JPH05184380A - イチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法 - Google Patents
イチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法Info
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- JPH05184380A JPH05184380A JP3290204A JP29020491A JPH05184380A JP H05184380 A JPH05184380 A JP H05184380A JP 3290204 A JP3290204 A JP 3290204A JP 29020491 A JP29020491 A JP 29020491A JP H05184380 A JPH05184380 A JP H05184380A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 イチゴから得られた細胞を固体培地で培養し
てカルス化する工程と、カルス細胞を照度3000Lux以下
の光条件下で液体培養する工程と、照度3000Lux以上の
光条件下で培養し培養細胞内にアントシアニンを生成さ
せる工程と、培養細胞からアントシアニンを抽出する工
程とを備え、アントシアニンを生成させる工程で、培地
中の窒素源濃度を、窒素として800mg/培地1リットルより低
濃度の液体培地と、高濃度の液体培地のいずれかを用
い、異なる色のアントシアニンを選択的に生産するアン
トシアニンの製造方法。 【効果】 窒素源濃度が低濃度の培地と高濃度の培地を
使い分けることによって、紫色系のアントシアニンと赤
色系のアントシアニンとを大量に生産できる。
てカルス化する工程と、カルス細胞を照度3000Lux以下
の光条件下で液体培養する工程と、照度3000Lux以上の
光条件下で培養し培養細胞内にアントシアニンを生成さ
せる工程と、培養細胞からアントシアニンを抽出する工
程とを備え、アントシアニンを生成させる工程で、培地
中の窒素源濃度を、窒素として800mg/培地1リットルより低
濃度の液体培地と、高濃度の液体培地のいずれかを用
い、異なる色のアントシアニンを選択的に生産するアン
トシアニンの製造方法。 【効果】 窒素源濃度が低濃度の培地と高濃度の培地を
使い分けることによって、紫色系のアントシアニンと赤
色系のアントシアニンとを大量に生産できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イチゴ培養細胞を用い
てアントシアニンを大量生産するための技術に関し、特
にイチゴ培養細胞を培養する培地中の窒素源濃度を調節
することによって種々の色のアントシアニンを生産する
技術に関する。
てアントシアニンを大量生産するための技術に関し、特
にイチゴ培養細胞を培養する培地中の窒素源濃度を調節
することによって種々の色のアントシアニンを生産する
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】アントシアニンは花の色という意味を持
ち、花や果実の赤、紫、青系統の鮮やかな色のほとんど
はこのアントシアニンによっている。シソ、ブドウ、ク
ロマメ、赤カブ、バラ、イチゴなどはアントシアニンに
よりその色を呈している。このアントシアニンは着色料
や塗料の素材として実用価値が高いため、大量生産が検
討されている。また最近ではアントシアニンの血圧降下
作用などの研究もなされており、色素以外にも興味深い
性質を有している。
ち、花や果実の赤、紫、青系統の鮮やかな色のほとんど
はこのアントシアニンによっている。シソ、ブドウ、ク
ロマメ、赤カブ、バラ、イチゴなどはアントシアニンに
よりその色を呈している。このアントシアニンは着色料
や塗料の素材として実用価値が高いため、大量生産が検
討されている。また最近ではアントシアニンの血圧降下
作用などの研究もなされており、色素以外にも興味深い
性質を有している。
【0003】従来、アントシアニンの一般的な製法とし
ては、アントシアニンを含む種々の植物を材料とし、塩
酸酸性メタノールで材料からアントシアニンを抽出し、
この抽出液からイオン交換クロマトグラフィーによって
アントシアニンを分離する方法や、前記抽出液中に酢酸
鉛を加えて塩化鉛の沈澱をこし分け、次に生じた青色の
鉛塩を集め、これを塩酸酸性メタノールに再び溶かし、
エーテルを加えてアントシアニンを沈澱させ、鉛塩とし
て精製するか又はピクリン酸塩として析出させ、塩化物
に変えてアントシアニン結晶を得ている。
ては、アントシアニンを含む種々の植物を材料とし、塩
酸酸性メタノールで材料からアントシアニンを抽出し、
この抽出液からイオン交換クロマトグラフィーによって
アントシアニンを分離する方法や、前記抽出液中に酢酸
鉛を加えて塩化鉛の沈澱をこし分け、次に生じた青色の
鉛塩を集め、これを塩酸酸性メタノールに再び溶かし、
エーテルを加えてアントシアニンを沈澱させ、鉛塩とし
て精製するか又はピクリン酸塩として析出させ、塩化物
に変えてアントシアニン結晶を得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来法
によるアントシアニン製造では、栽培植物からアントシ
アニンを抽出することから原料コストが高くなり、アン
トシアニンを安価に製造することが不可能であった。ま
た栽培植物を原料とすると、植物の成長が遅く、栽培に
時間と手間がかかり、アントシアニンの生産効率が悪い
問題があった。さらにアントシアニンの製造が栽培植物
の収穫時期に左右され、年間を通して平均的にアントシ
アニンの製造ができない等の問題があった。
によるアントシアニン製造では、栽培植物からアントシ
アニンを抽出することから原料コストが高くなり、アン
トシアニンを安価に製造することが不可能であった。ま
た栽培植物を原料とすると、植物の成長が遅く、栽培に
時間と手間がかかり、アントシアニンの生産効率が悪い
問題があった。さらにアントシアニンの製造が栽培植物
の収穫時期に左右され、年間を通して平均的にアントシ
アニンの製造ができない等の問題があった。
【0005】そして従来、栽培植物体からのアントシア
ニンの製造方法に比べ、アントシアニンの生産効率が高
く、アントシアニンを大量にかつ年間を通して平均的に
製造することが可能な方法として、ニンジン、ブドウ、
バラ、リンゴ、キクイモなどから誘導されたアントシア
ニン生産細胞を大量に培養し、この培養細胞からアント
シアニンを抽出する方法が検討されてきている。
ニンの製造方法に比べ、アントシアニンの生産効率が高
く、アントシアニンを大量にかつ年間を通して平均的に
製造することが可能な方法として、ニンジン、ブドウ、
バラ、リンゴ、キクイモなどから誘導されたアントシア
ニン生産細胞を大量に培養し、この培養細胞からアント
