JP3615114B2 - 伝搬遅延検出方法及び同方法を適用するgps受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、GPS(Global Positioning System)衛星から送られる周波数の異なる2種の測位信号(L1及びL2の両測位信号)を利用して、自装置の位置等を計測するGPS受信装置に係り、特にL1測位信号とL2測位信号との間の伝搬遅延差を取得するのに好適な伝搬遅延検出方法及び同方法を適用するGPS受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にGPS衛星から送られる測位信号には、周波数を異にするL1信号(L1測位信号)とL2信号(L2測位信号)の2種がある。L1,L2信号の搬送波の中心周波数は、それぞれ1575.42MHz、1227.6MHzである。L1及びL2測位信号はいずれもYコード化(Yコード変調)されている。YコードはPコードとWコードとの積によって構成される。Pコードは一般に公開されているのに対し、Wコードは公開されていない。但し、WコードがPコードに比べてビットレートが低いことは知られている。
【0003】
さて、L1,L2の両測位信号を受信する2周波のGPS受信装置では、両測位信号から電離層の遅延を高精度に検出することに特徴がある。従来、この種のGPS受信装置では、L2(Yコード)信号から疑似距離、搬送波位相を抽出するのに、Cross Correlation法、或いはZ−tracking法などが用いられるのが一般的であった。
【0004】
Cross Correlation法は、GPS衛星から送られる2つの測位信号、即ちL1(Yコード)信号とL2(Yコード)信号とが同じコード変調(Yコード変調)であることを利用する手法であり、Pコードは必要としないものの、同じ周波数に複数のコードが乗っていることに起因する衛星信号の分離の問題から、比較的ノイズの影響を被り易いという欠点がある。
【0005】
一方、Z−tracking法は、Pコードが既知であることを積極的に利用して、Pコードで選別することで(具体的には、Pコード変調部分を消去することで)、ノイズの影響を低減する手法であり、Cross Correlation法の欠点を克服している。しかし、このZ−tracking法は、もともとPコードが乗っている測位信号に受信装置内で発生したレプリカのPコード(Pコードレプリカ)を混合し(乗じ)、Pコードの1/20程度の低周波フィルタを介して二乗検波し、検波信号電力を最大とするように、つまり測位信号中のPコードとPコードレプリカとがマッチングするように、発生するPコードレプリカ(のタイミング)を制御するものであり、アナログ処理のためのハードウェア構成が複雑となる欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように従来の2周波GPS受信装置で適用されるCross Correlation法は、Pコードは必要としないものの、比較的ノイズの影響を被り易いという欠点があり、同じくZ−tracking法はPコードが既知であることを積極的に利用することでノイズには強いものの、アナログ処理のためのハードウェア構成が複雑となる欠点があった。
【0007】
本発明は上記事情を考慮してなされたものでその目的は、GPS衛星から送られるL2測位信号から、L1測位信号との搬送波の周波数の違いによる主として電離層での伝搬遅延差を、ノイズの影響を抑えながら簡単な構成で高感度に抽出でき、これにより疑似距離データ及び搬送波位相データも高精度に取得できる伝搬遅延検出方法及び同方法を適用するGPS受信装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、GPS衛星から送られる周波数の異なるL1測位信号及びL2測位信号に含まれるPコード信号のレプリカをPコードレプリカ発生手段により生成し、L2測位信号に含まれるYコード信号と、上記生成されるPコード信号レプリカとの信号積を信号積サンプリング手段により一定のサンプリング間隔で取得しながら、その取得した信号積をPコードのビット幅に相当する一定期間に亘って積算手段により積算する動作を繰り返し、上記一定期間に亘って積算した値の符号が上記一定期間の所定数倍の期間に亘って連続して同一となる状態を検出することにより、Yコード信号に含まれるPコード信号とPコード信号レプリカとがマッチングしていることをPコードマッチング検出手段にて検出し、その際のPコード信号レプリカに基づいて伝搬遅延検出手段にてL1測位信号とL2測位信号との間の伝搬遅延差を取得することを特徴とする。
【0009】
