JP2001275694A - イチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法 - Google Patents

イチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イチゴ細胞を培養してアントシアニンを製造
する手法を用いながら、このイチゴ細胞の培養にはオー
キシンとサイトカイニンを必要とせず、しかも、このイ
チゴ培養細胞から良好にアントシアニンを製造すること
ができる極めて実用性に秀れたイチゴ培養細胞を用いた
アントシアニンの製造方法を提供するものである。 【解決手段】 イチゴから得られた組織から、継代培養
を繰り返すことによりオーキシンとサイトカイニンを含
まない培地で増殖するアントシアニン生産細胞を獲得
し、この得られたオーキシンとサイトカイニンを含まな
い培地で増殖するアントシアニン生産細胞からアントシ
アニンを抽出するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イチゴ培養細胞を
用いたアントシアニンの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】アント
シアニンは、植物の花,果実若しくは茎葉に存在する
赤,青,紫系統の色素である。このアントシアニンは食
品の着色材や繊維の着色素材として実用価値が高く、天
然及び栽培植物からの採取や、植物の細胞を培養しての
製造など多様な製造方法が検討されている。また、近年
アントシアニンを着色用の色素として用いるだけでな
く、その抗酸化性などの機能についても多くの研究がな
されている。
【0003】ところで、イチゴには多量のアントシアニ
ンが含まれており、従来、一般的には、イチゴからアン
トシアニンを製造する方法として、生若しくは乾燥した
イチゴ果実から、使用目的に適合した抽出溶剤でアント
シアニンを抽出する方法が採用されている。
【0004】しかし、この一般的な方法は、抽出液に果
実成分の糖質,酸味成分,臭い成分等の夾雑物が混在し
てしまい、該夾雑物の除去工程として、前記抽出液に濾
過,濃縮,乾燥若しくはイオン交換クロマトグラフィー
等の複雑で長時間かかる分離,精製工程を加える必要が
ある。従って、この一般的な方法には、夾雑物の除去工
程が厄介であるという問題点がある。
【0005】また、イチゴ細胞を培養し、該培養細胞か
らアントシアニンを製造する方法として、特開平5−1
53994号,特開平5−153995号,特開平5−
153996号,特開平5−153997号,特開平5
−153998号のような、合成植物ホルモンのオーキ
シン及びサイトカイニンを使用した培養方法でイチゴ細
胞を培養する方法が提案されている(以下、従来例とい
う。)。
【0006】しかし、この従来例は、合成植物ホルモン
のオーキシン及びサイトカイニンを使用してイチゴ細胞
を培養し、該培養細胞からアントシアニンを製造する
為、製造されるアントシアニンにはオーキシン及びサイ
トカイニンが含まれることになり、製造されたアントシ
アニンを食品用色素として使用する場合、前記オーキシ
ン及びサイトカイニンの完全な除去工程が必須となる。
【0007】また、従来例は、アントシアニンを生産し
ていない状態のイチゴ培養細胞の培養条件を変えること
により、該培養細胞にアントシアニンを製造する能力を
付与するものである為、培養細胞のアントシアニン生産
能力の検定を常時行う必要があり、この検定が厄介であ
る。また、そのアントシアニン生産能が確実に維持され
ることも保証されておらず、安定なアントシアニン製造
方法とは必ずしも言い難い。
【0008】従って、これら従来のイチゴからアントシ
アニンを製造する技術は、いずれも改善すべき問題点が
あり、十分なアントシアニン製造技術とは言えない。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するもので、
イチゴ細胞を培養してアントシアニンを製造する手法を
用いながら、このイチゴ細胞の培養にはオーキシンとサ
イトカイニンを必要とせず、しかも、このイチゴ培養細
胞から良好にアントシアニンを製造することができる極
めて実用性に秀れたイチゴ培養細胞を用いたアントシア
ニンの製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨を説明す
