JP2001261648A - 含窒素ヘテロ環化合物および殺菌剤 - Google Patents

含窒素ヘテロ環化合物および殺菌剤

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JP2001261648A
JP2001261648A JP2000071574A JP2000071574A JP2001261648A JP 2001261648 A JP2001261648 A JP 2001261648A JP 2000071574 A JP2000071574 A JP 2000071574A JP 2000071574 A JP2000071574 A JP 2000071574A JP 2001261648 A JP2001261648 A JP 2001261648A
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compound
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halogen atom
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JP2000071574A
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English (en)
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Izumi Kumita
泉 汲田
Kaoru Noda
薫 野田
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スクワレンエポキシダーゼ阻害活性を有する抗
真菌剤、農園芸用殺菌剤を提供することである。 【解決手段】一般式(1),(2),(3) 【化1】 (式中、R1,R2は、ハロゲン原子を表し、R3は、ハ
ロゲン原子,C1-6アルコキシ基などを表し、nは、
0,1〜3、 Bは、CHまたはNを、Yは、水素
原子,C1-6アルコキシ基などを表し、R4は、置換され
てもよいフェニル基またはナフチル基などを表す。)で
表される化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な含窒素ヘテ
ロ環化合物および殺菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明化合物に類似の化合物としては、
例えば特開昭64−72に、化合物(A)を含む2,6
−ジフェニルピリジン誘導体の物性と除草活性が記載さ
れている。
【0003】
【化5】
【0004】また、特開平4−230259にも同様な
2,6−ジフェニルピリジン誘導体の記載がある。しか
し、これらはいずれも除草剤に関するものであり、スク
ワレエポキシダーゼ阻害活性およびそれに基く抗菌活性
に関する記述はなく、実際スクワレンエポキシダーゼ阻
害活性を有しない。なお、2,6−ジフェニル置換オキ
サジン化合物については、すでにWO94/1478に、
合成法とともに、同化合物の物性と殺虫、殺ダニ活性が
記載されているが、抗菌活性あるいはスクワレンエポキ
シダーゼ阻害活性に関する記載はない。
【0005】これまで、スクワレンエポキシダーゼ阻害
剤としては、ナフチオメートやトルシクレートのような
チオカルバミン酸類とナフィチフィンやテルビナフィン
のようなアリルアミン系の二つのタイプが知られてい
る。P. Nussbaumer et. al., J.Med. Chem., 38, 1831-
1836(1995)では、スクワレンエポキシダーゼ阻害剤は図
1に示すような構造上の特徴を有しており、二つの疎水
性ドメイン部(L1,L2)と極性中心部(P)とからな
っているとして記載している。極性中心部としては、チ
オカルバミン酸や三級アミンなどを指示しているものと
考えられる。しかし、化学構造的な共通性はなく、また
極性中心部という概念はきわめて曖昧であり、漠然とし
たものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スク
ワレンエポキシダーゼ阻害活性を有する抗真菌剤、農園
芸用殺菌剤として有用な含窒素ヘテロ環誘導体を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々構造
変換することにより、前記極性中心部がスペーサーとし
て、イミノ結合を有する一群のヘテロ環化合物であり、
また、二つの疎水性ドメインの一方は少なくとも2,6
