JP2001255413A - 光学補償シートおよび偏光板 - Google Patents

光学補償シートおよび偏光板

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JP2001255413A JP2000066677A JP2000066677A JP2001255413A JP 2001255413 A JP2001255413 A JP 2001255413A JP 2000066677 A JP2000066677 A JP 2000066677A JP 2000066677 A JP2000066677 A JP 2000066677A JP 2001255413 A JP2001255413 A JP 2001255413A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学補償シートの遅相軸と偏光膜の透過軸と
が実質的に平行になるように容易に配置する。 【解決手段】 透明支持体および棒状液晶性分子から形
成された光学異方性層を有するロール状の光学補償シー
トにおいて、棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面
に投影して得られる線の平均方向と光学補償シートの長
手方向とを実質的に直交させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶性分子から形成さ
れた光学異方性層を有する光学補償シート、およびそれ
を用いた偏光板に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、液晶セル、偏光素子お
よび光学補償シート(位相差板)からなる。透過型液晶
表示装置では、二枚の偏光素子を液晶セルの両側に取り
付け、一枚または二枚の光学補償シートを液晶セルと偏
光素子との間に配置する。反射型液晶表示装置では、反
射板、液晶セル、一枚の光学補償シート、そして一枚の
偏光素子の順に配置する。液晶セルは、棒状液晶性分子
層、それを封入するための二枚の基板、棒状液晶性分子
に電圧を加えるための電極層、および棒状液晶性分子の
配向を制御する配向膜層からなる。液晶セルは、棒状液
晶性分子の配向状態の違いで、透過型については、TN
(Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Switchin
g)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OC
B(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper
Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、E
CB(Electrically Controlled Birefringence )、反
射型については、TN、HAN(Hybrid Aligned Nemat
ic)、GH(Guest-Host)のような様々な表示モードが
提案されている。
【0003】光学補償シートは、画像着色を解消した
り、視野角を拡大するために、様々な液晶表示装置で用
いられている。光学補償シートとしては、延伸複屈折ポ
リマーフイルムが従来から使用されていた。延伸複屈折
フイルムからなる光学補償シートに代えて、透明支持体
上に液晶性分子から形成された光学異方性層を有する光
学補償シートを使用することが提案されている。液晶性
分子には多様な配向形態があるため、液晶性分子を用い
ることで、従来の延伸複屈折ポリマーフイルムでは得る
ことができない光学的性質を実現することが可能になっ
た。
【0004】光学補償シートの光学的性質は、液晶セル
の光学的性質、具体的には上記のような表示モードの違
いに応じて決定する。液晶性分子を用いると、液晶セル
の様々な表示モードに対応する様々な光学的性質を有す
る光学補償シートを製造することができる。液晶性分子
としては、一般に、棒状液晶性分子またはディスコティ
ック液晶性分子が用いられている。液晶性分子を用いた
光学補償シートでは、様々な表示モードに対応するもの
が既に提案されている。例えば、TNモードの液晶セル
用光学補償シートは、特開平6−214116号公報、
米国特許5583679号、同5646703号、ドイ
ツ特許公報3911620A1号の各明細書に記載があ
る。また、IPSモードまたはFLCモードの液晶セル
用光学補償シートは、特開平10−54982号公報に
記載がある。さらに、OCBモードまたはHANモード
の液晶セル用光学補償シートは、米国特許580525
3号および国際特許出願WO96/37804号の各明
細書に記載がある。さらにまた、STNモードの液晶セ
ル用光学補償シートは、特開平9−26572号公報に
記載がある。そして、VAモードの液晶セル用光学補償
シートは、特許番号第2866372号公報に記載があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】棒状液晶性分子から形
成された光学異方性層を有する光学補償シートでは、棒
状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影して得ら
れる線の平均方向が、光学補償シートの遅相軸に相当す
る。棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影し
て得られる線の平均方向は、一般に配向膜のラビング方
向に相当する。光学補償シートは実際の生産においては
ロール状であって、ラビング処理はロール状光学補償シ
ートの長手方向に実施することが最も容易である。従っ
て、棒状液晶性分子から形成された光学異方性層を有す
る光学補償シートでは、長手方向に遅相軸を有する態様
が最も容易に生産できる。偏光膜の透過軸は、偏光膜を
構成するポリマーフイルムの延伸方向に垂直な方向に相
当する。偏光素子も実際の生産においてはロール状であ
って、延伸処理はロール状偏光膜の長手方向に実施する
ことが最も容易である。従って、長手方向に垂直な方向
(幅方向)に透過軸を有する偏光素子が最も容易に生産
できる。
【0006】以上の関係から、ロール状光学補償シート
とロール状偏光素子とを積層する場合、光学補償シート
の遅相軸と偏光膜の透過軸とを実質的に垂直になるよう
に配置することが最も生産が容易である。しかし、液晶
セルの表示モードによっては、光学補償シートの遅相軸
と偏光膜の透過軸とを実質的に平行になるように配置す
ることが好ましい場合がある。本発明の目的は、光学補
償シートの遅相軸と偏光膜の透過軸とが実質的に平行に
なるように容易に配置できる光学補償シートを提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
(1)〜(7)の光学補償シートおよび下記(8)〜
(9)の偏光板により達成された。 (1)透明支持体および棒状液晶性分子から形成された
光学異方性層を有するロール状の光学補償シートであっ
て、棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影し
て得られる線の平均方向と光学補償シートの長手方向と
が実質的に直交していることを特徴とする光学補償シー
ト。 (2)棒状液晶性分子の長軸方向と透明支持体面との間
の平均傾斜角が5゜未満の状態で棒状液晶性分子が配向
している(1)に記載の光学補償シート。 (3)透明支持体と光学異方性層との間に配向膜が設け
られており、配向膜のラビング方向が光学補償シートの
長手方向と実質的に平行である(1)に記載の光学補償
シート。 (4)透明支持体と光学異方性層との間に配向膜が設け
