JP2001275324A - 車両用回転電機 - Google Patents

車両用回転電機

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JP2001275324A JP2000091859A JP2000091859A JP2001275324A JP 2001275324 A JP2001275324 A JP 2001275324A JP 2000091859 A JP2000091859 A JP 2000091859A JP 2000091859 A JP2000091859 A JP 2000091859A JP 2001275324 A JP2001275324 A JP 2001275324A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】固定子鉄心固定及び位置決めが容易な固定子鉄
心一端支持構造のラジアルエアギャップ型の回転電機を
用いた車両用回転電機を提供すること。 【解決手段】固定子鉄心一端支持構造のラジアルエアギ
ャップ型の回転電機を用いた車両用回転電機において、
多数の支持ピン7を固定子鉄心20のコアバックに軸方
向に圧入し、これら支持ピン7の一端部をハウジング1
の径方向壁部100aの貫通孔102に挿通、固定する
ことにより、固定子鉄心20をハウジング1に一端支持
する。このようにすれば、固定子鉄心20の固定作業及
び位置決め作業が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪の駆動に好適
な車両用回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のラジアルエアギャップ型の回転電
機は、固定子鉄心の外周面をハウジングの内周面に固定
するのが通常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ラジアルエア
ギャップ型の回転電機において、回転子の軸方向一端部
を回転軸に結合し、更に、固定子鉄心を回転子の径内側
に配置する構造では、固定子鉄心は軸方向他端側にてハ
ウジングに一端支持する必要がある。
【0004】上述した固定子鉄心一端支持構造では、た
とえば、固定子鉄心に軸方向に貫通孔を設け、この貫通
孔にスル−ボルトを挿通して、ハウジングの径方向壁部
(径方向に延在する壁部)に締結することが考えられ
る。
【0005】けれども、固定子鉄心は回転子に対して微
小かつ一定の径方向隙間を挟んで対面する必要が有り、
上記固定子鉄心固定方法では、締結の際、固定子鉄心の
径方向位置決め(芯出し)や軸方向位置決めが容易では
ないという問題があった。
【0006】本発明は上記の問題点に鑑みなされたもの
であり、固定子鉄心固定及び位置決めが容易な固定子鉄
心一端支持構造のラジアルエアギャップ型の回転電機を
用いた車両用回転電機を提供することを、その目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の車両用回転電機は、車軸にトルクを伝達する
回転子と、前記回転子の周面に対面する周面を有してハ
ウジングに固定される固定子とを備える車両用回転電機
において、前記回転子は、内周面が前記固定子の外周面
に電磁結合する外側ロータ部と、外周面が前記固定子の
内周面に電磁結合する内側ロータ部とを有し、前記固定
子は、前記内側ロータ部及び外側ロータ部との間に配置
される固定子鉄心と、前記固定子に巻装されて前記両ロ
−タ部と電磁結合する1セットの多相巻線からなる固定
子巻線とを有し、前記固定子鉄心は、コアバックと、前
記コアバックの径方向外側に周方向所定ピッチで形成さ
れた多数の外周側スロット及びティースと、前記コアバ
ックの径方向内側に周方向所定ピッチで形成された多数
の内周側スロット及びティースとを有し、前記固定子鉄
心は、前記コアバックの孔に軸方向に圧入された多数の
支持ピンの端部を前記ハウジングの径方向壁部に固定し
てなることを特徴としている。
【0008】すなわち、本構成では、固定子鉄心一端支
持構造のラジアルエアギャップ型の回転電機を用いた車
両用回転電機において、多数の支持ピンを固定子鉄心の
コアバックに軸方向に圧入し、これら支持ピンの一端部
をハウジングの径方向壁部の貫通孔に挿通、固定するこ
