JP2002523752A - スプリットc/aコード受信機 - Google Patents

スプリットc/aコード受信機

Info

Publication number
JP2002523752A
JP2002523752A JP2000566694A JP2000566694A JP2002523752A JP 2002523752 A JP2002523752 A JP 2002523752A JP 2000566694 A JP2000566694 A JP 2000566694A JP 2000566694 A JP2000566694 A JP 2000566694A JP 2002523752 A JP2002523752 A JP 2002523752A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
code
locally generated
square wave
split
receiver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000566694A
Other languages
English (en)
Inventor
フェントン,パトリック,シー
バン・ディーレンドンク,アルバート,ジェイ
Original Assignee
ノヴァテル・インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ノヴァテル・インコーポレイテッド filed Critical ノヴァテル・インコーポレイテッド
Publication of JP2002523752A publication Critical patent/JP2002523752A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S19/00Satellite radio beacon positioning systems; Determining position, velocity or attitude using signals transmitted by such systems
    • G01S19/01Satellite radio beacon positioning systems transmitting time-stamped messages, e.g. GPS [Global Positioning System], GLONASS [Global Orbiting Navigation Satellite System] or GALILEO
    • G01S19/13Receivers
    • G01S19/24Acquisition or tracking or demodulation of signals transmitted by the system
    • G01S19/30Acquisition or tracking or demodulation of signals transmitted by the system code related
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S19/00Satellite radio beacon positioning systems; Determining position, velocity or attitude using signals transmitted by such systems
    • G01S19/01Satellite radio beacon positioning systems transmitting time-stamped messages, e.g. GPS [Global Positioning System], GLONASS [Global Orbiting Navigation Satellite System] or GALILEO
    • G01S19/13Receivers
    • G01S19/32Multimode operation in a single same satellite system, e.g. GPS L1/L2

