JP2001271748A - 横形圧縮機 - Google Patents

横形圧縮機

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JP2001271748A
JP2001271748A JP2000091432A JP2000091432A JP2001271748A JP 2001271748 A JP2001271748 A JP 2001271748A JP 2000091432 A JP2000091432 A JP 2000091432A JP 2000091432 A JP2000091432 A JP 2000091432A JP 2001271748 A JP2001271748 A JP 2001271748A
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JP
Japan
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oil
horizontal compressor
thrust bearing
oil supply
housing
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JP2000091432A
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English (en)
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Ryogo Kato
亮吾 加藤
Keiji Yoshimura
恵司 吉村
Hiromichi Ueno
広道 上野
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラスト軸受の上側領域への潤滑油の給油量
および滑り軸受への潤滑油の給油量を増加させることに
より焼付および磨耗を防止し、信頼性の向上を可能とす
る、横形圧縮機を提供する。 【解決手段】 スラスト軸受への給油促進手段として、
クランク室の底部よりも高い位置にドレイン口を有する
油戻し通路12aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、横形圧縮機に関
し、特に可動スクロールのスラスト軸受への給油を促進
させる構造を有する横形圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、横形圧縮機においては、可動スク
ロールの鏡板とクランク軸の偏心部が収容されるクラン
ク室を規定するハウジングとの間には、可動スクロール
が旋回運動を行なうためスラスト軸受が設けられてい
る。たとえば、特開平6―17773号公報に開示され
た横形圧縮機において、スラスト軸受への給油は、クラ
ンク軸に設けられた給油通路からクランク室に導入され
た潤滑油が、スラスト軸受に導かれることにより行なわ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た横形圧縮機においては、スラスト軸受の下側領域に潤
滑油が偏よってしまうために、スラスト軸受の上側領域
への潤滑油の給油不足が生じる。そのため、起動・停止
によって摺動面が固体接触になり、焼付および磨耗とい
った軸受の損傷が発生するおそれがある。また、摺動面
が部分的に固体接触になった場合、1回転中で摺動抵抗
が大きく変動し、圧縮機の振動が大きくなるおそれもあ
る。
【0004】また、滑り軸受への潤滑途中の潤滑油を分
岐してスラスト軸受へ給油を行なっているために、滑り
軸受への潤滑油の給油も不足し、潤滑油不足による焼付
・磨耗が発生するおそれがある。
【0005】したがって、この発明の目的は、横形圧縮
機において、スラスト軸受の上側領域への潤滑油の給油
量および滑り軸受への潤滑油の給油量を増加させること
により焼付・磨耗を防止し、横形圧縮機の信頼性の向上
を可能とする、横形圧縮機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の横形圧縮機においては、クランク
軸の偏心部およびクランク軸の回転にともない上記偏心
部周りを回転するバランスウエイトが収容されるクラン
ク室を規定するハウジングと、上記ハウジングとの接触
面において可動スクロールの鏡板を支持するスラスト軸
