JP2001257200A - 半導体製造・検査装置用セラミック基板 - Google Patents

半導体製造・検査装置用セラミック基板

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JP2001257200A
JP2001257200A JP2000069019A JP2000069019A JP2001257200A JP 2001257200 A JP2001257200 A JP 2001257200A JP 2000069019 A JP2000069019 A JP 2000069019A JP 2000069019 A JP2000069019 A JP 2000069019A JP 2001257200 A JP2001257200 A JP 2001257200A
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heating element
resistance heating
ceramic
weight
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Yasutaka Ito
康隆 伊藤
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Ibiden Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/20Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B2203/00Aspects relating to Ohmic resistive heating covered by group H05B3/00
    • H05B2203/002Heaters using a particular layout for the resistive material or resistive elements
    • H05B2203/006Heaters using a particular layout for the resistive material or resistive elements using interdigitated electrodes

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  • Surface Heating Bodies (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 略同心円形状または渦巻き形状の抵抗発熱体
からなる回路の全周で抵抗発熱体が均一に発熱し、加熱
面全体の温度が均一になる半導体製造・検査装置用セラ
ミック基板を提供する。 【解決手段】 セラミック基板の内部又は表面に、略同
心円形状又は渦巻き形状の回路からなる抵抗発熱体が1
以上形成されてなる半導体製造・検査装置用セラミック
基板であって、前記回路の両端の端子部の形成位置は、
下記数式(1); 0≦|θ|/n2 ≦1.2・・・(1) (式中、nは、抵抗発熱体からなる回路の巻数を表し、
θは、セラミック基板の中心と回路両端の端子部とを結
ぶ2本の直線を形成した際に、2本の直線のなす角度
(°)を表す)で表される条件を満足することを特徴と
する半導体製造・検査装置用セラミック基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に、ホットプレ
ート(セラミックヒータ)、静電チャック、ウエハプロ
ーバなど、半導体の製造用や検査用の装置として用いら
れるセラミック基板に関し、特には、シリコンウエハ等
の被加熱物を均一に加熱することができるセラミック基
板に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体は、種々の産業において必要とさ
れる極めて重要な製品であり、半導体チップは、例え
ば、シリコン単結晶を所定の厚さにスライスしてシリコ
ンウエハを作製した後、種々の工程を行い、ウリコンウ
エハ上に回路等を形成することにより製造される。
【0003】具体的な工程として、例えば、シリコンウ
エハ上に感光性樹脂をエッチングレジストとして形成
し、シリコンウエハのエッチングを行う工程等が挙げら
れる。この感光性樹脂は、通常、液状であり、スピンコ
ータ等を用いてシリコンウエハ表面に塗布されるのであ
るが、塗布後に溶剤等を飛散させるため乾燥させなけれ
ばならず、塗布したシリコンウエハをヒータ上に載置ま
たは保持して加熱することになる。
【0004】また、回路等が形成されたシリコンウエハ
は、この段階でその回路等が設計通りに動作するか否か
を測定してチェックするプロービング工程が必要であ
り、そのためにウエハプローバーが用いられる。このよ
うなウエハプローバでは、ウエハプローバ上にシリコン
ウエハを載置し、このシリコンウエハにテスタピンを持
つプローブカードを押しつけ、加熱、冷却しながら電圧
を印加して導通テストを行う。
【0005】このように半導体チップを製造したり検査
する際には、種々の工程において、シリコンウエハを加
熱する必要があり、そのため、ホットプレート(セラミ
ックヒータ)、ウエハプローバ、静電チャック、サセプ
タなど、抵抗発熱体を備えたセラミック基板をベースと
して使用する半導体製造・検査用装置が盛んに用いられ
ている。
【0006】そこで、特公平8−8247号公報などで
は、抵抗発熱体が形成された窒化物セラミック基板を使
用し、抵抗発熱体近傍の温度を測定しながら、温度制御
する技術が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな技術を用いてシリコンウエハを加熱しようした場
合、加熱面に温度分布が発生し、これに起因する熱衝撃
でシリコンウエハが破損してしまうという問題が発生し
た。
【0008】図13は、従来のセラミックヒータを模式
的に示した底面図であり、図14は、Xの部分を模式的
に示した部分拡大底面図である。このセラミックヒータ
100では、底面の反対側面が半導体ウエハ等の被加熱
物の加熱を行う加熱面となっており、加熱面での温度を
均一にするために、底面には、屈曲形状の回路からなる
抵抗発熱体112aと、巻数が3〜4の同心円形状の回
路からなる抵抗発熱体112b〜112dとが組み合わ
されて形成されている。また、底面には、多数の箇所に
有底孔14が設けられており、有底孔14の内部には熱
電対が挿入され、セラミック基板11内部の加熱面に近
い部分における温度をモニターすることができるように
なっている。
【0009】このセラミックヒータ100に通電を行う
と、抵抗発熱体112(112a〜112d)が発熱
し、セラミック基板111の温度が上昇するが、この
際、セラミック基板111の各場所における温度をモニ
ターしながら、加熱面の温度が均一になるように、各回
路に電圧が印加される。
【0010】しかしながら、従来のセラミックヒータ1
00では、図14に示したように、抵抗発熱体12b〜
12dにおける端子間の領域Aと、その他の領域Bとで
は、抵抗発熱体の巻数(密度)が異なる。すなわち、領
域Bでは回路の巻数が3であるのに対し、領域Aでは巻
数が2となり、その結果、領域Aの部分における加熱面
での温度が領域Bにおける加熱面の温度よりも低くなる
(クーリングスポットが形成されてしまう)としまうと
いう問題が発生した。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
加熱面に温度差が発生するのを防止するため鋭意研究し
た結果、1つ抵抗発熱体の回路の全周で巻数が余り変わ
らないように端子部の位置を設定することにより、セラ
ミックヒータの加熱面における温度を均一にすることが
できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明は、セラミック基板の内部ま