る。
【0011】イチゴから得られた組織をオーキシンを添
加した固体培地で培養してカルスを形成し、続いて、該
カルスを光照射条件下で培養してアントシアニン生産細
胞を有するカルスを形成し、続いて、該カルスからアン
トシアニン生産細胞を獲得し、続いて、このアントシア
ニン生産細胞を光照射条件下で且つオーキシンとサイト
カイニンを含まない培地で培養してオーキシンとサイト
カイニンを含まない培地で増殖するアントシアニン生産
細胞を有するカルスを形成し、続いて、該カルスからオ
ーキシンとサイトカイニンを含まない培地で増殖するア
ントシアニン生産細胞を獲得し、続いて、この獲得した
オーキシンとサイトカイニンを含まない培地で増殖する
アントシアニン生産細胞からアントシアニンを抽出する
ことを特徴とするイチゴ培養細胞を用いたアントシアニ
ンの製造方法に係るものである。
【0012】また、請求項1記載のイチゴ培養細胞を用
いたアントシアニンの製造方法において、イチゴから得
られた組織として、イチゴの葉から得られた組織を採用
したことを特徴とするイチゴ培養細胞を用いたアントシ
アニンの製造方法に係るものである。
【0013】また、請求項1,2いずれか1項に記載の
イチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法にお
いて、イチゴから得られた組織からカルスを形成する固
体培地にはサイトカイニンが添加されていることを特徴
とするイチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方
法に係るものである。
【0014】また、請求項1〜3いずれか1項に記載の
イチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法にお
いて、オーキシンとサイトカイニンを含まない培地で増
殖するアントシアニン生産細胞を獲得する方法として、
イチゴから得られた組織をオーキシンを添加した固体培
地で培養してカルスを形成し、続いて、該カルスを光照
射条件下で且つオーキシンを添加した固体培地で培養し
てアントシアニン生産細胞を有するカルスを形成し、続
いて、該カルスからアントシアニン生産細胞を獲得し、
続いて、該アントシアニン生産細胞を、光照射条件下で
且つオーキシンとサイトカイニン濃度が所定濃度より低
い培地で培養してカルスを形成し、該カルスからオーキ
シンとサイトカイニン濃度が所定濃度より低い培地で増
殖するアントシアニン生産細胞を有するカルスを形成
し、該カルスからオーキシンとサイトカイニン濃度が所
定濃度より低い培地で増殖するアントシアニン生産細胞
を獲得し、以下、オーキシンとサイトカイニン濃度を更
に低減させた培地を使用してカルスの形成及びオーキシ
ンとサイトカイニン濃度が所定濃度より低い培地で増殖
するアントシアニン生産細胞を獲得する工程を繰り返す
ことで最終的にオーキシンとサイトカイニンを含まない
培地で増殖するアントシアニン生産細胞を獲得する方法
を採用したことを特徴とするイチゴ培養細胞を用いたア
ントシアニンの製造方法に係るものである。
【0015】また、イチゴの細胞を培養して得た寄託細
胞FERM P−17795を、オーキシンとサイトカ
イニンを含まない培地で増殖させた後、該増殖細胞から
アントシアニンを抽出することを特徴とするイチゴ培養
細胞を用いたアントシアニンの製造方法に係るものであ
る。
【0016】
【発明の作用及び効果】イチゴから得られた組織をオー
キシンを添加した固体培地で培養してカルスを形成し、
続いて、該カルスを光照射条件下で培養するとアントシ
アニン生産細胞が得られる。
【0017】続いて、このアントシアニン生産細胞を光
照射条件下で且つオーキシンとサイトカイニンを含まな
い培地で培養すると、増殖できずに死んでしまうアント
シアニン生産細胞と、オーキシンとサイトカイニンを含
まない培地でも増殖するアントシアニン生産細胞とに分
かれる(寄託細胞FERM P−17795は、このオ
ーキシンとサイトカイニンを含まない培地で増殖するア
ントシアニン生産細胞である。)。
【0018】このオーキシンとサイトカイニンを含まな
い培地で増殖するアントシアニン生産細胞をオーキシン
とサイトカイニンを含まない培地で培養し、該培養され
たアントシアニン生産細胞からアントシアニンを抽出す
ると、オーキシン及びサイトカイニンが含まれないアン
トシアニンが得られる。
