JP2001270070A - 印刷装置およびデータ供給装置 - Google Patents

印刷装置およびデータ供給装置

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JP2001270070A
JP2001270070A JP2000086098A JP2000086098A JP2001270070A JP 2001270070 A JP2001270070 A JP 2001270070A JP 2000086098 A JP2000086098 A JP 2000086098A JP 2000086098 A JP2000086098 A JP 2000086098A JP 2001270070 A JP2001270070 A JP 2001270070A
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beam irradiation
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JP2000086098A
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English (en)
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Akira Harada
明 原田
Ichiro Watanabe
一郎 渡辺
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】版胴に巻装した刷版を直接露光して画像を形成
するデジタル印刷装置において、光ビームの乱反射を防
止して良好な画像形成が確実に行われるようにする。 【解決手段】刷版は、胴溝に配置されたくわえ手段によ
り版胴の周囲に固定されている。胴溝近辺は画像形成禁
止領域とされその座標は内部メモリに保持されている。
ダミーデータ設定部は、前記内部メモリに保持されてい
る情報を参照して画像データの間にダミーデータを挿入
し、胴溝近辺が光ビーム照射されないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、版胴上において製版
を行う製版機構付きの印刷装置に関する。
【0002】
【従来技術およびその課題】通常の印刷工程では、まず
最初のステップで未露光の印刷版に対して殖版機等を用
いて画像形成する。この時、印刷版がポジ感材であれ
ば、印刷版の周辺領域(非画像領域)は印刷時にインキ
がのらないように焼き飛ばしと称される露光処理が行わ
れていた。そして次のステップで、この印刷版を殖版機
等から印刷装置に移し、印刷装置内の版胴に固定する。
さらにその次のステップで、版胴に固定された印刷版を
用いて印刷用紙に対する印刷を行う。この手法による場
合、印刷版に対して画像形成するための手段が印刷装置
とは別に必要であり、印刷装置への印刷版の装着作業な
どが面倒であった。
【0003】このため、印刷版に対する画像形成機能を
備えた印刷装置(デジタル印刷装置)が実用化されてき
ている。この画像形成機能は、版胴上に装着した未露光
の印刷版をレーザ光などで走査して画像を形成するよう
にしている。
【0004】このようなデジタル印刷装置においても、
ポジ型の印刷版を用いる場合は、印刷版の周辺領域は焼
き飛ばし処理が行われるのが好ましい。すなわち非画像
領域であっても、印刷版の先端及び終端側においてレー
ザ光を照射するようにしている。
【0005】ところが版胴に対し印刷版を保持する機構
として、版胴表面には印刷版の先端位置および後端位置
に対応する位置に胴溝が形成され、該胴溝内部には印刷
版の先端、後端を把持するクランプ機構が配置されてい
る。そして前記胴溝内に配置されたクランプ機構および
その稼動機構などは金属製であり、これらの部分が誤っ
てビーム照射されると乱反射を起こし、印刷版に形成さ
れる画像の品質を劣化させる恐れがある。特に前記デジ
タル印刷装置において印刷版に対し現像処理を行う場合
は、前記クランプ機構などが耐薬品性を有するSUSな
どで形成されており、光ビームの反射率が高い。
【0006】本発明は、印刷版に対する画像形成を行う
機能を備えた印刷装置、すなわちデジタル印刷装置にお
いて、前記光ビームの乱反射を防止して良好な画像形成
が確実に行われるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、周面に印刷面を有する版胴と、前記版胴を回転駆動
する回転駆動手段と、画像データに基づいて前記版胴上
の印刷面にビーム照射することにより、前記印刷面に画
像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段による
ビーム照射位置を取得するビーム照射位置取得手段と、
前記版胴表面におけるビーム照射禁止領域を記憶する記
憶手段と、走査位置取得手段が取得する画像形成手段に
よるビーム照射位置と前記記憶手段が記憶するビーム照
射禁止領域とを参照して、画像形成手段によるビーム照
射を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
発明において、前記版胴には、表面に印刷面が形成され
た印刷版を、前記版胴上に巻装固定するための印刷版固
定手段が配置され、前記ビーム照射禁止領域には、前記
印刷版固定手段の版胴表面における配置位置が含まれ、
前記制御手段は、少なくとも、前記画像形成手段による
前記印刷版固定手段に対するビーム照射を禁止する制御
を行うものであることを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2記載の
発明において、前記印刷版固定手段は、前記版胴表面に
形成された胴溝と、該胴溝内部に配置されたクランプ手
段とを含む手段であることを特徴とする。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
記載の発明において、 前記画像データに基づいて前記
印刷面における非画像領域に関する情報を生成する手段
をさらに有し、前記制御手段は、走査位置取得手段が取
得する画像形成手段によるビーム照射位置と、前記記憶
手段が記憶するビーム照射禁止領域と、前記非画像領域
に関する情報とを参照して、前記画像形成手段によるビ
ーム照射を制御するものであることを特徴とする。
【0011】請求項5に記載の発明は、印刷面を有する
版胴に対してビーム照射することにより該印刷面に画像
形成を行う画像形成手段に対するデータ供給装置であっ
て、データ保持手段と、前記画像形成手段をon−of
f制御するための画像データを前記データ保持手段に対