とにより、固定子鉄心をハウジングに一端支持する。
【0009】このようにすれば、固定子鉄心の固定作業
及び位置決め作業が上述した固定子鉄心の孔にスル−ボ
ルトを挿通して、固定子鉄心をハウジングに固定する場
合より格段に容易となる。
【0010】更に詳しく説明すれば、支持ピンは固定子
鉄心の孔(好適には貫通孔)に圧入されているので、固
定子鉄心の孔及びハウジングの径方向壁部(径方向に延
在する壁部)の貫通孔の位置精度及び面精度さえ確保す
れば、圧入及び締結という簡単な作業により固定子鉄心
の径方向位置精度を確保することができ、固定子鉄心の
径方向位置決めに必要な熟練精密作業を省略することが
できる。
【0011】特に、この固定子鉄心は重く更に固定子巻
線が巻装されているため、ハウジングの径方向壁部に対
して精密に位置決めし、その状態を維持しつつ締結を行
うことは簡単ではない。これに比較して、本構成は、支
持ピンを径方向壁部の貫通孔に固定するだけで固定子鉄
心の高精度の芯出しを実現でき、作業性が容易となる。
【0012】なお、固定子鉄心の孔は、コアシ−トの打
ち抜き時に最終孔径より僅かに小さい孔を形成してお
き、これら打ち抜き成形コアシ−トを積層固定後、孔内
部を最終形状に仕上げることが好ましい。
【0013】請求項2記載の構成によれば請求項1記載
の車両用回転電機において、前記固定子巻線は、互いに
近接する前記外周側スロット及び前記内周側スロットの
各対にそれぞれ集中巻きされた各集中巻きコイル部を接
続して構成されている。
【0014】このようにすれば、固定子鉄心に圧入され
た支持ピンの近傍の固定子巻線のコイルエンドを小型化
することができ、支持ピンを径方向壁部に固定する作業
が容易となる。 更に説明すると、この車両用回転電機
は、円筒状の固定子鉄心の外周側スロット及びそれと周
方向略同位置(ここでは1スロットピッチ以下をいう)
の内周側スロットにコイルを集中巻きして集中巻きコイ
ル部を形成し、この固定子(ステータともいう)の両周
面に個別に対面して一対の回転子(ロ−タともいう)を
設け、径外側の回転子を外側ロータ部、径内側の回転子
を内側ロータ部という。
【0015】周方向略同位置に存在するその径方向内外
の一対のスロットに容易に集中巻きコイル部が巻装され
るため、この集中巻きコイル部の周方向への渡り線は最
小となり、コイルエンドも最小とすることができる。そ
の結果、コイルエンドの軸方向飛び出し量の短縮及び固
定子鉄心の両周面の利用により従来に比較して格段の短
軸長化を実現できるとともに、磁気抵抗が小さく、か
つ、電機子コイルの漏れインダクタンスや電気抵抗を低
減できが短縮できるため従来と比較して格段の高出力
化、高効率化が可能となる。
【0016】請求項3記載の構成によれば請求項1記載
の車両用回転電機において、前記支持ピンは、前記ハウ
ジングの前記径方向壁部に締結され、前記支持ピンは、
固定子側に向けて形成される前記ハウジングの座面に当
接する位置決め端面を有する。
【0017】このようにすれば、支持ピンの径方向壁部
への締結により同時に固定子鉄心の軸方向位置決めを行
うことができるので、作業性が一層向上する。構造の複
雑化も生じない。
【0018】なお、座面は、たとえばアルミダイキャス
トなどのような高精度の表面形成方式を採用すれば座面
形成工程を必要としない。
【0019】請求項4記載の構成によれば請求項1記載
の車両用回転電機において、前記支持ピンは、前記ハウ
ジングの前記径方向壁部に締結され、前記支持ピンは、
前記径方向壁部の孔の内周面に当接する位置決め周面を
有することを特徴としている。
【0020】このようにすれば、支持ピンの径方向壁部
への締結により同時に固定子鉄心の径方向位置決めを行
うことができるので、作業性が一層向上する。
【0021】また、支持ピンが貫通するための貫通孔の
形成作業と同時的(その仕上げ時)に位置決め周面を形
成することができるので、支持ピン締結以外の作業工程
が複雑化することも抑止することができる。
【0022】なお、位置決め周面と当接する径方向壁部
の貫通孔の内周面はたとえばアルミダイキャストなどの
ような高精度の表面形成方式を採用すれば簡単に作製す
ることができる。
【0023】請求項5記載の構成によれば請求項3及び
4記載の車両用回転電機において、前記支持ピンの前記
位置決め周面及び位置決め端面は、前記径方向壁部の孔
