JP2001272873A - 定着装置及び定着装置用エンドレスベルト - Google Patents

定着装置及び定着装置用エンドレスベルト

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JP2001272873A
JP2001272873A JP2000088245A JP2000088245A JP2001272873A JP 2001272873 A JP2001272873 A JP 2001272873A JP 2000088245 A JP2000088245 A JP 2000088245A JP 2000088245 A JP2000088245 A JP 2000088245A JP 2001272873 A JP2001272873 A JP 2001272873A
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endless belt
fixing
roll
gripper
belt
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JP2000088245A
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English (en)
Inventor
Keizo Mizobe
敬三 溝部
Satoru Ishizaki
哲 石崎
Yoshinari Takayama
嘉也 高山
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロ−ル・ベルト式定着装置において、所定のグ
リップ力を実質的に低い加圧力で発生させ得、加圧手段
の小規模化による定尺装置全体の小型化、オフセット防
止を容易に達成でき、しかも定着ロ−ルを長期間安全に
保持できるようにする。 【解決手段】定着ロ−ルにエンドレスベルトをニップ領
域において接触させ、未定着トナ−を担持させた記録シ
−トをエンドレスベルトを巻き掛けした圧力ロ−ルと前
記定着ロ−ルとの間のグリップ力で牽引しつつ定着ロ−
ルとエンドレスベルトとの間に通過させて前記ニップ領
域で未定着トナ−を記録シ−ト上に定着させる装置にお
いて、エンドレスベルト2の巾の少なくとも片端部に沿
い樹脂含浸繊維材製のグリッパ−22を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
−、ファクシミリ等の電子写真画像形成に使用するロ−
ル・ベルト式の定着装置及びその定着装置用エンドレス
ベルトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ−、ファクシミリ等の
電子写真画像形成に使用する定着装置として、図4の
(イ)や(ロ)に示すロ−ル・ベルト方式が知られてい
る。図4の(イ)に示す方式では、加圧ロ−ル4’と支
持ロ−ル41’とに跨りエンドレスベルト2’を巻き掛
け、定着ロ−ル1’に加圧ロ−ル4’を押し付けてニッ
プ角θのニップ領域n’を形成すると共に定着ロ−ル
1’と加圧ロ−ル4’間のグリップ力でエンドレスベル
ト2’をグリップし、未定着トナ−51'を担持させた
記録シ−ト5'を定着ロ−ル1’駆動のもとで移動さ
せ、未定着トナ−51'を上記ニップ領域n'で定着ロ−
ル1'による加熱で記録シ−ト5'に定着させている。ま
た、図4の(ロ)に示す方式では、加圧ロ−ル4’と支
持ロ−ル41’,41’とに跨りエンドレスベルト2’
を巻き掛け、定着ロ−ル1’に加圧ロ−ル4’を押し付
けると共にエンドレスベルト2’を定着ロ−ル1’に所
定の接触角θで接触させててニップ領域n’を形成し、
定着ロ−ル1’と加圧ロ−ル4’間のグリップ力でエン
ドレスベルトをグリップし、未定着トナ−51'を担持
させた記録シ−ト5'を定着ロ−ル1’駆動のもとで移
動させ、未定着トナ−51'を上記ニップ領域n'で定着
ロ−ル1'による加熱で記録シ−ト5'に定着させてい
る。
【0003】上記において、エンドレスベルト2'の張
り側張力をf0とすると、図4の(ロ)に示す方式で
は、この張力f0が、定着ロ−ル1’との摩擦でニップ
領域n’のエンドレスベルト部分に伝達される伝達力と
上記のグリップ力とによって支えられつつ、エンドレス
ベルト2’が走行されていく。したがって、グリップ力