このような構成においては、Pコードが既知であることから、GPS受信装置側でPコード信号レプリカが発生される。またL2測位信号のYコード信号がPコード信号とWコード信号とを要素とする(Pコード信号とWコード信号との積である)ことから、このL2測位信号のYコード信号とPコード信号レプリカとの信号積がPコードのビット幅分積算される。このように信号積を積算することで、信号ノイズによる符号反転に起因する後述の信号積符号に関する判断の誤りを防止できる。
【0010】
ここで、Yコード信号の1要素であるPコード信号(Pコード)とPコード信号レプリカ(Pコードレプリカ)とのマッチングがとれているならば、上記YコードとPコードレプリカとの信号積のうちのPコードとPコードレプリカとの信号積部分は1(1×1=1または−1×−1=1)となり、Wコード部分だけが残る(低域フィルタで抽出可能)ことから、上記YコードとPコードレプリカとの信号積の(Pコード1ビット幅分の)積算値(w)は、PコードとWコードとのビットレートをKとすると、少なくともK個(つまりPコードのKビット分)は同符号の値が連続する。したがって、所定回数の連続同符号を判定することにより、Pコードマッチングが高精度に検出され、つまりPコードが捕捉できたことが検出され、その際のPコード信号レプリカに基づいて、L1測位信号とL2測位信号との間の伝搬遅延差を、ノイズの影響を被ることなく簡単且つ高精度に取得できる。この遅延差(遅延量)から疑似距離も簡単に得られる。ここでは、L1信号(中のC/Aコード)を捕捉することで得られる疑似距離に遅延差で決まる距離(光速×遅延差)を加算するのがよい。また、L2測位信号の搬送波位相は、Pコードマッチングが検出された際のPコード信号レプリカの搬送波位相を観測することで取得できる。
【0011】
また本発明は、上記Pコードマッチングを効率的にとって、上記遅延差がより高精度に取得できるように、Pコードレプリカ(Pコード信号レプリカ)を、相互にPコードのビット幅の2倍の範囲内で所定時間のずれをもたせて2種生成し、L2測位信号のYコードと上記2種のPコードレプリカとの信号積をサンプリングしつつ、その信号積をPコードのビット幅の所定倍に相当する一定期間に亘って積算する動作を、Pコードレプリカ別に繰り返して、Pコードレプリカのそれぞれについて、上記一定期間に亘って積算した値(w1,w2)の総和を取得し、その総和で決まる、上記2種のPコードレプリカとL2測位信号のYコードとの相関値(Cor1,Cor2)を生成して、両相関値が一致するように、つまり内部生成のPコードレプリカと実際に入力されるL2信号中のYコードとの相関がとれるように、当該レプリカの遅延にフィードバックをかけるようにしたことをも特徴とする。
【0012】
このような構成においては、上記相関値(Cor1,Cor2)が等しくなるようにPコードレプリカの遅延にフィードバックされるため、伝搬遅延差がより高精度に取得できる
ここで、上記積算値(w1,w2)の符号が上記一定期間の所定数倍(mK倍)の期間に亘って連続して同一となるか否かを調べ、連続して同一符号とならない場合には、Pコードレプリカの生成を制御して、回路遅延が現在より上記一定期間(つまり、Pコードの1ビット幅分)だけずれるようにし、連続して同一符号となった場合には、上記2つの相関値(Cor1,Cor2)に基づく回路遅延の微調整のためのフィードバックを行うようにするとよい。また連続同符号の判定は、K個の連続同符号がm回(mは自然数)連続することをもって行うとよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るGPS受信装置のブロック構成図である。
【0014】
図1のGPS受信装置は2周波GPS受信装置であり、GPS衛星から送信されてアンテナ(図示せず)で受信された信号よりL1及びL2の両信号(測位信号)を分離抽出する機能を有している。このL1,L2の両信号の分離抽出は、搬送波の中心周波数の違い(1575.42MHzと、1227.6MHz)を利用して行われるもので、その回路構成は周知であることから、図1では省略されている。
【0015】
図1のGPS受信装置は、大別すると、L1受信部1とL2受信部2とから構成される。
L1受信部1には、GPS衛星から送信された信号より抽出されたL1信号(に含まれるC/Aコード信号、つまりL1(C/A)信号)が入力される。このL1信号(L1(C/A)信号)はC/A受信部11及びドップラー検出部12に導かれる。
【0016】
C/A受信部11は、L1信号から変調符号としてのC/Aコードを捕捉する周知のC/Aコード捕捉機能を有している。
ドップラー検出部12は、L1信号の搬送波のドップラー成分を検出するためのものであり、逓倍器121,122と、PLL(位相ロックループ回路)123と、VCXO(電圧制御水晶発振器)124と、乗算器(混合器)125とを備えている。
【0017】