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 スプリットC/Aコードを別々に捕捉し追跡するGPS受信機は、20.46MHzの方形波コードとして考えられる10.23MHzの局所発生方形波、及び1.023MHzの局所発生C/Aコードを受信信号に整合させる。まず、受信機は局所発生方形波コードの位相を受信信号に整合させ、スプリットC/Aコード自己相関関数の複数のピークの1つを追跡する。次に、局所発生C/Aコードの位相を局所発生方形波コードの位相に対してシフトし、局所および受信したC/Aコードを整合させ、相関器をスプリットC/Aのピークの中心に位置決めする。次に、受信機は、局所発生スプリットC/Aコードを用いて、直接ピークの中心を追跡する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、一般に全地球的位置決定システム(GPS)の受信機に関し、より
詳細には、「スプリットC/Aコード」信号を受信するGPS受信機に関する。
【0002】
【発明の背景】
GPS受信機は、軌道に乗っているGPS衛星または他の衛星から受信する信
号に基づいて、その全地球的な位置を決定する。GPS衛星は、2つの搬送波、
すなわち1575.42MHzのL1搬送波と1227.60 MHzのL2搬送波を用いて信号を送
信する。各搬送波は少なくとも2値の擬似ランダム(PRN)コードによって変
調される。この擬似ランダムコードは、周期的に繰り返される1と0の外観上ラ
ンダムなシーケンスからなる。PRNコードの1と0は、「コードチップ」と呼
ばれ、「コードチップタイム」で発生する1から0、または0から1へのコード
の遷移は、「ビット遷移」と呼ばれる。各衛星は一意のPRNコードを使用し、
そのためGPS受信機は、信号に含まれるPRNコードを求めることにより受信
した信号を特定の衛星に関連付けることができる。
【0003】 GPS受信機は、衛星が信号を送信する時間と受信機がその信号を受信する時
間との差を計算する。そして、受信機はその関連した時間差に基づいて衛星から
の距離、即ち「疑似距離(スードレンジ)」を計算する。少なくとも4つの衛星
からの疑似距離を用いて、受信機はその全地球的な位置を決定する。
【0004】 時間差を求めるために、GPS受信機はそれぞれのコードのコードチップに整
合することにより、局所発生PRNコードを受信信号のPRNコードに同期させ
る。次に、局所発生PRNコードが、衛星の送信時におけるPRNコードの既知
のタイミングからどれくらい時間的にシフトされるかを求め、関連した疑似距離
を計算する。GPS受信機が局所発生PRNコードを受信信号のPRNコードに
厳密に整合させればさせるほど、GPS受信機は関連した時間差と疑似距離、お
よびその結果としての全地球的位置をますます精密に求めることができる。
【0005】 コードの同期化動作には、衛星のPRNコードの同期捕捉、およびそのコード
の同期追跡が含まれる。PRNコードを捕捉するために、GPS受信機は通常、
コードチップにより時間的に分離される一連の相関の測定を行う。同期捕捉後、
GPS受信機は受信したコードを追跡する。通常、「進みマイナス遅れ(early-
minus-late)」の相関の測定値、すなわち(i)受信した信号のPRNコードに
関連した相関の測定値と局所発生PRNコードの進みバージョンとの差、および
(ii)受信した信号のPRNコードに関連した相関の測定値と局所PRNコード
の遅れバージョンとの差の測定である。次に、GPS受信機は遅延ロックループ
(DLL)で進みマイナス遅れの測定値を使用して、局所PRNコードと受信P
RNコードとの不整合に比例する誤差信号を発生する。次に、この誤差信号を用
いてPRNコード発生器を制御し、DLL誤差信号を本質的に最小限にするよう
に局所PRNコードをシフトする。
【0006】 また、GPS受信機は通常、局所PRNコードの遅れないバージョンに関連し
た相関の測定値を用いて、衛星の搬送波を局所搬送波に整合させる。このような
ことを行うために、受信機は搬送波追跡位相ロックループを使用する。
【0007】 GPS受信機は、見通し線、またはダイレクトパスの衛星信号だけでなく、マ
ルチパスの信号もまた受信する。このマルチパス信号は異なるパスに沿って伝播
する信号であり、地面、水の固まり、近くのビル等から受信機へと反射した信号
である。マルチパス信号がダイレクトパス信号の後にGPS受信機に到達してそ
のダイレクトパス信号と合成され、歪んだ受信信号を発生する。相関の測定値(
局所PRNコードと受信信号との間で相関を測定する)は、マルチパス成分を含
む全体の受信信号に基づいているため、この受信信号の歪みは、コード同期動作
に悪影響を及ぼす。この歪みによりGPS受信機がダイレクトパス信号ではなく
マルチパス信号に同期しようとする可能性がある。このことは、ダイレクトパス
信号においてコードビット遷移を生じる時点に近接して発生するコードビット遷
移を有するマルチパス信号に、特に当てはまる。
【0008】 受信したPRNコードと局所発生PRNコードをより正確に同期させるための
1つの方法は、米国特許第5,101,416号、米国特許第5,390,20
7号、および米国特許第5,495,499号で開示された「狭い相関器(narr
ow correlators)」を使用することであり、これらの開示された全ては、共通の
譲受人に譲渡され、参照により本明細書に組み込まれる。進みと遅れの相関の測
定値間の遅延間隔を狭くすることにより、ノイズおよび進みマイナス遅れの測定
におけるマルチパス信号の歪みの悪影響を実質的に減らすように決定していた。
【0009】 ノイズが進みと遅れの相関の測定に相関するように、遅延間隔を狭くする。ま
た、狭い相関器は、多くのマルチパス信号の寄与に比べて、遅れないPRNコー
ドの相関の測定値に関連する相関のピークに一層近接して、本質的に間隔を空け
られる。従って、これらの相関器によって成された進みマイナス遅れの相関の測
定は、それらがピークの周りの大きい間隔で行った場合に比べて大幅に歪みが少
なくなる。相関器を相関のピークにより近づけて配置すればするほど、相関の測
定におけるマルチパス信号の悪影響がますます最小限になる。しかしながら、遅
延間隔はそんなに狭くすることができないため、DLLは衛星のPRNコードに
ロックすることができず、コードロックを維持できない。そうでなければ、受信
機は、コードに再ロックするために時間を繰り返してかけることなしに、受信信
号のPRNコードを追跡することができない。
【0010】 従来のGPS衛星の場合、L1搬送波が2つのPRNコード、すなわち1.023M
HzのC/Aコードと10.23MHzのPコードによって変調される。このPコードは、
米軍等、政府機密扱いのユーザに対してだけ知らされている暗号化コードで暗号
化されている。L2搬送波は暗号化されたPコードにより変調される。一般的に
、前述の参照された特許に従って構成されたGPS受信機は、局所発生C/Aコ
ードおよび局所発生L1搬送波を用いて衛星信号を捕捉する。同期捕捉後、受信
機は、DLLの狭い相関器および搬送波追跡ループの遅れない相関器を用いて、
局所発生C/Aコードおよび局所発生L1搬送波を受信信号のC/Aコードおよ
びL1搬送波に同期させる。次に、受信機はC/Aコード追跡情報を用いて、そ
のC/Aコードおよび互いの既知のタイミング関係を有するL1および/または
L2のPコードを追跡することができる。
【0011】 新たな世代の衛星において、L2搬送波もC/Aコード、すなわち10.23MHzの
方形波によってさらに変調される。方形波により変調されたC/Aコード(これ
以降「スプリットC/Aコード」と呼ぶ)は、L2搬送波から±10MHzのオフセ
ットにおいてそのパワースペクトルの最大、またはPコードのパワースペクトル
のナルの最大を有する。従って、スプリットC/Aコードは、必要に応じてL2
Pコードを妨害することなく選択的に妨害され得る。
【0012】 スプリットC/Aコードに関連した自己相関関数は、1.023MHzのC/Aコード
の自己相関関数に対応する包絡線および10.23MHzの方形波の自己相関関数に対応
する包絡線内の複数のピークを有する。従って、2つのチップC/Aコード包絡
線、または0.1C/Aコードチップ毎の方形波の自己相関関数のピーク内に20
個のピークがある。方形波に関連した複数のピークは、それぞれ比較的狭く、ひ
いてはコード追跡の精度を向上させ、DLLが正しい細いピークを追跡すると見
なす。
【0013】 我々の理解していることは、既知のGPS受信機が、局所発生スプリットC/
AコードとL2搬送波を用いて従来の態様でスプリットC/Aコードを捕捉して
追跡することである。従って、受信機は、受信機の生成したスプリットC/Aコ
ードのコードチップを、受信したスプリットC/Aコードのコードチップに整合
しようとし、方形波の自己相関関数のピークの中心を追跡する。マルチパス信号
が無い状態で、受信機は、最も大きい振幅を有するピークを追跡することにより
ピークの中心を追跡する。しかしながら、マルチパス信号が受信信号に含まれる
場合、方形波の自己相関関数に関してピークの中心の振幅が、隣接するピークの
振幅に比べて区別できるほど大きくない可能性がある。従って、DLLは、ピー
クの中心から0.1または0.2C/Aコードチップ離れたピークを追跡する可能性が
あり、受信機はそれに対応して不正確な位置の測定値を生じさせる。
【0014】
【発明の概要】
本発明は、20.46MHzの方形波コードとして考えられる10.23MHzの局所発生方形
波の位相、および1.023MHzの局所発生C/Aコードを受信信号に別々に整合させ
ることにより、スプリットC/Aコードを捕捉して追跡するGPS受信機である
。最初、受信機は、局所発生方形波コードの位相を受信信号に整合させ、スプリ
ットC/Aコードの自己相関関数の複数ピークのうちの1つを追跡する。次に、
局所発生C/Aコードの位相を、局所発生方形波コードの位相に対してシフトし
、局所C/Aコードと受信したC/Aコードおよび位置をスプリットC/Aのピ
ークの中心上の相関器に整合させる。次に、受信機は、局所発生スプリットC/
Aコードを用いて、直接的にピークの中心を追跡する。
【0015】 より詳細には、GPS受信機は、局所発生スプリットC/Aコードに関連する
相関の測定を行うことにより、衛星の信号を捕捉する。次に、受信機は、DLL
において局所発生方形波コードに関連する進みマイナス遅れの相関の測定値を用
いて、局所発生方形波コードを受信信号に整合させる。このように、DLL誤差
信号を最小限にするように方形波コードの位相を調節し、自己相関関数の複数ピ
ークのうちの1つを追跡する。
【0016】 DLLがロックされた場合、受信機は、受信信号に対して局所発生方形波コー
ドの遅れないバージョンを掛け合わせることにより、受信信号から方形波コード
を本質的に取り除く。このことは、受信信号のパワースペクトルをC/Aコード
のパワースペクトルに崩壊させる。次に、受信機は局所発生C/Aコードを受信
信号のC/Aコードに整合させる。すなわち、受信機はスプリットC/Aコード
の自己相関関数の包絡線におけるピークを追跡する。このように、DLLにおい
て局所発生C/Aコードに関連する進みマイナス遅れの相関の測定値を用いて、
C/Aコードの位相を方形波コードの位相に対して適切に調整し、DLL誤差信
号を最小限にする。2つのピークが送信の時点で一致し、依然として受信機にお
いて時間的に本質的に一致しているため、受信機は、次にスプリットC/Aコー
ドの自己相関関数のピークの中心位置を追跡する。次に、受信機は、DLLにお
いて局所発生スプリットC/Aコードに関連する進みマイナス遅れの相関の測定
値を用いて、ピークの中心を直接的に追跡する。
【0017】 代案として、受信機が局所発生方形波コードを受信信号に整合させた後、受信
機は、スプリットC/Aコードの自己相関関数における正のピークの位置におい
て局所発生スプリットC/Aコードに関連した進みマイナス遅れの相関の測定を
行うことにより、スプリットC/Aコードの自己相関関数のピークの中心位置を
求める。このように、受信機は、2つの方形波コードチップからなる相関器の遅
延間隔を用いて、正のピークの相対的な振幅を求めて正のピークの中心を選択す
る。次に、受信機は、方形波コードチップの数分の一の遅延間隔を有する狭い相
関器を用いて選択されたピークの中心を追跡する。
【0018】
【例示的な実施例の詳細な説明】
図1を参照すると、10.23MHzの方形波によって変調された、またはそれとデジ
タル的に混合された1.023MHzのC/AコードからなるスプリットC/Aコードは
、C/Aコードの自己相関関数に対応する包絡線4内に複数のピーク2を含む関
連する自己相関関数1を有する。複数のピーク2は、1,0,1,0・・等の交
番するビットを有する20.46MHzの方形波コードとして考えられる10.23MHzの方形
波の自己相関関数に関連付けられる。理解し易くするために、これ以降、複数の
自己相関関数のピーク2を「マイナピーク」と呼ぶ。
【0019】 マルチパスが無い場合、マイナピークの中心2Cの振幅は他のマイナピークの
振幅を超える。「ノーマル」マルチパスが存在する場合、すなわちマルチパス信
号が受信機においてダイレクトパス信号より少ない電力を有する場合、マイナピ
ークの中心20が依然として他のマイナピークより大きい振幅を有する。しかし
ながら、マイナピークの中心を取り囲むマイナピークが、マイナピークの中心の