位を置換した置換フェニル基であり、もう一つの疎水性
ドメインは置換されたフェニル基またはナフタレン基で
ある。このような構造上の組み合わせにより、特異的に
スクワレンエポキシダーゼ阻害活性が示されることを見
出し本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、(a)一般式(1)
【0009】
【化6】
【0010】[式中、R1およびR2は、それぞれ独立し
て、ハロゲン原子を表す。R3は、シアノ基、ハロゲン
原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ハロ
アルコキシ基またはC1-6アルキルチオ基を表す。R
4は、(ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C1-6ハロアル
キル基、C1-6アルコキシ基またはC1-6ハロアルコキシ基
で)置換されてもよいフェニル基または(ハロゲン原
子、C1-6アルキル基、C1-6ハロアルキル基、C1-6アルコ
キシ基またはC1-6ハロアルコキシ基で)置換されてもよ
いナフチル基を表す。nは、0または1〜3の整数を表
す。A1は、イミノ基を含んだ、次のヘテロ環基を表す。
【0011】
【化7】
【0012】(式中、Yは水素原子、シアノ基、ハロゲ
ン原子、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルチオ基、C1-6
アルキルスルフィニル基またはC1-6アルキルスルホニル
基を表す。)]で表わされる含窒素ヘテロ環化合物、お
よび(b)一般式(2)
【0013】
【化8】
【0014】(式中、R1、R2、R3、nおよびR4は、
前記と同じ意味を表し、A2は、前記A1および、次のヘ
テロ環基を表す。)
【0015】
【化9】
【0016】で表わされる含窒素ヘテロ環化合物の1種
または2種以上を有効成分とする殺菌剤である。
【0017】本発明において、R1およびR2は,それぞ
れ独立して、塩素、臭素、フッ素、沃素などのハロゲン
原子である。
【0018】R3は、シアノ基、塩素,臭素,フッ素,
沃素などのハロゲン原子、メチル,エチル,プロピル,
イソプロピル,ブチル,sec−ブチル,イソブチル,
t−ブチル、ペンチルおよびその異性体、ヘキシルおよ
びその異性体などのC1-6アルキル基、メトキシ,エト
キシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,sec
−ブトキシ,イソブトキシ,t−ブトキシなどのC1-6
アルコキシ基、クロロメトキシ,ジクロロメトキシ,ト
リクロロメトキシ,トリフルオロメトキシ,1−フルオ
ロエトキシ,1,1−ジフルオロエトキシなどのC1-6
ハロアルコキシ基、メチルチオ,エチルチオ,プロピル
チオ,イソプロピルチオ,ブチルチオ,t−ブチルチオ
などのC1-6アルキルチオ基を表す。
【0019】R4は、(塩素,臭素,フッ素,沃素など
のハロゲン原子、メチル,エチル,プロピル,イソプロ
ピル,ブチル,sec−ブチル,イソブチル,t−ブチ
ル,ペンチルおよびその異性体、ヘキシルおよびその異
性体などのC1-6アルキル基、クロロメチル,フルオロ
メチル,ブロモメチル,ジクロロメチル,ジフルオロメ
チル,ジブロモメチル,トリクロロメチル,トリフルオ
ロメチル,トリブロモメチル,トリクロロエチル,2,
2,2−トルフルオロエチル、ペンタフルオロエチルな
どのC1-6ハロアルキル基、メトキシ,エトキシ,プロ
ポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ,sec−ブトキ
シ,イソブトキシ,t−ブトキシなどのC1- 6アルコキ
シ基、クロロメトキシ,ジクロロメトキシ,トリクロロ
メトキシ,トリフルオロメトキシ,1−フルオロエトキ
シ,1,1−ジフルオロエトキシなどのC1-6ハロアル
コキシ基で)置換されてもよいフェニル基またはナフチ
ル基を表す。
【0020】A(A1+A2)はイミノ基を含んだ、次の
ヘテロ環を表す。
【0021】
【化10】
【0022】(式中、Yは,水素原子、シアノ基、塩
素,臭素,フッ素,沃素などのハロゲン原子、メトキ
シ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキ
シ,sec−ブトキシ,イソブトキシ,t−ブトキシな
どのC1-6アルコキシ基、メチルチオ,エチルチオ,プ
ロピルチオ,イソプロピルチオ,ブチルチオ,イソブチ
ルチオ,sec−ブチルチオ,t−ブチルチオなどのC
1-6アルキルチオ基、メチルスルフィニル,エチルスル