受と、を備える横形圧縮機であって、上記スラスト軸受
の上方領域への給油を促進させる給油促進手段を有す
る。
【0007】このように、スラスト軸受の上方領域への
給油を促進させる給油促進手段を有することにより、ス
ラスト軸受への給油量が増加することになり、焼付およ
び磨耗の防止が図られる。さらに、軸受耐力をスラスト
軸受の環状部で均一化することが可能になり、可動スク
ロールの挙動を安定化させることが可能なる。さらに、
1回転中の軸受摺動抵抗を減少かつ均一化でき、圧縮ト
ルク変動が減少するため、音、振動の発生を低減させる
ことことが可能になる。
【0008】また、吸入口を上側に有する横形圧縮機の
場合、吸入口近くに油を適正量配分することができ、吸
入室へのオイルインジェクションによるシール性の向
上、またスクロール内の摺動部(ラップ先端、側面およ
びシール部材)の摺動特性を改善し、横形圧縮機の信頼
性の向上が可能となる。
【0009】また、請求項2に記載の横形圧縮機におい
ては、請求項1に記載の横形圧縮機であって、上記給油
促進手段として、上記ハウジングに、上記クランク室の
底部よりも高い位置にドレイン口を有する油戻し通路が
設けられる。
【0010】このように油戻し通路において、クランク
室の底部よりも高い位置にドレイン口を設けることによ
り、クランク室の底部に、滑り軸受を潤滑した潤滑油が
溜まることになる。その結果、バランスウエイトの回転
によりこのクランク室の底部に溜まった潤滑油がはねか
けあげられることにより、スラスト軸受の上方領域への
潤滑油の給油が促進されることにより焼付および磨耗が
防止され、横形圧縮機のさらなる信頼性の向上が可能と
なる。
【0011】また、請求項3に記載の横形圧縮機におい
ては、請求項1に記載の横形圧縮機であって、上記給油
促進手段は、上記クランク室の内周壁面が、上記鏡板側
において外側に広がる形状を含むとともに、上記バラン
スウエイトの外周面が上記クランク室の内周壁面に沿う
ように外側に広がる形状を含む。
【0012】このように、バランスウエイトの外周面が
上記クランク室の内周壁面に沿うように外側に広がる形
状を採用することにより、スラスト軸受の上方領域へ潤
滑油が引込まれやすくなる結果、スラスト軸受の上方領
域へのクランク室内の潤滑油の給油が促進されることに
より焼付および磨耗が防止され、横形圧縮機のさらなる
信頼性の向上が可能となる。
【0013】また、請求項4に記載の横形圧縮機におい
ては、請求項1に記載の横形圧縮機であって、上記給油
促進手段は、上記クランク室の内周壁面において、上記
鏡板と接する上方領域に溝を含む。
【0014】このように、クランク室の内周壁面におい
て、鏡板と接する上方領域に溝を設けることにより、ス
ラスト軸受の上方領域へ潤滑油が引込まれやすくなる結
果、スラスト軸受の上方領域への潤滑油の給油が促進さ
れることにより焼付および磨耗が防止され、横形圧縮機
のさらなる信頼性の向上が可能となる。
【0015】また、請求項5に記載の横形圧縮機におい
ては、請求項1に記載の横形圧縮機であって、上記給油
促進手段は、上記スラスト軸受の、上記ハウジング側お
よび上記鏡板側のすくなくともいずれか一方に、放射状
に延びる溝が設けられる。
【0016】このように、スラスト軸受に、放射状に延
びる溝が設けられることにより、スラスト軸受の上方領
域へ潤滑油が引込まれやすくなる結果、スラスト軸受の
上方領域への潤滑油の給油が促進されることにより焼付
および磨耗が防止され、横形圧縮機のさらなる信頼性の
向上が可能となる。
【0017】また、請求項6に記載の横形圧縮機におい
ては、請求項1に記載の横形圧縮機であって、上記給油
促進手段として、上記ハウジングに、上記クランク室に
油取入口を有し、上記ハウジングの上記鏡板と接する上
記スラスト軸受に油吐出口を有する油通路が設けられ
る。
【0018】このように、ハウジングの鏡板と接するス
ラスト軸受に油吐出口を有する油通路が設けられること
により、スラスト軸受への給油量が多く分配されること
になり、スラスト軸受の保持油量を均一化することが可
能になり、スラスト軸受の焼付および磨耗が防止され、
横形圧縮機のさらなる信頼性の向上が可能となる。
【0019】また、請求項7に記載の横形圧縮機におい
ては、請求項1に記載の横形圧縮機であって、上記給油
促進手段として、上記バランスウエイトの外周面に、一
端側から鏡板が配置されている側へと斜めに延びる溝が
設けられる。
