JP2001269694A - 上向流嫌気性処理装置 - Google Patents

上向流嫌気性処理装置

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JP2001269694A
JP2001269694A JP2000085544A JP2000085544A JP2001269694A JP 2001269694 A JP2001269694 A JP 2001269694A JP 2000085544 A JP2000085544 A JP 2000085544A JP 2000085544 A JP2000085544 A JP 2000085544A JP 2001269694 A JP2001269694 A JP 2001269694A
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treated water
sludge
collector
hood
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Ippei Sakamoto
一平 坂本
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Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
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Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】装置の複雑な構成をより簡略化すると共に、生
成ガスの分離及び汚泥粒子の沈降分離をより効率よく行
うことができ、浮上するグラニュ−ル汚泥の処理水中へ
の流出を防止して処理水水質を向上させ、高効率処理が
可能となる高速UASB装置を提供する。 【解決手段】嫌気性処理槽内に、下段ガスコレクタ及び
上段ガスコレクタとの二段に構成された三相分離手段を
設け、下段ガスコレクタのガス回収フ−ドに、上端がガ
ス回収フ−ド下方に位置する三叉状の下部ガス抜き管を
設け、上段ガスコレクタの上方を水平方向にガス上昇ゾ
−ンと処理水上昇ゾ−ンに区画し、上段ガスコレクタの
ガス回収フ−ドに上端がガス上昇ゾ−ンの下方に位置す
る上部ガス抜き管を設け、汚泥床と三相分離手段との間
の位置からガス上昇ゾ−ンの水面位置まで延設されたス
カム下降管を立設した上向流嫌気性処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機性排水を、嫌
気性処理槽内に形成された微生物の自己造粒汚泥床(以
下単に汚泥床という。)を上向流通させて、排水中の有
機物を微生物の生物学的作用で嫌気性分解処理する上向
流嫌気性処理装置(以下UASB装置という。)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、食品加工排水、醗酵工場排水、化
学工場排水及び紙パルプ工場排水などの有機性産業排水
や下水を処理する装置として、下部に被処理水供給手
段、上部に処理水排出手段及びガス排出手段を具備し、
下方にメタン菌を主体として微生物が粒子化した汚泥
(以下グラニュ−ル汚泥という。)でブランケット状態
の汚泥床を形成し、汚泥床の上方に汚泥、ガス及び処理
水の三相に分離する三相分離手段が設けられた嫌気性処
理槽に、汚泥床の下部から被処理水を供給して有機性排
水を上向流通させることにより、排水中の有機物を嫌気
性で生物学的に分解し、発生したメタンガスなどの生成
ガス、処理水及びグラニュ−ル汚泥を上部の三相分離手
段で分離し、グラニュ−ル汚泥は下方の汚泥床に沈降さ
