JP2001274441A - 太陽電池パネルの一括切断処理方法 - Google Patents

太陽電池パネルの一括切断処理方法

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JP2001274441A
JP2001274441A JP2000082742A JP2000082742A JP2001274441A JP 2001274441 A JP2001274441 A JP 2001274441A JP 2000082742 A JP2000082742 A JP 2000082742A JP 2000082742 A JP2000082742 A JP 2000082742A JP 2001274441 A JP2001274441 A JP 2001274441A
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cutting
glass
glass substrate
panel
back cover
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Eishiro Sasagawa
英四郎 笹川
Moichi Ueno
茂一 上野
Taizo Fujiyama
泰三 藤山
Yasuhiro Yamauchi
康弘 山内
Tatsufumi Aoi
辰史 青井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一製造ラインで任意サイズの太陽電池製品
を製造することができる太陽電池パネルの一括切断処理
方法を提供する。 【解決手段】 カバーガラスとなるガラス基板上に透明
電極層、発電層、金属電極層を順次積層し形成する工程
と、前記ガラス基板の積層面に接着性シートおよび裏面
カバーシートを順次重ね合わせ、これを接着性シートの
接着雰囲気にて加圧することにより前記ガラス基板と前
記裏面カバーシートとを接着させて一体化したパネルを
形成する工程と、前記パネルを切断手段を用いて切断す
ることにより所望サイズに分割する工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池パネルの
一括切断処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアモルファスシリコン(以下、a
−Siという)や微結晶シリコン、薄膜多結晶シリコン
などの基板上に発電膜を形成する太陽電池は、厚いカバ
ーガラス4と裏面カバーシート5との間に太陽電池モジ
ュール2を挟み込む構造としている。太陽電池モジュー
ル2は厚さ1mm程度の薄いガラス基板上に透明電極
層、a−Siなどの発電層、金属電極層を順次積層して
なるものである。
【0003】ラミネート処理においては、図7に示すよ
うに、複数枚例えば4枚の太陽電池モジュール2の光入
射面側にはカバーガラス4を重ね合わせ、太陽電池モジ
ュール2を適宜に直列・並列に電気的集電する接続を行
い、裏面側には裏面カバーシート5を重ね合わせ、例え
ば熱接着性のEVAシート3をカバーガラス4と電池モ
ジュール2との相互間および裏面カバーシート5と電池
モジュール2との相互間にそれぞれ挿入し、これを加熱
加圧する。予め所定寸法として用意したカバーガラスの
サイズの太陽電池となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の太陽
電池モジュール2は最終製品に近いサイズを想定して予
め設定されているために、カバーガラス4のサイズは電
池モジュール2のサイズのほぼ整数倍に固定化されてい
る。このため規格から外れたサイズは特注品扱いとな
り、コストおよび納期の面で問題があるので量産工場で
は実際には規格外のサイズを製造することはできない。
【0005】そこで、任意サイズのカバーガラスに太陽
電池機能層を直接積層し、ラミネート処理により裏面カ
バーシートを貼り合わせてパネル化し、パネルを切断し
て所望サイズに分割化することにより顧客の多様な要求
に応えるようにすることが考えられる。
【0006】しかし、カバーガラスを切断しようとする
と周囲に亀裂が進展して細かな小断片にばらばらに分か
れてしまい、切断予定線に沿ってシャープに切断するこ
とができない。これはカバーガラスの軽量化のために薄
めの板厚でも十分な強度が得られるように強化ガラスを
用いていることに起因しており、強化ガラスの表面に切
り欠きを生じると、表層に存在する高い残留応力が切り
欠きによって解消され、見掛け上の引張り強度が低下
し、周囲に多数の亀裂が進展してしまうからである。こ
のため強化ガラスを受け入れ状態のままで太陽電池機能
用ガラス基板と保護用カバーガラスとに兼用して製造し