シアニンを抽出する方法が検討されてきている。
【0006】しかし現段階では、アントシアニン生産細
胞を工業的規模で大量に培養するまでには至っていな
い。この主な原因としては、アントシアニン生産細胞を
材料から取り出し、培養を行う際に、培養細胞をスケー
ルアップして培養し、増殖させるのが困難であることが
挙げられる。
胞を工業的規模で大量に培養するまでには至っていな
い。この主な原因としては、アントシアニン生産細胞を
材料から取り出し、培養を行う際に、培養細胞をスケー
ルアップして培養し、増殖させるのが困難であることが
挙げられる。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、アントシアニン生産能の高いイチゴ細胞を用い、ア
ントシアニンを効率良く大量生産するとともに、種々の
色のアントシアニンを生産することのできる製造方法の
提供を目的としている。
で、アントシアニン生産能の高いイチゴ細胞を用い、ア
ントシアニンを効率良く大量生産するとともに、種々の
色のアントシアニンを生産することのできる製造方法の
提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、イチゴから得
られた細胞をオーキシンあるいはオーキシンとサイトカ
イニンとを添加した固体培地で培養してカルスを形成す
る工程、次いでカルス細胞をオーキシンあるいはオーキ
シンとサイトカイニンとを添加した液体培地を用い、照
度3000Lux以下の光条件下で培養する工程、次い
で培養細胞を照度3000Lux以上の光条件下で培養し培養
細胞内にアントシアニンを生成させる工程、次いで培養
細胞からアントシアニンを抽出する工程とを具備し、前
記培養細胞内にアントシアニンを生成させる工程で、培
地中の窒素源濃度を、窒素として800mg/培地1リットルより
も低濃度とした液体培地と、窒素として800mg/培地1リッ
トルよりも高濃度とした液体培地のいずれか一方を用い、
異なる色のアントシアニンを選択的に生産するアントシ
アニンの製造方法である。
られた細胞をオーキシンあるいはオーキシンとサイトカ
イニンとを添加した固体培地で培養してカルスを形成す
る工程、次いでカルス細胞をオーキシンあるいはオーキ
シンとサイトカイニンとを添加した液体培地を用い、照
度3000Lux以下の光条件下で培養する工程、次い
で培養細胞を照度3000Lux以上の光条件下で培養し培養
細胞内にアントシアニンを生成させる工程、次いで培養
細胞からアントシアニンを抽出する工程とを具備し、前
記培養細胞内にアントシアニンを生成させる工程で、培
地中の窒素源濃度を、窒素として800mg/培地1リットルより
も低濃度とした液体培地と、窒素として800mg/培地1リッ
トルよりも高濃度とした液体培地のいずれか一方を用い、
異なる色のアントシアニンを選択的に生産するアントシ
アニンの製造方法である。
【0009】具体的には、前記培養細胞内にアントシア
ニンを生成させる工程で、窒素源濃度を、窒素として80
0mg/培地1リットルよりも低濃度とした液体培地を用いて紫
色系のアントシアニンを選択的に生産し、また、窒素源
濃度を、窒素として800mg/培地1リットルよりも高濃度とし
た液体培地を用いて赤色系のアントシアニンを選択的に
生産する。
ニンを生成させる工程で、窒素源濃度を、窒素として80
0mg/培地1リットルよりも低濃度とした液体培地を用いて紫
色系のアントシアニンを選択的に生産し、また、窒素源
濃度を、窒素として800mg/培地1リットルよりも高濃度とし
た液体培地を用いて赤色系のアントシアニンを選択的に
生産する。
【0010】本発明方法において使用する固体培地及び
液体培地に添加するオーキシンとしては2,4−ジクロ
ロフェノキシ酢酸が好適である。またサイトカイニンと
してはベンジルアデニンが好適である。この2,4−ジ
クロロフェノキシ酢酸の添加量は0.1〜5mg/リットルの範囲
が望ましく、ベンジルアデニンの添加量は5mg/リットル以
下が望ましい。
液体培地に添加するオーキシンとしては2,4−ジクロ
ロフェノキシ酢酸が好適である。またサイトカイニンと
してはベンジルアデニンが好適である。この2,4−ジ
クロロフェノキシ酢酸の添加量は0.1〜5mg/リットルの範囲
が望ましく、ベンジルアデニンの添加量は5mg/リットル以
下が望ましい。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明者
らは、イチゴの各部から取り出した細胞を用い、光条件
や培地中のホルモン組成(オーキシン、サイトカイニン
濃度)を適切に設定することにより、イチゴ培養細胞を
大量に製造し、アントシアニンを大量生産する方法を発
明し、特願平1−224000号、特願平2−1651
89号、特願平2−165190号として特許出願し
た。
らは、イチゴの各部から取り出した細胞を用い、光条件
や培地中のホルモン組成(オーキシン、サイトカイニン
濃度)を適切に設定することにより、イチゴ培養細胞を
大量に製造し、アントシアニンを大量生産する方法を発
明し、特願平1−224000号、特願平2−1651
89号、特願平2−165190号として特許出願し
た。
【0012】さらに本発明者らは、イチゴから得られた
細胞を用い、固体培地および液体培地中の窒素源濃度が
アントシアニン生産に及ぼす影響を検索した結果、培養
細胞内にアントシアニンを生成させる工程で、液体培地
中の窒素源濃度(硝酸体窒素及びアンモニア体窒素の濃
度)の高い液体培地と低い液体培地とを選択して用いる
ことにより、赤色系あるいは紫色系のアントシアニンを
選択的に生産できることを見出し、本発明を完成させ
た。
細胞を用い、固体培地および液体培地中の窒素源濃度が
アントシアニン生産に及ぼす影響を検索した結果、培養
細胞内にアントシアニンを生成させる工程で、液体培地
中の窒素源濃度(硝酸体窒素及びアンモニア体窒素の濃
度)の高い液体培地と低い液体培地とを選択して用いる
ことにより、赤色系あるいは紫色系のアントシアニンを
選択的に生産できることを見出し、本発明を完成させ
た。
【0013】本発明のイチゴ培養細胞を用いたアントシ
アニンの製造方法では、まず、カルス化に適当な細胞を
イチゴから無菌的に取り出す。材料のイチゴは、特定品
種に限定されることなく、種々の品種から選択して使用
することができ、例えば我国で一般に広く栽培されてい
るオランダイチゴ(Fragaria chiloensis Duchvar.
ananassa Bail)や四季なりイチゴ(Fragaria×ananas
sa)などを使用できる。
アニンの製造方法では、まず、カルス化に適当な細胞を
イチゴから無菌的に取り出す。材料のイチゴは、特定品
種に限定されることなく、種々の品種から選択して使用
することができ、例えば我国で一般に広く栽培されてい
るオランダイチゴ(Fragaria chiloensis Duchvar.
