JP2019128332A - 中性子検出器 - Google Patents

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智也 布宮
Tomoya Nunomiya
智也 布宮
直道 森本
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直道 森本
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Abstract

【課題】中性子を検出するために用いられる線量計であって、ラジエータと半導体検出素子とを有する線量計が知られている。中性子検出器においては、1MeV以下の低エネルギーを有する中性子に対する感度を向上させることが望まれる。【解決手段】中性子が入射する入射面と、反跳陽子が出射する出射面とを有するラジエータと、ラジエータの出射面側に設けられ、入射した反跳陽子に対応する電流が発生する検出素子とを備え、ラジエータの出射面が、少なくとも凹部および凸部のいずれかを有する中性子検出器を提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、中性子検出器に関する。
中性子を検出するために用いられる線量計であって、ラジエータと半導体検出素子とを有する線量計が知られている(例えば、特許文献1)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2002−267760号公報
中性子検出器においては、1MeV以下の低エネルギーを有する中性子に対する感度を向上させることが望まれる。
本発明の第1の態様においては、中性子検出器を提供する。中性子検出器は、ラジエータと、検出素子とを備えてよい。ラジエータは、中性子が入射する入射面と、反跳陽子が出射する出射面とを有してよい。検出素子は、ラジエータの出射面側に設けられてよい。検出素子においては、入射した反跳陽子に対応する電流が発生してよい。ラジエータの出射面は、少なくとも凹部および凸部のいずれかを有してよい。
出射面における凹部および凸部により規定される深さdは、入射面における凹凸の深さよりも大きくてよい。
入射面は平坦であってよい。
出射面は、ストライプ状の凸部および凹部を有してよい。出射面において、凸部および凹部は、第1の方向において交互に配置されてよい。また、出射面において、凸部および凹部は、第2の方向において各々延伸してよい。第2の方向は、第1の方向と直交する方向であってよい。
出射面に少なくとも凹部および凸部のいずれかを設ける場合における面積をSとしてよい。出射面に凹部および凸部のいずれも設けない場合における平坦な出射面の面積をSとしてよい。凸部または凹部の側部とラジエータの厚さ方向との成す角度をφとしてよい。この場合に、S/S=1/sinφを満たしてよい。
φは65度以下であってよい。
出射面に少なくとも凹部および凸部のいずれかを設ける場合におけるラジエータの体積をVとしてよい。入射面から凸部の先端部までの長さをtとしてよい。出射面において、凹部の頂部から凸部の先端部までの深さをdとしてよい。出射面に凹部および凸部のいずれも設けない場合におけるラジエータの体積をVとしてよい。この場合に、V/V=1−d/(2t)を満たしてよい。
長さtおよび深さdは、(d/t)≦0.2を満たしてよい。
出射面は、複数の針状の凸部を有してよい。凸部および凹部は第1の方向において交互に配置され、且つ、凸部および凹部は第2の方向においても交互に配置されてよい。第2の方向は、第1の方向と直交する方向であってよい。
ラジエータは、半円筒形状、または、ドーム形状を有してよい。半円筒形状は、第1の方向の縁部から中心部にかけて凹んでよい。ドーム形状は、第1の方向の縁部から中心部にかけて凹み、且つ、第2方向の縁部から中心部にかけて凹んでよい。第2方向は、第1の方向と直交してよい。
ラジエータはポリエチレンシートであってよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明の実施形態に係る中性子検出器100の概要を示す図である。 (A)から(C)は、中性子nがラジエータ10に入射し、反跳陽子pがラジエータ10から出射する様子を説明する図である。 (A)及び(B)は、第1実施形態に係るラジエータ10の断面図及び下面図である。 (A)及び(B)は、第2実施形態に係るラジエータ10の断面図及び下面図である。 第3実施形態に係るラジエータ10の断面図ある。 第3実施形態に係る半円筒形状のラジエータ10の斜視図である。 第3実施形態に係るドーム形状のラジエータ10の斜視図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本明細書では、X軸、Y軸及びZ軸の直交座標軸を用いて技術的事項を説明する場合がある。本明細書において、X軸、Y軸及びZ軸は右手系を構成する。本明細書では、後述するラジエータ又は半導体層の厚さ方向をZ軸方向とする。Z軸は、ラジエータ又は半導体層の平坦な面に対して垂直であってよい。また、X‐Y面は、Z軸と直交する平面である。また、本明細書においてはZ軸方向と平行な方向における一方の側を「上」、他方の側を「下」と称する場合がある。ただし、「上」及び「下」の方向は重力方向に限定されない。本明細書における「上」及び「下」は、X軸、Y軸及びZ軸と同様に、相対的な方向を示す便宜的な表現に過ぎない。
図1は、本発明の実施形態に係る中性子検出器100の概要を示す図である。本例の中性子検出器100は、検出部40と、増幅部50と、波高値識別部60とを含む。なお、図1では、検出部40についてはX‐Z平面での断面図を示すが、増幅部50及び波高値識別部60についてはブロック図を示す。
本例の検出部40は、ラジエータ10と、検出素子20と、筐体30とを有する。本例の筐体30は、検出素子20が配置される内部空間を有する。筐体30の上部にはラジエータ10が載置され、筐体30の内部空間はラジエータ10により閉じられている。
検出部40は、ラジエータ10を介して間接的に中性子nを検出する機能を有してよい。例えば、中性子nは、ラジエータ10の入射面12からラジエータ10に入射する。入射した中性子nがラジエータ10中の水素原子と衝突すると、陽子が弾性散乱されて反跳陽子pとして出射面14から出射する(H(n,p)反応)。なお、本例において、ラジエータ10の出射面14は、ラジエータ10の検出素子20側の面であり、ラジエータ10の入射面12は出射面14とは反対側の面である。本例において、入射面12および出射面14はZ軸方向において互いに対向する。
ラジエータ10は、所定の材料で形成された板又はシートであってよい。ラジエータ10を構成する材料は、プラスチックであってよく、他の材料であってもよい。例えば、ラジエータ10を構成する材料は、ポリエチレン(PE)、水、パラフィン、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)及びポリプロピレン(PP)のいずれかである。上述の様に、中性子nはラジエータ10の水素に弾性散乱されるので、ラジエータ10の中性子感度を向上させるためには、ラジエータ10が水素を多く含んでいることが望ましい。表1に、各材料の水素モル分率及び安定性等を示す。なお、"○"は良好であることを意味し、"×"は良好ではないことを意味する。
Figure 2019128332
表1に示す水素モル分率の観点から、ラジエータ10の材料は、ポリエチレン、水及びパラフィンのいずれかであってよい。さらに、常温及び常圧における材料の物理的及び化学的安定性を考慮すると、ラジエータ10の材料は、ポリエチレンであることが好ましい。本例においては、ラジエータ10としてポリエチレンシートを用いる。これにより、ラジエータ10を、水素含有量が高く、安価で、物理的及び科学的に安定なものとすることができる。
本例の検出素子20は、アノード電極22と、半導体層24と、カソード電極26とを有する。中性子検出器100の動作時において、不図示の電源部から半導体層24に定常的に逆バイアスが印加されてよい。本例においては、半導体層24のアノード側がカソード側よりも低電位となるよう、アノード電極22及びカソード電極26間の電位差が調節される。これにより、半導体層24は、アノード電極22からカソード電極26へ広がった空乏層28を有する。
反跳陽子pが半導体層24の空乏層28に入射すると、通過する荷電粒子の電離作用により、半導体層24内に電子‐正孔対が発生する。本例の半導体層24は、アノード領域及びカソード領域のpn接合を有するシリコン半導体層である。半導体層24内に発生した正孔はアノード電極22へ集められてよく、半導体層24内に発生した電子はカソード電極26へ集められてよい。本例において、生成した正孔は電流パルスとしてアノード電極22へ流れる。