ドップラー検出部12に入力されたL1信号(L1(C/A)信号)の搬送波は、逓倍器121で例えば2倍に逓倍されてPLL123の一方の入力端に導かれる。このPLL123の他方の入力端には、逓倍器122からフィードバックされた内部生成の周波数信号が導かれる。この内部生成の周波数信号は、後述するようにL1信号の搬送波のドップラー成分(ドップラー周波数)を反映している。
【0018】
PLL123は、逓倍器121,122からの信号の位相差に対応した電圧(電位差)を発生する。この電圧はVCXO124に供給される。これを受けてVCXO124は、PLL123から供給される電圧を周波数Δfの信号に変換する。
【0019】
周波数Δfの信号は、乗算器125の一方の入力端に導かれる。乗算器125の他方の入力端には、乗算器3から出力される、基本の周波数信号(クロック信号)の位相がL1信号とL2信号との遅延量Dに相当する分だけシフトされた周波数信号が導かれる。この周波数信号は、基本周波数発生器4により発生される基本の周波数信号(例えば、Pコードのチップレートとしてのクロック周波数10.23MHzに一致する周波数信号)とL2受信部2から出力される遅延量Dに相当する周波数信号とを乗算器3で乗算することで得られる。上記遅延量Dは、L1信号とL2信号の搬送波の周波数(中心周波数)の違いに起因して、主として電離層での伝搬遅延差により生じるものである。ここでは、L2信号の搬送波の方がL1信号の搬送波より周波数が低いため、L2信号の方が遅れる。
【0020】
ここで、L1信号及びL2信号について述べる。
まずL1,L2の両信号(測位信号)は、
L1=(N1(t)+iN2(t))・exp(−iωt)
:N1=C/Aコード,N2=Yコード
exp(−iωt)=L1搬送波
ω=L1搬送波の周波数(中心周波数)
L2=N2(t−D)・exp(−iω(t−D))
:N2=P・W(N2=Yコード,Y=P・W)
exp(−iωt)=L2搬送波
ω=L2搬送波の周波数(中心周波数)
D=遅延量(L1信号とL2信号との遅延時間)
のように表される。なお、位相を表すexp(iθ),exp(iθ)は簡略化のために省略されている。
【0021】
このように、L2信号はYコード化されており、YコードはPコードとWコードの積によって構成されている。Wコードは一般には公開されていないが、Pコードに比べてビットレートが低いことが知られており、またPコードは一般に開示されている。
【0022】
図1のGPS受信装置で抽出されるL1,L2の両信号の搬送波の周波数ω,ωにはL1,L2信号のドップラー成分が反映されている。ω,ωと公称の周波数ω10,ω20の比であるω/ω10,ω/ω20はドップラーファクタと呼ばれており、一定、即ちω/ω10=ω/ω20=nである。ここでω10とω20の比はω10/ω20=α/β(一定)で表される。
【0023】
したがって、L1受信部1においてドップラーファクタn=ω/ω10=が検出されたならば、以下に述べるようにω=n・ω20=が生成可能である。
【0024】
まず、L1受信部1のドップラー検出部12において、乗算器125は、VCXO124からの周波数Δfの信号に乗算器3からの遅延量Dに相当する位相分だけシフトされた基準の周波数信号を乗じる。これにより乗算器125からは、L1信号とL2信号の搬送波のドップラー周波数差を反映した信号、つまりドップラーファクタnを反映した信号が出力される。
【0025】
乗算器125の出力信号(乗算結果)はα倍の逓倍器122によりα倍される。この逓倍器122の出力信号(周波数信号)は、L1信号のドップラー成分を含む。したがって、逓倍器121,122からの信号の位相差をなくすように、即ち逓倍器122からの出力信号の周波数が、入力L1信号の搬送波の周波数ω1に近付くようにPLL123にフィードバックをかけることで、乗算器125からL1,L2信号のドップラー周波数差を反映した周波数信号を出力することができる。
【0026】
乗算器125から出力される周波数信号は、α倍の逓倍器122の他に、C/A受信部11に供給される。これにより、C/A受信部11では、ドップラー周波数差に応じた搬送波のレプリカ(複製)と、C/Aコードのレプリカとを生成して、C/Aコードを捕捉し、コード位置情報を含むHOW(Hand Over Word)情報等を取得することができる。
【0027】
乗算器125から出力される周波数信号はまた、L2受信部2、及びβ倍の逓倍器5に供給される。
【0028】
逓倍器5は、乗算器125から出力される周波数信号をβ倍することで、入力L2信号の搬送波と直交する周波数信号exp(−iωt)(*は複素共役を示す)を出力する。この周波数信号exp(−iωt)は乗算器(混合器)6の一方の入力端に導かれる。乗算器6の他方の入力端にはL2信号(に含まれるYコード信号、つまりL2(Y)信号)、即ちN2(t−D)・exp(−iω(t−D))が導かれる。
