JP2001263453A - シザーズギヤ - Google Patents
シザーズギヤInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】バックラッシュを除去して振動・騒音を抑える
と共に、各アーム部が半径方向へ高い剛性を保持しつ
つ、回転方向の剛性を抑えて適正な撓みを有し、回転ム
ラ・ギヤノイズ・歯面の磨耗損傷等を無くせるシザーズ
ギヤの提供。 【解決手段】ほぼ同径で同歯数の2枚の歯車の内の一方
の歯車1を、薄板製で、外周に歯部5をもつリム部4と
中心のボス部6との間に、弾性変形可能な細帯状の複数
本のアーム部7で連結したものとし、他方の歯車の歯部
8との間で周方向へ僅かに偏位を与えるように付勢して
同一の軸上に軸装するシザーズギヤにおいて、上記各ア
ーム部7を、その長手方向の中心線の周りにひねり部9
をもつように形成する。アーム部7は半径方向へ直線状
のものや周方向へ湾曲状のものがある。
と共に、各アーム部が半径方向へ高い剛性を保持しつ
つ、回転方向の剛性を抑えて適正な撓みを有し、回転ム
ラ・ギヤノイズ・歯面の磨耗損傷等を無くせるシザーズ
ギヤの提供。 【解決手段】ほぼ同径で同歯数の2枚の歯車の内の一方
の歯車1を、薄板製で、外周に歯部5をもつリム部4と
中心のボス部6との間に、弾性変形可能な細帯状の複数
本のアーム部7で連結したものとし、他方の歯車の歯部
8との間で周方向へ僅かに偏位を与えるように付勢して
同一の軸上に軸装するシザーズギヤにおいて、上記各ア
ーム部7を、その長手方向の中心線の周りにひねり部9
をもつように形成する。アーム部7は半径方向へ直線状
のものや周方向へ湾曲状のものがある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バックラッシュを
除去する歯車、特にシザーズギヤ(弾性ギヤ,サブギヤ
ともいう)に係るものであり、シンプルな構成ながら半
径方向への高い剛性を保持し、かつ周方向(回転方向)
に適正な撓みを得られるようにして、バックラッシュを
無くし、運転時の振動・騒音(ギヤノイズ)を解消する
ことを特徴とする。
除去する歯車、特にシザーズギヤ(弾性ギヤ,サブギヤ
ともいう)に係るものであり、シンプルな構成ながら半
径方向への高い剛性を保持し、かつ周方向(回転方向)
に適正な撓みを得られるようにして、バックラッシュを
無くし、運転時の振動・騒音(ギヤノイズ)を解消する
ことを特徴とする。
【0002】
【従来の技術】バックラッシュ除去歯車の内で、シザー
ズギヤについては従来より各種のものが考案されてい
る。例えば、実開昭49−130361号公報、実開昭
50−118377号公報、特開昭54−96655号
公報、実開昭62−103238号公報、特開平8−2
33071号公報、特開平9−89084号公報等に記
載のものがある。
ズギヤについては従来より各種のものが考案されてい
る。例えば、実開昭49−130361号公報、実開昭
50−118377号公報、特開昭54−96655号
公報、実開昭62−103238号公報、特開平8−2
33071号公報、特開平9−89084号公報等に記
載のものがある。
【0003】これらの構造は、ほぼ同径で同歯数の2枚
の歯車の内の一方の歯車を、外周に歯部をもつリム部と
中心のボス部の間に弾性変形可能な帯状のアーム部で連
結した構造として、該2枚の歯車の外周の歯部間に回転
位相差を与えるように、換言すれば周方向へ僅かに偏位
を与えるように付勢して同軸上に軸装し、相手方の歯車
と噛合させるようにしたものである。
の歯車の内の一方の歯車を、外周に歯部をもつリム部と
中心のボス部の間に弾性変形可能な帯状のアーム部で連
結した構造として、該2枚の歯車の外周の歯部間に回転
位相差を与えるように、換言すれば周方向へ僅かに偏位
を与えるように付勢して同軸上に軸装し、相手方の歯車
と噛合させるようにしたものである。
【0004】このシザーズギヤは、相手方の歯車の歯部
を挟み込むように噛合するので、この状態で回転駆動さ
せた場合にバックラッシュが解消されることになり、騒
音や振動が減少することになる。
を挟み込むように噛合するので、この状態で回転駆動さ