【0019】本発明は上述のようにするから、イチゴの
培養細胞を用いたアントシアニン製造が合成植物ホルモ
ンのオーキシンやサイトカイニンを全く使用せずに可能
となり、抽出,精製工程も大幅に簡略化され、生産効率
が向上することになる。
【0020】また、本発明により製造したイチゴのアン
トシアニンは、イチゴ果実を原料とした製造の場合に懸
念される、残留農薬,ダイオキシン,環境ホルモン等の
不純物の混入や、また、従来例のようなオーキシンやサ
イトカイニン等の合成植物ホルモンの混入等、食品色素
としては好ましくない成分が混在する可能性が理論的に
排除される為、アントシアニンの食品色素としての安全
性が確保され、食品の商品性向上が期待される。
【0021】また、本発明により得られたアントシアニ
ンを生産するイチゴ培養細胞は、光照射条件下で常時赤
色を呈しており、常時イチゴ培養細胞のアントシアニン
生産能を外観の観察により確認,管理することが容易に
可能であり、安定したイチゴのアントシアニン製造を行
うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について、以下に
説明する。
【0023】カルスの形成 イチゴの葉を通常使用される殺菌剤で処理し、無菌環境
下で数mm四方の組織断片にカットする。
【0024】続いて、植物細胞培養に通常使用されるM
S(Murashige & Skoog)、B5(G
amborg)などの基本培地に、合成植物ホルモンと
してオーキシン或いはオーキシン及びサイトカイニン、
更に、蔗糖,ゲランガムを添加した培地に、前記組織断
片を置床し、25℃で培養することによりカルスの形成
を行う。
【0025】このカルスの形成に使用されるオーキシン
は、通常使用される2,4−ジクロロフェノキシ酢酸
(以下、2,4−Dという)やナフタレン酢酸(以下、
NAAという)やインドール酢酸(以下IAAという)
などであり、また、サイトカイニンは、通常使用される
ベンジルアデニン(以下、BAという)やカイネチン
(以下、Kinという)などであるが、上述のようにサ
イトカイニンを用いない方法でも良い。また、これらの
合成植物ホルモン濃度は、0.1mg/リットル〜10
mg/リットルの範囲であり、これも通常カルス形成に
使用される濃度範囲である。
【0026】続いて、得られたカルスを前記の培地及び
培養条件を用いて増殖を行い、白色〜クリーム色の細胞
を得る。
【0027】尚、このイチゴの植物組織片からのカルス
形成及びカルスの増殖に使用される培養方法は広く一般
的に使用されている条件であり、通常の手法である。ま
た、イチゴの果実等からカルスを形成しても良い。
【0028】アントシアニン生産細胞の獲得 続いて、得られた白色〜クリーム色の細胞を光照射条件
下で培養を行い、光照射条件下でアントシアニンを生産
する赤色細胞(アントシアニンにより赤色になってい
る。)を肉眼,ルーペなどを用いて検索する。尚、使用
する培地は前記カルスから細胞を得る際に使用した培地
と同様のものである。
【0029】続いて、検索により発見した赤色細胞を周
辺の赤色でない細胞と共に新しい培地に移し、赤色細胞
の増殖を試みる(以下、新しい培地に細胞を移して培養
を行うことを継代培養という)。
【0030】通常、光照射条件下で培養した植物細胞に
出現するアントシアニン生産を行う赤色細胞は継代培養
によって増殖せず、周辺の増殖した赤色でない細胞群の
中で褐変,枯死したり、増殖中に該赤色細胞の赤色が薄
くなり、増殖した白色細胞中で赤色が消失してしまうこ
とが多い。しかし、中には継代培養によっても赤色を維
持したまま増殖するものがあり、この継代培養によって
も増殖するアントシアニン生産を行う赤色細胞を獲得す
る。
【0031】尚、検索により発見した赤色細胞のみを継
代培養する方法でも良いが、この場合、細胞一つ一つの
レベルで分離作業を行わねばならず、該分離作業が厄介
となる。従って、本実施例では、周辺の赤色でない細胞
と共に新しい培地に移すという方法を採用している。
【0032】続いて、このアントシアニンを生産する赤
色細胞を検索する作業と、該アントシアニンを生産する
赤色細胞の増殖とを繰り返し行い、継代培養を行っても
褐変,枯死しないで増殖するアントシアニン生産を行う
赤色細胞を獲得する。続いて、得られたアントシアニン
生産を行う赤色細胞のアントシアニン生産能を高めるた