【0029】
乗算器6は、上記両信号を乗算し、
exp(−iωt)・L2=N2(t−D)・exp(iωD)
を出力する。この乗算器6の出力信号は低域フィルタ(LPF)7に入力される。これにより、高域成分であるexp(iωD)、即ち搬送波成分が除去されて、YコードであるN2(t−D)が抽出(検波)される。このYコードN2(t−D)はL2受信部2に導かれる。
【0030】
L2受信部2は、Pコードのレプリカ(複製)を生成するPコードレプリカ発生器21と、乗算器22,23と、Pコード相関器24と、遅延回路25とから構成される。
【0031】
Pコードレプリカ発生器21には、L1受信部1のドップラー検出部12に設けられた乗算器125からの出力信号、即ちL1信号とL2信号の搬送波のドップラー周波数差を反映した信号と、C/A受信部11により取得されたHOW情報が入力される。Pコードレプリカ発生器21は、乗算器125からの出力信号の周波数に対応した位相差と、HOW情報中のコード位置情報(Pコードの列のうち、現在何番目のコードが送られているかを示す情報)に基づき、Pコードに対応したPコードレプリカ(レプリカのPコード)を発生する。更に具体的に述べるならば、Pコードレプリカ発生器21は、L2受信部2に入力されるYコードN2(t−D)、即ちP(t−D)・W(t−D)の時刻(信号時刻)をtとして、Pコードのビット幅(1コード幅)を時間単位とすると、この時刻tに対して、a−1/2,a+1/2だけ遅延された2種のPコードレプリカ、即ちP(t−a+1/2),P(t−a−1/2)を生成する。ここで、aは図1のGPS受信装置(内のL2受信部2)の回路遅延を示し、t−aは信号時刻tに対するGPS受信装置を中心とする時系における時刻を示す。P(t−a+1/2),P(t−a−1/2)はt−aに対して±1/2(Pコードのビット幅の1/2)だけずらしたものといえる。
【0032】
上記PコードレプリカP(t−a+1/2),P(t−a−1/2)は、それぞれ乗算器22,23の一方の入力端に導かれる。乗算器22,23の他方の入力端には、いずれも低域フィルタ7の出力信号であるYコードN2(t−D)が導かれる。
【0033】
乗算器22,23は、P(t−a+1/2),P(t−a−1/2)とN2(t−D)とを乗算する。ここで、N2(t−D)はP(t−D)・W(t−D)である。したがって、乗算器22からは、以下の信号積
P(t−a+1/2)・N2(t−D)=P(t−a+1/2)・P(t−D)・W(t−D)
が出力され、乗算器23からは、以下の信号積
P(t−a−1/2)・N2(t−D)=P(t−a−1/2)・P(t−D)・W(t−D)
が出力される。この乗算器22,23の乗算結果はPコード相関器24に導かれる。
【0034】
Pコード相関器24は、t=tsを処理開始時の信号時刻、xをtsからの経過時間とすると(但し、0≦x<1)、Pコードの1ビット幅に相当する期間に亘って入力される2種のPコードレプリカP(ts+x−a+1/2)及びP(ts+x−a−1/2)とYコード信号であるP(ts+x−D)・W(ts+x−D)との積に基づいて、次式
Figure 0003615114
で示される信号積積算値w1,w2を生成する。
【0035】
Pコード相関器24は、上記信号積積算値w1,w2を生成する処理を、Pコードの1ビット幅の時間間隔で、つまりtsを1ずつ更新しながら繰り返す。
【0036】
但し、実際には、xが所定のサンプリング間隔dxでディスクリートに更新され、積分はデジタル演算処理によりサンプリング積分として行われる。この信号積積算値w1,w2を算出する処理は、信号ノイズによる符号反転に起因する信号積符号に関する判断の誤りを防止する工夫である。
【0037】
さて、Pコード/Wコードのビットレート比をK(20程度の整数)とすると、入力Yコード信号中のPコードと内部発生のPコードレプリカとのマッチング(Pコードマッチング)がとれている場合は、w1,w2は少なくともK個の同符号の値が連続する。
【0038】
そこで、mを自然数とすると、Pコード相関器24は、mK個のw1,w2に関しての平均をもって、相関値Cor1,Cor2を
Cor1=Σ|w1(t;a)|/mK
Cor2=Σ|w2(t;a)|/mK
のように与え、これらの値が等しくなるように、即ち
Cor1=Cor2
となるように、GPS受信装置における回路遅延aにフィードバックをかけることで、前記遅延量Dを取得している。
【0039】
K個の同符号連続が得られない場合には、Pコードマッチングがとれていないことから、上記の処理(コードスキャン)を再度繰り返す。
【0040】
ここで、Pコード相関器24での処理の詳細を、図2乃至図4のフローチャートを参照して説明する。