せた場合にバックラッシュが解消されることになり、騒
音や振動が減少することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のシザーズギ
ヤでは、歯部をもつ外周のリム部と中心のボス部とを連
結する帯状のアーム部が、薄板で帯状のものを放射状に
直線的に形成されていたり(例えば上記特開昭54−9
6655公報の図1、特開平9−89084号公報の図
1等参照)、または周方向へ湾曲状に形成されている
(例えば上記実開昭49−130361号公報の第2
図、特開平8−233071号公報の図1a、特開平9
−89084号公報の図3等参照)。
ヤでは、歯部をもつ外周のリム部と中心のボス部とを連
結する帯状のアーム部が、薄板で帯状のものを放射状に
直線的に形成されていたり(例えば上記特開昭54−9
6655公報の図1、特開平9−89084号公報の図
1等参照)、または周方向へ湾曲状に形成されている
(例えば上記実開昭49−130361号公報の第2
図、特開平8−233071号公報の図1a、特開平9
−89084号公報の図3等参照)。
【0006】ところで、上記アーム部は半径方向へ高い
剛性を有する必要があり、それが不足すると外周の歯部
の位置が半径方向へ変わることになって、噛み合った相
手の歯車との間で回転のムラを生じ、振動・騒音が発生
したり、回転ムラによる付加的な力が加わって、歯面の
磨耗・損傷が生じたりすることがあった。
剛性を有する必要があり、それが不足すると外周の歯部
の位置が半径方向へ変わることになって、噛み合った相
手の歯車との間で回転のムラを生じ、振動・騒音が発生
したり、回転ムラによる付加的な力が加わって、歯面の
磨耗・損傷が生じたりすることがあった。
【0007】しかし上記アーム部の半径方向の剛性を保
持しようとすると、周方向へ相当量の横幅が必要となる
ので、今度は周方向の剛性が高くなり過ぎてしまい、シ
ザーズギヤとしての機能を損なうことになる、という問
題点があった。
持しようとすると、周方向へ相当量の横幅が必要となる
ので、今度は周方向の剛性が高くなり過ぎてしまい、シ
ザーズギヤとしての機能を損なうことになる、という問
題点があった。
【0008】本発明は、従来のシザーズギヤがもつ上記
問題点の解消を課題としたものである。即ちその目的と
するところは、シンプルな構成ながら、アーム部を半径
方向へは高い剛性を保持しつつ、周方向の剛性を抑えて
適正な撓みをもつようにし、バックラッシュを除去し
て、振動・騒音を抑えたシザーズギヤを提供することに
ある。
問題点の解消を課題としたものである。即ちその目的と
するところは、シンプルな構成ながら、アーム部を半径
方向へは高い剛性を保持しつつ、周方向の剛性を抑えて
適正な撓みをもつようにし、バックラッシュを除去し
て、振動・騒音を抑えたシザーズギヤを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るシザーズギ
ヤは、ほぼ同径で同歯数の2枚の歯車1,2の内の一方
の歯車1が、薄板製で、外周に歯部5をもつリム部4と
中心のボス部6との間を、弾性変形可能な細帯状の複数
本のアーム部7で連結され、他方の歯車2の歯部8との
間で周方向へ僅かに偏位を与えるように付勢して、同一
の軸10上に軸装されるものであり、上記各アーム部7
を、その長手方向の中心線の周りにひねり部9をもつ形
状に形成したものである。
ヤは、ほぼ同径で同歯数の2枚の歯車1,2の内の一方
の歯車1が、薄板製で、外周に歯部5をもつリム部4と
中心のボス部6との間を、弾性変形可能な細帯状の複数
本のアーム部7で連結され、他方の歯車2の歯部8との
間で周方向へ僅かに偏位を与えるように付勢して、同一
の軸10上に軸装されるものであり、上記各アーム部7
を、その長手方向の中心線の周りにひねり部9をもつ形
状に形成したものである。
【0010】上記各アーム部7は、半径方向へは直線状
であるものや、周方向へは湾曲状であるものがある。
であるものや、周方向へは湾曲状であるものがある。
【0011】
【発明の実施の形態】上記構成シザーズギヤにおいて、
2枚の歯車1,2の内の一方の歯車1は、弾性変形可能