をfb、ニップ角をθ、エンドレスベルトと定着ロ−ル
との摩擦係数をμとすれば、
【0004】
【数1】Tb>f0e-θμ (1) を満足させる必要がある。他方、図4の(イ)に示す方
式では、前記張力f0がグリップ力によって支えられつ
つ、エンドレスベルトが走行されていき、グリップ力を
faとすれば、
【数2】Ta>f0 (2) を満足させる必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)、(2)か
らも明らかなように、図4の(イ)に示す方式では、図
4の(ロ)に示す方式よりも、大きなグリップ力を必要
とする。また、図4の(ロ)に示す方式の場合でも、上
記定着ロ−ルとエンドレスベルトとの間の摩擦係数μが
定着ロ−ル表面へのオイル塗布のためにかなり小さくな
るので、グリップ力をかなり大きくする必要がある。従
来のロ−ル・ベルト式定着装置においては、上記グリッ
プ力を所定値に設定して上記の式(1)または(2)の
条件を充足させるために、加圧ロ−ルの押付け力を相当
に大きくしており、かなり大きな規模のロ−ル押付け力
器を組み込んでおり、定着装置全体の大型化が避けられ
ない。また、加圧力を高くする必要があるため、それだ
け定着ロ−ルが早期に損傷し易く、定着ロ−ルの長寿命
化を図り難い。さらに、両面複写の場合、すでに定着さ
れた第一面がエンドレスベルトと接触する際、その接触
圧がそれだけ高くなるために、再溶融された定着トナ−
像がエンドレスベルト表面にオフセットされ易い。
【0006】本発明の目的は、ロ−ル・ベルト式定着装
置において、所定のグリップ力を実質的に低い加圧力で
発生させ得、加圧手段の小規模化による定尺装置全体の
小型化、オフセット防止を容易に達成でき、しかも定着
ロ−ルを長期間安全に保持できるようにすることにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る定着装置
は、定着ロ−ルにエンドレスベルトをニップ領域におい
て接触させ、未定着トナ−を担持させた記録シ−トをエ
ンドレスベルトを巻き掛けした圧力ロ−ルと前記定着ロ
−ルとの間のグリップ力で牽引しつつ定着ロ−ルとエン
ドレスベルトとの間に通過させて前記ニップ領域で未定
着トナ−を記録シ−ト上に定着させる装置において、エ
ンドレスベルトの巾の少なくとも片端部に沿い樹脂含浸
繊維材製のグリッパ−を固着したことを特徴とする構成
である。
【0008】本発明に係る定着装置用エンドレスベルト
は、ベルト巾の少なくとも片端部に沿い樹脂含浸繊維材
製のグリッパ−を固着したことを特徴とする構成であ
り、樹脂含浸繊維材の繊維材には織布、不織布、メッシ
ュ状若しくはネット状シ−トを使用でき、織布の仕上り
重量が0.034〜0.34kg/m2、縦糸密度が7
80〜2360本/m、横糸密度が1180〜2760
本/mの織布を好適に使用でき、グリッパ−を波形帯条
またはうねり帯条とすることもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1の(イ)及び図1の
(ロ)は本発明に係るエンドレスベルトを使用したロ−
ル・ベルト式定着装置の異なる例を示す説明図である。
図2の(イ)は図1におけるエンドレスベルトを示す平
面図、図2の(ロ)は図2の(イ)におけるロ−ロ断面
図である。図1において、1は定着ロ−ルであり、中空
金属ロ−ル11に弾性体層12を設け、その上に耐油・
離型性層13を設け、中空金属ロ−ル11内に加熱源1
4を配設してある。15はクリ−ニングベルト、16は
オイル塗布器である。4は加圧ロ−ル(フリ−ロ−ル)
であり、該ロ−ル4を定着ロ−ル1の中心に向けて押付
けるためのロ−ル押付け器40、例えば圧縮スプリング
を付設してある。41,41はエンドレスベルトの支持
ロ−ル(フリ−ロ−ル)である。2は加圧ロ−ル4と支
持ロ−ル41とに巻き掛けしたエンドレスベルトであ
り、図2の(イ)及び(ロ)に示すようにベルト本体2
1の表面の巾両端部に沿い樹脂含浸繊維材製のグリッパ
−22を接着剤により固着してある。図1において、n
はニップ領域を示し、図1の(イ)に示す実施例では、
定着ロ−ル1を加圧ロ−ル4に接触角θ(ニップ角)で
食い込ませることにより形成し、図1の(ロ)に示す実
施例では、加圧ロ−ル4に隣在するエンドレスベルト部
分を接触角(ニップ角)で定着ロ−ル1に接触させるこ
