JP2001264407A - 伝搬遅延検出方法及び同方法を適用するgps受信装置 - Google Patents

伝搬遅延検出方法及び同方法を適用するgps受信装置

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JP2001264407A JP2000081273A JP2000081273A JP2001264407A JP 2001264407 A JP2001264407 A JP 2001264407A JP 2000081273 A JP2000081273 A JP 2000081273A JP 2000081273 A JP2000081273 A JP 2000081273A JP 2001264407 A JP2001264407 A JP 2001264407A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】L2測位信号から、L1測位信号との間の伝搬
遅延差を、ノイズの影響を抑えながら簡単な構成で高感
度に抽出できるようにする。 【解決手段】Pコードレプリカ発生器21にて、Pコー
ドのレプリカを、相互にPコードのビット幅分のずれを
もたせて2種生成し、この2種のレプリカとL2信号か
ら抽出されるYコードとの信号積を乗算器22,23に
より取得する。Pコード相関器24は、乗算器23,2
4により取得される信号積を一定のサンプリング間隔で
取得しつつ、その信号積をPコードのビット幅に相当す
る期間に亘って積算する動作を繰り返し、この積算した
値で決まる符号が上記期間の所定数倍の期間に亘って連
続して同一となる状態を検出することで、Yコード信号
に含まれるPコード信号とそのレプリカとのマッチング
を検出し、その際のレプリカに基づいてL1測位信号と
L2測位信号との間の伝搬遅延差を取得する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、GPS(Global P
ositioning System)衛星から送られる周波数の異なる
2種の測位信号(L1及びL2の両測位信号)を利用し
て、自装置の位置等を計測するGPS受信装置に係り、
特にL1測位信号とL2測位信号との間の伝搬遅延差を
取得するのに好適な伝搬遅延検出方法及び同方法を適用
するGPS受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にGPS衛星から送られる測位信号
には、周波数を異にするL1信号(L1測位信号)とL
2信号(L2測位信号)の2種がある。L1,L2信号
の搬送波の中心周波数は、それぞれ1575.42MH
z、1227.6MHzである。L1及びL2測位信号
はいずれもYコード化(Yコード変調)されている。Y
コードはPコードとWコードとの積によって構成され
る。Pコードは一般に公開されているのに対し、Wコー
ドは公開されていない。但し、WコードがPコードに比
べてビットレートが低いことは知られている。
【0003】さて、L1,L2の両測位信号を受信する
2周波のGPS受信装置では、両測位信号から電離層の
遅延を高精度に検出することに特徴がある。従来、この
種のGPS受信装置では、L2(Yコード)信号から疑
似距離、搬送波位相を抽出するのに、Cross Correlatio
n法、或いはZ-tracking法などが用いられるのが一般的
であった。
【0004】Cross Correlation法は、GPS衛星から
送られる2つの測位信号、即ちL1(Yコード)信号と
L2(Yコード)信号とが同じコード変調(Yコード変
調)であることを利用する手法であり、Pコードは必要
としないものの、同じ周波数に複数のコードが乗ってい
ることに起因する衛星信号の分離の問題から、比較的ノ
イズの影響を被り易いという欠点がある。
【0005】一方、Z-tracking法は、Pコードが既知で
あることを積極的に利用して、Pコードで選別すること
で(具体的には、Pコード変調部分を消去すること
で)、ノイズの影響を低減する手法であり、Cross Corr
elation法の欠点を克服している。しかし、このZ-track
ing法は、もともとPコードが乗っている測位信号に受
信装置内で発生したレプリカのPコード(Pコードレプ
リカ)を混合し(乗じ)、Pコードの1/20程度の低
周波フィルタを介して二乗検波し、検波信号電力を最大
とするように、つまり測位信号中のPコードとPコード
レプリカとがマッチングするように、発生するPコード
レプリカ(のタイミング)を制御するものであり、アナ
ログ処理のためのハードウェア構成が複雑となる欠点が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
2周波GPS受信装置で適用されるCross Correlation
法は、Pコードは必要としないものの、比較的ノイズの
影響を被り易いという欠点があり、同じくZ-tracking法
はPコードが既知であることを積極的に利用することで
ノイズには強いものの、アナログ処理のためのハードウ
ェア構成が複雑となる欠点があった。
【0007】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
でその目的は、GPS衛星から送られるL2測位信号か
ら、L1測位信号との搬送波の周波数の違いによる主と
して電離層での伝搬遅延差を、ノイズの影響を抑えなが