せ、処理水は処理水排出手段から排出し、また、生成ガ
スはガス排出手段から排出するUASB装置が用いられ
ている。
【0003】前記UASB装置は、排水中の有機物を生
物学的に分解する嫌気性微生物が、微生物自体又は微細
粒子を核として粒子化しているため、微生物が高密度で
保持でき、高濃度の有機性排水を効率的に処理すること
ができることにより、装置の設置面積の縮小化が図れ、
また、生成するメタンガスを燃料などとして利用できる
利点があるため多数設置されている。
【0004】しかし、従来の一般的なUASB装置で
は、生成したメタンガスによって処理槽内の液に乱流が
生じるため、被処理水の上向流速を速めるとグラニュ−
ル汚泥が処理水に伴われて処理水排出手段から流出する
恐れがある。また、被処理水の上向流速を速めると、局
部的に汚泥負荷が過負荷状態になり、グラニュ−ル汚泥
表面に酸生成菌が密集増殖し、グラニュ−ル汚泥の構造
がガスの透過しにくい構造となり、グラニュ−ル汚泥内
部に気泡を生じ、比重が1.0以下と軽くなつため処理
水に伴われて流出しやすくなる。そのため、高速、高負
荷条件で処理効率を上げることが困難であった。
【0005】前記問題点に鑑みて、処理槽の高さを高く
し、また、生成ガスやグラニュ−ル汚泥の分離を効率よ
く行うことでグラニュ−ル汚泥の流出を抑え、被処理水
の供給量を多くすることができるため、有機物負荷を従
来の2〜3倍も高くできる改良された装置(以下高速U
ASB装置という。)として、高さ方向に複数のガス回
収フ−ドを設けたガス分離部を上下2段に設け、回収ガ
スを液の内部循環流発生用に使用した高速UASB装置
が特開昭61−71896号公報に記載されており、ま
た、特開昭61−204093号公報には、高さ方向の
千鳥状位置に3段のガス回収フ−ドによるガス分離部を
設けた高速UASB装置が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭61−71
896号公報及び特開昭61−204093号公報に、
それぞれ記載された高速UASB装置の構成では、処理
槽内に多数のパイプやガス回収用フ−ドが配置されるた
め、装置が必要以上に複雑で設備費が嵩み、更に、グラ
ニュ−ル汚泥の保持層以外のガス回収部分塔高が高くな
るという問題がある。また、グラニュ−ル汚泥内部に気
泡を生じ、比重が1.0以下と軽くなって流出しやすく
なる問題は解決されない。
【0007】グラニュ−ル汚泥の処理水への流出に対す
る対策として、一般的なUASB装置において、流出後
にカッタ−付ポンプなどでグラニュ−ル汚泥を破砕して
気泡を抜いて汚泥床に戻す装置も特許第2884971
号に開示されているが、設備費が嵩む問題や処理水循環
量が多くなり、処理効率が低下する問題がある。
【0008】従って、本発明は、従来の高速UASB装
置の複雑な構成をより簡略化すると共に、生成ガスの分
離及び汚泥粒子の沈降分離をより効率よく行うことがで
き、また、浮上するグラニュ−ル汚泥の処理水中への流
出を防止して処理水水質を向上し、有機性排水の高効率
処理が可能となる高速UASB装置を提供する目的で成
されたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の要旨は、請求項1に記載の発明においては、
下部に被処理水供給手段、上部に処理水排出手段及びガ
ス排出手段を具備し、内部の下方に自己造粒汚泥による
汚泥床を形成した嫌気性処理槽で有機性排水を上向流通
させて処理する上向流嫌気性処理装置において、嫌気性
処理槽内の上部に、複数のガス回収フ−ドが水平方向に
所定間隔で配置された下段ガスコレクタ及び複数のガス
回収フ−ドが下段ガスコレクタの上向流通流路である開
口部上方に位置する水平方向に所定間隔で配置された上
段ガスコレクタとの二段に構成されたガス、液及び汚泥