ananassa Bail)や四季なりイチゴ(Fragaria×ananas
sa)などを使用できる。
【0014】カルス化に適当な細胞としては、イチゴの
葉、茎、根、ランナーなどの各部位から得ることができ
る。これらの部位は、適当な大きさに切断した後、組織
培養において通常使用される殺菌剤中に浸漬して殺菌
し、無菌環境下に移し、滅菌水で洗浄した後、薄刃カッ
ター等を用いて1〜数mm程度の大きさの断片とし、ある
いは実体顕微鏡で観察しながら生長点を摘出する。
葉、茎、根、ランナーなどの各部位から得ることができ
る。これらの部位は、適当な大きさに切断した後、組織
培養において通常使用される殺菌剤中に浸漬して殺菌
し、無菌環境下に移し、滅菌水で洗浄した後、薄刃カッ
ター等を用いて1〜数mm程度の大きさの断片とし、ある
いは実体顕微鏡で観察しながら生長点を摘出する。
【0015】次に、得られた細胞を固体培地に置床して
カルス化を行う。このカルス化に用いられる固体培地と
しては、MS(Murashige & Skoog)培地やLS(Lin&
Staba)培地、B5培地、EM培地などの基本培地に、
オーキシンあるいはオーキシンとサイトカイニン、炭素
源としてサッカロースなどの糖、0.8〜1%程度の寒天を
添加した固体培地が使用される。
カルス化を行う。このカルス化に用いられる固体培地と
しては、MS(Murashige & Skoog)培地やLS(Lin&
Staba)培地、B5培地、EM培地などの基本培地に、
オーキシンあるいはオーキシンとサイトカイニン、炭素
源としてサッカロースなどの糖、0.8〜1%程度の寒天を
添加した固体培地が使用される。
【0016】前記オーキシンとしては、2,4−ジクロ
ロフェノキシ酢酸(以下、2,4−Dという)が特に好
適に使用され、またサイトカイニンとしてはベンジルア
デニン(以下、BAという)が好適に使用される。2,
4−Dの添加量は、0.1〜5mg/リットルの範囲が好ましい。
2,4−Dの添加量が0.1mg/リットル未満であるとカルス
形成が殆ど起こらず、添加量が5mg/リットルを越えるとカ
ルス形成が阻害されて細胞が枯れてしまう。また、BA
の添加量は5mg/リットル以下が望ましい。BAは必須では
なく、これを添加しなくても2,4−D単独の添加培地
を用いてカルスを形成することができるが、低濃度の添
加によってカルス形成が促進される。一方、BAの添加
量が5mg/リットルより多いと、カルス形成が阻害され細胞
が枯れてしまう。
ロフェノキシ酢酸(以下、2,4−Dという)が特に好
適に使用され、またサイトカイニンとしてはベンジルア
デニン(以下、BAという)が好適に使用される。2,
4−Dの添加量は、0.1〜5mg/リットルの範囲が好ましい。
2,4−Dの添加量が0.1mg/リットル未満であるとカルス
形成が殆ど起こらず、添加量が5mg/リットルを越えるとカ
ルス形成が阻害されて細胞が枯れてしまう。また、BA
の添加量は5mg/リットル以下が望ましい。BAは必須では
なく、これを添加しなくても2,4−D単独の添加培地
を用いてカルスを形成することができるが、低濃度の添
加によってカルス形成が促進される。一方、BAの添加
量が5mg/リットルより多いと、カルス形成が阻害され細胞
が枯れてしまう。
【0017】イチゴから取り出した細胞をカルス化する
ための培養は、20〜30℃程度の温度で、照度3000Lux以
下の光条件とするのが望ましい。カルスの増殖は照度30
00Lux程度の場合に良好であるが、照度をそれ以上高く
するとカルスの増殖能が低下するとともに、培養時間の
経過に伴ってカルス表面にアントシアニンが生成され、
このようにアントシアニンが生成されたカルスは、次に
液体培養を行っても培養細胞の増殖が悪いことから、大
量培養用のカルスを形成するには不適当である。
ための培養は、20〜30℃程度の温度で、照度3000Lux以
下の光条件とするのが望ましい。カルスの増殖は照度30
00Lux程度の場合に良好であるが、照度をそれ以上高く
するとカルスの増殖能が低下するとともに、培養時間の
経過に伴ってカルス表面にアントシアニンが生成され、
このようにアントシアニンが生成されたカルスは、次に
液体培養を行っても培養細胞の増殖が悪いことから、大
量培養用のカルスを形成するには不適当である。
【0018】このような条件でイチゴの細胞からカルス
を形成し、必要に応じて継代培養を行って大量培養用の
カルスを作製する。この固体培地により形成されるカル
スの内、白色〜クリーム色の柔らかいカルスは、次に液
体培地にて培養する際の増殖能が高く、一方、カルス表
面にアントシアニン等が生成して着色したり固くなった
カルスは増殖能が低い。このため大量培養用のカルス
は、白色の柔らかいカルスを選抜して用いることが望ま
しい。
を形成し、必要に応じて継代培養を行って大量培養用の
カルスを作製する。この固体培地により形成されるカル
スの内、白色〜クリーム色の柔らかいカルスは、次に液
体培地にて培養する際の増殖能が高く、一方、カルス表
面にアントシアニン等が生成して着色したり固くなった
カルスは増殖能が低い。このため大量培養用のカルス
は、白色の柔らかいカルスを選抜して用いることが望ま
しい。
【0019】次に、得られた大量培養用のカルスを液体
培地に入れ、照度3000Lux以下で振とう培養する。ここ
で使用する液体培地としては、LS培地、MS培地、B
5培地、GA培地、EM培地などを基本培地とし、これ
にオーキシンあるいはオーキシンとサイトカイニン、炭
素源としてサッカロースなどの糖を添加した液体培地が
使用される。
培地に入れ、照度3000Lux以下で振とう培養する。ここ
で使用する液体培地としては、LS培地、MS培地、B
5培地、GA培地、EM培地などを基本培地とし、これ
にオーキシンあるいはオーキシンとサイトカイニン、炭
素源としてサッカロースなどの糖を添加した液体培地が
使用される。
【0020】また、この液体培地中に添加するオーキシ
ンとサイトカイニンは、2,4−D、BAが好ましく、
それらの添加量は、先のカルス化の際に使用した固体培
地と同様に、2,4−Dが0.1〜5mg/リットル、BAが0〜5
mg/リットルの範囲とするのが好ましい。2,4−Dの添加
量が0.1mg/リットル未満であると、カルスから組織の分化
が起こったり、培養細胞が緑化して増殖速度が低下する
などの不都合が生じて好ましくない。また2,4−Dの
添加量が5mg/リットルを越えると、培養細胞の増殖が阻害
される。また、BAは必須ではなく、BAを添加しなく
ても、2,4−D単独の培地を用いて培養細胞を増殖さ
せることができるが、低濃度のBA添加により培養細胞
の増殖を促進させることができる。一方、BAの添加量
が5mg/リットルを越えると、培養細胞の増殖が阻害され
る。
