JP2001270765A - ボルトボックス穴埋め工法用無収縮短繊維混入中軽量セメントモルタル、及び無収縮短繊維混入中軽量セメントモルタルを用いたボルトボックス穴埋め工法 - Google Patents

ボルトボックス穴埋め工法用無収縮短繊維混入中軽量セメントモルタル、及び無収縮短繊維混入中軽量セメントモルタルを用いたボルトボックス穴埋め工法

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JP2001270765A
JP2001270765A JP2000090902A JP2000090902A JP2001270765A JP 2001270765 A JP2001270765 A JP 2001270765A JP 2000090902 A JP2000090902 A JP 2000090902A JP 2000090902 A JP2000090902 A JP 2000090902A JP 2001270765 A JP2001270765 A JP 2001270765A
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bolt box
mortar
short fiber
weight
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Susumu Harada
原田  進
Shusuke Kojima
秀典 小嶋
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Fujikawa Kenzai Kogyo Ltd
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地中埋設管路である地下鉄通路、下水管路、
電線やガス管等の集合管路等の構築に際し、材料として
用いられるセグメントの周縁に開口された連結用のボル
トボックス内に手詰め充填する中軽量セメントモルタル
に係り、特に天井付近等の高い位置のボルトボックスに
対しても穴埋め操作が簡単であり、さらに充填部が他の
セグメント部分と同程度の強度を有するボルトボックス
穴埋め工法用無収縮短繊維混入中軽量セメントモルタ
ル、及び無収縮短繊維混入中軽量セメントモルタルを用
いたボルトボックス穴埋め工法を提供する。 【解決手段】 本発明の中軽量セメントモルタルは、ボ
ルトボックス空間に充填する無収縮短繊維混入中軽量セ
メントモルタルであり、充填時の組成物の単位容積質量
が1.4〜1.9であって、自重の3倍以上の保持力を
有し、硬化時にはコンクリート造セグメントと同程度又
は以上の強度を生ずることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中埋設管路であ
る地下鉄通路、下水管路、電線やガス管等の集合管路等
の構築に際し、材料として用いられるセグメントの周縁
に開口された連結用のボルトボックス内に手詰め充填す
る無収縮短繊維混入中軽量セメントモルタルに係り、特
に天井付近等の高い位置のボルトボックスに対しても急
結剤の使用なくして穴埋め操作が簡単であり、さらに充
填部が他のセグメント部分と同程度の強度を有するボル
トボックス穴埋め工法用無収縮短繊維混入中軽量セメン
トモルタル、及び無収縮短繊維混入中軽量セメントモル
タルによるボルトボックス穴埋め工法に関する。
【0002】
【従来の技術】地中埋設管路である地下鉄通路、下水管
路、電線やガス管等の集合管路等を構築する場合、縦穴
を所定深さまで掘削形成し、所定の横穴を形成するため
の装置を搬入し、この装置を稼働させて横穴を形成しな
がら、セグメントを順次連結して所定の径を有する管路
を構築している。このセグメントは、管路径が大きいほ