ら簡単な構成で高感度に抽出でき、これにより疑似距離
データ及び搬送波位相データも高精度に取得できる伝搬
遅延検出方法及び同方法を適用するGPS受信装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、GPS衛星か
ら送られる周波数の異なるL1測位信号及びL2測位信
号に含まれるPコード信号のレプリカをPコードレプリ
カ発生手段により生成し、L2測位信号に含まれるYコ
ード信号と、上記生成されるPコード信号レプリカとの
信号積を信号積サンプリング手段により一定のサンプリ
ング間隔で取得しながら、その取得した信号積をPコー
ドのビット幅に相当する一定期間に亘って積算手段によ
り積算する動作を繰り返し、上記一定期間に亘って積算
した値の符号が上記一定期間の所定数倍の期間に亘って
連続して同一となる状態を検出することにより、Yコー
ド信号に含まれるPコード信号とPコード信号レプリカ
とがマッチングしていることをPコードマッチング検出
手段にて検出し、その際のPコード信号レプリカに基づ
いて伝搬遅延検出手段にてL1測位信号とL2測位信号
との間の伝搬遅延差を取得することを特徴とする。
【0009】このような構成においては、Pコードが既
知であることから、GPS受信装置側でPコード信号レ
プリカが発生される。またL2測位信号のYコード信号
がPコード信号とWコード信号とを要素とする(Pコー
ド信号とWコード信号との積である)ことから、このL
2測位信号のYコード信号とPコード信号レプリカとの
信号積がPコードのビット幅分積算される。このように
信号積を積算することで、信号ノイズによる符号反転に
起因する後述の信号積符号に関する判断の誤りを防止で
きる。
【0010】ここで、Yコード信号の1要素であるPコ
ード信号(Pコード)とPコード信号レプリカ(Pコー
ドレプリカ)とのマッチングがとれているならば、上記
YコードとPコードレプリカとの信号積のうちのPコー
ドとPコードレプリカとの信号積部分は1(1×1=1
または−1×−1=1)となり、Wコード部分だけが残
る(低域フィルタで抽出可能)ことから、上記Yコード
とPコードレプリカとの信号積の(Pコード1ビット幅
分の)積算値(w)は、PコードとWコードとのビット
レートをKとすると、少なくともK個(つまりPコード
のKビット分)は同符号の値が連続する。したがって、
所定回数の連続同符号を判定することにより、Pコード
マッチングが高精度に検出され、つまりPコードが捕捉
できたことが検出され、その際のPコード信号レプリカ
に基づいて、L1測位信号とL2測位信号との間の伝搬
遅延差を、ノイズの影響を被ることなく簡単且つ高精度
に取得できる。この遅延差(遅延量)から疑似距離も簡
単に得られる。ここでは、L1信号(中のC/Aコー
ド)を捕捉することで得られる疑似距離に遅延差で決ま
る距離(光速×遅延差)を加算するのがよい。また、L
2測位信号の搬送波位相は、Pコードマッチングが検出
された際のPコード信号レプリカの搬送波位相を観測す
ることで取得できる。
【0011】また本発明は、上記Pコードマッチングを
効率的にとって、上記遅延差がより高精度に取得できる
ように、Pコードレプリカ(Pコード信号レプリカ)
を、相互にPコードのビット幅の2倍の範囲内で所定時
間のずれをもたせて2種生成し、L2測位信号のYコー
ドと上記2種のPコードレプリカとの信号積をサンプリ
ングしつつ、その信号積をPコードのビット幅の所定倍
に相当する一定期間に亘って積算する動作を、Pコード
レプリカ別に繰り返して、Pコードレプリカのそれぞれ
について、上記一定期間に亘って積算した値(w1,w
2)の総和を取得し、その総和で決まる、上記2種のP
コードレプリカとL2測位信号のYコードとの相関値
(Cor1,Cor2)を生成して、両相関値が一致す
るように、つまり内部生成のPコードレプリカと実際に
入力されるL2信号中のYコードとの相関がとれるよう
に、当該レプリカの遅延にフィードバックをかけるよう
にしたことをも特徴とする。
【0012】このような構成においては、上記相関値
(Cor1,Cor2)が等しくなるようにPコードレ
プリカの遅延にフィードバックされるため、伝搬遅延差
がより高精度に取得できるここで、上記積算値(w1,
w2)の符号が上記一定期間の所定数倍(mK倍)の期
間に亘って連続して同一となるか否かを調べ、連続して
同一符号とならない場合には、Pコードレプリカの生成
を制御して、回路遅延が現在より上記一定期間(つま
り、Pコードの1ビット幅分)だけずれるようにし、連
続して同一符号となった場合には、上記2つの相関値
(Cor1,Cor2)に基づく回路遅延の微調整のた
めのフィードバックを行うようにするとよい。また連続
同符号の判定は、K個の連続同符号がm回(mは自然
数)連続することをもって行うとよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に
係るGPS受信装置のブロック構成図である。
【0014】図1のGPS受信装置は2周波GPS受信
装置であり、GPS衛星から送信されてアンテナ(図示
せず)で受信された信号よりL1及びL2の両信号(測
位信号)を分離抽出する機能を有している。このL1,
L2の両信号の分離抽出は、搬送波の中心周波数の違い
(1575.42MHzと、1227.6MHz)を利
用して行われるもので、その回路構成は周知であること
から、図1では省略されている。