ンとサイトカイニンは、2,4−D、BAが好ましく、
それらの添加量は、先のカルス化の際に使用した固体培
地と同様に、2,4−Dが0.1〜5mg/リットル、BAが0〜5
mg/リットルの範囲とするのが好ましい。2,4−Dの添加
量が0.1mg/リットル未満であると、カルスから組織の分化
が起こったり、培養細胞が緑化して増殖速度が低下する
などの不都合が生じて好ましくない。また2,4−Dの
添加量が5mg/リットルを越えると、培養細胞の増殖が阻害
される。また、BAは必須ではなく、BAを添加しなく
ても、2,4−D単独の培地を用いて培養細胞を増殖さ
せることができるが、低濃度のBA添加により培養細胞
の増殖を促進させることができる。一方、BAの添加量
が5mg/リットルを越えると、培養細胞の増殖が阻害され
る。
【0021】この液体培地を用いた大量培養(培養前
期)の条件は、温度20〜30℃とされ、光条件は照度3000
Lux以下とする。この培養において照度3000Luxより高く
すると、培養細胞が緑化して増殖が悪くなる場合があり
好ましくない。この条件で培養を行うことにより、カル
スの細胞が液体培地内で増殖し、この培養細胞を必要に
応じてスケールアップして培養し、所望量の培養細胞を
生産する。
期)の条件は、温度20〜30℃とされ、光条件は照度3000
Lux以下とする。この培養において照度3000Luxより高く
すると、培養細胞が緑化して増殖が悪くなる場合があり
好ましくない。この条件で培養を行うことにより、カル
スの細胞が液体培地内で増殖し、この培養細胞を必要に
応じてスケールアップして培養し、所望量の培養細胞を
生産する。
【0022】なお、この培養前期において使用する液体
培地は、次のアントシアニンを生成させる工程で用いる
液体培地と同一であっても良いし、異なる組成の培地を
用いても良い。例えば、培養前期においては、培養細胞
の増殖が良好なLS培地やMS培地を用い、次のアント
シアニンを生成させる工程で、種々の窒素源濃度の液体
培地に移して培養を行うことができる。
培地は、次のアントシアニンを生成させる工程で用いる
液体培地と同一であっても良いし、異なる組成の培地を
用いても良い。例えば、培養前期においては、培養細胞
の増殖が良好なLS培地やMS培地を用い、次のアント
シアニンを生成させる工程で、種々の窒素源濃度の液体
培地に移して培養を行うことができる。
【0023】次に、液体培地内で増殖した培養細胞を、
培地中の窒素源濃度が窒素(N)として800mg/培地1リットル
(以下、800Nmg/リットルと表す。)より低濃度の液体培
地と、800Nmg/リットルより高濃度の液体培地のいずれか
を用い、照度3000Lux以上、好ましくは照度3000〜8000L
uxの光条件下で培養し、培養細胞を更に増殖させなが
ら、培養細胞にアントシアニンを生成させる(培養後
期)。
培地中の窒素源濃度が窒素(N)として800mg/培地1リットル
(以下、800Nmg/リットルと表す。)より低濃度の液体培
地と、800Nmg/リットルより高濃度の液体培地のいずれか
を用い、照度3000Lux以上、好ましくは照度3000〜8000L
uxの光条件下で培養し、培養細胞を更に増殖させなが
ら、培養細胞にアントシアニンを生成させる(培養後
期)。
【0024】この培養後期の光条件が照度3000Luxより
低いと、培養細胞中にアントシアニンが十分に生成され
ず、また照度が8000Luxより高いと、培養細胞の増殖が
悪くなるとともに培養細胞のアントシアニン生産能も悪
くなる。
低いと、培養細胞中にアントシアニンが十分に生成され
ず、また照度が8000Luxより高いと、培養細胞の増殖が
悪くなるとともに培養細胞のアントシアニン生産能も悪
くなる。
【0025】培地中の窒素源濃度が800Nmg/リットルより
低濃度の培地として、組織培養において一般的に用いら
れる培地を例示すれば、B5培地、GA培地、EM培地
などであり、一方、窒素源濃度が800Nmg/リットルより高
濃度の培地としては、LS培地、MS培地がある。これ
ら培地の組成(培地1リットル中の各成分量)を表1及び表
2に示す。
低濃度の培地として、組織培養において一般的に用いら
れる培地を例示すれば、B5培地、GA培地、EM培地
などであり、一方、窒素源濃度が800Nmg/リットルより高
濃度の培地としては、LS培地、MS培地がある。これ
ら培地の組成(培地1リットル中の各成分量)を表1及び表
2に示す。
【0026】
【表1】
【表2】
【0027】これら培地の窒素源濃度、即ち硝酸態窒素
(NO3−N)とアンモニア態窒素(NH4−N)の合計
量(Nmg/リットル)を計算すると、LS培地が1174Nmg/
リットル、B5培地が375Nmg/リットル、MS培地が1169Nmg
/リットル、GA培地が444Nmg/リットル、EM培地が444Nmg
/リットルである。なお、これらの培地は単なる例示にすぎ
ず、これらの培地以外の液体培地を用いることができ
る。また、これらの培地における窒素源濃度を適宜調整
し、所望の窒素源濃度に調整して用いることもできる。
(NO3−N)とアンモニア態窒素(NH4−N)の合計
量(Nmg/リットル)を計算すると、LS培地が1174Nmg/
リットル、B5培地が375Nmg/リットル、MS培地が1169Nmg
/リットル、GA培地が444Nmg/リットル、EM培地が444Nmg
/リットルである。なお、これらの培地は単なる例示にすぎ
ず、これらの培地以外の液体培地を用いることができ
る。また、これらの培地における窒素源濃度を適宜調整
し、所望の窒素源濃度に調整して用いることもできる。
【0028】所望の窒素源濃度とした液体培地を用い、
照度3000Lux以上、20〜30℃で振とう培養することによ
り、培養細胞内にアントシアニンを生成させる。なお、
この培養後期においても必要に応じて培養のスケールア
ップを行うことが可能である。このとき、窒素源濃度が
800Nmg/リットルより低濃度の液体培地を用いると、紫色
系のアントシアニンが生成し、一方、窒素源濃度が800
Nmg/リットルより高濃度の液体培地を用いると、赤色系の
アントシアニンが生成する。
照度3000Lux以上、20〜30℃で振とう培養することによ
り、培養細胞内にアントシアニンを生成させる。なお、
この培養後期においても必要に応じて培養のスケールア
ップを行うことが可能である。このとき、窒素源濃度が
800Nmg/リットルより低濃度の液体培地を用いると、紫色
系のアントシアニンが生成し、一方、窒素源濃度が800
Nmg/リットルより高濃度の液体培地を用いると、赤色系の
アントシアニンが生成する。
【0029】次に、アントシアニン生成の終了した細胞
を液体培地から分離し、この細胞からアントシアニンを
抽出、精製してアントシアニンを製造する。培養細胞か
