JP2001269639A - 廃棄物最終処分場の最終覆土工法 - Google Patents
廃棄物最終処分場の最終覆土工法Info
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- Y02W30/30—Landfill technologies aiming to mitigate methane emissions
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Abstract
ら、廃棄物最終処分場に埋め立てられた廃棄物の分解や
安定化を、準好気的環境を保持することによって、促進
させることができる廃棄物最終処分場の最終覆土工法を
提供すること。 【解決手段】 廃棄物最終処分場の埋立地に埋め立てた
廃棄物2の表面に最終的に覆土等の表層を形成するに際
し、該表層を透水性を有する部分3と遮水性又は難透水
性を有する部分4とが混在するように形成するととも
に、遮水性又は難透水性を有する部分4に、この部分4
に降った雨水を地表水として埋立地外へ排水する排水施
設5,6を形成する。
Description
の埋立地に於ける最終覆土工法に関し、特に、一般廃棄
物最終処分場や管理型産業廃棄物最終処分場等の廃棄物
最終処分場に適した最終覆土工法に関するものである。
物最終処分場等の廃棄物最終処分場においては、廃棄物
最終処分場の埋立地に埋め立てられた廃棄物が、適切に
分解し、安定化するようにするとともに、周囲の環境を
破壊しないように、廃棄物最終処分場の維持、管理を行
うようにしている。
廃棄物の埋め立てが完了すると、埋め立てた廃棄物が表
層に露出しないように、埋立地は廃棄物の表面に最終的
に覆土等の表層を形成するようにしている。
しては、一般の土砂等による覆土工法又は遮水シートや
アスファルト等の遮水基材を用いたキャッピング工法が
選択的に用いられていた。
は、透水性と通気性があるため、降雨時の雨水が埋立地
内に浸透し、廃棄物中の空気循環を促して好気的環境を
造る。このように、準好気性埋立構造といわれる、一般
の土砂等による最終覆土が施された埋立地は、有機物を
含む廃棄物を好気的環境下において、適切に分解するこ
とができる好適な分解促進機能を有することから、浸透
水が、分解が進む廃棄物の洗い流し効果を有することと
相俟って、廃棄物の分解、安定化を図ることができ、廃
棄物の埋め立てが完了した埋立地の廃棄物が分解、安定
化を完了し、その維持、管理が不要となって、自然な状
態に復帰させる時期を早めることができる利点を有して
いる。
棄物に浸透する浸透水の量が多ければ多いほど廃棄物の
分解、安定化が進むというものではなく、廃棄物の分
解、安定化には、廃棄物の温度や廃棄物中の微生物等を
含めて、他の多くの要素が関連し、これらの要素を適切
に調整することが必要である。例えば、廃棄物の種類に
もよるが、水分の供給がない環境下においても微生物に
よる分解が進むことが一般に知られており、日本国内に
おける平均的な年間降雨量(約1400mm〜1600
mm)は、廃棄物最終処分場の埋立地に埋め立てられた
廃棄物の分解、安定化には、過剰であり、これにより、
廃棄物に浸透した浸透水は、汚染された浸出液となって
排出されることから、廃棄物最終処分場に埋め立てられ
た廃棄物の分解、安定化が完了し、廃棄物最終処分場が
廃止可能となるまで、周囲の環境を破壊しないように、
浸出液の水処理を継続して行う必要があり、水処理施設
を含む廃棄物最終処分場の維持、管理に多大な費用を要
するという問題があった。
基材を用いたキャッピング工法は、透水性と通気性がな
いため、降雨時の雨水は、地表水としてそのまま埋立地
外へ排水されるので、廃棄物の保有水以外は浸出液とし
ての発生はなく、よって、浸出液の水処理に関する費用
を軽減することができる利点を有している。
等の遮水基材によりキャッピングを施すと、キャッピン
グによって、空気や水が遮断されるため、埋立地内の廃