られており、光照射により配向膜の配向機能が生じた
(1)に記載の光学補償シート。 (5)照射する光が直線偏光である(4)に記載の光学
補償シート。 (6)棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影
して得られる線の平均方向が、照射した直線偏光の偏光
方向と垂直である(5)に記載の光学補償シート。 (7)棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影
して得られる線の平均方向が、照射した直線偏光の偏光
方向と平行である(5)に記載の光学補償シート。
【0008】(8)棒状液晶性分子から形成された光学
異方性層、透明支持体、偏光膜および透明保護膜を、こ
の順序で有するロール状の偏光板であって、棒状液晶性
分子の長軸方向と透明支持体面との間の平均傾斜角が5
゜未満の状態で棒状液晶性分子が配向しており、棒状液
晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影して得られる
線の平均方向と偏光板の長手方向とが実質的に直交して
おり、そして偏光膜の透過軸と棒状液晶性分子の長軸方
向を透明支持体面に投影して得られる線の平均方向とが
実質的に平行であることを特徴とする偏光板。 (9)透明支持体、棒状液晶性分子から形成された光学
異方性層、偏光膜および透明保護膜を、この順序で有す
るロール状の偏光板であって、棒状液晶性分子の長軸方
向と透明支持体面との間の平均傾斜角が5゜未満の状態
で棒状液晶性分子が配向しており、棒状液晶性分子の長
軸方向を透明支持体面に投影して得られる線の平均方向
と偏光板の長手方向とが実質的に直交しており、そして
偏光膜の透過軸と棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持
体面に投影して得られる線の平均方向とが実質的に平行
であることを特徴とする偏光板。なお、本明細書におい
て、実質的に平行あるいは実質的に直交とは、厳密な平
行あるいは厳密な直交との角度の差が5゜未満であるこ
とを意味する。角度の差は、4゜未満であることが好ま
しく、3゜未満であることがより好ましく、2゜未満で
あることがさらに好ましく、1゜未満であることが最も
好ましい。
【0009】
【発明の効果】本発明者の研究の結果、棒状液晶性分子
の長軸方向を透明支持体面に投影して得られる線の平均
方向とロール状光学補償シートの長手方向とを実質的に
直交させることで、光学補償シートの遅相軸と偏光膜の
透過軸とが実質的に平行となる配置状態を容易に実現で
きることが判明した。棒状液晶性分子の長軸方向を透明
支持体面に投影して得られる線の平均方向とロール状光
学補償シートの長手方向とは、配向膜を改良することに
よって、実質的に直交させることができる。これによ
り、長手方向に垂直な方向(幅方向)に遅相軸を有する
ロール状光学補償シートを、容易に生産することが可能
になった。一方、前述したように、長手方向に垂直な方
向(幅方向)に透過軸を有するロール状偏光素子が最も
容易に生産できる。従って、本発明に従うロール状光学
補償シートとロール状偏光素子とを、ロール状態のまま
貼り合わせることで、光学補償シートの遅相軸と偏光膜
の透過軸とが実質的に平行である偏光板を生産すること
ができる。以上のように、本発明の光学補償シートを用
いることで、光学補償シートの遅相軸と偏光膜の透過軸
とが実質的に平行になるように容易に配置することがで
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、透過型液晶表示装置の基
本的な構成を示す模式図である。図1の(a)に示す透
過型液晶表示装置は、バックライト(BL)側から順
に、透明保護膜(1a)、偏光膜(2a)、透明支持体
(3a)、光学異方性層(4a)、液晶セルの下基板
(5a)、棒状液晶性分子層(6)、液晶セルの上基板
(5b)、光学異方性層(4b)、透明支持体(3
b)、偏光膜(2b)、そして透明保護膜(1b)から
なる。透明支持体および光学異方性層(3a〜4aおよ
び4b〜3b)が光学補償シートを構成する。そして、
透明保護膜、偏光膜、透明支持体および光学異方性層
(1a〜4aおよび4b〜1b)が偏光板を構成する。
図1の(b)に示す透過型液晶表示装置は、バックライ
ト(BL)側から順に、透明保護膜(1a)、偏光膜
(2a)、透明支持体(3a)、光学異方性層(4
a)、液晶セルの下基板(5a)、棒状液晶性分子層
(6)、液晶セルの上基板(5b)、透明保護膜(1
b)、偏光膜(2b)、そして透明保護膜(1c)から
なる。透明支持体および光学異方性層(3a〜4a)が
光学補償シートを構成する。そして、透明保護膜、偏光
膜、透明支持体および光学異方性層(1a〜4a)が偏
光板を構成する。
【0011】図1の(c)に示す透過型液晶表示装置
は、バックライト(BL)側から順に、透明保護膜(1
a)、偏光膜(2a)、透明保護膜(1b)、液晶セル
の下基板(5a)、棒状液晶性分子層(6)、液晶セル
の上基板(5b)、光学異方性層(4b)、透明支持体
(3b)、偏光膜(2b)、そして透明保護膜(1c)
からなる。透明支持体および光学異方性層(4b〜3
b)が光学補償シートを構成する。そして、透明保護
膜、偏光膜、透明支持体および光学異方性層(4b〜1
c)が偏光板を構成する。図2は、反射型液晶表示装置
の基本的な構成を示す模式図である。図2に示す反射型
液晶表示装置は、下から順に、液晶セルの下基板(5
a)、反射板(RP)、棒状液晶性分子層(6)、液晶
セルの上基板(5b)、光学異方性層(4)、透明支持
体(3)、偏光膜(2)、そして透明保護膜(1)から
なる。透明支持体および光学異方性層(4〜3)が光学
補償シートを構成する。そして、透明保護膜、偏光膜、
透明支持体および光学異方性層(4〜1)が偏光板を構
成する。
【0012】図3は、ロール状偏光素子とロール状光学
補償シートとの貼り合わせ工程を示す模式図である。図
3に示すように、ロール状偏光素子は、透明保護膜
(1)および偏光膜(2)からなる。ロール状光学補償
シートは、透明支持体(3)および光学異方性層(4)
からなる。偏光膜(2)の透過軸(TA)は、ロール状
偏光素子の長手方向(LD)と実質的に直交している。
光学異方性層(4)の棒状液晶性分子の長軸方向を透明
支持体面に投影して得られる線の平均方向、すなわち遅
相軸(SA)は、ロール状光学補償シートの長手方向
(LD)と実質的に直交している。そのため、図3に示
すように、ロール状偏光素子とロール状光学補償シート
とをそのまま貼り合わせるだけで、偏光膜(2)の透過
軸(TA)と光学異方性層(4)の遅相軸(SA)とが
実質的に平行になるように配置することができる。な
お、図1〜図3において、透明支持体(3)と光学異方
性層(4)との順序を逆に配置してもよい。
【0013】[光学異方性層]光学異方性層は、棒状液
晶性分子から形成する。棒状液晶性分子は、棒状液晶性
分子の長軸方向と透明支持体面との間の平均傾斜角が5
゜未満の状態で配向させることが好ましい。光学異方性
層を設けることにより、光学補償シート全体のレターデ
ーションを調整することが好ましい。光学補償シート全
体の面内レターデーション(Re)は、20乃至200
nmであることが好ましく、20乃至100nmである
ことがさらに好ましく、20乃至70nmであることが
最も好ましい。光学補償シート全体の厚み方向のレター
デーション(Rth)は、70乃至500nmであること
が好ましく、70至400mであることがより好まし
く、70乃至300nmであることがさらに好ましい。
光学補償シートの面内レターデーション(Re)と厚み
方向のレターデーション(Rth)は、それぞれ下記式で