電流パルスの大きさは、空乏層28内に入射する反跳陽子pのエネルギーに比例してよい。また、反跳陽子pのエネルギーは、ラジエータ10に入射する中性子nのエネルギーに比例してよい。このように、検出素子20においては、ラジエータ10に入射する中性子nのエネルギーに応じた電流パルスが発生し得る。
本例の増幅部50は、アノード電極22から出力される電荷量を時間に対して積分して、電荷量に応じた波高値を有する電圧波形を生成する。また、本例の増幅部50は、当該電圧波形を整形して、成形後の電圧波形を波高値識別部60へ出力する。アノード電極22から出力される電荷量が多いほど電圧信号は高くてよく、電流パルスの電荷量が少ないほど電圧信号は低くてよい。増幅部50は、半導体チップ中に設けられた増幅回路であってよい。増幅部50は、一般的なエネルギースペクトル測定装置における前置増幅部及び波形整形増幅部に相当する機能を有してよい。
本例の波高値識別部60は、増幅部50からの電圧波形のピーク値に対応して、チャネル(エネルギー(keV又はMeV))と、チャネルに対応する強度(cps:counts per second)とを出力する。これにより、中性子検出器100は、ラジエータ10に入射する中性子nのエネルギー(keV又はMeV)に対応する強度のスペクトルを出力することができる。波高値識別部60は、半導体チップ中に設けられてよい。波高値識別部60は、一般的なエネルギースペクトル測定装置において、メモリ、演算部及び制御部を有するマルチチャネルアナライザに相当する機能を有してよい。中性子検出器100は、測定及び演算の結果を表示する不図示の表示部をさらに備えてもよい。
図2は、中性子nがラジエータ10に入射し、反跳陽子pがラジエータ10から出射する様子を説明する図である。なお、図2においては、検出素子20を簡略化して示す。図2(A)は、比較的エネルギーの高い中性子nがラジエータ10に入射する様子を示し、図2(B)及び(C)は、比較的エネルギーの低い中性子nがラジエータ10に入射する様子を示す。なお、図2(A)及び(B)は比較例であり、図2(C)が本発明の第1実施形態に対応する。
中性子n及び反跳陽子pの進行方向を矢印の向きで示し、両者のエネルギーの大きさを矢印の長さで示す。図2(A)に示す中性子n〜n及び反跳陽子p〜pのエネルギーは、図2(B)の対応する位置に示す中性子n〜n及び反跳陽子p〜pのエネルギーよりも十分に大きい。例えば、図2(A)に示す中性子は、252Cf及び241Am‐Be等の中性子源から発生され、1MeVより大きい(例えば、数MeVの)エネルギーを有する、高エネルギー中性子である。これに対して、図2(B)に示す中性子は、1MeV以下のエネルギーを有する、低エネルギー中性子である。
反跳陽子pは、荷電粒子であるので、物質中を通過するときにエネルギーを失う。それゆえ、反跳陽子pの最大飛程は、反跳陽子pのエネルギー(即ち、入射する中性子nのエネルギー)に応じて定まる。反跳陽子pのエネルギーEpと、ポリエチレンシート中における最大飛程との関係を表2に示す。なお、最大飛程は、非特許文献1に示すSRIMのコードを利用して算出した(非特許文献1:J.F.Ziegler、"INTERACTIONS OF IONS WITH MATTER"、[online]、[平成26年(2014年)7月7日検索]、インターネット<URL:http://www.srim.org/>)。表2に示すEp=2.5MeV及び4MeVは、図2(A)に示す高エネルギー中性子に対応するEpである。これに対して、Ep=500keV、800keV及び1MeVは、図2(B)に示す低エネルギー中性子に対応するEpである。
Figure 2019128332
本例のラジエータ10は、厚さtを有する。図2(A)に示す反跳陽子p〜pは、いずれも検出素子20に到達するのに十分なエネルギーを有する。これに対して、図2(B)においては、出射面14から厚さtの範囲で弾性散乱される反跳陽子pは検出素子20に到達するが、入射面12から厚さt(=t−t)の範囲で弾性散乱される反跳陽子p及びpは検出素子20に到達できない。つまり、低エネルギー中性子に関しては、出射面14から厚さtの範囲で生じた反跳陽子pしか検出素子20に到達できない。
例えば、中性子に対する検出感度を向上させるためには、ラジエータ10及び検出素子20のX‐Y平面方向の面積を増加させることが考えられる。しかし、面積を増加させたとしても、図2(B)に示す低エネルギー中性子に対する検出感度を向上させることは困難である。また、個人線量計においては検出部40の小型化が求められるので、この場合は面積を増加させること自体がそもそも困難である。
