A JP2000089349A JP2001276198A JP 2001276198 A JP2001276198 A JP 2001276198A JP 2000089349 A JP2000089349 A JP 2000089349A JP 2000089349 A JP2000089349 A JP 2000089349A JP 2001276198 A JP2001276198 A JP 2001276198A
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activated carbon
iodide
impregnated
deodorant
adsorption
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JP2000089349A
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Ryoichi Takahashi
良一 高橋
Satoru Takebayashi
哲 竹林
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 硫黄化合物系の悪臭ガスの吸着、脱臭性能に
優れた脱臭剤の提供。 【解決手段】 ヨウ素及び/又はヨウ化物の1種以上を
担持した添着活性炭を有効成分とする脱臭剤。該活性炭
は細孔直径500Å以上の細孔容積が0.1mL/g以
上の活性炭。上記活性炭がピートを原料とした活性炭で
あり、上記ヨウ化物がアルカリ金属のヨウ化物及び/又
はアンモニアのヨウ化物である脱臭剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は悪臭ガスの吸着、脱
臭に有効な脱臭剤に係り、特に、硫黄系の悪臭ガス成分
の吸着除去性能に優れた脱臭剤に関する。
【0002】
【従来の技術】し尿処理場、下水処理場、ゴミ処理場な
どにおいて発生する硫化水素、メチルメルカプタン、硫
化ジメチル、二硫化ジメチルなどの硫黄化合物含有ガス
の脱臭剤として、従来、活性炭が使用されてきた。ま
た、この活性炭の脱臭能力を高めるために、種々の薬剤
又は触媒物質を活性炭に担持させた添着活性炭も開発さ
れており、添着物質としては、アルカリ剤(KOH、N
aOH等)、金属化合物又はハロゲン化合物が適用され
ている。また、アルカリ金属のヨウ化物を添着させた活
性炭を用いて硫化水素、メチルメルカプタン等を脱臭す
ることも知られている(例えば特公昭60−34891
号公報)。
【0003】一方、活性炭原料系統としてはヤシガラ炭
系、石炭系活性炭等があるが、脱臭等のガス吸着用途に
用いられる活性炭の原料としては、主に、細孔径の小さ
いミクロ孔の発達したヤシガラ炭が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の活性炭や添着活
性炭で硫黄化合物含有ガスの脱臭処理を行った場合、吸
着性能が十分ではなく、活性炭では、活性炭自重の数%
程度、添着活性炭でも自重の高々30数%程度で飽和吸
着量に達し、脱臭塔等において、脱臭剤を早期交換する
必要があるという欠点があった。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決し、特に
硫黄化合物の吸着、脱臭性能に優れた脱臭剤を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の脱臭剤は、ヨウ
素及び/又はヨウ化物の1種以上を担持した添着活性炭
を有効成分とする脱臭剤であって、該活性炭は細孔直径
500Å以上の細孔容積が0.1mL/g以上の活性炭
であることを特徴とする。
【0007】本発明に係る添着活性炭の吸着、脱臭機構
を硫化水素(HS)を吸着、脱臭する場合を例示して
説明すると次の通りである。
【0008】硫化水素(HS)は活性炭の表面上の水
の薄膜の中において、活性炭の触媒作用で次の反応をす
る。 主反応:8HS+4O→S+8HO 副反応:2HS+3O→2HO+2SO、H
S+2O→HSO SO+HS→S+2HO+SO +8O→8SO、2HS+SO→3S+2
【0009】活性炭に添着されたヨウ素/ヨウ化物は、
活性炭の触媒作用を加速する助触媒として作用し、この
助触媒作用で次のことが推論される。 主反応速度を速めるので、活性炭のマクロ孔の中で
Sの酸化が起こった後、速やかにミクロ孔の中で硫
黄の吸着が起こる(硫黄(S)単体まで反応が進む)。 吸着性能に影響を与える副反応が軽減される(H
SO:SOの生成が少ない)。 ヨウ素/ヨウ化物そのものはマクロ孔の中に存在す
る大きな分子なので、吸着された硫黄によってヨウ素/
ヨウ素化合物の助触媒作用が弱まることはない。
【0010】このようなことから、活性炭の細孔分布の
うち、吸着、脱臭のためのガス拡散や反応を律速するの
は、マクロ孔(孔径500Å以上)であると考えられ
る。
【0011】本発明に係る活性炭は、細孔直径500Å
以上のマクロ孔の細孔容積が0.1mL/g以上と、マ
クロ孔の多い活性炭であるため、このマクロ孔が反応生
成物である硫黄等に閉塞されることが少なく、活性炭及
び添着されたヨウ素/ヨウ化物の触媒作用が阻害される
ことがなく、HSが速やかに硫黄にまで分解されるた
め、吸着、脱臭性能が高められる。
【0012】これに対して、従来の添着活性炭では、活
性炭が細孔径の小さいミクロ孔(孔径20Å以下)の発
達したヤシガラ炭系、或いはやはりミクロ孔の多い石炭
系であり、マクロ孔や中間孔(孔径20〜500Å)が
少ないため、活性炭に吸着された硫黄等がこのミクロ孔
を閉塞し、HSガスの硫黄への転換が妨げられるた
め、吸着性能が劣るものとなる。
【0013】なお、活性炭の細孔直径は一般に水銀圧入
法(測定細孔径範囲:60〜10Å)やNガス圧入
法等(測定細孔径範囲:10〜300Å)で測定される
