JP2001255379A - 中性子検出器 - Google Patents

中性子検出器

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JP2001255379A
JP2001255379A JP2000063232A JP2000063232A JP2001255379A JP 2001255379 A JP2001255379 A JP 2001255379A JP 2000063232 A JP2000063232 A JP 2000063232A JP 2000063232 A JP2000063232 A JP 2000063232A JP 2001255379 A JP2001255379 A JP 2001255379A
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radiation
neutron
film
organic polymer
boron
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JP2000063232A
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Takeshi Ishikura
剛 石倉
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構成部品数が少なく、安価な中性子検出器を提
供する。 【解決手段】アモルファスシリコン膜12とp形シリコン
11とのヘテロ接合からなるダイオードのアモルファスシ
リコン膜12上に形成された上部電極14の薄い部分の一部
に硼素膜3aが形成され、その上面を覆って、ダイオード
の面積とぼぼ同じ大きさのポリエチレンシート2aが配備
されている。硼素膜3aの体積は、硼素膜3a中の10Bと熱
中性子との核反応によって放出されるα粒子及び 7Li原
子核による熱中性子感度が、ポリエチレンシート2aから
高速中性子によって叩き出される反跳陽子による高速中
性子感度と同等になるように設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、中性子の線量を
計測するための中性子検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】中性子は、電荷をもたず、物質との相互
作用の確率が非常に小さいので、直接には検出されな
い。そのため、中性子の検出には、中性子と他の原子核
とのなんらかの核反応によって発生した荷電粒子を検出
するという間接的な方法がとられる。
【0003】このような方式による中性子検出器として
は、ポリエチレン等の水素を高密度で含む有機高分子か
ら高速中性子によって叩き出された反跳陽子を検出する
高速中性子検出器と、熱中性子と10Bとの核反応によっ
て放出されるα粒子及び 7Liの原子核を検出する熱中性
子検出器とを組み合わせたものがある。測定対象となる
高速中性子の最大エネルギーは15MeVであり、校正に使
用される 252Cfからの高速中性子のエネルギーは2MeV
である。中性子の質量と陽子の質量は同じであるから、
反跳陽子のエネルギーは、最大15MeVで、それ以下に広
く分布し、252Cf で校正する場合には、そのエネルギー
は、最大2MeVで、2MeV以下に分布する。エネルギー
が2MeVの反跳陽子の飛程は、空気中で約70mm、アルミ
中で約45μm 、水中で約70μm であり、ポリエチレン中
でも水中とほぼ同じである。
【0004】10Bは、熱中性子との核反応の反応断面積
が非常に大きく、10B(n,α) 7Liの反応をする。反
応断面積が非常に大きいので、この核反応によるα粒子
及び 7Li原子核を検出すれば、高速中性子の場合に比べ
て遙かに高い感度で熱中性子を検出することができる。
放出されるα粒子のエネルギーは1.5 MeVであり、その
飛程は、空気中で約10mm、シリコン中で約6μm であ
り、硼素中でもシリコン中とほぼ同じである。同時に放
出される 7Li原子核のエネルギーは0.8 MeVであり、そ
の飛程は前記α粒子の数分の1である。なお、10Bは天
