JP2001259391A - 高濃度オゾン水製造装置 - Google Patents

高濃度オゾン水製造装置

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JP2001259391A
JP2001259391A JP2000082710A JP2000082710A JP2001259391A JP 2001259391 A JP2001259391 A JP 2001259391A JP 2000082710 A JP2000082710 A JP 2000082710A JP 2000082710 A JP2000082710 A JP 2000082710A JP 2001259391 A JP2001259391 A JP 2001259391A
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concentration
water
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JP2000082710A
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English (en)
Inventor
Junji Mizutani
淳二 水谷
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Sasakura Engineering Co Ltd
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Sasakura Engineering Co Ltd
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濃度の安定した高濃度オゾン水を安全に供給
する。 【解決手続】 高濃度オゾン水製造装置は、オゾン発生
装置1、発生したオゾンが入れられるオゾン着脱装置
2、オゾン溶解モジュール4等を有する。オゾン着脱装
置2は、マイクロ波発振機21、ステンレス製の外筒2
2、テフロン製の内筒23、冷却管24、シリカゲル2
8、空間部29、等で構成されている。 【効果】 冷媒とマイクロ波とでシリカゲル28を冷却
/加熱してオゾンを吸着/脱着させ、高濃度オゾンガス
を発生させ、高濃度オゾン水にすることができる。高濃
度オゾンガスが内筒の中を流れるので、金属製の外筒を
腐食させない。マイクロ波は、直接内筒を透過してシリ
カゲルに当たると共に、外筒内面と空間部29とで管長
さ方向に反射され、シリカゲルに均一的当たり、効率良
くオゾンを脱着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、供給されるオゾン
をオゾン着脱装置を介してオゾン濃度を上げて供給され
る水に高濃度で溶解させ高濃度オゾン水を製造する高濃
度オゾン水製造装置に関し、特に、電子工業部品の製造
工程におけるフォトレジストの有機皮膜又は有機物性残
滓の除去等に好都合に利用される。
【0002】
【従来の技術】例えば電子工業部品の製造工程における
製品の洗浄等の目的に対しては、溶存オゾン濃度が50
ppm 以上であって場合によっては100ppm 又はそれ以
上にもなる高濃度のオゾン水を使用することが要請され
る。このような高濃度オゾン水は、通常製造されるオゾ
ンをそのまま水に溶解させる方法では得られない。これ
に対して、オゾンガスの濃度を十分高くして水に溶解さ
せる方法が従来から知られている。
【0003】このようにオゾンを高濃度化させる装置と
しては、適当な筒体にシリカゲルを充填し、これを外部
から冷媒で−5℃〜−20℃程度の温度に冷却しながら
筒体内にオゾンを通し、オゾンをシリカゲルに吸着さ
せ、その後温水で筒体を20℃〜50℃程度に昇温さ
せ、吸着したオゾンをシリカゲルから離脱させることに
より、500〜1000g/m3程度の高濃度オゾンを得る