Pコード相関器24は、PコードのK倍の周波数のサンプリングクロックで動作する。このサンプリングクロックの周期(時間幅)はdxである。
【0041】
Pコード相関器24は起動されると、K個の連続同符号が連続して得られた回数を示す変数qを初期値0に設定する(ステップS1)。
次にPコード相関器24は、K個の連続同符号を取得するサイクルにおける信号積積算値w1,w2の生成(算出)回数を示す変数pと、p個のw1値に対応した各符号値の総和を示す変数B1とを初期値0に設定する(ステップS2)。
【0042】
次にPコード相関器24は、Pコードの1ビット幅に相当する期間のサンプリング開始時刻tsからの経過時間を示す変数xと、ts〜ts+xの期間にサンプリングされた乗算器22,23の出力の総和を示す変数A1,A2とを、それぞれ初期値0に設定する(ステップS3)。
【0043】
次にPコード相関器24は、現時点ts+xにおいて、乗算器22,23から出力されている信号積P(ts+x−a+1/2)・P(ts+x−D)・W(ts+x−D),P(ts+x−a−1/2)・P(ts+x−D)・W(ts+x−D)をサンプリングする(ステップS4,S5)。そしてPコード相関器24は、そのサンプリング値を次式
A1=A1+P(ts+x−a+1/2)・P(ts+x−D)・W(ts+x−D)
A2=A2+P(ts+x−a−1/2)・P(ts+x−D)・W(ts+x−D)
のように、現時点のA1,A2に加算して新たなA1,A2を求める(ステップS6)。
【0044】
次にPコード相関器24は、xをサンプリング間隔dxだけ増加し(ステップS7)、このdx増加後のxの値が1より小さいか否かをチェックする(ステップS8)。
もし、x<1であるならば、Pコード相関器24はPコードの1ビット幅に相当する期間でのサンプリングは未終了であるとして、次のサンプリングタイミングの到来を待って(ステップS9)、上記ステップS4以降の処理を再び実行する。このようにPコード相関器24は、x<1である限り、各サンプリングタイミング毎にステップS4以降の処理を繰り返す。
【0045】
やがて、dx増加後のxの値が1未満でなくなると(ステップS8)、Pコード相関器24はPコードの1ビット幅に相当する期間でのサンプリングが終了したものと判断し、pを1だけ増加すると共に、その時点のA1,A2を前記(1)式,(2)式に示すw1,w2として取得する(ステップS10,S11)。
【0046】
次にPコード相関器24は、取得したw1,w2を、その値の符号(正負の符号)により+1/−1に数値化し(sgn(w1),sgn(w2)と表現)、それをs1(t;a),s2(t;a)とする(ステップS12)。ここでは、w1,w2が正または0のときはs1(t;a)≡sgn(w1)=+1、s2(t;a) ≡sgn(w2)=+1とされ、負のときはs1(t;a)≡sgn(w1)=−1、s2(t;a)≡sgn(w2)=−1とされる。そしてPコード相関器24は、s1(t;a)を現時点のB1に加算して新たなB1を求める(ステップS13)。
【0047】
次にPコード相関器24は、現時点のpの値がKに達したか否かをチェックし(ステップS14)、Kに達していないときは、K回連続同符号の判断が可能な状態になっていないとして、次のサンプリングタイミングから上記ステップS3以降の処理、即ち次のPコードの1ビット幅に相当する期間でのサンプリングを再び実行する。このようにPコード相関器24は、pがKに達するまでは、ステップS3以降の処理を繰り返す。
【0048】
やがて、pがKに達すると(ステップS14)、Pコード相関器24はK回連続同符号の判断が可能となったものとして、その時点のB1の値の絶対値|B1|、即ち最も最近のPコードのKビット幅に相当する期間に取得された、K個のs1(t;a)の総和の絶対値|Σs1(t;a)|をK−ε(ε>0)と比較し、K−ε以上であるか否かをチェックする(ステップS15)。
【0049】
もし、K個のs1(t;a)が全て同符号(つまり全て+1または−1)であれば、|B1|(|Σs1(t;a)|)=Kとなることから、K−ε以上となり、K回連続同符号が判断される。ここで、|B1|(|Σs1(t;a)|)がKであるか否かのチェックを行わないのは、先に述べた信号積の積算と同様に、信号ノイズによる符号反転に起因した信号積符号に関する判断の誤りを防止するためであり、εは信号ノイズによる符号反転の許容ビット数を示す。したがって、εビットの符号反転が発生した結果、|B1|(|Σs1(t;a)|)がK−εとなった場合にも、K回連続同符号が判断される。但し、εを大き値に設定すると、Pコードのマッチングがとれていないにも拘わらずに、K回連続同符号と判断される可能性もある。したがって、εの値は、Pコードのマッチングがとれていないのに誤ってK回連続同符号と判断されるのを防止することと、Pコードのマッチングはとれているのに、信号ノイズによる符号反転に起因して誤ってK回連続同符号でないと判断されるのを防止することとのトレードオフで決定される。