たは表面に、略同心円形状または渦巻き形状の回路から
なる抵抗発熱体が1以上形成されてなる半導体製造・検
査装置用セラミック基板であって、上記略同心円形状ま
たは渦巻き形状の回路両端の端子部の形成位置は、下記
数式(1); 0≦|θ|/n2 ≦1.2・・・(1) (式中、nは、抵抗発熱体からなる回路の巻数を表し、
θは、セラミック基板の中心と上記回路両端の端子部と
を結ぶ2本の直線を形成した際に、2本の直線のなす角
度(°)を表す)で表される条件を満足することを特徴
とする半導体製造・検査装置用セラミック基板である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体製造・検査
装置用セラミック基板(以下、単に半導体装置用セラミ
ック基板ともいう)について説明する。本発明の半導体
装置用セラミック基板は、セラミック基板の内部または
表面に、略同心円形状または渦巻き形状の回路からなる
抵抗発熱体が1以上形成されてなる半導体製造・検査装
置用セラミック基板であって、上記略同心円形状または
渦巻き形状の回路両端の端子部の形成位置は、下記数式
(1); 0≦|θ|/n2 ≦1.2・・・(1) (式中、nは、抵抗発熱体からなる回路の巻数を表し、
θは、セラミック基板の中心と上記回路両端の端子部と
を結ぶ2本の直線を形成した際に、2本の直線のなす角
度(°)を表す)で表される条件を満足することを特徴
とする。なお、ここでいう端子とは、回路の端部、給電
部のみならず、スルーホール(バイアホールとも表記す
る)をも含み、抵抗発熱体回路の同一層における両端を
意味する。例えば、抵抗発熱体が多層であったり、外部
の回路と接続する場合には、スルーホールを介して別層
の回路や外部の回路と接続することになるが、このスル
ーホールが端子部として機能する。
【0014】本発明の半導体装置用セラミック基板によ
れば、略同心円形状または渦巻き形状の回路両端の端子
部の形成位置が上記式(1)で表される条件を満足する
ように設定されており、その結果、一つの抵抗発熱体の
回路部分の全周が、ほぼ一定の巻数(密度)になるよう
に構成されている。従って、抵抗発熱体に通電した際
に、1つの略同心円形状または渦巻き形状の回路の全周
で均一に発熱し、その結果、抵抗発熱体の加熱面にはク
ーリングスポットが発生せず、加熱面全体の温度が均一
になる。
【0015】図1は、本発明の半導体装置用セラミック
基板の一例であるセラミックヒータを模式的に示す底面
図であり、図2は、図1におけるAの部分の拡大底面図
であり、図3は、図1に示すセラミックヒータの一部を
模式的に示す部分拡大断面図である。
【0016】図1に示したように、セラミック基板11
は、円板状に形成されており、このセラミック基板11
の底面には、周縁部に近い部分に屈曲形状の回路からな
る抵抗発熱体12aが形成され、それよりも内側の部分
に略同心円形状からなる抵抗発熱体12b〜12dが形
成され、これらの回路を組み合わせて、加熱面11aで
の温度が均一になるように設計されている。
【0017】また、抵抗発熱体12a〜12dは、酸化
を防止するために金属被覆層120が形成され、その両
端に入出力用の端子部13a〜13fが形成されてお
り、さらに、この端子部13a〜13fには、図3に示
したように外部端子17がハンダ等を用いて接合されて
いる。なお、図3には、図示していないが、この外部端
子17には、配線を備えたソケット等が接続され、電源
との接続が図られるようになっている。
【0018】また、セラミック基板11には、測温素子
を挿入するための有底孔14が形成されており、中央に
近い部分には、支持ピン16を挿入するための貫通孔1
5が形成されている。
【0019】この支持ピン16は、その上にシリコンウ
エハ19を載置して上下させることができるようになっ
ており、これにより、シリコンウエハ19を図示しない
搬送機に渡したり、搬送機から半導体ウエハ19を受け
取ったりすることができる。また、半導体ウエハ19を
支持ピン16で保持することにより、半導体ウエハ19
を加熱面11aに接触させずに加熱することもできるよ
うになっている。
【0020】このセラミックヒータ10において、同心
円形状の抵抗発熱体12b〜12d両端の端子部の形成
位置は、下記数式(1)を満足するように設定されてい
る。 0≦|θ|/n2 ≦1.2・・・(1) 上記(1)式中、nは、抵抗発熱体からなる回路の巻数
を表し、θは、例えば、図1に示したように、セラミッ
ク基板の中心と回路両端の端子部13a、13bとを結
ぶ2本の直線を形成した際に、2本の直線のなす角度
(°)を表す。
【0021】例えば、巻数が3の場合、(1)式中のn
に3を代入すると、θの絶対値は、0〜10.8(°)
となるため、θが−10.8〜+10.8°の範囲にな
るように、端子部13a、13bの位置を設定すればよ
い。なお、θが負の値であってもよいとしているのは、
端子部13bが、端子部13aと中心とを結ぶ直線の右
側にあってもよく、左側にあってもよいことを示してい
る。
【0022】また、巻数nが多くなるに従って、端子部
13a〜13fの位置の影響が少なくなるため、θの絶
対値は、回路の巻数の2乗に比例して大きくなるように
なっている。
【0023】このように端子部13a、13bの位置
を、上記式(1)で規定される位置に設定すると、例え
ば、図2に示したように、領域Bにおける回路の巻数n
が3であるのに対し、領域Aにおける回路の巻数nもほ
ぼ3となり、その結果、領域Aにおける発熱と領域Bに
おける発熱がほぼ同一となり、回路の全周における発熱
がほぼ同一となるのである。
【0024】抵抗発熱体12のパターンとしては、図1
に示した同心円形状と屈曲線形状との組み合わせのほか
に、同心円形状、渦巻き形状、偏心円形状などの単独パ
ターン、または、これらと屈曲線形状との組み合わせな
どが挙げられる。
【0025】上記セラミックヒータにおいて、上記抵抗
発熱体からなる回路の数は1以上であれば特に限定され
ないが、加熱面を均一に加熱するためには、複数の回路
が形成されていることが望ましく、特に図1に示したよ
うな、複数の同心円状の回路と屈曲線状の回路とを組み
合わせたものが好ましい。なお、図1に示したセラミッ
クヒータでは、抵抗発熱体が底面に形成されているが、
抵抗発熱体は、セラミック基板の内部に形成されていて
もよい。
【0026】上記抵抗発熱体を、セラミック基板の内部
に形成する場合、その形成位置は特に限定されないが、
セラミック基板の中心または中心より底面の方向に偏芯
した位置に少なくとも1層形成されていることが好まし
い。
【0027】セラミック基板の内部または底面に抵抗発
熱体を形成する際には、金属や導電性セラミックからな
る導電ペーストを用いることが好ましい。即ち、セラミ
ック基板の内部に抵抗発熱体を形成する場合には、グリ
ーンシート上に導電ペースト層を形成した後、グリーン
シートを積層、焼成することにより、内部に抵抗発熱体
を作製する。一方、表面に抵抗発熱体を形成する場合に
は、通常、焼成を行って、セラミック基板を製造した
後、その表面に導体ペースト層を形成し、焼成すること
より、抵抗発熱体を作製する。
【0028】上記導体ペーストとしては特に限定されな
いが、導電性を確保するため金属粒子または導電性セラ
ミックが含有されているほか、樹脂、溶剤、増粘剤など
を含むものが好ましい。
【0029】上記金属粒子としては、例えば、貴金属
(金、銀、白金、パラジウム)、鉛、タングステン、モ
リブデン、ニッケルなどが好ましい。これらは、単独で
用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの金
属は、比較的酸化しにくく、発熱するに充分な抵抗値を
有するからである。
【0030】上記導電性セラミックとしては、例えば、
タングステン、モリブデンの炭化物などが挙げられる。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用しても
