JP2001259666A - 水処理装置および水処理方法 - Google Patents

水処理装置および水処理方法

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JP2001259666A
JP2001259666A JP2000077461A JP2000077461A JP2001259666A JP 2001259666 A JP2001259666 A JP 2001259666A JP 2000077461 A JP2000077461 A JP 2000077461A JP 2000077461 A JP2000077461 A JP 2000077461A JP 2001259666 A JP2001259666 A JP 2001259666A
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ultraviolet
treated
irradiation
reaction tank
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JP2000077461A
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Yoshitaka Kamimura
美貴 上村
Seiji Furukawa
誠司 古川
Junji Hirotsuji
淳二 廣辻
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理水中の浄化処理対象物質の分解除去効
率を向上し、かつ、経済的なオゾン/紫外線併用による
水処理装置あるいは水処理方法を提供する。 【解決手段】 被処理水が流入される反応槽4と、上記
反応槽4内の被処理水にオゾンを供給するオゾン供給手
段(オゾン発生器2および散気装置3)と、上記反応槽
4内に紫外線を照射するように配設された紫外線発生手
段(紫外線ランプ5および電源100)と、上記紫外線
発生手段に対して、紫外線の照射と非照射を交互に少な
くとも1回以上行わせる紫外線照射制御手段(コントロ
ーラ70)とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、上水道水や下水
道水あるいは地下水等の高度水処理装置あるいは水処理
方法に係わり、更に詳しくは、オゾン供給と紫外線照射
を併用して被処理水を高度に浄化処理する水処理装置お
よび水処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オゾン/紫外線併用処理は、オゾンに加
えて紫外線照射によるオゾン活性化の結果生成したラジ
カル(例えば、OHラジカル等)により被処理水中の浄
化処理対象物質(例えば、有機塩素化合物や環境ホルモ
ン等)を分解する方法である。図19は、例えば、特開
平05−192673号公報に示されたオゾン供給と紫
外線照射を併用して、被処理水中のアンモニアを分解す
る従来の水処理装置の構成を示す断面図である。図19
において、4は被処理水を浄化するための反応槽、5は
紫外線ランプであり、反応槽4の内部に取り付けられて
いる。1は紫外線ランプ5の電源であり、紫外線ランプ
5と接続されている。2はオゾン発生器(オゾナイザと
も称す)である。
【0003】次に、動作について説明する。反応槽4内
において被処理水である流入水15にオゾン発生器2に
より発生したオゾンを供給しながら、紫外線ランプ5に
より紫外線を照射する。このときに起こる光反応の結
果、極めて強い酸化力をもつOHラジカルが生成し、オ
ゾン単独では処理できない難分解性物質を処理すること
ができる。なお、図19において、16は難分解性物質
が処理され、反応槽4から流出する流出水、17は反応
槽4内で発生するオゾンガスである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のオゾン/紫外線
併用処理法は、以上のような簡単な装置構成で実施され
ていた。しかし、ラジカル反応は極めて複雑であり、ま
た、OHラジカル濃度の実測も難しいため、紫外線の強
度や照射時間、照射方法について最適化がなされている
わけではなかった。なお、ラジカル(radical:
活性化学種)は反応性が非常に高いため、他のラジカル
や原料であるオゾンなどとも容易に反応し、例えば、O
HラジカルとオゾンからHO2ラジカルが生成し、その
HO2ラジカルとオゾンからOHラジカルが生成すると
いったような連鎖反応も起こる。このため、ラジカル反
応はその反応経路が非常に複雑になるという特徴があ
る。
【0005】そこで、本発明者らは計算機シミュレーシ
ョン技術を駆使することによって、処理対象物質の分解
除去効率が従来よりも改善され、かつ、従来よりも経済
的なオゾン/紫外線併用処理方法を長年にわたって模索
し、その効果を実証するための研究を行ってきた。以下
にその研究成果の一部を紹介する。図20は、本発明者
らが行ったシミュレーションで想定した回分式(被処理
水を一時反応槽に貯留して処理する方式のこと)の水処
理装置の構成を模式的に示した図である。
【0006】図20において、1は紫外線ランプ用の電
源、2はオゾン発生器、3は散気装置、4は反応槽、5
は紫外線ランプである。なお、槽内は完全混合状態にあ
ると仮定した。なお、処理対象物質である有機物の濃度
を表わす指標として、TOC(TortalOrganic Carbon:
全有機炭素)濃度を用いた。
【0007】なお、シミュレーションの実施にあたり、
シミュレーション条件は以下のとおりである。 処理量 : 3.2L(L:リットル) 処理時間 : 30分 オゾンガス流量 : 1.5L/min オゾンガス濃度 : 16g/Nm3(Nm3 :標準状態での単位体積) 被処理水TOC濃度 : 5mg/L 紫外線強度 : 40W(W:ワット)
【0008】このシミュレーションで用いた反応モデル
は、文献“ Reactions of HydroxylRadicals with Hydr
ogen Peroxide at Ambient and Elevated Temperatures
”(J.Phys.Chem.,86,55-68,1982)に記載のモデルを
簡略化したものを基礎とし、これに光反応モデルを組み
合わせたものを用いた。光反応モデルは、例えば文献
“Ozonation and Advanced Oxidation Processesof Pol
ycyclic Aromatic Hydrocarbons - Mathematical Model
ing”(IOA European-African Group Regional Confere
nce on Ozone, UV Light, AOPs in WaterTreatment,395
-409,1996)に記載の反応を参考にして構築した。ま
た、被処理水が受ける紫外線強度については、文献“オ
ゾン・紫外線による高度水処理”(水処理技術,32-1,3-
13,1991)に記載の拡散線光源モデルを用いて計算し
た。
【0009】図21は、従来の被処理水にオゾンを供給
しながら紫外線を連続照射した場合と、本発明者らが考
案した被処理水にオゾンを供給しなが紫外線を間欠照射
した場合のそれぞれのTOC除去率、即ち、TOC初期
量に対する分解量の割合のシミュレーション結果を説明
するための図である。なお、間欠照射とは、ある所定の
時間間隔で紫外線の照射、非照射を交互に繰り返すこと
を指し、図21には5分間隔で照射、非照射を繰り返し
た間欠照射の場合の結果を実線のグラフで示している。
なお、図中の点線は紫外線を連続照射した場合の結果で
ある。
【0010】図に示したように、紫外線を30分連続照
射した場合のTOC除去率は58%程度であるが、紫外
線を5分照射/5分非照射の間欠照射を30分行った場
合のTOC除去率は69%程度へと、TOC除去率は約
10%程度増加する。この結果を様々な角度から検討し
たところ、紫外線を連続照射している従来のオゾン/紫
外線併用の水処理装置(例えば、図19に示した装置)
では、オゾンの光反応の副生成物として生じた過酸化水
素(H22)が蓄積することを発見した。そして、この
蓄積した過酸化水素が、本来、被処理水中の処理対象物
質と反応すべきOHラジカルを無効に消費するため、処
理対象物質の分解効率が低くなるという問題点があるこ
とを発見した。
【0011】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたものであり、被処理水に対してオゾン
を常時供給しながら紫外線の照射を間欠的に行うことに
より、従来の紫外線連続照射では反応効率を下げていた
過酸化水素を有効に使って、反応効率を向上させること
を目的とするものである。即ち、被処理水に対してオゾ
ンを常に供給しながら、紫外線照射を一時止めて、過酸
化水素とオゾンを反応させて過酸化水素を減らし、OH
ラジカルを増大させることにより、処理対象物質の分解
除去効率を改善し、かつ、経済的なオゾン/紫外線併用
による水処理装置あるいは水処理方法を提供することを
目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る水処理装置
は、被処理水が流入される反応槽と、反応槽内の被処理
水にオゾンを供給するオゾン供給手段と、反応槽内に紫
外線を照射するように配設された紫外線発生手段と、紫
外線発生手段に対して紫外線の照射と非照射を交互に少
なくとも1回以上行わせる紫外線照射制御手段とを備え
たものである。
【0013】また、本発明に係る水処理装置の紫外線照
射制御手段は、紫外線発生手段に対して所定の時間間隔
比で紫外線の照射と非照射を交互に少なくとも1回以上
行わせるように構成したのである。
【0014】また、本発明に係る水処理装置の紫外線照
射制御手段は、所定の時間間隔比(即ち、紫外線の非照
射時間に対する照射時間の比)を1/4〜2に設定した
ものである。
【0015】また、本発明に係る水処理装置は、被処理
水中の過酸化水素濃度を計測する過酸化水素計を備え、
紫外線照射制御手段は、過酸化水素計で計測される過酸
化水素濃度が所定の上限値に達すると紫外線照射を止
め、過酸化水素濃度が所定の下限値に達すると紫外線照
射を行うように紫外線発生手段を制御するように構成し
たものである。
【0016】また、本発明に係る水処理装置は、被処理
水中のラジカル濃度を計測するラジカル濃度計を備え、
紫外線照射制御手段は、紫外線照射を所定時間行うと紫
外線照射を止めると共に、紫外線非照射時においてラジ
カル濃度計で計測されるラジカル濃度の変化率が所定値
以下になると紫外線照射を行うように紫外線発生手段を
制御するように構成したものである。
【0017】また、本発明に係る水処理装置は、槽内に
連続して紫外線を照射する紫外線発生手段が配設された
少なくとも1つ以上の紫外線照射反応槽と、紫外線照射
が行われない少なくとも1つ以上の紫外線非照射反応槽
と、紫外線照射反応槽内の被処理水および紫外線非照射
反応槽内の被処理水にオゾンを供給するオゾン供給手段
とを備え、被処理水が紫外線照射反応槽と紫外線非照射
反応槽内に交互に流入するように構成したものである。
【0018】また、本発明に係る水処理装置は、被処理
水の紫外線非照射反応槽内滞留時間に対する紫外線照射
反応槽内滞留時間の比を1/4乃至2に設定したもので
ある。
【0019】また、本発明に係る水処理装置の紫外線照
射反応槽および紫外線非照射反応槽は、被処理水中の過
酸化水素濃度を計測する過酸化水素計と各槽内での被処
理水滞留時間を調節するための可動堰がそれぞれ設けら
れると共に、各槽内の被処理水の過酸化水素濃度がそれ
ぞれ予め定められた条件を満足するように、それぞれの
可動堰の堰高を制御して各槽内での被処理水滞留時間を
調節する可動堰制御手段とを備えたものである。
【0020】また、本発明に係る水処理装置の紫外線非
照射反応槽は、被処理水中のラジカル濃度を計測するラ
ジカル濃度計と槽内での被処理水滞留時間を調節するた
めの可動堰がそれぞれ設けられると共に、ラジカル濃度
により計測されるラジカル濃度計の変化率が予め定めた
所定値以下になると、被処理水が紫外線非照射反応槽か