【0020】このように、バランスウエイトの外周面に
溝が設けられることにより、クランク室内の潤滑油が粘
性ポンプ作用により積極的にスラスト軸受に給油される
ことにより、スラスト軸受への給油量が多く分配され、
スラスト軸受の保持油量を均一化することが可能にな
り、スラスト軸受の焼付および磨耗が防止され、横形圧
縮機のさらなる信頼性の向上が可能となる。
【0021】また、請求項8に記載の横形圧縮機におい
ては、請求項1に記載の横形圧縮機であって、上記給油
促進手段として、上記ハウジングに、上記クランク軸内
に設けられる給油通路口から取入れた油を、上記ハウジ
ングの上記鏡板と接する上記スラスト軸受に直接導くス
ラスト軸受給油管路が設けられる。
【0022】このように、スラスト軸受に直接導くスラ
スト軸受給油管路が設けられることにより、横形圧縮機
に設けられる油ポンプの昇圧作用に基づき、強制的にス
ラスト軸受に潤滑油が供給されることにより、スラスト
軸受の保持油量を均一化することが可能になり、スラス
ト軸受の焼付および磨耗が防止され、横形圧縮機のさら
なる信頼性の向上が可能となる。
【0023】また、請求項9に記載の横形圧縮機におい
ては、請求項8に記載の横形圧縮機であって、上記クラ
ンク軸内に設けられる給油通路口から取入れた油を、上
記クランク軸に設けられた軸受に直接導く軸受給油管路
が設けられる。
【0024】このように、クランク軸に設けられた軸受
に直接導く軸受給油管路が設けられることにより、クラ
ンク軸内で潤滑油の分配が行なわれ、配管抵抗(配管径
および配管長さ)のみを考慮した潤滑油の配分を行なう
ことが可能になる。また、軸受潤滑後の油を他の軸受の
潤滑に使用しないので、摩耗粉が他の軸受に回ることが
なく、軸受部の効果的な潤滑を行なうことが可能にな
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明に基づいた各実施
の形態における横形圧縮機の構造について、図を参照し
ながら説明する。
【0026】(実施の形態1)この発明に基づいた実施
の形態1における横形圧縮機の構造について、図1およ
び図2を参照しながら説明する。なお、図1は、本実施
の形態における横形圧縮機の構造を示す断面図であり、
図2は、図1中X線矢視図である。
【0027】図1を参照して、ケーシング1内の低圧室
T側の下方には、潤滑油2を溜める潤滑油溜が形成され
る。クランク軸3の低圧室T側には、この潤滑油溜の潤
滑油2をクランク軸3内に設けられた給油通路4aに導
くための油ポンプ13が設けられている。クランク軸3
は、ハウジング7に対して、軸受5により支持されてい
る。
【0028】クランク軸3に設けられた偏心部6は、滑
り軸受9を介在して可動スクロール11の鏡板11aの
ボス部11bに収容されている。ハウジング7と可動ス
クロール11の鏡板11aとの接触面にはスラスト軸受
7Aが設けられている。また、偏心部6には、バランス
ウエイト10が設けられており、クランク軸3の回転に
ともない、鏡板11aのボス部11bの周囲を回動す
る。
【0029】偏心部6、鏡板11aのボス部11bおよ
びバランスウエイト10は、ハウジング7に設けられる
クランク室8に収容されており、油ポンプ13から吸上
げられた潤滑油2は、クランク軸3に設けられた給油通
路4aを通過し、クランク軸3の端部に設けられた開口
部4bから、鏡板11aのボス部11bに導かれ、滑り
軸受9を給油した後、隙間8aからクランク室8へ吐出
される。
【0030】本実施の形態におけるクランク室8におい
ては、スラスト軸受7Aへの給油促進手段として、図1
および図2に示すように、クランク室8の底部よりも高
い位置にドレイン口を有する油戻し通路12aが設けら
れている。
【0031】このように油戻し通路12aにおいて、ク
ランク室8の底部よりも高い位置にドレイン口を設ける
ことにより、クランク室8の底部に、滑り軸受9を潤滑
した潤滑油が溜まることになる。これにより、バランス
ウエイト10の回転中心Cを中心とした回転により、ク
ランク室8の底部に溜まった潤滑油2がはねかけあげら
れる。その結果、スラスト軸受7Aの上方領域への潤滑
油2の給油が促進され、スラスト軸受7Aの焼付および
磨耗が防止される。
【0032】(実施の形態2)この発明に基づいた実施
の形態2における横形圧縮機の構造について、図3を参
照しながら説明する。なお、図3は、本実施の形態にお
ける横形圧縮機の構造を示す部分断面図である。また、