よい。これら金属粒子または導電性セラミック粒子の粒
径は、0.1〜100μmが好ましい。0.1μm未満
と微細すぎると、酸化されやすく、一方、100μmを
超えると、焼結しにくくなり、抵抗値が大きくなるから
である。
【0031】上記金属粒子の形状は、球状であっても、
リン片状であってもよい。これらの金属粒子を用いる場
合、上記球状物と上記リン片状物との混合物であってよ
い。上記金属粒子がリン片状物、または、球状物とリン
片状物との混合物の場合は、金属粒子間の金属酸化物を
保持しやすくなり、抵抗発熱体とセラミック基板との密
着性を確実にし、かつ、抵抗値を大きくすることができ
るため有利である。
【0032】導体ペーストに使用される樹脂としては、
例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられ
る。また、溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコ
ールなどが挙げられる。増粘剤としては、セルロースな
どが挙げられる。
【0033】抵抗発熱体用の導体ペーストをセラミック
基板の表面に形成する際には、導体ペースト中に金属粒
子のほかに金属酸化物を添加し、金属粒子および金属酸
化物を焼結させたものとすることが好ましい。このよう
に、金属酸化物を金属粒子とともに焼結させることによ
り、セラミック基板と金属粒子とを密着させることがで
きる。
【0034】金属酸化物を混合することにより、セラミ
ック基板との密着性が改善される理由は明確ではない
が、金属粒子表面や非酸化物からなるセラミック基板の
表面は、その表面がわずかに酸化されて酸化膜が形成さ
れており、この酸化膜同士が金属酸化物を介して焼結し
て一体化し、金属粒子とセラミックとが密着するのでは
ないかと考えられる。また、セラミック基板を構成する
セラミックが酸化物の場合は、当然に表面が酸化物から
なるので、密着性に優れた導体層が形成される。
【0035】上記金属酸化物としては、例えば、酸化
鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B 23 )、アル
ミナ、イットリアおよびチタニアからなる群から選ばれ
る少なくとも1種が好ましい。これらの酸化物は、抵抗
発熱体の抵抗値を大きくすることなく、金属粒子とセラ
ミック基板との密着性を改善することができるからであ
る。
【0036】上記酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ
素(B23 )、アルミナ、イットリア、チタニアの割
合は、金属酸化物の全量を100重量部とした場合、重
量比で、酸化鉛が1〜10、シリカが1〜30、酸化ホ
ウ素が5〜50、酸化亜鉛が20〜70、アルミナが1
〜10、イットリアが1〜50、チタニアが1〜50で
あって、その合計が100重量部を超えない範囲で調整
されていることが好ましい。これらの範囲で、これらの
酸化物の量を調整することにより、特にセラミック基板
との密着性を改善することができる。
【0037】上記金属酸化物の金属粒子に対する添加量
は、0.1重量%以上10重量%未満が好ましい。ま
た、このような構成の導体ペーストを使用して抵抗発熱
体を形成した際の面積抵抗率は、1〜45mΩ/□が好
ましい。
【0038】面積抵抗率が45mΩ/□を超えると、印
加電圧量に対して発熱量は大きくなりすぎて、表面に抵
抗発熱体を設けた半導体装置用セラミック基板では、そ
の発熱量を制御しにくいからである。なお、金属酸化物
の添加量が10重量%以上であると、面積抵抗率が50
mΩ/□を超えてしまい、発熱量が大きくなりすぎて温
度制御が難しくなり、温度分布の均一性が低下する。
【0039】抵抗発熱体がセラミック基板の表面に形成
される場合には、抵抗発熱体の表面部分に、金属被覆層
が形成されていることが好ましい。内部の金属焼結体が
酸化されて抵抗値が変化するのを防止するためである。
形成する金属被覆層の厚さは、0.1〜10μmが好ま
しい。
【0040】上記金属被覆層を形成する際に使用される
金属は、非酸化性の金属であれば特に限定されないが、
具体的には、例えば、金、銀、パラジウム、白金、ニッ
ケルなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。これらのなかでは、ニ
ッケルが好ましい。なお、抵抗発熱体をセラミック基板
の内部に形成する場合には、抵抗発熱体表面が酸化され
ることがないため、被覆は不要である。本発明の半導体
装置用セラミック基板は、200℃以上で使用すること
ができる。
【0041】このように本発明の半導体装置用セラミッ
ク基板には、抵抗発熱体が設けられており、セラミック
ヒータとして使用することができる。この半導体装置用
セラミック基板を構成するセラミック材料は特に限定さ
れるものではなく、例えば、窒化物セラミック、炭化物
セラミック、酸化物セラミック等が挙げられる。
【0042】上記窒化物セラミックとしては、金属窒化
物セラミック、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ
素、窒化ホウ素、窒化チタン等が挙げられる。また、上
記炭化物セラミックとしては、金属炭化物セラミック、
例えば、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、
炭化タンタル、炭化タングステン等が挙げられる。
【0043】上記酸化物セラミックとしては、金属酸化
物セラミック、例えば、アルミナ、ジルコニア、コージ
ュライト、ムライト等が挙げられる。これらのセラミッ
クは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0044】これらのセラミックのなかでは、窒化物セ
ラミック、炭化物セラミックの方が酸化物セラミックに
比べて好ましい。熱伝導率が高いからである。また、窒
化物セラミックのなかでは、窒化アルミニウムが最も好
適である。熱伝導率が180W/m・Kと最も高いから
である。
【0045】また、上記セラミック材料は、焼結助剤を
含有していてもよい。上記焼結助剤としては、例えば、
アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、希土類
酸化物等が挙げられる。これらの焼結助剤のなかでは、
CaO、Y23 、Na2 O、Li2 O、Rb2 Oが好
ましい。これらの含有量としては、0.1〜10重量%
が好ましい。また、アルミナを含有していてもよい。
【0046】本発明にかかる半導体装置用セラミック基
板は、明度がJIS Z 8721の規定に基づく値で
N4以下のものであることが望ましい。このような明度
を有するものが輻射熱量、隠蔽性に優れるからである。
また、このようなセラミック基板は、サーモビュアによ
り、正確な表面温度測定が可能となる。
【0047】ここで、明度のNは、理想的な黒の明度を
0とし、理想的な白の明度を10とし、これらの黒の明
度と白の明度との間で、その色の明るさの知覚が等歩度
となるように各色を10分割し、N0〜N10の記号で
表示したものである。そして、実際の測定は、N0〜N
10に対応する色票と比較して行う。この場合の小数点
1位は0または5とする。
【0048】このような特性を有するセラミック基板
は、セラミック基板中にカーボンを100〜5000p
pm含有させることにより得られる。カーボンには、非
晶質のものと結晶質のものとがあり、非晶質のカーボン
は、セラミック基板の高温における体積抵抗率の低下を
抑制することでき、結晶質のカーボンは、セラミック基
板の高温における熱伝導率の低下を抑制することができ
るため、その製造する基板の目的等に応じて適宜カーボ
ンの種類を選択することができる。
【0049】非晶質のカーボンは、例えば、C、H、O
だけからなる炭化水素、好ましくは、糖類を、空気中で