振幅に相対的に近接している振幅を有する。従って、外見上最も大きい振幅のマ
イナピークを追跡するGPS受信機は、マイナピークの中心を追跡し続けること
ができない。以下に説明するGPS受信機は、ノーマルマルチパスが存在する場
合でも、スプリットC/Aコードの自己相関関数のマイナピーク中心を相対的に
迅速に追跡する。
【0020】 例えば、後述する受信機も含まれる全ての既知の受信機において受信アンテナ
の上方の物体から反射した信号等、「シビア」マルチパスが存在する場合、すな
わちマルチパス信号が受信機においてダイレクトパス信号より多い電力を有する
場合、間違ったマイナピークを捕捉しそれにロックする可能性がある。従って、
この種の環境においては注意を払わなければならない。
【0021】 間違ったマイナピークの長期の同期追跡を回避するために、後述するGPS受
信機は、対象の衛星に一時的に割り当てられる追加のチャネルを含むことができ
る。追加のチャネルは、以下で説明される方形波同期追跡モードで動作する。こ
のモードにおいて、マルチパス信号が沈む(subside)場合、チャネルは正確な
マイナピークの位置の同期追跡に戻る。GPS受信機が可動プラットフォーム上
にある場合、追加のチャネルを対象の衛星に割り当てる時間が相対的に短く、ひ
いては後述するGPS受信機は、シビアマルチパスが発生する環境においても、
マイナピークの中心2Cを相対的に迅速に追跡する。
【0022】 さて、図2も参照すると、GPS受信機10が受信アンテナ12を介して、見
えるところにある全ての衛星によって送信されるスプリットC/Aコードが含ま
れる合成信号を受信する。合成信号は、ダウンコンバータ14に印加され、その
ダウンコンバータ14は、従来の態様で受信L2信号を、A−Dコンバータ18
と互換性のある周波数の中間周波数(「IF」)信号に変換する。
【0023】 次に、IF信号は、所望の搬送波周波数において帯域を有するIF帯域フィル
タ16に印可される。そのフィルタ16の帯域幅は、スプリットC/Aコードの
主要な高調波が通過できるのに十分な幅、すなわち約30MHzである。
【0024】 A−Dコンバータ18はナイキスト理論を満たすレートでフィルタリングされ
たIF信号をサンプリングし、既知の態様で対応するデジタル同相(I)信号サ
ンプルおよびデジタル直交(Q)信号サンプルを生成する。IおよびQデジタル
信号サンプルがドップラー除去プロセッサ20に供給され、そのドップラー除去
プロセッサ20は、搬送波数値制御発信器(「搬送波NCO」)30から受信す
るL2搬送波位相角の推定値に従って信号を回転することにより、IおよびQサ
ンプルのベースバンドを生成するように既知の態様で動作する。
【0025】 次に、IおよびQサンプルは相関器22、23、および24に供給され、それ
らの相関器のそれぞれは、後述するように、IおよびQサンプルに適切な局所発
生コードの進み、遅れない、および/または遅れのバージョンを掛けることによ
り相関の測定を行う。IおよびQの相関の測定値が、所定の期間それらを累積す
る累積回路26に供給される。各期間の終わりにおいて、累積回路26は、Iお
よびQの累積の結果をコントローラ40に供給し、そのコントローラ40は、搬
送波NCO30、コードNCO34および関連する逓減係数10の分周器36、
および相関器スペーシング及び制御回路要素32を制御する。コントローラ40
、コードNCO34、および相関器スペーシング及び制御回路要素32の動作は
、以下で詳細に説明する。
【0026】 コードNCO34は、20.46MHzの方形波コードとして使用される10.23MHzの方
形波信号を生成する。10.23MHzの方形波信号は、また分周器36によって分周さ
れ、1.023MHzの局所発生C/Aコードを生成するC/Aコード発生器用の1.023M
Hzのクロック信号を生成する。
【0027】 スプリットC/Aコードに関連する相関の測定値は、20.46MHzの方形波コード
を第1の相関器22へ、及び1.023MHzのC/Aコードを第2の相関器24へ同時
に供給することにより、あるいは2つのコードを乗算器42に供給することによ
り生成される。この乗算器42はコードを互いに掛け合わせ、例えば相関器24
のような単一の相関器へその積を供給する。
【0028】 L1信号に関連した同期捕捉と同期追跡の動作に関係なく、スプリットC/A
コードとL2搬送波の同期捕捉と同期追跡の間における、相関器および関連する
相関器スペーシング及び制御回路要素32の動作については、後述する。さらに
、搬送波同期追跡の動作については、当該技術者には周知であり、本質的にスプ
リットC/Aコードの使用による変更がないので、詳細に説明しない。
【0029】 また、図3を参照すると、相関器23および24が「遅れない(punctual)」
相関器として動作するように設定され、衛星の信号を捕捉し(ステップ300)
、相関器22は事実上ディスエーブルにされる。以下にさらに詳細に説明するよ
うに、相関器22および24のそれぞれは、「進みマイナス遅れ」相関器として
も動作でき、コード追跡遅延ロックループ(「DLL」)で使用される進みマイ
ナス遅れの相関の測定を行う。代案として、追加の相関器を用いて、コード同期
追跡用進みマイナス遅れ相関の測定値を生成する。
【0030】 同期捕捉モードで動作中、相関器23および24は、乗算器46および42に
よってそれぞれ生成される、局所発生スプリットC/Aコードの進みバージョン
と遅れバージョンを受信する。乗算器46および42のそれぞれは、C/Aコー
ド発生器38により生成された局所発生C/Aコードに対して、コードNCO3
4により生成された方形波コードを掛け合わせる、またはそれらをデジタル的に
混合する。方形波コードはコードNCO34から直接的に乗算器46へ供給され
る。コントローラ40の制御下にあるスイッチ44は、方形波コードを乗算器4
2へ供給する。
【0031】 以下でさらに詳細に説明するように、相関器22は、全て1の信号がその相関
器へ供給されることによりディスエーブルにされ、IおよびQの値が変更されず
にその相関器を通過する。代案として、ディスエーブル信号が相関器に供給され
、本質的に同じ結果を生じさせる。
【0032】 相関器23および24は、時間的に間隔をおいた相関の測定値を取ることによ
り、所定のしきい値を超える相関の電力をサーチする(ステップ302)。相関
の電力はI2+Q2として計算され、スプリットC/Aコードの自己相関関数のマ
イナピーク2の全てが、0.5方形波サイクル毎にナルを有する正となる。ナルの
測定を避けるため、相関の測定は0.5方形波サイクルの倍数以外の時間で行われ
る。図10のシステムにおいて、相関の測定はC/Aコードチップよりわずかに
少ない分だけ間隔があけられる。
【0033】 ひとたびスプリットC/Aコードが検出されると、すなわち相関器23または
24に関連する相関の電力が所定のしきい値を超えると、受信機は、搬送波追跡
位相ロックループにおいて相関の測定値を用いて搬送波NCOを制御し、局所発
生搬送波を受信搬送波に整合させる(ステップ304)。図2のシステムは、搬
送波援用コード追跡を行い、搬送波追跡情報を用いて既知の態様でコードNCO
34を制御する(ステップ306)。
【0034】 ひとたび搬送波追跡ループがロックされると(ステップ308)、受信機は「
方形波コード追跡モード」で動作する。従って、受信機は相関器22をその追跡
モードに切り替え、相関器22は方形波コードの進みバージョンおよび遅れバー
ジョンに従って進みマイナス遅れの相関の測定を行う(ステップ310)。相関
器23はスプリットC/Aコードを受信し続け、搬送波追跡ループで使用される
相関の測定を行い、局所発生搬送波と受信搬送波との間の整合を維持する。相関
器24は遅れない相関器として動作し続け、C/Aコードの遅れないバージョン
に従って相関の測定を行う。図5に関して以下に説明するように、コードの種々
のバージョンが相関器スペーシング及び制御回路要素32により生成される。
【0035】 進みマイナス遅れモードで動作中の相関器22は、方形波コードの進みバージ
ョンと遅れバージョンが異なる場合、ゼロでない相関の測定を行う。搬送波追跡
情報の他に、DLLにおいて進みマイナス遅れの測定値を用いて、およびDLL
によって生成された誤差信号を用いて、コードNCO34を制御する(ステップ
312)。コードNCO34をDLLの誤差信号に従って調整し、局所発生方形
波コードを受信した方形波コードに整合された状態にし、ひいてはDLLの誤差
信号を減らす。
【0036】 以下でさらに詳述するように、進み遅れの遅延間隔が、相関器スペーシング及
び制御回路要素32により設定される。衛星が十分な帯域幅で送信し、同様に受
信機が十分な帯域幅で動作する場合、受信機における方形波コードの自己相関関
数は、少なくともいくぶん先細りのピークを有する。従って、進みマイナス遅れ
の相関の測定に関連する遅延間隔は、より正確に同期追跡するために方形波コー
ドチップの数分の1に設定される。そうでなければ、自己相関関数のピークが一
層丸められる場合、遅延間隔は1つの方形波コードチップに設定されてもよい。
【0037】 ひとたびDLLがロックされると(ステップ314)、2つの方形波コードが
整合され、DLLがマイナピーク2の1つを追跡し続ける。しかしながら、DL
Lはマイナピークの中心2Cを追跡する必要はない。
【0038】 相関器を比較的迅速にマイナピークの中心へと移動させるために、受信機は、
C/Aコードの位相が方形波コードの位相に対して調整される「C/Aコード追
跡モード」で動作する。このモードにおいて、受信機は相関器22を遅れないモ
ードへと戻すように切り替え、この相関器は受信信号に方形波コードの遅れない
バージョンを掛け合わせることにより、相関の測定を行う。このことは、本質的
に方形波コードを受信したスプリットC/Aコードから分割し、受信信号の電力
スペクトルをC/Aコードの電力スペクトルへと崩壊させる(ステップ316)
【0039】 受信機はまた、相関器24をその追跡モードにも設定し、局所発生C/Aコー
ドに関連する進みマイナス遅れの相関の測定を行う(ステップ318)。スイッ
チ44が位置Bの状態で、局所発生コードに全て1の信号を掛け合わせる乗算器
42により、コードが供給される。図5に関して以下で説明するように、相関器
24の遅延間隔は好適には、相関器スペーシング及び制御回路要素32によりC
/Aコードチップの数分の1に設定される。
【0040】 DLLにおいて相関器24により行われた進みマイナス遅れの相関の測定値を
用いて、逓減係数10の分周器36の動作を制御する。DLLの誤差信号に応じ
て、コントローラ40は、分周器に関連する最も速いクロックから全体的または
部分的なサイクルをスティール(steal)し、あるいはそのクロックへ全体的ま
たは部分的なサイクルを加える。これにより、C/Aコード発生器38により生
成されたC/Aコードの位相が、局所発生方形波コードの位相に対してシフトさ
れ(ステップ32)、DLLがロックされた場合に相関器24を本質的に包絡線
4のピーク3に位置づける。この動作モードにおいて、コードNCO34を搬送
波追跡情報に従って調整し、受信機および/または衛星が互いに対して移動する
際、局所発生方形波コードと受信方形波コードとの整合を維持する。
【0041】 衛星において、C/Aコードと方形波コードは、搬送波を変調する前にデジタ
ル的に混合される。従って、衛星において、方形波コード自己相関関数のマイナ
ピークの中心2Cは、包絡線のピーク3、すなわちC/Aコード自己相関関数の
ピークに一致する。受信機においては、マルチパスの影響、および/または受信
機での信号処理の影響のため、包絡線4のマイナピークの中心2Cおよびピーク
3は、正確に一致できない。しかしながら、2つのピークは時間的に十分に近接
しており、C/Aコード自己相関関数のピークの正確な追跡は、隣接するピーク
ではなく、マイナピークの中心2Cの位置を追跡するために相関器を位置決めす
ることによる。
【0042】 ひとたびDLLが包絡線4のピーク3を追跡すると(ステップ322)、スプ
リットC/Aコード自己相関関数のマイナピークの中心2Cを直接的に追跡する
「スプリットC/Aコード追跡モード」で受信機は動作する(ステップ324)
。このモードにおいて、相関器24は、受信したスプリットC/Aコードに対し
て乗算器42により生成された局所発生スプリットC/Aコードを掛け合わせる
。このため、スイッチ44は位置Aに移動し、乗算器は、C/Aコード発生器3
8により生成された局所発生C/AコードおよびコードNCO34により生成さ
れた10.23MHzの方形波を再び掛け合わせる、あるいはそれらをデジタル的に再び
混合する。
【0043】 このモードにおいて、相関器スペーシング及び制御回路要素32は、全て1の
信号を相関器22へ与え、その相関器をディスエーブルにする。代案として、受
信機はアサートにされたディスエーブル信号を相関器22へ供給してもよい。
【0044】 相関器24は、方形波コードチップの数分の1である遅延間隔を用いて、局所
発生スプリットC/Aコードに関連する進みマイナス遅れの相関の測定を行う。
この結果をDLLで用いて、および関連するDLLの誤差信号を用いて、コード
NCO34を制御し、局所発生スプリットC/Aコードと受信したコードとの整
合を微調整する(ステップ326)。このモードにおいて、相関器23は、スプ
リットC/Aコードに従って相関の測定を続け、局所および受信したL2搬送波