フィニル,プロピルスルフィニル,ブチルスルフィニル
などのC1-6アルキルスルフィニル基、メチルスルホニ
ル,エチルスルホニル,プロピルスルホニル,ブチルス
ルホニルなどのC1-6アルキルスルホニル基を表す。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明化合物の主な製造法を以下
に説明する。
【0024】製造法1 A=ピリジンの場合
【0025】
【化11】
【0026】(式中、R1,R2,R3,R4,nは、前記
と同じ意味を表わす。R5はC1-6アルキル基を表す。)
【0027】この方法は、一般式(2)で示される化合
物と一般式(3)で示される化合物を常法により塩基の
存在下で反応させ、ついで酢酸アンモニウム、塩化アン
モニウムなどのアンモニウム塩とを反応させて、一般式
(1−1)で示される本発明化合物を得るものである。
【0028】YがC1-6アルキルチオ基以外の化合物
は、還元反応や、酸化反応により、あるいは酸化反応に
よって得られたメチルスルホニル基を置換する通常の合
成法により、目的とする水素原子,C1-6アルキルスル
フィニル基,C1-6アルキルスルホニル基,シアノ基,
ハロゲン原子,C1-6アルコキシ基などに変換して得るこ
とができる。
【0029】製造法2 A=ピリミジンの場合
【0030】
【化12】
【0031】(式中、R1,R2,R3,R4,R5,n
は、前記と同じ意味を表す。)
【0032】この方法は、一般式(2)で示される化合
物と一般式(4)で示されるアミジン化合物を常法によ
り塩基の存在下で反応させ、一般式(1−2)で示され
る本発明化合物を得るものである。
【0033】溶媒としては 塩基としては 反応温度は
【0034】YがC1-6アルキルチオ基以外の化合物
は、還元反応や、酸化反応により、あるいは酸化反応に
よって得られたメチルスルホニル基を置換する通常の合
成法により、目的とする水素原子,C1-6アルキルスル
フィニル基,C1-6アルキルスルホニル基,シアノ基,
ハロゲン原子,C1-6アルコキシ基などに変換して得るこ
とができる。
【0035】製造法3 A=チアゾールの場合
【0036】
【化13】
【0037】(式中、R1,R2,R3,R4,nは、前記
と同じ意味を表わす。Xは、臭素,塩素などのハロゲン
原子を表す。)
【0038】この方法は、一般式(5)で示されるハロ
アセトフェノン誘導体化合物と一般式(6)で示される
チオアミド化合物を常法により塩基の存在下で反応さ
せ、一般式(1−3)で示される本発明化合物を得るも
のである。
【0039】これらの反応において、溶媒としては、反
応に不活性な溶媒であれば、特に限定はないが、例え
ば、THF,1,4−ジオキサンなどのエーテル類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、
クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン
化炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル
類、エタノール、t−ブタノール、イソペンチルアルコ
ールなどのアルコール類、アセトニトリル、DMF,D
MSO,スルホラン、ピリジンなどを用いることができ
る。塩基としては、例えば、トリメチルアミン、ピリジ
ン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−
7−エン(DBU)などのアミン類、ナトリウムエチラ
ート、t−ブトキシカリウムなどの金属アルコラート
類、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、水酸化ナトリウムなどの無機塩基類などを挙げるこ
とができる。反応温度は、0℃から溶媒の沸点までの温
度である。
【0040】製造法4 A=オキサジンの場合はWO9
4/14783記載の方法に準じて合成することができ
る。[一般式(1−4)の化合物]
【0041】生成物の式(1−1)〜(1−4)の化合
物は、溶媒を減圧濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより単離精製することにより得ることができ
る。
【0042】本発明化合物の構造はNMR、IR、MS
などで決定した。
【0043】(抗真菌剤)本発明の医療用抗真菌剤は、
一般式(1)の化合物またはその医薬的に許容されてい
る塩の純粋な形または類似の有用性を有する薬剤の投与
様式として許容されている任意の様式で投与することが
できる。
【0044】一般的に、意図された投与様式に応じて、