然の硼素中に約20%含まれている。
【0005】以下に、上記方式の従来技術による中性子
検出器の一例を説明する。図7は高速中性子検出素子の
一例100 の構造を示す断面図であり、図8は熱中性子検
出素子の一例200 の構造を示す断面図であり、図9は従
来技術による中性子検出器の一例の構成を示すブロック
図である。まず、図7によって、高速中性子検出素子10
0 の構造を説明する。
【0006】高速中性子検出素子100 は、半導体検出素
子1の放射線有感部の表面に厚さ0.1 mm程度のポリエチ
レンシート2が配置された構造をしている。図7では、
ポリエチレンシート2が半導体検出素子1に密着して示
されているが、密着していない場合もある。これは、上
述したように、反跳陽子の空気中の飛程が充分に大きい
ので、僅かな隙間は無視できるからである。
【0007】半導体検出素子1は、単結晶シリコンとア
モルファスシリコンとのヘテロ接合型のダイオードであ
る。この半導体検出素子1は、p形シリコン基板(図7
では、p形シリコン)11を基材とし、その一方の表面
(図7では上面)に、1μm 程度の薄い高抵抗率のn形
のアモルファスシリコン膜12が形成され、他面(図7で
は下面)には、そのほぼ全面にアルミ蒸着膜からなる電
極(図7では下部電極)13が形成され、アモルファスシ
リコン膜12の外周部を除く全面に、アルミ蒸着膜からな
る上部電極14が形成されている。上部電極14の厚さは、
その大部分が電極として必要最小限の厚さ、例えば0.1
μm 、であり、リード線接続部だけがワイアボンディン
グに必要な厚さ、例えば0.4 μm 、である。大部分の電
極の厚さを薄くしているのは、アルミ蒸着膜による反跳
陽子のエネルギー損失を少なくするためである。但し、
上述したように、反跳陽子のアルミ中の飛程が0.4 μm
に比べて充分に大きいから、全面の厚さをリード線接続
部と同じ厚さに形成されているものもある。
【0008】上記のヘテロ接合型ダイオードの両電極13
及び14に逆方向バイアスの電圧が印加されると、ヘテロ
接合部を挟んで図示していない空乏層が形成される。空
乏層が形成されるのは、上部電極14が形成されている部
分に限られる。ポリエチレンシート2からの反跳陽子
が、この空乏層内に到達すると、その反跳陽子が空乏層
に到達した時点に保有していたエネルギーに相当する数
の電子−正孔対を空乏層内に形成する。この電子−正孔
対が、空乏層の電界によって分離され、電流パルスとな
る。したがって、空乏層の形成部分が、半導体検出素子
1の放射線有感部であり、放射線有感部はアモルファス
シリコン膜12側で表面に近接しており、ポリエチレンシ
ート2はアモルファスシリコン膜12側に配備されてい
る。
【0009】次に、図8によって、熱中性子検出素子20
0 の構造を説明する。熱中性子検出素子200 は、半導体
検出素子1aの放射線有感部の表面に硼素膜3が形成され
た構造をしている。硼素膜3は、半導体検出素子1aの表
面に直接形成されている。その理由は、上述したよう
に、10Bと熱中性子との核反応で放出されるα粒子及び
7Li原子核の飛程がそれほど長くないからである。
【0010】半導体検出素子1aは、p+ n接合型のダイ
オードである。この半導体検出素子1aは、n形シリコン
基板(図8では、n形シリコン)11a を基材とし、その
一方の面(図8では上面)側に、薄いp+ 層12a が形成
され、他面(図8では下面)には、そのほぼ全面にアル
ミ蒸着膜からなる電極(図8では下部電極)13が形成さ
れ、p+ 層12a の一部に、ワイアボンディングのための
アルミ蒸着膜からなる上部電極14a が形成されている。
+ 層12a の一部だけにアルミ電極14a が形成されるの
は、p+ 層が電極の役目を兼ねるため、電極としてのア
ルミ蒸着膜は不要なので、ワイアボンディングに必要な
分だけを形成すればよいからである。
【0011】このようなp+ n接合型ダイオードの両電
極13及び14a に逆方向バイアスの電圧が印加されると、
+ n接合部を挟んで図示していない空乏層が形成され
る。硼素膜3から放出されたα粒子または7Li 原子核
が、この空乏層内に到達すると、そのα粒子または7Li