焼成することにより得ることができ、結晶質のカーボン
としては、グラファイト粉末等を用いることができる。
また、アクリル系樹脂を不活性雰囲気下で熱分解させた
後、加熱加圧することによりカーボンを得ることができ
るが、このアクリル系樹脂の酸価を変化させることによ
り、結晶性(非晶性)の程度を調整することもできる。
【0050】セラミック基板の形状は、円板形状が好ま
しく、その直径は、200mm以上が好ましく、250
mm以上が最適である。円板形状の半導体装置用セラミ
ック基板は、温度の均一性が要求されるが、直径の大き
な基板ほど温度が不均一になりやすいからである。セラ
ミック基板の厚さは、50mm以下が好ましく、20m
m以下がより好ましい。また、1〜5mmが最適であ
る。上記厚さが薄すぎると、高温で加熱する際に反りが
発生しやすく、一方、厚過ぎると熱容量が大きく成りす
ぎて昇温降温特性が低下するからである。
【0051】また、セラミック基板の気孔率は、0また
は5%以下が好ましい。上記気孔率はアルキメデス法に
より測定する。高温での熱伝導率の低下、反りの発生を
抑制できるからである。
【0052】本発明では、必要に応じてセラミック基板
に熱電対を埋め込んでおくことができる。熱電対により
抵抗発熱体の温度を測定し、そのデータをもとに電圧、
電流量を代えて、温度を制御することができるからであ
る。
【0053】上記熱電対の金属線の接合部位の大きさ
は、各金属線の素線径と同一か、もしくは、それよりも
大きく、かつ、0.5mm以下がよい。このような構成
によって、接合部分の熱容量が小さくなり、温度が正確
に、また、迅速に電流値に変換されるのである。このた
め、温度制御性が向上してウエハの加熱面の温度分布が
小さくなるのである。上記熱電対としては、例えば、J
IS−C−1602(1980)に挙げられるように、
K型、R型、B型、E型、J型、T型熱電対が挙げられ
る。
【0054】本発明の抵抗発熱体を備えた半導体装置用
セラミック基板は、半導体の製造や半導体の検査を行う
ために用いられるセラミック基板であり、具体的な装置
としては、例えば、静電チャック、ウエハプローバ、サ
セプタ、ホットプレート(セラミックヒータ)等が挙げ
られる。これらのセラミック基板はいずれも、例えば、
図1で説明したような構成の抵抗発熱体を備えている。
【0055】上述したセラミックヒータ(ホットプレー
ト)は、セラミック基板の表面または内部に抵抗発熱体
のみが設けられた装置であり、これにより、半導体ウエ
ハ等の被加熱物を所定の温度に加熱することができる。
【0056】本発明の半導体装置用セラミック基板の内
部に静電電極を設けた場合には、静電チャックとして機
能する。図4(a)は、静電チャックを模式的に示す縦
断面図であり、(b)は、(a)に示した静電チャック
のA−A線断面図である。
【0057】この静電チャック20では、セラミック基
板21の内部にチャック正負電極層22、23が埋設さ
れ、その電極上にセラミック誘電体膜25が形成されて
いる。また、セラミック基板21の内部には、抵抗発熱
体24が設けられ、シリコンウエハ19を加熱すること
ができるようになっている。なお、セラミック基板21
には、必要に応じて、RF電極が埋設されていてもよ
い。
【0058】また、(b)に示したように、静電チャッ
ク20は、通常、平面視円形状に形成されており、セラ
ミック基板21の内部に図4に示した半円弧状部22a
と櫛歯部22bとからなるチャック正極静電層22と、
同じく半円弧状部23aと櫛歯部23bとからなるチャ
ック負極静電層23とが、互いに櫛歯部22b、23b
を交差するように対向して配置されている。
【0059】この静電チャックを使用する場合には、チ
ャック正極静電層22とチャック負極静電層23とにそ
れぞれ直流電源の+側と−側を接続し、直流電圧を印加
する。これにより、この静電チャック上に載置された半
導体ウエハが静電的に吸着されることになる。
【0060】図5および図6は、他の静電チャックにお
ける静電電極を模式的に示した水平断面図であり、図5
に示す静電チャック70では、セラミック基板71の内
部に半円形状のチャック正極静電層72とチャック負極
静電層73が形成されており、図6に示す静電チャック
80では、セラミック基板81の内部に円を4分割した
形状のチャック正極静電層82a、82bとチャック負
極静電層83a、83bが形成されている。また、2枚
のチャック正極静電層82a、82bおよび2枚のチャ
ック負極静電層83a、83bは、それぞれ交差するよ
うに形成されている。なお、円形等の電極が分割された
形態の電極を形成する場合、その分割数は特に限定され
ず、5分割以上であってもよく、その形状も扇形に限定
されない。
【0061】本発明の半導体装置用セラミック基板の表
面にチャックトップ導体層を設け、内部にガード電極や
グランド電極を設けた場合には、ウエハプローバとして
機能する。図7は、本発明の半導体装置用セラミック基
板の一例であるウエハプローバを模式的に示した断面図
であり、図8は、その平面図であり、図9は、図7に示
したウエハプローバにおけるA−A線断面図である。
【0062】このウエハプローバ101では、平面視円
形状のセラミック基板3の表面に同心円形状の溝7が形
成されるとともに、溝7の一部にシリコンウエハを吸引
するための複数の吸引孔8が設けられており、溝7を含
むセラミック基板3の大部分にシリコンウエハの電極と
接続するためのチャックトップ導体層2が円形状に形成
されている。
【0063】一方、セラミック基板3の底面には、シリ
コンウエハの温度をコントロールするために、図1に示
したような同心円状のパターンと屈曲線状のパターンと
を組み合わせた抵抗発熱体41が設けられており、抵抗
発熱体41の両端に形成された端子部には、外部端子が
接続、固定されている。また、セラミック基板3の内部
には、ストレイキャパシタやノイズを除去するために図
9に示したような格子形状のガード電極5とグランド電
極6とが設けられている。なお、ガード電極5に矩形状
の電極非形成部52が設けられているのは、ガード電極
5を挟んだ上下のセラミック基板を互いに接着させるた
めである。
【0064】このような構成のウエハプローバでは、そ
の上に集積回路が形成されたシリコンウエハを載置した
後、このシリコンウエハにテスタピンを持つプローブカ
ードを押しつけ、加熱、冷却しながら電圧を印加して、
回路が正常に動作するか否かをテストする導通テストを
行うことができる。
【0065】次に、本発明の半導体装置用セラミック基
板の製造方法の一例として、セラミックヒータの製造方
法について説明する。まず、図1に示したセラミック基
板11の底面に抵抗発熱体12が形成されたセラミック
ヒータの製造方法について説明する。
【0066】(1) セラミック基板の作製工程 上述した窒化アルミニウムなどの窒化物セラミックに必
要に応じてイットリア等の焼結助剤やバインダ等を配合
してスラリーを調製した後、このスラリーをスプレード
ライ等の方法で顆粒状にし、この顆粒を金型などに入れ
て加圧することにより板状などに成形し、生成形体(グ
リーン)を作製する。この際、カーボンを含有させても
よい。
【0067】次に、生成形体に、必要に応じて、シリコ
ンウエハを支持するための支持ピンを挿入する貫通孔1
5となる部分や熱電対などの測温素子を埋め込むための
有底孔14となる部分を形成する。
【0068】次に、この生成形体を加熱、焼成して焼結
させ、セラミック製の板状体を製造する。この後、所定
の形状に加工することにより、セラミック基板11を作
製するが、焼成後にそのまま使用することができる形状
としてもよい。加圧しながら加熱、焼成を行うことによ
り、気孔のないセラミック基板11を製造することが可
能となる。加熱、焼成は、焼結温度以上であればよい
が、窒化物セラミックでは、1000〜2500℃であ
る。
【0069】(2) セラミック基板に導体ペーストを印刷
する工程 導体ペーストは、一般に、金属粒子、樹脂、溶剤からな
