JP2001259589A - 有機性廃棄物処理システム及び処理方法 - Google Patents

有機性廃棄物処理システム及び処理方法

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JP2001259589A
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    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有機性廃棄物を微生物により発酵・分解処理す
ると共にその処理過程で発生する炭酸ガスの大気への排
出を抑制でき、さらに前記処理過程で発生する臭気成分
の外部への排出も抑制する。 【解決手段】有機性廃棄物処理装置1と、炭酸ガスを固
定化する炭酸ガス固定化装置2を備え、発酵・分解処理
をする処理槽3において発生した炭酸ガスを含んだガス
を、炭酸ガス固定化装置2に供給して固定化処理し、同
時に炭酸ガス固定化装置内2で臭気成分も除去する。炭
酸ガス固定化装置2で処理されたガスは、排気管18を
通り再び処理槽3に戻る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生ゴミ、食品加工
残渣、家畜糞尿等の有機性廃棄物を微生物により発酵・
分解処理を行なう有機性廃棄物処理システム及び処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生ゴミ、食品加工残渣、家畜糞尿
等の有機性廃棄物は焼却または埋立による処理がほとん
どであった。近年、処分場の不足、ダイオキシン問題等
により、廃棄物の減量化や資源リサイクルが進みつつあ
り、一般にバイオ式生ごみ処理機と呼ばれる、微生物の
働きを利用した有機性廃棄物処理装置が、家庭用や業務
用向けに普及し始めている。
【0003】バイオ式生ごみ処理装置としては、処理後
の生成物をコンポスト(堆肥)として再利用するタイプ
(コンポスト化型)と、処理物をほとんど残さない超減量
タイプ(消滅型)がある。しかし、コンポスト化型によっ
て作られたコンポストは性状が不安定であったり、堆肥
として完熟していないため、有効に利用されないことが
多い。このため、業務用の廃棄物処理装置としては、上
記消滅型のニーズが高まってきている。
【0004】上記各有機性廃棄物処理装置において、生
ごみ等の有機物が処理されると、多くは水と炭酸ガスに
分解される。その分解過程で発生する炭酸ガスは処理さ
れずに大気排出されていることが多い。現在、地球温暖
化対策が緊急の課題とされており、温暖化の原因の一つ
である炭酸ガスについては削減または固定化することが
要求されている。
【0005】また、微生物による有機性廃棄物の発酵・
分解によって発生するアンモニア、硫化水素やメチルメ
ルカプタンなどの硫黄系物質などについては悪臭として
問題となるため、例えば特開平6−271378号公報
に記載されているように、脱臭装置等による臭気対策が
施された処理装置が開発されてきている。しかし、この
ような処理装置においても、処理物や処理条件によって
は脱臭が不完全になってしまうこともあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】有機性廃棄物の好気性
微生物による発酵分解型処理装置において、特に処理物
を水と炭酸ガスに分解する消滅型(超減量型)処理装置で
は、処理過程で処理物の炭素元素がすべて炭酸ガスに変
換されたとすると、標準的な生ゴミ1トンあたり約180kg
の炭酸ガスが発生すると推定される。ちなみに穀類100
%の生ゴミでは1トン当り約600kgの炭酸ガスを発生す
る。日本での家庭・事業系生ゴミの年間排出量は約5,000
万トン(平成8年)と言われており、これがすべて消滅型
の処理装置によりすべて分解されたとすると、約900万
トンの炭酸ガスが排出される。これは、日本での炭酸ガ
スの年間排出量(約3億トン)の3%分に相当するため、地
球温暖化に対する影響が懸念される。
【0007】また、平成8年には改正悪臭防止法が施行
され、臭気指数規制に関する制度、及び悪臭の防止等に
ついての関係者の責務が新たに規制され、処理過程で発
生する臭気対策が重要な課題となってきている。
【0008】本は発明の目的は、有機性廃棄物を微生物
により発酵・分解処理すると共にその処理過程で発生す