原子核が空乏層に到達した時点に保有していたエネルギ
ーに相当する数の電子−正孔対を空乏層内に形成する。
この電子−正孔対が、空乏層の電界によって分離され、
電流パルスとなる。したがって、ヘテロ接合型ダイオー
ドの場合と同様に、空乏層の形成部分が、半導体検出素
子1aの放射線有感部であり、放射線有感部はp+ 層12a
側で表面に近接しており、硼素膜3はp+層12a の表面
に直接に形成されている。
【0012】最後に、図9によって、中性子検出器の構
成を説明する。中性子検出器は、高速中性子検出素子10
0 及び熱中性子検出素子200 と、両検出素子100 及び20
0 のそれぞれの出力電流パルスを増幅するそれぞれの増
幅回路4と、増幅されたそれぞれの信号パルスの内の基
準値以上のパルスを計数するそれぞれの計数回路5と、
高速中性子検出素子100 側の計数値nh 及び熱中性子検
出素子200 側の計数値nthにそれぞれの検出感度に相当
する重み付けをして加算する乗算加算回路6と、乗算加
算回路6の出力から線量値を算出するための不図示の演
算回路や計測値を表示するための不図示の表示部等で構
成されている。
【0013】計数回路5に設定される基準値は、それぞ
れの検出素子100 及び200 が検出したγ線の電流パルス
を除去するために設定され、通常、 500〜1000keVの間
に設定される。乗算加算回路6では、高速中性子検出素
100 側の計数値nh に所定値αを乗じた値αnh に、
熱中性子検出素子200 側の計数値nthが加算され、この
値(αnh +nth)によって、中性子検出器は中性子の
線量を算出し出力する。所定値αは、高速中性子検出素
100 の感度に対する熱中性子検出素子200 の感度の比
である。両検出素子の有感面積が同等である場合には、
熱中性子検出素子200 の感度が、高速中性子検出素子10
0 の感度に比べてはるかに大きく、αの値は100の桁の
数値になる。
【0014】なお、高速中性子検出素子100 及び熱中性
子検出素子200 においては、半導体検出素子として、ヘ
テロ接合型ダイオードの半導体検出素子1及びp+ n接
合型ダイオードの半導体検出素子1aのいずれもが使用さ
れている。また、上記の説明では硼素膜3に天然硼素膜
を用いた例を説明したが、濃縮した10Bの膜が用いられ
ることもあり、この場合には、熱中性子検出素子200
感度が約5倍高まる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記の説明から明らか
なように、従来技術による中性子検出器は、2組の放射
線検出素子及び増幅回路及び計数回路と、乗算加算回路
と、演算回路等とを有しており、構成部品数が多く、高
価格となる。この発明の課題は、従来技術の構成をより
簡素化して、構成部品数が少なく、安価な中性子検出器
を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するために、高速中性子検出素子をベースとし
て、高速中性子検出素子の高速中性子に対する感度に相
当する硼素膜を、その検出素子の有感領域に近接して形
成し、1つの放射線検出素子で高速中性子及び熱中性子
の線量を計測しようとするものである。
【0017】この発明による中性子検出器は、水素を高
密度で含む有機高分子から高速中性子によって叩き出さ
れた反跳陽子を放射線検出素子で検出する高速中性子検
出手段と、熱中性子と硼素中の10Bとの核反応によって
生成されるα粒子及び 7Li原子核を放射線検出素子で検
出する熱中性子検出手段とを備え、両検出手段の検出結
果によって中性子の線量を計測する中性子検出器であっ
て、請求項1の発明においては、高速中性子検出手段の
放射線検出素子と熱中性子検出手段の放射線検出素子と
が、共通の放射線検出素子であり、放射線検出素子の放
射線有感部に近接して、硼素膜が配備され、硼素膜の配
備部を含む前記放射線有感部の全面積または大部分の面
積の上に、有機高分子シートまたは有機高分子膜が配備
され、有機高分子シートまたは有機高分子膜の厚さ及び
放射線有感部上の面積と硼素膜の厚さ及び放射線有感部
上の面積とが、高速中性子に対する感度と熱中性子に対
する感度とを同等にするように設定されている。