な薄板製のものであり、金属薄板製とすることが望まし
いが、小形のギヤの場合は例えばナイロン,ポリエステ
ルエラストマーのような合成樹脂製としてもよい。製作
は、金属製のものでは例えばプレス成形、合成樹脂製の
ものでは例えば射出成形により形成すればよい。
2枚の歯車1,2の内の一方の歯車1は、弾性変形可能
な薄板製のものであり、金属薄板製とすることが望まし
いが、小形のギヤの場合は例えばナイロン,ポリエステ
ルエラストマーのような合成樹脂製としてもよい。製作
は、金属製のものでは例えばプレス成形、合成樹脂製の
ものでは例えば射出成形により形成すればよい。
【0012】各アーム部7は細帯状のもので、弾性変形
して撓み得る可撓性を有するものであるが、上記のよう
に、半径方向へ直線状のものや、周方向へ湾曲状のもの
等があり、いずれの場合もひねり部9をもつ形状に形成
してある(例えば図1,図3,図4,図5参照)。
して撓み得る可撓性を有するものであるが、上記のよう
に、半径方向へ直線状のものや、周方向へ湾曲状のもの
等があり、いずれの場合もひねり部9をもつ形状に形成
してある(例えば図1,図3,図4,図5参照)。
【0013】上記のひねり部9は、アーム部7をその長
手方向の中心線の周りに90度程度を捻じってひねり部
9を形成してある。このひねり部9を形成したことによ
り、各アーム部7は半径方向の幅が減少するから、周方
向の剛性を低減して適切な可撓性・弾力性を有すること
になるが、半径方向の剛性はそのまま保持したものにな
っている。
手方向の中心線の周りに90度程度を捻じってひねり部
9を形成してある。このひねり部9を形成したことによ
り、各アーム部7は半径方向の幅が減少するから、周方
向の剛性を低減して適切な可撓性・弾力性を有すること
になるが、半径方向の剛性はそのまま保持したものにな
っている。
【0014】図において、11は他方の歯車2のボス
部、12はスナップリング、13は相手方の歯車の歯部
を示す。
部、12はスナップリング、13は相手方の歯車の歯部
を示す。
【0015】上記本発明に係るシザーズギヤの使用状態
は、次のようになる。まずこのシザーズギヤは、従来の
この種のギヤと同様に、弾性変形可能な薄板製の一方の
歯車1と、他方の歯車2とを同一の軸10に軸装して用
いる。この軸装手段は、従来のものと同様に、例えばキ
ーとキー溝、スプライン等(図示略)で嵌合させ軸支し
た状態で、例えばスナップリング12を用いて掛止させ
るのがよい(例えば上記図2参照)が、それに限らな
い。
は、次のようになる。まずこのシザーズギヤは、従来の
この種のギヤと同様に、弾性変形可能な薄板製の一方の
歯車1と、他方の歯車2とを同一の軸10に軸装して用
いる。この軸装手段は、従来のものと同様に、例えばキ
ーとキー溝、スプライン等(図示略)で嵌合させ軸支し
た状態で、例えばスナップリング12を用いて掛止させ
るのがよい(例えば上記図2参照)が、それに限らな
い。
【0016】上記の軸装時には、他方の歯車2の歯部8
を相手方の歯車3の歯部13とを噛合させた際に、この
薄板製の一方の歯車1の歯部5が、他方の歯車2の歯部
8との間で相手方の歯車3の歯部13を挟み込み得るよ
うに、他方の歯車2の歯部8に対して周方向へ僅かに偏
位を与えるように付勢した状態で、軸装しておく。
を相手方の歯車3の歯部13とを噛合させた際に、この
薄板製の一方の歯車1の歯部5が、他方の歯車2の歯部
8との間で相手方の歯車3の歯部13を挟み込み得るよ
うに、他方の歯車2の歯部8に対して周方向へ僅かに偏
位を与えるように付勢した状態で、軸装しておく。
【0017】上記の如く一方の歯車1の歯部5を、他方
の歯車2の歯部8に対して周方向へ僅かに偏位を与えて
軸装することで、両歯車1,2の歯部5,8間で共通す
る谷部分が実質的に狭くなっている。そこでこの谷部分
を広げるように、相手方の歯車3の歯部13を押し込ん
で、噛合させておく(例えば上記図1参照)。
の歯車2の歯部8に対して周方向へ僅かに偏位を与えて
軸装することで、両歯車1,2の歯部5,8間で共通す
る谷部分が実質的に狭くなっている。そこでこの谷部分
を広げるように、相手方の歯車3の歯部13を押し込ん
で、噛合させておく(例えば上記図1参照)。