内の段差に当接するので、支持ピンの貫通孔への挿入に
より固定子鉄心の径方向位置決め(芯出し)と軸方向位
置決めとを同時に行うことができる。
【0024】請求項6記載の構成によれば請求項1記載
の車両用回転電機において、各前記支持ピン間の各間隔
は同一でない。
【0025】このようにすれば、互いに隣接する各支持
ピン間のスパンが多種類となるので、固定子鉄心の制振
性が向上する。
【0026】請求項7記載の構成によれば請求項6記載
の車両用回転電機において、前記支持ピン及びハウジン
グは透磁性を有し、前記各支持ピンのうちの任意の一対
は、電気角度で略180度離れた位置に配置されない。
【0027】このようにすれば、支持ピン及びハウジン
グを経由する漏れ磁気回路の磁束を低減することがで
き、効率が向上する。
【0028】請求項8記載の構成によれば請求項1記載
の車両用回転電機において、前記支持ピンは、一端面が
前記ハウジングの径方向壁部に当接し、他端面が前記固
定子の端面に当接する径大部を有する。
【0029】このようにすれば、ハウジングに対する固
定子鉄心の変位を抑止して固定子鉄心の制振動性を向上
することができる。
【0030】請求項9記載の構成によれば請求項1記載
の車両用回転電機において、前記ハウジングの径方向壁
部は、前記孔の周囲に位置して軸方向に突設されて前記
固定子鉄心の端面に当接する突起を有することを特徴と
している。
【0031】このようにすれば、ハウジングに対する固
定子鉄心の変位を抑止して固定子鉄心の制振動性を向上
することができ、支持ピンにも汎用のものを採用するこ
とができる。また、ハウジングは鋳造、ダイキャスト成
形で製造することができるので、ハウジング製造工程の
複雑化も抑止することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の車両用回転電機の好適な
実施形態を図面を参照して以下に説明する。
【0033】
【実施例1】本発明の車両用回転電機を内燃機関駆動車
に適用した実施例を以下に説明する。
【0034】(全体構造)図1は、この内燃機関駆動車
のパワートレインの車両用回転電機近傍を示す軸方向模
式断面図を示す。
【0035】100はハウジング、101はエンジンの
クランクシャフト、400はクラッチ機構、500は図
示しないギヤ機構の入力軸、1は車両用回転電機であ
る。
【0036】車両用回転電機1は、固定子2、外側ロー
タ部3、内側ロータ部4、回転子支持フレ−ム5、棒状
支持部材7を有している。
【0037】外側ロータ部3及び内側ロータ部4は本発
明で言う回転子を構成しており、外側ロータ部3の内周
面は小電磁ギャップを隔てて固定子2の外周面に電磁結
合し、内側ロータ部4の外周面は小電磁ギャップを隔て
て固定子2の外周面に電磁結合している。
【0038】両ロ−タ部3、4は内部に永久磁石が埋設
された積層電磁鋼板31、41からなる公知の埋め込み
永久磁石型ロ−タである。ロータ部3の永久磁石は薄板
状に形成されて、積層電磁鋼板31内に軸方向に周方向
等ピッチで貫設された多数の永久磁石収容溝に個別に埋
設され、ロータ部4の永久磁石は薄板状に形成されて、
積層電磁鋼板41内に軸方向に周方向等ピッチで貫設さ
れた多数の永久磁石収容溝に個別に埋設されている。
【0039】これら両永久磁石は厚さ方向すなわち略径
方向に磁化されている。両ロータ部3、4の永久磁石は
周方向等位置に埋設されており、同位置の両ロータ部
3、4の永久磁石は固定子2側に同極性の磁極を有す
る。これにより、積層電磁鋼板31の内周面及び積層電
磁鋼板41の内周面には永久磁石と周方向同位置にて磁
極面が周方向所定ピッチで生じ、外側ロータ部3の磁極
面と内側ロータ部4の磁極面とは周方向同位置にて同一
極性となっている。
【0040】回転子支持フレ−ム5は、外側ロータ部3
の外周面が固定される外側筒部51と、内側ロータ部4
の内周面が固定される内側筒部52と、径方向へ延在し
て両筒部51、52のリア側の端部同士を連結する円盤
部53とを有し、内側筒部52の前端はクランクシャフ
ト101に締結されている。
【0041】固定子2は、外側ロータ部3及び内側ロー
タ部4の間の径方向隙間に配置される固定子鉄心20に
巻装されて両ロ−タ部3、4と電磁結合する固定子巻線
(電機子コイル)21とからなる。
【0042】固定子鉄心20は、輪板形状をもつ多数の