【0018】放射線検出素子の放射線有感部に近接し
て、硼素膜が配備されているので、硼素膜から10
(n,α) 7Liの核反応によって放出されるα粒子及び
7Li原子核が、効率良く放射線検出素子の放射線有感部
に到達する。硼素膜の配備部を含む前記放射線有感部の
全面積または大部分の面積の上に、有機高分子シートま
たは有機高分子膜が配備されているので、高速中性子に
対して得られる最大限の感度が確保される。更に、この
感度に熱中性子の感度が合致されているから、共通の放
射線検出素子で高速中性子及び熱中性子の線量を計測す
ることができる。
【0019】請求項1の発明において、有機高分子シー
トが、厚さ40μm から120 μm のポリエチレンシートで
あり、硼素膜が天然硼素膜である(請求項2の発明)。
ポリエチレンは、その分子式からも明らかなように、水
素を特に高密度で含む有機高分子であり、且つ厚さ管理
の容易なシート状で入手できるので、この発明のための
有機高分子としては最適の材料である。エネルギーが2
MeVの高速中性子のポリエチレン中の飛程は約70μm で
あり、従来技術の項で説明した前記計数回路の基準値が
500〜1000keVであることを勘案すると、2MeVの高速
中性子に対する単位面積当たりの感度をそれほど低下さ
せないためには、ポリエチレンシートの厚さとして、40
μm が必要である。また、エネルギーが2MeVより大き
い高速中性子に対する単位面積当たりの感度が高くなり
過ぎないように制限するためには、ポリエチレンシート
の厚さを120 μm 以下に限ることが必要である。このよ
うなポリエチレンシートによって得られる感度と同等の
感度を得るために必要な硼素膜は、その体積比でみる
と、天然硼素の場合に約10万分の1であり、10Bの場合
には更にその5分の1となる。そのため、天然硼素の方
が、その体積の制御が容易であり、且つコストも桁違い
に安い。
【0020】また、請求項3の発明においては、高速中
性子検出手段の放射線検出素子と熱中性子検出手段の放
射線検出素子とが、共通の放射線検出素子であり、その
放射線検出素子がp+ n接合型の放射線検出素子であ
り、且つp+ 層の不純物が硼素であり、放射線検出素子
の放射線有感部の全面積または大部分の面積の上に、有
機高分子シートまたは有機高分子膜が配備され、有機高
分子シートまたは有機高分子膜の厚さ及び放射線有感部
上の面積とp+ 層の単位面積当たりの不純物量とが、高
速中性子に対する感度と熱中性子に対する感度とを同等
にするように設定されている。
【0021】請求項2で示した40μm 〜120 μm の厚さ
の有機高分子シートまたは有機高分子膜によって得られ
る単位面積当たりの高速中性子の感度は、10-3μm の桁
の厚さの天然硼素膜によって得られる単位面積当たりの
熱中性子の感度に相当する。この厚さに相当する面密度
の硼素原子を厚さ1μm 前後のp+ 層の不純物として導
入することは可能であるから、この面密度の硼素原子を
導入したp+ 層をもつp+ n接合型の放射線検出素子を
用いれば、熱中性子のための硼素膜を別途形成する必要
がなくなる。
【0022】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態について実
施例を用いて説明する。なお、従来技術と同じ機能の部
分には同じ符号を用いる。 〔第1の実施例〕図1は、この発明による中性子検出器
の中性子検出素子の第1の実施例300 の構造を示す断面
図であり、図2は、この発明による中性子検出器の実施
例の構成を示すブロック図である。
【0023】中性子検出素子300 は、半導体検出素子1
と、半導体検出素子1の放射線有感部に近接した表面の
一部に形成された、厚さ0.1 μm の硼素膜3aと、その上
部に2mm離れ、且つワイアボンディング部を除く放射線
有感部のほぼ全面に対向して配備された、厚さ 100μm
のポリエチレンシート2aとで構成されている。硼素膜3a
は、プラズマCVD法で、金属マスクを用いて所定の位
置に所定の面積で形成される。その面積はポリエチレン
シート2aの面積の70分の1である。
【0024】中性子検出器は、上記の中性子検出素子30
0 と、これの出力電流パルスを増幅する増幅回路4と、