ど又掘削深度の深いもの、地盤が脆弱なほど高強度のも
のが用いられ、一般的にプレキャストコンクリート、鉄
等から作製されているが、この内側周縁に連結用のボル
トボックスが形成され、このボルトボックスが隣接する
ようにセグメントを配設し、ボルトナットにより接合す
る。このボルトボックスが露出したままでは、ボルトナ
ットが腐食するので、このボルトボックスにセメントモ
ルタルやエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等を充填して
ボルトナットの腐食を防止し、その結果、接合の強度低
下を防止する穴埋め工法がなされていた。
【0003】この穴埋め工法に適用が考えられるものと
して、モルタルを空気と共に吹き付けるエアモルタル工
法、急結剤を配合した急結モルタルを手詰め又は吹き付
けする急結モルタル工法、比重を小さくした軽量モルタ
ルを手詰めする軽量モルタル工法、2液硬化・発泡型の
ウレタン組成物を注入・充填する硬貨発泡ウレタン工注
などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の各工法は、それぞれ以下に示すような施工上、品質
上の問題点を有していた。
【0005】エアモルタル工法は、モルタルを空気と共
にボルトボックス内へ吹き付けるため、施工が困難であ
ると同時にモルタルの落下が多く、建設廃材が多量に発
生し、殆ど実用性はない。 (施工上の問題点)粉塵の発生が著しい。流動性が高
い。硬化時間が長い。1ケ所の打設量が小さい。
【0006】急結モルタル工法は、急結モルタルを数回
に分けてボルトボックス内へ手詰めして表面をコテ仕上
げする方法であり、材料費は安いが、施工能率が悪く、
労務費も嵩み、坑内の運搬費も嵩むという点で経済性に
劣り、品質、施工性でも他の工法に劣る。 (施工上の問題点)比重が大きいため坑内の天井部付近
にては脱落防止の型粋又は治具等が必要である。急結剤
使用のため1回当たりの混練量が少ない。 (品質上の問題点)坑内の天井部付近或いはボルト周り
等の凹部への充填が不確実である。手締めのため、空隙
ができやすい。天丼部付近のボックスでは硬化後に脱落
することがある。乾燥収縮によるクラック、脱落の恐れ
がある。
【0007】軽量モルタル工法は、軽量モルタルを数回
に分けてボルトボックス内へ手詰めしてその表面を別材
料で仕上げする方法であり、急結剤も配合されているこ
とが多い。この工法は、材料費は比較的安いが、施工能
率が悪く、労務費が嵩み、坑内の運搬費も嵩み、別途表
面仕上げ費が必要となるという点で経済性に劣るが、改
良の余地はある。 (施工上の問題点)比重は小さいが坑内の天井部付近は
脱落防止対策が必要である。急結剤使用のため1回当た
りの混練量が少ない。 (品質上の問題点)坑内の天井部付近或いはボルト周り
等の凹部への充填が不確実である。手話めのため、空隙
ができやすい。乾燥収縮によるクラック、脱落の恐れが
ある。
【0008】硬質発泡ウレタン工法は、型枠を当て注入
孔からウレタンをボルトボックス内へ注入発泡させて充
填し、表面をモルタルで仕上げる方法であり、型粋をそ
のまま残す方法も提案されている。この方法は、施工性
(充填性)において他の工法に比べて優れ、労務費が割
安になる、坑内運搬費が少ないという利点も有している
が、有機材料であり、且つ発泡体であるため他の工法に
よる無機硬化体(モルタル硬化物)に比べて強度面では
明らかに脆弱である。 (施工上の問題点)注入量の管理が難しい。2液の反応
管理が必要である。 (品質上の問題点)ウレタン単体の強度が小さい。不測
の熱量が作用した場合には耐熱面でも問題を生ずる恐れ
がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は手詰めにて急結