【0018】これで、一方の歯車1のリム部4が上記と
は逆に、偏位が解消される周方向へ付勢されるから、ア
ーム部7が弾性変形して弾性力をもち、他方の歯車2の
歯部8との間で相手方の歯車3の歯部13を挟み込む。
そのため、噛合した歯車2,3間でのバックラッシが除
去されることになり、回転駆動して動力伝達を行って
も、バックラッシの影響を受けずに高精度に追従し、振
動や騒音を発生することが無くなる。
は逆に、偏位が解消される周方向へ付勢されるから、ア
ーム部7が弾性変形して弾性力をもち、他方の歯車2の
歯部8との間で相手方の歯車3の歯部13を挟み込む。
そのため、噛合した歯車2,3間でのバックラッシが除
去されることになり、回転駆動して動力伝達を行って
も、バックラッシの影響を受けずに高精度に追従し、振
動や騒音を発生することが無くなる。
【0019】上記の如くシザーズギヤとして機能する場
合に、一方の歯車1の外周のリム部4と中央のボス部6
間を連結する各アーム部7は、半径方向へは高い剛性を
有しながら、周方向への適切な撓みを有し弾力性が得ら
れることが必要である。
合に、一方の歯車1の外周のリム部4と中央のボス部6
間を連結する各アーム部7は、半径方向へは高い剛性を
有しながら、周方向への適切な撓みを有し弾力性が得ら
れることが必要である。
【0020】なぜなら、周方向への剛性が高くなり過ぎ
ると、撓みが無くなって弾力性を得られず、シザーズギ
ヤとして機能しなくなるし、逆に半径方向への剛性が低
くなると、回転時に歯部5の半径方向の位置が変わって
しまい、相手方歯車3との噛合で回転ムラを生じ、ギヤ
ノイズの発生や回転ムラによる付加的な力により、歯面
の磨耗損傷を生じ易くなるからである。
ると、撓みが無くなって弾力性を得られず、シザーズギ
ヤとして機能しなくなるし、逆に半径方向への剛性が低
くなると、回転時に歯部5の半径方向の位置が変わって
しまい、相手方歯車3との噛合で回転ムラを生じ、ギヤ
ノイズの発生や回転ムラによる付加的な力により、歯面
の磨耗損傷を生じ易くなるからである。
【0021】この点に関して本発明に係るシザーズギヤ
では、上記の如く、外周のリム部4と中央のボス部6間
を連結した各アーム部7を、その長手方向の中心線の周
りに捻じってひねり部9をもった形状に形成してある
(例えば図1,図3,図4,図5参照)。
では、上記の如く、外周のリム部4と中央のボス部6間
を連結した各アーム部7を、その長手方向の中心線の周
りに捻じってひねり部9をもった形状に形成してある
(例えば図1,図3,図4,図5参照)。
【0022】このひねり部9により、各アーム部7は半
径方向の幅が減ることで、周方向への適切な撓みを有し
て弾力性を得ると同時に、半径方向へは高い剛性を保持
したままとなっている。そのため、このシザーズギヤ
は、バックラッシュを除去することは勿論のこと、上記
のような回転ムラ・ギヤノイズ・歯面の磨耗損傷等も生
じないものになる。
径方向の幅が減ることで、周方向への適切な撓みを有し
て弾力性を得ると同時に、半径方向へは高い剛性を保持
したままとなっている。そのため、このシザーズギヤ
は、バックラッシュを除去することは勿論のこと、上記
のような回転ムラ・ギヤノイズ・歯面の磨耗損傷等も生
じないものになる。
【0023】
【実施例】図1ないし図5は、本発明に係るシザーズギ
ヤの実施例を示すものである。このシザーズギヤも、従
来のものと同様に、同径で同歯数の2枚の歯車1,2の
内の一方の歯車1が、薄板製で、外周に歯部5をもつリ
ム部4と中心のボス部6との間を、弾性変形可能な細帯
状の複数本のアーム部7で連結し、他方の歯車2の歯部
8との間で周方向へ僅かに偏位を与えるように付勢し
て、同一の軸10上に軸装するものである点は、従来の
ものと変わるところはない。
ヤの実施例を示すものである。このシザーズギヤも、従
来のものと同様に、同径で同歯数の2枚の歯車1,2の
内の一方の歯車1が、薄板製で、外周に歯部5をもつリ
ム部4と中心のボス部6との間を、弾性変形可能な細帯
状の複数本のアーム部7で連結し、他方の歯車2の歯部
8との間で周方向へ僅かに偏位を与えるように付勢し
て、同一の軸10上に軸装するものである点は、従来の