る粘度の高い流動物である。この導体ペーストをスクリ
ーン印刷などを用い、抵抗発熱体を設けようとする部分
に印刷を行うことにより、導体ペースト層を形成する。
また、抵抗発熱体は、セラミック基板全体を均一な温度
にする必要があることから、図1に示すような同心円状
と屈曲線状とを組み合わせたパターンに印刷することが
好ましい。導体ペースト層は、焼成後の抵抗発熱体12
の断面が、方形で、偏平な形状となるように形成するこ
とが好ましい。
【0070】(3) 導体ペーストの焼成 セラミック基板11の底面に印刷した導体ペースト層を
加熱焼成して、樹脂、溶剤を除去するとともに、金属粒
子を焼結させ、セラミック基板11の底面に焼き付け、
抵抗発熱体12を形成する。加熱焼成の温度は、500
〜1000℃が好ましい。導体ペースト中に上述した金
属酸化物を添加しておくと、金属粒子、セラミック基板
および金属酸化物が焼結して一体化するため、抵抗発熱
体とセラミック基板との密着性が向上する。
【0071】(4) 金属被覆層の形成 抵抗発熱体12表面には、金属被覆層を設けることが望
ましい。金属被覆層は、電解めっき、無電解めっき、ス
パッタリング等により形成することができるが、量産性
を考慮すると、無電解めっきが最適である。
【0072】(5) 端子等の取り付け 抵抗発熱体12のパターンの端部に電源との接続のため
の外部端子を半田等を用いて取り付ける。また、有底孔
14に熱電対を挿入し、ポリイミド等の耐熱樹脂、セラ
ミックで封止し、セラミックヒータ10とする。
【0073】上記セラミックヒータを製造する際に、セ
ラミック基板の内部に静電電極を設けることにより静電
チャックを製造することができ、また、加熱面にチャッ
クトップ導体層を設け、セラミック基板の内部にガード
電極やグランド電極を設けることによりウエハプローバ
を製造することができる。
【0074】セラミック基板の内部に電極を設ける場合
には、金属箔等をセラミック基板の内部に埋設すればよ
い。また、セラミック基板の表面に導体層を形成する場
合には、スパッタリング法やめっき法を用いることがで
き、これらを併用してもよい。
【0075】次に、図10に基づき、セラミック基板の
内部に抵抗発熱体が形成されたセラミックヒータの製造
方法について説明する。 (1) セラミック基板の作製工程 まず、窒化物セラミックの粉末をバインダ、溶剤等と混
合してペーストを調製し、これを用いてグリーンシート
を作製する。上述したセラミック粉末としては、窒化ア
ルミニウムなどを使用することができ、必要に応じて、
イットリア等の焼結助剤を加えてもよい。
【0076】また、バインダとしては、アクリル系バイ
ンダ、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニ
ルアルコールから選ばれる少なくとも1種が望ましい。
さらに溶媒としては、α−テルピネオール、グリコール
から選ばれる少なくとも1種が望ましい。
【0077】これらを混合して得られるペーストをドク
ターブレード法でシート状に成形してグリーンシート5
0を作製する。グリーンシート50の厚さは、0.1〜
5mmが好ましい。次に、得られたグリーンシート50
に、必要に応じて、シリコンウエハを支持するための支
持ピンを挿入する貫通孔となる部分、熱電対などの測温
素子を埋め込むための有底孔となる部分、抵抗発熱体を
外部の外部端子と接続するためのスルーホールとなる部
分380等を形成する。後述するグリーンシート積層体
を形成した後に、上記加工を行ってもよい。
【0078】(2) グリーンシート上に導体ペーストを印
刷する工程 グリーンシート50上に、金属ペーストまたは導電性セ
ラミックを含む導体ペーストを印刷し、導体ペースト層
320を形成する。これらの導電ペースト中には、金属
粒子または導電性セラミック粒子が含まれている。タン
グステン粒子またはモリブデン粒子の平均粒子径は、
0.1〜5μmが好ましい。平均粒子が0.1μm未満
であるか、5μmを超えると、導体ペーストを印刷しに
くいからである。
【0079】このような導体ペーストとしては、例え
ば、金属粒子または導電性セラミック粒子85〜87重
量部;アクリル系、エチルセルロース、ブチルセロソル
ブ、ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種
のバインダ1.5〜10重量部;および、α−テルピネ
オール、グリコールから選ばれる少なくとも1種の溶媒
を1.5〜10重量部を混合した組成物(ペースト)が
挙げられる。
【0080】(3) グリーンシートの積層工程 導体ペーストを印刷していないグリーンシート50を、
導体ペーストを印刷したグリーンシート50の上下に積
層する(図10(a))。このとき、上側に積層するグ
リーンシート50の数を下側に積層するグリーンシート
50の数よりも多くして、抵抗発熱体の形成位置を底面
側の方向に偏芯させる。具体的には、上側のグリーンシ
ート50の積層数は20〜50枚が、下側のグリーンシ
ート50の積層数は5〜20枚が好ましい。
【0081】(4) グリーンシート積層体の焼成工程 グリーンシート積層体の加熱、加圧を行い、グリーンシ
ート50および内部の導体ペースト層320を焼結させ
る(図10(b))。加熱温度は、1000〜2000
℃が好ましく、加圧の圧力は、100〜200kg/c
2 が好ましい。加熱は、不活性ガス雰囲気中で行う。
不活性ガスとしては、例えば、アルゴン、窒素などを使
用することができる。
【0082】なお、焼成を行った後に、測温素子を挿入
するための有底孔を設けてもよい。有底孔は、表面研磨
後に、ドリル加工やサンドブラストなどのブラスト処理
を行うことにより形成することができる。また、内部の
抵抗発熱体32と接続するためのスルーホール38を露
出させるために袋孔37を形成し(図10(c))、こ
の袋孔37に外部端子17を挿入し、加熱してリフロー
することにより、外部端子17を接続する(図10
(d))。加熱温度は、半田処理の場合には90〜45
0℃が好適であり、ろう材での処理の場合には、900
〜1100℃が好適である。さらに、測温素子としての
熱電対などを耐熱性樹脂で封止し、セラミックヒータと
する。
【0083】このセラミックヒータでは、その上にシリ
コンウエハ等を載置するか、または、シリコンウエハ等
を支持ピンで保持させた後、シリコンウエハ等の加熱や
冷却を行いながら、種々の操作を行うことができる。
【0084】上記セラミックヒータを製造する際に、セ
ラミック基板の内部に静電電極を設けることにより静電
チャックを製造することができ、また、加熱面にチャッ
クトップ導体層を設け、セラミック基板の内部にガード
電極やグランド電極を設けることによりウエハプローバ
を製造することができる。
【0085】セラミック基板の内部に電極を設ける場合
には、抵抗発熱体を形成する場合と同様にグリーンシー
トの表面に導体ペースト層を形成すればよい。また、セ
ラミック基板の表面に導体層を形成する場合には、スパ
ッタリング法やめっき法を用いることができ、これらを
併用してもよい。
【0086】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【実施例】(実施例1) セラミックヒータの製造(図
1参照) (1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径
1.1μm)100重量部、酸化イットリウム(Y2
3 :イットリア、平均粒径0.4μm)4重量部、アク
リル系樹脂バインダ12重量部およびアルコールからな
る組成物のスプレードライを行い、顆粒状の粉末を作製
した。
【0087】(2)次に、この顆粒状の粉末を金型に入
れ、平板状に成形して生成形体(グリーン)を得た。
【0088】(3)加工処理の終わった生成形体を温
度:1800℃、圧力:200kg/cm2 でホットプ
レスし、厚さが3mmの窒化アルミニウム焼結体を得