電磁鋼板を軸方向に積層してなる積層電磁鋼板からな
り、図2の部分展開図を参照して説明すれば、コアバッ
ク201と、コアバック201の径方向外側に周方向所
定ピッチで形成された多数の外周側スロット202及び
ティース203と、コアバック201の径方向内側に周
方向所定ピッチで形成された多数の内周側スロット20
4及びティース205とを有している。
【0043】(固定子鉄心20及び棒状支持部材(本発
明でいう支持ピン)7の説明)固定子鉄心20及び棒状
支持部材7を図2、図3を参照して説明する。固定子鉄
心20は、ティースの周方向所定位置において軸方向に
貫設された孔200を有し、その中の1個は他の全てに
対する回転対称位置から1スロットピッチ以上時計方向
又は反時計方向にずれている。
【0044】各孔200には、ボルト状の棒状支持部材
7が圧入されている。
【0045】棒状支持部材7の先端部は、ハウジング1
00の径方向壁部100aに軸方向へ開口された貫通孔
102を貫通して、その先端部に形成された螺子部70
にはナット71が螺合している。
【0046】棒状支持部材7は、径大部72を有し、径
大部72は貫通孔102内に形成された段差部103に
当接している。更に説明すると、径大部72の前端面部
は段差部103の径方向に形成された座面(位置決め端
面)に当接し、これにより、ナット71と径大部72の
前端面部とでハウジング100の径方向壁部100aを
軸方向に挟圧している。これにより固定子鉄心20の軸
方向位置が決定される。
【0047】径大部72の外周面は段差部103の内周
面(位置決め周面)に当接し、これにより棒状支持部材
7の径方向位置が決定される。径大部72よりも先端側
の部分は径大部72よりも径小に形成され、容易に貫通
孔102に挿通可能となっている。
【0048】72aは、棒状支持部材7の径大頭部であ
り、固定子鉄心20のリア側端面に当接している。
【0049】固定子巻線21は、図4の部分展開図を参
照して説明すれば、周方向同位置の外周側スロット20
2及び内周側スロット204にそれぞれ集中巻きされた
集中巻きコイル部210を外周側スロット202のスロ
ット数(=内周側スロット204のスロット数)だけ有
している。ただし、図4では、U相の集中巻きコイル部
210だけを図示している。したがって、棒状支持部材
7は、周方向に隣接する2つの集中巻きコイル部210
の間に位置してコアバック201を貫通している。
【0050】各集中巻きコイル部210の巻き初め端2
101及び巻き終わり端2102は軸方向フロント側に
突出され、星型接続の固定子巻線21の各相巻線は、同
相のすべての集中巻きコイル部210を並列接続して構
成されている(図4参照)。なお、U相の各集中巻きコ
イル部210は、3スロットごとに巻装されている。た
だし、奇数番目の集中巻きコイル部210と偶数番目の
集中巻きコイル部210との通電方向を逆とするため
に、図4に示すように、奇数番目の集中巻きコイル部2
10の巻き初め端2101及び偶数番目の集中巻きコイ
ル部210の巻き終わり端2102がU相出力端部91
に接続され、同様に偶数番目の集中巻きコイル部210
の巻き初め端2101及び奇数番目の集中巻きコイル部
の巻き終わり端2102が中性点をなす中性点端子部9
4に接続されている。 (動作)次に、この車両用回転電機の動作を説明する。
【0051】この車両用回転電機1は三相同期機であ
り、回転子の位置は図示しない回転センサで検出され
る。回転子の位置に応じた位相をもつ三相交流電圧を星
型接続の固定子巻線21に通電すると、固定子巻線21
がそれぞれ形成する回転磁界により外側ロータ部3及び
内側ロータ部4にトルクが生じ、車両用回転電機1はク
ランクシャフト101を通じて内燃機関を始動する。そ
の後、この車両用回転電機1は、トルクアシスト又は回
生制動又は発電を行うのは従来の車両用回転電機と同じ
である。
【0052】この実施例の車両用回転電機によれば、小
型で高出力の車両用回転電機を実現することができ、特
に、固定子鉄心20を分割することなく固定子巻線21
のコイルエンド部を従来より格段に縮小することがで
き、固定子鉄心20の一端支持も容易となる。
【0053】(実施例効果)この実施例の固定子鉄心一
端支持構造のラジアルエアギャップ型の車両用回転電機
では、多数の棒状支持部材7を固定子鉄心20のコアバ
ック201に軸方向に圧入し、これら棒状支持部材7の