剤を使用せずに充填する無収縮短繊維混入中軽量セメン
トモルタルであり、充填時の組成物の単位容積質量が
1.4〜1.9であって、自重の3倍以上の保持力を有
し、硬化時にはコンクリート造等のセグメントと同程度
以上の強度を生ずることを特徴とするボルトボックス穴
埋め手詰め工法用無収縮短繊維混入中軽量セメントモル
タルに関するものである。
【0010】そして、本発明は、無収縮で付着力が大き
く高粘度ながらチキソトロフィックな粘性を有し、狭い
空隙にも手詰めにて完全充填し、急結剤を使用していな
い事から可使時間が1時間以上と長くとれ、混練りも一
時に大容量を練ることが可能で、ボルトボックス内に無
収縮短繊維混入中軽量セメントモルタルを充填したらコ
テにてすぐに成型でき、硬化後もひび割れ脱落等がなく
従来の手詰めモルタルの欠点を克服したものである。
【0011】また、本発明は、上述の無収縮短繊維混入
中軽量セメントモルタルを用いたボルトボックス穴埋め
工法をも提案するものであり、手詰めにて無収縮短繊維
混入中軽量セメントモルタルをボルトボックス内に充填
した後、コテにて成型し閉鎖しても良いし、陶磁器製成
形板又は無機質成形板等の成形板を貼り付けて閉鎖して
も良い。
【0012】尚、上記穴埋め工法では、ボルトボックス
穴埋め材として記述したが、応用としてコンクリート等
の欠損部補修用工法にも適用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の開発経緯を示すと
ともに、本発明について説明する。本発明者らは前記実
状に鑑み、目的のセメントモルタルは、ボルトボックス
を手詰めにて容易に充填することができ、中軽量で、コ
ンクリート造等のセグメントと同等又は以上の強度を有
し、無収縮で透水係数の規格値を満足するボルトボック
ス等穴埋め工法用中軽量セメントモルタルを見い出し
た。
【0014】前記のように本発明の中軽量セメントモル
タルは、ボルトボックス穴埋め手詰め工法に際し、充填
時の組成物の単位容積質量が1.4〜1.9であって、
自重の3倍以上の保持力を有し、手詰めにて、ボルトボ
ックス内に完全充填することができるものである。充填
時の組成物の単位容積質量が1.4より小さい場合、配
合成分に大きな制限が与えられることになり、後述する
要求性能を満足する配合が得られにくい。また、単位容
積質量が1.9より大きい場合、特に天井部付近のボル
トボックスヘの充填が困難になり脱落落下防止対策が必
要となる。さらに、保持力が自重の3倍よりも小さい場
合、天井部付近のボルトボックスへの充填後に脱落を生
ずるおそれがある。また、特に成形及び重ね付けをする
に当たってモルタルに動きが出る場合を想定すると、硬
化時に自重の5倍以上の保持力があることが望ましい。
【0015】保持力については、引き扱き及びせん断押
し扱き試験より確認することができる。具体的にはコン
クリートボックスとの接着性能を高めるため、再乳化形
粉末樹脂を用い、無収縮モルタル及びクラック防止の意
味合いより補強効果のある繊維集束型アクリル繊維又は
ポリオレフィン系補強繊維、耐アルカリガラス繊維、カ
ーボン繊維、ビニロン繊維等を加え、さらに破壊強度を
高める。せん断付着強度を測定し、モルタルの自重の3
倍に相当する以上であることを確認する。
【0016】また、本発明の中軽量セメントモルタル
は、硬化時にはボルトボックスが形成されるコンクリー
ト造等のセグメントと同程度又は以上の強度を生ずる。
尚、セグメントは、施工される地中埋設管路の規模や用
途等に応じて種々の強度のものがあるので、それらに応
じて強度特性を決定すれば良い。したがって、以下の説
明では地下鉄通路の施工における高強度のセグメント
(圧縮強度 210kgf/cm2)と同程度の強度特