定義される。 Re=(nx−ny)×d Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d 式中、nxおよびnyは、光学補償シートの面内屈折率
であり、nzは光学補償シートの厚み方向の屈折率であ
り、そしてdは光学補償シートの厚さである。光学異方
性層と、光学的一軸性または光学的二軸性を有する透明
支持体とを組み合わせることで、光学補償シート全体の
レターデーションを調整することもできる。光学的一軸
性または光学的二軸性を有する透明支持体については、
後述する。
【0014】光学異方性層に用いる棒状液晶性分子は、
配向している状態で固定されていることが好ましい。ポ
リマーバインダーを用いて配向状態を固定することもで
きるが、重合反応により固定することが好ましい。液晶
セルの表示モードによっては、棒状液晶性分子がコレス
テリック配向していてもよい。棒状液晶性分子がコレス
テリック配向する場合、選択反射域は可視領域外である
ことが好ましい。棒状液晶性分子としては、アゾメチン
類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニル
エステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカル
ボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキ
サン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ
置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、ト
ラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル
類が好ましく用いられる。なお、棒状液晶性分子には、
金属錯体も含まれる。また、棒状液晶性分子を繰り返し
単位中に含む液晶ポリマーも、棒状液晶性分子として用
いることができる。言い換えると、棒状液晶性分子は、
(液晶)ポリマーと結合していてもよい。棒状液晶性分
子については、季刊化学総説第22巻液晶の化学(19
94年)日本化学会編の第4章、第7章および第11
章、および液晶デバイスハンドブック日本学術振興会第
142委員会編の第3章に記載がある。棒状液晶性分子
の複屈折率は、0.001乃至0.7であることが好ま
しい。棒状液晶性分子は、重合性基を有することが好ま
しい。重合性基(Q)の例を以下に示す。
【0015】
【化1】
【0016】重合性基(Q)は、不飽和重合性基(Q1
〜Q7)、エポキシ基(Q8)またはアジリジニル基
(Q9)であることが好ましく、不飽和重合性基である
ことがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(Q
1〜Q6)であることが最も好ましい。棒状液晶性分子
は、短軸方向に対してほぼ対称となる分子構造を有する
ことが好ましい。そのためには、棒状分子構造の両端に
重合性基を有することが好ましい。以下に、棒状液晶性
分子の例を示す。
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】
【化13】
【0029】
【化14】
【0030】光学異方性層は、棒状液晶性分子あるいは
下記の重合性開始剤や任意の添加剤(例、可塑剤、モノ
マー、界面活性剤、セルロースエステル、1,3,5−
トリアジン化合物、カイラル剤)を含む液晶組成物(塗
布液)を、配向膜の上に塗布することで形成する。液晶
組成物の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ま
しく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,
N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメ
チルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジ
ン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキル
ハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エス
テル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、ア
セトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラ
ヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれ
る。アルキルハライドおよびケトンが好ましい。二種類
以上の有機溶媒を併用してもよい。液晶組成物の塗布
は、公知の方法(例、ワイヤーバーコーティング法、押
し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティン
グ法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティ
ング法)により実施できる。
【0031】棒状液晶性分子の重合反応には、熱重合開
始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合
反応とが含まれる。光重合反応が好ましい。光重合開始
剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367
661号、同2367670号の各明細書記載)、アシ
ロインエーテル(米国特許2448828号明細書記
載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国
特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物
(米国特許3046127号、同2951758号の各
明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp
−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許35
49367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジ
ン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許
4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール
化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含ま
れる。光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.
01乃至20質量%であることが好ましく、0.5乃至
5質量%であることがさらに好ましい。棒状液晶性分子
の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好まし
い。照射エネルギーは、20mJ/cm2 乃至50J/
cm2 であることが好ましく、100乃至800mJ/
cm2 であることがさらに好ましい。光重合反応を促進
するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。光学
異方性層の厚さは、0.1乃至20μmであることが好
ましく、0.2乃至15μmであることがさらに好まし
く、0.3乃至10μmであることが最も好ましい。
【0032】[透明支持体]光学補償シートの透明支持