の整合を維持する。
【0045】 DLLがマイナピークの中心2Cにロックした状態で、受信機は既知の態様で
その全地球的な位置を求め、C/Aコードだけ、または暗号化されたPコードを
追跡することにより得られるものより高い精度を実現する。
【0046】 代案として、受信機が方形波コードを同期追跡した後、受信機はスプリットC
/Aコードを用いてマイナピークの中心2Cを検索することができる。ここで、
図2と図4を参照すると、C/Aコード追跡モードで動作中の受信機は、相関器
23および24を用いて、かつ相関器22をディスエーブルにして、スプリット
C/Aコード自己相関関数のマイナピークで進みと遅れの相関の測定を行う(ス
テップ400)。従って、相関器23および24は、0.5方形波サイクルの倍数
だけ間隔があけられる。
【0047】 図1に示したように、方形波コードの相関関数のピークは、正と負の交番であ
る。従って、コントローラ40は、2つの相関器23および24により生成され
た進みと遅れの相関の測定値に基づいた進みプラス遅れ(early-plus-late)と
してDLL用の誤差信号を計算する。DLLにおいて相関の測定値を用いて(ス
テップ402)、局所発生C/Aコードの位相を局所発生方形波コードの位相に
対してシフトするために、逓減係数10の分周器36に関連する最も速いクロッ
クからサイクルをスティールするか、またはそのクロックにサイクルを加えるか
どうかを決定する。
【0048】 相関器23により行われた相関の測定値を搬送波追跡ループでも用いて、受信
した搬送波と局所発生搬送波との間の整合を維持する。
【0049】 DLLの誤差信号が最小へと低減されると(ステップ404)、受信機は、関
連する進み遅れの遅延差、または相関器の間隔を方形波コードチップの数分の1
まで狭め、より正確にマイナピークの中心2Cを追跡する(ステップ406)。
さて、相関の測定値は、スプリットC/Aコードの同じ自己相関関数のピークに
関連付けられているため、相関器24はその進みマイナス遅れモードで動作させ
られる。DLLにおいて相関器24からの進みマイナス遅れの相関の測定値を用
いて、コードNCOを制御し、局所発生方形波コードおよびC/Aコードの双方
の位相を同期するように調整する(ステップ408)。
【0050】 さて、図5を参照すると、相関器スペーシング及び制御回路要素32には、プ
ログラマブル遅延回路48と50が含まれる。プログラマブル遅延回路48と5
0は、コントローラ40の制御下で、スイッチ56を介してそれらに供給される
コードの遅れないバージョンと遅れのバージョンを生成する。スイッチ56はま
た、コントローラの制御下で、同期捕捉モードとスプリットC/Aコード追跡モ
ードの双方においてスプリットC/Aコードを遅延回路に供給する。方形波コー
ド追跡モード中、スイッチ56は方形波コードを遅延回路に供給し、C/Aコー
ド追跡モード中にはC/Aコードを遅延回路に供給する。
【0051】 プログラマブル遅延回路52は、相関器23用のスプリットC/Aコードの遅
れないバージョンを生成する。別のプログラマブル遅延回路54は、方形波コー
ド追跡モード中にスイッチ58を介して相関器24に供給されるC/Aコードの
遅れないバージョンを生成する。代案として、スプリットC/Aコードの進みバ
ージョンに関連して相関の測定を行う相関器23を用いて、遅延回路52を除く
ことができる。
【0052】 同期捕捉モード中、スイッチ58は位置Aにあり、スプリットC/Aコードの
遅れバージョンを相関器24へ供給する。次に、方形波追跡モード中、スイッチ
は位置Bに移動し、C/Aコードの進みバージョンまたは遅れないバージョンを
相関器24へ供給する。また、残りの追跡モード中、スイッチは位置Cに移動し
、C/AコードおよびスプリットC/Aコードに関連する進みマイナス遅れの信
号を相関器へ適宜供給する。
【0053】 同期捕捉中、スイッチ60は位置Aにあり、相関器を本質的にディスエーブル
にする全て1の信号を相関器22へ供給する。方形波追跡モード中、スイッチ6
0は位置Bに移動し、進みマイナス遅れの方形波コードを相関器へ供給する。C
/Aコード追跡モードにおいて、スイッチは位置Cに移動し、プログラマブル遅
延回路62により生成される方形波コードの遅れないバージョンを相関器へ供給
する。受信機がスプリットC/A追跡モードで動作している場合、スイッチ60
は再び位置Aに移動し、全て1の信号を相関器22へ供給する。
【0054】 コントローラ40は、プログラマブル遅延回路48と50の遅延を適切に設定
することにより、所望の進み遅れ遅延間隔、すなわちコードの進みバージョンと
遅れバージョンとの間の時間を設定する。従って、コントローラは、例えば1つ
のC/Aコードチップから方形波コードチップの数分の1まで、進み遅れの遅延
間隔を変更できる。
【0055】 C/Aコード追跡モード中、受信機が代わりにスプリットC/Aコードを使用
する場合、図4に関して上述したように、スイッチ56は、方形波コード追跡モ
ード以外の全ての動作モードの間、スプリットC/Aコードをプログラマブル遅
延回路48と50へ向ける。方形波コード追跡モード中、そのスイッチは方形波
コードをプログラマブル遅延回路48と50へ向ける。
【0056】 上述した説明は、本発明の特定の実施態様に制限されるものではない。しかし
ながら、本発明に対してその利点のいくつかまたは全ての達成とともに変形と修
正を行えることは、明らかである。例えば、ドップラープロセッサや、累算器ダ
ンププロセッサ等の種々のプロセッサは、相関器も包含するコンポーネントに含
めることができる。代案として、相関器の種々のコンポーネントは、単一の乗算
器や累算器等の独立したシステムコンポーネントに含めることができる。従って
、添付の特許請求の範囲の目的は、本発明の厳密な思想および範囲の中に入るよ
うに全てのかかる変形と修正をカバーすることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スプリットC/Aコードの自己相関関数の図である。
【図2】 本発明に従って構成された受信機の機能ブロック図である。
【図3】 図2の受信機の動作に関するフローチャートである。
【図4】 図2の受信機の代替の動作に関するフローチャートである。
【図5】 図2の受信機に含まれる、相関器コントロールとスペーシング回路要素の機能
ブロック図である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月27日(2001.2.27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 スプリットC/Aコード受信機
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】 本発明は、一般に全地球的位置決定システム(GPS)の受信機に関し、より
詳細には、「スプリットC/Aコード」信号を受信するGPS受信機に関する。
【0002】
【発明の背景】 GPS受信機は、軌道に乗っているGPS衛星または他の衛星から受信する信
号に基づいて、その全地球的な位置を決定する。GPS衛星は、2つの搬送波、
すなわち1575.42MHzのL1搬送波と1227.60 MHzのL2搬送波を用いて信号を送
信する。各搬送波は少なくとも2値の擬似ランダム(PRN)コードによって変
調される。この擬似ランダムコードは、周期的に繰り返される1と0の外観上ラ
ンダムなシーケンスからなる。PRNコードの1と0は、「コードチップ」と呼
ばれ、「コードチップタイム」で発生する1から0、または0から1へのコード
の遷移は、「ビット遷移」と呼ばれる。各衛星は一意のPRNコードを使用し、
そのためGPS受信機は、信号に含まれるPRNコードを求めることにより受信
した信号を特定の衛星に関連付けることができる。
【0003】 GPS受信機は、衛星が信号を送信する時間と受信機がその信号を受信する時
間との差を計算する。そして、受信機はその関連した時間差に基づいて衛星から
の距離、即ち「疑似距離(スードレンジ)」を計算する。少なくとも4つの衛星
からの疑似距離を用いて、受信機はその全地球的な位置を決定する。
【0004】 時間差を求めるために、GPS受信機はそれぞれのコードのコードチップに整
合することにより、局所発生PRNコードを受信信号のPRNコードに同期させ
る。次に、局所発生PRNコードが、衛星の送信時におけるPRNコードの既知
のタイミングからどれくらい時間的にシフトされるかを求め、関連した疑似距離
を計算する。GPS受信機が局所発生PRNコードを受信信号のPRNコードに
厳密に整合させればさせるほど、GPS受信機は関連した時間差と疑似距離、お
よびその結果としての全地球的位置をますます精密に求めることができる。
【0005】 コードの同期化動作には、衛星のPRNコードの同期捕捉、およびそのコード
の同期追跡が含まれる。PRNコードを捕捉するために、GPS受信機は通常、
コードチップにより時間的に分離される一連の相関の測定を行う。同期捕捉後、
GPS受信機は受信したコードを追跡する。通常、「進みマイナス遅れ(early-
minus-late)」の相関の測定値、すなわち(i)受信した信号のPRNコードに
関連した相関の測定値と局所発生PRNコードの進みバージョンとの差、および
(ii)受信した信号のPRNコードに関連した相関の測定値と局所PRNコード
の遅れバージョンとの差の測定である。次に、GPS受信機は遅延ロックループ
(DLL)で進みマイナス遅れの測定値を使用して、局所PRNコードと受信P
RNコードとの不整合に比例する誤差信号を発生する。次に、この誤差信号を用
いてPRNコード発生器を制御し、DLL誤差信号を本質的に最小限にするよう
に局所PRNコードをシフトする。
【0006】 また、GPS受信機は通常、局所PRNコードの遅れないバージョンに関連し
た相関の測定値を用いて、衛星の搬送波を局所搬送波に整合させる。このような
ことを行うために、受信機は搬送波追跡位相ロックループを使用する。
【0007】 GPS受信機は、見通し線、またはダイレクトパスの衛星信号だけでなく、マ
ルチパスの信号もまた受信する。このマルチパス信号は異なるパスに沿って伝播
する信号であり、地面、水の固まり、近くのビル等から受信機へと反射した信号
である。マルチパス信号がダイレクトパス信号の後にGPS受信機に到達してそ
のダイレクトパス信号と合成され、歪んだ受信信号を発生する。相関の測定値(
局所PRNコードと受信信号との間で相関を測定する)は、マルチパス成分を含
む全体の受信信号に基づいているため、この受信信号の歪みは、コード同期動作
に悪影響を及ぼす。この歪みによりGPS受信機がダイレクトパス信号ではなく
マルチパス信号に同期しようとする可能性がある。このことは、ダイレクトパス
信号においてコードビット遷移を生じる時点に近接して発生するコードビット遷
移を有するマルチパス信号に、特に当てはまる。
【0008】 受信したPRNコードと局所発生PRNコードをより正確に同期させるための
1つの方法は、米国特許第5,101,416号、米国特許第5,390,20
7号、および米国特許第5,495,499号で開示された「狭い相関器(narr
ow correlators)」を使用することであり、これらの開示された全ては、共通の
譲受人に譲渡され、参照により本明細書に組み込まれる。進みと遅れの相関の測
定値間の遅延間隔を狭くすることにより、ノイズおよび進みマイナス遅れの測定
におけるマルチパス信号の歪みの悪影響を実質的に減らすように決定していた。
【0009】 ノイズが進みと遅れの相関の測定に相関するように、遅延間隔を狭くする。ま
た、狭い相関器は、多くのマルチパス信号の寄与に比べて、遅れないPRNコー
ドの相関の測定値に関連する相関のピークに一層近接して、本質的に間隔を空け
られる。従って、これらの相関器によって成された進みマイナス遅れの相関の測
定は、それらがピークの周りの大きい間隔で行った場合に比べて大幅に歪みが少
なくなる。相関器を相関のピークにより近づけて配置すればするほど、相関の測
定におけるマルチパス信号の悪影響がますます最小限になる。しかしながら、遅
延間隔はそんなに狭くすることができないため、DLLは衛星のPRNコードに
ロックすることができず、コードロックを維持できない。そうでなければ、受信
機は、コードに再ロックするために時間を繰り返してかけることなしに、受信信
号のPRNコードを追跡することができない。
【0010】 従来のGPS衛星の場合、L1搬送波が2つのPRNコード、すなわち1.023M
HzのC/Aコードと10.23MHzのPコードによって変調される。このPコードは、
米軍等、政府機密扱いのユーザに対してだけ知らされている暗号化コードで暗号
化されている。L2搬送波は暗号化されたPコードにより変調される。一般的に
、前述の参照された特許に従って構成されたGPS受信機は、局所発生C/Aコ
ードおよび局所発生L1搬送波を用いて衛星信号を捕捉する。同期捕捉後、受信
機は、DLLの狭い相関器および搬送波追跡ループの遅れない相関器を用いて、
局所発生C/Aコードおよび局所発生L1搬送波を受信信号のC/Aコードおよ
びL1搬送波に同期させる。次に、受信機はC/Aコード追跡情報を用いて、そ
のC/Aコードおよび互いの既知のタイミング関係を有するL1および/または
L2のPコードを追跡することができる。
【0011】 新たな世代の衛星において、L2搬送波もC/Aコード、すなわち10.23MHzの