して供給する画像データ供給手段と、前記版胴表面にお
けるビーム照射禁止領域を記憶する記憶手段と、前記記
憶手段が記憶するビーム照射禁止領域を参照して、前記
ビーム照射手段をoff制御するためのダミーデータ
を、前記データ保持手段に書き込むダミーデータ書き込
み手段と、前記画像データ保持手段に書き込まれた画像
データとダミーデータを、前記画像形成手段に対して供
給するデータ供給手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、前記データ供給装置は、前記画像形成
手段によるビーム照射位置を取得するビーム照射位置取
得手段をさらに備え、前記データ供給手段は、前記ビー
ム照射位置取得手段が取得するビーム照射位置に基づい
て、前記画像データとダミーデータを、順次、前記画像
形成手段に対して供給する手段であることを特徴とす
る。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項5または
請求項6に記載の発明において、前記版胴には、表面に
印刷面が形成された印刷版を版胴上に巻装固定するため
の印刷版固定手段が配置され、前記記憶手段は、前記印
刷版固定手段の版胴表面における配置位置を記憶する手
段であり、前記ダミーデータ書き込み手段は、走査位置
取得手段が取得する画像形成手段によるビーム照射位置
と、前記記憶手段が記憶する印刷版固定手段の配置位置
とを参照して、前記ダミーデータを前記画像データ保持
手段に書き込むものであることを特徴とする。
【0014】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の発明において、前記印刷版固定手段は、前記版胴表面
に形成された胴溝と、該胴溝内部に配置されたクランプ
手段とを含む手段であることを特徴とする。
【0015】請求項9に記載の発明は、請求項5乃至8
に記載の発明において、前記画像データに基づいて前記
印刷面における非画像領域に関する情報を生成する手段
をさらに有し、前記ダミーデータ書き込み手段は、前記
ビーム照射禁止領域を参照して前記ビーム照射手段をo
ff制御するためのダミーデータを前記データ保持手段
に書き込むとともに、前記印刷面における非画像領域に
関する情報を参照して前記ビーム照射手段をon制御す
るためのダミーデータを前記データ保持手段に書き込む
手段であることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は本発明に係る印刷装置の
一例を示す図であり、図2は同印刷装置の主要部のブロ
ック図である。図1において、本実施の形態における印
刷装置は、各々2色ずつの多色印刷を行える第1印刷ユ
ニット1および第2印刷ユニット2と、第1印刷ユニッ
トに印刷用紙を供給する給紙部3と、第1印刷ユニット
1から第2印刷ユニット2へ印刷用紙を搬送する中間搬
送部4と、第2印刷ユニット2から印刷用紙を排出する
排紙部5とを備える。
【0017】また図2に示すように、印刷装置の各部は
制御手段6と電気的に接続されている。この制御手段6
は、図示しない入力手段や記憶手段などを備えたマイク
ロコンピュータであり、操作者の指示に従って予め定め
た手順に基づき印刷装置を制御するものである。一方、
制御手段6は、LAN等を通じてDTP(Desk-Top-Publ
ishing)装置等からなる外部の画像データ作成装置7、
条件入力部8、ずれ量入力部9とも接続されている。画
像データ作成装置7からはRIP(Raster-Image-Proces
sing)処理済みの画像データ(ランレングスデータ)が
制御手段6に送られる。制御手段6は画像データを受け
取ると、後述する条件入力部8やずれ量入力部9から入
力されるデータを参照してダミーデータを作成し、該ダ
ミーデータと画像データとをビーム照射手段23に対し
て選択的に供給する。
【0018】図1に戻って、第1印刷ユニット1は、そ
の周面に2つの印刷領域に対応する印刷版を保持可能な
版胴10と、前記印刷版に対し製版を行う製版手段11
と、対応する各印刷領域に湿し水を供給する2つの湿し
水供給手段12a、12bと、対応する各印刷領域にイ
ンキを供給する2つのインキ供給手段13a、13b
と、前記版胴と同じ径を有し前記版胴に当接するブラン
ケット胴14と、前記版胴の1/2の径を有し、その周
面に1枚の印刷用紙を保持可能であり、前記ブランケッ
ト胴に当接する圧胴15と、この圧胴15に対し印刷用
紙を供給および排出するための給紙胴16および排紙胴
17とからなる。
【0019】図4は、版胴10の模式的断面図である。
この図に示すように、版胴10周面には、回転軸に関し
て互いに対称な関係で配置された1組の胴溝(第1胴溝
110、第2胴溝120)が形成されている。各胴溝1
10、120内には、くわえ手段112、114、12
2、124が、版胴10の周面方向および軸方向に関し
て位置調整可能に設置される。くわえ手段112、12
4により1枚目の印刷版(印刷版Pk)がその印刷面が
外側を向いた状態で保持され、くわえ手段122、11
4によって2枚目の印刷版(印刷版Pc)が同様にその
印刷面が外側を向いた状態で保持される。なお、これら
2枚の印刷版Pk、Pcは異なる色の印刷領域に対応し
ている。すなわち、印刷版Pkはブラック(K)の印刷
領域に、印刷版Pcはシアン(C)の印刷領域に対応し
ている。なお、異なる色の2つの印刷領域を有する1枚
の印刷版を保持することで、実質的に1つの版胴上に2
つの印刷領域を設けるようにしてもよい。また、この印
刷装置の版胴10は、印刷版を固定することにより画像
が形成可能な印刷面を有しているが、版胴10の外周面
自体を画像形成が可能な印刷面としてもよい。
【0020】再び図1に戻って、製版手段11は、前記
版胴10へ未露光印刷版を供給するとともに前記版胴1
0から使用済みの印刷版を回収する給排版手段20と、
版胴10上の未露光印刷版に対しon/off制御したビーム
により走査して画像を形成する画像形成手段21と、前
記画像形成手段21により画像が形成された印刷版を現
像処理する現像手段22とからなる。
【0021】前記給排版手段20は、シート状の未露光
印刷版と使用済み印刷版とを各々格納可能なカセットを
有し、複数の搬送ローラやガイド部材等からなる搬送手
段により当該カセットと前記版胴10との間で印刷版を
搬送するものである。
【0022】図3は前記画像形成手段21の概要を示す
図である。図3に示すように、前記画像形成手段21
は、画像データに応じてビームをon/off制御し、前記版
胴10上の印刷版Pに対し照射可能なビーム照射手段2
3と、ビーム照射手段23を前記版胴10の回転軸に沿
う副走査方向に平行移動させるボールネジ手段24と、