た。次に、この板状体から直径210mmの円板体を切
り出し、セラミック性の板状体(セラミック基板11)
とした。次に、この板状体にドリル加工を施し、半導体
ウエハの支持ピンを挿入する貫通孔となる部分、熱電対
を埋め込むための有底孔となる部分(直径:1.1m
m、深さ:2mm)を形成した。 (4)上記(3)で得た焼結体の底面に、スクリーン印
刷にて導体ペーストを印刷した。印刷パターンは、図1
に示したような同心円形状と屈曲線形状とを組み合わせ
たパターンとした。導体ペーストとしては、プリント配
線板のスルーホール形成に使用されている徳力化学研究
所製のソルベストPS603Dを使用した。
【0089】この導体ペーストは、銀−鉛ペーストであ
り、銀100重量部に対して、酸化鉛(5重量%)、酸
化亜鉛(55重量%)、シリカ(10重量%)、酸化ホ
ウ素(25重量%)およびアルミナ(5重量%)からな
る金属酸化物を7.5重量部含むものであった。また、
銀粒子は、平均粒径が4.5μmで、リン片状のもので
あった。
【0090】(5)次に、導体ペーストを印刷した焼結
体を780℃で加熱、焼成して、導体ペースト中の銀、
鉛を焼結させるとともに焼結体に焼き付け、抵抗発熱体
を形成した。銀−鉛の抵抗発熱体12は、その端子部近
傍で、厚さが5μm、幅が2.4mm、面積抵抗率が
7.7mΩ/□であった。 (6)次に、硫酸ニッケル80g/l、次亜リン酸ナト
リウム24g/l、酢酸ナトリウム12g/l、ほう酸
8g/l、塩化アンモニウム6g/lを含む水溶液から
なる無電解ニッケルめっき浴に上記(5)で作製した焼
結体を浸漬し、銀−鉛の抵抗発熱体12の表面に厚さ1
μmの金属被覆層120(ニッケル層)を析出させた。
【0091】(7)電源との接続を確保するための端子
部に、スクリーン印刷により、銀−鉛半田ペースト(田
中貴金属製)を印刷して半田層を形成した。ついで、半
田層の上にコバール製の外部端子17を載置して、42
0℃で加熱リフローし、抵抗発熱体の端子部に外部端子
17を取り付けた。なお、抵抗発熱体12bにおける端
子部13a、13bの形成位置は、θの角度が2°とな
る位置であり、抵抗発熱体12cにおける端子部13
c、13dの形成位置は、θの角度が3°となる位置で
あり、抵抗発熱体12dにおける端子部13e、13f
の形成位置は、θの角度が2°となる位置であった。 (8)温度制御のための熱電対を有底孔に挿入し、ポリ
イミド樹脂を充填し、190℃で2時間硬化させ、セラ
ミックヒータ10(図1参照)を得た。
【0092】(実施例2)セラミックヒータの製造(図
10参照) (1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒
径:1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒
径:0.4μm)4重量部、アクリルバインダ12重量
部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノ
ールとからなるアルコール53重量部を混合したペース
トを用い、ドクターブレード法により成形を行って、厚
さ0.47mmのグリーンシート50を作製した。
【0093】(2)次に、このグリーンシート50を8
0℃で5時間乾燥させた後、シリコンウエハを支持する
支持ピンを挿入するための貫通孔15となる部分をパン
チングにより形成した。
【0094】(3)平均粒子径1μmのタングステンカ
ーバイト粒子100重量部、アクリル系バインダ3.0
重量部、α−テルピネオール溶媒3.5重量部および分
散剤0.3重量部を混合して導体ペーストAを調製し
た。
【0095】平均粒子径3μmのタングステン粒子10
0重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α−テル
ピネオール溶媒3.7重量部および分散剤0.2重量部
を混合して導体ペーストBを調製した。この導体ペース
トAをグリーンシート50上にスクリーン印刷で印刷
し、抵抗発熱体用の導体ペースト層320を形成した。
印刷パターンは、図1に示したような同心円形状と屈曲
線形状のパターンの組み合わせとし、導体ペースト層の
幅を10mm、その厚さを12μmとした。
【0096】上記処理の終わったグリーンシートに、導
体ペーストを印刷しないグリーンシートを上側(加熱
面)に37枚、下側に13枚、130℃、80kg/c
2 の圧力で積層した(図10(a))。
【0097】(4)次に、得られた積層体を窒素ガス
中、600℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力150
kg/cm2 で10時間ホットプレスし、厚さ3mmの
窒化アルミニウム板状体を得た。これを230mmの円
板状に切り出し、内部に厚さ6μm、幅10mm(アス
ペクト比:1666)の抵抗発熱体12を有するセラミ
ック基板11とした(図10(b))。
【0098】(5)次に、(4)で得られたセラミック
基板11を、ダイヤモンド砥石で研磨した後、マスクを
載置し、SiC等によるブラスト処理等で表面に熱電対
のための有底孔14を設けた。
【0099】(6)さらに、スルーホール38が露出す
るように袋孔37を形成し(図10(c))、この袋孔
37に外部端子17を挿入した後、Ni−Au合金(A
u:82重量%、Ni:18重量%)からなる金ろうを
用い、1030℃で加熱、リフローして、外部端子17
をスルーホール38に接続した(図10(d))。な
お、抵抗発熱体12bにおける端子部13a、13bの
形成位置は、θの角度が2°となる位置であり、抵抗発
熱体12cにおける端子部13c、13dの形成位置
は、θの角度が3°となる位置であり、抵抗発熱体12
dにおける端子部13e、13fの形成位置は、θの角
度が2°となる位置であった。 (7)次に、温度制御のための複数の熱電対を有底孔に
埋め込み、セラミックヒータ10の製造を完了した。
【0100】(比較例1)抵抗発熱体12bにおける端
子部13a、13bの形成位置を、θの角度が12°と
なる位置とし、抵抗発熱体12cにおける端子部13
c、13dの形成位置を、θの角度が20°となる位置
とし、抵抗発熱体12dにおける端子部13e、13f
の形成位置を、θの角度が12°となる位置とした以外
は、実施例1と同様にしてセラミックヒータを製造し
た。
【0101】(比較例2)抵抗発熱体12bにおける端
子部13a、13bの形成位置を、θの角度が12°と
なる位置とし、抵抗発熱体12cにおける端子部13
c、13dの形成位置を、θの角度が20°となる位置
とし、抵抗発熱体12dにおける端子部13e、13f
の形成位置を、θの角度が12°となる位置とした以外
は、実施例2と同様にしてセラミックヒータを製造し
た。
【0102】実施例1、2および比較例1、2のセラミ
ックヒータについて、通電を行って400℃(430
℃)まで加熱し、加熱面全体の温度をサーモビュア(日
本データム社製 IR162012−0012)で測定
した。図11〜12は、実施例1および比較例1におい
て、セラミック基板の加熱面をサーモビュアにより撮影
した画像である。
【0103】図11〜12に示したように、実施例1に
係るセラミックヒータでは、加熱面全体がほぼ均一な温
度であったのに対し、比較例1に係るセラミックヒータ
では、端子部近傍の領域A(図14参照)の温度が局所
的に低くなり、加熱面に温度分布が生じていた。実施例
2に係るセラミックヒータは、実施例1と同様に均一な
温度分布を有しており、比較例2に係るセラミックヒー
タは、比較例1と同様に、端子部近傍の領域A(図14
参照)の温度が局所的に低くなっていた。
【0104】また、このサーモビュアを用いて、加熱面
の最高温度と最低温度との差(ΔT℃)を測定した。そ
の結果を表1に示した。下記の表1に示すように実施例
1、2では、ΔTは、0.8℃、1.0℃と小さかった
のに対し、比較例1、2では、ΔTは、2.4℃、3.