らアントシアニンを抽出、精製する方法は、従来既知の
方法を用いることができる。例えば、液体培地から培養
細胞を分離し、好ましくは凍結乾燥などの乾燥処理を行
い、必要に応じて粉砕し、これを塩酸酸性メタノールな
どの抽出溶媒に浸漬し、1〜複数回の抽出を行ってアン
トシアニンを抽出し、この抽出液を減圧乾固し、これを
水に溶解させた後、イオン交換樹脂を充填したカラムに
流し込んでアントシアニンを樹脂に吸着させ、塩酸エタ
ノール液等の流出液を流してアントシアニンを分離精製
する方法などが好適に用いられる。
を液体培地から分離し、この細胞からアントシアニンを
抽出、精製してアントシアニンを製造する。培養細胞か
らアントシアニンを抽出、精製する方法は、従来既知の
方法を用いることができる。例えば、液体培地から培養
細胞を分離し、好ましくは凍結乾燥などの乾燥処理を行
い、必要に応じて粉砕し、これを塩酸酸性メタノールな
どの抽出溶媒に浸漬し、1〜複数回の抽出を行ってアン
トシアニンを抽出し、この抽出液を減圧乾固し、これを
水に溶解させた後、イオン交換樹脂を充填したカラムに
流し込んでアントシアニンを樹脂に吸着させ、塩酸エタ
ノール液等の流出液を流してアントシアニンを分離精製
する方法などが好適に用いられる。
【0030】以上の各操作により、アントシアニンが製
造される。本発明によるアントシアニンの製造方法で
は、培養細胞内にアントシアニンを生成させる培養(培
養後期)において窒素源濃度が800Nmg/リットルより低濃
度の液体培地を用いることによって紫色系のアントシア
ニンが生産され、また窒素源濃度が800Nmg/リットルより
高濃度の液体培地を用いることによって赤色系のアント
シアニンが生産される。この紫色系のアントシアニンの
主成分は、デルフェニジン配糖体やシアニジン配糖体で
あり、赤色系のアントシアニンの主成分は、ペラルゴニ
ジン配糖体やペオニジン配糖体である。
造される。本発明によるアントシアニンの製造方法で
は、培養細胞内にアントシアニンを生成させる培養(培
養後期)において窒素源濃度が800Nmg/リットルより低濃
度の液体培地を用いることによって紫色系のアントシア
ニンが生産され、また窒素源濃度が800Nmg/リットルより
高濃度の液体培地を用いることによって赤色系のアント
シアニンが生産される。この紫色系のアントシアニンの
主成分は、デルフェニジン配糖体やシアニジン配糖体で
あり、赤色系のアントシアニンの主成分は、ペラルゴニ
ジン配糖体やペオニジン配糖体である。
【0031】本発明によるアントシアニンの製造方法で
は、イチゴから得られた細胞をオーキシンあるいはオー
キシンとサイトカイニンとを添加した固体培地で培養し
てカルスを形成し、次いでアントシアニン生産能の高い
カルスを、オーキシンあるいはオーキシンとサイトカイ
ニンとを添加した液体培地を用い、照度3000Lux以下の
光条件下で培養し、次いで照度3000Lux以上の光条件下
で培養して、培養細胞内にアントシアニンを生成させ、
次いで得られた培養細胞からアントシアニンを抽出して
アントシアニンを製造するので、培養のスケールアップ
を極めて容易に行うことができる。
は、イチゴから得られた細胞をオーキシンあるいはオー
キシンとサイトカイニンとを添加した固体培地で培養し
てカルスを形成し、次いでアントシアニン生産能の高い
カルスを、オーキシンあるいはオーキシンとサイトカイ
ニンとを添加した液体培地を用い、照度3000Lux以下の
光条件下で培養し、次いで照度3000Lux以上の光条件下
で培養して、培養細胞内にアントシアニンを生成させ、
次いで得られた培養細胞からアントシアニンを抽出して
アントシアニンを製造するので、培養のスケールアップ
を極めて容易に行うことができる。
【0032】即ち、イチゴの葉の細胞から誘導されたア
ントシアニン生産能の高いカルスを、まずフラスコなど
の小型培養器内で増殖させた後、増殖された培養細胞を
大型タンク培養器にスケールアップして培養し、このタ
ンク培養器内で培養細胞を照度3000Lux以下の光条件下
で増殖させた後、照度3000Lux以上の条件に切換えて培
養し、培養細胞にアントシアニンを生成させることによ
って、大量のアントシアニンを短期間にかつ容易に得る
ことができる。
ントシアニン生産能の高いカルスを、まずフラスコなど
の小型培養器内で増殖させた後、増殖された培養細胞を
大型タンク培養器にスケールアップして培養し、このタ
ンク培養器内で培養細胞を照度3000Lux以下の光条件下
で増殖させた後、照度3000Lux以上の条件に切換えて培
養し、培養細胞にアントシアニンを生成させることによ
って、大量のアントシアニンを短期間にかつ容易に得る
ことができる。
【0033】さらに、上記カルスあるいはカルスを液体
培地で増殖させた培養細胞を、照度3000Lux以下の光条
件で継代培養しておくことにより、任意の時期にこれら
細胞の大量培養を開始することができるので、栽培植物
を用いたアントシアニン生産と異なり、年間を通して平
均的にアントシアニンを製造することができる。
培地で増殖させた培養細胞を、照度3000Lux以下の光条
件で継代培養しておくことにより、任意の時期にこれら
細胞の大量培養を開始することができるので、栽培植物
を用いたアントシアニン生産と異なり、年間を通して平
均的にアントシアニンを製造することができる。
【0034】また液体培地を用いたカルス細胞の培養に
おいては、植物の通常栽培に比べて生産効率が格段に高
く、短期間で大量のアントシアニンを製造することがで
きるので、アントシアニンの製造コストを低減化するこ
とが可能となる。
おいては、植物の通常栽培に比べて生産効率が格段に高
く、短期間で大量のアントシアニンを製造することがで
きるので、アントシアニンの製造コストを低減化するこ
とが可能となる。
【0035】さらにまた、培養細胞内にアントシアニン
を生成させる工程で、培地中の窒素源濃度が800Nmg/リ
ットルより低濃度の液体培地と、800Nmg/リットルより高濃度
とした液体培地とを使い分けることによって、紫色系の
アントシアニンと、赤色系のアントシアニンとを大量に
生産できることから、アントシアニンの利用範囲を広げ
ることができる。これらのアントシアニンは、従来の着
色材料としての用途の他、色調の異なるアントシアニン
を単独でもしくは混ぜ合わせることによって赤〜紫系の
色が得られ、また人体に対する安全性の高い着色量とし
て、口紅、アイシャドー、頬紅、マニキュア、ヘアダ
イ、クリームやパウダー類などの化粧品用着色料、医薬
品用着色料、食品添加物としても好適に用いられる。
を生成させる工程で、培地中の窒素源濃度が800Nmg/リ
ットルより低濃度の液体培地と、800Nmg/リットルより高濃度
とした液体培地とを使い分けることによって、紫色系の