る炭酸ガスの大気への排出を抑制でき、さらに前記処理
過程で発生する臭気成分の外部への排出も抑制できる有
機性廃棄物処理システム及び処理方法を得ることにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の特徴は、生ゴミ、食品加工残渣、家畜糞尿
などの有機性廃棄物を微生物により発酵・分解処理を行
ないかつ気密構造に構成された処理槽を備える有機性廃
棄物処理装置と、炭酸ガスを固定化するための炭酸ガス
固定化手段を有しかつ気密構造に構成された炭酸ガス固
定化装置と、前記有機性廃棄物の処理過程で発生する炭
酸ガスを含む有機性廃棄物処理装置内のガスを前記炭酸
ガス固定化装置に供給するための手段と、前記炭酸ガス
固定化装置で処理された空気を含むガスを前記有機性廃
棄物処理装置の処理槽に戻すための手段とを備えている
有機性廃棄物処理システムにある。
【0010】ここで、前記炭酸ガス固定化装置の炭酸ガ
ス固定化手段としては、光合成微生物または藻類などの
固定化生物を利用した生物的炭酸ガス固定化装置、或い
は、化学的に炭酸ガスを固定する装置がある。化学的に
炭酸ガスを固定化する装置としては、水酸化カルシウム
溶液を充填した固定化槽と、この固定化槽内下部に設け
られ、前記有機性廃棄物処理装置からのガスを微細気泡
として吐出させるエアレーション管とを備える構成とす
ると良い。
【0011】本発明の他の特徴は、生ゴミ、食品加工残
渣、家畜糞尿などの有機性廃棄物を微生物により発酵・
分解処理を行ないかつ気密構造に構成された処理槽を備
える有機性廃棄物処理装置と、炭酸ガスを固定化するた
めの炭酸ガス固定化手段を有する炭酸ガス固定化装置
と、前記有機性廃棄物の処理過程で発生する炭酸ガスを
含む有機性廃棄物処理装置内のガスを前記炭酸ガス固定
化装置に供給するための手段とを備え、前記炭酸ガス固
定化装置には、供給されたガス中の炭酸ガスを固定化す
ると同時にガス中の臭気成分も除去する手段を有する有
機性廃棄物処理システムにある。
【0012】ここで、前記炭酸ガスを固定化すると同時
にガス中の臭気成分も除去する手段としては、例えば光
合成微生物または藻類などの固定化生物に前記炭酸ガス
及びガス中の臭気成分を吸収させるものがある。
【0013】本発明の更に他の特徴は、有機性廃棄物を
微生物により発酵・分解処理を行ないかつ気密構造に構
成された処理槽を備える有機性廃棄物処理装置と、光合
成微生物または藻類などの固定化生物と該固定化生物の
生長を促進させる栄養剤を含んだ培養液(液体培地)と
を存在させた培養槽を持ち、炭酸ガスを前記固定化生物
によって固定化するようにした炭酸ガス固定化装置と、
前記有機性廃棄物の処理過程で発生する炭酸ガスを含む
有機性廃棄物処理装置内のガスを前記炭酸ガス固定化装
置に供給するための手段とを備え、前記炭酸ガス固定化
装置は、供給されたガス中の炭酸ガスを固定化すると同
時に、ガス中の臭気成分を、培養槽内の培養液との気液
接触及び光合成微生物または藻類などの固定化生物に吸
収させるものである有機性廃棄物処理システムにある。
【0014】なお、上記において、有機性廃棄物処理装
置は、その処理槽内の処理物の含水率を50〜60%に
水分調整するための手段、及び処理槽内の温度を60℃
前後(55〜65℃程度)に調整する手段を有すると効
果的に有機性廃棄物を発酵・分解処理できる。
【0015】本発明の他の特徴は、生ゴミ、食品加工残
渣、家畜糞尿などの有機性廃棄物を、気密構造に構成さ
れた処理槽内で微生物により発酵・分解処理を行なう工
程と、上記有機性廃棄物の処理過程で発生する炭酸ガス
を含む有機性廃棄物の処理ガスを気密構造に構成された
炭酸ガス固定化装置内で固定化する工程と、前記炭酸ガ
ス固定化装置で処理された空気を含むガスを前記有機性
廃棄物を処理している処理槽に戻す工程とを含む有機性
廃棄物の処理方法にある。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1及び図2
を参照して説明する。図は生物的炭酸ガス固定化装置を
備えた有機性廃棄物処理システムであり、図において1
は微生物による有機性廃棄物処理装置、2は有機性廃棄
物処理装置1の処理過程で発生した炭酸ガスを固定化す
るための生物的炭酸ガス固定化装置である。
【0017】有機性廃棄物処理装置1は、有機性廃棄物
を発酵・分解処理する処理槽(発酵・分解槽)3、処理