医薬として許容される組成物は、一般式(1)の化合物
の1種もしくは2種以上またはそれらの医薬的に許容さ
れる塩を、1〜99重量%、および適当な医薬用賦形剤
99〜1重量%を含有する。組成物は、好ましくは、式
(1)の化合物の1種もしくは2種以上またはそれらの
医薬的に許容される塩を、5〜75重量%を含有し、残
部は適当な医薬的賦形剤とする。
【0045】経口投与用の組成物は、一般式(1)の化
合物の1種もしくは2種以上またはその医薬的に許容さ
れる塩、および任意の通常用いられる賦形剤、例えば、
医薬用のマニトール,乳糖,デンプン,ゼラチン化デン
プン,ステアリン酸マグネシウム,サッカリンナトリウ
ム.タルク,セルロースエーテル誘導体,グルコース,
ゼラチン,スクロース,クエン酸塩,没食子酸プロピル
などを加えて形成される。このような組成物は、液剤,
懸濁剤,錠剤,丸剤,カプセル剤,散剤,持続放出製
剤,座剤などの形態で使用される。また、このような組
成物の場合は、希釈剤、例えば、乳糖,スクロース,リ
ン酸二カルシウムなど、崩壊剤、例えば、クロスカルメ
ロースナトリウムまたはその誘導体、滑沢剤、例えば、
ステアリン酸マグネシウムなど、結合剤、例えば、デン
プン,アラビアゴム,ポリビニルピロリドン,ゼラチ
ン,セルロースエーテル誘導体などを含有させることが
できる。座剤の場合には、体内で徐々に溶解する担体、
例えば、ポリオキシエチレングリコールまたはポリエチ
レングリコール(PEG)、例えば、PEG1000
(96%)もしくはPEG4000(4%)またはこれ
らの2種以上に、式(1)の化合物の1種もしくは2種
以上またはその医薬的に許容される塩0.5〜50重量
%を分散して製剤化する。医薬として投与できる液体組
成物は、式(1)の化合物の1種もしくは2種以上また
はその医薬的に許容される塩を、0.5〜50重量%、
および任意の医薬アジュバンドを、水,食塩水,デキス
トロース水溶液,グリセロール,エタノールなどの担体
中に、溶解、分散させるなどの処理を行い、溶液または
懸濁液の形態とすることによって製造することができ
る。本発明の医薬組成物には、所望により、少量の補助
物質、例えば、湿潤剤、乳化剤,pH緩衝剤,抗酸化剤
など、例えば、クエン酸,ソルビタンモノラウレート,
トリエタノールアミンオレエート,ブチル化ヒドロキシ
トルエンなどを添加することもできる。
【0046】このような剤型の実際の製造方法は、通常
の方法、例えば、Remington’s Pharm
aceutical Sciences,18版,Ma
ckPublishing Company,East
on,Pennsylvania,1990に従って製
造される。
【0047】一般的に、一般式(1)の化合物の1種も
しくは2種以上またはそれらの医薬的に許容される塩
は、個人および処置される病的状態に依存して変動する
治療有効量で投与される。通常、治療有効1日用量は、
体重1kgあたり、式(1)の化合物約0.14〜約1
4.3mg/日であり、好ましくは、体重1kgあたり
約0.7〜約10mg/日、最も好ましくは、体重1k
gあたり約1.4〜約7.2mg/日である。例えば、体
重70kgのヒトに投与する場合、一般式(1)の化合
物またはその医薬的に許容される塩の用量範囲は、1日
約10mg〜約1.0g、好ましくは、1日約50〜約
700mg、最も好ましくは、1日約100〜約500
mgである。
【0048】臨床的使用のために、抗真菌剤またはそれ
らの塩は、単独でも投与され得るが、一般的には賦形
剤,結合剤,潤滑剤,崩壊剤,被覆剤,乳化剤,分散
剤,溶媒,安定化剤,吸着増強剤および/または軟膏基
剤を混合することにより、特定の用法および所望の目的
のために、適切に製剤化された製薬学的混合物において
投与される。該混合物は、経口的,注射,直腸的または
局所的な投与のために使用することができる。
【0049】経口投与のための製薬学的剤型は、顆粒,
錠剤,糖衣錠,カプセル,丸剤,懸濁液または乳濁液で
あってよい。例えば、静脈内的,筋肉内的,経皮的な非
経口的注射のためには、該製剤は、例えば塩類、または
グルコースなどを溶液が等張となるように加えた滅菌水
溶液の形態で使用され得る。本発明の抗真菌性化合物
は、座薬または膣挿入座薬の形態の形でも投与でき、ま
たそれらは、例えば、液剤,錠剤,座剤,乳化剤,軟
膏,クリーム,ローション,パップ剤などに調製して局
所投与してもよい。必要に応じてこれらの製剤中に、助
剤,安定剤,湿潤剤または乳化剤,緩衝剤およびその他
の通常使用される添加剤を含むこともできる。化合物の
投与量は、症状,年令,体重,投与形態などにより異な