ら流出するように可動堰を制御する可動堰制御手段とを
備えたものである。
【0021】また、本発明に係る水処理装置は、被処理
水が流入されると共に、槽内に連続して紫外線を照射す
る紫外線発生手段が配設された第1の反応槽と、第1の
反応槽から被処理水が流入され、紫外線照射が行われな
い第2の反応槽と、第2の反応槽から被処理水が流入さ
れると共に、透光性仕切手段を介して第1の反応槽の外
部に一体的に配設され、第1の反応槽に配設された紫外
線発生手段が照射する紫外線が槽内に入射される第3の
反応槽と、第3の反応槽から被処理水が流入される共
に、紫外線照射が行われない第4の反応槽と、第1、第
2、第3および第4の各反応槽内の被処理水にオゾンを
供給するオゾン供給手段とを備えたものである。
【0022】また、本発明に係る水処理装置は、被処理
水が流入され、被処理水が流れる方向に所定長さを有し
た反応槽と、反応槽内において被処理水が流れる方向に
沿って配設された所定長さの紫外線ランプと、紫外線ラ
ンプを連続点灯させる電源と、被処理水が流れる方向に
沿って紫外線ランプが紫外線照射部と紫外線非照射部を
交互に形成するように、紫外線ランプの外周部に配置さ
れた少なくとも1つ以上の遮光部と、反応槽内の被処理
水にオゾンを供給するオゾン供給手段とを備えたもので
ある。
【0023】また、本発明に係る水処理装置は、槽内に
連続して紫外線を照射する紫外線発生手段が配設された
紫外線照射反応槽と、紫外線照射が行われない紫外線非
照射反応槽と、紫外線照射反応槽内の被処理水および紫
外線非照射反応槽内の被処理水にオゾンを供給するオゾ
ン供給手段と、被処理水を紫外線照射反応槽と紫外線非
照射反応槽に交互に流入させて、両反応槽間を循環させ
る被処理水循環手段とを備えたものである。
【0024】また、本発明に係る水処理装置は、紫外線
照射反応槽あるいは紫外線非照射反応槽の少なくとも一
方に被処理水中の過酸化水素濃度を計測する過酸化水素
計を備え、被処理水循環手段は、上記過酸化水素計の計
測結果に基づいて循環させる被処理水の量を制御するよ
うに構成したものである。
【0025】また、本発明に係る水処理装置は、紫外線
非照射反応槽に被処理水中のラジカル濃度を計測するラ
ジカル濃度計を備え、被処理水循環手段は、ラジカル濃
度計が計測するラジカル濃度の変化率に基づいて循環さ
せる被処理水の量を制御するように構成したものであ
る。
【0026】また、本発明に係る水処理方法は、紫外線
照射状態において被処理水にオゾンを供給する第1の工
程と、紫外線非照射状態において被処理水にオゾンを供
給する第2の工程とを有し、第1の工程と第2の工程を
交互に少なくとも1回以上繰り返すことを特徴とするも
のである。
【0027】また、本発明に係る水処理方法は、被処理
水中の過酸化水素濃度に基づいて、第1の工程あるいは
第2の工程の少なくとも一方の工程での処理時間を制御
することを特徴とするものである。
【0028】また、本発明に係る水処理方法は、被処理
水中のラジカル濃度に基づいて、第2の工程の処理時間
を制御することを特徴とするものである。
【0029】また、本発明に係る水処理方法は、紫外線
照射状態において被処理水にオゾンを供給する第1の工
程と、紫外線非照射状態において被処理水にオゾンを供
給する第2の工程とを有し、被処理水を第1の工程と第
2の工程の間で循環させることを特徴とするものであ
る。
【0030】また、本発明に係る水処理方法は、被処理
水中の過酸化水素濃度に基づいて、循環させる被処理水
の量を制御することを特徴とするものである。
【0031】また、本発明に係る水処理方法は、被処理
水中のラジカル濃度に基づいて、循環させる被処理水の
量を制御することを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施の形態を図
面に基づいて説明する。尚、各実施の形態を説明する各
図において、同一符合は同一あるいは相当のものである
ことを表す。 実施の形態1.図1は、実施の形態1による発明を実施
するための装置構成を模式的に示す図である。図1にお
いて、2はオゾン発生器(オゾナイザとも称す)、3は
オゾン発生器2で発生したオゾンもしくはオゾン含有気
体を散気して被処理水に溶解させるための散気装置であ
り、オゾン発生器2と散気装置3とで被処理水へのオゾ
ン供給手段を構成している。また、散気装置3は配管2
aを介してオゾン発生器2と接続されいる。
【0033】4は被処理水を浄化するための反応槽であ
って、散気装置3は反応槽4に取り付けられている。5
は被処理水に対して紫外線を発生する紫外線ランプであ
り、反応槽4内に取り付けられている。なお、オゾン供
給手段は、オゾン水を被処理水に単独で供給するもので
あつてもよく、オゾン、オゾン含有気体、オゾン水等を
反応槽4内の被処理水に供給するものを総称してオゾン
供給手段と称することとする。8aは被処理水を反応槽
4内に流入するための配管、8bは処理済みの被処理水
を反応槽4から流出するための配管である。
【0034】100は紫外線ランプ5を点灯するための
電圧を出力する電源であり、紫外線ランプ5と電源10
0とで紫外線発生手段を構成している。即ち、電源10
0が電圧を出力している間は紫外線ランプ5から紫外線
が照射され、電源100が電圧を出力しなくなると紫外
線ランプ5から紫外線は照射されなくなる。また、70
は、この電源100が紫外線ランプ5に電圧を印加する
時間(紫外線照射時間)と印加しない時間(紫外線非照
射時間)とその比(即ち、紫外線非照射時間に対する照
射時間の比)を所定の値に設定することが可能なコント
ローラ(紫外線照射制御手段)であり、信号線701を
介して電源100と接続されている。即ち、紫外線ラン
プ5と電源100とで構成された紫外線発生手段は、紫
外線照射制御手段であるコントローラ70によって制御
され、所定の間欠的な紫外線照射を行う
【0035】なお、図1には紫外線ランプ5に紫外線を
間欠照射させるための手段として、電源100とコント
ローラ(紫外線照射制御手段)70を設けたものを示し
たが、連続して出力する電源にタイマーを接続したもの
を設けてもよい。また、作業員による電源スイッチの入
切やコンピュータによる制御など他の方法で紫外線の間
欠照射を実現してもよい。さらに、オゾン供給手段とし
て、図1にはオゾンもしくはオゾン含有気体を被処理水
に溶解させる散気装置3を設けたものを示したが、エジ
ェクタなど他の気液混合装置を用いてもよい。
【0036】次に、図1に示した本実施の形態による水
処理装置の動作について説明する。反応槽4内の被処理
水はオゾン発生器2で発生したオゾンもしくはオゾン含
有気体と接触、混合しつつ、間欠的な紫外線照射を受け
る。上記オゾンもしくはオゾン含有気体は配管2a、散
気装置3を介して反応槽4に導かれる。また、紫外線の
間欠照射はコントローラ(紫外線照射制御手段)70に
制御される電源100により電線100aを介して紫外
線ランプ5への電圧印加/非印加を交互に所定の時間間
隔で繰り返すことにより行われる。
【0037】以上により、紫外線照射時に光反応により
比処理水中においてOHラジカルが生成するだけでな
く、紫外線非照射時には光反応の副生成物である過酸化
水素がオゾンと反応して新たにOHラジカルが生成する
ので、処理対象物質を効率的に分解するという効果を奏
する。図2は、上記実施の形態1の効果を説明するため
の図であり、紫外線の間欠照射を30分間行った場合の
照射/非照射時間比(即ち、紫外線が照射されている時
間と照射されていない時間との比)とTOC除去率との
関係を求めたシミュレーション結果(実線で示す)であ
る。
【0038】なお、図中の点線は、30分間単に連続照
射を行った場合のTOC除去率を示したものである。図
2より、紫外線の照射/非照射時間比が1/4から4の
ときTOC除去率は、紫外線を単に連続照射した場合よ
りも大きく、被処理水中の処理対象物質を効率的に分解
できることが判る。
【0039】さらに、好ましくは、照射/非照射時間比
を1/4から2の間に設定すると、より効率的に処理対
象物質を分解できる。特に、照射/非照射時間比が1/
2のとき、TOC除去率は最高となり、その値は70.
4%であった。なお、図2のシミュレーションでは、紫
外線の照射/非照射時間比を1とするとき、5分間照射
後に5分間非照射というサイクルを30分間、即ち、照
射/非照射のサイクル3回繰り返しているが、他の時間
間隔でも同様の結果を得る。
【0040】図3は、紫外線の照射/非照射時間比が1
のときの照射および非照射それぞれの時間間隔とTOC
除去率との関係を説明するための図である。なお、図中
の点線は、30分間単に連続照射を行った場合のTOC
除去率を示したものである。図に示すように、1回の紫
外線照射時間と非照射時間がそれぞれ1分以上、望まし
くは5分以上の紫外線間欠照射を行えば、紫外線を単に
連続照射する場合よりも効率的に処理対象物質を分解で
きることが判る。なお、ここでは照射/非照射時間比が
1のときの結果のみを示したが、照射/非照射時間比が
他の値の場合でも同様の結果を得る。
【0041】なお、本実施の形態においては、上記した
紫外線の間欠照射条件以外のシミュレーション条件は以
下のとおりである。 処理量 3.2L(L:リットル) 処理時間 30分 オゾンガス流量 1.5L/min オゾンガス濃度 16g/Nm3(Nm3:標準状態での単位体積) 被処理水TOC濃度 5mg/L 紫外線強度 40W(W:ワット)
【0042】また、本実施の形態では、被処理水を回分
処理(即ち、被処理水を反応槽4内に貯留して処理する
こと)する場合について説明したが、図4に示すように
反応槽4からの流出水の一部あるいは全部をポンプ13
を介して配管8cにより再び反応槽4に注入して循環さ
せる循環処理や、被処理水を連続的に流す連続処理に適
用してもよく、同様の効果が期待できる。
【0043】実施の形態2.図5は、実施の形態2によ
る発明を実施するための装置構成を模式的に示す図であ
る。図5において、2はオゾン発生器、3はオゾン発生
器2で発生したオゾンもしくはオゾン含有気体を散気す
るための散気装置であり、オゾン発生器2と散気装置3
とでオゾン供給手段を構成している。また、4は被処理
水を浄化するための反応槽である。散気装置3は反応槽
4に取り付けられており、また、配管2aを介してオゾ
ン発生器2と接続されている。5は紫外線ランプであ
り、反応槽4に取り付けられている。
【0044】8aは被処理水を反応槽4内に流入するた
めの配管、8bは被処理水を反応槽4から流出するため
の配管である。100は紫外線ランプ5の電源であり、
紫外線ランプ5と電源100とで紫外線発生手段が構成
され、電源100は電線100aを介して紫外線ランプ
5と接続されている。6は反応槽4内に取り付けられ、
被処理水の過酸化水素濃度を計測する過酸化水素計であ
り、信号線61を介してコントローラ(紫外線照射制御
手段)71と接続されている。また、コントローラ(紫
外線照射制御手段)71は信号線711を介して電源1
00と接続され、過酸化水素計6の計測結果に基づい
て、電源100の出力を制御する。
【0045】なお、図5には過酸化水素濃度をもとに電
源100を制御するための装置としてコントローラ(紫
外線照射制御手段)71を設けたものを示したが、作業
員による電源スイッチの入切やコンピュータによる制御
など他の方法で過酸化水素濃度による照射時間間隔の制
御を行ってもよい。さらに、散気装置3については実施
の形態1の説明で述べたように、他の気液混合装置を用
いてもよい。また、オゾン供給手段として、オゾン水を
単独で、またはオゾンガス散気と併用して用いてもよ
い。
【0046】次に、図5に示した装置の動作について説
明する。反応槽4内の被処理水は、オゾン発生器2で発
生したオゾンもしくはオゾン含有気体と接触、混合しつ
つ、紫外線照射を受ける。上記オゾンもしくはオゾン含
有気体は配管2a、散気装置3を介して反応槽4内に導
かれる。また、紫外線照射は紫外線照射制御手段である
コントローラ71によって制御される電源100によ
り、電線100aを介して紫外線ランプ5を点灯あるい
は消灯することにより行われる。即ち、電源100が電