めに、より赤色の濃い、増殖の早いアントシアニン生産
細胞を選抜し、更に、継代培養を繰り返し行い、アント
シアニン生産細胞を獲得する。
【0033】増殖及びアントシアニン生産に合成植物ホ
ルモンを必要としないイチゴ培養細胞の獲得 前記アントシアニン生産細胞の獲得により獲得した光照
射条件下でアントシアニン生産を行う赤色細胞は、増殖
とアントシアニン生産に合成植物ホルモンのオーキシン
とサイトカイニンを必要とし、このアントシアニン生産
細胞をオーキシン及びサイトカイニン無添加の培地で継
代培養を行うと、増殖せず、細胞は著しい褐変を生じ、
枯死してしまう。そのため、増殖とアントシアニン生産
に合成植物ホルモンのオーキシン及びサイトカイニンを
必要としないアントシアニン生産細胞を得るために、以
下の手段を講じる。
【0034】アントシアニン生産細胞が安定した増殖と
アントシアニン生産を行っている培地中のオーキシンと
サイトカイニン濃度を所定濃度より各1/2濃度に低減
させて継代培養を行う。この時、アントシアニン生産細
胞の一部若しくは多くがダメージを受け、増殖の停止及
び細胞の褐変を生じ枯死するが、増殖能及びアントシア
ニン生産能力が低下しつつも生存するものが得られる。
この生存したアントシアニン生産細胞を、前記オーキシ
ンとサイトカイニンを各1/2濃度に低減させた培地で
継代を繰り返し、増殖能の回復とアントシアニン生産能
の向上を図る。
【0035】続いて、増殖能及びアントシアニン生産能
が十分回復したアントシアニン生産細胞を、再び合成植
物ホルモンのオーキシンとサイトカイニン無添加の培地
で培養を試み、オーキシン及びサイトカイニン無添加培
地での増殖能及びアントシアニン生産能の検定を行う。
【0036】この検定で、細胞増殖の停止と細胞の褐変
及び枯死が生じ、オーキシンとサイトカイニンの必要性
が確認された場合は、オーキシンとサイトカイニン濃度
を更に各1/2濃度(最初の1/4濃度)に低減させて
同様の継代培養を行う。
【0037】以下、同様の手段により、アントシアニン
生産細胞の増殖に必要なオーキシンとサイトカイニン濃
度を徐々に低減させていく。
【0038】尚、この培地中のオーキシン及びサイトカ
イニン濃度の低減化率は、夫々の濃度を1/2の低減率
とすることが好適であるが、低減化率は1/2である必
要はない。例えば、褐変及び枯死する細胞が多くなく、
細胞の増殖能とアントシアニン生産能が維持されていれ
ば1/10若しくはこれ以下の低減化率でも良く、ま
た、低減化率が1/2であっても、細胞増殖能またはア
ントシアニン生産能の著しい低下を生ずる場合は、2/
3,3/4のような低減化率を用いる。以上の操作およ
び工程を繰り返し行い、最終的に増殖及びアントシアニ
ン生産に合成植物ホルモンを必要としないイチゴ培養細
胞を獲得する。更に、このアントシアニン生産細胞のよ
り一層安定した増殖とアントシアニン生産能の向上を選
抜及び継代培養を繰り返すことにより図る。
【0039】このオーキシンとサイトカイニンを含まな
い培地で増殖するアントシアニン生産細胞は、工業技術
院生命工学工業技術研究所に寄託している(受託年月
日:平成12年3月28日,受託番号:寄託細胞FER
M P−17795)。
【0040】以上の実施例により獲得した、増殖及びア
ントシアニン生産に合成植物ホルモンを必要としないイ
チゴ培養細胞は、光照射条件下で常時アントシアニンを
生産して赤色を呈している為、アントシアニン製造原料
としての色素生産能の確認が外観から直接行えることに
なり、いつでも大量培養によるアントシアニン製造を開
始することが可能である。また、培養方法も多様な手段
を用いることが可能であり、液体培地による大量培養に
も適応可能である。
【0041】尚、本実施例では、この増殖及びアントシ
アニン生産に合成植物ホルモンを必要としないイチゴ培
養細胞を得る為に約4年の年月を要した。
【0042】アントシアニンの抽出 前工程で獲得した、増殖及びアントシアニン生産に合成
植物ホルモンを必要としないイチゴ培養細胞は、培養
後、培地と分離し、従来既知の方法を用いてアントシア
ニンを抽出,精製することができる。
【0043】例えば、十分に培地成分を除去した生の増
殖及びアントシアニン生産に合成植物ホルモンを必要と
しないイチゴ培養細胞、若しくは、該細胞に凍結乾燥な
どの乾燥処理を行った細胞から、塩酸酸性エタノール溶
液などの抽出溶媒を用いて1回〜複数回抽出操作を行っ