棄物に嫌気的環境が造られることとなる。これにより、
埋立地の廃棄物に有機性の廃棄物が含まれている場合に
は、大気汚染物質であるメタンガスや悪臭物質であるア
ンモニア等の悪性ガスを発生させる。また、キャッピン
グを施すと、上記のとおり、廃棄物の保有水以外は浸出
液の発生がないため、浸出液の水処理に関する費用を軽
減することができるものの、逆に埋め立てられた廃棄物
の分解、安定化が遅れ、廃棄物最終処分場が廃止可能と
なるまでの期間が長期化し、この結果、廃棄物最終処分
場の維持、管理の費用を軽減することができないという
問題があった。
廃棄物最終処分場の覆土工法やキャッピング工法の有す
る問題点に鑑み、浸出液の水処理に関する費用を軽減し
ながら、廃棄物最終処分場に埋め立てられた廃棄物の分
解や安定化を、準好気的環境を保持することによって、
促進させることができる廃棄物最終処分場の最終覆土工
法を提供することを目的とするものである。
め、本発明の廃棄物最終処分場の最終覆土工法は、埋立
地に埋め立てた廃棄物の表面に最終的に覆土等の表層を
形成するに際し、該表層を透水性を有する部分と遮水性
又は難透水性を有する部分とが混在するように形成する
とともに、前記遮水性又は難透水性を有する部分に、該
部分に降った雨水を地表水として埋立地外へ排水する排
水施設を形成することを特徴とする。
地に埋め立てた廃棄物の表面に、最終的に、透水性を有
する部分と遮水性又は難透水性を有する部分とが混在す
るように形成し、遮水性又は難透水性を有する部分に降
った雨水を地表水として開水路等の排水施設を介して埋
立地外へ排水するようにしているので、廃棄物最終処分
場に埋め立てられた廃棄物に過剰な雨水が浸透すること
を抑制・制御し、廃棄物からの浸出液の量を低減しなが
ら、埋立地に埋め立てられた廃棄物に、廃棄物の分解や
安定化を図るために必要な量の雨水を浸透させることが
できる。
遮水性又は難透水性を有する部分の比率を、降雨量に応
じて可変にできるようにすることができる。
る降雨量の変動の影響を受けることを防止することがで
き、埋立地に埋め立てられた廃棄物に、廃棄物の分解や
安定化を図るために必要な量の雨水を浸透水として過不
足なく浸透させることができる。
ともに、遮水性又は難透水性を有する部分に歩行可能な
舗装を施すことができる。
後の埋立地の自然復帰を促進することができるととも
に、廃棄物最終処分場を散策路やフィールドアスレチッ
ク等のスポーツ施設として有効活用することができる。
の最終覆土工法の実施の形態を図面に基づいて説明す
る。
土工法により施工した廃棄物最終処分場の埋立地の一実
施例を示す。
地を掘削して形成した凹地を利用し、その下流側を堰堤
1で堰き止めるようにする。そして、廃棄物最終処分場
の底部には、埋め立てられた廃棄物からしみ出た浸出液
によって周囲の環境が汚染されないように遮水工7が施
されるとともに、その適宜位置に、例えば、高密度有孔
ポリエチレン管等からなる浸出液の集水施設と、排水ピ
ット、ポンプ等からなる浸出液の排水施設とで構成され
る集排水施設8を設け、この集排水施設8によって廃棄
物最終処分場から導出した浸出液を水処理施設(図示省
略)において浄化処理する。なお、この遮水工7として
は、施工性や安全性、確実性、耐久性、耐候性等の観点
から、合成樹脂やゴム製の遮水シートを敷設する従来公
知の方式の遮水構造が一般に適用される。
最終処分場の埋立地には、産業廃棄物や一般廃棄物を焼
却した焼却灰や不燃物、その他の廃棄物2が埋め立てら
れるが、廃棄物2の埋め立てが完了すると、埋め立てた
廃棄物2が表層に露出し飛散しないように、廃棄物の表
面に最終的に覆土等の表層3,4を形成するようにす
る。
に、表層を透水性を有する部分3と遮水性又は難透水性
を有する部分4とが混在するように形成するとともに、
遮水性又は難透水性を有する部分4の下流側に、この部
分4に降った雨水を地表水として埋立地外へ排水する排
水施設5,6を形成するようにしている。
の表面に、最終的に、透水性を有する部分3と遮水性又