横形圧縮機の基本的構造は、上記実施の形態1における
横形圧縮機と同じであるため、ここでは、構造的特徴部
分についてのみ説明する(以下、各実施の形態でも同様
に説明する)。
【0033】本実施の形態における横形圧縮機において
は、クランク室8の内周壁面が、上記鏡板側において外
側に広がる形状として、鏡板11aの近傍に位置するハ
ウジング7に、段差部7aが設けられており、また、バ
ランスウエイト10の外周面がクランク室8の内周壁面
に沿うように外側に広がる形状として、上記段差部7a
に倣う凸部10aが設けられている。
【0034】このように、段差部7aおよびこの段差部
7aに倣う凸部10aを設けることにより、スラスト軸
受7Aの上方領域へクランク室8内の潤滑油2が引込ま
れやすくなる結果、スラスト軸受7Aの上方領域への潤
滑油2の給油が促進されることにより焼付および磨耗が
防止される。
【0035】(実施の形態3)この発明に基づいた実施
の形態3における横形圧縮機の構造について、図4を参
照しながら説明する。なお、図4は、本実施の形態にお
ける横形圧縮機の構造を示す部分断面図である。
【0036】本実施の形態における横形圧縮機において
は、クランク室8の内周壁面が、上記鏡板側において外
側に広がる形状として、ハウジング7が鏡板11aに向
かうにしたがって徐々に外側に広がる、テーパ部7bが
設けられており、また、バランスウエイト10の外周面
がクランク室8の内周壁面に沿うように外側に広がる形
状として、上記テーパ部7bに倣うテーパ部10bが設
けられている。
【0037】このように、段差部7aおよびこの段差部
7aに倣う凸部10aを設けることにより、スラスト軸
受7Aの上方領域へクランク室8内の潤滑油2が引込ま
れやすくなる結果、スラスト軸受7Aの上方領域への潤
滑油2の給油が促進されることにより焼付および磨耗が
防止される。
【0038】(実施の形態4)この発明に基づいた実施
の形態4における横形圧縮機の構造について、図5およ
び図6を参照しながら説明する。なお、図5は、本実施
の形態における横形圧縮機の構造を示す部分断面図であ
り、図6は、図5中X線矢視図である。
【0039】本実施の形態における横形圧縮機において
は、スラスト軸受への給油促進手段として、クランク室
8の内周壁面において、鏡板11aと接する上方領域に
円弧状の溝7cが設けられている。
【0040】このように、クランク室8の内周壁面にお
いて、鏡板11aと接する上方領域に円弧状の溝7cを
設けることにより、クランク室8内からスラスト軸受7
Aの上方領域へ潤滑油2が引込まれやすくなる結果、ス
ラスト軸受7Aの上方領域への潤滑油2の給油が促進さ
れることにより焼付および磨耗が防止される。
【0041】(実施の形態5)この発明に基づいた実施
の形態5における横形圧縮機の構造について、図7を参
照しながら説明する。なお、図7は、本実施の形態にお
ける横形圧縮機の構造を示す部分断面図である。
【0042】本実施の形態における横形圧縮機において
は、スラスト軸受への給油促進手段として、スラスト軸
受7Aの、クランク室8側に放射状に延びる給油溝7d
が設けられている。
【0043】このように、スラスト軸受7Aに、放射状
に延びる給油溝7dが設けられることにより、クランク
室8内からスラスト軸受7Aの上方領域へ潤滑油が引込
まれやすくなる結果、スラスト軸受7Aの上方領域への
潤滑油の給油が促進されることにより焼付および磨耗が
防止される。なお、ハウジング7側でなく、鏡板側に放
射状に延びる油戻し溝を設けるようにしても構わない。
また、給油溝7dの形状および数量は、適宜選択され
る。
【0044】(実施の形態6)この発明に基づいた実施
の形態6における横形圧縮機の構造について、図8およ
び図9を参照しながら説明する。なお、図8は、本実施
の形態における横形圧縮機の構造を示す部分断面図であ
り、図9は、図8中X線矢視図である。
【0045】本実施の形態における横形圧縮機において
は、スラスト軸受への給油促進手段として、ハウジング
7に、クランク室8に油取入口を有し、ハウジング7の
鏡板11aと接するスラスト軸受7Aに油吐出口を有す
る油通路12c,12d,12eが設けられる。なお、
油通路12c,12dは、加工上、一端を開放させた後
に閉じる加工(領域13)が行なわれる。
【0046】このように、ハウジング7の鏡板11aと
接するスラスト軸受7Aに油吐出口を有する油通路12