方形波によってさらに変調される。方形波により変調されたC/Aコード(これ
以降「スプリットC/Aコード」と呼ぶ)は、L2搬送波から±10MHzのオフセ
ットにおいてそのパワースペクトルの最大、またはPコードのパワースペクトル
のナルの最大を有する。従って、スプリットC/Aコードは、必要に応じてL2 Pコードを妨害することなく選択的に妨害され得る。
【0012】 スプリットC/Aコードに関連した自己相関関数は、1.023MHzのC/Aコード
の自己相関関数に対応する包絡線および10.23MHzの方形波の自己相関関数に対応
する包絡線内の複数のピークを有する。従って、2つのチップC/Aコード包絡
線、または0.1C/Aコードチップ毎の方形波の自己相関関数のピーク内に20
個のピークがある。方形波に関連した複数のピークは、それぞれ比較的狭く、ひ
いてはコード追跡の精度を向上させ、DLLが正しい細いピークを追跡すると見
なす。
【0013】 我々の理解していることは、既知のGPS受信機が、局所発生スプリットC/
AコードとL2搬送波を用いて従来の態様でスプリットC/Aコードを捕捉して
追跡することである。従って、受信機は、受信機の生成したスプリットC/Aコ
ードのコードチップを、受信したスプリットC/Aコードのコードチップに整合
しようとし、方形波の自己相関関数のピークの中心を追跡する。マルチパス信号
が無い状態で、受信機は、最も大きい振幅を有するピークを追跡することにより
ピークの中心を追跡する。しかしながら、マルチパス信号が受信信号に含まれる
場合、方形波の自己相関関数に関してピークの中心の振幅が、隣接するピークの
振幅に比べて区別できるほど大きくない可能性がある。従って、DLLは、ピー
クの中心から0.1または0.2C/Aコードチップ離れたピークを追跡する可能性が
あり、受信機はそれに対応して不正確な位置の測定値を生じさせる。
【0014】 Fenton等による米国特許第5,736,961号は、2つの搬送波L1とL2
及び専用/捕捉(C/A)コードを用いる2重周波数全地球的位置決定(GPS
)システムを教示する。GPS受信機は、多数の衛星からの信号を受信し、C/
Aコードを用いて(I)送信コードの到着時間の差と、(II)関連する搬送波の
相対的な位相とを求め、GPS受信機の位置を計算する。
【0015】
【発明の概要】 本発明は、20.46MHzの方形波コードとして考えられる10.23MHzの局所発生方形
波の位相、および1.023MHzの局所発生C/Aコードを受信信号に別々に整合させ
ることにより、スプリットC/Aコードを捕捉して追跡するGPS受信機である
。最初、受信機は、局所発生方形波コードの位相を受信信号に整合させ、スプリ
ットC/Aコードの自己相関関数の複数ピークのうちの1つを追跡する。次に、
局所発生C/Aコードの位相を、局所発生方形波コードの位相に対してシフトし
、局所C/Aコードと受信したC/Aコードおよび位置をスプリットC/Aのピ
ークの中心上の相関器に整合させる。次に、受信機は、局所発生スプリットC/
Aコードを用いて、直接的にピークの中心を追跡する。
【0016】 より詳細には、GPS受信機は、局所発生スプリットC/Aコードに関連する
相関の測定を行うことにより、衛星の信号を捕捉する。次に、受信機は、DLL
において局所発生方形波コードに関連する進みマイナス遅れの相関の測定値を用
いて、局所発生方形波コードを受信信号に整合させる。このように、DLL誤差
信号を最小限にするように方形波コードの位相を調節し、自己相関関数の複数ピ
ークのうちの1つを追跡する。
【0017】 DLLがロックされた場合、受信機は、受信信号に対して局所発生方形波コー
ドの遅れないバージョンを掛け合わせることにより、受信信号から方形波コード
を本質的に取り除く。このことは、受信信号のパワースペクトルをC/Aコード
のパワースペクトルに崩壊させる。次に、受信機は局所発生C/Aコードを受信
信号のC/Aコードに整合させる。すなわち、受信機はスプリットC/Aコード
の自己相関関数の包絡線におけるピークを追跡する。このように、DLLにおい
て局所発生C/Aコードに関連する進みマイナス遅れの相関の測定値を用いて、
C/Aコードの位相を方形波コードの位相に対して適切に調整し、DLL誤差信
号を最小限にする。2つのピークが送信の時点で一致し、依然として受信機にお
いて時間的に本質的に一致しているため、受信機は、次にスプリットC/Aコー
ドの自己相関関数のピークの中心位置を追跡する。次に、受信機は、DLLにお
いて局所発生スプリットC/Aコードに関連する進みマイナス遅れの相関の測定
値を用いて、ピークの中心を直接的に追跡する。
【0018】 代案として、受信機が局所発生方形波コードを受信信号に整合させた後、受信
機は、スプリットC/Aコードの自己相関関数における正のピークの位置におい
て局所発生スプリットC/Aコードに関連した進みマイナス遅れの相関の測定を
行うことにより、スプリットC/Aコードの自己相関関数のピークの中心位置を
求める。このように、受信機は、2つの方形波コードチップからなる相関器の遅
延間隔を用いて、正のピークの相対的な振幅を求めて正のピークの中心を選択す
る。次に、受信機は、方形波コードチップの数分の一の遅延間隔を有する狭い相
関器を用いて選択されたピークの中心を追跡する。
【0019】
【例示的な実施例の詳細な説明】 図1を参照すると、10.23MHzの方形波によって変調された、またはそれとデジ
タル的に混合された1.023MHzのC/AコードからなるスプリットC/Aコードは
、C/Aコードの自己相関関数に対応する包絡線4内に複数のピーク2を含む関
連する自己相関関数1を有する。複数のピーク2は、1,0,1,0・・等の交
番するビットを有する20.46MHzの方形波コードとして考えられる10.23MHzの方形
波の自己相関関数に関連付けられる。理解し易くするために、これ以降、複数の
自己相関関数のピーク2を「マイナピーク」と呼ぶ。
【0020】 マルチパスが無い場合、マイナピークの中心2Cの振幅は他のマイナピークの
振幅を超える。「ノーマル」マルチパスが存在する場合、すなわちマルチパス信
号が受信機においてダイレクトパス信号より少ない電力を有する場合、マイナピ
ークの中心2Cが依然として他のマイナピークより大きい振幅を有する。しかし
ながら、マイナピークの中心を取り囲むマイナピークが、マイナピークの中心の
振幅に相対的に近接している振幅を有する。従って、外見上最も大きい振幅のマ
イナピークを追跡するGPS受信機は、マイナピークの中心を追跡し続けること
ができない。以下に説明するGPS受信機は、ノーマルマルチパスが存在する場
合でも、スプリットC/Aコードの自己相関関数のマイナピーク中心を相対的に
迅速に追跡する。
【0021】 例えば、後述する受信機も含まれる全ての既知の受信機において受信アンテナ
の上方の物体から反射した信号等、「シビア」マルチパスが存在する場合、すな
わちマルチパス信号が受信機においてダイレクトパス信号より多い電力を有する
場合、間違ったマイナピークを捕捉しそれにロックする可能性がある。従って、
この種の環境においては注意を払わなければならない。
【0022】 間違ったマイナピークの長期の同期追跡を回避するために、後述するGPS受
信機は、対象の衛星に一時的に割り当てられる追加のチャネルを含むことができ
る。追加のチャネルは、以下で説明される方形波同期追跡モードで動作する。こ
のモードにおいて、マルチパス信号が沈む(subside)場合、チャネルは正確な
マイナピークの位置の同期追跡に戻る。GPS受信機が可動プラットフォーム上
にある場合、追加のチャネルを対象の衛星に割り当てる時間が相対的に短く、ひ
いては後述するGPS受信機は、シビアマルチパスが発生する環境においても、
マイナピークの中心2Cを相対的に迅速に追跡する。
【0023】 さて、図2も参照すると、GPS受信機10が受信アンテナ12を介して、見
えるところにある全ての衛星によって送信されるスプリットC/Aコードが含ま
れる合成信号を受信する。合成信号は、ダウンコンバータ14に印加され、その
ダウンコンバータ14は、従来の態様で受信L2信号を、A−Dコンバータ18
と互換性のある周波数の中間周波数(「IF」)信号に変換する。
【0024】 次に、IF信号は、所望の搬送波周波数において帯域を有するIF帯域フィル
タ16に印可される。そのフィルタ16の帯域幅は、スプリットC/Aコードの
主要な高調波が通過できるのに十分な幅、すなわち約30MHzである。
【0025】 A−Dコンバータ18はナイキスト理論を満たすレートでフィルタリングされ
たIF信号をサンプリングし、既知の態様で対応するデジタル同相(I)信号サ
ンプルおよびデジタル直交(Q)信号サンプルを生成する。IおよびQデジタル
信号サンプルがドップラー除去プロセッサ20に供給され、そのドップラー除去
プロセッサ20は、搬送波数値制御発信器(「搬送波NCO」)30から受信す
るL2搬送波位相角の推定値に従って信号を回転することにより、IおよびQサ
ンプルのベースバンドを生成するように既知の態様で動作する。
【0026】 次に、IおよびQサンプルは相関器22、23、および24に供給され、それ
らの相関器のそれぞれは、後述するように、IおよびQサンプルに適切な局所発
生コードの進み、遅れない、および/または遅れのバージョンを掛けることによ
り相関の測定を行う。IおよびQの相関の測定値が、所定の期間それらを累積す
る累積回路26に供給される。各期間の終わりにおいて、累積回路26は、Iお
よびQの累積の結果をコントローラ40に供給し、そのコントローラ40は、搬
送波NCO30、コードNCO34および関連する逓減係数10の分周器36、
および相関器スペーシング及び制御回路要素32を制御する。コントローラ40
、コードNCO34、および相関器スペーシング及び制御回路要素32の動作は
、以下で詳細に説明する。
【0027】 コードNCO34は、20.46MHzの方形波コードとして使用される10.23MHzの方
形波信号を生成する。10.23MHzの方形波信号は、また分周器36によって分周さ
れ、1.023MHzの局所発生C/Aコードを生成するC/Aコード発生器用の1.023M
Hzのクロック信号を生成する。
【0028】 スプリットC/Aコードに関連する相関の測定値は、20.46MHzの方形波コード
を第1の相関器22へ、及び1.023MHzのC/Aコードを第2の相関器24へ同時
に供給することにより、あるいは2つのコードを乗算器42に供給することによ
り生成される。この乗算器42はコードを互いに掛け合わせ、例えば相関器24
のような単一の相関器へその積を供給する。
【0029】 L1信号に関連した同期捕捉と同期追跡の動作に関係なく、スプリットC/A
コードとL2搬送波の同期捕捉と同期追跡の間における、相関器および関連する
相関器スペーシング及び制御回路要素32の動作については、後述する。さらに
、搬送波同期追跡の動作については、当該技術者には周知であり、乗算器49に
おいて38と34からの信号を混合することにより生成されるスプリットC/A
コードの使用による変更が本質的にないので、詳細に説明しない。
【0030】 また、図3を参照すると、相関器23および24が「遅れない(punctual)」
相関器として動作するように設定され、衛星の信号を捕捉し(ステップ300)
、相関器22は事実上ディスエーブルにされる。以下にさらに詳細に説明するよ
うに、相関器22および24のそれぞれは、「進みマイナス遅れ」相関器として
も動作でき、コード追跡遅延ロックループ(「DLL」)で使用される進みマイ
ナス遅れの相関の測定を行う。代案として、追加の相関器を用いて、コード同期
追跡用進みマイナス遅れ相関の測定値を生成する。
【0031】 同期捕捉モードで動作中、相関器23および24は、乗算器46および42に
よってそれぞれ生成される、局所発生スプリットC/Aコードの進みバージョン
と遅れバージョンを受信する。乗算器46および42のそれぞれは、C/Aコー
ド発生器38により生成された局所発生C/Aコードに対して、コードNCO3
4により生成された方形波コードを掛け合わせる、またはそれらをデジタル的に
混合する。方形波コードはコードNCO34から直接的に乗算器46へ供給され
る。コントローラ40の制御下にあるスイッチ44は、方形波コードを乗算器4
2へ供給する。
【0032】 以下でさらに詳細に説明するように、相関器22は、全て1の信号がその相関
器へ供給されることによりディスエーブルにされ、IおよびQの値が変更されず
にその相関器を通過する。代案として、ディスエーブル信号が相関器に供給され
、本質的に同じ結果を生じさせる。
【0033】 相関器23および24は、時間的に間隔をおいた相関の測定値を取ることによ
り、所定のしきい値を超える相関の電力をサーチする(ステップ302)。相関
の電力はI2+Q2として計算され、スプリットC/Aコードの自己相関関数のマ
イナピーク2の全てが、0.5方形波サイクル毎にナルを有する正となる。ナルの
測定を避けるため、相関の測定は0.5方形波サイクルの倍数以外の時間で行われ
る。図10のシステムにおいて、相関の測定はC/Aコードチップよりわずかに
少ない分だけ間隔があけられる。
【0034】 ひとたびスプリットC/Aコードが検出されると、すなわち相関器23または
24に関連する相関の電力が所定のしきい値を超えると、受信機は、搬送波追跡
位相ロックループにおいて相関の測定値を用いて搬送波NCOを制御し、局所発