は難透水性を有する部分4とが混在するように形成し、
遮水性又は難透水性を有する部分に降った雨水を地表水
として排水施設5,6を介して埋立地外へ排水するよう
にしているので、埋立地に立てられた廃棄物2に過剰な
雨水が浸透することを抑制・制御し、廃棄物2からの浸
出液の量を低減しながら、埋立地に埋め立てられた廃棄
物2に、廃棄物2の分解や安定化を図るために必要な量
の雨水を浸透させることができるものとなる。
は、一般の土砂等による覆土工法を採用するようにし、
これにより、透水性と通気性を持たせ、降雨時の雨水
を、遮水性又は難透水性を有する部分4の下方を含む廃
棄物最終処分場に埋め立てられた廃棄物2の全体に浸透
させ、廃棄物2中の空気循環を促して好気的環境を造る
ことができるようにする。
は、遮水シートやアスファルト等の遮水基材を用いたキ
ャッピング工法を採用したり、粘土等の難透水性材料に
より覆土をし、これにより降雨時の雨水のすべて又は大
半を、地表水として排水施設5,6を介してそのまま埋
立地外へ排水させ、埋立地に埋め立てられた廃棄物2に
雨水が浸透することを制御するようにする。
本実施例においては、透水性を有する部分3と遮水性又
は難透水性を有する部分4を、帯状に交互に形成し、透
水性を有する部分3を、覆土した土砂等が流出しないよ
うに平坦に、遮水性又は難透水性を有する部分4を、降
雨時の雨水が地表水として速やかに排水されるように傾
斜面に形成し、この傾斜面の下縁に沿って排水施設とし
ての排水溝5を設け、廃棄物最終処分場の外周部に各排
水溝5に接続するように外周部排水路6を設けるように
している。
難透水性を有する部分4の配置は、本実施例に示す交互
の帯状(縞模様状)に限定されるものではなく、透水性
を有する部分3からしみ込んだ雨水を、遮水性又は難透
水性を有する部分4の下方を含む廃棄物最終処分場に埋
め立てられた廃棄物2の全体に浸透させることができる
ように、透水性を有する部分3と遮水性又は難透水性を
有する部分4とが廃棄物最終処分場の全域に亘ってバラ
ンスがとれる状態に混在できれば、波縞状、つづら織れ
状、S字状、山折れの縞模様状、放射状等の様々な配置
の形態を採用することができる。
め立てられた廃棄物2に、廃棄物2の分解や安定化を図
るために必要な量の雨水を浸透水として過不足なく浸透
させるためには、台風等に伴う大雨や季節による降雨量
の変動を小さくすることが望ましい。これに対処するた
めには、透水性を有する部分3と遮水性又は難透水性を
有する部分4の比率を、降雨量に応じて可変にできるよ
うにすることが考えられるが、この場合、施工性及び維
持、管理の容易性を考慮して、例えば、遮水性を有する
部分4の上縁側の遮水シート等からなるキャッピングを
可動構造に構成し、この可動構造のキャッピングにより
透水性を有する部分3の上方の少なくとも一部を覆うよ
うにして、透水性を有する部分3の面積を可変とするこ
とが望ましい。なお、この場合、可動構造のキャッピン
グの駆動制御を、自動降雨計と連動させることもでき
る。これにより、台風等に伴う大雨や季節による降雨量
の変動の影響を受けることを防止することができ、廃棄
物最終処分場に埋め立てられた廃棄物2に、廃棄物2の
分解や安定化を図るために必要な量の雨水を浸透水とし
て過不足なく浸透させることができる。
廃棄物最終処分場の有効活用を図るため、透水性を有す
る部分3に植裁を施すとともに、遮水性又は難透水性を
有する部分4に歩行可能な舗装を施すことができる。こ
れにより、廃棄物の埋め立てが完了した後の埋立地の自
然復帰を促進することができるとともに、廃棄物最終処
分場を散策路やフィールドアスレチック等のスポーツ施
設として有効活用することができる。
土工法を、廃棄物最終処分場の一実施例に基づいて説明
したが、本発明の廃棄物最終処分場の最終覆土工法は、
計画中の廃棄物最終処分場はもちろん、廃棄物の埋め立
てが完了している既設の廃棄物最終処分場にも適用する
ことができ、これを排除するものではない。
法によれば、埋立地に埋め立てた廃棄物の表面に、最終