プーリ及びベルトを介して前記ボールネジを回転駆動さ
せるボールネジ駆動手段25とからなる。一方版胴10
は、版胴10の一端に設けられたプーリ26をベルトに
より回転駆動する回転駆動手段27により回転駆動され
ることにより回転する。そして回転駆動手段27の回転
軸には、回転を非伝達にすることが選択可能なクラッチ
28が備えられている。この実施の形態では、前記版胴
10を回転させるとともに前記ビーム照射手段23を副
走査方向に連続的に移動させることで、前記版胴10上
をスパイラル状に走査することができる。
【0023】ビーム照射手段23の主走査位置は、版胴
10の回転軸に取り付けられた図示しないロータリーエ
ンコーダからの信号によって生成される画素クロックに
よって検出される。第1胴溝110(図4)の中央位置
がビーム照射手段23に対向したときに版胴10が主走
査位置の原点にあるとする。
【0024】また、ビーム照射手段23の副走査位置
は、ステッピングモータによるオープン制御の場合は指
令パルス数によって、クローズド制御の場合はボールネ
ジ駆動手段25に取り付けられたロータリーエンコーダ
からの信号によって検出される。
【0025】なお、版胴10を印刷時に回転させる場合
は、前記クラッチ28により前記版胴10と回転駆動手
段27との連結を切り離し、前記版胴10を図示しない
印刷用駆動手段により他の胴と同期して回転させる。
【0026】前記ビーム照射手段23は、副走査方向に
直列した120個のLED素子を各々個別に発光制御する
ことで同時に120ラインのビームにより走査可能なマ
ルチチャンネル構成である。なお本実施の形態では、LE
D素子の発光制御により画像を形成するが、半導体レー
ザやガスレーザ等のレーザビームを変調器によりon/off
変調して画像を形成するようにしてもよい。なお、熱感
応型の印刷版に対しては、所望の加熱手段により画像を
形成することも可能である。
【0027】図1に戻って、現像手段22は、処理液を
貯留した処理液槽と当該処理液内に一部が浸漬した状態
で配置した塗布ローラとからなり、塗布ローラを版胴1
0に当接させることで前記処理液を汲み上げて前記印刷
版面に供給するものである。この実施の形態では、各処
理液槽および塗布ローラは現像および定着のために2組
を有し、各々が独立して前記版胴10に対し接離するよ
うに昇降機構が設けられている。なお印刷版の種類によ
っては現像手段が不要な場合も考えられる。
【0028】湿し水供給手段12a、12bは、前記版
胴10上の異なる印刷領域に対しそれぞれ選択的に湿し
水を供給するための手段であり、湿し水を貯えた水舟
と、この水舟から湿し水を汲み上げて前記印刷版面上に
供給する複数の湿し水ローラとからなる。この湿し水ロ
ーラのうち少なくとも前記印刷版面と当接するローラ
は、カム機構等により前記版胴10に対し当接または離
間するように構成されており、前記版胴10上の対応す
る印刷領域にのみ選択的に湿し水を供給することができ
る。この実施の形態のように、湿し水供給手段12a、
12bは各印刷色毎に個別に設けるのが好ましいが、こ
れは湿し水に対するインキの混入を考慮するためであ
る。なお版面と非接触な噴霧式等の湿し水供給手段を採
用して各版胴10毎に湿し水供給装置を1個で兼用する
ようにしてもよい。
【0029】インキ供給手段13a、13bは、前記湿
し水供給手段12a、12bにて湿し水が供給された版
胴10上の異なる印刷領域に対しそれぞれ選択的にイン
キを供給するための手段であり、インキを貯えたインキ
壺と、このインキ壺からインキを取り出して前記印刷版
面上に供給する複数のインキローラとからなる。このイ
ンキローラのうち少なくとも前記印刷版と当接するロー
ラは、カム機構等により前記版胴10に対し当接または
離間するように構成されており、前記版胴10上の対応
する印刷領域に対し選択的にインキを供給することがで
きる。なお、この実施の形態におけるインキ供給手段1
3a、13bのインキの色は、K(ブラック)およびC
(シアン)である。
【0030】ブランケット胴14は前記版胴10と同じ
径であり、その周面にインキ画像を転写するためのブラ
ンケット面を備える。このブランケット面には前記版胴
10上の印刷版からK色およびC色に対応するインキ画
像が転写される。なお、ブランケット胴14の周囲には
当該ブランケット面を洗浄するためのブランケット洗浄
手段29も備えられている。
【0031】圧胴15は、前記版胴10の1/2の径を
有しており、その周面に図示しない1組の咥え手段が設
けられている。従って圧胴15の周面には、前記版胴の
1印刷領域に対応する大きさの印刷用紙を1枚保持する
ことができる。なお、この圧胴15の咥え手段は、後述
する給紙胴16から印刷用紙を圧胴15の隔回転毎に受
け取り、後述する排紙胴17に対し印刷用紙を隔回転毎
に受け渡すように開閉動作する。
【0032】給紙胴16および排紙胴17は、圧胴15
と同径で、各々その周面に印刷用紙を保持するための図
示しない1組の咥え手段を備えている。給紙胴16およ
び排紙胴17はいずれも圧胴15と同期して回転してお
り、各胴の咥え手段と圧胴15の咥え手段とが対向する
よう位相が設定されている。この給紙胴16および排紙
胴17の咥え手段も前記圧胴15が2回転する毎に印刷
用紙の供給および排出を行えるように開閉動作する。
【0033】上記第1印刷ユニット1では、前記ブラン
ケット胴14の径と圧胴15の径との差異に基づいて、
圧胴の1回転毎にK色またはC色の印刷が交互に行われ
る。従って、圧胴15が印刷用紙を保持したまま2回転
すると、印刷用紙上に2色印刷が行える。なお、ここで
言う「圧胴が印刷用紙を保持したまま2回転する」と
は、圧胴15上の印刷用紙がブランケット胴14から2
色分のインキ画像を順次連続して転写するような回転動
作を表すものであり、印刷用紙を保持した状態で厳密に
360度×2の角度の回転をすることを意味するもので
はない。例えば本実施の形態では圧胴15に対する給紙
胴16および排紙胴17の配置角度が約120度離れて
いるので、圧胴15が給紙胴16から印刷用紙を受け取
った瞬間から、360度+240度回転した時点で圧胴
15から印刷用紙が排出される。
【0034】第2印刷ユニット2についても基本的に第
1印刷ユニットと同じ構成なので、図1には同じ符号を
つけておいて説明を省略する。ただし第2印刷ユニット
2の湿し水供給手段は12c、12d、インキ供給手段
は13c、13dとする。なお本実施の形態では、イン
キ供給手段13c、13dの供給するインキの色は、M
(マゼンタ)およびY(イエロー)である。
【0035】給紙部3は、未印刷の印刷用紙を積載する
給紙台30と、給紙台30上に積載された印刷用紙の最