圧を出力している間は紫外線ランプ5から紫外線が照射
され、電源100が電圧を出力しなくなると紫外線は照
射されなくなる。
【0047】処理中の過酸化水素濃度は過酸化水素計6
により測定される。測定値は信号線61を介して過酸化
水素計6からコントローラ(紫外線照射制御手段)71
に送られる。コントローラ(紫外線照射制御手段)71
は過酸化水素計6が計測する過酸化水素濃度に基づい
て、紫外線ランプ5の電源100の入り切りを調節す
る。即ち、被処理水中の過酸化水素濃度が所定の上限値
に達すると紫外線ランプの電源100を切り、また、被
処理水中の過酸化水素濃度が所定の下限値に達すると再
び電源100を入れるように信号線711を介してコン
トローラ(紫外線照射制御手段)71から電源101に
制御信号が送られる。
【0048】以上の動作により、紫外線の間欠照射によ
る過酸化水素からOHラジカルへの変換を、比処理水の
過酸化水素濃度に基づいて定量的に制御することによっ
て、過酸化水素が過大に蓄積されるのを防止できるの
で、実施の形態1による発明の効果に加え、さらに効率
的に処理対象物質を分解できるという効果がある。図6
は、本実施の形態2の効果を説明するための図であり、
過酸化水素濃度の上限値とTOC除去率との関係を過酸
化水素濃度の下限値をパラメータとして求めた30分経
過後のシミュレーション結果である。図において、○印
は過酸化水素(H22)濃度の下限値を0.1mg/L
に、△印は過酸化水素(H22)濃度の下限値を1mg
/Lに、また、□印は過酸化水素(H22)濃度の下限
値を4mg/Lに設定した場合を示している。なお、図
中の点線は30分間紫外線を連続照射をした場合のTO
C除去率を示したものである。
【0049】図6より、過酸化水素濃度の下限値は1m
g/L以上に設定すればよいことが判る。さらに、この
とき過酸化水素濃度の上限値は2mg/Lから6mg/
L、好ましくは2mg/Lから4mg/Lに設定すれば
よいことが判る。特に、過酸化水素濃度の下限値を1m
g/L、上限値を3mg/LとしたときTOC除去率は
最高となり、その値は71.6%であった。即ち、実施
の形態1の場合よりも更にTOC除去率が改善されるこ
とが確認できた。
【0050】なお、上記した間欠照射条件以外のシミュ
レーション条件(即ち、処理量、処理時間、オゾンガス
流量、オゾンガス濃度、被処理水TOC濃度、紫外線強
度等)は、実施の形態1と同様である。また、本実施の
形態2では、被処理水を回分処理する場合について説明
したが、実施の形態1の変形例として示した図4のよう
に、ポンプ13を用いて被処理水の一部を循環させる循
環処理や、被処理水を連続的に流す連続処理に適用して
もよく、同様の効果が得られる。
【0051】実施の形態3.図7は、実施の形態3によ
る発明を実施するための装置構成を模式的に示す図であ
る。図7において、2はオゾン発生器、3はオゾン発生
器2で発生したオゾンもしくはオゾン含有気体を散気す
るための散気装置であり、オゾン発生器2と散気装置3
とでオゾン供給手段を構成している。また、4は被処理
水を浄化するための反応槽である。散気装置3は反応槽
4に取り付けられており、また、配管2aを介してオゾ
ン発生器2と接続されている。5は紫外線ランプであ
り、反応槽4に取り付けられている。
【0052】8aは被処理水を反応槽4内に流入するた
めの配管、8bは被処理水を反応槽4から流出するため
の配管である。100は紫外線ランプ5の電源であり、
紫外線ランプ5と電源100とで紫外線発生手段を構成
しており、電源100は電線100aを介して紫外線ラ
ンプ5と接続されている。そして、電源100が電圧を
出力しているときは紫外線ランプ5から紫外線が照射さ
れ、電源100が電圧を出力しなくなると紫外線は非照
射となる。14は反応槽4内に取り付けられたOHラジ
カル濃度計であり、信号線141を介してコントローラ
(紫外線照射制御手段)72と接続されている。また、
紫外線照射制御手段であるコントローラ72は信号線7
21を介して電源100と接続されている。
【0053】なお、図7には被処理水中のOHラジカル
濃度をもとに、電源100の入り切りを制御するための
装置としてコントローラ(紫外線照射制御手段)72を
設けたものを示したが、作業員による電源スイッチの入
切やコンピュータによる制御など他の方法でOHラジカ
ル濃度による照射時間間隔の制御を行ってもよい。さら
に、散気装置3については実施の形態1の説明で述べた
ように、他の気液混合装置を用いてもよい。また、オゾ
ン供給手段として、オゾン水を単独で、またはオゾンガ
ス散気と併用して用いてもよい。
【0054】次に、図7に示した装置の動作について説
明する。反応槽4内の被処理水は、オゾン発生器2で発
生したオゾンもしくはオゾン含有気体と接触、混合しつ
つ、紫外線照射を受ける。上記オゾンもしくはオゾン含
有気体は配管2a、散気装置3を介して反応槽4に導か
れる。また、紫外線照射は電源100により電線100
aを介して紫外線ランプ5を点灯することにより行われ
る。反応槽4内の被処理水のOHラジカル濃度はOHラ
ジカル濃度計14により測定される。
【0055】OHラジカル濃度の測定値は信号線141
を介してOHラジカル濃度計14からコントローラ(紫
外線照射制御手段)72に送られる。コントローラ(紫
外線照射制御手段)72はOHラジカル濃度の変化率を
求めて、これを監視する。そして、紫外線の非照射時に
おいて、OHラジカル濃度がほぼ一定となったとき、即
ち、OHラジカル濃度がほとんど増加せず、その変化率
が所定の値以下になったときに、紫外線ランプ5の電源
100を入れて紫外線ランプ5が紫外線を照射するよう
に、信号線721を介してコントローラ(紫外線照射制
御手段)72から電源100に制御信号が送られる。
【0056】さらに、電源を入れる制御信号を送ってか
ら一定時間後に電源を切る制御信号が信号線721を介
してコントローラ(紫外線照射制御手段)72から電源
100に送られ、紫外線は非照射となる。以上の動作に
より、処理対象物質を分解するOHラジカルを定量的に
制御できるので、実施例1の効果に加え、さらに効率的
に処理対象物質を分解するという効果を奏する。
【0057】何故このような動作が効果的なのかを以下
に説明する。図8は、上述のような紫外線の間欠照射を
30分間行ったときのOHラジカル濃度のシミュレーシ
ョン結果を説明するための図である。なお、上記紫外線
間欠照射条件以外のシミュレーション条件(即ち、処理
量、処理時間、オゾンガス流量、オゾンガス濃度、被処
理水TOC濃度、紫外線強度等)は、実施の形態1と同
様である。
【0058】図において、縦軸はOHラジカル濃度、横
軸は経過時間であり、図中の実線は紫外線を間欠照射し
た場合、点線は紫外線を連続照射した場合を示してい
る。紫外線非照射のときに連続照射の場合に比べてOH
ラジカル濃度が高くなっているが、これは光反応により
紫外線照射中に蓄積した過酸化水素とオゾンとの反応に
より、OHラジカルが効率的に生成されるためである。
しかし、蓄積した過酸化水素が消費されてしまうと、こ
の反応も終わり、OHラジカルもそれ以上生成されなく
なり、OHラジカルの濃度が一定(即ち、変化率が零)
となる。そこで、効率的に処理を行うためには、OHラ
ジカル濃度が増加せず一定となり、その変化率が所定の
値以下になったときに、紫外線ランプ5の電源100を
入れるように(即ち、紫外線ランプ5が紫外線を照射す
るように)制御すればよい。
【0059】なお、上記実施の形態3では、被処理水を
回分処理する場合について説明したが、ポンプを用いて
被処理水の一部を循環させる循環処理や、被処理水を連
続的に流す連続処理に適用してもよく、同様の効果が得
られる。 さらに、上記実施の形態3では、OHラジカ
ル濃度による制御の場合について説明したが、HO2
ジカルなどの他のラジカルや処理対象物質の濃度を用い
て同様の制御を行うことも可能である。
【0060】実施の形態4.図9は、実施の形態4によ
る発明を実施するための装置構成を模式的に示す図であ
る。 図8において、これまでの図と同一の符号を付し
たものは、同一またはこれに相当するものである。図9
において、2はオゾン発生器であり、また、3a、3
b、3c、3dはそれぞれオゾン発生器2で発生したオ
ゾンもしくはオゾン含有気体を散気するための散気装置
であり、オゾン発生器2とこれら散気装置とでオゾン供
給手段を構成している。また、4a、4b、4c、4d
は被処理水を浄化するための第1、第2、第3、第4の
反応槽である。散気装置3a、3b、3c、3dはそれ
ぞれ第1、第2、第3、第4の反応槽4a、4b、4
c、4dに取り付けられており、また、それぞれ配管2
a、2b、2c、2dを介してオゾン発生器2と接続さ
れている。
【0061】5a、5bは紫外線ランプであり、それぞ
れ第1の反応槽4a、第3の反応槽4c内に取り付けら
れている。8aは第1の反応槽4aへ被処理水を流入さ
せるための配管であり、第1の反応槽4aと接続されて
いる。配管8bを介して第1の反応槽4aと第2の反応
槽4bとが接続され、配管8cを介して第2の反応槽4
bと第3の反応槽4cとが接続され、配管8dを介して
第3の反応槽4cと第4の反応槽4dとが接続されてい
る。8eは第4の反応槽4dから処理水を流出させるた
めの配管で、第4の反応槽4dに接続されている。
【0062】101、102はそれぞれ紫外線ランプの
電源であり、それぞれ電線101a、102aを介して
紫外線ランプ5a、5bと接続され、いずれも連続して
電圧を出力する。即ち、第1の反応槽4aおよび第3の
反応槽4c内に取り付けられた紫外線ランプ5a、5b
は連続して紫外線を照射する。なお、散気装置3a、3
b、3c、3dについては、実施の形態1ので述べたよ
うに、他の気液混合装置を用いてもよい。また、オゾン
供給手段として、オゾン水を単独で、またはオゾンガス
散気と併用して用いてもよい。
【0063】次に、図9に示した装置の動作について説
明する。被処理水は配管8aから流入し、第1の反応槽
4a、配管8b、第2の反応槽4b、配管8c、第3の
反応槽4c、配管8d、第4の反応槽4dを順に経て、
最後に配管8eを通って流出する。この間、紫外線照射
部(即ち、紫外線照射反応槽)である第1の反応槽4a
および第3の反応槽4cでは、オゾン発生器2で発生さ
せたオゾンもしくはオゾン含有気体をそれぞれ配管2
a、2cを介して散気装置3a、3cに導き、被処理水
に溶解させながら電源101、102によりそれぞれ電
線101a、102aを介して紫外線ランプ5a、5b
を点灯させて紫外線を連続して照射する。
【0064】一方、紫外線非照射部(即ち、紫外線非照
射反応槽)である第2の反応槽4bおよび第4の反応槽
4dでは、オゾン発生器2で発生させたオゾンもしくは
オゾン含有気体をそれぞれ配管2b、2dを介して散気
装置3b、3dに導き、被処理水にオゾンもしくはオゾ
ン含有気体を溶解させる処理のみを行う。以上により、
紫外線照射部(紫外線照射反応槽)では光反応によりO
Hラジカルが生成し、さらに、その下流の紫外線非照射
部(紫外線非照射反応槽)では、光反応の副生成物であ
る過酸化水素がオゾンと反応して新たにOHラジカルが
生成するので、実施の形態1乃至4で示したような紫外
線発生手段を制御する紫外線照射制御手段(コントロー
ラ)を設けなくても、処理対象物質を効率的に分解する
という効果を奏する。
【0065】図10は、本実施の形態4の効果を説明す
るための図であり、照射部/非照射部滞留時間比、即
ち、紫外線照射部の滞留時間と非照射部の滞留時間との
比と、TOC除去率との関係を求めたシミュレーション
結果である。図中の点線は紫外線連続照射の場合のTO
C除去率を示したものである。なお、紫外線照射部の滞
留時間とは、被処理水が第1の反応槽4aあるいは第3
の反応槽4cに滞留する時間であり、非照射部の滞留時
間とは、被処理水が第2の反応槽4bあるいは第4の反
応槽4dに滞留する時間である。図10より、照射部/
非照射部滞留時間比が1/4から4のときTOC除去率
は連続照射の場合よりも明らかに大きく、処理対象物質
を効率的に分解できることが判る。さらに、好ましくは
照射部/非照射部滞留時間比を1/4から2の間にする
