JP2001261848A - 難燃性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

難燃性樹脂組成物の製造方法

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JP2001261848A JP2000073636A JP2000073636A JP2001261848A JP 2001261848 A JP2001261848 A JP 2001261848A JP 2000073636 A JP2000073636 A JP 2000073636A JP 2000073636 A JP2000073636 A JP 2000073636A JP 2001261848 A JP2001261848 A JP 2001261848A
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resin
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double hydroxide
resin composition
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Takayuki Matsumoto
孝行 松元
Takeshi Takeuchi
健 竹内
Masaaki Fukunishi
賢晃 福西
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ハロゲン及びリン化合物を含まな
い難燃性に優れた難燃性樹脂組成物の製造方法を提供す
るものである。 【解決手段】 フェノール樹脂又は変性フェノール樹脂
中に、層状複水酸化物及び又は金属水酸化物及びp−ヒ
ドロキシ安息香酸を配合し、硬質粉砕媒体とともに撹拌
混合することにより、層状複水酸化物及び又は金属水酸
化物を平均粒径が1μm以下の状態で分散させたことを特
徴とする難燃性樹脂組成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン及びリン
化合物を含まない難燃性に優れた難燃性樹脂組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】環境問題への対応から、ハロゲンを含ま
ない難燃材の開発が盛んに行われている。例えば、難燃
剤として金属水酸化物を高充填したり、リン系の難燃剤
を窒素系難燃剤と併用して用いるなど、様々な方法が提
案されている。しかし、金属水酸化物を高充填すると、
加工性が低下したり、また、薄い成形品にすると、十分
な難燃性を示さないなどの問題が生ずる。また、リン系
の難燃剤は排水規制などが定められるなど、完全に環境
に問題のない難燃剤と言えず、さらに製造時の爆発の危
険も生ずる。
【0003】これらを解決するために、フィラーを微細
に分散させる方法が考えられた。例えば、モンモリロナ
イトをポリアミド樹脂中に剥離した状態で分散させる方
法(特開昭63−230766号公報,特開昭64−1
1157号公報)が提案されており、これらの技術で、
機械特性や若干の難燃性を向上させることが可能である
ことが知られている。しかし、樹脂がポリアミド樹脂で
あること、またフィラーがそれ自体難燃性を発現しない
層状ケイ酸塩であることから難燃剤として十分な効果を
発現するには至っていない。また、金属水酸化物を微分
散することが考えられるが、表面水酸基の影響で凝集が
激しく起こり、これを1次粒径で分散させることは困難
である。
【0004】さらに、層状複水酸化物にリン酸や臭素を
インターカレートした難燃剤(USP4883533
号,USP5225115号)が提案されているが、ハ
ロゲンやリン系化合物やそれを含有する難燃剤は、上述
したような問題があり、環境への影響を考慮すると使用
するべきではない。以上よりハロゲンやリンを含有しな
い難燃剤の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ハロ
ゲン及びリン化合物を含まない難燃性に優れた難燃性樹
脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、層状複水
酸化物や金属水酸化物の微分散検討を実施した結果、リ
ンやハロゲンを含有せずとも、高度な難燃性を示すこと