とにより形成してある。5は未定着トナ−像51を担持
させた記録シ−トを示し、定着ロ−ル1の駆動でニップ
領域nを通過させ、この間に未定着トナ−51が記録シ
−ト5に定着されていく。
【0010】上記において、加圧ロ−ル4と定着ロ−ル
1との間のグリップ力は、前記の(1)または(2)式
を満足させる必要があり、相当に大きくしなければなら
ない。
【0011】而るに、本発明においては、エンドレスベ
ルト2の巾端部に厚みのあるグリッパ−22を設けてエ
ンドレスベルト巾端部の圧縮圧力を局部的に高くしてあ
るから、圧力集中効果が生じ、更にグリッパ−22が樹
脂含浸繊維材からなりその高い硬度のために定着ロ−ル
表面への充分な食い込みが生じ、更に、グリッパ−表面
に繊維に基づく凹凸があり定着ロ−ルとグリッパ−との
接触界面での摩擦を充分に高くできるので、効率の良い
グリップを保証でき、加圧ロ−ル4の押し付け力をそれ
だけ低くして、上記条件を満たすグリップ力を発生させ
ることができる。従って、所定のグリップ力を上記加圧
ロ−ル4の低い押付力のもとで(同じグリップ力をエン
ドレスベルトの全巾を一様に加圧する場合よりも、低い
押付力のもとで)得ることができ、加圧ロ−ル押付け器
40の小型化を図ることができる。また、エンドレスベ
ルト2の巾端部の局部(10〜30mm程度の巾)的圧
力が高くされるだけであり、記録が行われる記録シ−ト
5の実質上の巾部分の圧力はむしろ低くできるので、オ
フセットを防止できる。更に、グリッパ−22の繊維が
樹脂で固められているので、長期にわたりグリッパ−2
2を安定に維持でき、長期にわたり安定な複写を保証で
きる。
【0012】上記グリッパ−は波形帯条またはうねり帯
条とすることが望ましい。その波状がピッチpの周期波
である場合、定着ロ−ル1の半径をRとすると、
【数3】2πR≠np (3) の関係(ただし、nは整数)を付与することが望まし
い。而して、定着ロ−ルの一回転中に接するグリッパ−
縁端との接触跡を次の回転中に接するグリッパ−縁端と
の接触跡が重なるのを確実に排除でき(グリッパ−縁端
が直線状の場合は重なる)、重なりが生じる場合に較べ
てグリッパ−の縁端角による定着ロ−ル1の損傷をよく
抑えることができ、この抑制効果と前記押付け力の低減
とのために定着ロ−ル1の長寿命化を図ることができ
る。
【0013】上記グリッパ−縁端221の形状は定着ロ
−ル1の一回転ごとに前記したグリッパ−縁端の接触跡
をずらし得る非直線状であればよい。2πR=npを満
たす周期波の場合でも、紙詰まり等の一時的過負荷によ
りエンドレスベルト2と定着ロ−ル1との間にスリップ
が生じ、その都度グリッパ−縁端の接触跡がずらされる
から有効である。
【0014】上記グリッパ−22の巾は図2に示すよう
に一定とすることが好ましいが、図3に示すように太い
部分と細い部分との繰返しとすることもできる。
【0015】上記のグリップ力TaまたはTbは、グリ
ッパ−を設けたベルトを定着ロ−ルと加圧ロ−ルとの間
に記録シ−トを介して所定のニップ圧力(3〜5kgf
/cm程度)で挾み、定着ロ−ル表面に実際の使用時
を模擬してシリコンオイルを塗布し、両ロ−ルを回転に
対し固定し、この状態でベルトを記録シ−トと共に引張
り移動させるときの引張り荷重から求めることができ
る。上記グリツパ−22を接着するための接着剤には両
面粘着テ−プ、耐熱性エラストマ−、ホットメルト接着
剤、加熱硬化型接着剤、粘着剤等を使用できる。
【0016】上記のベルト本体21には耐熱性樹脂が使
用される。例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエ−テルケトン、ポリエ−テルスルホン、ポリ
エ−テルイミド、結晶ポリマ−等を使用でき、特にポリ
イミドやポリアミドイミドが好適である。また、必要に
応じベルト本体の樹脂に熱伝導性、導電性または電気絶
縁性の無機粒子、金属粉、金属酸化物、有機金属酸化物
等を添加することができる。
【0017】上記樹脂含浸繊維材製グリッパ−22の繊
維としては、PET(ポリエチレンテレフタレ−ト)、
PES(ポリエ−テルサルフォン)、PPS、PEE
K、ウルテム、ホリアミド、PP(ポリプロピレン)、
PBT、PEN、ポリイミド、アラミッド等の耐熱性有
機繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、ボロン繊維、チタン