た後に所望サイズに分断することが事実上できないとい
う問題がある。
【0007】また、量産工場では製品サイズ毎に対応す
る製造ラインをもつ必要があり、異なるサイズの製品を
同一の製造ラインに流すにはハンドリング装置、位置決
め装置をはじめ様々な制約を受けるので、事実上は規格
外の異サイズ製品を同一ラインでは製造することができ
ない。このため顧客の種々の要求・要望に応えることが
できないという問題がある。
【0008】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであって、同一製造ラインで任意サイズの太陽
電池製品を製造することができる太陽電池パネルの一括
切断処理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】ガラスは圧縮に対しては
強いが、引張りに対しては弱い材料である。また、ガラ
スの表層にはグリフィスフローと呼ばれる表面欠陥が存
在するため、ガラスが破壊されるときには表層が破壊の
起点となりやすい。そこで、強化ガラスでは表層に圧縮
応力を人為的に付与することにより見掛け上の引張り強
度を向上させている。
【0010】強化ガラスには物理(熱)強化ガラス、化
学強化ガラス、積層強化ガラスの三種類がある。例えば
物理強化ガラスは、軟化点近傍温度まで昇温後に急冷す
る熱処理によって表層部分に高い圧縮の残留応力を付与
し、生板ガラスの2〜3倍以上の強度を有するように強
化されている。このような強化ガラスの表面に切り欠き
を生じると、表層の残留応力が切り欠きにより解消さ
れ、見掛け上の引張り強度が低下し、周囲に多数の亀裂
が進展する結果、そのままの状態では容易に切断するこ
とができない。そこで、半強化処理により強化ガラス表
層の過大な圧縮残留応力を緩和してやることにより、ガ
ラスの見掛け上の引張り強度を低下させ、カバーガラス
としての必要な強度を確保しつつ切断容易な半強化ガラ
ス(生板ガラスの約1.5倍の強度)とする。
【0011】本発明に係る太陽電池パネルの一括切断処
理方法は、カバーガラスとなるガラス基板上に透明電極
層、発電層、金属電極層を順次積層し形成する工程と、
前記ガラス基板の積層面に接着性シートおよび裏面カバ
ーシートを順次重ね合わせ、これを接着性シートの接着
雰囲気にて加圧することにより前記ガラス基板と前記裏
面カバーシートとを接着させて一体化したパネルを形成
する工程と、前記パネルを切断手段を用いて切断するこ
とにより所望サイズに分割する工程と、を具備すること
を特徴とする。
【0012】なお、上記切断手段としてガラス基板より
も硬質の刃先をもつカッター刃を用いてガラス基板の切
断予定線に沿って所定深さの傷を付け、かつ裏面カバー
シートの切断予定線に沿って裏面カバーシートを切り離
しておき、前記傷付けたガラス基板を押し割りすること
が好ましい。
【0013】ここで硬質のカッター刃を適切に選定する
ことにより、裏面カバーシートを切り離すと同時にガラ
ス基板裏面側から積層膜と一括してガラス基板まで所定
の深さの傷を付け、押し割ることもできる。
【0014】また、上記切断手段としてガスレーザーな
どのエネルギービーム切断法を用いて裏面カバーシート
の切断予定線に沿ってレーザー光を走査照射し、ガスレ
ーザー切断された部位を順次冷却するようにしてもよ
い。またこのレーザー光を走査照査した部位を冷却して
も予定の深さまでの傷(クラック)は発生しても基板を
切断できない厚さの基板のものに対しては、押し割りを
併用してもよい。これらの場合に、エネルギービームと
してCO2ガスレーザーを用いることが最も望ましい。
CO2ガスレーザーの波長(10.6μm)はガラスに
吸収されやすいからである。
【0015】また、上記切断手段として水ジェット切断
法を用いてガラス基板又は裏面カバーシートの切断予定
線に沿って砥粒を含む水ジェット流を吹き付けるように
してもよい。この場合に水ジェットに含ませる砥粒には
例えばガーネット粒子を用いてもよい。
【0016】さらに、パネルをXYテーブル上に載置
し、該XYテーブルとともにパネルを移動させながら上
記切断手段により該パネルを切断するようにしてもよ
い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しながら
本発明の種々の好ましい実施の形態について説明する。
【0018】先ず図1乃至図3を参照してアモルファス
シリコン太陽電池を例とした太陽電池製造方法の概要を
説明する。
【0019】太陽電池製造ラインのうちの少なくとも透
明電極形成工程S1から分割工程S7までの区間は、ガ
ラス基板4が搬送路上を次々に流れるようにコンピュー
タ制御された全自動一貫製造ラインとして構成されてい