てアントシアニンを抽出し、この抽出液を減圧乾固など
の方法で濃縮乾燥し、水に溶解させた後、不溶物を除去
すれば、アントシアニン水溶液が得られ、更にイオン交
換樹脂などを使用したクロマトグラフィー手法などを用
いて分離精製する方法によって、より高純度のアントシ
アニンを製造する、などの方法である。
【0044】また、本実施例では、最終的に得られたア
ントシアニン生産細胞の培養に合成植物ホルモンを使用
していないため、必ずしも従来の抽出及び精製方法を用
いる必要はなく、生若しくは乾燥した細胞から、有機
酸、例えばリンゴ酸,クエン酸、酢酸等で酸性にしたエ
タノール溶液を用いて抽出を行うことにより、直接製品
であるアントシアニン溶液が製造できる。
【0045】このアントシアニン溶液は、必要に応じて
濃縮若しくは減圧乾固等の操作により、任意のアントシ
アニン濃度の製品となる、更に精製を必要とする場合
は、イオン交換樹脂などを使用したクロマトグラフィー
手法などを用いて分離精製を行えば良い。
【0046】以上の各工程により、イチゴ培養細胞から
アントシアニンが製造できる。
【0047】以下、本実施例によるイチゴ培養細胞を用
いたアントシアニン製造の実験例を示す。
【0048】実験例 カルスの形成 イチゴ(品種名は女峰:Fragaria anana
ssa)の若い葉を、0.1%界面活性剤水溶液に入れ
て30秒間超音波洗浄を行い、70%エタノール溶液中
に10秒間浸漬した後、滅菌水で洗浄した。その後、界
面活性剤を0.1%含有する1%次亜塩素酸ナトリウム
溶液に10分間浸漬した後、滅菌水で2回洗浄した。次
いで葉の周辺部を切り捨てた後、5×5mm程度となる
ように葉の組織を切り出しカルス形成の試料とした。カ
ルス形成に用いた培地はMS(Murashige &
Skoog)基本培地に蔗糖30g/リットル、0.
2%のゲランガムを添加し、これにオーキシンとして
2,4−D,IAA,NAAを各0.1,1,10mg/
リットル、サイトカイニンとしてBA,Kinを各0,
0.1,1,10mg/リットルを添加した固体培地を
使用し、イチゴの葉の組織断片を置床し、温度25℃、
暗黒下で4〜6週間培養しカルスを形成した。このカル
ス形成の結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】このように、多くのオーキシンとサイトカ
イニン濃度の組み合わせ条件下でカルスの形成が確認さ
れた。
【0051】続いて、形成されたカルスを葉の組織断片
から分離し、カルスが形成されたものと同じオーキシン
とサイトカイニン濃度の新しい培地で継代培養を行い、
増殖の良好なもの、カルスが固い組織とならずソフトな
もの、細胞が白色で増殖中若しくは増殖後に褐変,黒変
などの変色を生じないものなどを選定基準として選抜を
行い、さらに光照射条件下でわずかでもアントシアニン
生産が認められ、赤色を呈する細胞が散見されることな
どを条件に最適オーキシン及びサイトカイニン濃度の組
み合わせ条件を選定した。この結果、オーキシンとして
NAAを1mg/リットル、サイトカイニンは無添加の
培地を選定した。
【0052】続いて、選定した条件で培養している細胞
を増殖させ、更に、オーキシンとサイトカイニンの種類
と濃度を種々組み合わせた培地条件で同様の選定基準に
より、再びオーキシン及びサイトカイニンの最適条件を
詳細に検討した結果、オーキシンとしてNAAを2.0
mg/リットル、サイトカイニンとしてBAを0.2m
g/リットルを添加した培地条件を選定した。この培地
を用いて細胞を培養することにより、前に選定した培地
条件より更に安定した増殖を示し、細胞の褐変が減少し
た。このように一度の培地選定を行うだけではなく、更
により最適な培地条件を検討することが安定した培養細
胞を得る手法であった。
【0053】続いて、この最適培地条件下で培養してい
る細胞を多数の固体培地上で培養し、アントシアニン生
産細胞の選抜材料とした。
【0054】アントシアニン生産細胞の獲得 前記カルスの形成で良好な増殖特性を示し、光照射条件
下でアントシアニンを生産する赤色細胞の散見される細
胞が得られたので、増殖するアントシアニン生産細胞の
獲得を試みた。
【0055】培養条件は前記カルスの形成時に使用した
ものと同様、MS(Murashige & Skoo
g)基本培地に蔗糖30g/リットル,0.2%のゲラ
ンガムを添加し、これにオーキシンとしてNAAを2.