一端部をハウジング100の径方向壁部100aの貫通
孔12に挿通、固定することにより、固定子鉄心20を
径方向壁部100aに一端支持する。
【0054】このようにすれば、固定子鉄心20の固定
作業及び位置決め作業が格段に容易となる。
【0055】棒状支持部材7は、径方向壁部100aに
締結され、棒状支持部材7の径大部72の位置決め周面
及び位置決め端面は、径方向壁部100aの貫通孔10
2内の段差に当接するので、棒状支持部材7の貫通孔1
02への挿入により固定子鉄心2の径方向位置決め(芯
出し)と軸方向位置決めとを同時に行うことができる。
【0056】各棒状支持部材7間の各間隔は同一でない
ので、固定子鉄心20の機械的共振を抑止することがで
きる。
【0057】棒状支持部材7及びハウジング100は透
磁性を有し、各棒状支持部材7のうちの任意の一対は、
電気角度で略180度離れた位置に配置されないので、
棒状支持部材7及びハウジング100を経由する漏れ磁
気回路の磁束を低減することができ、効率が向上する。 (変形態様1)実施例1の変形態様を図5に示す。
【0058】この態様では、棒状支持部材7は、径大部
72に隣接して更に径大のスペ−サ部73を有してい
る。このスペ−サ部73の一端面は径方向壁部100a
に、他端面は固定子鉄心20の端面に当接している。こ
のようにすれば、スペ−サ部73が固定子鉄心20の軸
方向位置決めを行う機能とともに、径方向壁部100a
に一端支持される固定子鉄心20が棒状支持部材7(特
にそのスペ−サ部73)の径方向への弾性変形による径
方向への振れを低減することができるので、固定子鉄心
20の径方向振動を低減することができる。また、固定
子鉄心20の熱はスペ−サ部73を通じて良好に径方向
壁部100aに伝達される。
【0059】なお、当然、この態様では、棒状支持部材
7の径大部72の径方向端面は貫通孔102内の段差に
当接せず、この部位での固定子鉄心20の位置決めはな
されず、径大部72はその外周面により径方向の位置決
めのみを行う。
【0060】
【実施例2】本発明の車両用回転電機の他の実施例を図
6、図7を参照して以下に説明する。ただし、実施例1
の構成要素と主要機能が共通する構成要素には同一符号
を付して理解を容易とする場合もある。
【0061】この車両用回転電機は実施例1の車両用回
転電機において、固定子2を径方向へ三段に重ねたもの
であり、したがって、4段のロータ部201〜204が
配置されている。ただし、図7では簡素化のためにロー
タ部203と固定子2を一段図示省略し、固定子鉄心2
0を図示省略し、固定子巻線21を模式的に図示する。
【0062】各固定子2は、本質的に実施例1と同一構
造をもつが、各外周側スロット202及び内周側スロッ
ト204は、軸方向両端部において外側に向かうにつれ
て次第に深く形成されている。このようにすれば、固定
子巻線21のコイルエンド部の軸方向突出幅を短縮する
ことができるので、その分だけ軸方向長が短い車両用回
転電機を実現することができる。また、コイルエンド部
の総延長距離を減らすことができるので、その漏れイン
ダクタンス及び電気抵抗を減らすことができ、効率及び
出力を改善することができる。
【0063】4段に重ねられたロータ部201〜204
は、永久磁石界磁ロ−タ構造をもつ点で実施例1と同じ
であるが、この実施例では、ロータ部201〜204
は、円筒セラミック磁石を成型中及び成型後に図8に示
すパタ−ンに着磁して構成している。もちろん、実施例
1と同様に永久磁石埋めこみ型のロータ部201〜20
4や永久磁石表面配置型のロ−タなど種々のロ−タを採
用することができる。
【0064】ただし、この実施例では、図7に示すよう
に、ロータ部201〜204のうち、固定子2を挟んで
対向する二つのロータ部は、周方向同位置にて同一極性
の磁極面を有する。ここでいう磁極面とは、Nで示すN
極面と、Sで示すS極面とをいう。更に、この実施例で
は、2つの固定子2により径方向に挟まれる中間のロー
タ部202、203の内周面と外周面とは周方向同位置
で逆極性の磁極面をもつ。
【0065】このようにすれば、中間のロータ部20
2、203は主として径方向に着磁することができるの
で、ロ−タ部202、203は本質的にヨ−ク部を必要
としないことがわかる。ただし、中間のロータ部20
2、203は径方向両側の電磁結合面をもつのでそのA