ようにした装置が使用されていた。
【0004】このような装置は、オゾン吸着材、これを
充填する容器、更に熱媒体の通過する容器に、通常、2
0〜50℃程度の温度変化を与えなければならない。そ
して、高濃度のオゾンガスを取り出すためには、この温
度変化を通常極めて短時間の数分間で与える必要があ
る。その結果、非常に大容量の加熱源及び冷熱源が必要
になるという問題があった。
【0005】例えば、内外筒が長さ約1.2mでそれぞ
れ直径40mm×厚み1mmのテフロン(PTFE−ボ
リテトラフルオロエチレンを含むフッ素樹脂の通称で商
標名)及び60mm×2mmのステンレスであり、シリ
カゲルが1リットル充填されているとすれば、それぞれ
の比重及び比熱を考慮すると、合計熱容量は約0.61
×4.2ジュール/℃(このうち外筒の熱容量が70
%)になり、これに1分間で50℃の温度変化を与える
とすれば、約0.61×50×60×4.2=1830
×4.2ジュール/h=2.5KWにもなる。従って、
特にシリカゲルを0℃以下に冷却する場合の冷凍設備が
大きなものになるという問題があった。
【0006】又、このような装置では、筒体を温水で加
熱すると、オゾンがシリカゲルから急激に離脱し、一時
的には1000g/m3以上の濃度に達し、その後次第に濃
度が下がることになる。そしてオゾンはその状態が不安
定であるため、このように濃度が700〜1000g/m3
にも達すると、分解爆発性を示し、その取り扱いに十分
な注意が必要になってくる。又、オゾン濃度が一定にな
らないので、これを水に溶解させてオゾン水にしたとき
にも、溶存オゾン濃度が一定にならない。その結果、従
来の装置では、安全性や、オゾン水としての性状の安定
性の面で問題があった。
【0007】一方、上記のような装置では、温水の加熱
を停止してもシリカゲルの温度が急に下がらず、オゾン
の離脱を抑えられないため、加熱を急速に停止できるよ
うに、高周波電磁波を照射するためのマグネトロンを設
けた加熱装置が提案されている(特開平11−9210
6号公報参照)。この加熱装置は、円筒縦長の形状の金
属製容器に吸着材を充填し、マグネトロンから発射され
た高周波電磁波を導波管を介して容器の長さ方向に導入
し、吸着材からオゾンを離脱させると共に、吸着材の温
度を電気的にコントロールしたり、マグネトロンへの電
源を遮断することにより、吸着材の加熱停止を速やかに
行うように構成されている。
【0008】しかしながら、この加熱装置では、オゾン
吸着材を充填した容器の内部とマグネトロンとが導波管
を経由するのみで気体流通の可能な同一空間として直結
されているため、シリカゲルの吸着していたオゾンが加
熱によって脱着すると、マグネトロン内部にまで拡散
し、その要部がオゾンで劣化するという問題がある。
【0009】又、公報では容器の大きさは不明であるも
のの、これが円筒縦長の形状になっていて、図において
下方から上方に電磁波が導入されるため、加熱の急速停
止の効果はあるものの、マグネトロンの導波管に近い位
置にあるオゾン吸着材は強く加熱されて必要以上に温度
上昇し、一方容器の先端側では、電磁波が入口側で吸収
されているため加熱効率が悪くなり、全体が均一加熱さ
れないという問題がある。
【0010】更に、このような電磁波加熱式の装置で
は、電磁波加熱との関連で冷却方式をどのようにするか
が難しい問題になるが、上記装置ではその点が全く示さ
れていない。
【0011】従って、上記装置は、単に電磁波加熱によ
ってオゾンを急速離脱及び離脱停止できるだけのもので
あり、冷却のための熱容量を低減し、オゾン着脱物質の
均一的加熱によるオゾン脱着効率の向上、異常な高濃度
オゾンの発生防止、等の図られた構成になっていない。
又、吸着材の温度をコントロールしたり加熱停止のため
に電源を遮断するだけでは、オゾン水の濃度を目的とす
る値に維持したり、オゾン濃度の異常上昇による危険性