と、より効率的に処理対象物質を分解てきることが判
る。なお、これら各反応槽における比処理水の滞留時間
は、反応槽の内容積や比処理水の流量/流速等を適宜定
めることにより所望の値に設定できる。
【0066】なお、図10に示したシミュレーションで
は、照射部/非照射部滞留時間比を1とするとき滞留時
間5分の照射部(紫外線照射反応槽)と滞留時間5分の
非照射部(紫外線非照射反応槽)をそれぞれ2個ずつ設
けているが、全体の滞留時間が同じであり照射部/非照
射部滞留時間比が1であれば、他の滞留時間でも同様の
結果を得る。即ち、実施の形態1の図3で説明したよう
に、照射部滞留時間(非照射部滞留時間)が1分以上、
望ましくは5分以上あれば、紫外線を連続照射する場合
よりも効率的に処理対象物質を分解するという効果を奏
する。
【0067】また、図9では紫外線照射部となる反応槽
(即ち、紫外線ランプを取り付けた反応槽)と紫外線照
射部(即ち、紫外線ランプを取り付けていない反応槽)
とがそれぞれ2個ずつ設けた場合が示されているが、こ
れに拘るものではなく、少なくとも1個ずつ以上設けて
あればよい。また、上記実施の形態4では、連続処理
(即ち、被処理水を第1の反応槽4aから第4の反応槽
4dへと順次連続的に流入しながら浄化処理を行うこ
と)を行うものについて説明したが、ポンプを用いて被
処理水の一部を循環させる循環処理に適用してもよく、
同様の効果がある。
【0068】実施の形態5.図11は、実施の形態5に
よる発明を実施するための装置構成を模式的に示す図で
ある。図11において、2はオゾン発生器、3a、3
b、3c、3dはオゾン発生器2で発生したオゾンもし
くはオゾン含有気体を散気するための散気装置であり、
オゾン発生器2とこれら散気装置とでオゾン供給手段を
構成している。また、4a、4b、4c、4dは被処理
水を浄化するための第1、第2、第3および第4の反応
槽である。散気装置3a、3b、3c、3dは、それぞ
れ第1、第2、第3、第4の反応槽に取り付けられてお
り、また、それぞれ配管2a、2b、2c、2dを介し
てオゾン発生器2と接続されている。5は第1の反応槽
4aに取り付けられた紫外線ランプである。
【0069】本実施の形態による装置が最も特徴とする
ところは、図11に示すように第1の反応槽4aの外側
に紫外線を透過する透光性仕切9によって隔てられた第
3の反応槽4cを第1の反応槽4aと一体的に配設した
点にある。即ち、第1の反応槽4aと第3の反応槽4c
は透光性仕切9を介して一体的に構成されている。従っ
て、第1の反応槽4a内に取り付けられた紫外線ランプ
5から照射される紫外線は、透光性仕切9を透過して同
時に第3の反応槽4cの内部も照射することができる。
【0070】8aは被処理水を装置に流入させるための
配管で、第1の反応槽4aと接続されている。第1の反
応槽4aは配管8bを介して第2の反応槽4bと、第2
の反応槽4bは配管8cを介して第1の反応槽4aの外
側部分に配設された第3の反応槽4cと、第3の反応槽
4cは配管8dを介して第4の反応槽4dと接続されて
いる。また、8eは処理水を流出させるための配管で、
反応槽4dと接続されている。101は紫外線ランプ5
の電源であり、電線101aを介して紫外線ランプ5と
接続されている。なお、散気装置3a、3b、3c、3
dについては実施の形態1の説明で述べたように、他の
気液混合装置を用いてもよい。また、オゾン供給手段と
して、オゾン水を単独で、またはオゾンガス散気と併用
して用いてもよい。
【0071】次に、図11に示した装置の動作について
説明する。被処理水は配管8aから流入し、第1の反応
槽4a、配管8b、第2の反応槽4b、配管8c、第3
の反応槽4c、配管8d、第4の反応槽4dを順に経て
配管8eを通って流出する。この間、紫外線照射部(即
ち、紫外線照射反応槽)である第1の反応槽4aでは、
オゾン発生器2で発生させたオゾンもしくはオゾン含有
気体を配管2aを介して散気装置3aに導き被処理水に
溶解させながら、紫外線ランプ5の電源101により電
線101aを介して紫外線ランプ5を常時連続点灯させ
て、被処理水に紫外線が照射されると同時に、もう一つ
の紫外線照射部(即ち、紫外線照射反応槽)である第3
の反応槽4cでも、オゾン発生器2で発生させたオゾン
もしくはオゾン含有気体を配管2cを介して散気装置3
cに導き被処理水に溶解させながら、透光性仕切9を透
過してきた紫外線が被処理水に照射それる。
【0072】一方、紫外線非照射部(即ち、紫外線非照
射反応槽)である第2および第4の反応槽4b、4dで
は、オゾン発生器2で発生させたオゾンもしくはオゾン
含有気体をそれぞれ配管2b、2dを介して散気装置3
b、3dに導き被処理水に溶解させる処理のみを行う。
なお、前述の実施の形態4において図10を用いて説明
したように、照射部/非照射部滞留時間比を1/4から
4のとき、TOC除去率は大きく大きくなるので、処理
対象物質を効率的に分解できる。さらに、好ましくは照
射部/非照射部滞留時間比を1/4から2の間にする
と、より効率的に処理対象物質を分解できる。
【0073】以上のように、本実施の形態による装置
は、実施の形態4による効果に加えて、さらに、透光性
仕切9を設けて2つの紫外線照射部(即ち、第1の反応
槽4aと第3の反応槽4c)を一体的に構成し、1つの
紫外線ランプ5により両方の紫外線照射部を紫外線照射
する構成としたので、装置を小型化、かつ、安価に実現
できという効果を奏する。また、本実施の形態5では、
連続処理を行うものについて説明したが、ポンプを用い
て被処理水の一部あるいは全部を循環させる循環処理に
適用してもよく、同様の効果がある。
【0074】実施の形態6.図12は、実施の形態6に
よる発明を実施するための装置構成を模式的に示す図で
ある。図12において、2はオゾン発生器、3a、3
b、3c、3dはオゾン発生器2で発生したオゾンもし
くはオゾン含有気体を散気するための散気装置であり、
オゾン発生器2とこれら散気装置とでオゾン供給手段を
構成している。40は被処理水を浄化するための反応槽
であり、被処理水が流れる方向に所定の長さ(即ち、被
処理水を連続的に流しながら処理対象物質を浄化するの
に十分な長さ)を有している。散気装置3a、3b、3
c、3dは反応槽40に取り付けられており、それぞれ
配管2a、2b、2c、2dを介してオゾン発生器2と
接続されている。50は長尺の紫外線ランプであり、被
処理水が流れる方向に沿って反応槽40内に取り付けら
れている。
【0075】101は紫外線ランプの電源であり、電線
101aを介して紫外線ランプ50と接続され、紫外線
ランプ50を連続点灯する。10aおよび10bは紫外
線ランプ50の外部を覆って、紫外線を透過しないよう
にした遮光部であり、遮光部10a、10bで覆われた
部分は紫外線の非照射部となる。即ち、長尺の紫外線ラ
ンプ50は、その長手方向(即ち、被処理水が反応槽内
を流れる方向)に、複数の遮光部によって紫外線照射部
と紫外線非照射部が交互に形成されている。そして、散
気装置3aと3cは、紫外線照射部(即ち、紫外線ラン
プ50が遮光部によって覆われていない部位)に対応す
る位置に配置され、散気装置3bと3dは非照射部(即
ち、遮光部で覆われている部位)に対応する位置に配置
されている。
【0076】配管8aは被処理水を反応槽40に流入さ
せるための配管、8bは反応槽40から処理水を流出さ
せるための配管である。なお、散気装置3a、3b、3
c、3dについては実施の形態1の説明で述べたよう
に、他の気液混合装置を用いてもよい。また、オゾン供
給手段として、オゾン水を単独で、またはオゾンガス散
気と併用して用いてもよい。
【0077】次に、図12に示した装置の動作について
説明する。被処理水は配管8aから反応槽40に流入
し、配管8bから流出する。反応槽40中の被処理水
は、オゾン発生器2で発生したオゾンもしくはオゾン含
有気体と接触、混合しつつ、紫外線照射を受ける。上記
オゾンもしくはオゾン含有気体は、配管2a、2b、2
c、2d、散気装置3a、3b、3c、3dを介して反
応槽40に導かれる。また、紫外線照射は紫外線ランプ
の電源101により電線101aを介して紫外線ランプ
5を連続点灯させることにより行われる。このとき、遮
光部10a、10bの周辺を通過する被処理水には紫外
線は照射されない。
【0078】以上により、反応槽40に流入した被処理
水が紫外線ランプ50の露出部の周辺を通過する際には
光反応によりOHラジカルが生成し、さらに、紫外線ラ
ンプ50の遮光部10a、10bの周辺を通過する際に
は、光反応の副生成物である過酸化水素がオゾンと反応
して新たにOHラジカルが生成するので、実施の形態4
と同様に処理対象物質を効率的に分解するという効果を
奏する。さらに、実施の形態4の効果に加えて、反応槽
が1つであり、かつ、紫外線ランプも1本でよいため
に、装置の構成が簡単になり、コンパクトかつ安価に製
作できるという効果を奏する。
【0079】実施の形態4で図10を用いて説明したよ
うに、照射部/非照射部滞留時間比、即ち、紫外線ラン
プ露出部/遮光部長さ比が1/4から4のときTOC除
去率は大きくなるので、処理対象物質を効率的に分解で
きる。さらに、好ましくは1/4から2の間にすると、
より効率的に処理対象物質を分解できる。なお、上記実
施の形態6では、紫外線ランプ50の露出部と遮光部を
それぞれ2箇所ずつ設けたものを示したが、紫外線ラン
プ露出部と遮光部をそれぞれ少なくとも1箇所上設けれ
ば、同様の効果がある。
【0080】また、露出部/遮光部長さ比を重に変更で
きる紫外線ランプ(即ち、遮光部の長さや位置を容易に
変更できる紫外線ランプ)を用いれば、被処理水の水質
や目標水質に対して柔軟に対応できる。また、上記実施
の形態6では、装置を横向き、即ち、紫外線ランプが水
平となるように設置したものを示したが、装置を縦置き
にして、散気装置を一つにしてもよい。また、上記実施
の形態6では、連続処理を行うものについて説明した
が、ポンプを用いて被処理水の一部を循環させる循環処
理に適用してもよく、同様の効果がある。
【0081】実施の形態7.図13は、実施の形態7に
よる発明を実施するための装置構成を模式的に示す図で
ある。図13において、2はオゾン発生器、3a、3
b、3c、3dはオゾン発生器2で発生したオゾンもし
くはオゾン含有気体を散気するための散気装置であり、
オゾン発生器2とこれら散気装置とでオゾン供給手段を
構成している。また、4a、4b、4c、4dは被処理
水を浄化するための第1、第2、第3、第4の反応槽で
あり、散気装置3a、3b、3c、3dはそれぞれ第
1、第2、第3、第4の反応槽4a、4b、4c、4d
に取り付けられており、また、それぞれ配管2a、2
b、2c、2dを介してオゾン発生器2と接続されてい
る。
【0082】8aは被処理水を流入させるための配管
で、第1の反応槽4aと接続されている。第1の反応槽
4aは配管8bを介して第2の反応槽4bと、第2の反
応槽4bは配管8cを介して第3の反応槽4cと、第3
の反応槽4cは配管8dを介して第4の反応槽4dと接
続されている。また、8eは処理水を流出させるための
配管で、第4の反応槽4dと接続されている。5a、5
bは紫外線ランプであり、それぞれ第1の反応槽4a、
第3の反応槽4cに取り付けられている。
【0083】101、102は電源であり、それぞれ電
線101a、102aを介して紫外線ランプ5a、5b
と接続され、紫外線ランプ5a、5bを連続点灯する。
6a、6b、6c、6dはそれぞれ過酸化水素計であっ
て、過酸化水素計6a、6b、6c、6dはそれぞれ第
1、第2、第3、第4の反応槽4a、4b、4c、4d
に取り付けられており、信号線6a1、6b1、6c
1、6d1を介してコントローラ(可動堰制御手段)7
1a、71b、71c、71dと接続されている。
【0084】また、可動堰制御手段であるコントローラ
71a、71b、71c、71dはそれぞれ、信号線7
1a1、71b1、71c1、71d1を介してモータ
12a、12b、12c、12dと接続されている。さ
らに、モータ12a、12b、12c、12dは、それ
ぞれ信号線12a1、12b1、12c1、12d1を
介して可動堰11a、11b、11c、11dと接続さ