また、例えば、中性子に対する検出感度を向上させるためには、ラジエータ10の厚さ及び材料の密度を大きくすることも考えられる。しかし、図2(A)に示す高エネルギー中性子に対する検出感度を向上させることはできても、図2(B)に示す低エネルギー中性子に対する検出感度を向上させることは困難である。
そこで、本例においては、図2(C)に示す様に、ラジエータ10の出射面14に少なくとも凹部及び凸部のいずれかを設ける。これにより、ラジエータ10の厚さtは変えずに、ラジエータ10において局所的に薄い部分を設けることができる。それゆえ、図2(C)においては、反跳陽子pだけでなく反跳陽子p及びpも検出素子20に入射することができる。このようにして、本例においては、低エネルギー中性子に対する検出感度を向上させることができる。また、図2(C)においては、図2(A)及び(B)の例に比べて出射面14の表面積を大きくすることができるので、この点からも低エネルギー中性子に対する検出感度を向上させることができる。
図3(A)は、第1実施形態に係るラジエータ10の断面図である。図3(A)は、図1及び図2(A)と同様に、X‐Z平面での断面図である。本例の出射面14は、X軸方向において交互に配列された凸部16及び凹部18を有する。本例において、入射面12から凸部16の先端部17までの長さはtである。本例において、長さtは、ラジエータ10の厚さtに等しい。また、本例において、凹部18の底部19から凸部16の先端部17までの深さをdとする。
本例においては、凸部16の先端部17を通るZ軸と平行な方向において、ラジエータ10の厚さはt(=t+t)である。ここで、厚さtは、低エネルギー中性子が検出素子20に到達する厚さであり、厚さtは、厚さt以外の部分(即ち、(t−t))に等しい。また、本例においては、凹部18の底部19を通るZ軸と平行な方向において、ラジエータ10の厚さは(t+t)である。ここで、厚さtは、(t−t−d)に等しい。
出射面14における凸部16及び凹部18により規定される深さdは、入射面12における凹凸の深さよりも大きくてよい。つまり、入射面12は出射面14に対して平坦であると見なしてよい。入射面12が出射面14に対して平坦であるとは、入射面12に設けられた非意図的なの凹凸の深さが、出射面14の深さdの1/2以下、1/5以下、より好ましくは1/10以下であることを意味してよい。ただし、入射面12が出射面14に対して平坦である場合に、入射面12は、薄膜であるラジエータ10の自重による撓み、非意図的なの凹凸の深さ、及び、凸部16が設けられる周期よりも長い周期の凹凸の少なくともいずれかを有してもよい。
本例において、入射面12とZ軸との成す角度をφとする。つまり、凸部16又は凹部18の側部15とZ軸方向との成す角度をφとする。なお、Z軸方向は、ラジエータ10の厚さ方向の一例である。Z軸方向は、入射面12に直交する方向であってもよい。なお、角度φはゼロ度より大きく、90度より小さい角度であってよい。
出射面14に少なくとも凸部16及び凹部18のいずれかを設ける場合における面積をSとし、出射面14に凸部16及び凹部18のいずれも設けない場合における平坦な出射面14の面積をSとした場合に、S、S及びφは、S/S=1/sinφを満たしてよい。このことは、凸部16の先端部17からZ軸方向に対して垂直に延伸させた三角形70(斜線を付して示す)を考慮すれば、容易に導出することができる。本例においては、出射面14が上述の平坦である面積Sの場合に比べて、面積を(1/sinφ)倍とすることができる。つまり、出射面14において表面積を稼ぐことにより、低エネルギー中性子の検出感度を向上させることができる。
角度φが小さいほど、(1/sinφ)は大きくなる。φは90度より小さいので、(1/sinφ)は1より大きくてよい。φは80度以下であってよく、(1/sinφ)は1.02以上であってよい。φは75度以下であってよく、(1/sinφ)は1.04以上であってよい。φは70度以下であってよく、(1/sinφ)は1.06以上であってよい。φは65度以下であってよく、(1/sinφ)は1.10以上であってよい。φは60度以下であってよく、(1/sinφ)は1.15以上であってよい。φは45度以下であってよく、(1/sinφ)は1.41以上であってよい。φは30度以下であってよく、(1/sinφ)は2以上であってもよい。