酸カリウム繊維、炭素繊維等の無機繊維、鉄、ステンレ
ス、銅、アルミ等の金属繊維を使用できる。繊維材の編
織構造としては、平織、目抜平織、からみ織り、綾織、
朱子織、アムンゼン織り、トリコット織り等を挙げるこ
とができ、特に、表面に一定間隔の凹凸を付与できる構
造、例えば、目抜平織、からみ織り、トリコット織り構
造の織布を使用することが望ましい。好適な繊維材は、
仕上り重量が0.034〜0.34kg/m2(1〜1
0オンス/平方ヤ−ド)、縦糸密度が780〜2360
本/m(20〜60本/インチ)、横糸密度が1180
〜2760本/m(30〜70本/インチ)の織布であ
る。含浸樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノ−ル樹
脂、ポリイミド樹脂等を使用でき、含浸率は5〜50重
量%、好ましくは、10〜40重量%とされる。
【0018】上記グリッパ−の巾は、記録シ−トのトナ
−定着領域にかからないように設定され、通常エンドレ
スベルト巾端の10〜30mm、好ましくは20〜30
mmとされる。グリッパ−は牽引のバランス上エンドレ
スベルトの巾両端部に設けることが好ましい。
【0019】既述した通り、本発明において、エンドレ
スベルトにグリッパ−を設ける理由は、エンドレスベル
トの巾端部に加圧ロ−ル圧力を局部的に集中させて全体
として低い加圧力で所定のグリップ力を得ることにあ
り、グリッパ−上面とベルト本体上面との段差〔図2の
(ロ)のh参照)は、通常5〜2000μm、好ましく
は50〜500μmとされる(2000μmを越えると
局部的圧力が高くなり過ぎ対向ロ−ル面の粗荒化が生じ
るようになる。50μm未満では満足な局部的加圧を達
成し難い)。
【0020】上記グリッパ−はエンドレスベルトの表面
側(定着ロ−ルに接する面)に設けることが好ましい
が、エンドレスベルトの圧力ロ−ルに接する面(裏面)
の巾端部(巾片端部または巾両端部)に設けることも可
能である。
【0021】上記ベルト本体の厚みは20〜200μ
m、好ましくは40〜150μmとされる。20μm未
満では定着ロ−ル用エンドレスベルトに要求される引張
り強度を保証し難く、200μmを越えると製作上膜厚
の制御が困難になるからである。
【0022】上記ベルト本体のグリッパ−を設ける巾端
部を除いて必要に応じ耐油性、耐摩耗性、高弾性、高剛
性の何れにも優れた補強層、例えばシリコンゴム、フッ
素ゴム、シリコン樹脂またはフッ素樹脂を主成分とする
層を設けることもでき、更にその補強層上に必要に応じ
フィラ−含有樹脂またはゴム含浸フエルトあるいはガラ
スクロス(フィラ−には前記無機粒子、金属粉、金属酸
化物、有機金属酸化物等を使用できる)を貼着すること
もできる。この場合も、積層上面とグリッパ−上面との
段差は、通常5〜2000μm、好ましくは50〜50
0μmとされる。
【0023】上記エンドレスベルトのベルト本体は、円
筒状金型の内面に樹脂液を供給し回転遠心力により樹脂
液をスリ−ブ状に展延成形する方法(遠心成形法)、円
筒状金型の内面に樹脂液を供給し金型を垂直にして上端
開口からコアを自重走行させる樹脂液をスリ−ブ状に展
延成形する弾丸成形法を使用することが好ましいが、イ
ンフレ−ション法により得たチュ−ブ状フィルムを輪切
りする方法、インフレ−ション法により得たフィルム、
Tダイ法で得たフィルムまたはキャスティング法により
得たフィルムをエンドレスル−プに接着する方法も使用
できる。遠心成形法や弾丸成形法を使用する場合は、円
筒状金型の内面にグリッパー成形用の溝を設けベルト本
体と一体化したグリッパ−を設けることもできる。
【0024】
【実施例】〔実施例1〕ポリエチレンテレフタレ−ト製
のトリコット織り[横糸本数35本/インチ(14本/c
m)、縦糸本数20本/インチ(8本/cm)、仕上り重
量2.5オンス/平方ヤ−ド(0.085kg/m)]繊
維材に、エポキシ樹脂を含浸率15重量%で含浸したう
ねり付きの巾20mmのグリッパ−を製作した。このグ
リッパ−のグリップ力を後述のグリップ力試験によって
測定したところ、1.5kgf/10mmであった。こ
のグリッパ−を、巾350mm、厚み75μmのポリイ
ミドフィルム製ベルト本体の表面の巾両端部にシリコ−
ンゴム接着剤で固着してエンドレスベルトを製作した。
ベルト本体表面からのグリッパ−の高さは0.2〜0.