0mg/リットル,サイトカイニンとしてBAを0.2
mg/リットルを添加した固体培地を使用し、25℃,
白色蛍光灯を用い照度5000Lux,24時間照明で
培養を行った、継代期間は2週間とした。この培養条件
下では、増殖終了前後にアントシアニンを生産する赤色
細胞がわずかに出現するが、この赤色細胞は次の継代培
養時に、増殖した白色の細胞中に消失してしまい、この
培養条件下では増殖するアントシアニン生産細胞は得ら
れなかった。
【0056】続いて、その他の培養条件は変更せずに、
基本培地をMS培地からB5改変培地(B5培地の無機
塩類成分にMS培地の有機物成分を組み合わせた培地組
成)に変更し、光照射条件下で継代培養を行った。この
継代培養では、アントシアニン生産を行う赤色細胞は、
培養期間中を通じて出現し、さらに出現頻度が高くなる
ことが認められた。
【0057】この赤色細胞を選抜して継代培養を行う操
作を繰り返すことにより、増殖中に褐変,枯死したり、
赤色が消失したりしないアントシアニン生産細胞が出現
した。
【0058】このアントシアニン生産細胞を継代培養に
より徐々に増やし、アントシアニン生産能の高い、赤色
の濃い細胞を選抜し培養を行った。
【0059】この選抜及び培養操作を繰り返し行うこと
によって、下記表2に示されるように、イチゴ果実より
約4倍高濃度のアントシアニン生産が可能な赤色細胞を
獲得した。
【0060】
【表2】
【0061】このアントシアニン生産細胞は、さらに選
抜を繰り返すことにより、より高濃度のアントシアニン
生産能を獲得できることが期待される。
【0062】増殖及びアントシアニン生産に合成植物ホ
ルモンを必要としないイチゴ培養細胞の獲得 前記アントシアニン生産細胞の獲得により獲得した光照
射条件下でアントシアニンを行う赤色細胞は、増殖とア
ントシアニン生産に合成植物ホルモンのオーキシンとサ
イトカイニンを必要としたが、このアントシアニン生産
細胞をオーキシン及びサイトカイニン無添加の培地で継
代培養を行うと、増殖は全くせず、細胞は著しい褐変を
生じ、枯死した。そのため、増殖とアントシアニン生産
に合成植物ホルモンのオーキシン及びサイトカイニンを
必要としない細胞を得るために、以下の手段を講じた。
【0063】安定した増殖とアントシアニン生産を行っ
ている培地中のオーキシンとサイトカイニン濃度を各1
/2濃度(NAA1.0mg/リットル、BA0.1mg
/リットル)に低減させて継代培養を行った。この時、
一部あるいは多くの細胞がダメージを受け、増殖の停止
及び細胞の褐変を生じ枯死したが、培養しているアント
シアニン生産細胞の特性が全ての培養容器中の細胞で一
様であることはないため、増殖能及びアントシアニン生
産能力が低下しつつも生存する細胞が得られた。
【0064】この生存した細胞を、同培地(NAA1.