増幅された信号パルスの内の基準値以上のパルスを計数
する計数回路5と、計数回路5の出力から線量値を算出
するための不図示の演算回路や計測値を表示するための
不図示の表示部等とで構成されている。計数回路5に設
定される基準値は、中性子検出素子300 が検出したγ線
の電流パルスを除去するために設定され、通常、 500〜
1000keVの間に設定される。
【0025】半導体検出素子1は、従来技術と同じであ
って、単結晶シリコンとアモルファスシリコンとのヘテ
ロ接合型ダイオードである。この半導体検出素子1は、
p形シリコン基板(図1では、p形シリコン)11を基材
とし、その一方の表面(図1では上面)に、1μm 程度
の薄い高抵抗率のn形のアモルファスシリコン膜12が形
成され、他面(図1では下面)には、そのほぼ全面にア
ルミ蒸着膜からなる電極(図1では下部電極)13が形成
され、アモルファスシリコン膜12の外周部を除く全面
に、アルミ蒸着膜からなる上部電極14が形成されてい
る。上部電極14が形成されている領域が、放射線有感部
となる。上部電極14の厚さは、その大部分が電極として
必要最小限の厚さ、例えば0.05〜0.1 μm 、であり、リ
ード線接続部だけがワイアボンディングに必要な厚さ、
例えば0.4 μm 、である。上部電極14の大部分の厚さを
薄くしているのは、アルミ蒸着膜によるα粒子及び 7Li
原子核及び反跳陽子のエネルギー損失を少なくするため
である。特にα粒子及び 7Li原子核はその飛程が小さい
ので、硼素膜3a直下のアルミ蒸着膜を薄くすることが大
切である。
【0026】ヘテロ接合型ダイオードである半導体検出
素子1の両電極13及び14に逆方向バイアスの電圧が印加
されると、ヘテロ接合部を挟んで図示していない空乏層
が形成される。ポリエチレンシート2aからの反跳陽子や
硼素膜3aからのα粒子または 7Li原子核が、この空乏層
内に到達すると、その反跳陽子やα粒子等が空乏層に到
達した時点に保有していたエネルギーに相当する数の電
子−正孔対を空乏層内に形成する。この電子−正孔対
が、空乏層の電界によって分離され、電流パルスとな
る。したがって、空乏層の形成部分が、半導体検出素子
1の放射線有感部であり、放射線有感部はアモルファス
シリコン膜12側で表面に近接している。そのため、アモ
ルファスシリコン膜12側の表面に硼素膜3aが形成され、
その上部にポリエチレンシート2aが配備されている。
【0027】この中性子検出素子の感度は、熱中性子と
2MeVの高速中性子とに対してほぼ同じであり、15MeV
の高速中性子に対しては、2MeVの高速中性子の感度の
2倍弱である。この感度特性は、硼素膜3aの厚さと面積
との積(体積)を一定することによって維持される。但
し、硼素膜3aの面積は上部電極14の薄い部分の面積を上
限とし、硼素膜3aの厚さはα粒子の硼素中の飛程の10%
(0.6 μm )程度を上限とする。厚さの上限は、硼素膜
3a中でのエネルギー損失による感度の低下による比例関
係からの外れによるが、現実問題としては、0.1 μm を
越えると、面積が小さくなり過ぎて面積の制御が困難と
なることの方が問題であり、0.1 μm 以下が実用的であ
る。
【0028】ポリエチレンシート2aの厚さは高速中性子
に対する感度に直接関係し、厚くなるほど感度も増加す
る。しかし、反跳陽子のエネルギーに対応する飛程を越
える厚さになると、感度は飽和する。2MeVの反跳陽子
のポリエチレン中の飛程が70μm であり、前記計数回路
5の基準値が 500〜1000keVの間であることを勘案する
と、基準値が 500keVの場合には、厚さが50μm 強以上
のポリエチレンシート2aで、2MeVの反跳陽子に対する
感度が飽和し、基準値が1000keVの場合には、厚さが40
μm 弱以上のポリエチレンシート2aで、2MeVの反跳陽
子に対する感度が飽和する。2MeVの反跳陽子に対する
感度が飽和するということは、2MeVの高速中性子に対
する感度が飽和することでもある。2MeV以上の反跳陽
子に対しては、感度が飽和する厚さが厚くなり、厚くす
るほど感度も増加する。そのため、最大15MeVのエネル
ギーを有する高速中性子に対する感度が、2MeVの高速