るが、全身的治療の場合には、通常成人1日当り体重1
kg当たり0.05〜100mg、好ましくは0.5〜5
0mgを1回または数回に分けて、投与することができ
る。局所的治療における有効成分の濃度は0.001〜
5%、好ましくは0.1〜2%の範囲である。
【0050】(農園芸用殺菌剤)本発明化合物を実際に
施用する際には、他成分を加えず純粋な形で使用できる
し、また農薬として使用する目的で一般の農薬のとり得
る形態、すなわち、水和剤,粒剤,粉剤,乳剤,水溶
剤,懸濁剤,フロアブルなどの形態で使用することもで
きる。添加剤および担体としては固型剤を目的とする場
合は、大豆粒,小麦粉などの植物性粉末、珪藻土,燐灰
石,石こう,タルク,ベントナイト,パイロフィライ
ト,クレイなどの鉱物性微粉末、安息香酸ソーダ,尿
素,芒硝などの有機および無機化合物が使用される。液
体の剤型を目的とする場合は、ケロシン,キシレンおよ
びソルベントナフサなどの石油留分、シクロヘキサン,
シクロヘキサノン,ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホオキシド(DMSO),アルコール,アセトン,ト
リクロルエチレン,メチルイソブチルケトン,鉱物油,
植物油,水などを溶剤として使用する。これらの製剤に
おいて均一かつ安定な形態をとるために、必要ならば界
面活性剤を添加することもできる。界面活性剤として
は、特に限定はないが、例えば、ポリオキシエチレンが
付加したアルキルフェニルエーテル,ポリオキシエチレ
ンが付加したアルキルエーテル,ポリオキシエチレンが
付加した高級脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンが付
加したソルビタン高級脂肪酸エステル,ポリオキシエチ
レンが付加したトリスチリルフェニルエーテル等の非イ
オン性界面活性剤,ポリオキシエチレンが付加したアル
キルフェニルエーテルの硫酸エステル塩,アルキルベン
ゼンスルホン酸塩,高級アルコールの硫酸エステル塩,
アルキルナフタレンスルホン酸塩,ポリカルボン酸塩,
リグニンスルホン酸塩,アルキルナフタレンスルホン酸
塩のホルムアルデヒド縮合物,イソブチレン−無水マレ
イン酸の共重合物などが挙げられる。また有効成分量は
好ましくは0.01〜90重量%、より好ましくは0.0
5〜85重量%である。このようにして得られた水和
剤、乳剤、フロアブル剤は水で所定の濃度に希釈して懸
濁液あるいは乳濁液として、粉剤,粒剤はそのまま植物
に散布する方法で使用される。
【0051】なお、本発明化合物は単独でも十分な効力
を発揮するが、各種の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線
虫剤、植物成長調整剤または共力剤の1種類以上と混合
して使用することもできる。
【0052】
【実施例】次に実施例を挙げ本発明化合物を更に詳細に
説明する。
【0053】実施例1 2-(4-クロロフェニル)-6-(2,6-ジクロロフェニル) -4-
メチルチオピリジン(化合物番号1−30)の製造
【0054】
【化14】
【0055】t-ブトキシカリウム 5.5gを50mlの乾燥テ
トラヒドロフランに懸濁させた。4-クロロアセトフェノ
ン3.7gを加え10分間攪拌した。さらに、1,1-ビスメチル
チオ-3-(2,6-ジクロロフェニル)プロペン-3-オン 5.8g
を加え、室温で12時間反応させた。酢酸アンモニウム18
gを酢酸50mlに溶かしたものを加え、加熱してテトラヒ
ドロフランを留去し、70〜80℃で一晩反応させた。反応
液を氷水中にあけ、酢酸エチルで抽出し、水洗した後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを
濾別した後、酢酸エチルを減圧留去し、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル 8:2)にて分離し、2-(2,6-ジクロロフェニル)
-6-(4-クロロフェニル)-4-メチルチオピリジン 1.7g
(収率22.5%)を得た。
【0056】実施例2 2-(4-クロロフェニル)-6-(2,6-ジクロロフェニル)ピリ
ジン(化合物番号1−12)の製造
【0057】
【化15】
【0058】NiCl2・6H2O 5.4gを40mlのエタノールに
懸濁させた中に、2-(2,6-ジクロロフェニル)-6-(4-クロ
ロフェニル)-4-メチルチオピリジン 0.9gを冷却しなが
ら加え、次にNaBH4 2.59gを16mlの40%NaOH水溶液に溶
かしたものを滴下した。室温にもどし、さらに15時間還