上部の印刷用紙を1枚だけ分離して取り出す分離手段3
1と、分離手段31により分離された印刷用紙を搬送す
る搬送コンベア32とからなる。
【0036】給紙台30は、シート状の印刷用紙を積み
上げて載置可能な台状の部材であり、積載された印刷用
紙の最上部位置が常に一定になるように、印刷用紙の減
少とともに上方へ上昇するように構成されている。分離
手段31は、最上部の印刷用紙を図示しない吸着盤にて
吸着保持し、圧縮空気を吹きつけて印刷用紙をさばいて
分離するよう構成されており、前記吸着盤が受け取った
印刷用紙は前記搬送コンベア32を介して前記給紙胴1
6に供給される。なお、この分離手段31の印刷用紙の
分離供給動作は、前記給紙胴16の隔回転毎に行われ
る。
【0037】中間搬送部4は、第1印刷ユニット1の圧
胴15と第2印刷ユニットの圧胴15との間で印刷用紙
を受け渡すものであって、前記第1印刷ユニット1の排
紙胴17と第2印刷ユニット2の給紙胴16と3つの渡
し胴40とから構成されている。各渡し胴40は各々圧
胴の2倍の径を有しており、その周面には180度対向
した位置に2組の図示しない咥え装置が備えられてい
る。そして各渡し胴40の咥え手段と前記排紙胴17お
よび給紙胴16の咥え手段とは、印刷用紙を受け渡せる
ように互いに対向する位相にあって同期して開閉するよ
うに構成されている。
【0038】なお、前述のように圧胴15は2回転する
ごとに2色の多色刷り印刷を行うため、圧胴の2倍の径
の渡し胴40を用いる場合は、その周面には1組の咥え
手段のみを設けるようにしてもよい。すなわち、この場
合は各渡し胴40はその周面の半分だけを印刷用紙の搬
送に用いることになる。ただし、本実施の形態における
印刷装置では、各圧胴が1回転するだけの片面2色印刷
機能を備えるため、各渡し胴40には咥え手段を各々2
組設けてある。
【0039】排紙部5は、前記第2印刷ユニット2の排
紙胴17から印刷用紙を受け取るチェーン排出手段50
と、前記チェーン排出部50で取り出され、排出された
印刷用紙を積載する排出台51とからなる。
【0040】チェーン排出手段50は、複数のプーリ間
に掛け渡され同期して回転する2組の無端状チェーン
と、このチェーン間に渡された複数の咥え手段とからな
る。前記無端状チェーンは前記排出胴17と同期して回
転し、チェーン排出手段50に設けられた咥え手段は前
記排出胴17の咥え手段と対向する位置で開閉して前記
排出胴から印刷用紙を受け取るように構成されている。
またチェーン排出手段50の咥え手段は、排出台51の
上方にて印刷用紙を解放することで印刷用紙を排出台5
1上に排出することができる。排出台51は、印刷の終
了した印刷用紙を積載するための台状部材であって、印
刷用紙の排出量に従って昇降手段により順次下降するよ
うに構成されている。
【0041】以下、本発明の主題たる印刷版に対する画
像形成について説明する。ここでは、第1印刷ユニット
1の版胴に装着されたK版、C版に対する画像形成に関
してのみ説明する。第2印刷ユニットの版胴に装着され
たY版(マゼンタ)、M版(マゼンタ)についても同様
の手段で同様の手順を踏んで画像形成が行われるのでこ
れらの版については説明を省略する。
【0042】図5は、先に図4を用いて説明した版胴1
0の表面11の展開図である。くわえ手段112、11
4、122、124等、細かい構成については図示して
いない。版胴10の表面11は大きく分けて5つの領域
からなっている。すなわち、光ビームを照射して画像形
成を行うことが可能な2個の領域(第1、第2画像形成
可能領域13、15)と、光ビームを照射すること自体
が禁止される3個の領域(第1、第2、第3画像形成禁
止領域12、14、16)からなっている。
【0043】第1画像形成禁止領域12は、第1胴溝1
10の半分とくわえ手段112が位置する領域である。
第2画像形成禁止領域14は、第2胴溝120の全部
と、くわえ手段124、122が位置する領域である。
第3画像形成禁止領域16は、第1胴溝110の残り半
分とくわえ手段114とが位置する領域である。なお、
画像形成禁止領域には印刷版のくわえ端もかかってい
る。仮に、ビーム照射手段23によってこれらの画像形
成禁止領域12、14、16に向けて光ビームが照射さ
れると、胴溝110、120に設置されたくわえ手段等
の構造物によって乱反射が起こる。乱反射した光ビーム
が印刷版に当たるとその印刷版上に形成される画像の品
質が低下するので、本印刷装置では、ビーム照射手段2
3がこれらの禁止領域12、14、16に対向するとき
には、レーザビームの照射を禁止する制御が行われる。
【0044】画像形成可能領域13、15はビーム照射
手段23によるビーム照射し、これらの領域に装着され
た印刷版Pk、Pcに対し画像形成を行うことが可能な
領域である。なお、図5に示すように、第1画像形成可
能領域13に装着される印刷版Pkに対しては、画像デ
ータに基づいてK版の画像(第1画像13a)が形成さ
れる。同様に、第2画像形成可能領域15に装着される
印刷版Pcに対しては画像データに基づいてC版の画像
(第2画像15a)が形成される。第1画像13aと第
2画像15aとは、印刷版Pk、Pcが版胴10上に装
着されたとき回転軸に関して対称となるように振り分け
られて画像形成される。画像データに基づく画像形成が
行われない画像形成可能領域(第1画像13a以外の第
1画像形成領域13、第2画像15a以外の第2画像形
成可能領域15)に対しては、印刷版Pk、Pcがネガ
タイプであるときには焼き飛ばしが行われる。一方、ポ
ジタイプである場合には焼き飛ばしは行われない。焼き
飛ばしが行われた領域は全面がインクをはじく性質(撥
油性)を持つようになるので、印刷工程において余分な
インキが付着することがない。
【0045】この印刷装置では、画像データ作成装置7
からのデータ転送とビーム照射手段23による画像形成
とが並行して行われる。すなわち、画像データ作成装置
7からは第1、第2画像13a、15aに相当する画像
データのみが転送されてくるだけで、図5に示したよう
な、版胴10表面の所望位置に割り付けられた画像デー
タが送られてくるわけではない。この印刷装置では、転
送制御手段60が、第1画像13aと第2画像15aの
画像データをビーム照射手段23に転送する間に、適切
なタイミングでダミーデータを混入させることにより、
印刷版Pk、Pc上の正確な位置に第1、第2画像13
a、15aがそれぞれ画像形成されるようにしている。
【0046】これを図6を併用して説明する。図6は、
画像形成に関する機能的ブロック図である。転送制御部
60は、制御手段6の画像データ転送に関わる機能のみ
を抽出したものである。転送制御部60は、転送メモリ