4mmであった。このエンドレスベルトについて後述の
駆動性試験及び耐久性試験を行ったところ、何れも合格
であり、優れた作動性及び長期安定性を呈した。
【0025】〔グリップ試験〕グリッパ−を定着ロ−ル
と加圧ロ−ルとで挾み、ニップ圧を5kg/cm2に設
定し、定着ロ−ルに微量のシリコンオイルを塗布し、テ
ンシンにより50mm/分で引っ張ってグリッパ−をロ
−ルに対しすべらせてた時の最大荷重をグリップ力(k
gf/10mm)とした。
【0026】〔駆動性試験〕図1の(イ)において、定
着ロ−ルの寸法を外径40mm,長さ370mm、定着
ロ−ルの温度を150℃、ニップ圧を5kg/cm2
し、定着ロ−ルの表面に微量のシリコンオイルを塗布し
たうえで、該定着ロ−ルを回転速度100mm/sec
で駆動した時、エンドレスベルトの走行速度が90mm
/sec以上のときを合格、90mm/sec以下のと
きを不合格とした。
【0027】〔耐久性試験〕図1の(イ)において、定
着ロ−ルの寸法を外径40mm,長さ370mm、定着
ロ−ルの温度を150℃、ニップ圧を4kg/cm2
ニップ角を45°とし、定着ロ−ルの表面にシリコンオ
イルを塗布しつつ、該定着ロ−ルを回転速度100mm
/secで駆動して複写を行い、50000枚複写時の
定着ロ−ルの表面状態や複写の鮮明度に変化がなかった
ときを合格とし、異常が観られたときを不合格とした。
【0028】〔実施例2〜7〕繊維材の編織構造、糸密
度、仕上り重量、樹脂含浸率、うねりの有無を表1の通
りとしたグリッパ−を使用した以外、実施例1に同じと
した。実施例1と同様にして、グリッパ−のグリップ力
を測定し、駆動性試験による評価及び耐久性試験の評価
を行ったところ、表1の通りであった。
【0029】〔比較例1〕実施例1に対しグリッパ−を
省略したエンドレスベルトを用い、他は実施例1と同様
にして定着ロ−ルを駆動した。グリップ力Taを測定し
たところ、0.3kgfであり、エンドレスベルトを従
動させることができなかった。エンドレスベルトを従動
させるには、加圧ロ−ルをほぼ600kgfもの高い押
付け力で押付ける必要があった。
【0030】〔比較例2〕実施例1に対しグリッパ−の
樹脂含浸を省略した以外、実施例1と同じとした。実施
例1と同様にして、グリッパ−のグリップ力を測定し、
駆動性試験による評価及び耐久性試験の評価を行ったと
ころ、表1の通りであった。
【0031】
【表1】 表1 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 繊維材質 PET ガラス繊維 PET PP 繊維編織構造 トリコット織 目抜き平織 トリコット織 からみ織り 縦糸密度(本/in)35 35 35 20 横糸密度(本/in)20 30 50 30 繊維材仕上り重量 (oz/平方yd) 2.5 3.0 4.5 1.0 樹脂含浸率(重量%)15 15 25 10 グリッパ−のうねり 有り 有り 有り 有り グリップ力 (kgf/10mm)1.5 1.8 2 0.8 駆動性評価 合格 合格 合格 合格 耐久性評価 合格 合格 合格 合格 実施例5 実施例6 実施例7 比較例1 比較 例2 繊維材質 PET PES ナイロン − PE T 繊維編織構造 トリコット織 トリコット織 目抜き平織 − トリコ ット織 縦糸密度(本/in)60 50 20 − 35 横糸密度(本/in)70 60 30 − 20 繊維材仕上り重量 (oz/平方yd) 10 8 1.5 − 2. 5 樹脂含浸率(重量%)40 30 15 − 0 グリッパ−のうねり 無し 無し 有り − 有り グリップ力 (kgf/10mm)1.6 1.8 1.0 (0.3kg) 0. 25 駆動性評価 合格 合格 合格 不合格 不合 格 耐久性評価 合格 合格 合格 不合格 合格 ()はベルト巾全体に対するグリップ力を示す。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る定着装置は、定着ロ−ルに