を分離する三相分離手段を設け、下段ガスコレクタのガ
ス回収フ−ドに、二本の管の先端が隣設するガス回収フ
−ドに夫々接続し、他の一本の管の先端が上段ガスコレ
クタのガス回収フ−ド下方に位置するように三又状の下
部ガス抜き管を設け、上段ガスコレクタの上方の処理槽
内を水面位置よりも高く延設した区画部材で、水平方向
にガス上昇ゾ−ンと処理水上昇ゾ−ンに区画し、上段ガ
スコレクタのガス回収フ−ドに上端がガス上昇ゾ−ンの
下方に位置する上部ガス抜き管及び処理水上昇ゾ−ンの
上部に処理水排出手段を設け、汚泥床と三相分離手段と
の間の位置からガス上昇ゾ−ンの水面位置まで延設され
たスカム下降管を立設したことを特徴とする上向流嫌気
性処理装置である。
【0010】また、請求項2に記載の発明においては、
請求項1記載の上向流嫌気性処理装置において、処理水
上昇ゾ−ンの下方に位置して頂部から上方へ突設したバ
ッフルを設けたことを特徴とする上向流嫌気性処理装置
であり、更に、請求項3に記載の発明においては、請求
項1又は請求項2記載の上向流嫌気性処理装置におい
て、スカム下降管の下端開口部に近接して水平のバッフ
ル板を設けたことを特徴とする上向流嫌気性処理装置で
ある。
【0011】前記の本発明の構成により、簡単な構造の
高効率な三相分離手段であるため、設備費が低廉であ
り、生成ガスの分離及びグラニュ−ル汚泥の沈降分離を
より効率よく行うことができ、また、スカム下降管の外
側では、発生気泡の上昇により上向流を生じ、内外で比
重差が発生するため循環流が形成され、浮上グラニュ−
ル汚泥が効率よく吸引下降されて汚泥床に戻される。こ
の循環によりグラニュ−ル汚泥は循環水流のせん断力と
摩擦力により微細化され汚泥床で再粒子化される。従っ
て、グラニュ−ル汚泥の処理水中への流出が防止され、
処理水水質の向上を図ることができる。
【0012】更に、請求項2に記載の構成では、ガス回
収フ−ドの頂部に設けられたバッフルにより処理水が整
流化されて処理水上昇ゾ−ンに導入されるため、グラニ
ュ−ル汚泥が気泡のエアリフト効果により浮上して、処
理水に同伴されて流出する恐れはない。また、請求項3
に記載の構成では、スカム下降管の下端開口部に近接し
て水平のバッフル板が設けられているため、発生ガスが
スカム下降管内に入ることがない。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は本発明の一実施の形態のUASB
装置の概略全体構成図、図2は図1の上部拡大図、図3
は図2の90°回転図、図4は図2のA−A矢視図、図
5は図2のB−B矢視図である。
【0014】1は、嫌気性処理槽(以下単に処理槽とい
う。)であり、処理槽の底部に、被処理水供給管2aに
接続した被処理水供給手段2、上方には、グラニュ−ル
汚泥、ガス及び処理水の三相を分離する三相分離手段
3、処理水排出管8bに接続し、清澄な処理水をオ−バ
−フロ−で排出する処理水オ−バ−フロ−手段8aが設
けられた処理水排出手段8及び有機物の生物分解により
生成したメタンガスなどのガスを排出するガス排出手段
9が設けられ、処理槽1内の下方には、メタン菌を主体
として微生物が粒子化したグラニュ−ル汚泥でブランケ
ット状態となった汚泥床4が形成されている。また、三
相分離手段3の上方を水平方向にガス上昇ゾ−ンIと処
理水上昇ゾ−ンIIに区画する2枚の区画部材7が、処理
槽1内の水面位置よりも高く延設されている。更に、汚
泥床4と三相分離手段3との間の位置からガス上昇ゾ−
ンIの水面位置まで延設されたスカム下降管11が立設
されている。なお、前記処理槽1は、密閉構造で円筒形
状の嫌気性処理槽であるが、矩形体形状の処理槽であっ
てもよく、また、処理槽の中段にも三相分離手段やガス
抜き手段を設けた装置であってもよい。