ものと変わるところはない。
【0024】即ち、上記2枚の歯車1,2の内の一方の
歯車2は、弾性変形可能な薄板製のものであり、ここで
は金属薄板製としてあり、外周に歯部5をもつリム部4
と中心のボス部6との間を、弾性変形可能な細帯状の複
数本のアーム部7で連結してある。上記各アーム部7
は、ここでは図1ないし図4で示す如く、半径方向へ直
線状のものにしてあり、プレス成形によるものである。
歯車2は、弾性変形可能な薄板製のものであり、ここで
は金属薄板製としてあり、外周に歯部5をもつリム部4
と中心のボス部6との間を、弾性変形可能な細帯状の複
数本のアーム部7で連結してある。上記各アーム部7
は、ここでは図1ないし図4で示す如く、半径方向へ直
線状のものにしてあり、プレス成形によるものである。
【0025】そして、一方の歯車1は上記の如く薄板製
で細帯状のものであるが、本発明のシザーズギヤの特徴
は、上記図1ないし図4からも明らかな如く、リム部4
とボス部6間の各アーム部7を、単に平板状のものとは
せず、各アーム部7がひねり部9をもつ形状に形成して
ある。
で細帯状のものであるが、本発明のシザーズギヤの特徴
は、上記図1ないし図4からも明らかな如く、リム部4
とボス部6間の各アーム部7を、単に平板状のものとは
せず、各アーム部7がひねり部9をもつ形状に形成して
ある。
【0026】上記各アーム部7のひねり部9は、各アー
ム部7のリム部4近傍からボス部6近傍にかけての部分
を、その長手方向の中心線の周りに約90度に近い角度
で捩じって形成してある。このひねり部9を形成したこ
とにより、各アーム部7は半径方向への幅が減少するか
ら、周方向への剛性が低減して可撓性・弾力性を有する
が、半径方向の剛性はそのまま保持したものになってい
る。
ム部7のリム部4近傍からボス部6近傍にかけての部分
を、その長手方向の中心線の周りに約90度に近い角度
で捩じって形成してある。このひねり部9を形成したこ
とにより、各アーム部7は半径方向への幅が減少するか
ら、周方向への剛性が低減して可撓性・弾力性を有する
が、半径方向の剛性はそのまま保持したものになってい
る。
【0027】上記シザーズギヤを同一の軸10上に軸装
するには、ここでは軸10の外周と2枚の各歯車1,2
の各ボス部6,11の内周に、図示は省略したがスプラ
インを形成してスプライン嵌合させ、スナップリング1
2で掛止させてある。
するには、ここでは軸10の外周と2枚の各歯車1,2
の各ボス部6,11の内周に、図示は省略したがスプラ
インを形成してスプライン嵌合させ、スナップリング1
2で掛止させてある。
【0028】上記の軸装時に、弾性変形可能なアーム部
7をもつ薄板製の一方の歯車1を、その歯部5が他方の
歯車2との間で周方向へ僅かに偏位を与えるように付勢
して軸10に設けておく。これにより上記図1で示す如
く、両歯車1,2の歯部5,8間で、相手方の歯車3の
歯部13を挟み込んで噛合状態になる。
7をもつ薄板製の一方の歯車1を、その歯部5が他方の
歯車2との間で周方向へ僅かに偏位を与えるように付勢
して軸10に設けておく。これにより上記図1で示す如
く、両歯車1,2の歯部5,8間で、相手方の歯車3の
歯部13を挟み込んで噛合状態になる。
【0029】なお、上記の図1ないし図4で示したもの
は、薄板製の一方の歯車1の各アーム部7を、半径方向
へ直線状としたものであるが、それに限らない。例えば
図5で示すように、各アーム部7を周方向へ湾曲状とし
たものでもよく、この場合も各アーム部7は、その長手
方向の中心線の周りに約90度だけ捩じってひねり部7
を形成してある。このひねり部9により、各アーム部7
は半径方向の幅が減って周方向への適切な撓みと弾力性
を有するが、半径方向へは高い剛性を保持したままであ
ることは、上記と同様である。
は、薄板製の一方の歯車1の各アーム部7を、半径方向
へ直線状としたものであるが、それに限らない。例えば
図5で示すように、各アーム部7を周方向へ湾曲状とし
たものでもよく、この場合も各アーム部7は、その長手
方向の中心線の周りに約90度だけ捩じってひねり部7
を形成してある。このひねり部9により、各アーム部7
は半径方向の幅が減って周方向への適切な撓みと弾力性