物(有機性廃棄物)の投入扉4、処理物を攪拌するため
の攪拌器5、処理を促進させるための加熱ヒーター6、
処理槽3内の温度を検出するサーミスタ7、該サーミス
タ7からの検出温度を基に処理槽内の温度を調節する温
度調節器8などから構成される。
【0018】処理槽3内には、処理物の水分調整材とし
ての木材チップやおがくず等の基材(または母材)9及び
発酵・分解に関与する複数の微生物が存在する種菌が充
填されている。基材9は水分調整材としての役割の他、
微生物の生息・増殖場所にもなる。また、発酵・分解を
行う支配的な微生物としては、一般に、有酸素条件下
で、かつ通常の微生物が増殖を行う温度範囲より高い温
度条件下で働くことのできる好気性・好熱性のバチルス
属微生物が使用される。
【0019】発酵・分解処理の過程を説明する。まず、
有機性廃棄物である生ごみ等が処理装置1の投入扉4か
ら投入される。処理装置内の攪拌器5はその軸がチェー
ンベルト5aによってモーター5bと連結されており、
処理物は攪拌器によって基材9と混合される。この攪拌
器5の働きにより、処理物の含水率が、微生物の働きや
すい 50〜60%程度となるように水分調整されると
共に、攪拌により処理物全体に空気が供給されて好気条
件を作り出す。さらに、攪拌と同時に処理槽3の周囲に
設けられた加熱ヒータ6と、サーミスタ7及び温度調節
器8により、槽内が発酵・分解を行う微生物の最適温度
といわれる60℃前後(55〜65℃程度)に均一に調
整され、微生物の発酵・分解が活発となる。また、処理
物中に病原性などを有した有害微生物が生息していた場
合、この加熱処理により死滅または不活性化させること
ができる。
【0020】微生物による発酵・分解の反応過程は処理
物の成分により異なるが、生ごみ中の炭水化物やタンパ
ク質である有機物は、微生物から分泌された酵素によ
り、それぞれブドウ糖やアミノ酸に変化し、微生物によ
って吸収されるか、または炭酸ガスと水等に分解され
る。ただし、アミノ酸の分解過程では、アンモニアや硫
黄系物質が生成されることもあり、これが臭気成分とな
る。これら反応の一例は下記で表すことが出来る。 (炭水化物)→(ブドウ糖):C6126+ 6O2 → 6C
2 + 6H2O (タンパク質)→(アミノ酸):CxHyNzOp+aO2→Cu
HvNwOq+bCO2+dH2O+eNH3 この処理後、分解されにくい有機物や分解後に残った無
機物などはコンポスト(堆肥)として利用できる。また、
発酵・分解に関与した微生物が上記有機物や無機物中に
生息していることからこれを種菌として使う場合もあ
る。
【0021】上記のように、処理後の残渣をコンポスト
として再利用するタイプがコンポスト化型処理装置であ
り、処理後の残渣(コンポスト)がほとんど残らないま
でに発酵・分解処理を行うタイプが消滅型処理装置であ
る。両タイプとも処理過程において攪拌、加熱操作を行
う点では同じある。なお、発酵・分解処理により発生し
た水は排水管11を通して外部に排水される。
【0022】次に、生物的炭酸ガス固定化装置2につい
て説明する。有機性廃棄物処理装置1内で発生した炭酸
ガスを含んだガスは、エアポンプ12や給気管13など
の供給手段を介して固定化装置2の培養槽14に供給さ
れる。培養槽14の材質は透明アクリルやガラスなど光
透過性のあるものを使用している。培養槽14内には、
炭酸ガスを固定することが可能な光合成微生物(緑色硫
黄細菌、へリオバクテリア等)を存在させるか、または
藻類(クロレラ、スピルリナ等)などの固定化生物を生息
させる。本実施例では、培養槽14内に固定化生物15
を、生長を促進させる栄養剤を含んだ液体培地(培養
液)16の中に培養する構成としている。培養槽14内
に導かれた給気管13の先端にはエアレーション管17
を設け、このエアレーション管から微細気泡を吐出させ
ることにより培養槽内の培養液を循環、攪拌させ、炭酸
ガスを培養液中に溶解させることができる構成としてい
る。培養槽内の固定化生物は、この炭酸ガスを利用して
光合成を行う。この固定化反応は次式で示されるものが
代表的であり、有機物の生産と同時に酸素も生成する。 6CO2 + 6H2O → C6126+ 6O2 培養槽14内の上部には排気管18が設けられており、
固定化処理によって生成した酸素や培地に溶解しきれな
かった炭酸ガスを含むガスは、この排気管18を通して
外部に排気される。