【0015】前記被処理水供給手段8は、被処理水を処
理槽1の水平断面全体を均一に上向流通させるため、処
理槽1の底面に多数の供給ノズルを設けた格子状手段や
併設手段を底面の略全面にわたって配置するの好まし
く、また、被処理水を処理槽1内の接線方向に供給する
手段であってもよい。更に、処理水排出手段8の処理水
オ−バ−フロ−手段8aは、処理水が流入する側面が、
ノッチ、スリット状、格子状、又は金網などで形成され
た手段であるが、処理水に同伴されて浮上してきた微生
物粒子が流出し難い構造が好ましい。
【0016】また、前記三相分離手段3は、ガス抜き管
を付設した複数の長尺ガス回収フ−ドが水平方向に所定
間隔で配置された下段ガスコレクタ5及び上段ガスコレ
クタ6との上下二段に構成されており、下段ガスコレク
タ5のガス回収フ−ド5aに、二本の管の先端が隣設す
るガス回収フ−ド5aに夫々接続し、他の一本の管の先
端が上段ガスコレクタ6のガス回収フ−ド6a下方に位
置するように三又状の下部ガス抜き管5bが設けられて
おり、また、上段ガスコレクタ6は、下段ガスコレクタ
5の上向流通流路である開口部上方に一定の間隙を持っ
て設けられたガス回収フ−ド6aに、上端がガス上昇ゾ
−ンIの下方に位置する上部ガス抜き管6bが設けら
れ、更に、頂部には、上方へ突設したバッフル10が処
理水上昇ゾ−ンIIの下方に位置して設けられている。
【0017】なお、下段ガスコレクタ5に設けられる下
部ガス抜き管5bは、垂直な管から下端で二本の管に分
岐した三又状となっており、二本の管は夫々隣設するガ
ス回収フ−ド5aの斜辺部に、90°方向で接続した形
状であるのが、ガス回収フ−ド5a内にガス界面を保持
されるため、エアリフト効果が低減され、グラニュ−ル
汚泥の上昇が少なくなるため好ましい。また、上段ガス
コレクタ6に設けられる上部ガス抜き管6bは、ガス回
収フ−ド6aの内部から頂部を貫通して設けられてい
る。
【0018】また、スカム下降管11は、汚泥床4と三
相分離手段3との間の位置からガス回収フ−ド5aを貫
通し、上段ガスコレクタ6のガス回収フ−ド6a間を挿
通してガス上昇ゾ−ンIの水面位置まで延設された直管
であり、上端にスカムが流入するスリットを刻設し、下
端開口部には近接する水平のバッフル板12が設けられ
ている。なお、スカム下降管11は水平方向に等間隔で
複数立設するのが好ましい。
【0019】汚泥床4は、処理槽2の下方にメタン菌を
主体として微生物が粒子化したグラニュ−ル汚泥でブラ
ンケット状態が形成されており、汚泥床4の高さは略一
定に保持され、被処理水とグラニュ−ル汚泥との接触が
平均的且つ均一に行われるように維持されている。ま
た、前記グラニュ−ル汚泥は、通常消化槽汚泥を種菌と
して形成されるが、直接他のUASB装置のグラニュ−
ル汚泥を充填してもよく、更に、微細な粒子又は多孔質
粒子を核とし、その表面にメタン菌を増殖させたもので
あってもよい。
【0020】次に、前記構成の装置により食品加工排
水、醗酵工場排水、下水などの有機性排水を処理する作
用について説明する。通常、前記有機性排水である被処
理水は、図示しない調整槽に貯留され、必要によりpH
が調整されて前沈殿槽に導入され、被処理水中の夾雑物
が固液分離された被処理水がUASB装置の処理槽1に
供給される。また、被処理水量が少ない場合などには、
所定の上向流量や流速が得られるように、処理水循環管
が設けられ、処理水循環管から処理水を循環して水量の
確保が図られる。
【0021】被処理水は、被処理水供給管2aから被処
理水供給手段2に導入され、複数の吐出ノズルから処理
槽1内に吐出供給される。処理槽1に供給された被処理
水は、均一な上向流として汚泥床4を流通することによ
り、汚泥床4を形成するグラニュ−ル汚泥のメタン菌な