Tはロータ部201、204の二倍とすることが好適で
ある。いずれにせよ、この車両用回転電機は径方向へ合
計6個の電磁結合面をもち、実施例1の単段構成に比較
して原理的に3倍のトルクを発生することができる。
【0066】つまり、中間の固定子202、203とし
ての各円筒セラミック磁石は各N極磁極面Nと各S極磁
極面Sとの周方向中間部において、大きな磁路断面積を
もつ必要がない。そこで、この実施例ではこの周方向中
間部に通風用の軸方向貫通孔300を設けている。原理
的にはこの周方向中間部は非磁性とすることも可能であ
る。当然、一部の軸方向貫通孔300を、固定子20
2、203としての各円筒セラミック磁石を回転子支持
フレ−ム5の円盤部53に固定する棒状支持部材挿通の
ために用いてもよい。ただし、この実施例では、円筒セ
ラミック磁石で一体に形成された各ロータ部201〜2
04の回転子支持フレ−ム5側の端部は径方向に薄く形
成され、回転子支持フレ−ム5に凹設された凹部に差し
込まれて固定されている。
【0067】この実施例では、最径小側及び最径大側の
ロータ部201、204は、回転子支持フレ−ム5の円
筒状ヨ−ク部51、52により磁路を形成しているが、
ロータ部201、204自身で磁路を形成すれば、回転
子支持フレ−ム5はアルミダイキャストなどの軽量品と
することができる。なお、この実施例では、ロータ部2
01、204は周方向に隣接する2つの磁極面間を省略
することができる。実施例1と同様、ロータ部201〜
204は、埋めこみ磁石型又は表面磁石型とすることが
でき、後者の場合、ロータ部202、203は径内側と
径外側とに永久磁石を設けることが必要となる。
【0068】この実施例によれば、径方向へ多段にロー
タ部201〜204及び固定子2を重ねたので実施例1
より更に小型高出力化を実現できる。このような多段構
造は、固定子巻線21におけるスロット内の導体部に対
するコイルエンド部の割合が増大することによる弊害が
従来は大きかったが、本構成の集中巻きコイル部210
を用いる方式では、コイルエンド部の総延長距離を従来
より格段に低減できるため、コイルエンド部数増大の弊
害を抑止しつつ、多段化による回転電機の軸方向長短縮
及び出力増大を図ることができるものである。
【0069】また、この実施例では、径方向中間のロー
タ部202、203は主として軸方向に磁束が流れる構
成とすることができるので、1個の中間のロ−タ部は実
施例1における実質2個のロータ部に相当し、かつ、中
間のロータ部202、203は磁束を周方向へ流すヨ−
ク部をもつ必要がない。このため、更に小型高出力化を
実現することができる。 (径方向壁部100aへの固定子鉄心20の固定)この
実施例では、径方向壁部100aは、図6に示すよう
に、突出して固定子鉄心20のフロント側の端面に当接
する多数の突部100bをもつ。これら突部100b
は、それぞれ集中巻きされて周方向に隣接する集中巻き
コイル部210の間に位置している。貫通孔102は突
部100bを貫通して固定子鉄心20内の孔201(図
6では図示省略)に圧入されている。
【0070】径方向壁部100a及び突部100bは鋳
造又はダイキャストにより一体に形成されており、突部
100bの固定子鉄心当接端面は後で研削加工されても
よい。
【0071】このようにすれば、各固定子鉄心20の剛
性を更に強化できるとともに、固定子鉄心20の熱を突
部100bを通じてハウジングに良好に伝達することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の車両用回転電機を用いたパワ−トレ
インの車両用回転電機近傍の軸方向断面図である。
【図2】図1に示す車両用回転電機の固定子近傍の拡大
軸方向部分断面図である。
【図3】図1に示す車両用回転電機の固定子鉄心の径方
向拡大断面図である。
【図4】図1に示す車両用回転電機の固定子の部分展開
図である。
【図5】図1に示す車両用回転電機の棒状支持部材の変
形態様を示す平面図である。
【図6】実施例2の車両用回転電機の軸方向断面図であ
る。
【図7】図6に示す車両用回転電機の部分展開図であ
る。
【符号の説明】