【0050】
さて、上記ステップS15のチェックでK回連続同符号でないと判断された場合には、Pコード相関器24はPコードレプリカ発生器21にフィードバックして、現在の回路遅延aをPコードのビット幅に相当する時間単位、即ち1だけ変更し、a=a+1とするように指示する(ステップS16)。そしてPコード相関器24は、ステップS1に戻り、次のサンプリングタイミングから上記した一連の処理を再度実行する。
【0051】
これに対し、上記ステップS15のチェックでK回連続同符号であると判断された場合には、Pコード相関器24はqを1 だけ増加し(ステップS17)、この1増加後のqの値がmに達したか否かをチェックする(ステップS18)。もし、mに達していないときは、Pコード相関器24はm回連続して「K回連続同符号」は未だ確認できないとして、上記ステップS2に戻り、pとB1を初期値0に戻した後、次のサンプリングタイミングから上記ステップS3以降の処理、即ち次のPコードの1ビット幅に相当する期間でのサンプリングを再び実行する。
【0052】
やがて、qがmに達すると(ステップS18)、Pコード相関器24はm回連続して「K回連続同符号」が確認できたとものと、即ち入力L2信号のPコードとPコードレプリカとのマッチング(Pコードマッチング)がとれていることが十分に確認できたものと判断する。この場合、Pコード相関器24は、連続するmK個のw1,w2に関しての平均をとって、以下の相関値
Cor1=Σ|w1(t;a)|/mK
Cor2=Σ|w2(t;a)|/mK
を算出する(ステップS19)。
【0053】
なお、ここでは説明の便宜上、m回連続して「K回連続同符号」を確認した際に、連続するmK個のw1,w2の総和を算出しているが、これに限るものではない。例えば、初期値が0の変数C1,C2を設け、1回分の「K回連続同符号」を確認するサイクル、即ちPコードのKビット幅に相当する期間において、w1,w2を生成する都度、C1=C1+|w1(t;a)|,C2=C2+|w2(t;a)|の演算を行うならば、Cor1,Cor2は、m回連続して「K回連続同符号」を確認した際に、その時点のK個のC1,C2の総和ΣC1,ΣC2を算出して、
Cor1=ΣC1/mK,Cor2=ΣC2/mK
の演算を行うだけで、速やかに求められる。この場合、後述するステップS24では、mK個のw1,w2のうち、最も古いK個のw1,w2を捨てる代わりに、K個のC1,C2のうち、最も古い1個のC1,C2を捨てればよく、保存するデータ個数を、mK個からK個に減らすことができる。
【0054】
Pコード相関器24は、上記ステップS19でCor1,Cor2を算出すると、このCor1とCor2とが等しいか否かをチェックする(ステップS20)。このように、Cor1,Cor2は一致/不一致の判定に使用できればよいことから、Σ|w1(t;a)|/mK,Σ|w2(t;a)|/mKに代えて、Σ|w1(t;a)|,Σ|w2(t;a)|のみを用いることも可能である。この場合、mKを用いた除算処理が不要となる。
【0055】
Pコード相関器24は、ステップS20でのチェックの結果、Cor1とCor2とが等しくないならば、GPS受信装置(内のL2受信部2)の回路遅延aがL1信号とL2信号との遅延量Dに等しくないものと判断し、Pコードマッチングがとれている状態で、現在の回路遅延aを基準に当該回路遅延aを微調整するために、遅延回路25によりCor1とCor2との差分に対応する周波数信号を出力させる(ステップS21)。この周波数信号は、乗算器3により基本周波数発生器4からの基本周波数信号に乗ぜられ、これにより基本周波数信号の周波数がシフトされる。このCor1とCor2との差分に対応する周波数がシフトされた信号がL1受信部1のドップラー検出部12にフィードバックされると、ドップラー検出部12からL2受信部2内のPコードレプリカ発生器21に入力される周波数信号の周波数もシフトされる。これにより、GPS受信装置(内のL2受信部2)の回路遅延aも微調整され、Pコードレプリカ発生器21からは、この微調整された回路遅延aを反映したPコードレプリカが出力される。 これに対し、Cor1とCor2とが等しいならば、Pコード相関器24はPコードレプリカ(レプリカのPコード)と実際に入力されるL2信号のYコードとの相関がとれ、L2信号のYコードに含まれるPコードが捕捉できたものと判断し、現在の回路遅延aを遅延量Dとして取得する(ステップS22)。
【0056】