【0015】図1のGPS受信装置は、大別すると、L
1受信部1とL2受信部2とから構成される。L1受信
部1には、GPS衛星から送信された信号より抽出され
たL1信号(に含まれるC/Aコード信号、つまりL1
(C/A)信号)が入力される。このL1信号(L1
(C/A)信号)はC/A受信部11及びドップラー検
出部12に導かれる。
【0016】C/A受信部11は、L1信号から変調符
号としてのC/Aコードを捕捉する周知のC/Aコード
捕捉機能を有している。ドップラー検出部12は、L1
信号の搬送波のドップラー成分を検出するためのもので
あり、逓倍器121,122と、PLL(位相ロックル
ープ回路)123と、VCXO(電圧制御水晶発振器)
124と、乗算器(混合器)125とを備えている。
【0017】ドップラー検出部12に入力されたL1信
号(L1(C/A)信号)の搬送波は、逓倍器121で
例えば2倍に逓倍されてPLL123の一方の入力端に
導かれる。このPLL123の他方の入力端には、逓倍
器122からフィードバックされた内部生成の周波数信
号が導かれる。この内部生成の周波数信号は、後述する
ようにL1信号の搬送波のドップラー成分(ドップラー
周波数)を反映している。
【0018】PLL123は、逓倍器121,122か
らの信号の位相差に対応した電圧(電位差)を発生す
る。この電圧はVCXO124に供給される。これを受
けてVCXO124は、PLL123から供給される電
圧を周波数Δfの信号に変換する。
【0019】周波数Δfの信号は、乗算器125の一方
の入力端に導かれる。乗算器125の他方の入力端に
は、乗算器3から出力される、基本の周波数信号(クロ
ック信号)の位相がL1信号とL2信号との遅延量Dに
相当する分だけシフトされた周波数信号が導かれる。こ
の周波数信号は、基本周波数発生器4により発生される
基本の周波数信号(例えば、Pコードのチップレートと
してのクロック周波数10.23MHzに一致する周波
数信号)とL2受信部2から出力される遅延量Dに相当
する周波数信号とを乗算器3で乗算することで得られ
る。上記遅延量Dは、L1信号とL2信号の搬送波の周
波数(中心周波数)の違いに起因して、主として電離層
での伝搬遅延差により生じるものである。ここでは、L
2信号の搬送波の方がL1信号の搬送波より周波数が低
いため、L2信号の方が遅れる。
【0020】ここで、L1信号及びL2信号について述
べる。まずL1,L2の両信号(測位信号)は、 L1=(N1(t)+iN2(t))・exp(-iω1t) :N1=C/Aコード,N2=Yコード exp(-iω1t)=L1搬送波 ω1=L1搬送波の周波数(中心周波数) L2=N2(t-D)・exp(-iω2(t-D)) :N2=P・W(N2=Yコード,Y=P・W) exp(-iω2t)=L2搬送波 ω2=L2搬送波の周波数(中心周波数) D=遅延量(L1信号とL2信号との遅延時間) のように表される。なお、位相を表すexp(iθ1),
exp(iθ2)は簡略化のために省略されている。
【0021】このように、L2信号はYコード化されて
おり、YコードはPコードとWコードの積によって構成
されている。Wコードは一般には公開されていないが、
Pコードに比べてビットレートが低いことが知られてお
り、またPコードは一般に開示されている。
【0022】図1のGPS受信装置で抽出されるL1,
L2の両信号の搬送波の周波数ω1,ω2にはL1,L2
信号のドップラー成分が反映されている。ω1,ω2と公
称の周波数ω10,ω20の比であるω1/ω10,ω2/ω20
はドップラーファクタと呼ばれており、一定、即ちω1
/ω10=ω2/ω20=nである。ここでω10とω20の比
はω10/ω20=α/β(一定)で表される。
【0023】したがって、L1受信部1においてドップ
ラーファクタn=ω1/ω10=が検出されたならば、以
下に述べるようにω2=n・ω20=が生成可能である。
【0024】まず、L1受信部1のドップラー検出部1
2において、乗算器125は、VCXO124からの周
波数Δfの信号に乗算器3からの遅延量Dに相当する位
相分だけシフトされた基準の周波数信号を乗じる。これ
により乗算器125からは、L1信号とL2信号の搬送
波のドップラー周波数差を反映した信号、つまりドップ
ラーファクタnを反映した信号が出力される。
【0025】乗算器125の出力信号(乗算結果)はα
倍の逓倍器122によりα倍される。この逓倍器122
の出力信号(周波数信号)は、L1信号のドップラー成
分を含む。したがって、逓倍器121,122からの信
号の位相差をなくすように、即ち逓倍器122からの出
力信号の周波数が、入力L1信号の搬送波の周波数ω1
に近付くようにPLL123にフィードバックをかける
ことで、乗算器125からL1,L2信号のドップラー
周波数差を反映した周波数信号を出力することができ
る。
【0026】乗算器125から出力される周波数信号
は、α倍の逓倍器122の他に、C/A受信部11に供
給される。これにより、C/A受信部11では、ドップ
ラー周波数差に応じた搬送波のレプリカ(複製)と、C
/Aコードのレプリカとを生成して、C/Aコードを捕
捉し、コード位置情報を含むHOW(Hand Over Word)
情報等を取得することができる。
【0027】乗算器125から出力される周波数信号は
また、L2受信部2、及びβ倍の逓倍器5に供給され
る。
【0028】逓倍器5は、乗算器125から出力される