を有するが、半径方向へは高い剛性を保持したままであ
ることは、上記と同様である。
【0030】
【発明の効果】以上で明らかな如く、本発明に係るシザ
ーズギヤは、バックラッシュを除去して振動・騒音を抑
えることができることは勿論のこと、各アーム部が半径
方向へ高い剛性を保持しつつ、周方向への剛性を抑えて
適正な撓みと弾力性を有し、回転ムラ・ギヤノイズ・歯
面の磨耗損傷等の発生を無くすことができる。
ーズギヤは、バックラッシュを除去して振動・騒音を抑
えることができることは勿論のこと、各アーム部が半径
方向へ高い剛性を保持しつつ、周方向への剛性を抑えて
適正な撓みと弾力性を有し、回転ムラ・ギヤノイズ・歯
面の磨耗損傷等の発生を無くすことができる。
【0031】即ち、本発明に係るシザーズギヤは、相手
方の歯車と噛合させた場合に、従来のこの種のギヤと同
様に、薄板状の一方の歯車のアーム部が弾性変形して、
他方の歯車の歯部との間で相手方の歯車の歯部を挟み込
んで、バックラッシを除去できる。そのため、噛合する
両歯車同士はバックラッシの影響を受けずに高精度に追
従し、振動や騒音の発生を防止することができる。
方の歯車と噛合させた場合に、従来のこの種のギヤと同
様に、薄板状の一方の歯車のアーム部が弾性変形して、
他方の歯車の歯部との間で相手方の歯車の歯部を挟み込
んで、バックラッシを除去できる。そのため、噛合する
両歯車同士はバックラッシの影響を受けずに高精度に追
従し、振動や騒音の発生を防止することができる。
【0032】それに加えて本発明に係るシザーズギヤで
は、一方の薄板製の歯車の細帯状の各アーム部を、長手
方向の中心線の周りに90度程度の角度で捻じったひね
り部をもつ形状にしてある。これで各アーム部は、半径
方向への幅が減り、周方向へ適切な撓みを有し弾力性を
得ることができるが、半径方向へ高い剛性を保持したま
まのものになる。
は、一方の薄板製の歯車の細帯状の各アーム部を、長手
方向の中心線の周りに90度程度の角度で捻じったひね
り部をもつ形状にしてある。これで各アーム部は、半径
方向への幅が減り、周方向へ適切な撓みを有し弾力性を
得ることができるが、半径方向へ高い剛性を保持したま
まのものになる。
【0033】そのため、このシザーズギヤは上記のバッ
クラッシュ除去機能を十分に有することは勿論のこと、
従来のものと異なり、半径方向への高い剛性によって、
各歯部の半径方向の位置が変わらないから、相手方歯車
との噛合で回転ムラが生じたりせず、ギヤノイズの発生
が無くなり、かつ付加的な力で歯面に磨耗損傷が生じる
ことも無くすことができる。
クラッシュ除去機能を十分に有することは勿論のこと、
従来のものと異なり、半径方向への高い剛性によって、
各歯部の半径方向の位置が変わらないから、相手方歯車
との噛合で回転ムラが生じたりせず、ギヤノイズの発生
が無くなり、かつ付加的な力で歯面に磨耗損傷が生じる
ことも無くすことができる。
【図1】本発明に係るシザーズギヤの実施例を用いて、
相手方歯車と噛合した状態を示す一部省略正面図であ
る。
相手方歯車と噛合した状態を示す一部省略正面図であ
る。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】本発明に係るシザーズギヤの実施例で、アーム
部が半径方向へ直線状のものを示す正面図である。
部が半径方向へ直線状のものを示す正面図である。
【図4】図3で示したものの一部の斜視図である。
【図5】本発明に係るシザーズギヤの他の実施例で、ア
ーム部が周方向へ湾曲したものを示す一部省略正面図で
ある。
ーム部が周方向へ湾曲したものを示す一部省略正面図で
ある。
1−一方の歯車 2−他方の歯車 3−相手方の歯車 4−リム部 5−歯部 6−ボス部 7−アーム部 8−歯部 9−ひねり部 10−軸 11−ボス部 12−スナップリング 13−歯部
Claims (3)
- 【請求項1】ほぼ同径で同歯数の2枚の歯車1,2の内
の一方の歯車1を、薄板製で、外周に歯部5をもつリム
部4と中心のボス部6との間に、弾性変形可能な細帯状
の複数本のアーム部7を形成して連結したものとし、 他方の歯車2の歯部8との間で周方向へ僅かに偏位を与