【0023】また、培養槽14内の培養液や固定化生物
15の排出や供給は、それぞれ培養槽の下部および上部
に接続した排液管19、或いは給液管20を通して各バ
ルブ19a,20aの開閉により行なわれる。排液管1
9から回収した固定化生物は飼料として利用したり、固
定化生物により生産された有用物質(例えば微細藻類を
使用した場合に生産される、抗菌物質、紫外線吸収物
質、不飽和脂肪酸、多糖類など)をスクリーニングして
利用する。
【0024】さらに、培養槽14内では、発酵・分解処
理過程において発生したアンモニアや硫黄系物質などの
臭気成分が、培養槽内の培養液(液体培地)との気液接
触、及び光合成微生物や藻類などの固定化生物による吸
収により除去することができ、このため大きな脱臭効果
が得られる。
【0025】図3は上記本発明の一実施例における有機
性廃棄物の処理フローを示した図である。本実施例で
は、生ゴミ、食品加工残渣、家畜糞尿などの有機性廃棄
物は、気密構造に構成された有機性廃棄物処理装置1の
処理槽内に投入される。処理槽内では、処理物(廃棄
物)が基材や種菌等と共に攪拌され、処理物の含水率
が、微生物の働きやすい 50〜60%程度となるよう
に水分調整されると共に、攪拌により処理物全体に空気
が供給されて好気条件を作り出す。さらに、攪拌と同時
に処理槽の周囲に設けられた加熱ヒータ等により槽内が
発酵・分解を行う微生物の最適温度といわれる60℃前
後に均一に調整し、微生物の発酵・分解が活発となるよ
うにする。この処理後、分解されにくい有機物や分解後
に残った無機物などはコンポスト(堆肥)として利用する
こともできる。本実施例では処理後の残渣(コンポス
ト)がほとんど残らないまでに発酵・分解処理を行う消
滅型処理装置であり、処理過程で多量の炭酸ガスが発生
するのでこの炭酸ガスを含むガスは気密構造とされた炭
酸ガス固定化装置の培養槽14に供給される。培養槽内
では、培養液を循環、攪拌させて、炭酸ガスを培養液中
に溶解させ、培養槽内の光合成微生物や藻類などの固定
化生物はこの炭酸ガスを利用して光合成を行い、炭酸ガ
スを固定化する。培養槽内では、発酵・分解処理過程に
おいて発生したアンモニアや硫黄系物質などの臭気成分
も、培養槽内の培養液(液体培地)との気液接触、及び
光合成微生物や藻類などの固定化生物による吸収により
除去できる。このようにして臭気成分が除去されたガス
は排気ガスとして固定化装置外(外気等)へ排出され
る。
【0026】なお、臭気成分が除去された排気ガス(炭
酸ガス固定化装置で処理された空気を含むガス)を外気
に排出せずに、有機性廃棄物を処理している処理槽に戻
すようにしても良く、このように構成すれば、外気への
臭気成分の漏洩をほぼ完全に抑制することが可能とな
る。
【0027】上記実施例では生物的固定化装置を使用し
ているが、炭酸ガスを炭酸カルシウムにすることで炭酸
ガスを固定化する化学的炭酸ガス固定化装置としても良
い。すなわち、有機性廃棄物の処理装置内で発生した炭
酸ガスを含んだガスは、エアポンプ12により給気管1
3を介して固定化装置2の固定化槽(培養槽14に相
当)に供給される。固定化槽内には、水酸化カルシウム
溶液を充填させておき、固定化槽内下部に導かれた給気
管の先端にはエアレーション管17を設け、このエアレ
ーション管から微細気泡を吐出させる。このようにする
ことにより、炭酸ガスを固定化槽内の水酸化カルシウム
溶液に溶解させ、化学反応させることにより固定化する
ことができる。炭酸ガス固定化の反応は次式で表わすこ
とができる。 Ca(OH)2+ CO2 → CaCO3 + H2O 化学的炭酸ガス固定化装置とした場合にも図1と同様
に、固定化槽内の上部に排気管18を接続し、固定化処
理によって炭酸ガスが除去されたガスを、この排気管を
通して外部に排気する。また、固定化槽内の水酸化カル
シウム溶液の供給や炭酸カルシウムの排出は、それぞれ
培養槽の上部および下部に接続した給液管20および排
液管19を通して行うことができる。
【0028】本発明の他の実施例を図4及び図5により
説明する。この実施例は、炭酸ガス固定化装置内で処理
された空気を、発酵・分解処理を行なっている処理槽3
内に戻す通路(排気管)18を設け、処理過程で発生す
る臭気を外部へ放出せずに処理システム内に閉じ込める
ようにしたものである。
【0029】本実施例においても、炭酸ガスの固定化に