体として、ガラス板またはポリマーフイルム、好ましく
はポリマーフイルムが用いられる。支持体が透明である
とは、光透過率が80%以上であることを意味する。透
明支持体として、一般には、光学等方性のポリマーフイ
ルムが用いられている。光学等方性とは、具体的には、
面内レターデーション(Re)が10nm未満であるこ
とが好ましく、5nm未満であることがさらに好まし
い。また、光学等方性透明支持体では、厚み方向のレタ
ーデーション(Rth)も、10nm未満であることが好
ましく、5nm未満であることがさらに好ましい。透明
支持体の面内レターデーション(Re)と厚み方向のレ
ターデーション(Rth)は、それぞれ下記式で定義され
る。 Re=(nx−ny)×d Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d 式中、nxおよびnyは、透明支持体の面内屈折率であ
り、nzは透明支持体の厚み方向の屈折率であり、そし
てdは透明支持体の厚さである。
【0033】液晶表示モードの種類によっては、透明支
持体として光学異方性のポリマーフイルムが用いられる
場合もある。すなわち、光学異方性層の光学異方性に透
明支持体の光学異方性も加えて、液晶セルの光学異方性
に対応する(光学的に補償する)場合もある。そのよう
な場合、透明支持体は、光学的一軸性または光学的二軸
性を有することが好ましい。光学的一軸性支持体の場
合、光学的に正(光軸方向の屈折率が光軸に垂直な方向
の屈折率よりも大)であっても負(光軸方向の屈折率が
光軸に垂直な方向の屈折率よりも小)であってもよい。
光学的二軸性支持体の場合、前記式の屈折率nx、ny
およびnzは、全て異なる値(nx≠ny≠nz)にな
る。光学異方性透明支持体の面内レターデーション(R
e)は、0乃至300nmであることが好ましく、0乃
至200nmであることがさらに好ましく、0乃至10
0nmであることが最も好ましい。光学異方性透明支持
体の厚み方向のレターデーション(Rth)は、10乃至
1000nmであることが好ましく、50乃至400n
mであることがより好ましく、100乃至300nmで
あることがさらに好ましい。
【0034】透明支持体を形成する材料は、光学等方性
支持体とするか、光学異方性支持体とするかに応じて決
定する。光学等方性支持体の場合は、一般にガラスまた
はセルロースエステルが用いられる。光学異方性支持体
の場合は、一般に合成ポリマー(例、ポリカーボネー
ト、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリ
レート、ポリメタクリレート、ノルボルネン樹脂)が用
いられる。ただし、欧州特許0911656A2号明細
書に記載されている(1)レターデーション上昇剤(複
屈折率上昇剤)の使用、(2)セルロースアセテートの
酢化度の低下、あるいは(3)冷却溶解法によるフイル
ムの製造により、光学異方性の(レターデーションが高
い)セルロースエステルフイルムを製造することもでき
る。ポリマーフイルムからなる透明支持体は、ソルベン
トキャスト法により形成することが好ましい。
【0035】光学異方性透明支持体を得るためには、ポ
リマーフイルムに延伸処理を実施することが好ましい。
光学的一軸性支持体を製造する場合は、通常の一軸延伸
処理または二軸延伸処理を実施すればよい。光学的二軸
性支持体を製造する場合は、アンバランス二軸延伸処理
を実施することが好ましい。アンバランス二軸延伸で
は、ポリマーフイルムをある方向に一定倍率(例えば3
乃至100%、好ましくは5乃至30%)延伸し、それ
と垂直な方向にそれ以上の倍率(例えば6乃至200
%、好ましくは10乃至90%)延伸する。二方向の延
伸処理は、同時に実施してもよい。延伸方向(アンバラ
ンス二軸延伸では延伸倍率の高い方向)と延伸後のフイ
ルムの面内の遅相軸とは、実質的に同じ方向になること
が好ましい。延伸方向と遅相軸との角度は、10゜未満
であることが好ましく、5゜未満であることがさらに好
ましく、3゜未満であることが最も好ましい。なお、光
学的一軸性または光学的二軸性を有する透明支持体を用
いる場合、光学異方性層の棒状液晶性分子の長軸方向を
透明支持体面に投影して得られる線の平均方向が、透明
支持体の面内の遅相軸と、実質的に平行または直交して
いるように配置することが好ましい。
【0036】透明支持体の厚さは、10乃至500μm
であることが好ましく、50乃至200μmであること
がさらに好ましい。透明支持体とその上に設けられる層
(密着層、配向膜あるいは光学異方性層)との密着を改
善するため、透明支持体に表面処理(例、グロー放電処
理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理)
を実施してもよい。透明支持体に紫外線吸収剤を添加し
てもよい。透明支持体の上に、密着層(下塗り層)を設
けてもよい。密着層については、特開平7−33343
3号公報に記載がある。密着層の厚さは、0.1乃至2
μmであることが好ましく、0.2乃至1μmであるこ
とがさらに好ましい。
【0037】[配向膜]配向膜は、有機化合物(好まし
くはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸
着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラン
グミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物
(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモ
ニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のよう
な手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、
磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配
向膜も知られている。ポリマーのラビング処理により形
成する配向膜または光照射により配向機能が生じる配向
膜を用いることが特に好ましい。ポリマーのラビング処
理により形成する配向膜としては、ラビング方向に垂直
な方向に棒状液晶性分子の長軸方向を配向させる機能を
有する配向膜を用いることが好ましい。そのような機能
を有する配向膜を用いると、光学補償シートの長手方向
と実質的に平行にラビング処理を実施する(最も実施が
容易な方向にラビング処理を実施する)ことで、棒状液
晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影して得られる
線の平均方向(遅相軸)と光学補償シートの長手方向と
を実質的に直交させることができる。上記の機能を有す
る配向膜については、特開平11−212097号公報
に記載がある。ポリマーとしては、ポリイミドが好まし
い。ポリイミドは、ジアミンとテトラカルボン酸との縮
合反応により得られる。ジアミンとして、4,4−(9
−フルオレニリデン)ジアニリンを用いることが特に好
ましい。ラビング処理は、ポリマー層の表面を、紙や布
で一定方向に、数回こすることにより実施する。
【0038】光照射により配向機能が生じる配向膜は、
フォトクロミック化合物または感光性ポリマーを用いて
形成する。光としては、直線偏光を照射することが好ま
しい。光照射により配向機能が生じる配向膜は、光の照
射方向または直線偏光の偏光方向によって、棒状液晶性
分子の配向方向を制御することができる。光照射により
配向機能が生じる配向膜を用いて配向方向を制御するこ
とで、棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影