的に、透水性を有する部分と遮水性又は難透水性を有す
る部分とが混在するように形成し、遮水性又は難透水性
を有する部分に降った雨水を地表水として開水路等の排
水施設を介して埋立地外へ排水するようにしているの
で、廃棄物最終処分場に埋め立てられた廃棄物に過剰な
雨水が浸透することを抑制・制御し、廃棄物からの浸出
液の量を低減しながら、埋立地に埋め立てられた廃棄物
に、廃棄物の分解や安定化を図るために必要な量の雨水
を浸透させることができる。これにより、浸出液の水処
理に関する費用を軽減することができるとともに、廃棄
物最終処分場に埋め立てられた廃棄物の分解や安定化
を、準好気的環境を保持することによって促進させ、廃
棄物最終処分場が廃止可能となるまでの期間を短縮し
て、廃棄物最終処分場の、特に、廃棄物の埋め立てが完
了した後、廃止されるまでの、浸出液の水処理を含む維
持、管理の費用を著しく軽減することができ、廃棄物最
終処分場の事業性を大きく改善することができる。
透水性を有する部分の比率を、降雨量に応じて可変にで
きるようにすることにより、台風等に伴う大雨や季節に
よる降雨量の変動の影響を受けることを防止することが
でき、廃棄物最終処分場に埋め立てられた廃棄物に、廃
棄物の分解や安定化を図るために必要な量の雨水を浸透
水として過不足なく浸透させることができる。
ともに、遮水性又は難透水性を有する部分に歩行可能な
舗装を施すことにより、廃棄物の埋め立てが完了した後
の廃棄物最終処分場の自然復帰を促進することができる
とともに、廃棄物最終処分場を散策路やフィールドアス
レチック等のスポーツ施設として有効活用することがで
きる。
り施工した廃棄物最終処分場の埋立地の一実施例を示
し、(a)は平面図、(b)は断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 廃棄物最終処分場の埋立地に埋め立てた
廃棄物の表面に最終的に覆土等の表層を形成するに際
し、該表層を透水性を有する部分と遮水性又は難透水性
を有する部分とが混在するように形成するとともに、前
記遮水性又は難透水性を有する部分に、該部分に降った
雨水を地表水として埋立地外へ排水する排水施設を形成
することを特徴とする廃棄物最終処分場の最終覆土工
法。 - 【請求項2】 透水性を有する部分と遮水性又は難透水
性を有する部分の比率を、降雨量に応じて可変にできる
ようにすることを特徴とする請求項1記載の廃棄物最終
処分場の最終覆土工法。 - 【請求項3】 透水性を有する部分に植裁を施すととも
に、遮水性又は難透水性を有する部分に歩行可能な舗装
を施すことを特徴とする請求項1記載の廃棄物最終処分
場の最終覆土工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000191963A JP3354920B2 (ja) | 2000-01-18 | 2000-06-27 | 廃棄物最終処分場の最終覆土工法 |
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JP2000-8450 | 2000-01-18 | ||
JP2000008450 | 2000-01-18 | ||
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Publications (2)
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Cited By (5)
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-
2000
- 2000-06-27 JP JP2000191963A patent/JP3354920B2/ja not_active Expired - Lifetime
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