アントシアニンと、赤色系のアントシアニンとを大量に
生産できることから、アントシアニンの利用範囲を広げ
ることができる。これらのアントシアニンは、従来の着
色材料としての用途の他、色調の異なるアントシアニン
を単独でもしくは混ぜ合わせることによって赤〜紫系の
色が得られ、また人体に対する安全性の高い着色量とし
て、口紅、アイシャドー、頬紅、マニキュア、ヘアダ
イ、クリームやパウダー類などの化粧品用着色料、医薬
品用着色料、食品添加物としても好適に用いられる。
【0036】
【実施例】以下、本発明によるイチゴ培養細胞を用いた
アントシアニンの製造方法の実施例を示す。
アントシアニンの製造方法の実施例を示す。
【0037】(試料の調整)イチゴ(四季なりイチゴ:
Fragaria×ananassa)の幼苗を、5%中性洗剤溶液で10
分間攪拌洗浄した後、70%エタノールに入れて30秒超音
波洗浄した。その後5%NaClO水溶液に8分間浸漬し
て滅菌し、各試料をクリーンベンチ内に入れ、滅菌水で
3回洗浄した。この幼苗から葉を切り出し、細かく裁断
して1mm〜数mmの断片とした。
Fragaria×ananassa)の幼苗を、5%中性洗剤溶液で10
分間攪拌洗浄した後、70%エタノールに入れて30秒超音
波洗浄した。その後5%NaClO水溶液に8分間浸漬し
て滅菌し、各試料をクリーンベンチ内に入れ、滅菌水で
3回洗浄した。この幼苗から葉を切り出し、細かく裁断
して1mm〜数mmの断片とした。
【0038】(カルスの形成)表1に示した組成のLS
培地に2,4−Dを1mg/リットル、BAを0.5mg/リットル添
加し、1%の寒天を加えた固体培地を用い、葉の断片試
料をこの固体培地に置床し、温度25℃、照度800Luxの16
時間日長の条件で2週間培養し、カルスの形成状態を調
べた。なお、比較のために、イチゴ幼苗の茎と柄の断片
試料、及びランナーから摘出した生長点細胞を、葉の断
片試料と同様に固定培地に置床してカルス形成を行っ
た。その結果、それぞれの試料ともカルスが形成され
た。
培地に2,4−Dを1mg/リットル、BAを0.5mg/リットル添
加し、1%の寒天を加えた固体培地を用い、葉の断片試
料をこの固体培地に置床し、温度25℃、照度800Luxの16
時間日長の条件で2週間培養し、カルスの形成状態を調
べた。なお、比較のために、イチゴ幼苗の茎と柄の断片
試料、及びランナーから摘出した生長点細胞を、葉の断
片試料と同様に固定培地に置床してカルス形成を行っ
た。その結果、それぞれの試料ともカルスが形成され
た。
【0039】葉の断片試料を用い、LS培地に2,4−
Dを0〜7mg/リットル、BAを0〜5mg/リットルの範囲で添加し
た各種の固体培地を用い、これら培地に葉の断片試料を
置床してカルス形成に最適な培地ホルモン組成を調べ
た。その結果を表3に示した。
Dを0〜7mg/リットル、BAを0〜5mg/リットルの範囲で添加し
た各種の固体培地を用い、これら培地に葉の断片試料を
置床してカルス形成に最適な培地ホルモン組成を調べ
た。その結果を表3に示した。
【0040】
【表3】
【0041】表3から明らかなように、カルス形成用培
地中の2,4−D濃度は、0.1〜5mg/リットル、望ましくは
1〜2mg/リットルの範囲とし、またBAは0〜5mg/リットル、好
ましくは2mg/リットル以下の範囲が好適である。
地中の2,4−D濃度は、0.1〜5mg/リットル、望ましくは
1〜2mg/リットルの範囲とし、またBAは0〜5mg/リットル、好
ましくは2mg/リットル以下の範囲が好適である。
【0042】また、葉の断片試料および茎の断片試料を
用い、2,4−D以外のオーキシンとして、インドール
酪酸(IBA)、ナフタレン酢酸(NAA)、インドー
ル酢酸(IAA)を0.1〜5mg/リットルの範囲で加えた培地
を用い、上記葉と茎の断片試料を置床してカルス化の有
無を調べた。結果を表4に示した。
用い、2,4−D以外のオーキシンとして、インドール
酪酸(IBA)、ナフタレン酢酸(NAA)、インドー
ル酢酸(IAA)を0.1〜5mg/リットルの範囲で加えた培地
を用い、上記葉と茎の断片試料を置床してカルス化の有
無を調べた。結果を表4に示した。
【0043】
【表4】
【0044】表4に示したように、2,4−D以外のオ
ーキシン(IBA,NAA,IAA)を用いてもカルス
形成が可能であるが、2,4−Dに比べこれらのオーキ
シンはカルス形成が不良であった。
ーキシン(IBA,NAA,IAA)を用いてもカルス
形成が可能であるが、2,4−Dに比べこれらのオーキ
シンはカルス形成が不良であった。
【0045】(カルス細胞の一次培養)上記試験によ
り、2,4−Dが1mg/リットル、BAが0.1mg/リットルを含む
固体培地で、葉の断片試料から得られた白く柔らかいカ
ルスを用い、このカルスを切開して分割し、分割片を50
0mlフラスコに入れ、この中に2,4−Dを1mg/リットル、
BAを0.1mg/リットル添加したLS培地(液体培地)100ml
を入れ、照度を800Lux、3000Lux、8000Luxとし、培養温
度25℃、80r.p.m.で振とう培養し、各光条件でのカルス
の増殖を調べた。
り、2,4−Dが1mg/リットル、BAが0.1mg/リットルを含む
固体培地で、葉の断片試料から得られた白く柔らかいカ
ルスを用い、このカルスを切開して分割し、分割片を50
0mlフラスコに入れ、この中に2,4−Dを1mg/リットル、
BAを0.1mg/リットル添加したLS培地(液体培地)100ml
を入れ、照度を800Lux、3000Lux、8000Luxとし、培養温
度25℃、80r.p.m.で振とう培養し、各光条件でのカルス
の増殖を調べた。
【0046】その結果、照度800Lux及び3000Luxとした
ときにカルスの増殖が良好であった。しかし、3000Lux
で培養したカルスは、10〜14日後に培養細胞が変色して
以後の増殖が低下した。一方、照度800Luxで培養したカ
ルスは変色することもなく高い増殖率を示した。この80
0Luxの光条件で培養したカルスは、1〜2週間の培養サイ
クルで継代培養でき、同一条件でスケールアップ培養し
て培養細胞を大量生産することが可能であった。一方、
8000Luxで培養したカルスは、培養当初から増殖が不良
であり、培養開始後、数日で変色し、カルスの増殖は殆
ど見られなかった。
ときにカルスの増殖が良好であった。しかし、3000Lux
で培養したカルスは、10〜14日後に培養細胞が変色して
以後の増殖が低下した。一方、照度800Luxで培養したカ
ルスは変色することもなく高い増殖率を示した。この80
0Luxの光条件で培養したカルスは、1〜2週間の培養サイ
クルで継代培養でき、同一条件でスケールアップ培養し
て培養細胞を大量生産することが可能であった。一方、