を確実に防止することはできない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、高濃度オゾンガスによる高周波
電磁波発生部及びオゾン着脱装置の構造部分の腐食や装
置の爆発の危険性がなく、オゾンの着脱性能が良く、冷
却時の除去熱量が低減され、オゾン濃度の安定した高濃
度オゾン水を得られる高濃度オゾン水製造装置を提供す
ることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、供給されるオゾンをオ
ゾン着脱装置を介してオゾン濃度を上げて供給される水
に高濃度で溶解させ高濃度オゾン水を製造する高濃度オ
ゾン水製造装置において、前記オゾン着脱装置は、高周
波の電磁波を発生させる高周波電磁波発生部と、前記電
磁波が導入される金属製の外側容器と、前記電磁波の通
過可能な材料でできていて前記外側容器内に前記外側容
器から空間部を持つように配設された内側容器と、該内
側容器内に配設され前記電磁波を反射させると共に耐オ
ゾン性を備えた冷却管と、前記冷却管と前記内側容器と
の間で前記オゾンの通過可能なように形成されたオゾン
通過部と、該オゾン通過部と導通し前記供給されるオゾ
ンが導入されるオゾン入口及び前記供給される水に溶解
されるオゾンが出されるオゾン出口と、前記オゾン通過
部に充填されたオゾン着脱物質であって冷却と加熱によ
ってオゾンを着脱可能で前記高周波の電磁波が加えられ
ると発熱するオゾン着脱物質と、を有することを特徴と
する。
【0014】請求項2の発明は、上記に加えて、前記高
濃度オゾン水のオゾン濃度又は前記オゾン着脱装置を出
たオゾン含有ガス中のオゾン濃度のうちの少なくとも何
れかのオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出手段と、該
オゾン濃度検出手段が検出したオゾン濃度が目的とする
高濃度になるように前記高周波電磁波発生部の出力を制
御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0015】請求項3の発明は、請求項1の発明の特徴
に加えて、前記内側容器と前記冷却管とは二重管状に形
成されていて、前記電磁波は前記内側容器の前記管状の
長さ方向に対して直角の方向を含みこれから傾斜した方
向のうちの何れかの方向から前記外側容器に導入される
ことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した高濃度オ
ゾン水製造装置の一例を示す。高濃度オゾン水製造装置
は、オゾン発生装置1から供給されるオゾンを、オゾン
着脱装置2を介して供給される水としての純水供給系3
から供給される超純水に、本例ではシェルアンドチュー
ブ型のオゾン溶解モジュール4を用いて、高濃度として
50〜100ppm 又はそれ以上の濃度でオゾンを溶解さ
せ、高濃度オゾン水を製造する装置である。
【0017】オゾン発生装置1としては、固体高分子電
解質膜を用いて純水を電気分解して濃度150〜200
g/m3程度のオゾンガスを発生させる電解式の装置が好都
合に用いられる。但し、高純度且つ高濃度型の無声放電
式オゾン発生装置も使用可能である。
【0018】オゾン着脱装置2は、高周波の電磁波であ
る数千Hzのマイクロ波を発生させる高周波電磁波発生
部としてマグネトロンやクライストロンで構成されるマ
イクロ波発振機21、マイクロ波が導入される金属製の
外側容器として本例ではアルミニウム製の外筒22、内
側容器としての内筒23、この中に配設された冷却管2
4、冷却管24と内筒23との間でオゾンの過可能なよ
うに形成されたオゾン通過部25、この部分と導通し供
給されるオゾンが導入されるオゾン入口26及び純水に
溶解されるオゾンが出されるオゾン出口27、オゾン通
過部25に充填されたオゾン着脱物質としてのシリカゲ
ル28、等を備えている。なお、シリカゲル28はオゾ
ン通過部25の全域に充填されているが、図では一部分
の充填状態のみを示している。
【0019】マイクロ波発振機21は、詳細図示を省略