中性子に対する感度に比べて高くなり過ぎないように制
限するためには、ポリエチレンシート2aの厚さに上限を
設けることが必要であり、その厚さの上限値は120μm
となる。
【0029】以上の説明から明らかなように、この実施
例によれば、1つの放射線検出素子で熱中性子及び高速
中性子をほぼ同等の感度で検出することができるので、
1組の増幅回路及び計数回路を備えればよく、部品点数
が大幅に削減され、コストが低減する。 〔第2の実施例〕図3は、中性子検出素子の第2の実施
300aの構造を示す断面図である。
【0030】この実施例300aでは、p+ n接合型ダイオ
ードの放射線検出素子1aのp+ 層12a の表面の一部に厚
さ0.1 μm の硼素膜3bが形成され、硼素膜3bが形成され
ていない部分にポリエチレンシート2bが表面に接触して
配備されている。p+ n接合型のダイオードの放射線検
出素子1aの構造及び機能は、従来技術の項で説明したの
で、その説明は省略する。
【0031】この実施例300aにおいても、硼素膜3bの面
積はポリエチレンシート2bの面積の70分の1であり、硼
素膜3bの面積と厚さの関係や、ポリエチレンシート2bの
厚さと感度との関係は第1の実施例で説明したとおりで
あり、効果も第1の実施例と全く同じである。 〔第3の実施例〕図4は、中性子検出素子の第3の実施
300bの構造を示す断面図である。
【0032】この実施例300bは、第2の実施例300aにお
ける硼素膜3bを、上部電極14a 形成部を除くp+ 層12a
の表面の全面に形成した厚さ0.0014μm の硼素膜3cに置
き換え、第2の実施例300aにおけるポリエチレンシート
2bを、上部電極14a 近傍を除いた素子の全面にわたる厚
さ100 μm のポリエチレンシート2cに置き換えたもので
ある。
【0033】ポリエチレンシート2cの有効面積は硼素膜
3cの面積と同じであり、ポリエチレンシート2cの厚さと
感度との関係は第1の実施例で説明したとおりであり、
効果も第1の実施例と全く同じである。 〔第4の実施例〕この実施例は、第3の実施例300bにお
いて、p+ 層12a を高濃度の硼素の拡散層で形成し、厚
さ0.0014μm の硼素膜3cをそのp+ 層に置き換えたもの
である。このようなp+ 層は、硼素の表面濃度を5×10
20/cm3 とし、拡散深さを1.1 μm とすることで得られ
た。数値計算でその根拠を示すと下記の通りである。
【0034】硼素の密度は2.53g/cm3 であり、硼素の
原子量は10.8であるから、厚さ0.0014μm の硼素膜に相
当する単位面積当たりの硼素の原子密度は、1.97×1016
/cm 2 となる。硼素のシリコン中の最大固溶濃度である
5×1020/cm3 を表面濃度とすると、1.97×1016/cm2
に相当する硼素拡散層の厚さは、1.97×1016/5×10 20
の3倍程度であるから、1.2 μm となる。
【0035】〔第5の実施例〕図5は、中性子検出素子
の第5の実施例300cの構造を示す断面図である。この実
施例300cは、第1の実施例300 における硼素膜3aを、よ
り広い面積の硼素膜3dに置き換え、第1の実施例300
おけるポリエチレンシート2aを、素子の全面を覆う厚さ
100 μm のポリエチレンシート2dに置き換えたものであ
る。
【0036】硼素膜3dの厚さは、第1の実施例で説明し
たように、その体積が一定になるように設定されてい
る。ポリエチレンシート2dの有効面積は、上部電極14の
面積と同じであり、ポリエチレンシート2dの厚さと感度
との関係は第1の実施例で説明したとおりである。 〔第6の実施例〕図6は、中性子検出素子の第6の実施
300dの構造を示す断面図である。
【0037】この実施例300dは、第5の実施例300cにお
けるポリエチレンシート2dを、厚さ100 μm のパラフィ
ン層2eに置き換えたものである。パラフィンは加熱する
と溶融するので、溶融したパラフィンを定量供給するこ
とにより、所定の厚さのパラフィン層2eが形成される。
パラフィン層2eの有効面積は、上部電極14の面積と同じ
であり、パラフィン層2eのの厚さと感度との関係は、第
1の実施例におけるポリエチレンシート2aの厚さと感度