生搬送波を受信搬送波に整合させる(ステップ304)。図2のシステムは、搬
送波援用コード追跡を行い、搬送波追跡情報を用いて既知の態様でコードNCO
34を制御する(ステップ306)。
【0035】 ひとたび搬送波追跡ループがロックされると(ステップ308)、受信機は「
方形波コード追跡モード」で動作する。従って、受信機は相関器22をその追跡
モードに切り替え、相関器22は方形波コードの進みバージョンおよび遅れバー
ジョンに従って進みマイナス遅れの相関の測定を行う(ステップ310)。相関
器23はスプリットC/Aコードを受信し続け、搬送波追跡ループで使用される
相関の測定を行い、局所発生搬送波と受信搬送波との間の整合を維持する。相関
器24は遅れない相関器として動作し続け、C/Aコードの遅れないバージョン
に従って相関の測定を行う。図5に関して以下に説明するように、コードの種々
のバージョンが相関器スペーシング及び制御回路要素32により生成される。
【0036】 進みマイナス遅れモードで動作中の相関器22は、方形波コードの進みバージ
ョンと遅れバージョンが異なる場合、ゼロでない相関の測定を行う。搬送波追跡
情報の他に、DLLにおいて進みマイナス遅れの測定値を用いて、およびDLL
によって生成された誤差信号を用いて、コードNCO34を制御する(ステップ
312)。コードNCO34をDLLの誤差信号に従って調整し、局所発生方形
波コードを受信した方形波コードに整合された状態にし、ひいてはDLLの誤差
信号を減らす。
【0037】 以下でさらに詳述するように、進み遅れの遅延間隔が、相関器スペーシング及
び制御回路要素32により設定される。衛星が十分な帯域幅で送信し、同様に受
信機が十分な帯域幅で動作する場合、受信機における方形波コードの自己相関関
数は、少なくともいくぶん先細りのピークを有する。従って、進みマイナス遅れ
の相関の測定に関連する遅延間隔は、より正確に同期追跡するために方形波コー
ドチップの数分の1に設定される。そうでなければ、自己相関関数のピークが一
層丸められる場合、遅延間隔は1つの方形波コードチップに設定されてもよい。
【0038】 ひとたびDLLがロックされると(ステップ314)、2つの方形波コードが
整合され、DLLがマイナピーク2の1つを追跡し続ける。しかしながら、DL
Lはマイナピークの中心2Cを追跡する必要はない。
【0039】 相関器を比較的迅速にマイナピークの中心へと移動させるために、受信機は、
C/Aコードの位相が方形波コードの位相に対して調整される「C/Aコード追
跡モード」で動作する。このモードにおいて、受信機は相関器22を遅れないモ
ードへと戻すように切り替え、この相関器は受信信号に方形波コードの遅れない
バージョンを掛け合わせることにより、相関の測定を行う。このことは、本質的
に方形波コードを受信したスプリットC/Aコードから分割し、受信信号の電力
スペクトルをC/Aコードの電力スペクトルへと崩壊させる(ステップ316)
【0040】 受信機はまた、相関器24をその追跡モードにも設定し、局所発生C/Aコー
ドに関連する進みマイナス遅れの相関の測定を行う(ステップ318)。スイッ
チ44が位置Bの状態で、局所発生コードに全て1の信号を掛け合わせる乗算器
42により、コードが供給される。図5に関して以下で説明するように、相関器
24の遅延間隔は好適には、相関器スペーシング及び制御回路要素32によりC
/Aコードチップの数分の1に設定される。
【0041】 DLLにおいて相関器24により行われた進みマイナス遅れの相関の測定値を
用いて、逓減係数10の分周器36の動作を制御する。DLLの誤差信号に応じ
て、コントローラ40は、分周器に関連する最も速いクロックから全体的または
部分的なサイクルをスティール(steal)し、あるいはそのクロックへ全体的ま
たは部分的なサイクルを加える。これにより、C/Aコード発生器38により生
成されたC/Aコードの位相が、局所発生方形波コードの位相に対してシフトさ
れ(ステップ32)、DLLがロックされた場合に相関器24を本質的に包絡線
4のピーク3に位置づける。この動作モードにおいて、コードNCO34を搬送
波追跡情報に従って調整し、受信機および/または衛星が互いに対して移動する
際、局所発生方形波コードと受信方形波コードとの整合を維持する。
【0042】 衛星において、C/Aコードと方形波コードは、搬送波を変調する前にデジタ
ル的に混合される。従って、衛星において、方形波コード自己相関関数のマイナ
ピークの中心2Cは、包絡線のピーク3、すなわちC/Aコード自己相関関数の
ピークに一致する。受信機においては、マルチパスの影響、および/または受信
機での信号処理の影響のため、包絡線4のマイナピークの中心2Cおよびピーク
3は、正確に一致できない。しかしながら、2つのピークは時間的に十分に近接
しており、C/Aコード自己相関関数のピークの正確な追跡は、隣接するピーク
ではなく、マイナピークの中心2Cの位置を追跡するために相関器を位置決めす
ることによる。
【0043】 ひとたびDLLが包絡線4のピーク3を追跡すると(ステップ322)、スプ
リットC/Aコード自己相関関数のマイナピークの中心2Cを直接的に追跡する
「スプリットC/Aコード追跡モード」で受信機は動作する(ステップ324)
。このモードにおいて、相関器24は、受信したスプリットC/Aコードに対し
て乗算器42により生成された局所発生スプリットC/Aコードを掛け合わせる
。このため、スイッチ44は位置Aに移動し、乗算器は、C/Aコード発生器3
8により生成された局所発生C/AコードおよびコードNCO34により生成さ
れた10.23MHzの方形波を再び掛け合わせる、あるいはそれらをデジタル的に再び
混合する。
【0044】 このモードにおいて、相関器スペーシング及び制御回路要素32は、全て1の
信号を相関器22へ与え、その相関器をディスエーブルにする。代案として、受
信機はアサートにされたディスエーブル信号を相関器22へ供給してもよい。
【0045】 相関器24は、方形波コードチップの数分の1である遅延間隔を用いて、局所
発生スプリットC/Aコードに関連する進みマイナス遅れの相関の測定を行う。
この結果をDLLで用いて、および関連するDLLの誤差信号を用いて、コード
NCO34を制御し、局所発生スプリットC/Aコードと受信したコードとの整
合を微調整する(ステップ326)。このモードにおいて、相関器23は、スプ
リットC/Aコードに従って相関の測定を続け、局所および受信したL2搬送波
の整合を維持する。
【0046】 DLLがマイナピークの中心2Cにロックした状態で、受信機は既知の態様で
その全地球的な位置を求め、C/Aコードだけ、または暗号化されたPコードを
追跡することにより得られるものより高い精度を実現する。
【0047】 代案として、受信機が方形波コードを同期追跡した後、受信機はスプリットC
/Aコードを用いてマイナピークの中心2Cを検索することができる。ここで、
図2と図4を参照すると、C/Aコード追跡モードで動作中の受信機は、相関器
23および24を用いて、かつ相関器22をディスエーブルにして、スプリット
C/Aコード自己相関関数のマイナピークで進みと遅れの相関の測定を行う(ス
テップ400)。従って、相関器23および24は、0.5方形波サイクルの倍数
だけ間隔があけられる。
【0048】 図1に示したように、方形波コードの相関関数のピークは、正と負の交番であ
る。従って、コントローラ40は、2つの相関器23および24により生成され
た進みと遅れの相関の測定値に基づいた進みプラス遅れ(early-plus-late)と
してDLL用の誤差信号を計算する。DLLにおいて相関の測定値を用いて(ス
テップ402)、局所発生C/Aコードの位相を局所発生方形波コードの位相に
対してシフトするために、逓減係数10の分周器36に関連する最も速いクロッ
クからサイクルをスティールするか、またはそのクロックにサイクルを加えるか
どうかを決定する。
【0049】 相関器23により行われた相関の測定値を搬送波追跡ループでも用いて、受信
した搬送波と局所発生搬送波との間の整合を維持する。
【0050】 DLLの誤差信号が最小へと低減されると(ステップ404)、受信機は、関
連する進み遅れの遅延差、または相関器の間隔を方形波コードチップの数分の1
まで狭め、より正確にマイナピークの中心2Cを追跡する(ステップ406)。
さて、相関の測定値は、スプリットC/Aコードの同じ自己相関関数のピークに
関連付けられているため、相関器24はその進みマイナス遅れモードで動作させ
られる。DLLにおいて相関器24からの進みマイナス遅れの相関の測定値を用
いて、コードNCOを制御し、局所発生方形波コードおよびC/Aコードの双方
の位相を同期するように調整する(ステップ408)。
【0051】 さて、図5を参照すると、相関器スペーシング及び制御回路要素32には、プ
ログラマブル遅延回路48と50が含まれる。プログラマブル遅延回路48と5
0は、コントローラ40の制御下で、スイッチ56を介してそれらに供給される
コードの遅れないバージョンと遅れのバージョンを生成する。スイッチ56はま
た、コントローラの制御下で、同期捕捉モードとスプリットC/Aコード追跡モ
ードの双方においてスプリットC/Aコードを遅延回路に供給する。方形波コー
ド追跡モード中、スイッチ56は方形波コードを遅延回路に供給し、C/Aコー
ド追跡モード中にはC/Aコードを遅延回路に供給する。
【0052】 プログラマブル遅延回路52は、相関器23用のスプリットC/Aコードの遅
れないバージョンを生成する。別のプログラマブル遅延回路54は、方形波コー
ド追跡モード中にスイッチ58を介して相関器24に供給されるC/Aコードの
遅れないバージョンを生成する。代案として、スプリットC/Aコードの進みバ
ージョンに関連して相関の測定を行う相関器23を用いて、遅延回路52を除く
ことができる。
【0053】 同期捕捉モード中、スイッチ58は位置Aにあり、スプリットC/Aコードの
遅れバージョンを相関器24へ供給する。次に、方形波追跡モード中、スイッチ
は位置Bに移動し、C/Aコードの進みバージョンまたは遅れないバージョンを
相関器24へ供給する。また、残りの追跡モード中、スイッチは位置Cに移動し
、C/AコードおよびスプリットC/Aコードに関連する進みマイナス遅れの信
号を相関器へ適宜供給する。
【0054】 同期捕捉中、スイッチ60は位置Aにあり、相関器を本質的にディスエーブル
にする全て1の信号を相関器22へ供給する。方形波追跡モード中、スイッチ6
0は位置Bに移動し、進みマイナス遅れの方形波コードを相関器へ供給する。C
/Aコード追跡モードにおいて、スイッチは位置Cに移動し、プログラマブル遅
延回路62により生成される方形波コードの遅れないバージョンを相関器へ供給
する。受信機がスプリットC/A追跡モードで動作している場合、スイッチ60
は再び位置Aに移動し、全て1の信号を相関器22へ供給する。
【0055】 コントローラ40は、プログラマブル遅延回路48と50の遅延を適切に設定
することにより、所望の進み遅れ遅延間隔、すなわちコードの進みバージョンと
遅れバージョンとの間の時間を設定する。従って、コントローラは、例えば1つ
のC/Aコードチップから方形波コードチップの数分の1まで、進み遅れの遅延
間隔を変更できる。
【0056】 C/Aコード追跡モード中、受信機が代わりにスプリットC/Aコードを使用
する場合、図4に関して上述したように、スイッチ56は、方形波コード追跡モ
ード以外の全ての動作モードの間、スプリットC/Aコードをプログラマブル遅
延回路48と50へ向ける。方形波コード追跡モード中、そのスイッチは方形波
コードをプログラマブル遅延回路48と50へ向ける。
【0057】 上述した説明は、本発明の特定の実施態様に制限されるものではない。しかし
ながら、本発明に対してその利点のいくつかまたは全ての達成とともに変形と修
正を行えることは、明らかである。例えば、ドップラープロセッサや、累算器ダ
ンププロセッサ等の種々のプロセッサは、相関器も包含するコンポーネントに含
めることができる。代案として、相関器の種々のコンポーネントは、単一の乗算
器や累算器等の独立したシステムコンポーネントに含めることができる。従って
、添付の特許請求の範囲の目的は、本発明の範囲の中に入るように全てのかかる
変形と修正をカバーすることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スプリットC/Aコードの自己相関関数の図である。
【図2】 本発明の実施態様に従って構成された受信機の機能ブロック図である。
【図3】 図2の受信機の動作に関するフローチャートである。
【図4】 図2の受信機の代替の動作に関するフローチャートである。
【図5】 図2の受信機に含まれる、相関器コントロールとスペーシング回路要素の機能
ブロック図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2A
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2A】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バン・ディーレンドンク,アルバート,ジ ェイ アメリカ合衆国カリフォルニア州94024, ロス・アルトス,シーナ・アベニュー・ 1131 Fターム(参考) 5J062 AA08 AA13 CC07 DD05 5K022 EE02 EE36 【要約の続き】