図5に、a,Dの関係がそれぞれa=D,a>D,a<Dの場合のCor1,Cor2の大小関係について示す。図から明らかなように、a=Dの場合にCor1=Cor2となる。また、a>Dの場合はCor1>Cor2となり、a<Dの場合はCor1<Cor2となる。
【0057】
Pコード相関器24は、ステップS21またはS22を実行すると、p及びB1を初期値0に戻し、且つqを1だけ減少する(つまりq=q−1=m−1とする)と共に、mK個のw1,w2のうち、最も古いK個のw1,w2を捨てることで、m−1回連続して「K回連続同符号」が確認された状態とする(ステップS23,S24)。そして、このq=m−1の状態で、次のサンプリングタイミングの到来を待って(ステップS25)、上記ステップS3以降の処理を再び実行する。この場合、もしステップS3以降の処理で求められる|B1|(|Σs1(t;a)|)がK−ε以上であるならば、m回連続して「K回連続同符号」であると判断される。この他に、mK個のw1,w2を全て捨ててステップS1に戻り、最初から処理を行うようにしてもよい。
【0058】
さて、L1受信部1側では、C/Aコードを捕捉することで疑似距離PR1が求められる。ここで、上記遅延量Dは先に述べたようにL1信号とL2信号との間の伝搬遅延(主として電離層伝搬遅延)であることから、(電離層伝搬遅延が補正された)疑似距離PR2は、L1受信部1側で求められる疑似距離をPR1(電離層伝搬遅延を補正していない疑似距離)、光速をcとすると、
PR2=PR1+cD
により求められる。
【0059】
また、L2信号の搬送波位相については、Pコードマッチングが成立している状況において、L2受信部2内のPコードレプリカ発生器21で発生されるPコードレプリカ信号の搬送波位相を計測することで取得できる。
【0060】
以上に述べた実施形態では、t−aに対して±1/2だけずらしたPコードレプリカを発生するものとして説明したが、図5からも明らかなように、任意の±r(0<r<1)だけずらすようにしてもよい。但し、aとDとのずれに対して有効なCor1,Cor2をとり得る余裕度を考慮すると、±1/2(r=1/2)を適用することが好ましい。なお、t−aに対して±rだけずらしたPコードレプリカは、相互に2r(0<2r<2)ずれており、r=1/2の例では1(Pコードの1ビット幅)ずれている。
【0061】
また、前記実施形態では、図2乃至図4のフローチャートを用いた説明において、作図の都合上、便宜的に各処理がシリアルに行われるものとしているが、これに限るものではない。例えば、Pコード相関器24の処理速度が遅い場合、Pコードの1ビット幅に相当する時間に亘るサンプリングが終了する際の処理(ステップS10以降の処理)が完了する前に、次のサンプリングタイミングが到来する可能性があることから、この終了時の処理と、次のサンプリングの処理とを並行に行うようにしてもよい。そのためには、A1,A2を保持するレジスタを2組用意し、Pコードの1ビット幅に相当する時間に亘るサンプリングが終了する毎に、ステップS6で使用するA1,A2と、ステップS11で使用するA1,A2とを切り替えて使用すればよい。
【0062】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、Pコードが既知であることを利用してPコード信号レプリカを生成し、このレプリカとGPS衛星から送られるL2測位信号のYコードとの信号積をPコードのビット幅に相当する期間に亘って積算し、その積算値で決まる符号がPコードのビット幅の所定倍数分の期間に亘って連続して同一となる状態を検出することにより、PコードとPコードレプリカとがマッチングしていること、つまりPコードを捕捉できたことを検出し、その際のPコードレプリカに基づいて、L1測位信号とL2測位信号との伝搬遅延差を取得するようにしたので、伝搬遅延差の抽出がノイズの影響を抑えながら簡単な構成で高感度に行え、これにより疑似距離データ及び搬送波位相データも高精度に取得できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るGPS受信装置のブロック構成図。
【図2】同実施形態におけるPコード相関器24での処理の詳細を説明するためのフローチャートの一部を示す図。
【図3】同実施形態におけるPコード相関器24での処理の詳細を説明するためのフローチャートの他の一部を示す図。
【図4】同実施形態におけるPコード相関器24での処理の詳細を説明するためのフローチャートの残りを示す図。
【図5】a,Dの関係がそれぞれa=D,a>D,a<Dの場合のCor1,Cor2の大小関係について示す図。
【符号の説明】
1…L1受信部
2…L2受信部
3,6,125…乗算器
4…基本周波数発生器
5,121,122…逓倍器
7…低域フィルタ(LPF)
11…C/A受信部
12…ドップラー検出部
21…Pコードレプリカ発生器