る。発電検査工程S8から後の区間は、作業者が製品サ
イズ毎に仕分け、検査装置を用いてそれぞれ個別に検査
し、封止装置を用いて封止材を太陽電池パネル周辺およ
び端子台などシール必要部分に注入処理し、一時保管場
所に保管して封止材をエージングし、梱包装置を用いて
梱包処理する半自動ラインである。
【0020】基板受入部にガラス基板4を受け入れ、基
板4をロット毎に分別して一時収納庫に保管する。ガラ
ス基板4のサイズは例えば板厚3mm×幅1000mm
×長さ1000mmである。一時収納庫からガラス基板
4を1枚ずつ取り出し、搬送路上に載せ、バーコード印
字装置に搬送し、基板4に識別用のバーコードを印字す
る。さらに基板4を洗浄処理装置に搬送し、基板4を洗
浄し、表面から付着異物を除去する。
【0021】基板4を熱処理炉に搬入し、所定温度に予
熱する。予熱した基板4を熱CVD装置(またはイオン
プレーティング装置又はスパッタ装置)に搬入し、ガラ
ス基板4の片面(洗浄面)に所定膜厚の透明電極11を
積層形成する(工程S1)。最初の透明電極11の膜厚
は約750nmである。
【0022】受け入れた基板4が強化ガラスである場合
は、上記工程S1で基板の予熱に用いた熱処理炉を利用
して基板4を加熱し、さらに急冷し、ガラスの強度を半
減させる(半強化処理)。これによりガラス基板4の強
度は初期強度の約50%(生板ガラスの約1.5倍)と
なり太陽電池カバーガラスとしての必要強度を確保しつ
つ、切断予定線に沿って切断可能な強度レベルとなる。
なお、本実施形態では透明電極形成前の予熱に用いる熱
処理炉をガラス基板の半強化処理に利用するようにして
いるが、これとは別に設けられた他の熱処理炉を用いて
ガラス基板を半強化処理するようにしてもよい。また、
受け入れた基板4が強化ガラスでない場合、例えば生板
ガラスの1.5倍程度の強度レベルの半強化状態にある
場合や、重量増加という難点があるものの板厚を増すこ
とで必要強度を確保した生板ガラスにおいてはこの熱処
理は不要である。
【0023】更には受け入れ基板4に生板ガラスを用い
て所定膜厚の透明電極11を歪点(480〜510℃)
近くで高温形成して急冷する、または透明電極11を積
層形成した後に歪み点近くまで基板を加熱して急冷する
ことで、半強化処理することもできる。
【0024】熱処理後、洗浄処理装置に基板4を搬送
し、基板4を洗浄処理し、次いで例えばレーザーエッチ
ング装置に基板4を搬送し、透明電極11を所定パター
ンにエッチングする(工程S2)。
【0025】次いで、プラズマCVD製膜装置に基板4
を搬送し、パターンエッチングされた透明電極11の上
にアモルファスシリコン層12を製膜する(工程S
3)。a−Si層12の合計膜厚は例えば約400nm
である。
【0026】次いで、例えばレーザーエッチング装置に
基板4を搬送し、a−Si層12を所定パターンにエッ
チングする(工程S4)。
【0027】次いで、イオンプレーティング装置(又は
スパッタ装置またはCVD装置)に基板4を搬送し、パ
ターンエッチングされたa−Si層12の上に例えばア
ルミニウムからなる金属電極13を所定厚さに積層形成
する(工程S5)。金属電極13の膜厚は例えば約50
0nmである。
【0028】次いで、例えばレーザーエッチング装置に
基板4を搬送し、金属電極13を所定パターンにエッチ
ングする(工程S6)。このエッチング工程S6では後
述する分割工程S7の切断予定線に沿って透明電極11
までを完全除去する絶縁帯域を形成しておくことで切断
面での電気的短絡を防止する。
【0029】このように基板4上に発電機能層11,1
2,13が順次積層形成された積層体9をラミネーター
装置に搬送し、例えば熱接着性のEVAシート3および
耐水性の裏面カバーシート5を積層体9の積層面に重ね
合わせ、これを約150℃に加熱しながら所定圧力でプ
レスし、接合して一体化したパネル10とする。パネル
10から外側にはみ出した接着剤をトリミングユニット
で除去し、さらに架橋炉内で加熱して接着剤の架橋反応
を促進させ、その後クーリングユニット内で室温まで冷
却する。次いで、端子台取付部にパネル10を搬送し、
透明電極11にプラス端子を取り付け、金属電極13に
マイナス端子を取り付け、配線する。パネル10をエー
ジングユニットに搬送し、接着剤を乾燥硬化させる。
【0030】次いで、パネル10をカッティングマシン
に搬送し、ガラス基板4の側または裏面カバーシート5
の側からパネル10を一括に切断する(工程S7)。パ
ネル10をXYテーブル上に載置し、XYテーブルとと
もにパネルを移動させながら切断手段によりパネル10
を切断する。これによりパネル10は複数の所望サイズ
の太陽電池1Aに分割される。本実施例では図1の
(a)に示す1枚のパネル10から図1の(b)に示す