れている。そして、可動堰11a、11b、11c、1
1dは、それぞれ第1、第2、第3、第4の反応槽4
a、4b、4c、4dに取り付けられている。
【0085】なお、図13には過酸化水素濃度に基づい
て可動堰堰高を制御するための装置としてコントローラ
(可動堰制御手段)71a、71b、71c、71dと
モータ12a、12b、12c、12dを設けたものを
示したが、作業員による調節やコンピュータによる制御
など他の方法で堰高の制御を行ってもよい。さらに、散
気装置3a、3b、3c、3dについては実施の形態1
の説明で述べたように、他の気液混合装置を用いてもよ
い。また、オゾン供給手段として、オゾン水を単独で、
またはオゾンガス散気と併用して用いてもよい。
【0086】次に、図13に示した装置の動作について
説明する。被処理水の流れ、および紫外線照射部(即
ち、紫外線が照射される反応槽4a、4c)と紫外線非
照射部(即ち、紫外線が照射されない反応槽4b、4
c)における反応については、前述の実施の形態4で説
明したものとほぼ同じであるが、本実施の形態における
装置は各反応槽内で被処理水の過酸化水素濃度を測定
し、その濃度が予め定められた値となるように可動堰の
堰高を制御し、滞留時間を調節することを特徴とするも
のである。即ち、、反応槽4a、4b、4c、4d内の
被処理水の過酸化水素濃度は、それぞれ過酸化水素計6
a、6b、6c、6dにより測定される。その測定値
は、それぞれ信号線6a1、6b1、6c1、6d1を
介して過酸化水素計6a、6b、6c、6dから可動堰
制御手段であるコントローラ71a、71b、71c、
71dに送られる。
【0087】コントローラ(可動堰制御手段)71a、
71cに伝えられた過酸化水素濃度(即ち、紫外線照射
部である第1の反応槽4aおよび第3の反応槽4c内の
被処理水の過酸化水素濃度)が予め定められた値よりも
大きい場合は、紫外線非照射部(第1の反応槽4aおよ
び第3の反応槽4c)での過酸化水素の消費、即ち、O
Hラジカルの生成を促すために、それぞれコントローラ
(可動堰制御手段)71a、71cから可動堰11a、
11cの堰高を下げるようにモータ12a、12cに信
号線71a1、71c1を介して制御信号が送られる。
逆に、第1の反応槽4aおよび第3の反応槽4cの過酸
化水素濃度が予め定められた値よりも小さい場合は、可
動堰11a、11cの堰高を上げるように制御信号が送
られる。
【0088】また、コントローラ(可動堰制御手段)7
1b、71dに伝えられた過酸化水素濃度、即ち、紫外
線非照射部(即ち、第2の反応槽4bおよび第4の反応
槽4d)の過酸化水素濃度が予め定められた値よりも大
きい場合は、過酸化水素とオゾンとを十分反応させてO
Hラジカルを生成させるために、それぞれコントローラ
71b、71dから可動堰11b、11dの堰高を上げ
るようにモータ12b、12dに信号線71b1、71
d1を介して制御信号が送られる。逆に、第2の反応槽
4bおよび第4の反応槽4dの過酸化水素濃度が予め定
められた値よりも小さい場合は、可動堰11b、11d
の堰高を下げるように制御信号が送られる。
【0089】なお、モータ12a、12b、12c、1
2dは、それぞれ可動堰制御手段であるコントローラ7
1a、71b、71c、71dから送られてきた制御信
号によって、発生動力を調節する。モータ12a、12
b、12c、12dの発生動力はそれぞれ信号線12a
1、12b1、12c1、12d1を介して可動堰11
a、11b、11c、11dに伝えられ、堰高が調節さ
れる。以上の動作により、各反応槽内の比処理水中で発
生する過酸化水素を定量的に制御して過酸化水素が過大
に蓄積することを防止できるので、実施の形態4の効果
に加え、さらに効率的に処理対象物質を分解することが
できる。
【0090】図14は、本実施の形態7による装置の効
果を説明するための図であり、紫外線照射部(即ち、紫
外線照射反応槽)の過酸化水素濃度とTOC除去率との
関係を紫外線非照射部の過酸化水素濃度をパラメータと
して求めたシミュレーション結果(30分間の)であ
る。なお、図中の点線は30分間紫外線を連続照射した
場合のTOC除去率を示したものである。図14より、
紫外線非照射部(即ち、第2の反応槽4bおよび第4の
反応槽4d)の過酸化水素濃度は1mg/Lとするとよ
い。さらに、このとき紫外線照射部(即ち、第1の反応
槽4aおよび第3の反応槽4c)の過酸化水素濃度は2
mg/Lから6mg/L、好ましくは2mg/Lから4
mg/Lとすればよい。つまり、過酸化水素濃度がこの
範囲にあるように、それぞれの可動堰の堰高を制御すれ
ばよいことが判る。
【0091】なお、本実施の形態7では、紫外線照射反
応槽と紫外線非照射反応槽を交互にそれぞれ2個ずつ設
けたものを示したが、紫外線照射反応槽と紫外線非照射
反応槽をそれぞれ少なくとも1個づつ以上設ければ、同
様の効果がある。また、本実施の形態7では、連続処理
を行うものについて説明したが、ポンプを用いて被処理
水の一部を循環させる循環処理に適用してもよく、同様
の効果がある。また、本実施の形態7では、紫外線照射
部、非照射部の全てで過酸化水素濃度による堰高の調節
を行うものについて説明したが、一部分のみの調節を行
ってもほぼ同等の効果がある。
【0092】実施の形態8.図15は、実施の形態8に
よる発明を実施するための装置構成を模式的に示す図で
ある。図15において、2はオゾン発生器、3a、3
b、3c、3dはオゾン発生器2で発生したオゾンもし
くはオゾン含有気体を散気するための散気装置であり、
オゾン発生器2とこれら散気装置とでオゾン供給手段を
構成している。4a、4b、4c、4dは被処理水を浄
化するための第1、第2、第3、第4の反応槽であり、
散気装置3a、3b、3c、3dは第1、第2、第3、
第4の反応槽4a、4b、4c、4dにそれぞれ取り付
けられており、また、それぞれ配管2a、2b、2c、
2dを介してオゾン発生器2と接続されている。5a、
5bは紫外線ランプであり、それぞれ第1の反応槽4
a、第3の反応槽4cに取り付けられている。
【0093】8aは被処理水を流入させるための配管
で、反応槽4aと接続されている。第1の反応槽4aは
配管8bを介して第2の反応槽4bと、第2の反応槽4
bは配管8cを介して第3の反応槽4cと、第3の反応
槽4cは配管8dを介して第4の反応槽4dと接続され
ている。8eは処理水を流出させるための配管で、第4
の反応槽4dと接続されている。101および102は
紫外線ランプ5a、5bを連続点灯させるための電源で
あり、それぞれ電線101a、102aを介して紫外線
ランプ5a、5bと接続されている。
【0094】14bおよび14dはOHラジカル濃度計
であって、OHラジカル濃度計14b、14dは、それ
ぞれ第2の反応槽4b、第4の反応槽4dに取り付けら
れており、信号線14b1、14d1を介してコントロ
ーラ(可動堰制御手段)72b、72dと接続されてい
る。また、可動堰制御手段であるコントローラ72b、
72dは、それぞれ信号線72b1、72d1を介して
モータ12b、12dと接続されている。さらに、モー
タ12b、12dはそれぞれ、信号線12b1、12d
1を介して可動堰11b、11dと接続されている。
【0095】なお、可動堰11b、11dはそれぞれ第
2の反応槽4b、第4の反応槽4dに取り付けられてい
る。また、図15にはOHラジカル濃度に基づいて、可
動堰堰高を制御するための装置としてコントローラ(可
動堰制御手段)72b、72dとモータ12b、12d
を設けたものを示したが、作業員による調節やコンピュ
ータによる制御など他の方法で可動堰の堰高の制御を行
ってもよい。さらに、散気装置3a、3b、3c、3d
については実施の形態1の説明で述べたように、他の気
液混合装置を用いてもよい。また、オゾン供給手段とし
て、オゾン水を単独で、またはオゾンガス散気と併用し
て用いてもよい。
【0096】次に、図15に示した装置の動作について
説明する。被処理水の流れおよび紫外線照射部、非照射
部における反応については、前述の実施の形態4で説明
したものとほぼ同じであるが、本実施の形態による装置
は紫外線非照射部(即ち、紫外線非照射反応槽)である
第2の反応槽4bおよび第4の反応槽4d内のOHラジ
カル濃度を測定し、測定されたOHラジカル濃度の変化
率に基づいて可動堰の堰高を制御し、比処理水の滞留時
間を調節することを特徴とするものである。即ち、第
2、第4の反応槽4b、4d中の被処理水のOHラジカ
ル濃度はそれぞれOHラジカル濃度計14b、14dに
より測定される。その測定値は、それぞれ信号線14b
1、14d1を介してOHラジカル濃度計14b、14
dから可動堰制御手段としてのコントローラ72b、7
2dに送られる。
【0097】コントローラ(即ち、可動堰制御手段)7
2b、72dはOHラジカル濃度の変化率を求めて、こ
れを監視する。コントローラ72b、72dで求められ
た変化率、即ち、紫外線非照射部(即ち、紫外線非照射
反応槽)4b、4d内のOHラジカル濃度の変化率が正
の場合(即ち、OHラジカル濃度が増加している場合)
は、紫外線非照射部内でのOHラジカルの生成を促すた
めに、それぞれコントローラ(可動堰制御手段)72
b、72dから可動堰11b、11dの堰高を上げるよ
うにモータ12b、12dに信号線72b1、72d1
を介して制御信号が送られる。逆に、変化率が零または
負の場合は、可動堰11b、11dの堰高を下げるよう
に制御信号が送られる。なお、モータ12b、12d
は、それぞれコントローラ(可動堰制御手段)72b、
72dから送られてきた制御信号によって発生動力を調
節する。モータ12b、12dの発生動力はそれぞれ信
号線12b1、12d1を介して可動堰11b、11d
に伝えられ、堰高が調節される。
【0098】以上の動作により、処理対象物質を分解す
るOHラジカルの濃度変化を定量的に計測して、紫外線
非照射反応槽における比処理水の滞留時間を制御できる
ので、実施の形態4の効果に加え、さらに効率的に処理
対象物質を分解できる。何故このような動作が効果的な
のかは、実施の形態3の図8で説明した理由と同様であ
り、紫外線非照射反応槽内の非処理水のOHラジカル濃
度が一定(即ち、OHラジカルが増加しなくなった)に
なると、速やかに比処理水を紫外線照射反応槽に導くの
で、比処理水が無駄に紫外線非照射反応槽内に滞留する
ことが防止でき、効果的に処理対象物質を分解できるか
らである。なお、本実施の形態8では、紫外線照射部と
非照射部をそれぞれ2個ずつ交互に設けたものを示した
が、紫外線照射部と非照射部をそれぞれ少なくとも1個
以上設ければ、同様の効果がある。
【0099】また、本実施の形態8では、連続処理を行
うものについて説明したが、ポンプを用いて被処理水の
一部を循環させる循環処理に適用してもよく、上記実施
の形態8と同様の効果がある。また、本実施の形態8で
は、複数の紫外線非照射部(即ち、紫外線ランプが取付
られていない反応槽)の全てにおいて、OHラジカル濃
度に基づいて可動堰の堰高の調節を行うものについて説
明したが、一部分のみの調節を行ってもほぼ同等の効果
がある。さらに、本実施の形態8では、OHラジカル濃
度による制御について説明したが、HO2ラジカルなど
の他のラジカルや処理対象物質の濃度を用いて同様の制
御を行うことも可能である。
【0100】実施の形態9.図16は、実施の形態9に
よる発明を実施するための装置構成を模式的に示す図で
ある。図16において、2はオゾン発生器、3a、3b
はオゾン発生器2で発生したオゾンもしくはオゾン含有
気体を散気するための散気装置であり、オゾン発生器2
とこれら散気装置とでオゾン供給手段を構成している。
4a、4bは被処理水を浄化するための第1および第2
の反応槽であり、散気装置3a、3bはそれぞれ第1の
反応槽4aおよび第2の反応槽4bに取り付けられてお
り、また、配管2a、2bを介してオゾン発生器2と接
続されている。5は紫外線ランプであり、第1の反応槽
4aに取り付けられている。配管8aは被処理水を流入
させるためのもので、第1の反応槽4aと接続されてい
る。配管8bは被処理水を流出させるためのもので、第
2の反応槽4bと接続されている。