0mg/リットル、BA0.1mg/リットル)で継代
培養を繰り返し、増殖能の回復とアントシアニン生産能
の向上を図った。
【0065】続いて、増殖能及びアントシアニン生産能
が十分回復した細胞を再び合成植物ホルモンのオーキシ
ンとサイトカイニン無添加の培地で培養を試み、オーキ
シン及びサイトカイニン無添加培地での増殖能及びアン
トシアニン生産能の検定を行った。しかし、この検定で
も、細胞増殖の停止と細胞の褐変及び枯死が生じ、オー
キシンとサイトカイニンの強い必要性が確認されたた
め、さらにオーキシンとサイトカイニン濃度を各1/2
濃度に低減させて同様の継代培養を行い、アントシアニ
ン生産細胞の増殖に必要なオーキシンとサイトカイニン
濃度を徐々に低減させた。
【0066】この時、アントシアニン生産能と増殖性を
低減化前の状態にまで回復させるには多くの継代培養数
と期間を要するため、必ずしも低減化前の状態にまで回
復させる必要はないが、次回の低減時に培地中のオーキ
シンとサイトカイニン濃度を各1/2濃度に低減させた
場合に、アントシアニン生産能の大幅な低下や増殖の停
止及び細胞の褐変を生じ枯死するようでは継代培養に耐
えられないため、回復状態を調整する必要があった。
【0067】以上の操作及び工程を繰り返し行い、本実
験例示では、培地中のオーキシンとサイトカイニン濃度
を各1/1600(NAA0.00125mg/リット
ル、BA0.000125mg/リットル)に低減し、
6回選抜及び継代培養を行うことにより、最終的に増殖
及びアントシアニン生産に合成植物ホルモンを必要とし
ないイチゴ培養細胞を獲得した。この経過を下記表3に
示したが、表3中で継代数が少ない場合はイチゴ培養細
胞が容易にオーキシン及びサイトカイニンの低減化に対
応が可能であり、増殖能とアントシアニン生産能の回復
が速やかであり、また、継代数が多い場合はアントシア
ニン生産能と増殖能の回復が困難であったことが示され
ている。このようにして本実験例で獲得した、増殖及び
アントシアニン生産に合成植物ホルモンを必要としない
イチゴ培養細胞は、オーキシン及びサイトカイニンの低
減化に約4年を要した。
【0068】
【表3】
【0069】続いて、このアントシアニン生産細胞のよ
り安定した増殖とアントシアニン生産能の回復を選抜及
び継代培養を繰り返すことにより図った。その結果、前
記表2に示されるような、オーキシン及びサイトカイニ
ンの低減化前の状態には至らないが、イチゴ果実に比し
2倍までアントシアニン生産能が回復した。更に、選抜
と継代培養を繰り返すことにより、より高いアントシア
ニン生産能を獲得することが容易に予想できる。
【0070】また、このB5改変培地で獲得した増殖及
びアントシアニン生産に合成植物ホルモンを必要としな
いイチゴ培養細胞は、MS培地で培養を行うと、増殖能
及びアントシアニン生産能は低下するものの、増殖及び
アントシアニン生産を行うため、アントシアニン製造の
原料とすることができた。この工程で獲得した、増殖及
びアントシアニン生産に合成植物ホルモンを必要としな
いイチゴ培養細胞は培養後、培地と分離し、十分に培地
成分を除去した後に凍結乾燥を行った。この乾燥細胞か
ら、3〜5%リンゴ酸エタノール溶液を用いて2回抽出
を行うことにより、ほぼ完全にアントシアニンは抽出さ
れ、アントシアニン溶液が製造できた。また抽出溶液を
3〜5%クエン酸エタノール溶液、3〜5%酢酸エタノ
ール溶液を用いて抽出した場合も同様に抽出できた。ま
た、十分に培地成分を除去した生の培養細胞からも同様
に抽出できた。次いで、このアントシアニン溶液を濃縮
することにより、任意のアントシアニン濃度の製品が製
造可能であった。さらに、このアントシアニン溶液を用
いて、従来既知の精製操作を行い、次いで、イオン交換
樹脂を使用しアントシアニンを分離精製した。
【0071】以上の各工程により、イチゴからアントシ
アニン生産細胞を得、該アントシアニン生産細胞をホル
モンフリーで培養可能な状態とし、該ホルモンフリーで
培養できるアントシアニン生産細胞からアントシアニン
を製造することができた。
【0072】本実施例は上述のようにするから、イチゴ
の培養細胞を用いたアントシアニン製造が合成植物ホル
モンのオーキシンやサイトカイニンを全く使用せずに可
能となり、抽出,精製工程も大幅に簡略化され、アント
シアニンの生産効率が向上することになる。
【0073】また、本実施例により得られるイチゴのア
ントシアニンには、イチゴ果実を原料とした製造方法の
場合に懸念される、残留農薬,ダイオキシン,環境ホル
モンなどの不純物が混在するおそれがなく、また、従来
例のようにオーキシンやサイトカイニン等の食品には好
ましくない成分が混在する可能性も論理的に排除される
為、アントシアニンを使用した食品の商品性向上が期待
されることになる。
【0074】また、本実施例におけるアントシアニンを
生産するイチゴ培養細胞は、光照射条件下で常時赤色を
呈している為、常にイチゴ培養細胞のアントシアニン生
産能を外観の観察により確認,管理することが容易であ