周波数信号をβ倍することで、入力L2信号の搬送波と
直交する周波数信号exp(-iω2t)*(*は複素共役
を示す)を出力する。この周波数信号exp(-iω2t)
*は乗算器(混合器)6の一方の入力端に導かれる。乗
算器6の他方の入力端にはL2信号(に含まれるYコー
ド信号、つまりL2(Y)信号)、即ちN2(t-D)・e
xp(-iω2(t-D))が導かれる。
【0029】乗算器6は、上記両信号を乗算し、 exp(-iω2t)*・L2=N2(t-D)・exp(iω2
D) を出力する。この乗算器6の出力信号は低域フィルタ
(LPF)7に入力される。これにより、高域成分であ
るexp(iω2D)、即ち搬送波成分が除去されて、Y
コードであるN2(t-D)が抽出(検波)される。このY
コードN2(t-D)はL2受信部2に導かれる。
【0030】L2受信部2は、Pコードのレプリカ(複
製)を生成するPコードレプリカ発生器21と、乗算器
22,23と、Pコード相関器24と、遅延回路25と
から構成される。
【0031】Pコードレプリカ発生器21には、L1受
信部1のドップラー検出部12に設けられた乗算器12
5からの出力信号、即ちL1信号とL2信号の搬送波の
ドップラー周波数差を反映した信号と、C/A受信部1
1により取得されたHOW情報が入力される。Pコード
レプリカ発生器21は、乗算器125からの出力信号の
周波数に対応した位相差と、HOW情報中のコード位置
情報(Pコードの列のうち、現在何番目のコードが送ら
れているかを示す情報)に基づき、Pコードに対応した
Pコードレプリカ(レプリカのPコード)を発生する。
更に具体的に述べるならば、Pコードレプリカ発生器2
1は、L2受信部2に入力されるYコードN2(t-D)、
即ちP(t-D)・W(t-D)の時刻(信号時刻)をtとし
て、Pコードのビット幅(1コード幅)を時間単位とす
ると、この時刻tに対して、a-1/2,a+1/2だけ
遅延された2種のPコードレプリカ、即ちP(t-a+1
/2),P(t-a-1/2)を生成する。ここで、aは図
1のGPS受信装置(内のL2受信部2)の回路遅延を
示し、t−aは信号時刻tに対するGPS受信装置を中
心とする時系における時刻を示す。P(t-a+1/2),
P(t-a-1/2)はt-aに対して±1/2(Pコード
のビット幅の1/2)だけずらしたものといえる。
【0032】上記PコードレプリカP(t-a+1/2),
P(t-a-1/2)は、それぞれ乗算器22,23の一方
の入力端に導かれる。乗算器22,23の他方の入力端
には、いずれも低域フィルタ7の出力信号であるYコー
ドN2(t-D)が導かれる。
【0033】乗算器22,23は、P(t-a+1/2),
P(t-a-1/2)とN2(t-D)とを乗算する。ここで、
N2(t-D)はP(t-D)・W(t-D)である。したがっ
て、乗算器22からは、以下の信号積 P(t-a+1/2)・N2(t-D)=P(t-a+1/2)・P
(t-D)・W(t-D) が出力され、乗算器23からは、以下の信号積 P(t-a-1/2)・N2(t-D)=P(t-a-1/2)・P
(t-D)・W(t-D) が出力される。この乗算器22,23の乗算結果はPコ
ード相関器24に導かれる。
【0034】Pコード相関器24は、t=tsを処理開
始時の信号時刻、xをtsからの経過時間とすると(但
し、0≦x<1)、Pコードの1ビット幅に相当する期
間に亘って入力される2種のPコードレプリカP(ts+
x-a+1/2)及びP(ts+x-a-1/2)とYコード信
号であるP(ts+x-D)・W(ts+x-D)との積に基づい
て、次式 w1(t;a) =∫dx・P(ts+x-a+1/2)・P(ts+x-D)・W(ts+x-D) 0≦x<1 ………(1) w2(t;a) =∫dx・P(ts+x-a-1/2)・P(ts+x-D)・W(ts+x-D) 0≦x<1 ………(2) で示される信号積積算値w1,w2を生成する。
【0035】Pコード相関器24は、上記信号積積算値
w1,w2を生成する処理を、Pコードの1ビット幅の
時間間隔で、つまりtsを1ずつ更新しながら繰り返
す。
【0036】但し、実際には、xが所定のサンプリング
間隔dxでディスクリートに更新され、積分はデジタル
演算処理によりサンプリング積分として行われる。この
信号積積算値w1,w2を算出する処理は、信号ノイズ
による符号反転に起因する信号積符号に関する判断の誤
りを防止する工夫である。
【0037】さて、Pコード/Wコードのビットレート
比をK(20程度の整数)とすると、入力Yコード信号
中のPコードと内部発生のPコードレプリカとのマッチ
ング(Pコードマッチング)がとれている場合は、w
1,w2は少なくともK個の同符号の値が連続する。
【0038】そこで、mを自然数とすると、Pコード相
関器24は、mK個のw1,w2に関しての平均をもっ
て、相関値Cor1,Cor2を Cor1=Σ|w1(t;a)|/mK Cor2=Σ|w2(t;a)|/mK のように与え、これらの値が等しくなるように、即ち Cor1=Cor2 となるように、GPS受信装置における回路遅延aにフ
ィードバックをかけることで、前記遅延量Dを取得して
いる。
【0039】K個の同符号連続が得られない場合には、
Pコードマッチングがとれていないことから、上記の処
理(コードスキャン)を再度繰り返す。
【0040】ここで、Pコード相関器24での処理の詳
細を、図2乃至図4のフローチャートを参照して説明す