との関係と同様である。
【0038】以上の説明においては、硼素膜は全て放射
線検出素子の表面に形成されているが、ポリエチレンシ
ート等の有機高分子シートの表面に硼素膜を形成し、硼
素膜が放射線検出素子の表面に近接するように配備する
ことも可能である。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、高速中性子検
出手段の放射線検出素子と熱中性子検出手段の放射線検
出素子とが、共通の放射線検出素子であり、放射線検出
素子の放射線有感部に近接して、硼素膜が配備され、硼
素膜の配備部を含む前記放射線有感部の全面積または大
部分の面積の上に、有機高分子シートまたは有機高分子
膜が配備され、有機高分子シートまたは有機高分子膜の
厚さ及び放射線有感部上の面積と硼素膜の厚さ及び放射
線有感部上の面積とが、高速中性子に対する感度と熱中
性子に対する感度とを同等にするように設定されてい
る。
【0040】放射線検出素子の放射線有感部に近接し
て、硼素膜が配備されているので、硼素膜から10
(n,α) 7Liの核反応によって放出されるα粒子及び
7Li原子核が、効率良く放射線検出素子の放射線有感部
に到達する。硼素膜の配備部を含む前記放射線有感部の
全面積または大部分の面積の上に、有機高分子シートま
たは有機高分子膜が配備されているので、高速中性子に
対して得られる最大限の感度が確保される。更に、この
感度に熱中性子の感度が合致されているから、共通の放
射線検出素子で高速中性子及び熱中性子の線量を計測す
ることができる。
【0041】したがって、従来技術において2組の放射
線検出素子及び増幅回路及び計数回路を用いていた部分
が1組となり、且つ従来技術において必要であった乗算
加算回路が不要となるので、構成部品数が少なく、安価
な中性子検出器を提供することができる。請求項2の発
明によれば、請求項1の発明において、有機高分子シー
トが、厚さ40μm から120 μm のポリエチレンシートで
あり、硼素膜が天然硼素膜である。
【0042】ポリエチレンは、その分子式からも明らか
なように、水素を特に高密度で含む有機高分子であり、
且つ厚さ管理の容易なシート状で入手できるので、この
発明のための有機高分子としては最適の材料である。エ
ネルギーが2MeVの高速中性子のポリエチレン中の飛程
は約70μm であり、従来技術の項で説明した前記計数回
路の基準値が 500〜1000keVであることを勘案すると、
2MeVの高速中性子に対する単位面積当たりの感度をそ
れほど低下させないためには、ポリエチレンシートの厚
さとして、40μm が必要である。また、エネルギーが2
MeVより大きい高速中性子に対する単位面積当たりの感
度が高くなり過ぎないように制限するためには、ポリエ
チレンシートの厚さを120 μm 以下に限ることが必要で
ある。このようなポリエチレンシートによって得られる
感度と同等の感度を得るために必要な硼素膜は、その体
積比でみると、天然硼素の場合に約10万分の1であり、
10Bの場合には更にその5分の1となる。そのため、天
然硼素の方が、その体積の制御が容易であり、且つコス
トも桁違いに安い。
【0043】また、請求項3の発明によれば、高速中性
子検出手段の放射線検出素子と熱中性子検出手段の放射
線検出素子とが、共通の放射線検出素子であり、その放
射線検出素子がp+ n接合型の放射線検出素子であり、
且つp+ 層の不純物が硼素であり、放射線検出素子の放
射線有感部の全面積または大部分の面積の上に、有機高
分子シートまたは有機高分子膜が配備され、有機高分子
シートまたは有機高分子膜の厚さ及び放射線有感部上の
面積とp+ 層の単位面積当たりの不純物量とが、高速中
性子に対する感度と熱中性子に対する感度とを同等にす
るように設定されている。
【0044】請求項2で示した40μm 〜120 μm の厚さ
の有機高分子シートまたは有機高分子膜によって得られ
る単位面積当たりの高速中性子の感度は、10-3μm の桁
の厚さの天然硼素膜によって得られる単位面積当たりの
熱中性子の感度に相当する。この厚さに相当する面密度
の硼素原子を厚さ1μm 前後のp+ 層の不純物として導
入することは可能であるから、この面密度の硼素原子を