しているが、フィラメント陰極及び陽極から成る二極管
とこれに磁場を与える電磁石等を備えていて、フィラメ
ント電源や電磁石の電流を制御して出力調整する出力制
御回路21a及びその操作ノブ21bを有する。
【0020】内筒23は、マイクロ波の通過可能な材料
として本例ではテフロンでできていて外筒22内にこれ
から空間部29を持つよう配設されたテフロン管から成
るが、本例の装置では外筒22と内筒23と冷却管24
とが三重管状に形成されている。マイクロ波発振機21
で発生させたマイクロ波は、導波管30を介して外筒2
2に導入される。導波管30によるマイクロ波の導入方
向は、外筒22の長さ方向であるY方向に対して直角の
X方向であるが、図において二点鎖線で示すようにX方
向から傾斜した方向であってもよい。又、オゾン着脱装
置2の外筒22等から成るオゾン着脱部分の長さや大き
さや形状等によっては、導波管30又はこれに加えてマ
イクロ波発振機21を複数個設けるようにしてもよい。
【0021】外筒22には溶接によりフランジ32が取
り付けられ、これに図示しないボルトで外部フランジ3
3が取り付けられ、前記オゾン入口26及びオゾン出口
27並びにオゾン入口室34及び出口室35が形成され
ている。内筒23の両端は、フランジ32に内接し外周
が図示しないOリングでシールされているテフロン製内
フランジ36に溶着されている。なお、フランジ33の
外側は図示しない金属製のカバーで覆われていて、マイ
クロ波が外に漏れない構造になっている。
【0022】冷却管24は、マイクロ波を反射させると
共に耐オゾン性を備えた材料としてチタンやアルミニウ
ムの管から成る。又、テフロンを密着させるようにして
更に管の外面を覆い、メタル汚染を防止するようにして
もよい。冷却管24には、通常0℃より低い温度の熱媒
体として図示しない冷凍機で冷却された−5℃〜−20
℃程度の冷媒が流される。
【0023】オゾンの通過部25には、螺旋状のオゾン
ガス案内板31が設けられている。これにより、オゾン
通過部25内のオゾン通過速度を適当に速くすることが
できる。なお、案内板31は円板の一部分が切り欠かれ
た形状のもの等であってもよい。
【0024】以上のような高濃度オゾン水製造装置は例
えば次のように使用され、その作用効果を発揮する。電
解式のオゾン発生装置1では、濃度180g/m3のオゾン
が製造される。このオゾンは、冷却されて除湿されると
共にシリカゲルで予め除湿されている。冷却管24に
は、−5℃に保たれた図示しない冷媒槽からポンプによ
って冷媒が流され、シリカゲル28が予め低温に冷却さ
れている。この状態で、オゾン着脱装置2のオゾン入口
26に上記オゾンが流される。
【0025】このオゾンは、オゾンガス入口室34を介
してシリカゲル28が充填されているオゾンの通過部2
5に入る。ここでは、オゾンの通過部25に案内板31
を設けて空筒速度を上げているので、シリカゲルへのオ
ゾンの吸着性能が極めて良くなっている。そして、初め
は流されたオゾンの大部分が低温のシリカゲルに吸着さ
れ、45〜50g/m3程度の低濃度になってオゾン出口2
7から排出されるが、吸着が飽和状態になると、出口濃
度が入口濃度に近くなる。なお、外筒22内の空気は、
内筒23の表面で結露が発生しないように、図示しない
除湿器によって予め水分が除かれている。
【0026】次に、マイクロ波発信機21を起動し、シ
リカゲルに吸着されたオゾンを離脱させる脱着工程にし
て、離脱したオゾンをオゾン溶解モジュール4に流し、
純水供給系3から予め供給されている超純水にオゾンを
溶解させる。なお、実際の電子部品等の洗浄設備では、
オゾン着脱装置2が複数台設けられていて、オゾンの発
生、吸着、脱着の各工程が連続的に進行していて、オゾ
ン溶解モジュールにもオゾン水が連続的に流されてい
て、脱着したオゾンは連続的にオゾン水に溶け込んでい
る。
【0027】マイクロ波発信機21を起動すると、直ち
にマイクロ波が発生し、導波管30を介して外筒22内