61、ダミーデータ設定部62、ダミーデータ入力部6
3からなり、画像データ作成装置7から供給される画像
データと、ダミーデータ入力部62から供給されるダミ
ーデータとを選択的にビーム照射手段23に送出する手
段である。
【0047】転送メモリ61は先入れ先出しメモリであ
り、画像データ作成装置7によって書き込まれる画像デ
ータを、書き込まれた順番で順次読み出して、ビーム照
射手段63に供給する手段である。なお、転送メモリ6
1からの画像データの読みだしは、ダミーデータ入力部
62からの画像データ開始/停止信号に基づいて制御さ
れる。
【0048】ダミーデータ設定部62は、条件入力部8
から与えられる設定データ(印刷版がネガタイプかポジ
タイプかを示す情報、画像データ作成装置7から供給さ
れる画像データの画像サイズなど)やずれ量入力部9か
ら与えられる調整データ(第2画像15aのずれ量を示
す情報など)、内部メモリ62aが記憶するこの印刷装
置に固有の固有データ(版胴10の周方向長さ、画像形
成禁止領域12、14、16の座標、画像形成可能領域
13、15の座標など)に基づいてダミーデータ設定情
報を作成し、ダミーデータ入力部63に設定する手段で
ある。
【0049】ダミーデータ入力部63は、ダミーデータ
設定部62によって設定されたダミーデータ設定情報に
基づいて、ビーム照射手段23の現在走査位置に応じた
ダミーデータを作成してビーム照射手段23に供給す
る。なお、この現在走査位置は、主走査位置については
主走査原点からの画素数を単位としており、副走査位置
については副走査原点からの走査線数が単位である。ダ
ミーデータを供給するときは、転送メモリ61からの画
像データの読みだしを停止させる必要があるので、この
時は画像データ停止信号を転送メモリ61に供給する。
また、ダミーデータの供給を停止するときは、画像デー
タ開始信号を転送メモリ61に供給し転送メモリ61か
らの画像データの読みだしを再開させる。
【0050】ダミーデータ設定部62がダミーデータ入
力部63に設定するダミーデータ設定情報について説明
する。該情報は、走査線毎に、画像形成禁止領域の開始
/終了位置、焼き飛ばし領域の開始/終了位置、画像形
成領域の開始/終了位置、を指定するための情報であ
る。
【0051】図5の走査線L1を例にとって説明する。
走査線L1では、主走査原点Y0からY11までの領
域、Y14からY15までの領域、Y18から主走査原
点Y0までの領域が画像形成禁止領域であるので、ダミ
ーデータ設定部62は、これらY0、Y11、Y14、
Y15、Y18の座標か、あるいは各画像形成禁止領域
12、14,16の長さに相当する画素数のいずれかを
この走査線L1についての画像形成禁止領域に関するダ
ミーデータ設定情報として、ダミーデータ入力部63に
設定する。同様に、Y11からY12までの領域と、Y
13からY14までの領域、Y15からY16までの領
域、Y17からY18までの領域が焼き飛ばし領域とさ
れ、これらY11、Y12、Y13、Y14、Y15、
Y16、Y17、Y18の座標か、あるいは各焼き飛ば
し領域の長さに相当する画素数のいずれかがこの走査線
L1についての焼き飛ばし領域に関するダミーデータ設
定情報としてダミーデータ入力部63に設定される。ま
た、Y12からY13までの領域と、Y16からY17
までの領域が画像形成領域とされる。
【0052】ダミーデータ入力部63は、ダミーデータ
設定部62によって設定されたダミーデータ設定情報と
ビーム照射手段23の現在走査位置とを比較して画像デ
ータ開始/停止信号とダミーデータとを送出する。
【0053】すなわち、処理対象の走査線の現在走査位
置が画像形成禁止領域に含まれるようになったときに、
画像データ停止信号を転送メモリ61に送るとともに、
OFFの信号をダミーデータとして、その領域が走査さ
れている間、連続してビーム照射手段23に送出する。
【0054】また、現在走査位置が焼き飛ばし領域に含
まれるようになったときに、画像データ停止信号を転送
メモリ61に送るとともに、印刷版がポジタイプである
かネガタイプであるかに応じてONかOFFの信号をダ
ミーデータとして、その領域が走査されている間、連続
してビーム照射手段23に送出する。
【0055】現在走査位置が画像領域に入ったら画像デ
ータ開始信号を転送メモリ61に送り、転送メモリ61
からの画像データの転送を開始させる。このときダミー
データは送出されない。
【0056】図7に本印刷装置による印刷作業の流れを
示す。
【0057】本印刷装置の特徴は、出力した印刷物に見
当ずれが生じていても、調整により容易にそれを解消で
きる点にある。
【0058】最初に、設定データが条件入力部8からダ
ミーデータ設定部62に対して入力される(ステップ
S.10)。設定データは、版胴10に装着される印刷
版Pk、Pcのネガ/ポジの別を示す情報、印刷版に形
成する画像(第1画像13a、第2画像15a)のサイ
ズなどを含んでいる。
【0059】ダミーデータ設定部62は、その内部メモ
リ62aに固有データとして版胴10の周長や画像形成
禁止領域12、14、16の座標、画像形成可能領域1
3、15の座標などを記憶しており、これらの固有情報
と条件入力部8からの設定情報とに基づいて、先述のダ
ミーデータ設定情報を生成する(S.20)。
【0060】具体的には、まず、第1画像13aと第2
画像15aが版胴10の回転軸を中心に対称に形成され
るように、版胴表面11における第1画像13aと第2
画像15aの配置位置を定める。これにより、各走査線
において画像記録の開始座標と終了座標が定まる。たと
えば、走査線L1についてはY12、13、Y16、Y
17の座標が定まる。
【0061】次に、焼き飛ばし領域についてのダミーデ
ータ設定情報を作成する。焼き飛ばし領域は画像形成領
域以外の画像形成可能領域である。画像形成可能領域の
座標はダミーデータ設定部62の内部メモリ62aが予
め記憶している。したがって、画像形成領域が定まるこ
とにより、焼き飛ばし領域は決定される。これにより、
焼き飛ばし領域についてのダミーデータ設定情報(たと
えば走査線L1おけるY11、Y14、Y15、Y18
の座標またはY11からY12までの領域の長さに相当
する画素数、Y13からY14までの領域の長さに相当
する画素数、Y15からY16までの領域の長さに相当
する画素数、Y17からY18までの領域の長さに相当
する画素数)が決定される。あとは、装着される印刷版
のタイプに応じて、この焼き飛ばし領域をすべてONあ
るいはOFFとする。
【0062】このようにして作成されたダミーデータ設
定情報をダミーデータ入力部63に設定することによっ
て、初期設定が完了する。
【0063】次に、試し刷りが行われる(ステップS.