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプリットC/Aコード化された信号を受信するためのGPS受信機であって
    、 A.局所発生C/Aコードを生成するためのC/Aコード発生器と、 B.局所発生方形波コードを生成するための方形波コード発生器と、 C.前記局所発生C/Aコードと前記局所発生方形波コードとをデジタル的に混
    合して、局所発生スプリットC/Aコードを生成するための手段と、 D.以下で使用するための相関の測定値を生成するための相関器と、 前記局所発生方形波コードを受信信号に含まれる方形波コードに同期させるため
    、 (ii)前記局所発生C/Aコードを受信信号に含まれるC/Aコードに同期させ
    るため、及び (iii)前記局所発生スプリットC/Aコードを受信信号に含まれるスプリット
    C/Aコードに同期させるため、 E.前記局所発生方形波コードに関連する相関の測定値に応じて、前記方形波コ
    ード発生器により生成された方形波コードの位相を調節するための手段と、及び F.前記局所発生C/Aコードに関連する相関の測定値に応じて、局所発生方形
    波コードの位相に対して、前記C/Aコード発生器により生成されたC/Aコー
    ドの位相を調節するための手段とを含む、受信機。
  2. 【請求項2】 前記方形波コード発生器がコードNCOであり、及び 前記局所発生方形波コードの位相を調節するための手段が、前記局所発生スプ
    リットC/Aコードに関連する相関の測定値に従ってスプリットC/Aコードの
    位相も調整する、請求項1の受信機。
  3. 【請求項3】 前記C/Aコードの位相をシフトするための手段が、前記コードNCOにより
    生成された方形波コード信号を分周して前記C/Aコード発生器用のクロック信
    号を生成する逓減係数10の分周器である、請求項2の受信機。
  4. 【請求項4】 前記C/Aコードの位相をシフトするための手段が、前記逓減係数10の分周
    器を制御するクロックから全体的なサイクル又は部分的なサイクルをスティール
    する、あるいはそのクロックへ全体的なサイクル又は部分的なサイクルを加える
    ための手段を含む、請求項3の受信機。
  5. 【請求項5】 局所発生搬送波を受信信号の搬送波に整合するための搬送波同期化手段を更に
    含む、請求項1の受信機。
  6. 【請求項6】 前記搬送波同期化手段が、前記方形波コードを整合するための手段へ搬送波情
    報を提供し、前記受信機、及び前記スプリットC/Aコードを送信する衛星の相
    対的な移動を補償する、請求項5の受信機。
  7. 【請求項7】 局所発生スプリットC/Aコードを受信信号のスプリットC/Aコードに同期
    させる方法であって、 A.局所発生方形波コードを生成し、その局所発生方形波コードに関連する進み
    マイナス遅れの相関の測定値を用いてその局所発生方形波コードを前記受信信号
    の方形波コードと整合させる、ステップと、 B.前記受信信号に局所発生方形波コードの遅れないバージョンを掛けることに
    より、前記受信信号から前記方形波コードを取り除く、ステップと、 C.局所発生C/Aコードを生成し、その局所発生C/Aコードに関連する進み
    マイナス遅れの相関の測定値を用いて、前記局所発生方形波コードの位相に対し
    てその局所発生C/Aコードの位相をシフトすることにより、その局所発生C/
    Aコードを前記受信信号のC/Aコードと整合させる、ステップと、及び D.局所発生スプリットC/Aコードに関連する進みマイナス遅れの相関の測定
    値を用いて、前記スプリットC/Aコードを同期追跡する、ステップを含む方法
  8. 【請求項8】 前記局所発生方形波コードと前記局所発生C/Aコードとをデジタル的に混合
    することにより、前記局所発生スプリットC/Aコードを生成する、ステップを
    更に含む、請求項7の方法。
  9. 【請求項9】 局所発生搬送波を前記受信信号の搬送波と整合させるステップを更に含む、請
    求項7の方法。
  10. 【請求項10】 前記局所発生方形波コードの位相を調節するために搬送波整合情報を用いるス
    テップを更に含む、請求項9の方法。
  11. 【請求項11】 局所発生スプリットC/Aコードを受信信号のスプリットC/Aコードに同期
    させる方法であって、 A.局所発生方形波コードを生成し、その局所発生方形波コードに関連する進み
    マイナス遅れの相関の測定値を用いてその局所発生方形波コードを前記受信信号
    の方形波コードと整合させる、ステップと、 B.前記スプリットC/Aコードに関連する自己相関関数のピークの位置で行わ
    れる、前記局所発生スプリットC/Aコードに関連する進みマイナス遅れの相関
    の測定に従って、前記局所発生スプリットC/Aコードに含まれる局所発生C/
    Aコードの位相をシフトする、ステップと、 C.局所発生スプリットC/Aコードに関連する進みマイナス遅れ相関の測定値
    を用いて前記スプリットC/Aコードを同期追跡する、ステップとを含む方法。
  12. 【請求項12】 前記局所発生方形波コードと前記局所発生C/Aコードとをデジタル的に混合
    することにより、前記局所発生スプリットC/Aコードを生成する、ステップを
    更に含む、請求項11の方法。
  13. 【請求項13】 局所発生搬送波を前記受信信号の搬送波と整合させるステップを更に含む、請
    求項11の方法。
  14. 【請求項14】 前記局所発生方形波コードの位相を調節するために搬送波整合情報を用いるス
    テップを更に含む、請求項13の方法。
JP2000566694A 1998-08-24 1999-08-16 スプリットc/aコード受信機 Pending JP2002523752A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/138,932 1998-08-24
US09/138,932 US6184822B1 (en) 1998-08-24 1998-08-24 Split C/A code receiver
PCT/IB1999/001663 WO2000011491A2 (en) 1998-08-24 1999-08-16 Split c/a code receiver