0℃と大きくなっている。
【0105】
【表1】
【0106】(実施例3) 静電チャックの製造 (1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径
1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径0.
4μm)4重量部、アクリル系樹脂バインダ12重量
部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノ
ールとからなるアルコール53重量部を混合した組成物
を用い、ドクターブレード法を用いて成形することによ
り厚さ0.47mmのグリーンシートを得た。 (2)次に、このグリーンシートを80℃で5時間乾燥
した後、パンチングを行い、抵抗発熱体と外部端子とを
接続するためのスルーホール用貫通孔を設けた。
【0107】(3)平均粒子径1μmのタングステンカ
ーバイド粒子100重量部、アクリル系バインダ3.0
重量部、α−テルピネオール溶媒3.5重量部、分散剤
0.3重量部を混合して導電性ペーストAを調製した。
また、平均粒子径3μmのタングステン粒子100重量
部、アクリル系バインダ1.9重量部、α−テルピネオ
ール溶媒3.7重量部、分散剤0.2重量部を混合して
導電性ペーストBを調製した。
【0108】(4)グリーンシートの表面に、上記導電
性ペーストAをスクリーン印刷法により印刷し、抵抗発
熱体を形成した。印刷パターンは、同心円状と屈曲線状
とを組み合わせた実施例1と同様のパターンとした。ま
た、他のグリーンシートに図4に示した形状の静電電極
パターンからなる導体ペースト層を形成した。
【0109】さらに、外部端子を接続するための上記ス
ルーホール用貫通孔に導電性ペーストBを充填した。静
電電極パターンは、櫛歯電極(22b、23b)からな
り、22b、23bはそれぞれ22a、23aと接続す
る(図4(b)参照)。
【0110】上記処理の終わったグリーンシートに、さ
らに、タングステンペーストを印刷しないグリーンシー
トを上側(加熱面側)に34枚、下側(底面側)に13
枚積層し、その上に静電電極パターンからなる導体ペー
スト層を印刷したグリーンシートを積層し、さらにその
上にタングステンペーストを印刷していないグリーンシ
ートを2枚積層し、これらを130℃、80kg/cm
2 の圧力で圧着して積層体を形成した。
【0111】(5)次に、得られた積層体を窒素ガス
中、600℃で5時間脱脂し、その後、1890℃、圧
力150kg/cm2 の条件で3時間ホットプレスし、
厚さ3mmの窒化アルミニウム板状体を得た。これを直
径230mmの円板状に切り出し、内部に、厚さが5μ
m、幅が2.4mm、面積抵抗率が7.7mΩ/□の抵
抗発熱体32および厚さ6μmのチャック正極静電層2
2、チャック負極静電層23を有する窒化アルミニウム
製の板状体とした。
【0112】(6)上記(5)で得たセラミック基板2
1を、ダイアモンド砥石で研磨した後、マスクを載置
し、SiC等によるブラスト処理によって、表面に熱電
対のための有底孔(直径:1.2mm、深さ2.0m
m)を設けた。
【0113】(7)さらに、スルーホールが形成されて
いる部分をえぐり取って袋孔とし、この袋孔にNi−A
uからなる金ろうを用い、700℃で加熱リフローして
コバール製の外部端子を接続させた。なお、外部端子の
接続は、タングステンの支持体が3点で支持する構造が
望ましい。接続信頼性を確保することができるからであ
る。
【0114】(8)次に、温度制御のための複数の熱電
対を有底孔に埋め込み、図1に示すパターンの抵抗発熱
体を有する静電チャックの製造を終了した。
【0115】得られた静電チャックを300℃まで加熱
したが、最低温度と最高温度との差(ΔT)は、1℃で
あった。
【0116】(実施例4) ウエハプローバの製造 (1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径
1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径0.
4μm)4重量部、アクリル系樹脂バインダ12重量
部、分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノ
ールとからなるアルコール53重量部を混合した組成物
を用い、ドクターブレード法を用いて成形することによ
り厚さ0.47mmのグリーンシートを得た。 (2)次に、このグリーンシートを80℃で5時間乾燥
した後、パンチングを行い、抵抗発熱体と外部端子とを
接続するためのスルーホール用貫通孔を設けた。
【0117】(3)平均粒子径1μmのタングステンカ
ーバイド粒子100重量部、アクリル系バインダ3.0
重量部、α−テルピネオール溶媒3.5重量部、分散剤
0.3重量部を混合して導電性ペーストAを調製した。
また、平均粒子径3μmのタングステン粒子100重量
部、アクリル系バインダ1.9重量部、α−テルピネオ
ール溶媒3.7重量部、分散剤0.2重量部を混合して
導電性ペーストBを調製した。
【0118】(4)グリーンシートの表面に、上記導電
性ペーストAをスクリーン印刷法により印刷し、格子状
のガード電極用印刷層およびグランド電極用印刷層を形
成した(図7および図9参照)。また、外部端子を接続
するための上記スルーホール用貫通孔に導電性ペースト
Bを充填してスルーホール用充填層を形成した。そし
て、導電性ペーストが印刷されたグリーンシートおよび
印刷がされていないグリーンシートを50枚積層し、1
30℃、80kg/cm2 の圧力で一体化した。
【0119】(5)一体化させた積層体を600℃で5
時間脱脂し、その後、1890℃、圧力150kg/c
2 の条件で3時間ホットプレスし、厚さ3mmの窒化
アルミニウム板状体を得た。この板状体を直径230m
mの円状に切り出してセラミック基板とした。なお、ス
ルーホールの大きさは直径0.2mm、深さ0.2mm
であった。また、ガード電極5、グランド電極6の厚さ
は10μm、ガード電極5の焼結体厚み方向での形成位
置は抵抗発熱体から1mmのところ、一方、グランド電
極6の焼結体厚み方向での形成位置は、チャック面から
1.2mmところであった。
【0120】(6)上記(5)で得たセラミック基板
を、ダイアモンド砥石で研磨した後、マスクを載置し、
SiC等によるブラスト処理によって、表面に熱電対取
付け用凹部およびウエハ吸着用の溝7(幅0.5mm、
深さ0.5mm)を形成した。
【0121】(7)さらに、溝7を形成したチャック面
に対向する裏面(底面)に導電性ペーストを印刷して抵
抗発熱体用の導体ペースト層を形成した。この導電性ペ
ーストは、プリント配線板のスルーホール形成に用いら
れている徳力化学研究所製のソルベストPS603Dを
使用した。すなわち、この導電性ペーストは、銀/鉛ペ
ーストであり、酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ
素、アルミナからなる金属酸化物(それぞれの重量比率
は、5/55/10/25/5)を銀の量に対して7.