30)。
【0064】印刷装置は、初期設定にしたがって版胴1
0上の印刷版に画像形成を行い、該印刷版を用いて印刷
用紙に印刷を行う。
【0065】次に、印刷物に刷り重ねられる各色版の画
像に付されたレジスターマークの間隔を測定することに
より、印刷物の見当ずれの量を測定する(ステップS.
40)。見当ずれの量の測定は、作業者によって行われ
る。作業者は、見当ずれの量を調整データとしてずれ量
入力部9に入力する(ステップS.50)。
【0066】なお、光学的読取装置を、排紙部5の排紙
台51近傍に、印刷物の印刷面に対向させて配置し、該
光学的読取装置を用いて、印刷物上各色画像間のレジス
ターマークの間隔を測定することにより印刷物の見当ず
れの量を自動的に測定するようにしてもよい。この場
合、光学的読取装置がずれ量入力部9として作用する。
【0067】なお、ずれ量は第1画像に対する第2画像
のずれ量として規定される。したがって、第2画像が第
1画像に対して主走査方向(Y方向)にずれている場合
にはその補正量を「−y」(yは必要な補正量)と入力
し、反対に主走査方向と逆方向(−Y方向)にずれてい
る場合には「+y」(yは必要な補正量)と入力する。
【0068】次に、ダミーデータ設定部62は、ずれ量
入力部9から入力された調整データに基づいてすべての
走査線についてのダミーデータ設定情報を修正し、該修
正したダミーデータ設定情報をダミーデータ入力部63
に再設定する(ステップS.60)。走査線L1を例に
とると、第2画像15aが主走査方向の逆方向にずれて
いて補正量として「+Δy」が入力されていた場合には
第2画像の画像形成開始座標Y16、画像形成終了座標
Y17のそれぞれにΔyを加算した座標を新たなY1
6、Y17とする。走査線L1以外の走査線についても
同様の処理が行われる。このようにして、すべての走査
線についてダミーデータ設定情報を修正し、該修正した
情報をダミーデータ入力部63に再設定する。
【0069】なお、ここでは、第2画像15aの画像形
成位置を調整したが、第1画像13aの画像形成位置を
調整することにより見当ずれを解消しても良い。この場
合には、第1画像13aの画像形成開始座標Y12、画
像形成終了座標Y13のそれぞれに補正量が加算され、
ダミーデータ設定情報が修正される。
【0070】つぎに本刷りが行われる(ステップS.7
0)。版胴10に対して新しい印刷版Pk、Pcが装着
され、画像形成手段は修正設定されたダミーデータ設定
情報に基づき新しい印刷版Pk、Pcに対して画像形成
を行う。印刷版Pcに対し主走査方向位置が修正された
第2画像15aが形成される。新たに画像形成された印
刷版Pk、Pcを用いて印刷用紙に印刷する。今度は見
当ずれのない高品質な印刷画像を得ることができる。
【0071】なお、通常、先述の内部メモリ62aが記
憶する固有データは変更されることがない。しかし、使
用する印刷版のサイズを変更するような場合には、くわ
え手段112、114、122、124(図4)の位置
を主走査方向または副走査方向に移動させる必要があ
る。これにより画像形成禁止領域の位置および/または
大きさが変化する。したがって、このような場合には、
図示しない入力手段を用いて内部メモリ62aの記憶内
容を書き替える。
【0072】[変形例]
【0073】先述した実施の形態では、印刷版に対する
画像形成が画像データ作成装置7からの画像データ供給
と並行して行われた。このようにすれば、画像データを
供給する側は、印刷装置固有のデータを意識せずに画像
データを供給することができるので、遠隔地にある印刷
装置に画像データを供給してそこで印刷作業を行わせる
ような場合に好適である。
【0074】しかし、本発明はそれに限定されるもので
はない。ビーム照射手段への画像データの供給は、たと
えば、図8に示すような形態で行ってもよい。この場合
には、画像データ作成装置7からの画像データの供給と
印刷版への画像形成とを別々に行うことができる。
【0075】第8図は本発明に係る印刷装置の制御部6
の画像転送に関わる部分のみを抽出し、周辺手段との関
連を示すものである。
【0076】画像データ供給部64は、第2図に示す制
御手段6のうちの画像転送に関わる部分であり、画像メ
モリ65と、画像データ配置部66と、データ記憶部6
7とからなっている。
【0077】画像メモリ65は、複数色分の画像データ
を記憶できるだけの容量を少なくとも有する。この画像
メモリ65には、ビーム照射手段23による画像形成が
開始される前に、画像データ作成装置7から複数色分の
画像データが予め送り込まれている。
【0078】画像メモリ65に記憶される複数色分の画
像データは、まだ適正に割り付けられていない。画像デ
ータ配置部66は、画像メモリ65内の画像データにダ
ミーデータを付加して適切に割り付ける。
【0079】データ記憶部67は、画像データ配置部6
6が画像メモリ65内の画像データを適切に割り付ける
ために必要な情報を画像データ配置部66に供給する手
段である。
【0080】データ記憶部67は、機能的に3つのブロ
ック(固有データ保持部67a、設定データ保持部67
b、調整データ保持部67c)からなる。
【0081】固有データ保持部67aは、本印刷装置に
固有のデータ(版胴10の周方向長さ、画像形成禁止領
域12、14、16の座標、画像形成可能領域13、1
5の座標など)を保持する手段である。
【0082】設定データ保持部67bは、条件入力部8
から供給される設定データ(印刷版がネガタイプかポジ
タイプかを示す情報、画像データ作成装置7から供給さ
れる画像データの画像サイズなど)を保持する手段であ
る。
【0083】調整データ保持部67cは、調整データ
(第2画像15aのずれ量を示す情報など)を保持する
手段である。
【0084】版胴10には、2枚の印刷版Pk、Pcが
固定され、印刷版PkにはK版の画像に対応する第1画
像13aが形成され、印刷版Pcには第2画像15aが
形成されるとする。
【0085】この変形例を用いる印刷作業手順について
図9を用いて説明する。
【0086】最初に、条件入力部8から、設定データ保
持部67bに設定データを入力する(ステップS.1
0)。
【0087】次に、複数色分の画像データを画像データ