どの微生物により被処理水中の有機物が、炭酸ガスやメ
タンガスまで生物学的に分解される。
【0022】前記被処理水の上向流速は、従来のUAS
B装置にあっては、汚泥床4の膨張展開に伴う汚泥粒子
の流出を防止するため、1〜2m/hr程度であり、被
処理水に含まれる無機性固形物が汚泥粒子に捕捉されや
すく、汚泥の生物活性を高く維持することができないと
共に、被処理水供給量も少ないため、高速、高負荷条件
で処理効率を上げることが困難であったが、本発明の高
速UASB装置では、グラニュ−ル汚泥、ガス及び処理
水の三相分離が効率よく行われるため、4〜30m/h
rと極めて速い流速とすることができ、汚泥床4の膨張
展開が積極的に図られ、被処理水と汚泥粒子との接触効
率を高めることができる。また、被処理水供給量も多く
でき、高速、高負荷条件で処理効率を上げることができ
る。
【0023】汚泥床4の微生物で有機物が分解された被
処理水は、更に上昇して三層分離手段3に至り、下段ガ
スコネクタ5でグラニュ−ル汚泥に付着した発生ガス気
泡やエアリフト効果を起こす気泡が分離されることによ
り、グラニュ−ル汚泥が汚泥床4に沈降される。分離さ
れたガスは、ガス回収フ−ド5aで回収され、下部ガス
抜き管5bで上段ガスコネクタ6のガス回収フ−ド6a
に導入される。なお、下段ガスコネクタ5では、生成ガ
スの40〜70%量のガスを回収することができる。
【0024】前記下段ガスコネクタ5で三相分離された
被処理水は、上向流通流路である開口部を上昇して上段
ガスコレクタ6で、グラニュ−ル汚泥に付着した発生ガ
ス気泡やエアリフト効果を起こす気泡が更に分離され
る。分離されたグラニュ−ル汚泥は下段ガスコネクタ5
の開口部を経て汚泥床4に沈降される。分離されたガス
は、ガス回収フ−ド6aで回収され、下段ガスコレクタ
5で回収されたガスと共に、上部ガス抜き管6bで区画
部材7により形成されたガス上昇ゾ−ンIに導入され
る。回収されたガスは、ガス上昇ゾ−ンIを上昇して処
理槽1上部の気相部を経て、ガス排出手段9から、図示
しないガス吸引装置を介してガスタンクなどに回収され
る。なお、従来のUASB装置では、ガス回収流路に大
規模なシ−ルタンクを必要としたが、本発明の装置では
特に必要としない。また、ガス上昇ゾ−ンIでは、ガス
上向流と水の下降流などによる対流で、グラニュ−ル汚
泥に付着したガスが効率よく分離される。
【0025】前記の三相分離において、グラニュ−ル汚
泥表面に酸生成菌が密集増殖し、グラニュ−ル汚泥の構
造がガスの透過しにくい構造となり、内部に気泡を生
じ、比重が1.0以下と軽くなり、ガス上昇ゾ−ンIに
蓄積されたグラニュ−ル汚泥は、スカム下降管11の外
側では、発生気泡の上昇により上向流を生じ、スカム下
降管11の内側は、下端開口部に近接して水平のバッフ
ル板が設けられているため、発生ガスがスカム下降管1
1内にはいることがないため、内外で比重差が発生し循
環流が形成される。この循環流により、浮上グラニュ−
ル汚泥がスカム下降管11に効率よく吸引下降されて汚
泥床に戻される。また、循環するグラニュ−ル汚泥は循
環水流のせん断力と摩擦力により微細化され汚泥床で再
粒子化される。従って、グラニュ−ル汚泥の処理水中へ
の流出が防止され、処理水水質の向上を図ることができ
る。
【0026】処理水は、処理水上昇ゾ−ンIIを上向流
し、処理水排出手段8の処理水オ−バ−フロ−手段8a
を経て、処理水排出管8bから清澄な処理水として処理
槽1外に排出され、必要により後段に設けられる図示し
ない処理装置に供給されるが、処理水上昇ゾ−ンIIで
は、ガス回収フ−ド6aの頂部に設けられたバッフル1
0により処理水が整流化されて導入され、また、ガスが
ほとんど分離されているため、グラニュ−ル汚泥が気泡
のエアリフト効果により浮上して、処理水排出管8bか