り、安定したイチゴのアントシアニン製造を行うことが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:91) C12R 1:91) (72)発明者 大坪 貞視 新潟県加茂市新栄町2番25号 新潟県農業 総合研究所食品研究センター内 (72)発明者 石川 淳 新潟県加茂市新栄町2番25号 新潟県農業 総合研究所食品研究センター内 (72)発明者 佐藤 和人 新潟県加茂市新栄町2番25号 新潟県農業 総合研究所食品研究センター内 (72)発明者 松本 伊左尾 新潟県加茂市新栄町2番25号 新潟県農業 総合研究所食品研究センター内 Fターム(参考) 4B064 AE46 AF41 CA11 DA10 4B065 AA89X AC14 CA19 CA41

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イチゴから得られた組織をオーキシンを
    添加した固体培地で培養してカルスを形成し、続いて、
    該カルスを光照射条件下で培養してアントシアニン生産
    細胞を有するカルスを形成し、続いて、該カルスからア
    ントシアニン生産細胞を獲得し、続いて、このアントシ
    アニン生産細胞を光照射条件下で且つオーキシンとサイ
    トカイニンを含まない培地で培養してオーキシンとサイ
    トカイニンを含まない培地で増殖するアントシアニン生
    産細胞を有するカルスを形成し、続いて、該カルスから
    オーキシンとサイトカイニンを含まない培地で増殖する
    アントシアニン生産細胞を獲得し、続いて、この獲得し
    たオーキシンとサイトカイニンを含まない培地で増殖す
    るアントシアニン生産細胞からアントシアニンを抽出す
    ることを特徴とするイチゴ培養細胞を用いたアントシア
    ニンの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のイチゴ培養細胞を用いた
    アントシアニンの製造方法において、イチゴから得られ
    た組織として、イチゴの葉から得られた組織を採用した
    ことを特徴とするイチゴ培養細胞を用いたアントシアニ
    ンの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1,2いずれか1項に記載のイチ
    ゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法におい
    て、イチゴから得られた組織からカルスを形成する固体
    培地にはサイトカイニンが添加されていることを特徴と
    するイチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか1項に記載のイチ
    ゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法におい
    て、オーキシンとサイトカイニンを含まない培地で増殖
    するアントシアニン生産細胞を獲得する方法として、イ
    チゴから得られた組織をオーキシンを添加した固体培地
    で培養してカルスを形成し、続いて、該カルスを光照射
    条件下で且つオーキシンを添加した固体培地で培養して
    アントシアニン生産細胞を有するカルスを形成し、続い
    て、該カルスからアントシアニン生産細胞を獲得し、続
    いて、該アントシアニン生産細胞を、光照射条件下で且
    つオーキシンとサイトカイニン濃度が所定濃度より低い
    培地で培養してカルスを形成し、該カルスからオーキシ
    ンとサイトカイニン濃度が所定濃度より低い培地で増殖
    するアントシアニン生産細胞を有するカルスを形成し、
    該カルスからオーキシンとサイトカイニン濃度が所定濃
    度より低い培地で増殖するアントシアニン生産細胞を獲
    得し、以下、オーキシンとサイトカイニン濃度を更に低
    減させた培地を使用してカルスの形成及びオーキシンと
    サイトカイニン濃度が所定濃度より低い培地で増殖する
    アントシアニン生産細胞を獲得する工程を繰り返すこと
    で最終的にオーキシンとサイトカイニンを含まない培地
    で増殖するアントシアニン生産細胞を獲得する方法を採
    用したことを特徴とするイチゴ培養細胞を用いたアント
    シアニンの製造方法。
  5. 【請求項5】 イチゴの細胞を培養して得た寄託細胞F
    ERM P−17795を、オーキシンとサイトカイニ
    ンを含まない培地で増殖させた後、該増殖細胞からアン
    トシアニンを抽出することを特徴とするイチゴ培養細胞
    を用いたアントシアニンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104885937A (zh) * 2015-05-15 2015-09-09 贵州大学 一种诱导金铁锁愈伤组织产生花青素的方法

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