る。Pコード相関器24は、PコードのK倍の周波数の
サンプリングクロックで動作する。このサンプリングク
ロックの周期(時間幅)はdxである。
【0041】Pコード相関器24は起動されると、K個
の連続同符号が連続して得られた回数を示す変数qを初
期値0に設定する(ステップS1)。次にPコード相関
器24は、K個の連続同符号を取得するサイクルにおけ
る信号積積算値w1,w2の生成(算出)回数を示す変
数pと、p個のw1値に対応した各符号値の総和を示す
変数B1とを初期値0に設定する(ステップS2)。
【0042】次にPコード相関器24は、Pコードの1
ビット幅に相当する期間のサンプリング開始時刻tsか
らの経過時間を示す変数xと、ts〜ts+xの期間にサ
ンプリングされた乗算器22,23の出力の総和を示す
変数A1,A2とを、それぞれ初期値0に設定する(ス
テップS3)。
【0043】次にPコード相関器24は、現時点ts+x
において、乗算器22,23から出力されている信号積
P(ts+x-a+1/2)・P(ts+x-D)・W(ts+x-
D),P(ts+x-a-1/2)・P(ts+x-D)・W(ts+
x-D)をサンプリングする(ステップS4,S5)。そ
してPコード相関器24は、そのサンプリング値を次式 A1=A1+P(ts+x-a+1/2)・P(ts+x-D)・W
(ts+x-D) A2=A2+P(ts+x-a-1/2)・P(ts+x-D)・W
(ts+x-D) のように、現時点のA1,A2に加算して新たなA1,
A2を求める(ステップS6)。
【0044】次にPコード相関器24は、xをサンプリ
ング間隔dxだけ増加し(ステップS7)、このdx増
加後のxの値が1より小さいか否かをチェックする(ス
テップS8)。もし、x<1であるならば、Pコード相
関器24はPコードの1ビット幅に相当する期間でのサ
ンプリングは未終了であるとして、次のサンプリングタ
イミングの到来を待って(ステップS9)、上記ステッ
プS4以降の処理を再び実行する。このようにPコード
相関器24は、x<1である限り、各サンプリングタイ
ミング毎にステップS4以降の処理を繰り返す。
【0045】やがて、dx増加後のxの値が1未満でな
くなると(ステップS8)、Pコード相関器24はPコ
ードの1ビット幅に相当する期間でのサンプリングが終
了したものと判断し、pを1だけ増加すると共に、その
時点のA1,A2を前記(1)式,(2)式に示すw
1,w2として取得する(ステップS10,S11)。
【0046】次にPコード相関器24は、取得したw
1,w2を、その値の符号(正負の符号)により+1/
−1に数値化し(sgn(w1),sgn(w2)と表
現)、それをs1(t;a),s2(t;a)とする(ステッ
プS12)。ここでは、w1,w2が正または0のとき
はs1(t;a)≡sgn(w1)=+1、s2(t;a) ≡
sgn(w2)=+1とされ、負のときはs1(t;a)≡
sgn(w1)=−1、s2(t;a)≡sgn(w2)=−
1とされる。そしてPコード相関器24は、s1(t;
a)を現時点のB1に加算して新たなB1を求める(ス
テップS13)。
【0047】次にPコード相関器24は、現時点のpの
値がKに達したか否かをチェックし(ステップS1
4)、Kに達していないときは、K回連続同符号の判断
が可能な状態になっていないとして、次のサンプリング
タイミングから上記ステップS3以降の処理、即ち次の
Pコードの1ビット幅に相当する期間でのサンプリング
を再び実行する。このようにPコード相関器24は、p
がKに達するまでは、ステップS3以降の処理を繰り返
す。
【0048】やがて、pがKに達すると(ステップS1
4)、Pコード相関器24はK回連続同符号の判断が可
能となったものとして、その時点のB1の値の絶対値|
B1|、即ち最も最近のPコードのKビット幅に相当す
る期間に取得された、K個のs1(t;a)の総和の絶対
値|Σs1(t;a)|をK−ε(ε>0)と比較し、K
−ε以上であるか否かをチェックする(ステップS1
5)。
【0049】もし、K個のs1(t;a)が全て同符号
(つまり全て+1または−1)であれば、|B1|(|
Σs1(t;a)|)=Kとなることから、K−ε以上と
なり、K回連続同符号が判断される。ここで、|B1|
(|Σs1(t;a)|)がKであるか否かのチェックを
行わないのは、先に述べた信号積の積算と同様に、信号
ノイズによる符号反転に起因した信号積符号に関する判
断の誤りを防止するためであり、εは信号ノイズによる
符号反転の許容ビット数を示す。したがって、εビット
の符号反転が発生した結果、|B1|(|Σs1(t;
a)|)がK−εとなった場合にも、K回連続同符号が
判断される。但し、εを大き値に設定すると、Pコード
のマッチングがとれていないにも拘わらずに、K回連続
同符号と判断される可能性もある。したがって、εの値
は、Pコードのマッチングがとれていないのに誤ってK
回連続同符号と判断されるのを防止することと、Pコー
ドのマッチングはとれているのに、信号ノイズによる符
号反転に起因して誤ってK回連続同符号でないと判断さ
れるのを防止することとのトレードオフで決定される。
【0050】さて、上記ステップS15のチェックでK
回連続同符号でないと判断された場合には、Pコード相
関器24はPコードレプリカ発生器21にフィードバッ
クして、現在の回路遅延aをPコードのビット幅に相当