して得られる線の平均方向(遅相軸)と光学補償シート
の長手方向とを実質的に直交させることができる。フォ
トクロミック化合物は、光の作用で化学構造に変化が生
じ、それにより光に対する挙動(例えば色調)も変化す
る化合物である。一般に、それらの変化は可逆的であ
る。液晶セルについて従来提案されたフォトクロミック
化合物には、アゾベンゼン化合物(K. Ichimura et a
l., Langmuir, vol. 4, page 1214 (1988);K. Aokiet
al., Langmuir, vol. 8, page 1007 (1992);Y. Suzuki
et al., Langmuir,vol. 8, page 2601 (1992);K. Ich
imura et al., Appl. Phys. Lett., vol. 63, No. 4, p
age 449 (1993);N. Ishizuki, Langmuir, vol. 9, pag
e 3298 (1993) ;N. Ishizuki, Langmuir, vol. 9, pag
e 857 (1993))、ヒドラゾノ−β−ケトエステル化合物
(S. Yamamura et al., Liquid Crystals, vol. 13, N
o. 2, page 189 (1993))、スチルベン化合物(市村國
宏他、高分子論文集、第47巻、10号、771頁(199
0))およびスピロピラン化合物(K. Ichimura et al.,
Chemistry Letters, page 1063 (1992) ;K. Ichimura
et al., Thin Solid Films, vol. 235, page 101 (199
3) )が含まれる。
【0039】C=C、C=NまたはN=Nからなる二重
結合構造を含むフォトクロミック化合物が、特に好まし
い。二重結合構造を有するフォトクロミック化合物は、
下記(1)および(2)の必須要素と、下記(3)〜
(5)の任意要素からなる。 (1)C=C、C=NまたはN=Nからなる二重結合構
造 (2)上記(1)の結合の両側に(直結しなくてもよ
く)存在する環状構造 (3)任意の(1)と(2)との間の連結基 (4)任意の(1)の炭素原子の置換基 (5)任意の(2)の環状構造の置換基 上記(1)の二重結合構造は、シス型よりもトランス型
が好ましい。二重結合構造は、分子内に二つ以上存在し
ていてもよい。複数の二重結合構造は、共役の関係にあ
ることが好ましい。上記(2)の環状構造の例には、ベ
ンゼン環、ナフタレン環および含窒素複素環(例、ピリ
ジニウム環、ベンゾピリジニウム環)が含まれる。含窒
素複素環の場合、環を構成する(窒素原子ではなく)炭
素原子が(1)の二重結合構造の炭素原子または窒素原
子と結合することが好ましい。ベンゼン環が特に好まし
い。
【0040】上記(3)の連結基の例には、−NH−お
よび−CO−が含まれる。ただし、(3)の連結基がな
く、(1)と(2)とが直結していることが好ましい。
上記(4)の置換基の例には、アリール基(例、フェニ
ル)およびシアノが含まれる。ただし、(4)の置換基
がなく、二重結合構造に含まれる炭素原子が、(2)と
の結合以外は無置換(−CH=CH−または−CH=N
−)であることが好ましい。上記(5)の置換基の例に
は、アルコキシ基(例、メトキシ、ヘキシルオキシ)、
シアノ、アルキル基(例、ブチル、ヘキシル)およびア
ルキルアミノ基(例、ジメチルアミノ)を挙げることが
できる。(2)の環状構造がベンゼン環の場合、パラ位
に置換基が結合することが好ましい。なお、後述するよ
うに、フォトクロミック化合物をポリマーに化学的結合
させて使用する場合は、ポリマーに化学的結合させるた
めの官能基を、(5)の置換基としてフォトクロミック
化合物に導入する。
【0041】配向膜の形成において、フォトクロミック
化合物は、何らかの手段を用いて支持体表面に対して固
定して使用する必要がある。フォトクロミック化合物の
固定手段としては、(a)ポリマーとフォトクロミック
化合物の混合物塗布による固定、(b)フォトクロミッ
ク化合物のポリマーへの化学的結合、(c)フォトクロ
ミック化合物の支持体表面への吸着および(d)フォト
クロミック化合物の支持体表面への化学的結合がある。
液晶セルでは、(c)または(d)の手段を用いて、液
晶セルの基板である石英ガラス表面に、フォトクロミッ
ク化合物を吸着または結合させる手段が普通に用いられ
ていた。しかし、光学補償シートでは、液晶表示装置の
軽量化のため、ガラス板よりもプラスチックフイルムを
支持体として用いることが好ましい。そのため、光学補
償シートでは、(a)または(b)の手段を用いること
が好ましい。フォトクロミック化合物を安定に固定する
ため、(b)の手段を用いることが特に好ましい。
【0042】(a)または(b)の手段に使用するポリ
マーは、親水性ポリマー(例、ゼラチン、ポリビニルア
ルコール)であることが好ましい。ポリビニルアルコー
ルが特に好ましく用いられる。(b)の手段における、
フォトクロミック化合物とポリマーとの反応は、ポリマ
ーの種類(特に官能基の種類)に応じて決定する。ポリ
ビニルアルコールのような水酸基を有するポリマーの場
合は、酸ハライドと水酸基との反応を利用して、フォト
クロミック化合物をポリマーと結合させることができ
る。具体的には、ハロゲン化アシル基(−COX、Xは
ハロゲン)を、フォトクロミック化合物に置換基として
導入し、ハロゲン化アシル基とポリマーの水酸基との反
応(Ph−COX+HO−Pl→Ph−CO−O−Pl
+HX、Phはフォトクロミック化合物、Plはポリマ
ーの主鎖)により化学的に結合させる。
【0043】感光性ポリマーは、光異性化ポリマー、光
二量化ポリマーおよび光分解ポリマーに分類できる。光
異性化ポリマーとしては、上記のようにフォトクロミッ
ク化合物を結合させたポリマーが代表的(実質的には同
義)である。光二量化ポリマーの例には、ポリビニルシ
ンナメートが含まれる。光分解ポリマーの例には、ポリ
イミドが含まれる。光分解型ポリイミドについては、特
開平5−34699号、同6−289399号、同8−
122792号の各公報および第22回液晶討論会講演
予稿集、1672頁A17(1996)に記載がある。フォト
クロミック化合物または感光性ポリマーを含む膜は、適
当な溶媒を用いた溶液または分散液の塗布により、透明
支持体上に形成することができる。なお、配向膜の構成
成分は、液晶としての性質を示さないことが好ましい。
以上のようにフォトクロミック化合物または感光性ポリ
マーを含む膜を形成してから、光照射により膜に配向機
能を付与する。照射する光は、直線偏光であることが特
に好ましい。露光量は、100乃至6000mJ/cm
2 であることが好ましく、300乃至5000mJ/c
2 であることがさらに好ましい。短時間で膜に配向機
能を付与するためには、加熱しながら光を照射すること
が好ましい。加熱温度は、40乃至250℃であること
が好ましい。
【0044】配向膜の厚さは、0.01乃至5μmであ
ることが好ましく、0.05乃至1μmであることがさ
らに好ましい。なお、配向膜を用いて、光学異方性層の
棒状液晶性分子を配向させてから、光学異方性層を透明
支持体上に転写してもよい。配向状態で固定された棒状
液晶性分子は、配向膜がなくても配向状態を維持するこ
とができる。
【0045】[偏光膜]偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、
二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜が
ある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポ
リビニルアルコール系フイルムを用いて製造する。偏光
膜の透過軸は、フイルムの延伸方向に垂直な方向に相当
する。偏光膜の透過軸は、棒状液晶性分子の長軸方向を
透明支持体面に投影して得られる線の平均方向(遅相
軸)と、実質的に平行になるように配置する。
【0046】[透明保護膜]透明保護膜としては、透明
なポリマーフイルムが用いられる。保護膜が透明である
とは、光透過率が80%以上であることを意味する。透
明保護膜としては、一般にセルロースエステルフイル
ム、好ましくはトリアセチルセルロースフイルムが用い
られる。セルロースエステルフイルムは、ソルベントキ
ャスト法により形成することが好ましい。透明保護膜の
厚さは、20乃至500μmであることが好ましく、5
0乃至200μmであることがさらに好ましい。
【0047】[液晶表示装置]本発明は、様々な表示モ
ードの液晶セルに適用できる。前述したように、液晶性
分子を用いた光学補償シートは、TN(Twisted Nemati
c)、IPS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroel
ectric Liquid Crystal)、OCB(OpticallyCompensa
tory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、V
A(VerticallyAligned)、ECB(Electrically Cont
rolled Birefringence )およびHAN(Hybrid Aligne
d Nematic)モードの液晶セルに対応するものが既に提
案されている。本発明の光学補償シートおよび偏光板
は、光学補償シートの遅相軸と偏光膜の透過軸とを実質
的に平行になるように配置することが好ましい液晶表示
装置、例えば、TNモードやVAモードの液晶表示装置
に用いることが好ましい。本発明は、VAモードの液晶
表示装置において、特に効果がある。VAモードの液晶
セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質
的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向
させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176
625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のた
め、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモード
の)液晶セル(SID97、Digest of tech. Papers
(予稿集)28(1997)845記載)、(3)棒状
液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電
圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n
−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集
58〜59(1998)記載)および(4)SURVA
IVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル
98で発表)が含まれる。
【0048】
【実施例】[実施例1] (透明支持体の作製)セルローストリアセテートに下記
の複屈折率上昇剤を3.5質量%添加し、厚さ100μ
mのロール状セルローストリアセテートフイルムを作製
した。得られたセルローストリアセテートフイルムを、
透明支持体として用いた。
【0049】
【化15】
【0050】(配向膜の形成)下記のポリイミドのN−
メチルピロリドン/ブチルセロソルブ溶液を、#5のバ
ーコーターを用いて、ロール状透明支持体を搬送しなが
らその上に連続的に塗布した。140℃で3分間加熱し
て、厚さ0.5μmの配向膜を形成した。
【0051】
【化16】
【0052】配向膜を設けたロール状透明支持体を搬送
しながら、長手方向(搬送方向)に連続的にラビング処
理を実施した。
【0053】(光学補償シートの作製)棒状液晶性分子
(N26)100質量部、光重合開始剤(イルガキュア
907、日本チバガイギー(株)製)1質量部、光重合
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)
0.3質量部を、メチレンクロライド900質量部に溶
解して塗布液を調製した。塗布液を、配向膜の上に、#
2のバーコーターを用いて連続的に塗布した。塗布層を
110℃で2分間加熱し、500mJ/cm2 の紫外線
を照射して、棒状液晶性分子を重合させ、その配向状態
を固定した。このようにして光学異方性層を形成し、光
学補償シートを作製した。棒状液晶性分子は、長軸方向
が光学補償シートの長手方向と直交するように配向して
いた。波長550nmにおける光学補償シート全体の面
内レターデーション(Re)および厚み方向のレターデ
ーション(Rth)を、エリプソメーター(M−150、
日本分光(株)製)で測定した。結果は、第1表に示
す。
【0054】(偏光板の作製)厚さ80μmのロール状
ポリビニルアルコールフイルムをヨウ素水溶液中で連続
して5倍に延伸し、乾燥して偏光膜を得た。偏光膜の一
方の面に、ケン化処理したロール状セルローストリアセ
テートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フ
イルム(株)製)を、他方の面にケン化処理したロール
状光学補償シートの透明支持体を、連続して貼り合わ
せ、偏光板を作製した。光学補償シートの遅相軸(棒状
液晶性分子の長軸方向)と偏光膜の透過軸とは平行であ
った。
【0055】(液晶表示装置の作製)市販のMVA液晶
表示装置(VL−1530S、富士通(株)製)から、
観察者側およびバックライト側の偏光板と光学補償シー
トとを削除し、代わりに作製した偏光板を二枚貼り付け
た。作製したMVA液晶表示装置について、視野角を視
野角測定装置(EZContrast160D、ELDIM社
製)で測定した。その結果、偏光膜の透過軸方向の視野
角および透過軸方向から45゜の方向の視野角は、いず
れも80゜を越える値であった。
【0056】[実施例2] (透明支持体の作製)セルローストリアセテートに実施
例1で用いた複屈折率上昇剤を7.8質量%添加し、厚
さ100μmのロール状セルローストリアセテートフイ
ルムを作製した。得られたセルローストリアセテートフ
イルムを、透明支持体として用いた。
【0057】(配向膜の形成)実施例1で用いたポリイ
ミドのN−メチルピロリドン/ブチルセロソルブ溶液
を、#5のバーコーターを用いて、ロール状透明支持体
を搬送しながらその上に連続的に塗布した。140℃で
3分間加熱して、厚さ0.5μmの配向膜を形成した。
配向膜を設けたロール状透明支持体を搬送しながら、長
手方向(搬送方向)に連続的にラビング処理を実施し
た。
【0058】(光学補償シートの作製)実施例1で用い
た塗布液を、配向膜の上に、#3のバーコーターを用い
て連続的に塗布した。塗布層を110℃で2分間加熱
し、500mJ/cm2 の紫外線を照射して、棒状液晶
性分子を重合させ、その配向状態を固定した。このよう
にして光学異方性層を形成し、光学補償シートを作製し
た。棒状液晶性分子は、長軸方向が光学補償シートの長
手方向と直交するように配向していた。波長550nm
における光学補償シート全体の面内レターデーション
(Re)および厚み方向のレターデーション(Rth)
を、エリプソメーター(M−150、日本分光(株)