流加熱を行った。セライト濾過後溶媒を留去し、水を加
えて酢酸エチルで抽出した。塩化ナトリウム水、次いで
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マ
グネシウムを濾別した後、酢酸エチルを減圧留去し、得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル9:1)にて分離し、目的の2-(4-ク
ロロフェニル)-6-(2,6-ジクロロフェニル)ピリジン 0.1
g(収率12.6%)を得た。mp.88〜90℃ 1H NMR(CDCl3
7.25〜8.10(10H,m,aromatic)
【0059】上記実施例を含め、本発明化合物の代表例
を、第1表,第2表,第3表に示す。
【0060】
【表101】
【0061】
【表102】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】次に、抗真菌剤組成物の実施例を示すが、
これら実施例に限定されるものでなく、添加物および添
加割合は、広範囲に変化させることが可能である。製剤
実施例中の部は重量部を示す。なお、本発明に係わる化
合物の場合も単に本発明化合物と書いた。
【0065】実施例 ワセリン軟膏 本発明化合物 2部 ワセリン 98部
【0066】実施例 吸水軟膏 本発明化合物 2部 吸水軟膏 98部
【0067】実施例 液剤(チンキ) 本発明化合物 1部 メタクリル酸アルキルエステルコポリマー 2部 プロピレングリコール 5部 エタノール 92部
【0068】実施例 液剤 本発明化合物 1部 ポリエチレングリコール400 99部
【0069】実施例 軟膏 本発明化合物 2部 ポリエチレングリコール400 49部 ポリエチレングリコール4000 49部
【0070】実施例 クリーム 本発明化合物 3部 1,2−プロパンジオール 5部 グリセロールステアレート 5部 鯨ロウ 5部 イソプロピルミリステート 10部 ポリソルベート 4部 水 68部
【0071】実施例 注射剤 本発明化合物 20部 適当な緩衝剤 適量 注射剤用の水を加えて100部とする。 適当な方法で滅菌を行い、無菌的に充填する。
【0072】実施例 錠剤 本発明化合物 50部 ラクトース 29部 コーンスターチ 10部 スターチグリコール酸ナトリウム 5部 ポリビニルピロリドン 3部 タルク 2部 ステアリン酸マグネシウム 1部
【0073】実施例 カプセル剤 本発明化合物 50部 ラクトース 27部 結晶セルロース 15部 軽質無水硅酸 5部 タルク 2部 ステアリン酸マグネシウム 1部 各々有効成分を20mg含むように適切な硬質ゼラチン
カプセル中に充填する。
【0074】(農園芸用殺菌剤)次に、本発明の殺菌剤
組成物の実施例を若干示すが、添加物および添加割合
は、これら実施例に限定されるべきものではなく、広範
囲に変化させることが可能である。製剤実施例中の部は
重量部を示す。なお、本発明に係わる化合物の場合も単
に本発明化合物と書いた。
【0075】実施例 水和剤 本発明化合物 40部 珪藻土 53部 高級アルコール硫酸エステル 4部 アルキルナフタレンスルホン酸塩 3部 以上を均一に混合して微細に粉砕すれば、有効成分40
%の水和剤を得る。
【0076】実施例 乳剤 本発明化合物 30部 キシレン 33部 ジメチルホルムアミド 30部 ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 7部 以上を混合溶解すれば、有効成分30%の乳剤を得る。
【0077】実施例 懸濁剤 本発明化合物 10部 リグニンスルホン酸ナトリウム 4部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 1部 キサンタンガム 0.2部 水 84.8部 以上を混合し、粒度が1ミクロン以下になるまで湿式粉
砕すれば、有効成分10%の懸濁剤を得る。
【0078】
【発明の効果】次に、本発明化合物の生物活性を示す。
【0079】試験例1 抗菌活性 抗菌活性は、96穴マイクロプレートを使用して、液体
培地法により調べた。DMSOに溶解した化合物を、最
終的にはDMSOの濃度が1%を超えないように希釈し
た。白癬菌[mentagrophytes
(T.mと略記することもある)]の場合は、サブロー
グルコース(SG)培地を使用し、胞子懸濁液(20〜
50万胞子/ml)を接種し、7日間培養した。インゲ
ン灰色かび病菌[Botrytis cinerea
(B.cと略記することもある)]の場合は、ポテトデ
キストロース(PD)培地で胞子懸濁液(20〜50万