する時間単位、即ち1だけ変更し、a=a+1とするよ
うに指示する(ステップS16)。そしてPコード相関
器24は、ステップS1に戻り、次のサンプリングタイ
ミングから上記した一連の処理を再度実行する。
【0051】これに対し、上記ステップS15のチェッ
クでK回連続同符号であると判断された場合には、Pコ
ード相関器24はqを1 だけ増加し(ステップ
S17)、この1増加後のqの値がmに達したか否かを
チェックする(ステップS18)。もし、mに達してい
ないときは、Pコード相関器24はm回連続して「K回
連続同符号」は未だ確認できないとして、上記ステップ
S2に戻り、pとB1を初期値0に戻した後、次のサン
プリングタイミングから上記ステップS3以降の処理、
即ち次のPコードの1ビット幅に相当する期間でのサン
プリングを再び実行する。
【0052】やがて、qがmに達すると(ステップS1
8)、Pコード相関器24はm回連続して「K回連続同
符号」が確認できたとものと、即ち入力L2信号のPコ
ードとPコードレプリカとのマッチング(Pコードマッ
チング)がとれていることが十分に確認できたものと判
断する。この場合、Pコード相関器24は、連続するm
K個のw1,w2に関しての平均をとって、以下の相関
値 Cor1=Σ|w1(t;a)|/mK Cor2=Σ|w2(t;a)|/mK を算出する(ステップS19)。
【0053】なお、ここでは説明の便宜上、m回連続し
て「K回連続同符号」を確認した際に、連続するmK個
のw1,w2の総和を算出しているが、これに限るもの
ではない。例えば、初期値が0の変数C1,C2を設
け、1回分の「K回連続同符号」を確認するサイクル、
即ちPコードのKビット幅に相当する期間において、w
1,w2を生成する都度、C1=C1+|w1(t;a)
|,C2=C2+|w2(t;a)|の演算を行うなら
ば、Cor1,Cor2は、m回連続して「K回連続同
符号」を確認した際に、その時点のK個のC1,C2の
総和ΣC1,ΣC2を算出して、 Cor1=ΣC1/mK,Cor2=ΣC2/mK の演算を行うだけで、速やかに求められる。この場合、
後述するステップS24では、mK個のw1,w2のう
ち、最も古いK個のw1,w2を捨てる代わりに、K個
のC1,C2のうち、最も古い1個のC1,C2を捨て
ればよく、保存するデータ個数を、mK個からK個に減
らすことができる。
【0054】Pコード相関器24は、上記ステップS1
9でCor1,Cor2を算出すると、このCor1と
Cor2とが等しいか否かをチェックする(ステップS
20)。このように、Cor1,Cor2は一致/不一
致の判定に使用できればよいことから、Σ|w1(t;
a)|/mK,Σ|w2(t;a)|/mKに代えて、Σ|
w1(t;a)|,Σ|w2(t;a)|のみを用いることも
可能である。この場合、mKを用いた除算処理が不要と
なる。
【0055】Pコード相関器24は、ステップS20で
のチェックの結果、Cor1とCor2とが等しくない
ならば、GPS受信装置(内のL2受信部2)の回路遅
延aがL1信号とL2信号との遅延量Dに等しくないも
のと判断し、Pコードマッチングがとれている状態で、
現在の回路遅延aを基準に当該回路遅延aを微調整する
ために、遅延回路25によりCor1とCor2との差
分に対応する周波数信号を出力させる(ステップS2
1)。この周波数信号は、乗算器3により基本周波数発
生器4からの基本周波数信号に乗ぜられ、これにより基
本周波数信号の周波数がシフトされる。このCor1と
Cor2との差分に対応する周波数がシフトされた信号
がL1受信部1のドップラー検出部12にフィードバッ
クされると、ドップラー検出部12からL2受信部2内
のPコードレプリカ発生器21に入力される周波数信号
の周波数もシフトされる。これにより、GPS受信装置
(内のL2受信部2)の回路遅延aも微調整され、Pコ
ードレプリカ発生器21からは、この微調整された回路
遅延aを反映したPコードレプリカが出力される。これ
に対し、Cor1とCor2とが等しいならば、Pコー
ド相関器24はPコードレプリカ(レプリカのPコー
ド)と実際に入力されるL2信号のYコードとの相関が
とれ、L2信号のYコードに含まれるPコードが捕捉で
きたものと判断し、現在の回路遅延aを遅延量Dとして
取得する(ステップS22)。
【0056】図5に、a,Dの関係がそれぞれa=D,
a>D,a<Dの場合のCor1,Cor2の大小関係
について示す。図から明らかなように、a=Dの場合に
Cor1=Cor2となる。また、a>Dの場合はCo
r1>Cor2となり、a<Dの場合はCor1<Co
r2となる。
【0057】Pコード相関器24は、ステップS21ま
たはS22を実行すると、p及びB1を初期値0に戻
し、且つqを1だけ減少する(つまりq=q−1=m−
1とする)と共に、mK個のw1,w2のうち、最も古
いK個のw1,w2を捨てることで、m−1回連続して
「K回連続同符号」が確認された状態とする(ステップ
S23,S24)。そして、このq=m−1の状態で、
次のサンプリングタイミングの到来を待って(ステップ
S25)、上記ステップS3以降の処理を再び実行す
る。この場合、もしステップS3以降の処理で求められ
る|B1|(|Σs1(t;a)|)がK−ε以上である
ならば、m回連続して「K回連続同符号」であると判断
される。この他に、mK個のw1,w2を全て捨ててス
テップS1に戻り、最初から処理を行うようにしてもよ
い。