4枚の同サイズ小型太陽電池1Aを得るように等分割す
る。分割された太陽電池1Aのサイズはおよそ幅500
mm×長さ500mmである。
【0031】なお、切断手段としてのカッティングマシ
ンは後述するように種々の手段および方法を用いること
ができる。また、本実施例ではパネルを4つに等分割す
る例について説明したが、本発明はこれのみに限られず
切断予定線を変えることによってパネルを異なるサイズ
の太陽電池に不等分に分割することも可能であるし、ま
たパネルを2分割、6分割、8分割などへすることも可
能である。
【0032】太陽電池1Aをトリミングユニットに搬送
し、切断端面を研削研磨し、端子間を配線する。次い
で、発電検査装置を用いてガラス基板4の側に模擬太陽
光を照射し、両電極11,13間に接続した負荷に発電
電流を流して太陽電池1Aの発電能力を検査する(工程
S8)。
【0033】工程S8で合格した太陽電池1Aは、製品
サイズ毎に仕分けられる。サイズ毎に封止装置を用いて
太陽電池1A周辺および端子台などのシール必要部分に
封止材を注入するとともに、必要に応じて外周端部にゴ
ム枠やアルミフレーム枠を嵌め込み接着し、一時保管場
所に保管して封止材をエージングする。これにより太陽
電池1Aは製品として完成し、梱包装置により梱包され
て出荷される。
【0034】次に、上記分割工程S7に用いる切断手段
および方法について図4〜図6を参照して説明する。
【0035】(実施例1)実施例1の切断手段として図
4および図5に示すホイールカッター20を用いた。ホ
イールカッター20のカッター刃24は硬質ガラスより
も硬い超硬合金でできている。カッター刃24は軸23
まわりに回転可能にホルダ22に支持され、さらにホル
ダ22は図示しないロボットにより駆動される支持アー
ム21に連結支持されている。ロボットは光学センサを
備えており、光学センサで切断予定線を検出するか、予
めその位置をプログラムで数値設定しておき、これに基
づき支持アーム21を駆動制御し、ホイールカッター2
0のカッター刃24がガラス基板4に対して所定圧力で
押し付けられるとともに切断予定線位置に相対移動され
るようになっている。またはパネル10をXYテーブル
上に載せ、パネル10の切断予定線上にカッター刃24
を押し付け、パネル10をXYテーブルとともに移動さ
せることによりパネル10に切り欠きをつける。
【0036】カッター刃24の刃先をガラス基板4の表
面に押し付けた状態で移動させ、深さ約0.5mm未満
の切り欠き8aを形成する。次いで、もしくは同時に、
裏面カバーシート5の切断予定線に倣って他のカッター
刃で裏面カバーシート5を切断する。次いで、切り欠き
8aの部分に押圧力を印可してガラス基板4を押し割
る。このとき切り欠き8aから垂直クラック8bのみが
進展し、水平クラック8cは実質的にまったく進展しな
いので、きれいな切断面となる。このようなガラスの押
し割り方法は、例えばやすりによるアンプル切断や一般
ガラス細工に利用されている原理と同じである。その
後、切断端面部に欠けやクラックなどが残らないように
面取り研磨する。
【0037】本実施例のホイールカッター20を用いた
場合に、切断速度は約4〜6m/分であった。また、本
実施例の切断方法によれば切断代を0.2mm以下に抑
えることができた。また、XYテーブルを用いることに
より切断手段に対してパネルを高精度に相対移動させる
ことができ、切断予定線から僅か±1mm以内(実力は
±0.5mm以内)に抑えることができた。
【0038】また、ここで硬質のカッター刃を適切に選
定することで、裏面カバーシートを切り離すと同時にガ
ラス基板裏面側から積層膜と一括してガラス基板まで所
定の深さの傷を付け、押し割ることもできる。
【0039】なお、本実施例では超硬合金製のホイール
カッターを用いてガラス基板に切り欠きを形成する例に
ついて説明したが、この他にダイヤモンドカッターを使
用しても同様の効果が得られる。
【0040】(実施例2)次に、図6を参照しながら実
施例2の切断手段および方法について説明する。
【0041】実施例2の切断手段としてエネルギービー
ム、たとえばCO2ガスレーザー切断装置を用いた。C
2ガスレーザー光の波長(10.6μm)はガラスに
吸収されやすく、熱エネルギー変換効率が高い。このた
め照射レーザー光がガラスの切断に必要な熱エネルギー
量を供給しうるからである。CO2ガスレーザー切断装
置は、自動焦点位置合せ機構、倣いセンサ、または位置
をプログラム数値設定する機能、走査アームに支持され
たレーザー射出部を備えている。発振器から励起された
レーザー光30が発振され、複数の光学レンズによりパ
ネル10の裏面カバーシート5の切断予定線にレーザー