に導入される。外筒22内では、マイクロ波は、直接テ
フロン製の内筒23を透過してその中に充満されている
シリカゲル28に作用すると共に、ステンレスの外筒2
2の表面では反射され、内外筒間の空間部29では、そ
のエネルギーを吸収されることなく、外筒22の長さ方
向に自由に伝播して行き、その過程で内筒23内にも侵
入し、管の長さ方向の全域に渡って均一的にシリカゲル
に作用する。なお、内外筒が長い場合等、図1において
二点鎖線で示す如く導波管30を傾斜させ、マイクロ波
の反射拡散を促進させるようにしてもよい。
【0028】内筒の半径方向に対しては、表面から中心
の冷却管24に向かってマイクロ波が進行する。ここ
で、シリカゲルの厚みがそれ程厚くなく冷却管を中心と
して比較的短距離で円周方向に広がっているので、マイ
クロ波がこの方向にも均一的透過しこの方向にもシリカ
ゲルが均一的に加熱される。
【0029】冷却管は、マイクロ波を透過しないアルミ
ニウム等でできているので、マイクロ波がその表面で反
射されるため、内部の冷媒が加熱されることがない。
又、内外筒間には空間部29が存在するので、熱容量が
最大の外筒22は温度上昇する内筒23から空気断熱さ
れていて、温度上昇が十分抑制されると共に、冷却時に
も空間部が断熱作用をする。従って、外筒22は冷却時
の熱負荷にならない。その結果、冷却装置の負荷が最小
化されている。
【0030】マイクロ波を当てられたシリカゲルは、分
子の分極状態の繰り返し変動によって摩擦発熱するとい
う誘電体に及ぼすマイクロ波の発熱作用により、熱伝導
時間を必要とせず、高速・高効率且つ均一に加熱され
る。そして、シリカゲルに吸着されたオゾンは急速に脱
着される。一方、マイクロ波の出力を低下させたり給電
を遮断すると、加熱状態が急速に低下したり停止する。
従って、実際の装置としては、個々のオゾン着脱装置の
オゾン離脱状態を把握しておき、マイクロ波の出力をオ
ゾン濃度が異常上昇しないような値に予め上限値を設定
したり、操作ノブ21bで調整するようにする。
【0031】このようにオゾンがシリカゲルから急速に
離脱すると、オゾン発生装置で発生したときの180g/
m3程度のオゾン濃度が数倍に濃縮されて排出され、高濃
度オゾンガスになり、オゾン溶解モジュールで高濃度の
オゾン水が製造される。このとき、本発明の装置では、
オゾンが耐オゾン性のあるテフロンの内筒23の中で離
脱するので、高濃度になっても、ステンレス製の外筒2
2やマイクロ波発振機21自体には全く影響を与えず、
これを腐食させることがない。
【0032】図2は本発明を適用した高濃度オゾン水製
造装置の他の構成例を示す。本例の装置では、オゾン濃
度検出手段としての溶存オゾンモニタ5及び制御手段と
してのマイクロ波出力調節器6を有する。溶存オゾンモ
ニタ5は、高濃度オゾン水のオゾン濃度又はオゾン着脱
装置2を出たオゾン含有ガス中のオゾン濃度のうちの少
なくとも何れかのオゾン濃度を検出するが、本例では高
濃度オゾン水のオゾン濃度を検出する。マイクロ波出力
調節器6は、溶存オゾンモニタ5の検出信号を受けて、
マイクロ波発振機21の出力制御回路21aに制御信号
pを送り、検出したオゾン濃度が目的とする高濃度とし
て例えば100g/m3になるようにマイクロ波の出力を制
御する。
【0033】又、本例の装置では、オゾン着脱装置を通
過した高濃度オゾンガスのオゾン濃度を検出する高濃度
オゾンガスオゾン濃度検出器としてのオゾンセンサ7及
び異常制御手段としてのマイクロ波出力減少器8及び信
号選択器9が設けられている。これらによる制御として
は、高濃度オゾンガスのオゾン濃度が所定値として例え
ば800g/m3を超えると、マイクロ波出力減少器8はマ
イクロ波発振器21の出力を下げるように制御信号qを
送り、信号選択器9は、マイクロ波出力調節器6による
制御に優先させるように、制御信号pに変えてqを出力
制御回路21aに送る。制御信号qとしては例えばpの
20%減の信号にする。