【0101】また配管8bと接続されている配管8c
は、配管8bから流出水を引き抜くためのもので、ポン
プ13を介して第2の反応槽4bと接続されている。な
お、ポンプ13は第1の反応槽4aおよび第2の反応槽
4bの間で被処理水を循環させる機能を有しているので
被処理水循環手段とも称することとする。第2の反応槽
4bと接続されている配管8dは第2の反応槽4bから
の流出水を配管8aに戻すためのもので、配管8aに接
続されている。101は紫外線ランプの電源であり、電
線101aを介して紫外線ランプ5と接続され、紫外線
ランプ5を連続点灯する。即ち、紫外線ランプ5と電源
101とで紫外線発生手段を構成している。さらに、散
気装置3a、3bについては実施の形態1の説明で述べ
たように、他の気液混合装置を用いてもよい。また、オ
ゾン供給手段として、オゾン水を単独で、またはオゾン
ガス散気と併用して用いてもよい。
【0102】次に、図16に示した装置の動作について
説明する。被処理水は配管8aから紫外線照射部である
第1の反応槽4aに流入し、配管8bから流出する。こ
のとき、第1の反応槽4aからの流出水の一部がポンプ
13(被処理水循環手段)によって配管8cを通って引
き抜かれ、紫外線非照射部(即ち、紫外線非照射反応)
である第2の反応槽4bに流入する。そして、第2の反
応槽4bからの流出水が配管8dを通って配管8aに戻
され、配管8aに戻された被処理水は再び紫外線照射部
である第1の反応槽4aに流入する。なお、紫外線照射
部である第1の反応槽4aおよび紫外線非照射部である
第2の反応槽4bでの動作および反応は、実施の形態4
で説明したものとほぼ同じである。
【0103】以上のように、本実施の形態においては、
被処理水を第1および第2の反応槽4a、4b間で循環
させることによって、被処理水に対する紫外線の間欠照
射が繰り返し実現できるため、実施の形態4の効果に加
えて、装置がコンパクトになる(即ち、反応槽が2つで
済む)という効果を奏する。このときの引き抜き流量
は、実施の形態4で図10を用いて説明したように、照
射部/非照射部滞留時間比が1/4から4になるように
調節すれば、TOC除去率は大きく、処理対象物質を効
率的に分解できる。
【0104】なお、本実施の形態9では、連続処理を行
うものについて説明したが、被処理水を回分処理(被処
理水を一時反応槽に貯留して処理すること)する場合に
適用してもよく、同様の効果がある。また、本実施の形
態9では、紫外線照射部からの流出水の一部を紫外線非
照射部に導くものについて説明したが、逆に非照射部か
らの流出水の一部を紫外線照射部に導くものでもよく、
同様の効果がある。さらに、被処理水の水質や目標水質
に応じてポンプ13による引き抜き流量を変えると、被
処理水が紫外線照射部、非照射部を循環する速度を調節
することができるので、柔軟な対応が可能である。
【0105】実施の形態10.図17は、実施の形態1
0による発明を実施するための装置構成を模式的に示す
図である。図17において、2はオゾン発生器、3a、
3bはオゾン発生器2で発生したオゾンもしくはオゾン
含有気体を散気するための散気装置であり、オゾン発生
器2とこれら散気装置でおぞん供給手段を構成してい
る。4a、4bは被処理水を浄化するための第1および
第2の反応槽であり、散気装置3a、3bはそれぞれ第
1および第2の反応槽4a、4bに取り付けられてお
り、また、配管2a、2bを介してオゾン発生器2と接
続されている。配管8aは被処理水を流入させるための
もので、第1の反応槽4aと接続されている。配管8b
は被処理水を流出させるためのもので、第1の反応槽4
aと接続されている。
【0106】また、配管8bと接続されている配管8c
は、配管8bから流出水を引き抜くためのもので、ポン
プ(被処理水循環手段)13を介して第2の反応槽4b
と接続されている。第2の反応槽4bと接続されている
配管8dは第2の反応槽4bからの流出水を配管8aに
戻すためのもので、配管8aに接続されている。5は紫
外線ランプであり、反応槽4aに取り付けられている。
また、101は紫外線ランプの電源であり、電線101
aを介して紫外線ランプ5と接続され、紫外線ランプ5
を連続点灯する。
【0107】6aおよび6bは、過酸化水素計であっ
て、過酸化水素計6a、6bはそれぞれ第1および第2
の反応槽4a、4bに取り付けられている。また、それ
ぞれ信号線6a1、6b1を介してコントローラ(ポン
プ制御手段)73と接続されている。コントローラ(ポ
ンプ制御手段)73は信号線731を介してポンプ(被
処理水循環手段)13に接続されている。なお、散気装
置3a、3bについては実施の形態1の説明で述べたよ
うに、他の気液混合装置を用いてもよい。また、オゾン
供給手段として、オゾン水を単独で、またはオゾンガス
散気と併用して用いてもよい。
【0108】次に、図17に示した装置の動作について
説明する。被処理水の流れ、および紫外線照射部である
第1の反応槽4aと非照射部である第2の反応槽4bに
おける反応については、実施の形態9で説明したものと
ほぼ同じであるが、本実施の形態による装置はで紫外線
照射部である第1の反応槽4aおよび非照射部である第
2の反応槽4bの過酸化水素濃度によりポンプ(被処理
水循環手段)13の引き抜き流量を制御することを特徴
とするものである。即ち、第1、第2の反応槽4a、4
b中の過酸化水素濃度は、それぞれ過酸化水素計6a、
6bにより測定される。過酸化水素計6a、6bによる
測定値は信号線6a1、6b1を介してコントローラ
(ポンプ制御手段)73に送られる。
【0109】コントローラ(ポンプ制御手段)73に伝
えられた紫外線照射部である第1の反応槽4aの過酸化
水素濃度が予め定められた値よりも大きい場合は、紫外
線非照射部(即ち、紫外線非照射反応)である第2の反
応槽での過酸化水素の消費、即ち、OHラジカルの生成
を促すために、ポンプ(被処理水循環手段)13の流量
を大きくするように、コントローラ(ポンプ制御手段)
73からポンプ(被処理水循環手段)13に信号線73
1を介して制御信号が送られる。逆に、過酸化水素濃度
が予め定められた値よりも小さい場合は、ポンプ(被処
理水循環手段)13の流量を小さくするように制御信号
が送られる。
【0110】また、コントローラ(ポンプ制御手段)7
3に伝えられた紫外線非照射部(即ち、紫外線非照射反
応槽)である第2の反応槽4bの過酸化水素濃度が予め
定められた値よりも大きい場合は、過酸化水素とオゾン
とを十分反応させてOHラジカルを生成させるために、
ポンプ(被処理水循環手段)13の流量を小さくするよ
うにコントローラ(ポンプ制御手段)73からポンプ
(被処理水循環手段)13に信号線731を介して制御
信号が送られる。逆に、過酸化水素濃度が予め定められ
た値よりも小さい場合はポンプ(被処理水循環手段)の
流量を大きくするように制御信号が送られる。なお、紫
外線照射部である第1の反応槽4aの過酸化水素濃度が
予め定められた値よりも大きく、非照射部である第2の
反応槽4bの過酸化水素濃度も予め定められた値よりも
大きいような場合、ポンプ(被処理水循環手段)13に
伝える制御信号が矛盾するが、このときはより目標値と
の差が大きい方を優先して調節を行う。
【0111】以上の動作により、反応槽内において過酸
化水素が過大に蓄積されるのを防止し、過酸化水素から
OHラジカルへの変換を定量的に制御できるので、実施
の形態9の効果に加え、さらに効率的に処理対象物質を
分解できる。なお、このときのポンプ(被処理水循環手
段)13による引き抜き流量は、実施の形態7において
図14を用いて説明したように、紫外線照射部(即ち、
第1の反応槽4a)の過酸化水素濃度が1mg/L、紫
外線非照射部(即ち、第2の反応槽4b)の過酸化水素
濃度が2mg/Lから6mg/L、好ましくは2mg/
Lから4mg/Lの間になるように調節すれば、TOC
除去率は連続照射の場合よりも大きく、処理対象物質を
効率的に分解するという効果を奏する。
【0112】このとき、紫外線照射部と非照射部の両方
の過酸化水素濃度を目標値にすることが難しければ、紫
外線照射部の過酸化水素濃度のみ、または非照射部の過
酸化水素濃度のみによる制御を行ってもよい。なお、本
実施の形態10では、連続処理を行うものについて説明
したが、被処理水を回分処理する場合に適用してもよ
く、同様の効果がある。また、本実施の形態では紫外線
照射部(即ち、第1の反応槽4a)からの流出水の一部
を紫外線非照射部(即ち、第2の反応槽4b)に導くも
のについて説明したが、逆に、非照射部からの流出水の
一部を紫外線照射部に導くものでもよく、同様の効果が
ある。
【0113】実施の形態11.図18は、実施の形態1
1による発明を実施するための装置構成を模式的に示す
図である。図18において、2はオゾン発生器、3a、
3bはオゾン発生器2で発生したオゾンもしくはオゾン
含有気体を散気するための散気装置であり、オゾン発生
器2とこれら散気装置とでオゾン供給手段を構成てして
いる。4a、4bは被処理水を浄化するための第1およ
び第2の反応槽であり、散気装置3a、3bはそれぞれ
第1および第2の反応槽4a、4bに取り付けられてお
り、また、配管2a、2bを介してオゾン発生器2と接
続されている。配管8aは被処理水を流入させるための
もので、第1の反応槽4aと接続されている。配管8b
は被処理水を流出させるためのもので、第1の反応槽4
aと接続されている。
【0114】また、配管8bと接続されている配管8c
は配管8bから流出水を引き抜くためのもので、ポンプ
(被処理水循環手段)13を介して第2の反応槽4bと
接続されている。第2の反応槽4bと接続されている配
管8dは第2の反応槽4bからの流出水を配管8aに戻
すためのもので、配管8aに接続されている。5は紫外
線ランプであり反応槽4aに取り付けられている。10
1は紫外線ランプの電源であり、電線101aを介して
紫外線ランプ5と接続され、紫外線ランプ5を連続点灯
する。即ち、紫外線ランプ5と電源101とで紫外線発
生手段を構成している。
【0115】14bはOHラジカル濃度計であって、O
Hラジカル濃度計14bは第2の反応槽4bに取り付け
られており、信号線14b1を介してコントローラ(ポ
ンプ制御手段)74と接続されている。コントローラ
(ポンプ制御手段)74は信号線741を介してポンプ
(被処理水循環手段)13に接続されている。なお、散
気装置3a、3bについては実施の形態1の説明で述べ
たように、他の気液混合装置を用いてもよい。また、オ
ゾン供給手段として、オゾン水を単独で、またはオゾン
ガス散気と併用して用いてもよい。
【0116】次に、図18に示した装置の動作について
説明する。被処理水の流れ、および紫外線照射部である
第1の反応槽4aおよび非照射部である第2の反応槽4
bにおける反応については、実施の形態9で説明したも
のとほぼ同じであるが、本実施の形態による装置では、
紫外線非照射部(即ち、第2の反応槽4b)でのOHラ
ジカル濃度の変化率によりポンプ(被処理水循環手段)
13の引き抜き流量を決定することを特徴とするもので
ある。即ち、反応槽4b中のOHラジカル濃度はOHラ
ジカル濃度計14bにより測定される。測定値は信号線
14b1を介してコントローラ(ポンプ制御手段)74
に送られる。コントローラ(ポンプ制御手段)74はO
Hラジカル濃度の変化率を求めて、これを監視する。
【0117】コントローラ(ポンプ制御手段)74で求
められた紫外線非照射部(即ち、第2の反応槽4b)で
のOHラジカル濃度の変化率が正の場合は、紫外線非照
射部(即ち、紫外線非照射反応槽)でのOHラジカルの
生成を促すために、ポンプ(被処理水循環手段)13の
流量を小さくするようにコントローラ(ポンプ制御手
段)74からポンプ13(被処理水循環手段)に信号線
741を介して制御信号が送られる。逆に、変化率が零
または負の場合はポンプ(被処理水循環手段)の流量を
大きくするように、制御信号が送られる。
【0118】以上の動作により、処理対象物質を分解す
るOHラジカル濃度の定量的な変化率に基づいて被処理
水の循環を制御できるので、実施の形態9の効果に加え
て、さらに効率的に処理対象物質を分解することができ
る。何故このような動作が効果的なのかは、実施の形態