性を有するものとしたが、特にこれに限定されるもので
はない。
【0017】また、それ以外の特性として、以下の要求
品質を満足することが望ましい。 水密性: 透水係数k=5×10-8cm/sec 耐腐食性:ボルトボックス内のアルカリ環境 材料の収縮量:許容の乾燥収縮ひび割れ幅以下 残留水庄の影響:セグメント内水圧の残留水圧により
脱落がないこと(耐水圧実験、引き抜き実験により確
認) 耐摩耗性:コンクリート(圧縮強度210kgf/c
2)と同程度の耐摩耗性 粗度係数の確保:コンクリ一トと同程度(粗度係数
0.015以下)の内面仕上げ
【0018】上記〜の要求品質を満足するため、以
下の方針並びに試験方法にて配合組成を検討した。
【0019】水密性:モルタルの耐水性能を向上きせ
るため、骨材の粒度分布及び防水性能の高い種類を選択
し、防水剤を使用する。試験はインプット法などにより
行えばよい。
【0020】耐腐食性:普通ボルトランドセメントを
主成分とし、環境下では強アルカリ性を示し、鉄を錆よ
り保護する。このことはpHを測定して確認すればよ
い。
【0021】材料の収縮量:前記した許容の乾燥収縮
ひび割れ幅以下にするように、骨材、薬剤(減水剤、収
縮低減剤)を用いて収縮を抑える。この試験法としては
JIS A 1129(モルタル及びコンクリートの長
き変化試験方法)等がある。
【0022】残留水圧の影響:地下60mの水圧に相
当する6kgf/cm2を3日間継続し、残留水圧の影
響を接着強度より調べる。高水圧環境においても水が浸
透しにくいような配合を決定する。インプット法により
耐防水性を判定し、引き抜き試験を行い、モルタル自重
の3倍に相当する強度以上であることを確認する。
【0023】耐摩擦性:圧縮強度をコンクリート強度
(圧縮強度210kgf/cm2)まで高める。バラン
スのとれた骨材粒度分布で減水剤を用い、最小限の混練
り水により作業性がよく、緻密に充填できる。この試験
法としてはJIS R5201の9.5に規定する方法
等がある。
【0024】さらに、それぞれJIS規定される試験に
て吸水試験、凝結試験、付着強度、フロー値、単位容積
質量、曲げ強度、モルタルの空気量、モルタルのブリー
ジング試験等を行って、配合組成を決定すればよい。
【0025】こうして前述の比重及び保持力の各規定範
囲を有するものであって、しかもセメント40〜85w
t%と、軽量骨材0.1〜10wt%と、無機質混和材
5〜80wt%と、短繊維0.05〜0.7wt%と、
有機質混和剤0.2〜5wt%とを含有する組成が、前
記目的に合致する中軽量セメントモルタルであることを
見出した。
【0026】前記各成分割合の範囲外の中軽量セメント
モルタルを使用した場合、前記要求品質が得られない。
例えばセメントの量が40wt%以下であると、圧縮強
度、透水係数等が低い値となり、85wt%以上である
と、収縮、流動性等が悪い値を示す。
【0027】また、軽量骨材の量が0.1wt%以下で
あると比重が重く、作業性が悪くなり、10wt%以上
であると粒度分布が悪くなり水比上昇し、かつ収縮も大
きく強度は低下する。この軽量骨材としては、EVA−
炭酸カルシウム発泡骨材、スチレン発泡骨材等の有機質
骨材又はパーライト、ガラス発泡骨材、シラスバルーン
等の無機質骨材が使用できる。
【0028】さらに、無機質混和材の量が5wt%以下
であると、収縮が大きくなり作業性が低下する。80w
t%以上であると強度が低下し、凝結時間が短くなった
り、硬化不良等が起きる。この無機質混和材としては、
硅砂、収縮低減剤、ドロマイトプラスター、フライアッ
シュ、高炉スラグ粉末、炭酸カルシウム等が使用でき
る。
【0029】また、短繊維は0.05wt%以下である
と、硬化前のモルタルをつなぎとめる効果に欠け、0.