導入したp+ 層をもつp+ n接合型の放射線検出素子を
用いれば、熱中性子のための硼素膜を別途形成する必要
がなくなる。
【0045】したがって、請求項1の発明と同様に、構
成部品数が少なく、安価な中性子検出器を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による中性子検出器の中性子検出素子
の第1の実施例の構造を示す断面図
【図2】この発明による中性子検出器の実施例の構成を
示すブロック図
【図3】中性子検出素子の第2の実施例の構造を示す断
面図
【図4】中性子検出素子の第3の実施例の構造を示す断
面図
【図5】中性子検出素子の第5の実施例の構造を示す断
面図
【図6】中性子検出素子の第6の実施例の構造を示す断
面図
【図7】従来技術による高速中性子検出素子の一例の構
造を示す断面図
【図8】従来技術による熱中性子検出素子の一例の構造
を示す断面図
【図9】従来技術による中性子検出器の一例の構成を示
すブロック図
【符号の説明】
1, 1a 半導体検出素子 11 p形シリコン 11a n形シリコン 12 アモルファスシリコン膜 12a p+ 層 13 下部電極 14, 14a 上部電極 2, 2a, 2b,2c, 2d ポリエチレンシート 2e パラフィン膜 3, 3a, 3b, 3c, 3d 硼素膜 4 増幅回路 5 計数回路 6 乗算加算回路 100 高速中性子検出素子 200 熱中性子検出素子300 , 300a, 300b, 300c, 300d 中性子検出素子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素を高密度で含む有機高分子から高速中
    性子によって叩き出された反跳陽子を放射線検出素子で
    検出する高速中性子検出手段と、熱中性子と硼素中の10
    Bとの核反応によって生成されるα粒子及び 7Li原子核
    を放射線検出素子で検出する熱中性子検出手段とを備
    え、両検出手段の検出結果によって中性子の線量を計測
    する中性子検出器であって、 高速中性子検出手段の放射線検出素子と熱中性子検出手
    段の放射線検出素子とが、共通の放射線検出素子であ
    り、 放射線検出素子の放射線有感部に近接して、硼素膜が配
    備され、 硼素膜の配備部を含む前記放射線有感部の全面積または
    大部分の面積の上に、有機高分子シートまたは有機高分
    子膜が配備され、 有機高分子シートまたは有機高分子膜の厚さ及び放射線
    有感部上の面積と、硼素膜の厚さ及び放射線有感部上の
    面積とが、高速中性子に対する感度と熱中性子に対する
    感度とを同等にするように設定されていることを特徴と
    する中性子検出器。
  2. 【請求項2】有機高分子シートが、厚さ40μm から120
    μm のポリエチレンシートであり、硼素膜が天然硼素膜
    であることを特徴とする請求項1に記載の中性子検出
    器。
  3. 【請求項3】水素を高密度で含む有機高分子から高速中
    性子によって叩き出された反跳陽子を放射線検出素子で
    検出する高速中性子検出手段と、熱中性子と硼素中の10
    Bとの核反応によって生成されるα粒子及び 7Li原子核
    を放射線検出素子で検出する熱中性子検出手段とを備
    え、両検出手段の検出結果によって中性子の線量を計測
    する中性子検出器であって、 高速中性子検出手段の放射線検出素子と熱中性子検出手
    段の放射線検出素子とが、共通のp+ n接合型の放射線
    検出素子であり、且つp+ 層の不純物が硼素であり、 放射線検出素子の放射線有感部の全面積または大部分の
    面積の上に、有機高分子シートまたは有機高分子膜が配
    備され、 有機高分子シートまたは有機高分子膜の厚さ及び放射線
    有感部上の面積とp+層の単位面積当たりの不純物量と
    が、高速中性子に対する感度と熱中性子に対する感度と
    を同等にするように設定されていることを特徴とする中
    性子検出器。
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