は生物的炭酸ガス固定化装置を用いている。システム構
成は、微生物による有機性廃棄物処理装置1、処理過程
で発生した炭酸ガスを固定化する生物的炭酸ガス固定化
装置2、有機性廃棄物処理装置1において発酵・分解処
理をする処理槽3と生物的炭酸ガス固定化装置2の培養
槽14とを互いに連通する給気管13及び排気管18等
から構成されている。
【0030】有機性廃棄物処理装置および生物的炭酸ガ
ス固定化装置の構成は、前記一実施例と同様であるが、
固定化装置は気密構造とされ、また培養槽内で炭酸ガス
固定化処理および臭気成分が除去されたガスは外部に排
気されず、排気管18を通して有機性廃棄物処理装置1
内の処理槽3内に再び戻される構成としている。さら
に、発酵・分解を行なう処理槽も気密構造とすることに
より、有機性廃棄物の発酵・分解処理過程と炭酸ガスの
固定化処理過程においてガスが循環するため、固定化処
理で除去できなかった炭酸ガスの固定化をより完全にす
ることができ、臭気の外部への排出も抑制することがで
きる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、有機性廃棄物処理装置
により発酵・分解過程で発生した炭酸ガスを、固定化装
置により固定化するので、炭酸ガスの大気への排出量を
削減することができる。また、固定化処理と同時に脱臭
が行われるので、処理過程で発生する臭気を含む空気を
外部へ排出されるのも抑えることができる効果がある。
【0032】さらに、炭酸ガス固定化装置で処理された
空気を含むガスを前記有機性廃棄物処理装置の処理槽に
戻すための手段を備える本発明によれば、発酵・分解処
理過程で発生する臭気を含むガスが外部に放出されず、
臭気漏洩をより完全に抑制できるばかりでなく、炭酸ガ
スの固定化をより完全にすることができる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機性廃棄物処理システムの一実施例
を示す断面図である。
【図2】図1の斜視図である。
【図3】本発明の有機性廃棄物処理における処理フロー
の例を示す図である。
【図4】本発明の有機性廃棄物処理システムの他の実施
例を示す断面図である。
【図5】図4の斜視図である。
【符号の説明】
1…有機性廃棄物処理装置、2…炭酸ガス固定化装置、
3…処理槽(発酵・分解槽)、4…投入扉、5…攪拌
器、5a…チェーンベルト、5b…モータ、6…加熱ヒ
ータ、7…サーミスタ、8…温度調節器、9…基材(母
材)、11…排水管、12,13…供給手段(12…エ
アポンプ、13…給気管)、14…培養槽(固定化
槽)、15…固定化生物、16…液体体培地(培養
液)、17…エアレーション管、18…排気管(処理槽
に戻す手段)、19…排液管、19a…排液管バルブ、
20…給液管、20a…給液管バルブ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12M 1/40 C12N 1/12 A C12N 1/00 B09B 3/00 ZABD B01D 53/34 116Z 1/12 135Z (72)発明者 鈴木 幹雄 東京都千代田区神田須田町一丁目23番地2 株式会社日立空調システム内 Fターム(参考) 4B029 AA03 AA21 BB01 BB04 CC04 EA03 EA16 4B065 AA01X AA16X AA83X AC20 BA22 BB01 CA55 CA56 4D002 AA03 AA06 AA09 AA13 AB02 BA02 BA17 BA20 CA06 DA05 DA12 DA59 DA70 HA01 4D004 AA03 AA04 AC05 BA04 BA06 CA15 CA19 CA22 CA48 CB04 CB28 CB32 CC07 CC08 CC20 DA03 DA06 DA09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生ゴミ、食品加工残渣、家畜糞尿などの有
    機性廃棄物を微生物により発酵・分解処理を行ないかつ
    気密構造に構成された処理槽を備える有機性廃棄物処理
    装置と、炭酸ガスを固定化するための炭酸ガス固定化手
    段を有しかつ気密構造に構成された炭酸ガス固定化装置
    と、前記有機性廃棄物の処理過程で発生する炭酸ガスを
    含む有機性廃棄物処理装置内のガスを前記炭酸ガス固定