ら流出する恐れはない。
【0027】
【発明の効果】本発明は、簡単な構造の高効率な三相分
離手段であるため、設備費が低廉であり、生成ガスの分
離及びグラニュ−ル汚泥の沈降分離をより効率よく行う
ことができ、また、スカム下降管により、浮上グラニュ
−ル汚泥が効率よく吸引下降されて汚泥床に戻され、循
環水流のせん断力と摩擦力により微細化され汚泥床で再
粒子化されるため、グラニュ−ル汚泥の処理水中への流
出が防止され、処理水水質の向上を図ることができる。
更に、請求項2に記載の構成では、ガス回収フ−ドの頂
部に設けられたバッフルにより処理水が整流化されて処
理水上昇ゾ−ンに導入されるため、発生ガスを巻き込む
恐れがなく、グラニュ−ル汚泥が気泡のエアリフト効果
により浮上して、処理水に同伴されて流出する恐れはな
い。また、請求項3に記載の構成では、スカム下降管の
下端開口部に近接して水平のバッフル板が設けられてい
るため、発生ガスがスカム下降管内にはいることがない
高速UASB装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のUASB装置の概略全
体構成図
【図2】図1の上部拡大図
【図3】図2の90°回転図
【図4】図2のA−A矢視図
【図5】図2のB−B矢視図
【符号の説明】
1:嫌気性処理槽 2:被処理水供給手段 3:三相分離手段 4:汚泥床 5:下段ガスコレクタ 5a:ガス回収フ−ド 5b:下部ガス抜き管 6:上段ガスコレクタ 6a:ガス回収フ−ド 6b:上部ガス抜き管 7:区画部材 8:処理水排出手段 9:ガス排出手段 10:バッフル 11:スカム下降管 12:バッフル板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部に被処理水供給手段、上部に処理水排
    出手段及びガス排出手段を具備し、内部の下方に自己造
    粒汚泥による汚泥床を形成した嫌気性処理槽で有機性排
    水を上向流通させて処理する上向流嫌気性処理装置にお
    いて、嫌気性処理槽内の上部に、複数のガス回収フ−ド
    が水平方向に所定間隔で配置された下段ガスコレクタ及
    び複数のガス回収フ−ドが下段ガスコレクタの上向流通
    流路である開口部上方に位置する水平方向に所定間隔で
    配置された上段ガスコレクタとの二段に構成されたガ
    ス、液及び汚泥を分離する三相分離手段を設け、下段ガ
    スコレクタのガス回収フ−ドに、二本の管の先端が隣設
    するガス回収フ−ドに夫々接続し、他の一本の管の先端
    が上段ガスコレクタのガス回収フ−ド下方に位置するよ
    うに三又状の下部ガス抜き管を設け、上段ガスコレクタ
    の上方の処理槽内を水面位置よりも高く延設した区画部
    材で、水平方向にガス上昇ゾ−ンと処理水上昇ゾ−ンに
    区画し、上段ガスコレクタのガス回収フ−ドに上端がガ
    ス上昇ゾ−ンの下方に位置する上部ガス抜き管及び処理
    水上昇ゾ−ンの上部に処理水排出手段を設け、汚泥床と
    三相分離手段との間の位置からガス上昇ゾ−ンの水面位
    置まで延設されたスカム下降管を立設したことを特徴と
    する上向流嫌気性処理装置。
  2. 【請求項2】上段ガスコレクタのガス回収フ−ドに、処
    理水上昇ゾ−ンの下方に位置して頂部から上方へ突設し
    たバッフルを設けたことを特徴とする請求項1記載の上
    向流嫌気性処理装置。
  3. 【請求項3】スカム下降管の下端開口部に近接して水平
    のバッフル板を設けたことを特徴とする請求項1又は請
    求項2記載の上向流嫌気性処理装置。
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