光30の焦点が合うように自動焦点位置調節され、倣い
センサにより切断予定線を検出し、検出信号に基づき走
査アームの動作を制御するか、予め数値設定したプログ
ラムで動作を制御することによりレーザー射出部から射
出されるレーザー光が切断予定線位置に走査照射される
ようになっている。なお、レーザービームの径は最小
0.05mmまで絞ることができる。
【0042】また、ガス冷却機構のノズルがレーザー射
出部に追従するように走査され、切断直後の部位に冷却
ガスが吹き付けられるようになっている。ガス冷却機構
のノズルはパネル切断部の両面に同時に冷却ガスを吹き
付けるようにすることが望ましい。なお、冷却ガスとし
ては低温度エアや窒素ガスを用いることが好ましい。
【0043】レーザー光が照射されると、先ず裏面カバ
ーシート5が焼き切られ、次いで照射点31からガラス
基板4にほぼ垂直または反射光がレーザ射出部へ戻らな
いよう少し斜めに光が入射し、ガラスが急熱され、その
直後に冷却ガスの吹き付けにより急冷される。この急熱
急冷によりガラス基板4は割面32に沿って割れる。
【0044】また板厚の厚いものにおいては、急冷によ
りガラス基板4を十分に切断できない場合がある。この
時はレーザー光によりパネル切断予定線にそって裏面カ
バーシート5が焼き切られ、ガラス基板4の表層に垂直
クラックが入った後に押し割りを併用することで、割面
32にそって分断される。
【0045】ここで、CO2ガスレーザーは裏面カバー
シート5側から一括して切断する手法を述べたが、ガラ
ス基板4の切断精度を上げるために、ガラス基板表側と
裏面カバーシート5の両方側からCO2ガスレーザーを
照射する場合もある。その後、切断端面部に欠けやクラ
ックなどが残らないように面取り研磨する。
【0046】本実施例として約10kW出力のCO2
スレーザー切断装置を用いた場合に、切断速度は約5〜
10m/分であった。また、本実施例の切断方法によれ
ば切断代を0.3mm以下に抑えることができた。ま
た、XYテーブルを用いることにより切断手段に対して
パネルを高精度に相対移動させることができ、切断予定
線から僅か±1mm以内(実力は±0.5mm以内)に
抑えることができた。
【0047】(実施例3)実施例3の切断手段として水
ジェット切断装置を用いた。ガラス基板4又は裏面カバ
ーシート5の切断予定線に沿って砥粒を含む水ジェット
流を吹き付ける。この場合に水ジェットに含ませる砥粒
には例えばガーネット粒子を用いることが好ましい。こ
れにより切断後の面取り研磨作業を省略できるか又は軽
減することができる。
【0048】本実施例の水ジェット切断装置を用いて約
#150のガーネット砥粒に水圧力約300Paを印加
した場合に、切断速度は約0.5〜3m/分であった。
また、本実施例の切断方法によれば切断代を1〜2mm
とすることができた。また、XYテーブルを用いること
により切断手段に対してパネルを高精度に相対移動させ
ることができ、切断予定線から僅か±1mm以内(実力
は±0.5mm以内)に抑えることができた。
【0049】なお、上記実施形態では厚さ3mm×幅1
000mm×長さ1000mmサイズのパネルを一括切
断する場合について説明したが、本発明はこれのみに限
られることなく例えば厚さ3〜6mm×幅1500〜2
500mm×長さ1500〜3000mmサイズの大型
パネルを一括切断することも可能である。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、保
護用カバーガラスに発電機能層を直接積層し、これを所
望サイズに一括切断することができるので、同一製造ラ
インで異サイズの太陽電池製品を製造することができ
る。
【0051】また、従来の薄い基板上への太陽電池モジ
ュールの製造が不要になるので、工程および材料を大幅
に節減することができる。例えばモジュール用の薄いガ
ラス基板を不用とし、更にはラミネート処理工程では熱
接着性のEVAシートの使用量を半減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の方法を説明するために切断前
のパネルを示す分解斜視図、(b)は本発明の方法を説
明するために切断後のパネルを示す分解斜視図。
【図2】本発明の実施形態に係るアモルファスシリコン
太陽電池パネルを例とした一括切断処理方法用いた太陽
電池の製造工程を示すフローチャート。
【図3】アモルファスシリコン太陽電池を例とした太陽
電池パネルの一部を拡大して示す断面模式図。
【図4】第1実施形態の方法を用いて切断中のガラス基
板を切断線に直交する方向から見て示す部分断面模式
図。
【図5】第1実施形態の方法を用いて切断中のガラス基
板を切断線に平行な方向から見て示す部分断面模式図。
【図6】第2実施形態の方法を用いて切断中のガラス基