を見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明における第1の発明は、フェノール樹脂又は変性フ
ェノール樹脂中に、層状複水酸化物及び/又は金属水酸
化物及びp−ヒドロキシ安息香酸を配合し、硬質粉砕媒
体とともに撹拌混合することにより、層状複水酸化物及
び/又は金属水酸化物を平均粒径が1μm以下の状態で分
散させたことを特徴とする難燃性樹脂組成物の製造方法
である。さらに第2の発明は、有機溶剤中に層状複水酸
化物及び/又は金属水酸化物とp−ヒドロキシ安息香酸
を撹拌混合した後、フェノール樹脂又は変性フェノール
樹脂を添加し、硬質粉砕媒体とともに撹拌混合すること
により層状複水酸化物及び/又は金属水酸化物を平均粒
径が1μm以下の状態で分散させ、その後有機溶剤を除去
してなる難燃性樹脂組成物の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】(層状複水酸化物)本発明で用い
られる層状複水酸化物は、金属水酸化物のプラスに荷電
した基本層とマイナスに荷電した中間層を介して何層も
積み重なって成る層状構造を有する化合物で、一般式
(1)で示される。 ここで、式中各記号は、以下の内容を表す。M2+: M
2+,Mn2+, Fe2+,Co2+, Ni2+,Cu2+,Z
2+などの2価金属 M3+: Al3+, Fe3+, Cr3+, Co3+, In3+
などの3価金属 An-:OH-, F-, Cl-,NO3 -,SO4 2-,CO3
2- ,CH3COO-,シュウ酸 イオン,マレイン酸イオン,アジピン酸イオン,フタル
酸イオン,サリチル酸イオン,などのn価のアニオン x:0.1≦x<0.4 n:A(アニオン)の陰イオン価数 y:0より大きい実数
【0008】より好ましくは、一般式(2)で示され
る。 ここで、式中各記号は、以下の内容を表す。 M2+: Mg2+または Zn2+ x:0.2≦x<0.4 y:0より大きい実数
【0009】さらに好ましくは、一般式(3)で示され
るハイドロタルサイトである。 Mg1-xAlx(OH)2(CO3x/2・yH2O (3) x:0.2≦x<0.4 y:0より大きい実数
【0010】一般式(2),(3)で示される(C
3)形の層状複水酸化物を製造するには、例えば、M
gCl2(又はZnCl2)水溶液とAlCl3水溶液の
混合液(Mg(又はZn):Al=2〜4:1,モル
比)にAlの半分のモル数に相当するNa2CO3水溶液
を加え、場合によりHCl水溶液又はNaOH水溶液で
液のpHを9〜10程度に調整し、20〜90℃程度に
保ち、反応・熟成させた後、沈殿した生成物を分離洗浄
し、40〜70℃で乾燥することにより得られる。
【0011】また、一般式(1)で示される層状複水酸
化物を製造するには、Mg(又はZn)あるいはAl塩
以外に、他の2価及び3価の金属塩も原料の対象とし、
上記とほぼ同様の方法で造られるが、(CO3)形でな
いLDHを製造するには脱炭酸水を使用したり、窒素雰
囲気下で反応させる等反応中に炭酸イオンが入らないよ
うにする工夫が必要である。尚、これらの層状複水酸化
物は、表面処理の有無に関係なく使用可能であり、さら
に、あらかじめ有機化合物を層間にインターカレートし
たものを用いることもできる。
【0012】表面処理あるいは層間にインターカレート
する有機化合物としては、例えば、グリセロール,グリ
コール等の脂肪族多価アルコール、フェノール、レゾル
シン、o−クレゾール, m−クレゾール, p−クレゾ
ール等のクレゾール、p−tert−オクチルフェノー
ル,p−ノニルフェノール, p−tert−ブチルフ
ェノール等のパラアルキルフェノール、 p−フェニル
フェノール、カルドール,カルダノール,アナカルド酸
等を主成分とするカシューオイル、ビスフェノールA,
ビスフェノールF,ビスフェノールAD等のビスフェノ
ール類、メチロールフェノール、ステアリン酸、オレイ
ン酸、シュウ酸,マレイン酸,アジピン酸,フタル酸,
ラウリン酸,無水マレイン酸,p−ヒドロキシ安息香酸
等の有機酸、有機酸の酸無水物、有機酸塩等が挙げら
れ、これらの少なくとも1種以上を用いることができ
る。中でも、インターカレートのし易さから、その数平
均分子量が300以下のものが好ましく、さらに好まし
くは250以下のものであり、最も好ましくは150以
下である。