【0034】図2の装置では、溶存オゾンモニタ5及び
マイクロ波出力調節器6により、マイクロ波の出力を制
御してシリカゲルの加熱量を調整し、オゾンの脱着量を
調整してオゾンガス濃度を調整し、最終的にオゾン水濃
度を目的とする一定範囲内の高濃度に維持することがで
きる。又、オゾンセンサ7、マイクロ波出力減少器8及
び信号選択器9によれば、オゾン水濃度制御機構の不調
や故障その他何らかの異常が発生したときに、オゾンガ
ス濃度の異常上昇を防止し、装置の安全性を一層高める
ことができる。
【0035】なお、図1及び図2の例では、純水供給系
3から超純水が供給される状態を示したが、実際の装置
では、最初に超純水が供給され、この水が高濃度オゾン
水となって電子部品の洗浄等に使用されると、その相当
部分が再循環するように戻され、補給される超純水と共
にオゾン溶解モジュール4に導入されて再使用されるこ
とが多い。そのようにすれば、オゾン及び超純水の消費
量を少なくして、設備の運転費用を低減させることがで
きる。本発明の高濃度オゾン水製造装置に供給される水
としては、超純水そのものの他、このように循環再使用
される残オゾン含有超純水や、超純水よりも純度の低い
純水等、高濃度オゾン水の使用目的に合った種々の水が
含まれることは言うまでもない。
【0036】発明者等は、本発明を適用した以下の仕様
の高濃度オゾン水製造装置を用いて実験を行い、以下の
ような結果を得た: 〔使用した装置〕 オゾン発生装置 濃度180 g/m3のオゾンガスを発生させる電解式装置 オゾン着脱装置 マイクロ波発振器 最大出力1500Wのマグネトロン 外筒 呼び径3inch×長さ1.2mのアルミニウム管 内筒 内径60mm×厚み2mmのテフロン管 冷却管 外径40mmのアルミニウム管 シリカゲル 約1L(粒径1mm程度のもの) オゾン溶解モジュール テフロンPTFE製のシェルアンドチューブ型 〔実験結果〕 オゾンガス流量 3L/mim オゾンガス濃度 180g/m3 超純水流量 1L/mim オゾン脱着工程時間 5分/1台(以後他のオゾン着
脱装置に切換) オゾン水オゾン濃度 80g/m3 オゾンガスオゾン濃度 550 〜580g/m3 (上記80g/m3
に制御したとき) オゾン水オゾン濃度 100g/m3 オゾンガスオゾン濃度 650 〜700g/m3 (上記100g/m3
に制御したとき) 以上の結果によれば、本発明の高濃度オゾン水製造装置
により、オゾン着脱装置の外側容器を腐食させることな
く、高濃度オゾンガスを発生させて高濃度オゾン水を製
造することができる。又、オゾン水の濃度によるマイク
ロ波の出力制御により、オゾン水のオゾン濃度を80g/
m3や100g/m3の目的とする高濃度を得てこれを安定さ
せることができると共に、オゾンガスの濃度を550 〜58
0g/m3 もしくは650 〜700g/m3 というようなオゾン水の
濃度に対応して変動量の小さい一定範囲に維持し、装置
の爆発等の危険性を回避することができる。
【0037】図3は、本例の装置と温水加熱の従来の装
置とのオゾンガス濃度の時間経過に伴う変化状態を示
す。図において二点鎖線で示す如く、従来の装置では、
温水加熱の熱伝達特性及びシリカゲルからのオゾン離脱
特性により、加熱開始後のオゾンの離脱に時間がかかる
と共に、目的とするオゾン量を得ようとすると、加熱完
了時にはオゾン濃度が異常に上昇し、加熱を停止すると
オゾン濃度は除々に低下し、異常高濃度状態が継続する
と共に必要オゾン濃度が不足することになる。これに対
して実線で示す本例の装置では、加熱開始と共に、シリ
カゲルが直ちに昇温してオゾンを離脱させ、オゾン水の
濃度制御により、オゾンガス濃度を変動幅の小さい一定
範囲に維持することができる。
【0038】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、オゾンガスを高濃度化するためのオゾ
ン着脱装置が、所定の構成を備えた高周波電磁波発生部