    化装置に供給するための手段と、前記炭酸ガス固定化装
    置で処理された空気を含むガスを前記有機性廃棄物処理
    装置の処理槽に戻すための手段とを備えていることを特
    徴とする有機性廃棄物処理システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、炭酸ガス固定化装置の
    炭酸ガス固定化手段は、光合成微生物または藻類などの
    固定化生物を利用した生物的炭酸ガス固定化装置である
    ことを特徴とする有機性廃棄物処理システム。
  3. 【請求項3】請求項1において、炭酸ガス固定化装置の
    炭酸ガス固定化手段は、化学的に炭酸ガスを固定する装
    置であることを特徴とする有機性廃棄物処理システム。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記炭酸ガス固定化装
    置は、水酸化カルシウム溶液を充填した固定化槽と、こ
    の固定化槽内下部に設けられ、前記有機性廃棄物処理装
    置からのガスを微細気泡として吐出させるエアレーショ
    ン管とを備えることを特徴とする有機性廃棄物処理シス
    テム。
  5. 【請求項5】生ゴミ、食品加工残渣、家畜糞尿などの有
    機性廃棄物を微生物により発酵・分解処理を行ないかつ
    気密構造に構成された処理槽を備える有機性廃棄物処理
    装置と、炭酸ガスを固定化するための炭酸ガス固定化手
    段を有する炭酸ガス固定化装置と、前記有機性廃棄物の
    処理過程で発生する炭酸ガスを含む有機性廃棄物処理装
    置内のガスを前記炭酸ガス固定化装置に供給するための
    手段とを備え、前記炭酸ガス固定化装置には、供給され
    たガス中の炭酸ガスを固定化すると同時にガス中の臭気
    成分も除去する手段を有することを特徴とする有機性廃
    棄物処理システム。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記炭酸ガスを固定化
    すると同時にガス中の臭気成分も除去する手段は、光合
    成微生物または藻類などの固定化生物に前記炭酸ガス及
    びガス中の臭気成分を吸収させるものであることを特徴
    とする有機性廃棄物処理システム。
  7. 【請求項7】有機性廃棄物を微生物により発酵・分解処
    理を行ないかつ気密構造に構成された処理槽を備える有
    機性廃棄物処理装置と、 光合成微生物または藻類などの固定化生物と該固定化生
    物の生長を促進させる栄養剤を含んだ培養液(液体培
    地)とを存在させた培養槽を持ち、炭酸ガスを前記固定
    化生物によって固定化するようにした炭酸ガス固定化装
    置と、 前記有機性廃棄物の処理過程で発生する炭酸ガスを含む
    有機性廃棄物処理装置内のガスを前記炭酸ガス固定化装
    置に供給するための手段とを備え、 前記炭酸ガス固定化装置は、供給されたガス中の炭酸ガ
    スを固定化すると同時に、ガス中の臭気成分を、培養槽
    内の培養液との気液接触及び光合成微生物または藻類な
    どの固定化生物に吸収させるものであることを特徴とす
    る有機性廃棄物処理システム。
  8. 【請求項8】請求項1〜7の何れかにおいて、前記有機
    性廃棄物処理装置は、その処理槽内の処理物の含水率を
    50〜60%に水分調整するための手段、及び処理槽内
    の温度を60℃前後(55〜65℃程度)に調整する手
    段を有することを特徴とする有機性廃棄物処理システ
    ム。
  9. 【請求項9】生ゴミ、食品加工残渣、家畜糞尿などの有
    機性廃棄物を、気密構造に構成された処理槽内で微生物
    により発酵・分解処理を行なう工程と、 上記有機性廃棄物の処理過程で発生する炭酸ガスを含む
    有機性廃棄物の処理ガスを気密構造に構成された炭酸ガ
    ス固定化装置内で固定化する工程と、 前記炭酸ガス固定化装置で処理された空気を含むガスを
    前記有機性廃棄物を処理している処理槽に戻す工程とを
    含むことを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
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