【0013】インターカレートの方法としては、層状複
水酸化物と上記有機化合物を、必要に応じて加熱しなが
ら溶融混合する方法、アルコール(メタノール、エタノ
ール等)等の有機溶剤中や蒸留水中で任意の温度で撹拌
混合する方法、層状複水酸化物を約500℃で約2時
間、か焼して、それを有機化合物を含有する水溶液中で
再水和して層間に有機化合物を取り込ませる再水和法、
有機化合物を減圧下加熱し蒸発させ、層間に有機化合物
を取り込ませる真空加熱法、有機化合物と層状複水酸化
物などをク゛ライント゛、すりつぶしにより層間に有機化合物
を取り込ませるク゛ライント゛法、二酸化炭素の超臨界状態で
層間に有機物をインターカレートする超臨界法及びこれ
らを組み合わせた方法がある。
【0014】フェノール、レゾルシン、o−クレゾー
ル, m−クレゾール, p−クレゾールなどのクレゾー
ル、シュウ酸,マレイン酸,アジピン酸,フタル酸,ラ
ウリン酸等の有機酸、有機酸の酸無水物、有機酸塩など
の比較的分子量の低い有機化合物をインターカレートす
る場合は、比較的単純な方法である、加熱して溶融混合
する方法、アルコール(メタノール、エタノール等)等
の有機溶剤中や蒸留水中で任意の温度で撹拌混合する方
法で比較的容易に層状複水酸化物の層間に上記有機化合
物をインターカレートすることができる。また、層状複
水酸化物として、市販品(例えば、キョーワード50
0,キョーワード1000,DHT−4A 協和化学工
業(株)製)を利用しても良い。
【0015】(金属水酸化物)本発明で用いられる金属
水酸化物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミ
ニウム、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛、水酸化ニッケ
ル、水酸化コバルト、水酸化銅等が挙げられ、中でも、
その分解温度やコストの面から水酸化マグネシウムが好
ましい。さらに層状複水酸化物と金属水酸化物を混合し
て用いても良い。
【0016】層状複水酸化物や金属水酸化物の平均粒径
は1nm〜20μmが好ましく、さらに好ましくは1nm〜
10μmであり、最も好ましくは1nm〜2μmである。平
均粒径が20μmを越えると、十分に樹脂中に分散する
ことができず、十分な難燃効果を発現しない場合があ
る。1nmよりも小さいと塩基性が強くなり、樹脂の劣化
や、熱硬化性樹脂中では硬化阻害などの原因になる可能
性がある。平均粒径が20μmを越える場合には、加工
性に問題を生ずるが、上記範囲の平均粒径にして用いて
も良い。これらの平均粒径は静的光散乱、動的光散乱さ
らに電子顕微鏡観察等から測定することができる。
【0017】(フェノール樹脂及び変性フェノール樹
脂)本発明で用いられるフェノール樹脂は、ノボラック
型樹脂でもレゾール型樹脂のどちらでも良い。また、変
性フェノール樹脂とは、フェノール樹脂以外のフェノー
ル性水酸基を有する樹脂をいい、例えば、レゾルシン樹
脂、レゾルシン変性フェノール樹脂、クレゾール樹脂、
クレゾール変性フェノール樹脂、パラアルキルフェノー
ル・ホルムアルデヒド樹脂、非熱反応性アルキルフェノ
ール樹脂、熱反応性アルキルフェノール樹脂、カシュー
変性フェノール樹脂、芳香族炭化水素樹脂変性フェノー
ル樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、油変性フェノー
ル樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、フラン変性フェ
ノール樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、カリックスアレー
ン、ビスフェノールA,ビスフェノールF,ビスフェノ
ールAD等のビスフェノール類、ビスフェノールスルホ
ン、クミルフェノール、エポキシ変性フェノール樹脂、
アニリン変性フェノール樹脂、フェノキシ樹脂変性フェ
ノール樹脂、尿素変性フェノール樹脂、リグニン変性フ
ェノール樹脂、ゴム変性フェノール樹脂、イオウ変性フ
ェノール樹脂等が挙げられ、これらの少なくとも1種以
上を用いることができる。さらにフェノール樹脂と変性
フェノール樹脂を混合して用いても良い。
【0018】フェノール樹脂又は変性フェノール樹脂中
の層状複水酸化物及び/又は金属水酸化物の含有量は
0.1〜90重量%が好ましく、さらに好ましくは0.