と外側容器と内側容器と冷却管とオゾン通過部とオゾン
出入口とオゾン着脱物質(以下「シリカゲル」という)
とを有するように構成するので、冷却管でシリカゲルを
冷却した状態でオゾン入口からオゾンを入れ、シリカゲ
ルの充填されたオゾン通過部を通過させ、オゾンをシリ
カゲルに吸着させ、高周波電磁波(以下「マイクロ波」
という)発生部でマイクロ波を発生させて外側容器に導
入し、誘電体でありこれによって発熱する性質を持つシ
リカゲルに作用させてこれを自己発熱させて急速に加熱
し、吸着したオゾンを高濃度で離脱させ、これを供給さ
れる水に高濃度で溶解させて高濃度オゾン水を製造する
ことができる。
【0039】上記のようにオゾン脱着時には高濃度のオ
ゾンガスが発生するが、このガスはマイクロ波を透過さ
せる材料から成る内側容器の中で発生するので、高周波
電磁波発生装置自体や外側容器が高濃度のオゾンガスで
腐食することがない。又、冷却管が耐オゾン性を持つの
で、これもオゾンガスで腐食されない。その結果、実用
性の確保された装置にすることができる。又、外側容器
と内側容器とは空間部を持つように配設されるので、マ
イクロ波は、内側容器を透過して直接シリカゲルに作用
すると共に、空間部を進行し、シリカゲルでエネルギー
を吸収されて大幅に減衰することなく金属性の外側容器
で反射され、空間部に拡散しつつ内側容器を透過し、シ
リカゲルに均一的に作用する。その結果、シリカゲルを
均一的に温度上昇させ、オゾンの離脱効率を良くするこ
とができる。
【0040】更に、内外容器間に空間部を設けているの
で、マイクロ波によるシリカゲル加熱時に、断熱効果に
よって通常熱容量が大きい外側容器の温度上昇が十分抑
制されていることと、冷却のためにシリカゲルと接触し
ている冷却管にマイクロ波が当たっても冷却管がこれを
反射させるため、マイクロ波によって内部の熱媒体が加
熱されないことから、冷却のための熱量が最小化されて
いる。その結果、冷却のための設備を最小にし、設備全
体のコスト低減を図ることができる。
【0041】請求項2の発明においては、高濃度オゾン
水又はオゾン含有ガス中のオゾン濃度を検出するオゾン
濃度検出手段と、検出したオゾン濃度が目的とする高濃
度になるように高周波電磁波発生部の出力を制御する制
御手段とを設けるので、マイクロ波の発生量を加減し、
シリカゲルの発熱温度、従ってオゾンの離脱量を加減し
てオゾンガスの濃度を調整し、その結果オゾン水中の溶
存オゾン濃度を高濃度の一定範囲に維持することができ
る。又、上記においてオゾン水のオゾン濃度を制御する
場合でも、それによってオゾンガスの濃度を間接的に制
御できるので、その異常上昇を防止し、装置の安全を図
ることができる。
【0042】この場合、高濃度オゾンガスオゾン濃度検
出器でオゾン着脱装置を通過した高濃度オゾンガスのオ
ゾン濃度を検出し、これが所定値を超えると、異常制御
手段により、制御手段の制御に優先させて高周波電磁波
発生部の出力を下げるように優先制御系を設ければ、オ
ゾン水のオゾン濃度を制御し間接的にオゾンガス濃度を
制御している制御手段の制御系やその他に異常が生じて
も、オゾン濃度の異常上昇を防止し、確実に装置の安全
を図ることができる。
【0043】請求項3の発明においては、外側容器と内
側容器と冷却管とを二重管状に形成し、マイクロ波を外
側容器の管状の長さ方向に対して直角の方向を含みこれ
から傾斜した方向のうちの何れかの方向から外側容器に
導入するので、外側容器の管内面でマイクロ波を効果的
に反射させ、管の長さ方向に伝播させつつ内側容器内の
シリカゲルに当て、その均一的な加熱効果を促進させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した高濃度オゾン水製造装置の全
体構成の一例を示す説明図である。
【図2】本発明を適用した高濃度オゾン水製造装置の全
体構成の他の例を示す説明図である。
【図3】オゾンガス脱着時のオゾン濃度の推移を示す曲
線図である。
【符号の説明】