エンドレスベルトをニップ領域において接触させ、未定
着トナ−を担持させた記録シ−トをエンドレスベルトを
巻き掛けした圧力ロ−ルと前記定着ロ−ルとの間のグリ
ップ力で牽引しつつ定着ロ−ルとエンドレスベルトとの
間に通過させて前記ニップ領域で未定着トナ−を記録シ
−ト上に定着させる装置において、エンドレスベルトの
巾端部に樹脂含浸繊維材製グリッパ−を固着し、このグ
リッパ−の強い圧縮でエンドレスベルトの巾端部の局部
的集中加圧でグリップ力を発生させており、局部的集中
加圧とグリッパ−の定着ロ−ルへの充分な食い込みとグ
リッパ−表面の大なる摩擦係数のために低い加圧ロ−ル
押付け力で所定のグリップ力を発生させることができ、
加圧ロ−ル押付け器の小型化により定着装置全体のコン
パクト化を図ることができる。また、エンドレスベルト
の巾端部の集中加圧のために、記録シ−トの実質的なト
ナ−定着領域巾での加圧圧力を充分にひくくできるの
で、容易にオフセットを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置を示す図面である。
【図2】本発明に係る定着装置用エンドレスベルトの一
例を示す図面である。
【図3】本発明に係る定着装置用エンドレスベルトの上
記と別の例を示す図面である。
【図4】従来の定着装置を示す図面である。
【符号の説明】
1 定着ロ−ル 2 エンドレスベルト 21 ベルト本体 22 グリッパ− 4 加圧ロ−ル n ニップ領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高山 嘉也 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA09 AA21 BA12 BA42 BB12 BB33 BB34

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】定着ロ−ルにエンドレスベルトをニップ領
    域において接触させ、未定着トナ−を担持させた記録シ
    −トをエンドレスベルトを巻き掛けした圧力ロ−ルと前
    記定着ロ−ルとの間のグリップ力で牽引しつつ定着ロ−
    ルとエンドレスベルトとの間に通過させて前記ニップ領
    域で未定着トナ−を記録シ−ト上に定着させる装置にお
    いて、エンドレスベルトの巾の少なくとも片端部に沿い
    樹脂含浸繊維材製のグリッパ−を固着したことを特徴と
    する定着装置。
  2. 【請求項2】定着ロ−ルにエンドレスベルトをニップ領
    域において接触させ、未定着トナ−を担持させた記録シ
    −トをエンドレスベルトを巻き掛けした圧力ロ−ルと前
    記定着ロ−ルとの間のグリップ力で牽引しつつ定着ロ−
    ルとエンドレスベルトとの間に通過させて前記ニップ領
    域で未定着トナ−を記録シ−ト上に定着させる装置にお
    けるエンドレスベルトであり、ベルト巾の少なくとも片
    端部に沿い樹脂含浸繊維材製のグリッパ−を固着したこ
    とを特徴とする定着装置用エンドレスベルト。
  3. 【請求項3】樹脂含浸繊維材の繊維材が織布、不織布、
    メッシュ状若しくはネット状シ−トの何れかである請求
    項2記載の定着装置用エンドレスベルト。
  4. 【請求項4】樹脂含浸繊維材の繊維材が織布であり、該
    織布の仕上り重量が0.034〜0.34kg/m2
    縦糸密度が780〜2360本/m、横糸密度が118
    0〜2760本/mである請求項2記載の定着装置用エ
    ンドレスベルト。
  5. 【請求項5】グリッパ−が波形帯条、またはうねり帯条
    である請求項2〜4何れか記載の定着装置用エンドレス
    ベルト。
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