8000Luxで培養したカルスは、培養当初から増殖が不良
であり、培養開始後、数日で変色し、カルスの増殖は殆
ど見られなかった。
【0047】これらの結果より、イチゴの細胞から誘導
したカルスを、照度3000Lux以下の温度条件で液体培養
することにより、カルスを増殖させることができ、この
条件でスケールアップ培養することによって培養細胞の
大量生産が可能であることが判明した。また、液体培地
中に添加するオーキシン或いはオーキシンとサイトカイ
ニンの種類及びそれらの添加量は、固体培地によるカル
ス形成の場合と同様に、オーキシンとしては2,4−D
が好ましく、その添加量は0.1〜5mg/リットル、好ましくは
1〜2mg/リットルの範囲が望ましい。また、サイトカイニン
としてはBAなどが使用でき、BAの添加量は0〜5mg/
リットル、好ましくは2mg/リットル以下の条件が好適であっ
た。
したカルスを、照度3000Lux以下の温度条件で液体培養
することにより、カルスを増殖させることができ、この
条件でスケールアップ培養することによって培養細胞の
大量生産が可能であることが判明した。また、液体培地
中に添加するオーキシン或いはオーキシンとサイトカイ
ニンの種類及びそれらの添加量は、固体培地によるカル
ス形成の場合と同様に、オーキシンとしては2,4−D
が好ましく、その添加量は0.1〜5mg/リットル、好ましくは
1〜2mg/リットルの範囲が望ましい。また、サイトカイニン
としてはBAなどが使用でき、BAの添加量は0〜5mg/
リットル、好ましくは2mg/リットル以下の条件が好適であっ
た。
【0048】(カルス二次培養−1)葉の断片試料から
得られたカルスを照度800Luxの光条件で2週間一次培養
した後、この培養細胞2g(湿重量)を500mlフラスコに
入れ、これに表1に示した組成のB5培地(窒素源濃度
が375Nmg/リットル)に、2,4−Dを1mg/リットル、BAを
0.1mg/リットルを添加した液体培地100mlを入れ、光条件を
8000Lux連続光照射とし、培養温度25℃、80r.p.m.で振
とう培養した。
得られたカルスを照度800Luxの光条件で2週間一次培養
した後、この培養細胞2g(湿重量)を500mlフラスコに
入れ、これに表1に示した組成のB5培地(窒素源濃度
が375Nmg/リットル)に、2,4−Dを1mg/リットル、BAを
0.1mg/リットルを添加した液体培地100mlを入れ、光条件を
8000Lux連続光照射とし、培養温度25℃、80r.p.m.で振
とう培養した。
【0049】(カルス二次培養−2)同じく一次培養に
よって得られた培養細胞2g(湿重量)を500mlフラスコ
に入れ、LS培地(窒素源濃度が1175Nmg/リットル)に
2,4−Dを1mg/リットル、BAを0.1mg/リットルを添加した
液体培地100mlを入れ、カルス二次培養−1と同様に培
養した。
よって得られた培養細胞2g(湿重量)を500mlフラスコ
に入れ、LS培地(窒素源濃度が1175Nmg/リットル)に
2,4−Dを1mg/リットル、BAを0.1mg/リットルを添加した
液体培地100mlを入れ、カルス二次培養−1と同様に培
養した。
【0050】(アントシアニンの分離)前述した二次培
養−1,2とも2週間培養し、フラスコ内の培養細胞を
取り出し水洗浄した。二次培養−1によって得られた培
養細胞は紫色であり、二次培養−2によって得られた培
養細胞は鮮やかな赤色であった。これらの培養細胞に塩
酸酸性メタノールを加え、破砕しながらアントシアニン
を抽出した。これらの抽出液はエバポレータによって乾
固し、二次培養−1により得られた紫色系のアントシア
ニン(アントシアニン)と、二次培養−2により得ら
れた赤色系のアントシアニン(アントシアニン)とを
得た。
養−1,2とも2週間培養し、フラスコ内の培養細胞を
取り出し水洗浄した。二次培養−1によって得られた培
養細胞は紫色であり、二次培養−2によって得られた培
養細胞は鮮やかな赤色であった。これらの培養細胞に塩
酸酸性メタノールを加え、破砕しながらアントシアニン
を抽出した。これらの抽出液はエバポレータによって乾
固し、二次培養−1により得られた紫色系のアントシア
ニン(アントシアニン)と、二次培養−2により得ら
れた赤色系のアントシアニン(アントシアニン)とを
得た。
【0051】得られたアントシアニンを薄層クロマトグ
ラフィーにより展開し、各種アントシアニン標準品と比
較して定性試験を行った。この薄層クロマトグラフィー
では、一次展開溶媒として、イソブタノール:酢酸:水
=8:2:3混合溶媒を用い、また二次展開溶媒として、
酢酸:塩酸:水=15:3:82を用いた。またアントシア
ニン標準品としては、ペラルゴニジン、ペオニジン、シ
アニジン及びデルフェニジンの各グルコシドを用いた。
ラフィーにより展開し、各種アントシアニン標準品と比
較して定性試験を行った。この薄層クロマトグラフィー
では、一次展開溶媒として、イソブタノール:酢酸:水
=8:2:3混合溶媒を用い、また二次展開溶媒として、
酢酸:塩酸:水=15:3:82を用いた。またアントシア
ニン標準品としては、ペラルゴニジン、ペオニジン、シ
アニジン及びデルフェニジンの各グルコシドを用いた。
【0052】この薄層クロマトグラフィ−による定性試
験の結果、アントシアニンには紫色系のシアニジン配
糖体及びデルフェニジン配糖体が多く含まれ、ペラルゴ
ニジン配糖体等の赤色系アントシアニンは少量であっ
た。またアントシアニンには、赤色系のペラルゴニジ
ン配糖体及びペオニジン配糖体が多く含まれ、シアニジ
ン配糖体及びデルフェニジン配糖体は少量であった。
験の結果、アントシアニンには紫色系のシアニジン配
糖体及びデルフェニジン配糖体が多く含まれ、ペラルゴ
ニジン配糖体等の赤色系アントシアニンは少量であっ
た。またアントシアニンには、赤色系のペラルゴニジ
ン配糖体及びペオニジン配糖体が多く含まれ、シアニジ
ン配糖体及びデルフェニジン配糖体は少量であった。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、イチ
ゴから得られた細胞をオーキシンあるいはオーキシンと
サイトカイニンとを添加した固体培地で培養してカルス
を形成し、次いでオーキシンあるいはオーキシンとサイ
トカイニンとを添加した液体培地を用い、照度3000Lux
以下の光条件下でカルス細胞の培養を行い、次いで照度
3000Lux以上の光条件下で培養し培養細胞内にアントシ
アニンを生成させ、次いで得られた培養細胞からアント
シアニンを抽出してアントシアニンを製造する。イチゴ
の葉から形成したカルスを液体培養する際に培養のスケ
ールアップを極めて容易に行うことができ、培養のスケ
ールアップを行うことによって大量の培養細胞を得るこ
とができ、アントシアニンを大量生産することができ