2 オゾン着脱装置 5 溶存オゾンモニタ(オゾン水オゾン濃
度検出手段) 6 マイクロ波出力調節器(制御手段) 21 マイクロ波発振機(高周波電磁波発生
部) 22 外筒(外側容器) 23 内筒(内側容器) 24 冷却管 25 オゾン通過部 26 オゾン入口 27 オゾン出口 28 シリカゲル(オゾン着脱物質) 29 空間部
フロントページの続き Fターム(参考) 4D012 CA20 CB12 CD06 CE01 CE02 CF05 CG01 4G035 AA01 AE02 AE05 AE15 4G037 BA03 BB23 BC03 BD06 CA04 CA18 4G042 CE01 CE04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給されるオゾンをオゾン着脱装置を介
    してオゾン濃度を上げて供給される水に高濃度で溶解さ
    せ高濃度オゾン水を製造する高濃度オゾン水製造装置に
    おいて、 前記オゾン着脱装置は、高周波の電磁波を発生させる高
    周波電磁波発生部と、前記電磁波が導入される金属製の
    外側容器と、前記電磁波の通過可能な材料でできていて
    前記外側容器内に前記外側容器から空間部を持つように
    配設された内側容器と、該内側容器内に配設され前記電
    磁波を反射させると共に耐オゾン性を備えた冷却管と、
    前記冷却管と前記内側容器との間で前記オゾンの通過可
    能なように形成されたオゾン通過部と、該オゾン通過部
    と導通し前記供給されるオゾンが導入されるオゾン入口
    及び前記供給される水に溶解されるオゾンが出されるオ
    ゾン出口と、前記オゾン通過部に充填されたオゾン着脱
    物質であって冷却と加熱によってオゾンを着脱可能で前
    記高周波の電磁波が加えられると発熱するオゾン着脱物
    質と、を有することを特徴とする高濃度オゾン水製造装
    置。
  2. 【請求項2】 前記高濃度オゾン水のオゾン濃度又は前
    記オゾン着脱装置を出たオゾン含有ガス中のオゾン濃度
    のうちの少なくとも何れかのオゾン濃度を検出するオゾ
    ン濃度検出手段と、該オゾン濃度検出手段が検出したオ
    ゾン濃度が目的とする高濃度になるように前記高周波電
    磁波発生部の出力を制御する制御手段と、を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の高濃度オゾン水製造装
    置。
  3. 【請求項3】 前記内側容器と前記冷却管とは二重管状
    に形成されていて、前記電磁波は前記内側容器の前記管
    状の長さ方向に対して直角の方向を含みこれから傾斜し
    た方向のうちの何れかの方向から前記外側容器に導入さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の高濃度オゾン水
    製造装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011083754A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Kurita Water Ind Ltd ガス溶解水製造装置及び製造方法
KR101090326B1 (ko) 2009-02-25 2011-12-07 삼보과학 주식회사 포화오존수, 포화오존수 제조장치 및 그 방법
JP4879365B1 (ja) * 2011-08-11 2012-02-22 浩一 新井 マイクロバブル化装置
US11229887B2 (en) 2014-02-20 2022-01-25 Organo Corporation Ozone water supply method and ozone water supply device

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