5重量%含むものである。なお、この導電性ペースト中
の銀としては、平均粒径4.5μmのリン片状のものを
用いた。
【0122】(8)底面に導電性ペーストを印刷して回
路を形成したセラミック基板(セラミック基板)を78
0℃で加熱焼成して、導電ペースト中の銀、鉛を焼結さ
せるとともにセラミック基板に焼き付け、抵抗発熱体を
形成した。なお、抵抗発熱体のパターンは、同心円状と
屈曲線状とを組み合わせた実施例1と同様のパターンと
した(図1参照)。次いで、このセラミック基板を、硫
酸ニッケル30g/l、ほう酸30g/l、塩化アンモ
ニウム30g/l、ロッシェル塩60g/lを含む水溶
液からなる無電解ニッケルめっき浴中に浸漬して、上記
導電性ペーストからなる抵抗発熱体の表面に、さらに厚
さ1μm、ホウ素の含有量が1重量%以下であるニッケ
ル層を析出させて抵抗発熱体を肥厚化させ、その後12
0℃で3時間の熱処理を行った。こうして得られたニッ
ケル層を含む抵抗発熱体41は、厚さが5μm、幅が
2.4mm、面積抵抗率が7.7mΩ/□であった。
【0123】(9)溝7が形成されたチャック面に、ス
パッタリング法にてTi、Mo、Niの各層を順次積層
した。このスパッタリングは、装置として日本真空技術
社製のSV−4540を用い、気圧:0.6Pa、温
度:100℃、電力:200W、処理時間:30秒〜1
分の条件で行い、スパッタリングの時間は、スパッタリ
ングする各金属によって調整した。得られた膜は、蛍光
X線分析計の画像からTiは0.3μm、Moは2μ
m、Niは1μmであった。
【0124】(10)上記(9)で得られたセラミック
基板を、硫酸ニッケル30g/l、ほう酸30g/l、
塩化アンモニウム30g/l、ロッシェル塩60g/l
を含む水溶液からなる無電解ニッケルめっき浴に浸漬し
て、チャック面に形成されている溝7の表面に、ホウ素
の含有量が1重量%以下のニッケル層(厚さ7μm)を
析出させ、120℃で3時間熱処理した。さらに、セラ
ミック基板表面(チャック面側)にシアン化金カリウム
2g/l、塩化アンモニウム75g/l、クエン酸ナト
リウム50g/l、次亜リン酸ナトリウム10g/lか
らなる無電解金めっき液に93℃の条件で1分間浸漬し
て、セラミック基板のチャック面側のニッケルめっき層
上に、さらに厚さ1μmの金めっき層を積層してチャッ
クトップ導体層2を形成した。
【0125】(11)次いで、溝7から裏面に抜ける空
気吸引孔8をドリル加工して穿孔し、さらにスルーホー
ル16、17を露出させるための袋孔を設けた。この袋
孔にNi−Au合金(Au81.5wt%、Ni18.
4wt%、不純物0.1wt%)からなる金ろうを用
い、970℃で加熱リフローさせてコバール製の外部端
子を接続させた。また、上記抵抗発熱体41に半田合金
(錫9/鉛1)を介してコバール製の外部端子を形成し
た。 (12)温度制御のために、複数の熱電対を凹部に埋め
込み(図示せず)、ウエハプローバ付きヒータとした。
【0126】(13)この後、通常は、上記ウエハプロ
ーバ付きヒータをステンレス鋼製の支持台上にセラミッ
クファイバー(イビデン製、商品名、イビウール)から
なる断熱材を介して固定し、その支持台上には冷却ガス
の噴射ノズルを設けて該ウエハプローバの温度調製を行
うようにする。
【0127】得られたウエハプローバ付きヒータにシリ
ンコウエハを載置し、空気吸引孔8からの空気を吸引し
て、該ヒータ上に載置されるウエハを吸着支持しなが
ら、200℃まで加熱した。このときの加熱面の最高温
度と最低温度との差(ΔT)は、0.5℃であった。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る半導
体製造・検査装置用セラミック基板は、前記略同心円形
状または渦巻き形状の抵抗発熱体からなる回路の両端の
端子部の形成位置は、上記数式(1)の条件を満足する
位置に形成されているので、この回路の全周で抵抗発熱
体が均一に発熱し、加熱面全体の温度が均一になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置用セラミック基板の一例で
あるセラミックヒータを模式的に示す底面部である。
【図2】図1に示したセラミック基板のXの部分の拡大
底面図である。
【図3】図1に示すセラミックヒータの一部を模式的に
示す部分拡大断面図である。
【図4】(a)は、静電チャックを模式的に示す縦断面
図であり、(b)は、(a)に示した静電チャックのA
−A線断面図である。
【図5】静電チャックに埋設されている静電電極の別の
一例を模式的に示す水平断面図である。
【図6】静電チャックに埋設されている静電電極の更に
別の一例を模式的に示す水平断面図である。
【図7】本発明の半導体装置用セラミック基板の一例で
あるウエハプローバを模式的に示す断面図である。
【図8】図7に示したウエハプローバの平面図である。
【図9】図7に示したウエハプローバにおけるA−A線
断面図である。
【図10】(a)〜(d)は、本発明のセラミックヒー
タを製造方法の一例を模式的に示す断面部である。
【図11】実施例1に係るセラミックヒータに通電した
後の加熱面のサーモビュア画像を示す写真である。
【図12】比較例1に係るセラミックヒータに通電した
後の加熱面のサーモビュア画像を示す写真である。
【図13】従来のセラミックヒータを模式的に示す底面
部である。
【図14】図13に示したセラミック基板のXの部分の
拡大底面図である。
【符号の説明】
2 チャックトップ導体層 3、11、21、71、81 セラミック基板 5 ガード電極 6 グランド電極 7 溝 8 吸引孔 10 セラミックヒータ 11a 加熱面 11b 底面 12a〜12d、24、32、41 抵抗発熱体 13a〜13f 端子部 14 有底孔 15 貫通孔 16 支持ピン 17 外部端子 19 半導体ウエハ(シリコンウエハ) 20、70、80 静電チャック 22、72、82a、82b チャック正極静電層 23、73、83a、83b チャック負極静電層 37 袋孔 38 スルーホール 52 電極非形成部 120 金属被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/66 H05B 3/16 5F045 H05B 3/02 3/20 328 5F046 3/16 H01L 21/302 B 3/20 328 21/30 567 Fターム(参考) 2F056 CA02 CA15 EM05 KA12 3K034 AA02 AA03 AA04 AA06 AA12 AA19 AA21 AA34 AA35 AA37 BA02 BB06 BB14 BC04 BC12 BC29 CA22 CA26 CA31 EA07 HA10 JA01 JA10 3K092 PP20 QA03 QA05 QB02 QB26 QB42 QB43 QB44 QB45 QB49 QB60 QB61 QB69 QB73 QB74 QB75 QB76 QB78 QC02 QC19 QC25 QC31 QC42 QC52 QC58 RF03 RF11 RF19 RF22 UA05 VV22 4M106 AA01 BA01 CA59 DH44 DH46 DJ01 DJ32 5F004 AA01 BB22 BB26 BB29 5F045 BB01 EK09 EM02 EM05 EM06 EN04 5F046 KA04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック基板の内部または表面に、略
    同心円形状または渦巻き形状の回路からなる抵抗発熱体
    が1以上形成されてなる半導体製造・検査装置用セラミ
    ック基板であって、前記略同心円形状または渦巻き形状
    の回路両端の端子部の形成位置は、下記数式(1); 0≦|θ|/n2 ≦1.2・・・(1) (式中、nは、抵抗発熱体からなる回路の巻数を表し、
    θは、セラミック基板の中心と前記回路両端の端子部と
    を結ぶ2本の直線を形成した際に、2本の直線のなす角
    度(°)を表す)で表される条件を満足することを特徴
    とする半導体製造・検査装置用セラミック基板。
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