作成装置7から画像メモリ65に読み出す(ステップ
S.20)。
【0088】次に、画像データ配置部66は、固有デー
タ保持部67aが記憶する固有データと設定データ保持
部67bが記憶する設定データとに基づいて、刷り重ね
が行えるように第1画像13aと第2画像15aの画像
データを適切に配置するとともに、焼き飛ばしと強制消
灯が行えるように画像メモリ65内の画像データにダミ
ーデータを付加する(ステップS.30)。
【0089】このようにして、画像データの配置とダミ
ーデータの付加が行われた後、ビーム照射手段23は、
画像メモリ65から画像データおよびダミーデータを走
査線順位で読みだし、図5に示すような配置で版胴10
上の印刷版Pk、印刷版Pcに第1画像13aと第2画
像15aを形成する。印刷装置はこれらの印刷版Pk、
印刷版Pcを用いて印刷用紙に試みの印刷を行う(ステ
ップS.40)。
【0090】印刷用紙に対する印刷が完了したら、印刷
物の測定が行われる。すなわち、印刷用紙上の第1画像
13aに対する第2画像15aのずれ量が測定され(ス
テップS.50)、調整データとしてずれ量入力部9か
ら調整データ保持部67cに入力される(ステップS.
60)。
【0091】次にステップS.70に進む。
【0092】画像データ配置部66は、固有データ保持
部67aが記憶する固有データに基づいて画像形成禁止
領域12、14、16に相当する画素の画像データをo
ffにする。調整データ保持部67cが記憶する調整デ
ータに基づいて第2画像15aの位置を配置し直す。ま
た、第1画像13aも第2画像15aも配置されない画
像形成可能領域に相当する画素の画素データを、焼き飛
ばし領域として、使用される印刷版のタイプに応じてo
nまたはoffにする。
【0093】版胴10に新しい印刷版を装着する。そし
て、ステップS.70で再配置された画像データとダミ
ーデータとに基づいて、ビーム照射手段23による画像
形成を行う。また、新たに画像形成された印刷版を用い
て印刷用紙に本印刷をする(ステップS.80)。
【0094】
【発明の効果】請求項1の発明に係る印刷装置では、記
憶手段が版胴表面における照射禁止領域を記憶し、制御
手段がビーム照射位置と照射禁止領域とを参照して画像
形成手段によるビーム照射を制御しているので、画像形
成手段が、版胴表面における照射禁止領域にむけてビー
ム照射を行うことを未然に防止できる。そのため、印刷
面の画像形成を常に良好に行うことができる。
【0095】さらに、請求項2の発明では、記憶手段に
よって前記印刷版固定手段の版胴表面における配置位置
が記憶され、制御手段は、走査位置取得手段が取得する
画像形成手段によるビーム照射位置と、前記記憶手段が
記憶する印刷版固定手段の配置位置とを参照して、前記
画像形成手段によるビーム照射を制御している。そのた
め、画像形成手段からのビームが印刷版固定手段に誤っ
て照射されることがなく、印刷面の画像形成を常に良好
に行うことができる。
【0096】また、請求項3の発明では、前記印刷版固
定手段は、前記版胴表面に形成された胴溝と、該胴溝内
部に配置されたクランプ手段とを含んでいるので、簡易
な手段で印刷版を固定しながら、印刷面の画像形成を常
に良好に行うことができる。
【0097】請求項4の発明では、画像データに基づい
て前記印刷面における非画像領域に関する情報を生成す
る手段をさらに有し、制御手段は、走査位置取得手段が
取得する画像形成手段によるビーム照射位置と、前記記
憶手段が記憶するビーム照射禁止領域と、前記非画像領
域に関する情報とを参照して、前記画像形成手段による
ビーム照射を制御している。この発明によれば、ビーム
照射対象に応じたビーム照射を行うことができるため、
たとえば焼き飛ばしを行う際でも、印刷面の画像形成を
常に良好に行うことができる。
【0098】請求項5の発明では、記憶手段が版胴表面
における照射禁止領域を記憶し、ダミーデータ書き込み
手段は、該ビーム照射禁止領域を参照して、画像形成手
段をoff制御するためのダミーデータをデータ保持手
段に書き込んでいる。そしてデータ出力手段は、このよ
うにしてダミーデータが付加された画像データをデータ
保持手段から画像形成手段に出力している。そのため、
請求項5に係るデータ供給装置によれば、画像形成手段
による版胴上のビーム照射禁止領域のビーム照射が防止
できるようなデータを画像形成手段に対して供給するこ
とができる。
【0099】請求項6の発明では、ビーム照射位置取得
手段が画像形成手段によるビーム照射位置を取得し、デ
ータ供給手段が該ビーム照射位置に基づいて画像データ
とダミーデータとを順次画像形成手段に対して供給して
いる。そのため、請求項6に係るデータ供給装置では、
画像形成手段による画像形成と並行してデータを画像形
成手段に対して供給することができる。
【0100】請求項7の発明では、記憶手段が版胴表面
における印刷版固定手段の配置位置を記憶し、ダミーデ
ータ書き込み手段は該配置位置を参照してダミーデータ
を書き込んでいる。そのため、請求項7に係るデータ供
給装置によれば、画像形成手段による版胴上の印刷版固
定手段に対するビーム照射が防止できるようなデータを
画像形成手段に対して供給することができる。
【0101】請求項8の発明では、前記印刷版固定手段
は、前記版胴表面に形成された胴溝と、該胴溝内部に配
置されたクランプ手段とを含んでいるので、印刷版が簡
易な手段で固定された場合でも、画像形成手段による版
胴上の胴溝およびクランプ手段に対するビーム照射が防
止できるようなデータを、画像形成手段に対して供給す
ることができる。
【0102】請求項9の発明では、ダミーデータ書き込
み手段が、ビーム照射の対象に応じたダミーデータをデ
ータ保持手段に書き込んでいるので、たとえば焼き飛ば
しを行う場合でも、画像形成手段による版胴上のビーム
照射禁止領域のビーム照射が防止できるようなデータを
画像形成手段に対して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に用いる印刷装置の一例
を示す図。
【図2】前記印刷装置のブロック構成を示す図。
【図3】前記印刷装置におけるける画像形成手段の概要
を示す図。