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002523752A true JP2002523752A (ja) 2002-07-30

Family

ID=22484314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000566694A Pending JP2002523752A (ja) 1998-08-24 1999-08-16 スプリットc/aコード受信機

Country Status (8)

Country Link
US (1) US6184822B1 (ja)
EP (1) EP1110098B1 (ja)
JP (1) JP2002523752A (ja)
AU (1) AU749500B2 (ja)
CA (1) CA2322643C (ja)
DE (1) DE69902282T2 (ja)
NO (1) NO20004361L (ja)
WO (1) WO2000011491A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007505287A (ja) * 2003-07-14 2007-03-08 ヨーロピアン・スペース・エージェンシー ガリレオ交流バイナリ・オフセット搬送波(AltBOC)信号を処理するためのハードウェア・アーキテクチャ
JP2016528774A (ja) * 2013-06-27 2016-09-15 キネテイツク・リミテツド 信号処理

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2001271393A1 (en) 2000-06-23 2002-01-08 Sportvision, Inc. Track model constraint for gps position
ATE486291T1 (de) 2000-06-23 2010-11-15 Sportvision Inc Auf gps basierendes verfolgungssystem
US7132980B2 (en) * 2002-11-01 2006-11-07 Sirf Technology, Inc. Multi-function device with positioning system and shared processor
WO2005022187A2 (en) 2003-09-02 2005-03-10 Sirf Technology, Inc. Control and features for satellite positioning system receivers
US7822105B2 (en) * 2003-09-02 2010-10-26 Sirf Technology, Inc. Cross-correlation removal of carrier wave jamming signals
US20060048881A1 (en) * 2004-09-08 2006-03-09 Evans Richard B Laser-assisted placement of veiled composite material
US7702040B1 (en) * 2006-04-12 2010-04-20 Sirf Technology, Inc. Method and apparatus for frequency discriminator and data demodulation in frequency lock loop of digital code division multiple access (CDMA) receivers
TW201024780A (en) * 2008-12-26 2010-07-01 Altek Corp Electronic device for decoding navigation data by using phase angle variation and method thereof
US11340353B2 (en) * 2019-02-14 2022-05-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Multipath mitigation for GNSS receivers

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5736961A (en) 1995-10-06 1998-04-07 Novatel, Inc. Dual Frequency global positioning system
US5724046A (en) * 1996-02-01 1998-03-03 Trimble Navigation Limited Method and system for using a single code generator to provide multi-phased independently controllable outputs in a navigation satellite receiver
US6160841A (en) * 1996-05-24 2000-12-12 Leica Geosystems Inc. Mitigation of multipath effects in global positioning system receivers
US6044071A (en) 1997-09-12 2000-03-28 Stanford Telecommunications, Inc. Signal structure for global positioning systems

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007505287A (ja) * 2003-07-14 2007-03-08 ヨーロピアン・スペース・エージェンシー ガリレオ交流バイナリ・オフセット搬送波(AltBOC)信号を処理するためのハードウェア・アーキテクチャ
JP2016528774A (ja) * 2013-06-27 2016-09-15 キネテイツク・リミテツド 信号処理

Also Published As

Publication number Publication date
CA2322643A1 (en) 2000-03-02
CA2322643C (en) 2006-04-11
AU5992899A (en) 2000-03-14
AU749500B2 (en) 2002-06-27
WO2000011491A2 (en) 2000-03-02
NO20004361D0 (no) 2000-09-01
NO20004361L (no) 2001-02-05
DE69902282D1 (de) 2002-08-29
DE69902282T2 (de) 2003-01-16
US6184822B1 (en) 2001-02-06
EP1110098B1 (en) 2002-07-24
WO2000011491A3 (en) 2000-05-18
EP1110098A2 (en) 2001-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5293170A (en) Global positioning system receiver digital processing technique
US7142589B2 (en) Global positioning system code phase detector with multipath compensation and method for reducing multipath components associated with a received signal
JP4646901B2 (ja) パルス波形測定を行うための装置及び方法
EP1644753B1 (en) A HARDWARE ARCHITECTURE FOR PROCESSING GALILEO ALTERNATE BINARY OFFSET CARRIER (AltBOC) SIGNALS
US5414729A (en) Pseudorandom noise ranging receiver which compensates for multipath distortion by making use of multiple correlator time delay spacing
US7742518B2 (en) Discriminator function for GPS code alignment
US5724046A (en) Method and system for using a single code generator to provide multi-phased independently controllable outputs in a navigation satellite receiver
EP0762654B1 (en) Method and apparatus for accurate frequency synthesis using global positioning system timing information
US6532255B1 (en) Method and arrangement for minimizing the autocorrelation error in the demodulation of a spread-spectrum signal subject to multipath propagation
US10324193B2 (en) Device for tracking a satellite radionavigation signal in a multipath environment
EP1661426B1 (en) Method for the mitigation of cdma cross-correlation artifacts and the improvement of signal-to-noise ratios in tdma location networks
US8284818B2 (en) Spread spectrum transmission systems
CA2229069A1 (en) Multipath error reduction in a spread spectrum receiver for ranging applications
JP2002523752A (ja) スプリットc/aコード受信機
EP2188907B1 (en) Method and device for multipath mitigation
JP2003255036A (ja) 受信装置
JP2005283203A (ja) 衛星航法装置
JP2004271190A (ja) 衛星航法信号受信方法及びその装置