る。
ゴから得られた細胞をオーキシンあるいはオーキシンと
サイトカイニンとを添加した固体培地で培養してカルス
を形成し、次いでオーキシンあるいはオーキシンとサイ
トカイニンとを添加した液体培地を用い、照度3000Lux
以下の光条件下でカルス細胞の培養を行い、次いで照度
3000Lux以上の光条件下で培養し培養細胞内にアントシ
アニンを生成させ、次いで得られた培養細胞からアント
シアニンを抽出してアントシアニンを製造する。イチゴ
の葉から形成したカルスを液体培養する際に培養のスケ
ールアップを極めて容易に行うことができ、培養のスケ
ールアップを行うことによって大量の培養細胞を得るこ
とができ、アントシアニンを大量生産することができ
る。
【0054】また、上記カルスあるいはカルスを液体培
地で増殖させた培養細胞を、照度3000Lux以下の光条件
で継代培養しておくことにより、任意の時期にカルス細
胞の大量培養を開始することができるので、製造時期や
製造量を任意に計画でき、その計画に沿って確実に製造
を実施することが可能である。
地で増殖させた培養細胞を、照度3000Lux以下の光条件
で継代培養しておくことにより、任意の時期にカルス細
胞の大量培養を開始することができるので、製造時期や
製造量を任意に計画でき、その計画に沿って確実に製造
を実施することが可能である。
【0055】また、液体培地を用いたカルス細胞の培養
は、イチゴ等原料植物の通常培養に比べて生産効率が格
段に高く、タンク培養器などの設備を用いて短期間で大
量の培養細胞を作り、アントシアニンを製造することが
できるので、アントシアニンの生産コストを低減化する
ことができる。
は、イチゴ等原料植物の通常培養に比べて生産効率が格
段に高く、タンク培養器などの設備を用いて短期間で大
量の培養細胞を作り、アントシアニンを製造することが
できるので、アントシアニンの生産コストを低減化する
ことができる。
【0056】さらにまた、本発明では培養細胞内にアン
トシアニンを生成させる工程で、培地中の窒素源濃度が
800Nmg/リットルより低濃度の液体培地と、800Nmg/リットル
より高濃度とした液体培地とを使い分けることによっ
て、紫色系のアントシアニンと、赤色系のアントシアニ
ンとを大量に生産できることから、アントシアニンの利
用範囲を広げることができる。
トシアニンを生成させる工程で、培地中の窒素源濃度が
800Nmg/リットルより低濃度の液体培地と、800Nmg/リットル
より高濃度とした液体培地とを使い分けることによっ
て、紫色系のアントシアニンと、赤色系のアントシアニ
ンとを大量に生産できることから、アントシアニンの利
用範囲を広げることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 イチゴから得られた細胞をオーキシンあ
るいはオーキシンとサイトカイニンとを添加した固体培
地で培養してカルスを形成する工程と、 次いでカルス細胞をオーキシンあるいはオーキシンとサ
イトカイニンとを添加した液体培地を用い、照度3000Lu
x以下の光条件下で培養する工程と、 次いで培養細胞を照度3000Lux以上の光条件下で培養し
培養細胞内にアントシアニンを生成させる工程と、 次いで得られた培養細胞からアントシアニンを抽出する
工程とを具備し、 前記培養細胞内にアントシアニンを生成させる工程で、
培地中の窒素源濃度を、窒素として800mg/培地1リットルよ
りも低濃度とした液体培地と、窒素として800mg/培地1
リットルよりも高濃度とした液体培地のいずれか一方の液体
培地を用いて、色の異なるアントシアニンを選択的に生
産することを特徴とするイチゴ培養細胞を用いたアント
シアニンの製造方法。 - 【請求項2】 前記培養細胞内にアントシアニンを生成
させる工程で、窒素源濃度を、窒素として800mg/培地1
リットルよりも低濃度とした液体培地を用い、紫色系のアン
トシアニンを生産することを特徴とする請求項1記載の
イチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法。 - 【請求項3】 前記培養細胞内にアントシアニンを生成
させる工程で、窒素源濃度を、窒素として800mg/培地1
リットルよりも高濃度とした液体培地を用い、赤色系のアン
トシアニンを生産することを特徴とする請求項1記載の
イチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法。 - 【請求項4】 前記固体培地及び液体培地に添加するオ
ーキシンが2,4−ジクロロフェノキシ酢酸であり、添
加するサイトカイニンがベンジルアデニンであることを
特徴とする請求項1記載のイチゴ培養細胞を用いたアン
トシアニンの製造方法。 - 【請求項5】 固体培地及び液体培地に添加する2,4
−ジクロロフェノキシ酢酸の添加量を0.1〜5mg/リットルと
し、ベンジルアデニンの添加量を5mg/リットル以下と
したことを特徴とする請求項4記載のイチゴ培養細胞を
用いたアントシアニンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3290204A JPH05184380A (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | イチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3290204A JPH05184380A (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | イチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05184380A true JPH05184380A (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=17753104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3290204A Withdrawn JPH05184380A (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | イチゴ培養細胞を用いたアントシアニンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH05184380A (ja) |
-
1991
- 1991-11-06 JP JP3290204A patent/JPH05184380A/ja not_active Withdrawn
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