【0058】さて、L1受信部1側では、C/Aコード
を捕捉することで疑似距離PR1が求められる。ここ
で、上記遅延量Dは先に述べたようにL1信号とL2信
号との間の伝搬遅延(主として電離層伝搬遅延)である
ことから、(電離層伝搬遅延が補正された)疑似距離P
R2は、L1受信部1側で求められる疑似距離をPR1
(電離層伝搬遅延を補正していない疑似距離)、光速を
cとすると、 PR2=PR1+cD により求められる。
【0059】また、L2信号の搬送波位相については、
Pコードマッチングが成立している状況において、L2
受信部2内のPコードレプリカ発生器21で発生される
Pコードレプリカ信号の搬送波位相を計測することで取
得できる。
【0060】以上に述べた実施形態では、t-aに対し
て±1/2だけずらしたPコードレプリカを発生するも
のとして説明したが、図5からも明らかなように、任意
の±r(0<r<1)だけずらすようにしてもよい。但
し、aとDとのずれに対して有効なCor1,Cor2
をとり得る余裕度を考慮すると、±1/2(r=1/
2)を適用することが好ましい。なお、t-aに対して
±rだけずらしたPコードレプリカは、相互に2r(0
<2r<2)ずれており、r=1/2の例では1(Pコ
ードの1ビット幅)ずれている。
【0061】また、前記実施形態では、図2乃至図4の
フローチャートを用いた説明において、作図の都合上、
便宜的に各処理がシリアルに行われるものとしている
が、これに限るものではない。例えば、Pコード相関器
24の処理速度が遅い場合、Pコードの1ビット幅に相
当する時間に亘るサンプリングが終了する際の処理(ス
テップS10以降の処理)が完了する前に、次のサンプ
リングタイミングが到来する可能性があることから、こ
の終了時の処理と、次のサンプリングの処理とを並行に
行うようにしてもよい。そのためには、A1,A2を保
持するレジスタを2組用意し、Pコードの1ビット幅に
相当する時間に亘るサンプリングが終了する毎に、ステ
ップS6で使用するA1,A2と、ステップS11で使
用するA1,A2とを切り替えて使用すればよい。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、P
コードが既知であることを利用してPコード信号レプリ
カを生成し、このレプリカとGPS衛星から送られるL
2測位信号のYコードとの信号積をPコードのビット幅
に相当する期間に亘って積算し、その積算値で決まる符
号がPコードのビット幅の所定倍数分の期間に亘って連
続して同一となる状態を検出することにより、Pコード
とPコードレプリカとがマッチングしていること、つま
りPコードを捕捉できたことを検出し、その際のPコー
ドレプリカに基づいて、L1測位信号とL2測位信号と
の伝搬遅延差を取得するようにしたので、伝搬遅延差の
抽出がノイズの影響を抑えながら簡単な構成で高感度に
行え、これにより疑似距離データ及び搬送波位相データ
も高精度に取得できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るGPS受信装置のブ
ロック構成図。
【図2】同実施形態におけるPコード相関器24での処
理の詳細を説明するためのフローチャートの一部を示す
図。
【図3】同実施形態におけるPコード相関器24での処
理の詳細を説明するためのフローチャートの他の一部を
示す図。
【図4】同実施形態におけるPコード相関器24での処
理の詳細を説明するためのフローチャートの残りを示す
図。
【図5】a,Dの関係がそれぞれa=D,a>D,a<
Dの場合のCor1,Cor2の大小関係について示す
図。
【符号の説明】
1…L1受信部 2…L2受信部 3,6,125…乗算器 4…基本周波数発生器 5,121,122…逓倍器 7…低域フィルタ(LPF) 11…C/A受信部 12…ドップラー検出部 21…Pコードレプリカ発生器 22,23…乗算器(乗算手段) 24…Pコード相関器(信号積サンプリング手段、積算
手段、Pコードマッチング検出手段、伝搬遅延検出手
段、相関生成手段、制御手段、第1の制御手段、第2の
制御手段、連続同符号判別手段) 25…遅延回路 123…PLL(位相ロックループ回路)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GPS衛星から送られる周波数の異なる
    L1測位信号及びL2測位信号に含まれるPコード信号
    のレプリカを生成し、 前記L2測位信号に含まれるYコード信号と、前記生成
    されるPコード信号レプリカとの信号積を一定のサンプ
    リング間隔で取得しながら、 前記取得した信号積をPコードのビット幅に相当する一
    定期間に亘って積算する動作を繰り返し、 前記一定期間に亘って積算した値の符号が前記一定期間
    の所定数倍の期間に亘って連続して同一となる状態を検
    出することにより、前記Yコード信号に含まれるPコー
    ド信号と前記Pコード信号レプリカとがマッチングして
    いることを検出して、その際のPコード信号レプリカに
    基づいて前記L1測位信号と前記L2測位信号との間の
    伝搬遅延差を取得することを特徴とする伝搬遅延検出方
    法。
  2. 【請求項2】 GPS衛星から送られる周波数の異なる
    L1測位信号及びL2測位信号に含まれるPコード信号
    のレプリカを、相互にPコード信号のビット幅の2倍の