c,12d,12eが設けられることにより、スラスト
軸受7Aへの潤滑油2の給油量が多く分配されることに
なり、スラスト軸受7Aの保持油量を均一化することが
可能になり、スラスト軸受7Aの焼付および磨耗が防止
される。
【0047】(実施の形態7)この発明に基づいた実施
の形態7における横形圧縮機の構造について、図10を
参照しながら説明する。なお、図10は、本実施の形態
における横形圧縮機のバランスウエイトの構造を示す部
分斜視図である。
【0048】本実施の形態における横形圧縮機において
は、スラスト軸受への給油促進手段として、バランスウ
エイト10の外周面10Aに、滑り軸受5側から鏡板1
1aが配置されている側へと斜めに延びる溝10Cが設
けられている。
【0049】このように、バランスウエイト10の外周
面10Aに溝10Cが設けられることにより、クランク
室8内の潤滑油2が粘性ポンプ作用により積極的に溝1
0Cに沿って(クランク軸3の回転方向(図中矢印A)
に対する図中矢印B方向)スラスト軸受7Aに給油され
ることにより、スラスト軸受7Aへの給油量が多く分配
され、スラスト軸受の保持油量を均一化することが可能
になり、スラスト軸受の焼付および磨耗が防止され、横
形圧縮機のさらなる信頼性の向上が可能となる。
【0050】なお、溝10Cの形状および数量は、溝1
0Cにより粘性ポンプ作用が発揮できるものであれば、
どのような形状および数量を採用することも可能であ
る。
【0051】(実施の形態8)この発明に基づいた実施
の形態8における横形圧縮機の構造について、図11お
よび図12を参照しながら説明する。なお、図11は、
本実施の形態8における横形圧縮機の構造を示す部分断
面図であり、図12は、図11中X線矢視図である。
【0052】本実施の形態における横形圧縮機において
は、スラスト軸受7Aへの給油促進手段として、クラン
ク軸3に給油通路4aから分岐する給油通路4cが設け
られ、ハウジング7にクランク軸3内に設けられる給油
通路4a,4cから取入れた潤滑油2を、ハウジング7
の鏡板11aと接するスラスト軸受7Aに直接導くスラ
スト軸受給油管路12dが設けられる。また、ハウジン
グ7には、図12に示すように、スラスト軸受給油管路
12dに連通する円弧状のスリット溝12eが設けられ
ている。
【0053】このように、給油通路4a,4c、スラス
ト軸受給油管路12dおよびスリット溝12eが設けら
れることにより、横形圧縮機に設けられる油ポンプの昇
圧作用に基づき、強制的にスラスト軸受7Aに潤滑油2
が供給されることにより、スラスト軸受7Aの保持油量
を均一化することが可能になり、スラスト軸受7Aの焼
付および磨耗が防止される。
【0054】(実施の形態9)この発明に基づいた実施
の形態9における横形圧縮機の構造について、図13を
参照しながら説明する。なお、図13は、本実施の形態
における横形圧縮機の構造を示す断面図である。
【0055】本実施の形態における横形圧縮機において
は、クランク軸内に設けられる給油通路4aから取入れ
た潤滑油2を、クランク軸3に設けられた軸受に直接導
く軸受給油管路が設けられている。
【0056】具体的には、上述したように滑り軸受9に
は、給油通路4aの端部に設けられた開口部4bから潤
滑油2の給油が行なわれる。
【0057】ハウジング7とクランク軸3との間に設け
られる軸受5にはスリット5aが設けられ、給油通路4
aにはスリット5aに連通するように給油通路4eが設
けられることにより、軸受5に潤滑油2の給油が行なわ
れる。
【0058】スラスト軸受7Aには、上記実施の形態8
で説明した給油通路4cおよびスラスト軸受給油管路1
2dが設けられることにより、スラスト軸受7Aに潤滑
油2の給油が行なわれる。
【0059】軸受15にはスリット15aが設けられ、
給油通路4aにはスリット15aに連通するように給油
通路4dが設けられることにより、軸受15に潤滑油2
の給油が行なわれる。
【0060】このように、クランク軸3に設けられた各
軸受に直接導く軸受給油管路および給油通路が設けられ
ることにより、クランク軸3内の給油通路4aで潤滑油
の分配が行なわれ、配管抵抗(配管径および配管長さ)
のみを考慮した潤滑油量の配分を行なうことが可能にな
る。
【0061】また、軸受潤滑後の油を他の軸受の潤滑に
使用しないので、摩耗粉が他の軸受に回ることがなく、
軸受の効果的な潤滑を行なうことが可能になる。
【0062】なお、上記実施の形態2、3、4、5およ