えるように付勢して、同一の軸10上に軸装してなるシ
ザーズギヤにおいて、 上記各アーム部7を、その長手方向の中心線の周りにひ
ねり部9をもつ形状に形成したことを特徴とする、シザ
ーズギヤ。 - 【請求項2】各アーム部7が、半径方向へ直線状であ
る、請求項1に記載のシザーズギヤ。 - 【請求項3】各アーム部7が、周方向へ湾曲状である、
請求項1に記載のシザーズギヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000079433A JP2001263453A (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | シザーズギヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000079433A JP2001263453A (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | シザーズギヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001263453A true JP2001263453A (ja) | 2001-09-26 |
Family
ID=18596683
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000079433A Pending JP2001263453A (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | シザーズギヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001263453A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1477708A1 (de) * | 2003-05-15 | 2004-11-17 | Uwe Eisenbeis | Vorrichtung zum Ausgleich des Zahnflankenspiels bei Stirnradgetrieben |
DE102008000337A1 (de) | 2007-02-19 | 2008-08-28 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha, Toyota | Leistungsübertragungsvorrichtung |
-
2000
- 2000-03-22 JP JP2000079433A patent/JP2001263453A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1477708A1 (de) * | 2003-05-15 | 2004-11-17 | Uwe Eisenbeis | Vorrichtung zum Ausgleich des Zahnflankenspiels bei Stirnradgetrieben |
DE102008000337A1 (de) | 2007-02-19 | 2008-08-28 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha, Toyota | Leistungsübertragungsvorrichtung |
US8225690B2 (en) | 2007-02-19 | 2012-07-24 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Power transmission device |
DE102008000337B4 (de) * | 2007-02-19 | 2021-06-24 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Leistungsübertragungsvorrichtung |
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