製)で測定した。結果は、第1表に示す。
【0059】(偏光板の作製)厚さ80μmのロール状
ポリビニルアルコールフイルムをヨウ素水溶液中で連続
して5倍に延伸し、乾燥して偏光膜を得た。偏光膜の一
方の面に、ケン化処理したロール状セルローストリアセ
テートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フ
イルム(株)製)を、他方の面にケン化処理したロール
状光学補償シートの透明支持体を、連続して貼り合わ
せ、偏光板を作製した。光学補償シートの遅相軸(棒状
液晶性分子の長軸方向)と偏光膜の透過軸とは平行であ
った。
【0060】(液晶表示装置の作製)市販のMVA液晶
表示装置(VL−1530S、富士通(株)製)から、
観察者側およびバックライト側の偏光板と光学補償シー
トとを削除し、観察者側に作製した偏光板を一枚貼り付
けた。バックライト側には、市販の偏光板(HLC2−
5618HCS、(株)サンリッツ製)を一枚貼り付け
た。作製したMVA液晶表示装置について、視野角を視
野角測定装置(EZContrast160D、ELDIM社
製)で測定した。その結果、偏光膜の透過軸方向の視野
角および透過軸方向から45゜の方向の視野角は、いず
れも80゜を越える値であった。
【0061】[実施例3] (透明支持体の作製)セルローストリアセテートに実施
例1で用いた複屈折率上昇剤を7.8質量%添加し、厚
さ100μmのロール状セルローストリアセテートフイ
ルムを作製した。得られたセルローストリアセテートフ
イルムを、透明支持体として用いた。
【0062】(配向膜の形成)実施例1で用いたポリイ
ミドのN−メチルピロリドン/ブチルセロソルブ溶液
を、#5のバーコーターを用いて、ロール状透明支持体
を搬送しながらその上に連続的に塗布した。140℃で
3分間加熱して、厚さ0.5μmの配向膜を形成した。
配向膜を設けたロール状透明支持体を搬送しながら、長
手方向(搬送方向)に連続的にラビング処理を実施し
た。
【0063】(光学補償シートの作製)実施例1で用い
た塗布液を、配向膜の上に、#8のバーコーターを用い
て連続的に塗布した。塗布層を110℃で2分間加熱
し、500mJ/cm2 の紫外線を照射して、棒状液晶
性分子を重合させ、その配向状態を固定した。このよう
にして光学異方性層を形成し、光学補償シートを作製し
た。棒状液晶性分子は、長軸方向が光学補償シートの長
手方向と直交するように配向していた。波長550nm
における光学補償シート全体の面内レターデーション
(Re)および厚み方向のレターデーション(Rth)
を、エリプソメーター(M−150、日本分光(株)
製)で測定した。結果は、第1表に示す。
【0064】(偏光板の作製)厚さ80μmのロール状
ポリビニルアルコールフイルムをヨウ素水溶液中で連続
して5倍に延伸し、乾燥して偏光膜を得た。偏光膜の一
方の面に、ケン化処理したロール状セルローストリアセ
テートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フ
イルム(株)製)を、他方の面にケン化処理したロール
状光学補償シートの光学異方性層を、連続して貼り合わ
せ、偏光板を作製した。光学補償シートの遅相軸(棒状
液晶性分子の長軸方向)と偏光膜の透過軸とは平行であ
った。
【0065】(液晶表示装置の作製)市販のMVA液晶
表示装置(VL−1530S、富士通(株)製)から、
観察者側およびバックライト側の偏光板と光学補償シー
トとを削除し、観察者側に作製した偏光板を一枚貼り付
けた。バックライト側には、市販の偏光板(HLC2−
5618HCS、(株)サンリッツ製)を一枚貼り付け
た。作製したMVA液晶表示装置について、視野角を視
野角測定装置(EZContrast160D、ELDIM社
製)で測定した。その結果、偏光膜の透過軸方向の視野
角および透過軸方向から45゜の方向の視野角は、いず
れも80゜を越える値であった。
【0066】[実施例4] (偏光板の作製)厚さ80μmのロール状ポリビニルア
ルコールフイルムをヨウ素水溶液中で連続して5倍に延
伸し、乾燥して偏光膜を得た。偏光膜の一方の面に、ケ
ン化処理したロール状セルローストリアセテートフイル
ム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)
製)を、他方の面に実施例1で作製したロール状光学補
償シートをケン化処理したシートの光学異方性層を、連
続して貼り合わせ、偏光板を作製した。光学補償シート
の遅相軸(棒状液晶性分子の長軸方向)と偏光膜の透過
軸とは平行であった。
【0067】(液晶表示装置の作製)市販のMVA液晶
表示装置(VL−1530S、富士通(株)製)から、
観察者側およびバックライト側の偏光板と光学補償シー
トとを削除し、代わりに作製した偏光板を二枚貼り付け
た。作製したMVA液晶表示装置について、視野角を視
野角測定装置(EZContrast160D、ELDIM社
製)で測定した。その結果、偏光膜の透過軸方向の視野
角は、いずれも80゜を越える値であった。また、透過
軸方向から45゜の方向の視野角は、67゜であった。
【0068】[実施例5] (透明支持体の作製)セルローストリアセテートに実施
例1で用いた複屈折率上昇剤を3.5質量%添加し、厚
さ100μmのロール状セルローストリアセテートフイ
ルムを作製した。得られたセルローストリアセテートフ
イルムを、透明支持体として用いた。
【0069】(配向膜の形成)ポリビニルシンナメート
のメチレンクロライド/クロロベンゼン溶液を、#5の
バーコーターを用いて、ロール状透明支持体を搬送しな
がらその上に連続的に塗布した。140℃で3分間加熱
して、厚さ0.5μmの配向膜を形成した。配向膜を設
けたロール状透明支持体を搬送しながら、長手方向(搬
送方向)に直線偏光を平行照射した。
【0070】(光学補償シートの作製)実施例1で用い
た塗布液を、配向膜の上に、#2のバーコーターを用い
て連続的に塗布した。塗布層を110℃で2分間加熱
し、500mJ/cm2 の紫外線を照射して、棒状液晶
性分子を重合させ、その配向状態を固定した。このよう
にして光学異方性層を形成し、光学補償シートを作製し
た。棒状液晶性分子は、長軸方向が光学補償シートの長
手方向と直交するように配向していた。波長550nm
における光学補償シート全体の面内レターデーション
(Re)および厚み方向のレターデーション(Rth)
を、エリプソメーター(M−150、日本分光(株)
製)で測定した。結果は、第1表に示す。
【0071】(偏光板の作製)厚さ80μmのロール状
ポリビニルアルコールフイルムをヨウ素水溶液中で連続
して5倍に延伸し、乾燥して偏光膜を得た。偏光膜の一
方の面に、ケン化処理したロール状セルローストリアセ
テートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フ
イルム(株)製)を、他方の面にケン化処理したロール
状光学補償シートの透明支持体を、連続して貼り合わ
せ、偏光板を作製した。光学補償シートの遅相軸(棒状
液晶性分子の長軸方向)と偏光膜の透過軸とは平行であ
った。
【0072】(液晶表示装置の作製)市販のMVA液晶
表示装置(VL−1530S、富士通(株)製)から、
観察者側およびバックライト側の偏光板と光学補償シー
トとを削除し、代わりに作製した偏光板を二枚貼り付け
た。作製したMVA液晶表示装置について、視野角を視
野角測定装置(EZContrast160D、ELDIM社
製)で測定した。その結果、偏光膜の透過軸方向の視野
角および透過軸方向から45゜の方向の視野角は、いず
れも80゜を越える値であった。
【0073】[実施例6] (透明支持体の作製)セルローストリアセテートに実施