同様に、ラジエータ10について、出射面14に少なくとも凸部16及び凹部18のいずれかを設ける場合の体積をVとし、出射面14に凸部16及び凹部18のいずれも設けない体積をVとした場合に、V、V、d及びtは、V/V=1−d/(2t)を満たしてよい。このことは、台形72(斜線を付して示す)に対応する体積Vと、三角形70及び台形72に対応する体積Vとの比を考慮すれば容易に導出することができる。
本例において、高エネルギー中性子の検出感度はV/V(<1)倍となる。つまり、(d/t)が大きいほどV/Vは小さくなる。(d/t)は0.1以下であってよく、V/Vは0.95以上であってよい。(d/t)は0.2以下であってよく、V/Vは0.9以上であってよい。(d/t)は0.3以下であってよく、V/Vは0.85以上であってよい。(d/t)は0.4以下であってよく、V/Vは0.8以上であってよい。このように、例えば、(d/t)を0.2以下とすることにより、V/Vを90%以上に維持することができる。つまり、低エネルギー中性子の検出感度を(1/sinφ)倍に増加させつつも、高エネルギー中性子の検出感度の低下を10%以下の減少にまで抑えることができる。
図3(A)に示す様に、本例の凸部16及び凹部18はX‐Z平面において三角波を構成する。ただし、他の例においては、凸部16及び凹部18は矩形波を構成してもよく、正弦波を構成してもよい。矩形波及び正弦波の各形状においても、本例と同種の効果を得ることができる。
図3(B)は、第1実施形態に係るラジエータ10の下面図である。出射面14を上面視した場合に、本例の凸部16及び凹部18はストライプ状である。つまり、本例の凸部16及び凹部18は、X軸方向において交互に配置され、且つ、Y軸方向において各々延伸する。なお、本明細書において、X軸方向は第1の方向の一例であり、Y軸方向は第2の方向の一例である。
図4(A)は、第2実施形態に係るラジエータ10の断面図である。図4(B)は、第2実施形態に係るラジエータ10の下面図である。本例の出射面14は、複数の針状の凸部16を有する。つまり、本例の出射面14においては、凸部16及び凹部18がX軸方向において交互に配置され、且つ、凸部16及び凹部18がY軸方向においても交互に配置される。
また、本例において、X軸方向における複数の凸部16のまとまりである第1の列80‐1、第2の列80‐2及び第3の列80‐3は、Y軸方向において先端部17がそろうように配置されている。本例においては、出射面14において、X軸方向だけでなくY軸方向においても、面積比S/S=1/sinφ、及び、体積比V/V=1−d/(2t)に対応する効果を得ることができる。それゆえ、第1実施形態に比べて、低エネルギー中性子の検出感度の増加の効果をより高めることができる。
なお、本例の凸部16はZ軸負方向に突出する四角錐形状(即ち、ピラミッド形状)であるが、他の例においては、三角錐、他の多角錐及び円錐の少なくともいずれを採用してもよい。また、Y軸方向において互いに隣接する列80を、X軸方向に半ピッチだけずらして配列させてもよい。なお、1ピッチは、例えば、X軸方向において隣接する2つの先端部17の間隔である。
図5は、第3実施形態に係るラジエータ10の断面図ある。図5は、ラジエータ10のX‐Z平面での断面図である。ラジエータ10は、X軸方向において対向する二つの縁部114‐1および114‐2の各々から中心部112にかけて凹んだ形状を有してよい。本例のラジエータ10は、縁部114から中心部にかけて各々湾曲した入射面12および出射面14を有する。本例のラジエータ10は一定の厚みtを有する。本例においては、出射面14から所定の厚さ範囲を厚さtR1とし、入射面12から所定の厚さ範囲を厚さtR2とする(tR2=t−tR1)。
本例においても、出射面14から厚さtR1の範囲で弾性散乱される反跳陽子pが検出素子20に到達してよい。つまり、厚さtR1は、第1実施形態の厚さtに対応してよい。また、厚さtR2は、第1実施形態の厚さtに対応してよい。本例においては、出射面14の表面積を大きくすることができるので、低エネルギー中性子に対する検出感度を向上させることができる。ただし、Z軸方向において、縁部114の底部から中心部112の上部までの高さTは、ラジエータ10の厚さtよりも大きくなる。それゆえ、検出部40が上述の実施形態に比べて大きくなるので、小型化が要求される個人線量計においては、第1および第2実施形態に記載のラジエータ10の方が望ましい。