5〜70重量%で有り、最も好ましくは30〜50重量
%である。樹脂中の層状複水酸化物、金属水酸化物含有
量が0.1重量%を下回ると十分な難燃性を発現するこ
とができず、90重量%を上回ると層状複水酸化物、金
属水酸化物を十分に分散することができず、所望の難燃
性を発現することができないばかりか、樹脂組成物の粘
度が上昇し成形できなくなる場合がある。
【0019】(p−ヒドロキシ安息香酸)又、p−ヒド
ロキシ安息香酸の添加量は層状複水酸化物及び/又は金
属水酸化物1当量に対して、0.001〜1当量が好ま
しく、さらに好ましくは0.01〜0.5当量であり、
最も好ましくは0.01〜0.1当量である。0.00
1当量を下回ると、層状複水酸化物、金属水酸化物の分
散が不十分となり十分な難燃性を発現することができ
ず、1当量を上回るとp−ヒドロキシ安息香酸が過剰と
なり難燃性が悪化する。ここで、層状複水酸化物や金属
水酸化物1当量とは層状複水酸化物や金属水酸化物中の
水酸基1個あたりの分子量(化学式量)のことを、p−
ヒドロキシ安息香酸1当量とはp−ヒドロキシ安息香酸
中のカルボキシル基1個あたりの分子量を表す。
【0020】(有機溶剤)本発明で用いられる有機溶剤
は、フェノール樹脂又は変性フェノール樹脂が溶解する
ものであれば良く、例えば、メタノール、エタノール、
トルエンとメタノールの混合溶液、メチルエチルケト
ン、アセトン等が挙げられ、好ましくはメタノール又は
トルエンとメタノールの混合溶液である。
【0021】(硬質粉砕媒体及び撹拌混合)本発明で用
いられる硬質粉砕媒体は、マグネシアで安定化された9
5%ZrO、ジルコニウムシリケート、ガラス、ステン
レススチール、チタニア、アルミナ及びイットリウムで
安定化された95%ZrO等が挙げられる。硬質粉砕媒
体の粒子径としては10μm〜5mmが好ましく、さらに
好ましくは100μm〜2mmであり、最も好ましくは2
50μm〜2mmである。
【0022】本発明における撹拌混合は、任意の適切な
粉砕ミルでおこなうことができる。適切なミルとして
は、エアジェットミル、ローラーミル、ボールミル、ア
トリッターミル、振動ミル、遊星形ミル、サンドミル及
びビーズミル等が挙げられる
【0023】(その他)本発明の難燃性樹脂組成物はそ
のまま用いても、難燃剤として各種樹脂組成物中に添加
して用いても良い。各種樹脂組成物としては、熱硬化性
樹脂や熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂組成物で、水酸
化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の金属水酸化
物、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩、シリカ、アルミ
ナ、酸化銅、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物、タル
ク、ワラストナイト、ガラス繊維、カーボンブラックな
どの各種フィラー類等を含有していても良い。また、こ
れらの添加物を各種樹脂組成物と混合する場合は、ミキ
シングロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダ、2軸
混練機等の通常の混練機を用いることができる。
【0024】また、本発明の難燃性樹脂組成物、又はこ
れを難燃剤として添加する各種樹脂組成物には、必要に
応じて本発明の効果を阻害しない範囲で、他の表面処理
剤、銅害防止剤、架橋剤、補強剤、着色剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、加工助剤、滑剤、安定剤及びその他
の添加剤を配合することができる。
【0025】本発明において、高度な難燃性が発現する
機構の詳細は明らかでないが、層状複水酸化物、金属水
酸化物がp−ヒドロキシ安息香酸と硬質粉砕媒体により
平均粒径が1μm以下で均質に分散されることにより、大
きな樹脂の固まりより発生する強い燃焼がなくなり、ま
た、燃焼時に層状複水酸化物、金属水酸化物より発生す
る水の量が均質化する効果などが合わさり高度な難燃性
を発現することができたと考える。
【0026】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明する。 <<難燃性樹脂組成物の作製>> <実施例1>p−ヒドロキシ安息香酸と協和化学(株)
製のDHT−4A(ハイドロタルサイト,平均粒径0.