22,23…乗算器(乗算手段)
24…Pコード相関器(信号積サンプリング手段、積算手段、Pコードマッチング検出手段、伝搬遅延検出手段、相関生成手段、制御手段、第1の制御手段、第2の制御手段、連続同符号判別手段)
25…遅延回路
123…PLL(位相ロックループ回路)

Claims (4)

  1. GPS衛星から送られる周波数の異なるL1測位信号及びL2測位信号の間の伝搬遅延差を検出するためのGPS受信装置に適用される伝搬遅延検出方法において、
    前記L1測位信号及びL2測位信号に含まれるPコード信号の2種のレプリカであって、時刻t−a(tは信号時刻、aは前記GPS受信装置における回路遅延)に対して、Pコード信号のビット幅を1とする時間単位で±r(0<r<1)だけずれ、相互にPコード信号のビット幅の2倍の範囲内で所定時間2rのずれをもった2種のレプリカを生成し
    前記L2測位信号に含まれるYコード信号と、前記生成される2種のPコード信号レプリカとのそれぞれの信号積を一定のサンプリング間隔で取得しながら、
    前記取得した信号積をPコードのビット幅の所定倍に相当する一定期間に亘って積算する動作を、前記2種のPコード信号レプリカ別に繰り返し、
    前記2種のPコード信号レプリカのそれぞれについて、前記一定期間に亘って積算した値の総和で決まる、当該各レプリカと前記L2測位信号に含まれるYコード信号との相関値を生成し、
    前記2種のPコード信号レプリカに対応する前記両相関値が一致するように、当該レプリカの遅延にフィードバックをかけ、前記両相関値が一致した際の当該レプリカの遅延から前記L1測位信号と前記L2測位信号との間の伝搬遅延差を取得することを特徴とする伝搬遅延検出方法。
  2. 前記一定期間に亘って積算した値の符号が前記一定期間の所定数倍の期間に亘って連続して同一となるか否かを調べ、
    連続して同一符号とならない場合には、前記Pコードレプリカの生成を制御して回路遅延が現在より前記一定期間だけずれるようにし、
    連続して同一符号となった場合に、前記2種のPコード信号レプリカに対応する前記両相関値が一致するように、当該レプリカの遅延にフィードバックをかけることを特徴とする請求項1記載の伝搬遅延検出方法。
  3. GPS衛星から送られる周波数の異なるL1測位信号及びL2測位信号の間の伝搬遅延差を検出するためのGPS受信装置において、
    前記L1測位信号及びL2測位信号に含まれるPコード信号の2種のレプリカであって、時刻t−a(tは信号時刻、aは前記GPS受信装置における回路遅延)に対して、Pコード信号のビット幅を1とする時間単位で±r(0<r<1)だけずれ、相互にPコード信号のビット幅の2倍の範囲内で所定時間2rのずれをもった2種のレプリカを生成するPコードレプリカ発生手段と、
    前記L2測位信号に含まれるYコード信号と、前記Pコードレプリカ発生手段により生成される2種のPコード信号レプリカとのそれぞれの信号積を求める乗算手段と、
    前記乗算手段から出力される前記2種のPコード信号レプリカについての信号積を一定のサンプリング間隔で取得する信号積サンプリング手段と、
    前記信号積サンプリング手段によりサンプリング間隔で取得された信号積を前記2種のPコード信号レプリカ別にPコードのビット幅の所定倍に相当する一定期間に亘って積算する積算手段と、
    前記積算手段の積算結果の前記2種のPコード信号レプリカ別の総和で決まる、当該各レプリカと前記L2測位信号に含まれるYコード信号との相関値を生成する相関生成手段と、
    前記相関生成手段により生成された前記2種のPコード信号レプリカに対応する前記両相関値が一致するように、当該レプリカの遅延にフィードバックをかける制御手段と、
    前記両相関値が一致した際の当該レプリカの遅延から前記L1測位信号と前記L2測位信号との間の伝搬遅延差を検出する伝搬遅延検出手段とを具備することを特徴とするGPS受信装置。
  4. 前記積算手段の積算結果の値の符号が前記一定期間の所定数倍の期間に亘って連続して同一となるか否かを判別する連続同符号判別手段を更に具備すると共に
    前記制御手段は、前記連続同符号判別手段により連続して同一符号とならないと判別された場合に、前記Pコードレプリカの遅延が現在より前記一定期間だけずれるように前記Pコードレプリカ発生手段を制御する第1の制御手段と、
    前記連続同符号判別手段により連続して同一符号となると判別された場合に、前記2種のPコード信号レプリカに対応する前記両相関値が一致するように、当該レプリカの遅延にフィードバックをかける第2の制御手段とを有していることを特徴とする請求項3記載のGPS受信装置。
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