    範囲内で所定時間のずれをもたせて2種生成し、 前記L2測位信号に含まれるYコード信号と、前記生成
    される2種のPコード信号レプリカとのそれぞれの信号
    積を一定のサンプリング間隔で取得しながら、 前記取得した信号積をPコードのビット幅の所定倍に相
    当する一定期間に亘って積算する動作を、前記2種のP
    コード信号レプリカ別に繰り返し、 前記2種のPコード信号レプリカのそれぞれについて、
    前記一定期間に亘って積算した値の総和で決まる、当該
    各レプリカと前記L2測位信号に含まれるYコード信号
    との相関値を生成し、 前記2種のPコード信号レプリカに対応する前記両相関
    値が一致するように、当該レプリカの遅延にフィードバ
    ックをかけ、前記両相関値が一致した際の当該レプリカ
    の遅延から前記L1測位信号と前記L2測位信号との間
    の伝搬遅延差を取得することを特徴とする伝搬遅延検出
    方法。
  3. 【請求項3】 前記一定期間に亘って積算した値の符号
    が前記一定期間の所定数倍の期間に亘って連続して同一
    となるか否かを調べ、 連続して同一符号とならない場合には、前記Pコードレ
    プリカの生成を制御して回路遅延が現在より前記一定期
    間だけずれるようにし、 連続して同一符号となった場合に、前記2種のPコード
    信号レプリカに対応する前記両相関値が一致するよう
    に、当該レプリカの遅延にフィードバックをかけること
    を特徴とする請求項2記載の伝搬遅延検出方法。
  4. 【請求項4】 GPS衛星から送られる周波数の異なる
    L1測位信号及びL2測位信号に含まれるPコード信号
    のレプリカを生成するPコードレプリカ発生手段と、 前記L2測位信号に含まれるYコード信号と、前記Pコ
    ードレプリカ発生手段により生成されるPコード信号レ
    プリカとの信号積を求める乗算手段と、 前記乗算手段から出力される前記信号積を一定のサンプ
    リング間隔で取得する信号積サンプリング手段と、 前記信号積サンプリング手段によりサンプリング間隔で
    取得された信号積をPコードのビット幅に相当する一定
    期間に亘って積算する積算手段と、 前記積算手段により積算された値の符号が前記一定期間
    の所定数倍の期間に亘って連続して同一となる状態を検
    出することにより、前記Yコード信号に含まれるPコー
    ド信号と前記Pコード信号レプリカとがマッチングして
    いることを検出するPコードマッチング検出手段と、 前記Pコードマッチング検出手段によるマッチング検出
    により、その際のPコード信号レプリカに基づいて前記
    L1測位信号と前記L2測位信号との間の伝搬遅延差を
    検出する伝搬遅延検出手段とを具備することを特徴とす
    るGPS受信装置。
  5. 【請求項5】 GPS衛星から送られる周波数の異なる
    L1測位信号及びL2測位信号に含まれるPコード信号
    のレプリカを、相互にPコード信号のビット幅の2倍の
    範囲内で所定時間のずれをもたせて2種生成するPコー
    ドレプリカ発生手段と、 前記L2測位信号に含まれるYコード信号と、前記Pコ
    ードレプリカ発生手段により生成される2種のPコード
    信号レプリカとのそれぞれの信号積を求める乗算手段
    と、 前記乗算手段から出力される前記2種のPコード信号レ
    プリカについての信号積を一定のサンプリング間隔で取
    得する信号積サンプリング手段と、 前記信号積サンプリング手段によりサンプリング間隔で
    取得された信号積を前記2種のPコード信号レプリカ別
    にPコードのビット幅の所定倍に相当する一定期間に亘
    って積算する積算手段と、 前記積算手段の積算結果の前記2種のPコード信号レプ
    リカ別の総和で決まる、当該各レプリカと前記L2測位
    信号に含まれるYコード信号との相関値を生成する相関
    生成手段と、 前記相関生成手段により生成された前記2種のPコード
    信号レプリカに対応する前記両相関値が一致するよう
    に、当該レプリカの遅延にフィードバックをかける制御
    手段と、 前記両相関値が一致した際の当該レプリカの遅延から前
    記L1測位信号と前記L2測位信号との間の伝搬遅延差
    を検出する伝搬遅延検出手段とを具備することを特徴と
    するGPS受信装置。
  6. 【請求項6】 前記積算手段の積算結果の値の符号が前
    記一定期間の所定数倍の期間に亘って連続して同一とな
    るか否かを判別する連続同符号判別手段を更に具備する
    と共に、 前記制御手段は、前記連続同符号判別手段により連続し
    て同一符号とならないと判別された場合に、前記Pコー
    ドレプリカの遅延が現在より前記一定期間だけずれるよ
    うに前記Pコードレプリカ発生手段を制御する第1の制
    御手段と、 前記連続同符号判別手段により連続して同一符号となる
    と判別された場合に、前記2種のPコード信号レプリカ
    に対応する前記両相関値が一致するように、当該レプリ
    カの遅延にフィードバックをかける第2の制御手段とを
    有していることを特徴とする請求項5記載のGPS受信
    装置。
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