3における図8で説明した理由と同様であり、紫外線非
照射部(即ち、第2の反応槽4b)のOHラジカル濃度
が一定となったときに、被処理水は速やかに紫外線照射
部(即ち、第1の反応槽4a)に導かれるので、被処理
水が無駄に紫外線非照射部である第2の反応槽に滞留す
るこを防止でき、効果的に処理対象物質を分解できる。
なお、本実施の形態11では、連続処理を行うものにつ
いて説明したが、被処理水を回分処理する場合に適用し
てもよく、同様の効果がある。
【0119】また、本実施の形態では、紫外線照射部か
らの流出水の一部を紫外線非照射部に導くものについて
説明したが、逆に非照射部からの流出水の一部を紫外線
照射部に導くものでもよく、同様の効果がある。さら
に、本実施の形態では、OHラジカル濃度による制御に
ついて説明したが、HO2ラジカルなどの他のラジカル
や処理対象物質の濃度を用いて同様の制御を行うことも
可能である。
【0120】
【発明の効果】本発明に係る水処理装置は、被処理水が
流入される反応槽と、反応槽内の被処理水にオゾンを供
給するオゾン供給手段と、反応槽内に紫外線を照射する
ように配設された紫外線発生手段と、紫外線発生手段に
対して、紫外線の照射と非照射を交互に少なくとも1回
以上行わせる紫外線照射制御手段とを備えたので、被処
理水に対してオゾンを常に供給しながら、紫外線照射を
一時止め、紫外線照射時に蓄積した過酸化水素とオゾン
を反応させて過酸化水素を減らし、処理対象物質と反応
するラジカルを増大させることが可能となり、オゾンを
供給しながら単に紫外線を連続照射する場合に比べて処
理対象物質の分解除去効率が改善される水処理装置を提
供できるという効果がある。
【0121】また、本発明に係る水処理装置の紫外線照
射制御手段は、紫外線発生手段に対して所定の時間間隔
比で紫外線の照射と非照射を交互に少なくとも1回以上
行わせるように構成したので、さらに効率よく被処理水
中の処理対象物質を分解除去できるという効果がある。
【0122】また、本発明に係る水処理装置の紫外線照
射制御手段は、所定の時間間隔比を1/4〜2に設定し
たので、非常に効率よく被処理水中の処理対象物質を分
解除去効できるという効果がある。
【0123】また、本発明に係る水処理装置は、被処理
水中の過酸化水素濃度を計測する過酸化水素計を備え、
紫外線照射制御手段は、過酸化水素計で計測される過酸
化水素濃度が所定の上限値に達すると紫外線照射を止
め、過酸化水素濃度が所定の下限値に達すると紫外線照
射を行うように紫外線発生手段を制御するように構成し
たので、紫外線照射時に過酸化水素が過大に蓄積される
のを防止することが可能となり、被処理水中の処理対象
物質を非常に効率よく分解除去できるという効果があ
る。
【0124】また、本発明に係る水処理装置は、被処理
水中のラジカル濃度を計測するラジカル濃度計を備え、
紫外線照射制御手段は、紫外線照射を所定時間行うと紫
外線照射を止めると共に、紫外線非照射時においてラジ
カル濃度計で計測されるラジカル濃度の変化率が所定値
以下になると紫外線照射を行うように紫外線発生手段を
制御するように構成したので、紫外線非照射時において
処理対象物質と反応するラジカルが増大しなくなると直
ちに紫外線照射を行わせることが可能となり、被処理水
中の処理対象物質を非常効率よく分解除去できるという
効果がある。
【0125】また、本発明に係る水処理装置は、槽内に
連続して紫外線を照射する紫外線発生手段が配設された
少なくとも1つ以上の紫外線照射反応槽と、紫外線照射
が行われない少なくとも1つ以上の紫外線非照射反応槽
と、紫外線照射反応槽内の被処理水および紫外線非照射
反応槽内の被処理水にオゾンを供給するオゾン供給手段
とを備え、被処理水が紫外線照射反応槽と紫外線非照射
反応槽内に交互に流入するように構成したので、紫外線
発生手段に対して紫外線照射/非照射を交互に行わせる
紫外線照射制御手段が不要となる共に、簡単な装置構成
で被処理水に対してオゾンを常に供給しながら、紫外線
照射と非照射を交互に繰り返し、紫外線照射時に蓄積し
た過酸化水素とオゾンを反応させて過酸化水素を減ら
し、処理対象物質と反応するラジカルを増大させること
が可能となり、オゾンを供給しながら単に紫外線を連続
照射する場合に比べて処理対象物質の分解除去効率が改
善できる水処理装置を安価に提供できるという効果があ
る。
【0126】また、本発明に係る水処理装置は、被処理
水の紫外線非照射反応槽内滞留時間に対する紫外線照射
反応槽内滞留時間の比を1/4乃至2に設定したので、
紫外線発生手段に対して紫外線照射/非照射を交互に行
わせる紫外線照射制御手段を備えることなく、非常に効
率よく被処理水中の処理対象物質を分解除去できるとい
う効果がある。
【0127】また、本発明に係る水処理装置の紫外線照
射反応槽および紫外線非照射反応槽は、被処理水中の過
酸化水素濃度を計測する過酸化水素計と各槽内での被処
理水滞留時間を調節するための可動堰がそれぞれ設けら
れると共に、各槽内の被処理水の過酸化水素濃度がそれ
ぞれ予め定められた条件を満足するように、それぞれの
可動堰の堰高を制御して各槽内での被処理水滞留時間を
調節する可動堰制御手段とを備えたので、各反応槽での
被処理水の過酸化水素濃度に応じて滞留時間を調整し、
過酸化水素が過大に蓄積されるのを防止することが可能
となり、さらに効率よく被処理水中の処理対象物質を分
解除去できるという効果がある。
【0128】また、本発明に係る水処理装置の紫外線非
照射反応槽は、被処理水中のラジカル濃度を計測するラ
ジカル濃度計と槽内での被処理水滞留時間を調節するた
めの可動堰がそれぞれ設けられると共に、ラジカル濃度
計により計測されるラジカル濃度の変化率が予め定めた
所定値以下になると、被処理水が紫外線非照射反応槽か
ら流出するように可動堰を制御する可動堰制御手段とを
備えたので、紫外線非照射反応槽内において処理対象物
質と反応するラジカルが増大しなくなると直ちに被処理
水を紫外線照射反応槽に移すことかが可能となり、オゾ
ンを供給しながら単に紫外線を連続照射する場合に比べ
て被処理水中の処理対象物質を非常効率よく分解除去で
きるという効果がある。
【0129】また、本発明に係る水処理装置は、被処理
水が流入されると共に、槽内に連続して紫外線を照射す
る紫外線発生手段が配設された第1の反応槽と、第1の
反応槽から被処理水が流入され、紫外線照射が行われな
い第2の反応槽と、第2の反応槽から被処理水が流入さ
れると共に、透光性仕切手段を介して第1の反応槽の外
部に一体的に配設され、第1の反応槽に配設された紫外
線発生手段が照射する紫外線が槽内に入射される第3の
反応槽と、第3の反応槽から被処理水が流入される共
に、紫外線照射が行われない第4の反応槽と、第1、第
2、第3および第4の各反応槽内の被処理水にオゾンを
供給するオゾン供給手段とを備えたので、紫外線発生手
段を共用して同時に複数の反応槽内の被処理水に紫外線
照射することが可能となると共に、被処理水に対してオ
ゾンを常に供給しながら紫外線照射と非照射を交互に繰
り返し、紫外線非照射時には蓄積した過酸化水素とオゾ
ンを反応させて過酸化水素を減らし、処理対象物質と反
応するラジカルを増大させることが可能となり、簡単な
装置構成でありなが、処理対象物質の分解除去効率を改
善できるという効果がある。
【0130】また、本発明に係る水処理装置は、被処理
水が流入され、被処理水が流れる方向に所定長さを有し
た反応槽と、反応槽内において被処理水が流れる方向に
沿って配設された所定長さの紫外線ランプと、紫外線ラ
ンプを連続点灯させる電源と、被処理水が流れる方向に
沿って、紫外線ランプが紫外線照射部と紫外線非照射部
を交互に形成するように、紫外線ランプの外周部に配置
された少なくとも1つ以上の遮光部と、反応槽内の被処
理水にオゾンを供給するオゾン供給手段とを備えたの
で、被処理水に対してオゾンを常に供給しながら紫外線
照射と非照射を交互に繰り返し処理することが可能とな
り、効率よく処理対象物質の分解除去をできる水処理装
置を非常に簡単な装置構成で安価に提供できるという効
果がある。
【0131】また、本発明に係る水処理装置は、槽内に
連続して紫外線を照射する紫外線発生手段が配設された
紫外線照射反応槽と、紫外線照射が行われない紫外線非
照射反応槽と、紫外線照射反応槽内の被処理水および紫
外線非照射反応槽内の被処理水にオゾンを供給するオゾ
ン供給手段と、被処理水を紫外線照射反応槽と紫外線非
照射反応槽に交互に流入させて、両反応槽間を循環させ
る被処理水循環手段とを備えたので、紫外線発生手段に
対して紫外線照射/非照射を交互に行わせる紫外線照射
制御手段が不要となる共に、被処理水に対してオゾンを
常に供給しながら、紫外線照射と非照射を連続的に交互
に繰り返し、紫外線照射時に蓄積した過酸化水素とオゾ
ンを反応させて過酸化水素を減らし、処理対象物質と反
応するラジカルを増大させることが可能となり、オゾン
を供給しながら単に紫外線を連続照射する場合に比べて
処理対象物質の分解除去効率が改善できる循環型の水処
理装置を提供できるという効果がある。
【0132】また、本発明に係る水処理装置は、紫外線
照射反応槽あるいは紫外線非照射反応槽の少なくとも一
方に被処理水中の過酸化水素濃度を計測する過酸化水素
計を備え、被処理水循環手段は、上記過酸化水素計の計
測結果に基づいて循環させる被処理水の量を制御するよ
うに構成したので、反応槽での被処理水の過酸化水素濃
度に応じて被処理水の循環量を調整し、過酸化水素が過
大に蓄積されるのを防止することが可能となり、循環処
理される被処理水中の処理対象物質を効率よく分解除去
できるという効果がある。
【0133】また、本発明に係る水処理装置は、紫外線
非照射反応槽に被処理水中のラジカル濃度を計測するラ
ジカル濃度計を備え、被処理水循環手段は、ラジカル濃
度計が計測するラジカル濃度の変化率に基づいて循環さ
せる被処理水の量を制御するように構成したので、紫外
線非照射反応槽において処理対象物質と反応するラジカ
ルが増大しなくなると直ちに紫外線照射反応槽に循環さ
せることが可能となり、循環処理される被処理水中の処
理対象物質を効率さらによく分解除去できるという効果
がある。
【0134】また、本発明に係る水処理方法は、紫外線
照射状態において被処理水にオゾンを供給する第1の工
程と、紫外線非照射状態において被処理水にオゾンを供
給する第2の工程とを有し、第1の工程と第2の工程を
交互に少なくとも1回以上繰り返すことを特徴とするの
で、第1の工程において蓄積した過酸化水素とオゾンを
第2の工程において反応させて過酸化水素を減らし、処
理対象物質と反応するラジカルを増大させることが可能
となり、オゾンを供給しながら単に紫外線を連続照射す
る場合に比べて処理対象物質の分解除去効率が改善され
る水処理方法を提供できるという効果がある。
【0135】また、本発明に係る水処理方法は、被処理
水中の過酸化水素濃度に基づいて、第1の工程あるいは
第2の工程の少なくとも一方の工程での処理時間を制御
することを特徴とするので、紫外線照射時に過酸化水素
が過大に蓄積されるのを防止することが可能となり、被
処理水中の処理対象物質を非常に効率よく分解除去でき
る水処理方法を提供できるという効果がある。
【0136】また、本発明に係る水処理方法は、被処理
水中のラジカル濃度に基づいて、第2の工程の処理時間
を制御することを特徴とするので、紫外線非照射時の第
2の工程において処理対象物質と反応するラジカルが増
大しなくなると直ちに紫外線照射が行われる第1の工程
に被処理水を移行することが可能となり、被処理水中の
処理対象物質を非常に効率よく分解除去できる水処理方
法を提供できるという効果がある。
【0137】また、本発明に係る水処理方法は、紫外線
照射状態において被処理水にオゾンを供給する第1の工
程と、紫外線非照射状態において被処理水にオゾンを供
給する第2の工程とを有し、被処理水を第1の工程と第
2の工程の間で循環させることを特徴とするので、第1
の工程において蓄積した過酸化水素とオゾンを第2の工
程において反応させて過酸化水素を減らし、処理対象物
質と反応するラジカルを増大させることが可能となり、
オゾンを供給しながら単に紫外線を連続照射する場合に