び7においては、最も好ましい形態として、クランク室
8の底部よりも高い位置にドレイン口を有する油戻し通
路12aを設けるようにしているが、この油戻し通路1
2aに代わり、クランク室8の底部の領域に、下方に延
びる油戻し通路をハウジング7に設けるようにすること
も可能である。
【0063】なお、上記各実施の形態における給油促進
手段はそれぞれを単独で用いるだけでなく、各実施の形
態における給油促進手段を適宜組合わせることも可能で
ある。また、上記各実施の形態においては、開放型の横
形圧縮機に適用した場合について説明したが、開放型に
限定されずあらゆる形式の横形圧縮機に対して適用する
ことが可能である。
【0064】したがって、今回開示した各実施の形態は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られる。本願発明の技術的範囲は上記した説明ではな
く、特許請求の範囲によって画定され、特許請求の範囲
と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる
ことが意図される。
【0065】
【発明の効果】この発明に基づく横形圧縮機によれば、
スラスト軸受の上方領域への給油を促進させる給油促進
手段を有していることにより、スラスト軸受の上方領域
への給油を促進させる給油促進手段を有することによ
り、スラスト軸受への給油量が増加することにより、焼
付および磨耗が防止される。
【0066】また、軸受耐力をスラスト環状部で均一化
することが可能になり、可動スクロールの挙動を安定化
させることが可能なる。さらに、1回転中の軸受摺動抵
抗を減少かつ均一化でき、圧縮トルク変動が減少するた
め、音、振動の発生を低減させることことが可能にな
る。
【0067】また、吸入口を上側に有する横形圧縮機の
場合、吸入口近くに油を適正量配分することができ、吸
入室へのオイルインジェクションによるシール性の向
上、また渦巻内の摺動部(ラップ先端、側面およびシー
ル部材)の摺動特性を改善し、横形圧縮機の信頼性の向
上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に基づいた実施の形態1における横
形圧縮機の構造を示す断面図である。
【図2】 図1中X線矢視図である。
【図3】 この発明に基づいた実施の形態2における横
形圧縮機の構造を示す部分断面図である。
【図4】 この発明に基づいた実施の形態3における横
形圧縮機の構造を示す部分断面図である。
【図5】 この発明に基づいた実施の形態4における横
形圧縮機の構造を示す部分断面図である。
【図6】 図5中X線矢視図である。
【図7】 この発明に基づいた実施の形態5における横
形圧縮機の構造を示す部分断面図である。
【図8】 この発明に基づいた実施の形態6における横
形圧縮機の構造を示す部分断面図である。
【図9】 図8中X線矢視図である。
【図10】 この発明に基づいた実施の形態7における
横形圧縮機のバランスウエイトの構造を示す部分斜視図
である。
【図11】 この発明に基づいた実施の形態8における
横形圧縮機の構造を示す部分断面図である。
【図12】 図11中X線矢視図である。
【図13】 この発明に基づいた実施の形態9における
横形圧縮機の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング、2 潤滑油、3 クランク軸、4a,
4b,4c,4d,4e 給油通路、6 偏心部、7
ハウジング、7A スラスト軸受、7a 段差部、7
b,10b テーパ部、7c 溝、7d 給油溝、8
クランク室、9滑り軸受、10 バランスウエイト、1
0a 凸部、10C 溝、11 可動スクロール、11
a 鏡板、11b ボス部、12a 油戻し通路、12
c,12d,12e 油通路、12d スラスト軸受給
油管路、13 油ポンプ。
フロントページの続き (72)発明者 上野 広道 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキン 工業株式会社堺製作所臨海工場内 Fターム(参考) 3H003 AA05 AB07 AC01 BD04 BD07 BD09 BD12 CA01 CA02 CD04 3H029 AA02 AA17 AB01 BB01 BB03 BB06 BB09 BB16 BB21 BB41 BB44 BB50 CC16 CC22 CC30 CC32 CC34 3H039 AA02 AA12 BB01 BB02 BB04 BB11 BB12 BB15 BB25 CC12 CC13 CC20 CC27 CC41 CC44