が、マクロ孔は水銀圧入法で測定され、本発明におい
て、マクロ孔の細孔直径の上限は水銀圧入法で測定でき
る上限の1000000Åであり、実質的に細孔直径5
00〜1000000Åの細孔容積は0.1mL/g以
上である。
【0014】本発明において、活性炭は、特にピートを
原料としたものであることが好ましく、ピート系活性炭
であれば、その細孔分布の中でガス成分の拡散・反応速
度を律速するマクロ孔(直径500Å以上)から中間孔
(20〜500Å)が発達しているため、良好な吸着性
能を得ることができる。
【0015】なお、添着するヨウ化物としてはアルカリ
金属のヨウ化物及び/又はアンモニアのヨウ化物が好適
である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0017】本発明の脱臭剤の添着活性炭は、活性炭に
ヨウ素及び/又はヨウ化物を担持させたものであり、担
体としての活性炭が、細孔直径500Å以上のマクロ孔
の細孔容積が0.1mL/g以上であることを特徴とす
る。
【0018】このマクロ孔の細孔容積が0.1mL/g
未満では、マクロ孔による十分な吸着性能の向上効果が
得られない。
【0019】なお、本発明に係る活性炭の中間孔やミク
ロ孔の細孔容積には特に制限はないが、BET比表面積
が200〜2000m/gのものであることが好まし
く、特に500〜1500m/gであることが好まし
い。BET比表面積が200m/g未満のものでは、
吸着表面が少な過ぎて十分な吸着性能が得られず、20
00m/gを超えるものでは強度が弱く実用的でな
く、また生産収率も悪くなるためコスト高となる。ま
た、活性炭の形状としてはペレット状に成形したもので
粒径は、取り扱い性、吸着性能の面から3〜10メッシ
ュ程度であることが好ましい。
【0020】このような活性炭に担持させる添着物質は
ヨウ素及び/又はヨウ化物であるが、ここで、ヨウ化物
としては、アルカリ金属のヨウ化物、即ち、ヨウ化ナト
リウム、ヨウ化カリウム等や、アンモニアのヨウ化物、
即ち、ヨウ化アンモニウムが挙げられ、これらは1種を
単独で用いても2種以上を併用しても良い。
【0021】活性炭への添着物質の担持方法には特に制
限はなく、常法に従って、これらの添着物質を水又は適
当な溶媒に溶解ないし懸濁させて、これを活性炭にスプ
レーしたり、或いはこの液に活性炭を含浸させて付着さ
せた後、必要に応じて、乾燥又は焼成すれば良い。
【0022】なお、ヨウ素/ヨウ化物の添着重量は、添
着前の活性炭の重量に対して0.1〜20重量%好まし
くは1〜5重量%とするのがよい。この割合が少な過ぎ
ると添着物質を担持させたことによる触媒作用の向上効
果が十分に得られず、この割合が多過ぎると添着物質で
活性炭の細孔が塞がれてしまい、吸着反応に有効な細孔
容積が低減するため好ましくない。
【0023】このような本発明の脱臭剤の使用方法には
特に制限はなく、通常の脱臭塔に充填して悪臭ガスを適
当な条件で通気すれば良く、本発明の脱臭剤によれば、
その吸着性能が高く、吸着可能な悪臭成分量が多いた
め、長期間脱臭剤の交換を行うことなく使用することが
できる。
【0024】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を
より具体的に説明する。
【0025】実施例1 下記のピート系活性炭よりなる添着活性炭を用い、脱臭
試験を行った。
【0026】
【表1】
【0027】この添着活性炭を小型カラムに充填し、高
濃度(5000ppm)HSガスを、平衡状態(カラ
ム入り口濃度と出口濃度が同じ)になるまで450時間
下記条件で通風した後、添着活性炭上の吸着物質を試験
前後の重量増加により測定した。
【0028】
【表2】
【0029】その結果、添着活性炭の吸着量は、活性炭
の自重の120%に相当する量であった。
【0030】実施例2、比較例1〜3 表4に示す添着活性炭又は活性炭を用い、それぞれ小型
カラムに充填し、HS濃度100ppmのガスを下記
表3に示す条件にて4000分通風し、試験前後の添着
活性炭又は活性炭の重量増加から添着活性炭又は活性炭
への吸着量を調べ、結果を表4に示した。
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】表4より、本発明の脱臭剤であれば大量の
悪臭ガス成分を吸着、除去することができ、脱臭処理効
率に優れることがわかる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の脱臭剤によ
れば、特に硫黄化合物系の悪臭ガスの吸着、脱臭性能に
優れた脱臭剤が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA05 AA07 BB02 CC04 CC05 HH05 JJ04 KK08 LL02 MM01 MM05 4G066 AA05B AA08B AA32B AC08A BA23 BA25 BA26 BA36 CA02 CA24 CA25 DA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨウ素及び/又はヨウ化物の1種以上を
    担持した添着活性炭を有効成分とする脱臭剤であって、
    該活性炭は細孔直径500Å以上の細孔容積が0.1m
    L/g以上の活性炭であることを特徴とする脱臭剤。
  2. 【請求項2】 活性炭がピートを原料とした活性炭であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の脱臭剤。
  3. 【請求項3】 ヨウ化物がアルカリ金属のヨウ化物及び
    /又はアンモニアのヨウ化物であることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の脱臭剤。
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