図6は、第3実施形態に係る半円筒形状のラジエータ10の斜視図である。本例のラジエータ10は、縁部114から中心部112にかけて凹んだ半円筒形状を有する。図6におけるラジエータ10のX‐Z平面での断面図が、図5に対応してよい。
図7は、第3実施形態に係るドーム形状のラジエータ10の斜視図である。本例のラジエータ10は、ドーム形状を有する。本例のドーム形状は、X軸方向において対向する二つの縁部114‐1および114‐2から中心部112にかけて凹み、且つ、Y軸方向において対向する二つの縁部114‐3および114‐4から中心部112にかけて凹んでよい。図7におけるラジエータ10の中心部112を通るX‐Z平面での断面図が、図5に対応してよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順序で実施することが必須であることを意味するものではない。
10・・ラジエータ、12・・入射面、14・・出射面、15・・側部、16・・凸部、17・・先端部、18・・凹部、19・・底部、20・・検出素子、22・・アノード電極、24・・半導体層、26・・カソード電極、28・・空乏層、30・・筐体、40・・検出部、50・・増幅部、60・・波高値識別部、70・・三角形、72・・台形、80・・列、100・・中性子検出器、112・・中心部、114・・縁部

Claims (11)

  1. 中性子が入射する入射面と、反跳陽子が出射する出射面とを有するラジエータと、
    前記ラジエータの前記出射面側に設けられ、入射した前記反跳陽子に対応する電流が発生する検出素子と
    を備え、
    前記ラジエータの前記出射面は、少なくとも凹部および凸部のいずれかを有する
    中性子検出器。
  2. 前記出射面における前記凹部および前記凸部により規定される深さdは、前記入射面における凹凸の深さよりも大きい
    請求項1に記載の中性子検出器。
  3. 前記入射面は平坦である、請求項1または2に記載の中性子検出器。
  4. 前記出射面は、前記凸部および前記凹部が第1の方向において交互に配置され且つ前記凸部および前記凹部が前記第1の方向と直交する第2の方向において各々延伸する、ストライプ状の前記凸部および前記凹部を有する
    請求項1から3のいずれか一項に記載の中性子検出器。
  5. 前記出射面に少なくとも前記凹部および前記凸部のいずれかを設ける場合における面積をSとし、
    前記出射面に前記凹部および前記凸部のいずれも設けない場合における平坦な前記出射面の面積をSとし、
    前記凸部または前記凹部の側部と前記ラジエータの厚さ方向との成す角度をφとする場合に、
    /S=1/sinφを満たす
    請求項1から4のいずれか一項に記載の中性子検出器。
  6. 前記φは65度以下である
    請求項5に記載の中性子検出器。
  7. 前記出射面に少なくとも前記凹部および前記凸部のいずれかを設ける場合における前記ラジエータの体積をVとし、
    前記入射面から前記凸部の先端部までの長さをtとし、
    前記出射面において、前記凹部の頂部から前記凸部の前記先端部までの深さをdとし、
    前記出射面に前記凹部および前記凸部のいずれも設けない場合における前記ラジエータの体積をVとする場合に、
    /V=1−d/(2t)を満たす
    請求項1から6のいずれか一項に記載の中性子検出器。
  8. 前記長さtおよび前記深さdは、(d/t)≦0.2を満たす
    請求項7に記載の中性子検出器。
  9. 前記出射面は、前記凸部および前記凹部が第1の方向において交互に配置され、且つ、前記凸部および前記凹部が前記第1の方向と直交する第2の方向においても交互に配置される、複数の針状の前記凸部を有する
    請求項1または2に記載の中性子検出器。
  10. 前記ラジエータは、
    第1の方向の縁部から中心部にかけて凹んだ半円筒形状、または、
    前記第1の方向の縁部から中心部にかけて凹み、且つ、前記第1の方向と直交する第2方向の縁部から中心部にかけて凹んだドーム形状
    を有する
    請求項1に記載の中性子検出器。
  11. 前記ラジエータはポリエチレンシートである
    請求項1から10のいずれか一項に記載の中性子検出器。
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