胞子/ml)を接種し、3日間培養した。マイクロプレ
ート用光度計で450nmにおける吸光度を測定し、
0.02以下になったときの濃度をMIC(μg/m
l)とした。EC50は、コントロールの50%吸光度を
示す値をグラフより求めた。これらの結果を第4表に示
す。
【0080】
【表4】
【0081】試験例2 スクワレンエポキシターゼ阻害
剤 インゲン灰色かび病菌(Botrytis ciner
ea)を2.7×10 5胞子/mlで50mlのPD培
地で25℃、18時間、100rpmで振とう培養し
た。遠心分離により集菌した菌糸ペレットを50mlの
PD培地に懸濁し、試験管に1.9mlずつ分注した。
DMSO溶液の薬剤10μlを加え、30分間28℃で
振とう培養し、その後1μCiの14C−酢酸ナトリウム
溶液100μlを添加し、2時間、30℃で振とう培養
した。反応終了後、遠心分離で菌体を集め、60%エタ
ノール・15%KOHの水溶液5mlを加え、80℃で
2時間ケン化し、不ケン化脂質を、ヘキサン4mlで2
回抽出した。ヘキサンを濃縮後、TLCで展開(ヘプタ
ン:イソプロピルエーテル:酢酸=60:40:4)
し、ラジオオートグラムを作製した。TLCの黒化部を
切取り、5mlのメタノールで抽出し、液体シンチレー
ションカウンターで計測を行い、各フラクションを定量
した。スクワレンの蓄積率(%)は、スクワレン÷全不
ケン化脂質×100から計算した。その結果を、第4表
に併記した。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクワレンエポキシターゼ阻害剤の概念図。
【符号の説明】
P: 極性中心部 L1: 疎水性ドメイン部 L2: 疎水性ドメイン部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/535 A61K 31/535 A61P 31/10 A61P 31/10 C07D 213/61 C07D 213/61 213/68 213/68 213/70 213/70 213/71 213/71 213/84 213/84 Z 239/26 239/26 239/28 239/28 239/30 239/30 239/38 239/38 265/08 265/08 277/22 277/22 277/24 277/24 Fターム(参考) 4C033 AD03 AD09 AD17 4C055 AA01 BA03 BA05 BA08 BA11 BA13 CA01 DA01 DA35 DA39 DA42 DA47 DB01 DB15 4C056 AA02 AB01 AC02 AD01 AE02 DA03 DA05 DC01 4C086 AA03 BC17 BC42 BC72 BC82 MA01 MA04 NA14 ZB35

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 [式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、ハロゲン
    原子を表す。R3は、シアノ基、ハロゲン原子、C1-6
    ルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6ハロアルコキシ基
    またはC1-6アルキルチオ基を表す。R4は、(ハロゲン
    原子、C1-6アルキル基、C1-6ハロアルキル基、C1-6アル
    コキシ基またはC1-6ハロアルコキシ基で)置換されても
    よいフェニル基または(ハロゲン原子、C1-6アルキル
    基、C1-6ハロアルキル基、C1-6アルコキシ基またはC1-6
    ハロアルコキシ基で)置換されてもよいナフチル基を表
    す。nは、0または1〜3の整数を表す。A1は、イミノ
    基を含んだ、次のヘテロ環基を表す。 【化2】 (式中、Yは水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、C1-6
    アルコキシ基、C1-6アルキルチオ基、C1-6アルキルスル
    フィニル基またはC1-6アルキルスルホニル基を表
    す。)]で表わされる含窒素ヘテロ環化合物。
  2. 【請求項2】一般式(2) 【化3】 (式中、R1、R2、R3、nおよびR4は、前記と同じ意
    味を表し、A2は、前記A1および、次のヘテロ環基を表
    す。) 【化4】 で表わされる含窒素ヘテロ環化合物の1種または2種以
    上を有効成分とする殺菌剤。
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