【図4】版胴断面の模式図。
【図5】版胴表面の展開図。
【図6】画像形成に関わる手段のブロック図。
【図7】印刷作業を示すためのフローチャート。
【図8】変形例に係る画像形成に関わる手段のブロック
図。
【図9】変形例に係る印刷作業を示すためのフローチャ
ート。
【図10】印刷工程を示すための模式図。
【符号の説明】
1 第1印刷ユニット 2 第2印刷ユニット 3 給紙部 4 中間搬送部 5 排紙部 6 制御手段 7 画像データ作成装置 8 条件入力部 9 ずれ量入力部 10 版胴 21 画像形成手段 23 ビーム照射手段 24 ボールネジ手段 25 ボールネジ駆動手段 27 回転駆動手段 60 転送制御部 61 転送メモリ 62 ダミーデータ設定部 63 ダミーデータ入力部 64 画像データ供給部 65 画像メモリ 66 画像データ配置部 67 データ記憶部 110 第1胴溝 120 第2胴溝 Pk 印刷版 Pc 印刷版
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C034 AA12 AA43 BA02 2H084 AA14 AA32 AE05 AE06 BB04 BB16 CC05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周面に印刷面を有する版胴と、 前記版胴を回転駆動する回転駆動手段と、 画像データに基づいて前記版胴上の印刷面にビーム照射
    することにより、前記印刷面に画像を形成する画像形成
    手段と、 前記画像形成手段によるビーム照射位置を取得するビー
    ム照射位置取得手段と、 前記版胴表面におけるビーム照射禁止領域を記憶する記
    憶手段と、 走査位置取得手段が取得する画像形成手段によるビーム
    照射位置と前記記憶手段が記憶するビーム照射禁止領域
    とを参照して、画像形成手段によるビーム照射を制御す
    る制御手段と、を備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】前記版胴には、表面に印刷面が形成された
    印刷版を、前記版胴上に巻装固定するための印刷版固定
    手段が配置され、 前記ビーム照射禁止領域には、前記印刷版固定手段の版
    胴表面における配置位置が含まれ、 前記制御手段は、少なくとも、前記画像形成手段による
    前記印刷版固定手段に対するビーム照射を禁止する制御
    を行うものであることを特徴とする請求項1記載の印刷
    装置。
  3. 【請求項3】前記印刷版固定手段は、前記版胴表面に形
    成された胴溝と、該胴溝内部に配置されたクランプ手段
    とを含む手段であることを特徴とする請求項2記載の印
    刷装置。
  4. 【請求項4】前記画像データに基づいて前記印刷面にお
    ける非画像領域に関する情報を生成する手段をさらに有
    し、 前記制御手段は、走査位置取得手段が取得する画像形成
    手段によるビーム照射位置と、前記記憶手段が記憶する
    ビーム照射禁止領域と、前記非画像領域に関する情報と
    を参照して、前記画像形成手段によるビーム照射を制御
    するものであることを特徴とする請求項1乃至3記載の
    印刷装置。
  5. 【請求項5】印刷面を有する版胴に対してビーム照射す
    ることにより該印刷面に画像形成を行う画像形成手段に
    対するデータ供給装置であって、 データ保持手段と、 前記画像形成手段をon−off制御するための画像デ
    ータを前記データ保持手段に対して供給する画像データ
    供給手段と、 前記版胴表面におけるビーム照射禁止領域を記憶する記
    憶手段と、 前記記憶手段が記憶するビーム照射禁止領域を参照し
    て、前記ビーム照射手段をoff制御するためのダミー
    データを、前記データ保持手段に書き込むダミーデータ
    書き込み手段と、 前記画像データ保持手段に書き込まれた画像データとダ
    ミーデータを、前記画像形成手段に対して供給するデー
    タ供給手段と、を備えたことを特徴とするデータ供給装
    置。
  6. 【請求項6】前記データ供給装置は、前記画像形成手段
    によるビーム照射位置を取得するビーム照射位置取得手
    段をさらに備え、 前記データ供給手段は、前記ビーム照射位置取得手段が
    取得するビーム照射位置に基づいて、前記画像データと
    ダミーデータを、順次、前記画像形成手段に対して供給
    する手段であることを特徴とする請求項5記載のデータ
    供給装置。
  7. 【請求項7】前記版胴には、表面に印刷面が形成された
    印刷版を版胴上に巻装固定するための印刷版固定手段が
    配置され、 前記記憶手段は、前記印刷版固定手段の版胴表面におけ
    る配置位置を記憶する手段であり、 前記ダミーデータ書き込み手段は、走査位置取得手段が
    取得する画像形成手段によるビーム照射位置と、前記記
    憶手段が記憶する印刷版固定手段の配置位置とを参照し
    て、前記ダミーデータを前記画像データ保持手段に書き
    込むものであることを特徴とする請求項5または請求項
    6記載のデータ供給装置。
  8. 【請求項8】前記印刷版固定手段は、前記版胴表面に形
    成された胴溝と、該胴溝内部に配置されたクランプ手段
    とを含む手段であることを特徴とする請求項7記載のデ
    ータ供給装置。
  9. 【請求項9】前記画像データに基づいて前記印刷面にお
    ける非画像領域に関する情報を生成する手段をさらに有
    し、 前記ダミーデータ書き込み手段は、前記ビーム照射禁止
    領域を参照して前記ビーム照射手段をoff制御するた
    めのダミーデータを前記データ保持手段に書き込むとと
    もに、前記印刷面における非画像領域に関する情報を参
    照して前記ビーム照射手段をon制御するためのダミー
    データを前記データ保持手段に書き込む手段であること
    を特徴とする請求項5乃至8記載のデータ供給装置。
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