板を示す斜視図。
【図7】(a)は従来の方法を説明するために切断前の
パネルを示す分解斜視図、(b)は従来の方法を説明す
るために切断後のパネルを示す分解斜視図。
【符号の説明】
1…パネル、 1A…太陽電池、 2…太陽電池モジュール、 3…接着シート(EVAシート)、 4…ガラス基板(カバーガラス)、 5…裏面カバーシート、 8a…切り欠き、8b,8c…クラック、 9…積層体、 10…パネル、 11…透明電極、 12…a−Si膜、 13…金属電極、 20…ホイールカッター、 21…支持アーム、 22…ホルダ、 23…軸、 24…カッター刃、 30…レーザー光、 31…照射点、 32…割面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤山 泰三 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 山内 康弘 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 青井 辰史 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 Fターム(参考) 5F051 EA08 EA09 EA10 EA11 EA16 GA03 JA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カバーガラスとなるガラス基板上に透明
    電極層、発電層、金属電極層を順次積層し形成する工程
    と、前記ガラス基板の積層面に接着性シートおよび裏面
    カバーシートを順次重ね合わせ、これを接着性シートの
    接着雰囲気にて加圧することにより前記ガラス基板と前
    記裏面カバーシートとを接着させて一体化したパネルを
    形成する工程と、前記パネルを切断手段を用いて切断す
    ることにより所望サイズに分割する工程と、を具備する
    ことを特徴とする太陽電池パネルの一括切断処理方法。
  2. 【請求項2】 上記切断手段としてガラス基板よりも硬
    質の刃先をもつカッター刃を用いてガラス基板の切断予
    定線に沿って所定深さの傷を付け、かつ裏面カバーシー
    トの切断予定線に沿って裏面カバーシートを切り離して
    おき、前記傷付けたガラス基板を押し割りすることを特
    徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記切断手段としてガスレーザーなどの
    エネルギービームによる切断法を用いて裏面カバーシー
    トの切断予定線に沿ってレーザー光を走査照射し、ガス
    レーザー切断された部位を冷却することを特徴とする請
    求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記切断手段として請求項3に記載の手
    法にて、ガスレーザーなどのエネルギービーム切断され
    た部位を特別に冷却することなく、押し割りすることを
    特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記切断手段として水ジェット切断法を
    用いてガラス基板又は裏面カバーシートの切断予定線に
    沿って砥粒を含む水ジェット流を吹き付けることを特徴
    とする請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 上記切断手段をXY駆動装置により移動
    させるか、または上記パネルをXYテーブル上に載置
    し、該XYテーブルとともにパネルを移動させながら上
    記切断手段により該パネルを切断することを特徴とする
    請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記ガラス基板は、強化ガラスを焼鈍熱
    処理することにより強度レベルを低下させた半強化ガラ
    スからなることを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記ガラス基板は、生板ガラスを加熱後
    冷却処理することにより強度レベルを少し増加させた半
    強化ガラスからなることを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 上記ガラス基板は、太陽電池用カバーガ
    ラスとして必要な強度を確保するために板厚を増加する
    ようにした生板ガラスからなることを特徴とする請求項
    1記載の方法。
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