7wt%以上であると、混練り時に空気を連行し強度不
足を引き起こす。この短繊維としては繊維集束型アクリ
ル繊維または、ポリオレフィン系補強繊維、耐アルカリ
ガラス繊維、カーボン繊維、ビニロン繊維等の繊維が使
用できる。繊維カット長は2mm〜12mmが最適であ
るが、ボルトボックスの大きさ及び強度等の要求性能に
より決定すれば良い。
【0030】さらに、有機質混和剤の量が0.2wt%
以下であると、接着強度不良が生じたり、手詰め充填時
の作業性が悪くなる。5wt%以上であると、硬化不良
が生じたり、作業性が低下する。この有機質混和剤とし
ては、、酢酸ビニル−ベオバ、エチレン酢酸ビニル、ア
クリル樹脂等の再乳化形粉末樹脂、メチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルメチルセルロース、エチレンヒドロキシエチルセルロ
ース等の水溶性増粘剤、ナフタリンスルホン酸縮合塩、
スルホン化メラミン縮合塩等の高性能減水剤、ポリオキ
シアルキレン化合物、低級アルコールのアルキレンオキ
シド付加物等の収縮低減剤、ステアリン酸アルミニュウ
ム等の脂肪酸金属塩等の防水剤及び分散剤等を配合す
る。増粘剤及び流動化剤は、手詰め充填時の粘度及び充
填完了後の非流動状態の確保及び仕上表面の要求精度を
考慮し、ニュートン流動を示すものと非ニュートン流動
を示す物を1種あるいは2種以上選定し、粘性を制御す
る。
【0031】また、この中軽量セメントモルタルは、実
際の要求性能により、上記範囲において流動性、圧縮強
度等を考慮し、配合を適宜に選定すればよい。例えばよ
り望しい配合例を表1に示した。
【表1】
【0032】また、前述のように本発明の無収縮短繊維
混入中軽量セメントモルタルを手詰めにてボルトボック
ス内に充填した後には、コテにて成型し閉鎖しても良い
し、陶磁器製成形板又は無機質成形板等の成形板を貼り
付けて閉鎖しても良い。即ち樹脂製蓋では耐火性能が低
いため、耐火性、耐摩耗性、耐酸耐アルカリ性、吸水性
に優れた陶磁器製成形板又は無機質成形板を使用する。
以下表2に、陶磁器製成形板又は無機質成形板として使
用可能な市販品と、その代表的な物性を示した。
【表2】
【0033】本発明のボルトボックス穴埋め工法では、
ボルトボックス内に無収縮短繊維混入中軽量セメントモ
ルタルを充填したらコテにてすぐに成型し閉鎖すること
もできるし、或いはタイル貼り付け用モルタルを別途用
意することなく陶磁器製成形板又は無機質成形板を貼り
付けて閉鎖することもできる。
【0034】
【実施例】〈実施例1〉まず、前記表2に示した本発明
の手詰め工法用中軽量セメントモルタルと、従来の軽量
セメントモルタル、中軽量セメントモルタルを用いて以
下の引き抜き試験を行った。
【0035】(方法)板厚50mmのコンクリート平板
に底部半径40mm、上部半径45mmのテーパ状の穴
を穿設し、混練り直後のモルタル、混練り後1時間後の
モルタルを手詰め充填し、直ちに引き抜き試験を行って
モルタルの引き抜き荷重を測定し、モルタルの自重との
比を求めた。
【0036】(試験装置及び条件) 島津オートグラフAG−5000C ロード50kg ストローク50mm
【0037】(結果)
【表3】 単位容積質量よりモルタルの重量を算出し、モルタル自
重の何倍の保持力があるかを求めた。充填穴の容量は
0.284Lであるから、それぞれの単位容積質量より
モルタル重量を求めると、 手詰め充填用中軽量モルタルは、0.284×1.52=0.43kg、 軽量モルタルは、 0.284×1.10=0.32kg、 中軽量モルタルは、 0.284×1.48=0.42kg、 となる。そこで平均引き抜き荷重をモルタル重量で割る
と、 となる。したがって、前記本発明の手詰め充填用中軽量
モルタルは、モルタル自重の10倍以上の保持力を有す
るものであり、練り置き1時間後でもほぼ同等の保持力
を有して脱落を生ずることなく施工できることが確認さ
れた。これに対し、軽量モルタルや一般的な中軽量モル
タルでは、モルタル自重の1〜3倍程度の保持力しかな
く、成形及び重ね付けをするにあたってモルタルに動き
が出る場合には脱落するおそれがあった。
【0038】〈実施例2〉アクリルボックス(耐圧3k
gf/cm2)を用いた実験装置に、中軽量セメントモ
ルタルとして表4に示す組成のものを使用して手詰め充
填を行い、その充填性を評価すると共に、養生後の圧縮