1 車両用回転電機 2 固定子 3 外側ロータ部(回転子) 4 内側ロータ部(回転子) 5 回転子支持フレ−ム 6 固定子支持フレ−ム 7 棒状支持部材 100 ハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 香田 請司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5H603 AA03 AA09 BB01 BB09 BB12 CA01 CA05 CB01 CC05 CC17 CD01 CD04 CD21 EE06 EE12 5H621 BB02 BB07 GA01 JK01 JK15

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車軸にトルクを伝達する回転子と、 前記回転子の周面に対面する周面を有してハウジングに
    固定される固定子と、 を備える車両用回転電機において、 前記回転子は、内周面が前記固定子の外周面に電磁結合
    する外側ロータ部と、外周面が前記固定子の内周面に電
    磁結合する内側ロータ部とを有し、 前記固定子は、前記内側ロータ部及び外側ロータ部との
    間に配置される固定子鉄心と、前記固定子に巻装されて
    前記両ロ−タ部と電磁結合する1セットの多相巻線から
    なる固定子巻線とを有し、 前記固定子鉄心は、コアバックと、前記コアバックの径
    方向外側に周方向所定ピッチで形成された多数の外周側
    スロット及びティースと、前記コアバックの径方向内側
    に周方向所定ピッチで形成された多数の内周側スロット
    及びティースとを有し、 前記固定子鉄心は、前記コアバックの孔に軸方向に圧入
    された多数の支持ピンの端部を前記ハウジングの径方向
    壁部の貫通孔に挿通、固定することにより前記ハウジン
    グに一端支持されていることを特徴とする車両用回転電
    機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の車両用回転電機において、 前記固定子巻線は、互いに近接する前記外周側スロット
    及び前記内周側スロットの各対にそれぞれ集中巻きされ
    た各集中巻きコイル部を接続して構成されていることを
    特徴とする車両用回転電機。
  3. 【請求項3】請求項1記載の車両用回転電機において、 前記支持ピンは、前記ハウジングの前記径方向壁部に締
    結され、 前記支持ピンは、固定子側に向けて形成される前記ハウ
    ジングの座面に当接する位置決め端面を有することを特
    徴とする車両用回転電機。
  4. 【請求項4】請求項1記載の車両用回転電機において、 前記支持ピンは、前記ハウジングの前記径方向壁部に締
    結され、 前記支持ピンは、前記径方向壁部の孔の内周面に当接す
    る位置決め周面を有することを特徴とする車両用回転電
    機。
  5. 【請求項5】請求項3及び4記載の車両用回転電機にお
    いて、 前記支持ピンの前記位置決め周面及び位置決め端面は、
    前記径方向壁部の孔内の段差に当接することを特徴とす
    る車両用回転電機。
  6. 【請求項6】請求項1記載の車両用回転電機において、 各前記支持ピン間の間隔は複数種類設定されることを特
    徴とする車両用回転電機。
  7. 【請求項7】請求項6記載の車両用回転電機において、 前記支持ピン及びハウジングは透磁性を有し、前記各支
    持ピンのうちの任意の一対は、電気角度で略180度離
    れた位置に配置されないことを特徴とする車両用回転電
    機。
  8. 【請求項8】請求項1記載の車両用回転電機において、 前記支持ピンは、一端面が前記ハウジングの径方向壁部
    に当接し、他端面が前記固定子の端面に当接する径大部
    を有することを特徴とする車両用回転電機。
  9. 【請求項9】請求項1記載の車両用回転電機において、 前記ハウジングの径方向壁部は、前記孔の周囲に位置し
    て軸方向に突設されて前記固定子鉄心の端面に当接する
    突起を有することを特徴とする車両用回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109193990A (zh) * 2018-10-21 2019-01-11 至玥腾风科技投资集团有限公司 一种电机及其装配方法

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