比べて処理対象物質の分解除去効率が改善される循環処
理型の水処理方法を提供できるという効果がある。
【0138】また、本発明に係る水処理方法は、被処理
水中の過酸化水素濃度に基づいて、循環させる被処理水
の量を制御することを特徴とするので、紫外線照射時に
過酸化水素が過大に蓄積されるのを防止することが可能
となり、被処理水中の処理対象物質を非常に効率よく分
解除去できる循環処理型の水処理方法を提供できるとい
う効果がある。
【0139】また、本発明に係る水処理方法は、被処理
水中のラジカル濃度に基づいて、循環させる被処理水の
量を制御することを特徴とするので、紫外線非照射時の
第2の工程において処理対象物質と反応するラジカルが
増大しなくなると直ちに紫外線照射が行われる第1の工
程に被処理水を移行することが可能となり、被処理水中
の処理対象物質を非常に効率よく分解除去できる循環処
理型の水処理方法を提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1による装置の構成を模式的に示
す図である。
【図2】 実施の形態1の効果を説明するための図であ
る。
【図3】 実施の形態1の効果を説明するための図であ
る。
【図4】 実施の形態1による装置の変形例を示す図で
ある。
【図5】 実施の形態2による装置の構成を模式的示す
図である。
【図6】 実施の形態2の効果を説明するための図であ
る。
【図7】 実施の形態3による装置の構成を模式的に示
す図である。
【図8】 実施の形態3の効果を説明するための図であ
る。
【図9】 実施の形態4による装置の構成を模式的に示
す図である。
【図10】 実施の形態4の効果を説明する示す図であ
る。
【図11】 実施の形態5による装置の構成を模式的に
示す図である。
【図12】 実施の形態6による装置の構成を模式的に
示す図である。
【図13】 実施の形態7による装置の構成を模式は的
に示す図である。
【図14】 実施の形態7の効果を説明するための図で
ある。
【図15】 実施の形態8による装置の構成を模式的に
示す図である。
【図16】 実施の形態9による装置の構成を模式的に
示す図である。
【図17】 実施の形態10による装置の構成を模式的
に示す図である。
【図18】 実施の形態11による装置の構成を模式的
に示す図である。
【図19】 従来のオゾン/紫外線併用処理装置の構成
を説明するための図である。
【図20】 本発明者らが行ったシミュレーションで想
定した装置の構成を模式的に示す図である。
【図21】 従来のオゾン/紫外線併用処理装置と本発
明者らが考案した間欠照射方式とのTOC除去率の違い
を説明するための図である。
【符号の説明】
1、100、101、102 電源 1a、100a、101a、102a 電線 2 オゾン発生器 2a、2b、2c、2d 配管 3、3a、3b、3c、3d 散気装置 4、4a、4b、4c、4d 反応槽 5、5a、5b 、50 紫外線ランプ 6、6a、6b、6c、6d 過酸化水素計 61、6a1、6b1、6c1、6d1 信号線 70、71、72 コントローラ(紫外線照射制御手
段) 701、711、721 信号線 71a、71b、71c、71d コントローラ(可動
堰制御手段) 71a1、71b1、71c1 71d1 信号線 72b、72d コントローラ(可動堰制御手段) 72b1、72d1 信号線 73、74 コントローラ(ポンプ制御手段) 731、741 信号線 8a、8b、8c、8d、8e 配管 9 透光性仕切 10a 10b 遮光部 11a、11b、11c、11d 可動堰 12a、12b、12c、12d モータ 12a1、12b1、12c1、12d1 信号線 13 ポンプ(被処理水循環手段) 14、14b、14d OHラジカル濃度計 141、14b1、14d1 信号線
フロントページの続き (72)発明者 廣辻 淳二 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 4D037 AA02 AA11 AB02 AB11 AB12 AB14 BA18 BB01 BB02 CA12 4D050 AA02 AA03 AA15 AB07 AB13 AB15 AB19 AB35 BB02 BB09 BC09 BD02 BD03 BD06 BD08

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水が流入される反応槽と、 上記反応槽内の被処理水にオゾンを供給するオゾン供給
    手段と、 上記反応槽内に紫外線を照射するように配設された紫外
    線発生手段と、 上記紫外線発生手段に対して、紫外線の照射と非照射を
    交互に少なくとも1回以上行わせる紫外線照射制御手段
    とを備えたことを特徴とする水処理装置。
  2. 【請求項2】 紫外線照射制御手段は、紫外線発生手段
    に対して所定の時間間隔比で紫外線の照射と非照射を交
    互に少なくとも1回以上行わせることを特徴とする請求
    項1に記載の水処理装置。
  3. 【請求項3】 所定の時間間隔比は、紫外線の非照射時
    間に対する照射時間の比を1/4乃至2に設定したこと
    を特徴とする請求項2に記載の水処理装置。
  4. 【請求項4】 被処理水中の過酸化水素濃度を計測する
    過酸化水素計を備え、紫外線照射制御手段は、上記過酸
    化水素計で計測される過酸化水素濃度が所定の上限値に
    達すると紫外線照射を止め、過酸化水素濃度が所定の下
    限値に達すると紫外線照射を行うように紫外線発生手段
    を制御することを特徴とする請求項1に記載の水処理装
    置。
  5. 【請求項5】 被処理水中のラジカル濃度を計測するラ
    ジカル濃度計を備え、紫外線照射制御手段は、紫外線照
    射を所定時間行うと紫外線照射を止めると共に、紫外線
    非照射時において上記ラジカル濃度計で計測されるラジ
    カル濃度の変化率が所定値以下になると紫外線照射を行
    うように紫外線発生手段を制御することを特徴とする請
    求項1に記載の水処理装置。
  6. 【請求項6】 槽内に連続して紫外線を照射する紫外線
    発生手段が配設された少なくとも1つ以上の紫外線照射
    反応槽と、 紫外線照射が行われない少なくとも1つ以上の紫外線非
    照射反応槽と、 上記紫外線照射反応槽内の被処理水および上記紫外線非
    照射反応槽内の被処理水にオゾンを供給するオゾン供給
    手段とを備え、 被処理水が上記紫外線照射反応槽と上記紫外線非照射反
    応槽内に交互に流入するように構成したことを特徴とす
    る水処理装置。
  7. 【請求項7】 被処理水の紫外線非照射反応槽内滞留時
    間に対する紫外線照射反応槽内滞留時間の比を1/4乃
    至2に設定したことを特徴とする請求項6に記載の水処
    理装置。
  8. 【請求項8】 紫外線照射反応槽および紫外線非照射反
    応槽は、被処理水中の過酸化水素濃度を計測する過酸化
    水素計と各槽内での被処理水滞留時間を調節するための
    可動堰がそれぞれ設けられると共に、 各槽内の被処理水の過酸化水素濃度がそれぞれ予め定め
    られた条件を満足するように、それぞれの可動堰堰高を
    制御して各槽内での被処理水滞留時間を調節する可動堰
    制御手段とを備えたことを特徴とする請求項6に記載の
    水処理装置。
  9. 【請求項9】 紫外線非照射反応槽は、被処理水中のラ
    ジカル濃度を計測すると槽内での被処理水滞留時間を調
    節するための可動堰がそれぞれ設けられると共に、 上記ラジカル濃度計により計測されるラジカル濃度の変
    化率が予め定めた所定値以下になると、被処理水が上記
    紫外線非照射反応槽から流出するように可動堰を制御す
    る可動堰制御手段とを備えたことを特徴とする請求項6
    に記載の水処理装置。
  10. 【請求項10】 被処理水が流入されると共に、槽内に
    連続して紫外線を照射する紫外線発生手段が配設された
    第1の反応槽と、 上記第1の反応槽から被処理水が流入され、紫外線照射
    が行われない第2の反応槽と、 上記第2の反応槽から被処理水が流入されると共に、透
    光性仕切手段を介して上記第1の反応槽の外部に一体的
    に配設され、上記第1の反応槽に配設された上記紫外線
    発生手段が照射する紫外線が槽内に入射される第3の反
    応槽と、 上記第3の反応槽から被処理水が流入される共に、紫外
    線照射が行われない第4の反応槽と、 上記第1、第2、第3および第4の各反応槽内の被処理
    水にオゾンを供給するオゾン供給手段とを備えたことを
    特徴とする水処理装置。
  11. 【請求項11】 被処理水が流入され、被処理水が流れ
    る方向に所定長さを有した反応槽と、 上記反応槽内において、被処理水が流れる方向に沿って
    配設された所定長さの紫外線ランプと、 上記紫外線ランプを連続点灯させる電源と、 被処理水が流れる方向に沿って、上記紫外線ランプが紫
    外線照射部と紫外線非照射部を交互に形成するように、
    上記紫外線ランプの外周部に配置された少なくとも1つ
    以上の遮光部と、 上記反応槽内の被処理水にオゾンを供給するオゾン供給
    手段とを備えたことを特徴とする水処理装置。
  12. 【請求項12】 槽内に連続して紫外線を照射する紫外
    線発生手段が配設された紫外線照射反応槽と、 紫外線照射が行われない紫外線非照射反応槽と、 上記紫外線照射反応槽内の被処理水および上記紫外線非
    照射反応槽内の被処理水にオゾンを供給するオゾン供給
    手段と、 被処理水を上記紫外線照射反応槽と上記紫外線非照射反
    応槽に交互に流入させて、両反応槽間を循環させる被処
    理水循環手段とを備えたことを特徴とする水処理装置。
  13. 【請求項13】 紫外線照射反応槽あるいは紫外線非照
    射反応槽の少なくとも一方に被処理水中の過酸化水素濃
    度を計測する過酸化水素計を備え、 被処理水循環手段は、上記過酸化水素計の計測結果に基
    づいて循環させる被処理水の量を制御することを特徴と
    する請求項12に記載の水処理装置。
  14. 【請求項14】 紫外線非照射反応槽に被処理水中のラ
    ジカル濃度を計測するラジカル濃度計を備え、 被処理水循環手段は、上記ラジカル濃度計が計測するラ
    ジカル濃度の変化率に基づいて循環させる被処理水の量
    を制御することを特徴とする請求項12に記載の水処理
    装置。
  15. 【請求項15】 紫外線照射状態において被処理水にオ
    ゾンを供給する第1の工程と、 紫外線非照射状態において上記被処理水にオゾンを供給
    する第2の工程とを有し、 上記第1の工程と第2の工程を交互に少なくとも1回以
    上繰り返すことを特徴とする水処理方法。
  16. 【請求項16】 被処理水中の過酸化水素濃度に基づい
    て、第1の工程あるいは第2の工程の少なくとも一方の
    工程での処理時間を制御することを特徴とする請求項1
    5に記載の水処理方法。
  17. 【請求項17】 被処理水中のラジカル濃度に基づい
    て、第2の工程の処理時間を制御することを特徴とする
    請求項15に記載の水処理方法。
  18. 【請求項18】 紫外線照射状態において被処理水にオ
    ゾンを供給する第1の工程と、 紫外線非照射状態において上記被処理水にオゾンを供給
    する第2の工程とを有し、 被処理水を上記第1の工程と第2の工程の間で循環させ
    ることを特徴とする水処理方法。
  19. 【請求項19】 被処理水中の過酸化水素濃度に基づい
    て、循環させる被処理水の量を制御することを特徴とす
    る請求項18に記載の水処理方法。
  20. 【請求項20】 被処理水中のラジカル濃度に基づい
    て、循環させる被処理水の量を制御することを特徴とす
    る請求項18に記載の水処理方法。
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