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸(3)の偏心部(6)および
    クランク軸(3)の回転にともない前記偏心部(6)周
    りを回転するバランスウエイト(10)が収容されるク
    ランク室(8)を規定するハウジング(7)と、前記ハ
    ウジング(7)との接触面において可動スクロール(1
    1)の鏡板(11a)を支持するスラスト軸受(7A)
    と、を備える横形圧縮機であって、 前記スラスト軸受(7A)の上方領域への給油を促進さ
    せる給油促進手段(7a,7b,7c,7d,10a,
    10b…)を有する、横形圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記給油促進手段として、前記ハウジン
    グ(7)に、前記クランク室(8)の底部よりも高い位
    置にドレイン口を有する油戻し通路(12a)が設けら
    れる、請求項1に記載の横形圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記給油促進手段は、前記クランク室
    (8)の内周壁面が、前記鏡板(11a)側において外
    側に広がる形状(7a,7b)を含むとともに、前記バ
    ランスウエイト(10)の外周面が前記クランク室
    (8)の内周壁面に沿うように外側に広がる形状(10
    a,10b)を含む、請求項1に記載の横形圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記給油促進手段は、前記クランク室
    (8)の内周壁面において、前記鏡板(11a)と接す
    る上方領域に溝(7c)を含む、請求項1に記載の横形
    圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記給油促進手段は、前記スラスト軸受
    (7A)部の、前記ハウジング(7)側および前記鏡板
    (11a)側のすくなくともいずれか一方に、放射状に
    延びる溝(7d)が設けられる、請求項1に記載の横形
    圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記給油促進手段として、前記ハウジン
    グ(7)に、前記クランク室(8)に油取入口を有し、
    前記ハウジング(7)の前記鏡板(11a)と接する前
    記スラスト軸受(7A)部に油吐出口を有する油通路
    (12c,12d,12e)が設けられる、請求項1に
    記載の横形圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記給油促進手段として、前記バランス
    ウエイト(10)の外周面に、一端側から鏡板(11
    a)が配置されている側へと斜めに延びる溝が設けられ
    る(10c)、請求項1に記載の横形圧縮機。
  8. 【請求項8】 前記給油促進手段として、前記ハウジン
    グ(7)に、前記クランク軸(3)内に設けられる給油
    通路口から取入れた油を、前記ハウジング(7)の前記
    鏡板(11a)と接する前記スラスト軸受(7A)部に
    直接導くスラスト軸受給油管路(12d)が設けられ
    る、請求項1に記載の横形圧縮機。
  9. 【請求項9】 前記クランク軸(3)内に設けられる給
    油通路口から取入れた油を、前記クランク軸(3)に設
    けられた軸受に直接導く軸受給油管路が設けられる、請
    求項8に記載の横形圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007270764A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Hitachi Ltd スクロール式流体機械
JP4594265B2 (ja) * 2006-03-31 2010-12-08 株式会社日立製作所 スクロール式流体機械

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