例1で用いた複屈折率上昇剤を3.5質量%添加し、厚
さ100μmのロール状セルローストリアセテートフイ
ルムを作製した。得られたセルローストリアセテートフ
イルムを、透明支持体として用いた。
【0074】(配向膜の形成)実施例1で用いたポリイ
ミドのN−メチルピロリドン/ブチルセロソルブ溶液
を、#5のバーコーターを用いて、ロール状透明支持体
を搬送しながらその上に連続的に塗布した。140℃で
3分間加熱して、厚さ0.5μmの配向膜を形成した。
配向膜を設けたロール状透明支持体を搬送しながら、幅
方向(搬送方向に垂直な方向)に直線偏光を平行照射し
た。
【0075】(光学補償シートの作製)実施例1で用い
た塗布液を、配向膜の上に、#2のバーコーターを用い
て連続的に塗布した。塗布層を110℃で2分間加熱
し、500mJ/cm2 の紫外線を照射して、棒状液晶
性分子を重合させ、その配向状態を固定した。このよう
にして光学異方性層を形成し、光学補償シートを作製し
た。棒状液晶性分子は、長軸方向が光学補償シートの長
手方向と直交するように配向していた。波長550nm
における光学補償シート全体の面内レターデーション
(Re)および厚み方向のレターデーション(Rth)
を、エリプソメーター(M−150、日本分光(株)
製)で測定した。結果は、第1表に示す。
【0076】(偏光板の作製)厚さ80μmのロール状
ポリビニルアルコールフイルムをヨウ素水溶液中で連続
して5倍に延伸し、乾燥して偏光膜を得た。偏光膜の一
方の面に、ケン化処理したロール状セルローストリアセ
テートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フ
イルム(株)製)を、他方の面にケン化処理したロール
状光学補償シートの透明支持体を、連続して貼り合わ
せ、偏光板を作製した。光学補償シートの遅相軸(棒状
液晶性分子の長軸方向)と偏光膜の透過軸とは平行であ
った。
【0077】(液晶表示装置の作製)市販のMVA液晶
表示装置(VL−1530S、富士通(株)製)から、
観察者側およびバックライト側の偏光板と光学補償シー
トとを削除し、代わりに作製した偏光板を二枚貼り付け
た。作製したMVA液晶表示装置について、視野角を視
野角測定装置(EZContrast160D、ELDIM社
製)で測定した。その結果、偏光膜の透過軸方向の視野
角および透過軸方向から45゜の方向の視野角は、いず
れも80゜を越える値であった。
【0078】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 光学補償シート 複屈折率上昇剤 配向膜 バー Re Rth ──────────────────────────────────── 実施例1 3.5質量% ラビング #2 30nm 130nm 実施例2 7.8質量% ラビング #3 50nm 240nm 実施例3 7.8質量% ラビング #8 140nm 240nm 実施例4 3.5質量% ラビング #2 30nm 130nm 実施例5 3.5質量% 偏光照射 #2 30nm 130nm 実施例6 3.5質量% 偏光照射 #2 30nm 130nm ──────────────────────────────────── (註) バー:光学異方性層の塗布に用いたバーコーター
【図面の簡単な説明】
【図1】透過型液晶表示装置の基本的な構成を示す模式
図である。
【図2】反射型液晶表示装置の基本的な構成を示す模式
図である。
【図3】ロール状偏光素子とロール状光学補償シートと
の貼り合わせ工程を示す模式図である。
【符号の説明】
BL バックライト LD 長手方向 RP 反射板 SA 光学異方性層の遅相軸 TA 偏光膜の透過軸 1、1a、1b、1c 透明保護膜 2、2a、2b 偏光膜 3、3a、3b 透明支持体 4、4a、4b 光学異方性層 5a 液晶セルの下基板 5b 液晶セルの上基板 6 棒状液晶性分子層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BA46 BB03 BB33 BB49 BC03 BC04 BC05 BC09 BC14 BC22 2H090 KA05 KA06 KA07 KA08 LA06 LA09 MA06 MA11 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA41Z GA06 KA05 LA12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体および棒状液晶性分子から形
    成された光学異方性層を有するロール状の光学補償シー
    トであって、棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面
    に投影して得られる線の平均方向と光学補償シートの長
    手方向とが実質的に直交していることを特徴とする光学
    補償シート。
  2. 【請求項2】 棒状液晶性分子の長軸方向と透明支持体
    面との間の平均傾斜角が5゜未満の状態で棒状液晶性分
    子が配向している請求項1に記載の光学補償シート。
  3. 【請求項3】 透明支持体と光学異方性層との間に配向
    膜が設けられており、配向膜のラビング方向が光学補償
    シートの長手方向と実質的に平行である請求項1に記載
    の光学補償シート。
  4. 【請求項4】 透明支持体と光学異方性層との間に配向
    膜が設けられており、光照射により配向膜の配向機能が
    生じた請求項1に記載の光学補償シート。
  5. 【請求項5】 照射する光が直線偏光である請求項4に
    記載の光学補償シート。
  6. 【請求項6】 棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体
    面に投影して得られる線の平均方向が、照射した直線偏
    光の偏光方向と垂直である請求項5に記載の光学補償シ
    ート。
  7. 【請求項7】 棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体
    面に投影して得られる線の平均方向が、照射した直線偏
    光の偏光方向と平行である請求項5に記載の光学補償シ
    ート。
  8. 【請求項8】 棒状液晶性分子から形成された光学異方
    性層、透明支持体、偏光膜および透明保護膜を、この順
    序で有するロール状の偏光板であって、棒状液晶性分子
    の長軸方向と透明支持体面との間の平均傾斜角が5゜未
    満の状態で棒状液晶性分子が配向しており、棒状液晶性
    分子の長軸方向を透明支持体面に投影して得られる線の
    平均方向と偏光板の長手方向とが実質的に直交してお
    り、そして偏光膜の透過軸と棒状液晶性分子の長軸方向
    を透明支持体面に投影して得られる線の平均方向とが実
    質的に平行であることを特徴とする偏光板。
  9. 【請求項9】 透明支持体、棒状液晶性分子から形成さ
    れた光学異方性層、偏光膜および透明保護膜を、この順
    序で有するロール状の偏光板であって、棒状液晶性分子
    の長軸方向と透明支持体面との間の平均傾斜角が5゜未
    満の状態で棒状液晶性分子が配向しており、棒状液晶性
    分子の長軸方向を透明支持体面に投影して得られる線の
    平均方向と偏光板の長手方向とが実質的に直交してお
    り、そして偏光膜の透過軸と棒状液晶性分子の長軸方向
    を透明支持体面に投影して得られる線の平均方向とが実
    質的に平行であることを特徴とする偏光板。
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