47μm)をp−ヒドロキシ安息香酸とDHT−4Aの
当量比が0.05:1となるように混合し、さらにDH
T−4Aとフェノールノボラック樹脂の重量比が1:1
となるように、フェノールノボラック樹脂を混合し、平
均粒径2mmのアルミナビーズとともに約1時間、約10
0℃で加熱混合した。その後、硬質粉砕媒体を除去して
フェノール樹脂中に層状複水酸化物を分散したフェノー
ル樹脂組成物(a)を得た。光散乱測定により、フェノ
ール樹脂組成物(a)中の層状複水酸化物の平均粒径は
0.42μmであった。
【0027】<実施例2>p−ヒドロキシ安息香酸と協
和化学(株)製のキスマ5(水酸化マグネシウム,平均
粒径0.80μm)をp−ヒドロキシ安息香酸とキスマ
5の当量比が0.05:1となるように混合し、さらに
キスマ5とフェノールノボラック樹脂の重量比が1:1
となるように、フェノールノボラック樹脂を混合し、平
均粒径2mmのアルミナビーズとともに約1時間、約10
0℃で加熱混合した。その後、硬質粉砕媒体を除去して
フェノール樹脂中に層状複水酸化物を分散したフェノー
ル樹脂組成物(b)を得た。光散乱測定により、フェノ
ール樹脂組成物(b)中の層状複水酸化物の平均粒径は
0.68μmであった。 <実施例3>p−ヒドロキシ安息香酸と協和化学(株)
製のキョーワード500PL(ハイドロタルサイト,平
均粒径17μm)をp−ヒドロキシ安息香酸とキョーワ
ード500PLの当量比が0.05:1となるように混
合し、さらにキョーワード500PLとフェノールノボ
ラック樹脂の重量比が1:1となるように、フェノール
ノボラック樹脂を混合し、平均粒径2mmのアルミナビー
ズとともに約1時間、約100℃で加熱混合した。その
後、硬質粉砕媒体を除去してフェノール樹脂中に層状複
水酸化物を分散したフェノール樹脂組成物(c)を得
た。光散乱測定により、フェノール樹脂組成物(c)中
の層状複水酸化物の平均粒径は0.97μmであった。
【0028】<<難燃性評価実験及び結果>>表1に示
す各種材料を、ミキシングロールを用いて約100℃で
混合し、この樹脂組成物の難燃性を評価した。難燃性評
価結果を含めて表1に示す。
【0029】<<各種評価>> (1)平均粒径:それぞれ層状複水酸化物、金属水酸化
物、フェノール樹脂組成物(a)、フェノール樹脂組成
物(b)、フェノール樹脂組成物(c)を必要に応じて
アルコール溶媒に添加し、(株)堀場製作所のレーザー
回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910を用いて測
定。 (2)難燃性:175℃で10分間プレスする事によ
り、厚み1mmのプレスシートを作製し、UL94に準
じ、垂直難燃試験を実施した。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明に従えば、ハロゲン及びリン化合
物を含まない難燃性に優れた難燃性樹脂組成物を提供す
ることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 61/14 C08L 61/14 Fターム(参考) 4F070 AA44 AB01 AB10 AC13 AC14 AC37 AD01 AE17 AE19 AE28 FA12 FB06 4J002 CC041 CC051 CC071 CE001 DC008 DE076 DE086 DE096 DE098 DE106 DE116 DE138 DE146 DE148 DE266 DE276 DE286 DF036 DG046 DJ008 DL008 EG056 EG076 EG106 EJ067 FA016 FB078 FB086 FB236 FD010 FD136 FD137 FD208

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール樹脂又は変性フェノール樹脂
    中に、層状複水酸化物及び/又は金属水酸化物及びp−
    ヒドロキシ安息香酸を配合し、硬質粉砕媒体とともに撹
    拌混合することにより、層状複水酸化物及び/又は金属
    水酸化物を平均粒径が1μm以下の状態で分散させること
    を特徴とする難燃性樹脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 有機溶剤中に層状複水酸化物及び/又は
    金属水酸化物とp−ヒドロキシ安息香酸を撹拌混合した
    後、フェノール樹脂又は変性フェノール樹脂を添加し、
    硬質粉砕媒体とともに撹拌混合することにより層状複水
    酸化物及び/又は金属水酸化物を平均粒径が1μm以下の
    状態で分散させ、その後有機溶剤を除去することを特徴
    とする難燃性樹脂組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006232981A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Fuji Xerox Co Ltd 表面被覆難燃性粒子及びその製造方法、並びに難燃性樹脂組成物及びその製造方法

Cited By (2)

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JP2006232981A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Fuji Xerox Co Ltd 表面被覆難燃性粒子及びその製造方法、並びに難燃性樹脂組成物及びその製造方法
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