強度、収縮性、透水係数、硬化以前のモルタル自重に対
する保持力、硬化後のモルタル自重に対する保持力等を
測定した。
【表4】
【0039】表4より明らかなように混練比重が1.4
に満たない配合例1〜7の軽量セメントモルタル、或い
は中軽量セメントモルタルでは、十分な特性を得ること
ができなかったが、本発明の実施例である配合例7〜1
5の中軽量セメントモルタルは、何れの物性試験におい
ても優れた特性を有することが確認された。但し、配合
例9では硬化前のモルタル自重に対する保持力が5倍に
達しなかったので、片岡製陶(株)製の厚み13mmの
タイル(陶磁器製成形板)を貼り付けた。貼り付けたタ
イルは脱落することなく、その後6ヶ月以上経過した後
も極めて強固に接合していた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明の中軽量セメ
ントモルタル及びそれを用いたボルトボックス穴埋め工
法は、ボルトボックス内に容易に隙間なく手詰め充填す
ることができ、特に天井部においても脱落することなく
容易に手詰め充填することができる。また、施工後に得
られるボルトボックス充填部は、コンクリート造セグメ
ントと同程度の強度を有するので、少なくとも地中埋設
管路としての弱点部にならず、何等かの外的応力が作用
しても問題を生ずることがない。
【0041】また、特にセメントや軽量骨材、短繊維等
の配合量を規定した中軽量セメントモルタルを用いるこ
とにより、従来のエアモルタル工法や急結モルタル工
法、軽量モルタル工法、硬質発泡ウレタン工法等のそれ
ぞれの施工上並びに品質上の問題点を全て解消すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 14:02) C04B 14:02) B 111:40 111:40

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルトボックス空間に充填する無収縮短
    繊維混入中軽量セメントモルタルであり、充填時の組成
    物の単位容積質量が1.4〜1.9であって、自重の3
    倍以上の保持力を有し、硬化時にはコンクリート造セグ
    メントと同程度又は以上の強度を生ずることを特徴とす
    るボルトボックス穴埋め工法用無収縮短繊維混入中軽量
    セメントモルタル。
  2. 【請求項2】 セメント40〜85wt%と、軽量骨材
    0.1〜10wt%と、無機質混和材5〜80wt%
    と、短繊維0.05〜0.7wt%と有機質混和剤0.
    2〜5wt%とを含有することを特徴とする請求項1に
    記載のボルトボックス穴埋め工法用無収縮短繊維混入中
    軽量セメントモルタル。
  3. 【請求項3】 充填時の組成物の単位容積質量が1.4
    〜1.9であって、自重の3倍以上の保持力を有し、硬
    化時にはコンクリート造等のセグメントと同程度の強度
    を生ずる無収縮短繊維混入中軽量セメントモルタルを、
    手詰めにてボルトボックス内に充填した後、コテにて成
    型し閉鎖することを特徴とする無収縮短繊維混入中軽量
    セメントモルタルを用いたボルトボックス穴埋め工法。
  4. 【請求項4】 充填時の組成物の単位容積質量が1.4
    〜1.9であって、自重の3倍以上の保持力を有し、硬
    化時にはコンクリート造等のセグメントと同程度の強度
    を生ずる無収縮短繊維混入中軽量セメントモルタルを、
    手詰めにてボルトボックス内に充填した後、陶磁器製成
    形板又は無機質成形板等の成形板を貼り付けて閉鎖する
    ことを特徴とする無収縮短繊維混入中軽量セメントモル
    タルを用いたボルトボックス穴埋め工法。
  5. 【請求項5】 無収縮短繊維混入中軽量セメントモルタ
    ルは、セメント40〜85wt%と、軽量骨材0.1〜
    10wt%と、無機質混和材5〜80wt%と、短繊維
    0.05〜0.7wt%と、有機質混和剤0.2〜5w
    t%とを含有することを特徴とする請求項3又は4に記
    載の無収縮短繊維混入中軽量セメントモルタルを用いた
    ボルトボックス穴埋め工法。
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