JP2001255123A - ひび割れ幅測定器 - Google Patents

ひび割れ幅測定器

Info

Publication number
JP2001255123A
JP2001255123A JP2000065321A JP2000065321A JP2001255123A JP 2001255123 A JP2001255123 A JP 2001255123A JP 2000065321 A JP2000065321 A JP 2000065321A JP 2000065321 A JP2000065321 A JP 2000065321A JP 2001255123 A JP2001255123 A JP 2001255123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crack
measurement
signal
crack width
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000065321A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshitaka Nakaya
俊隆 中屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Techno Research KK
Original Assignee
Techno Research KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Techno Research KK filed Critical Techno Research KK
Priority to JP2000065321A priority Critical patent/JP2001255123A/ja
Publication of JP2001255123A publication Critical patent/JP2001255123A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート等に生じたひび割れの幅を効率
良く高精度で測定する。 【解決手段】 ハウジング11の下面11aに検知光線
Rを照射する投光部14と15受光部を設け、内部には
測定ローラ13と回転ベルト23で連結された基準信号
発生用のロータリーエンコーダ12と、ひび割れ幅の解
析演算を行い7セグメント表示部16へ測定結果を出力
する測定解析回路20と、電源供給源とを含んでひび割
れ幅測定器10を構成している。ひび割れ幅測定器10
を、測定ローラ13がコンクリート表面Kaと接触回転
させながらひび割れCを横切るように移動させてひび割
れ幅を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ひび割れ幅測定器
に関し、詳しくは、コンクリート等の被測定物の表面に
発生したひび割れ幅を容易且つ高精度で測定するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】コンクリートの表面には、種々の原因に
より、ひび割れが生じることがある。ひび割れが発生す
ると、コンクリート内部に配置された鉄筋に対し腐食等
の悪影響を及ぼすと共に強度低下も招く。これらを防止
するためには、発生したひび割れを補修することが必要
である。補修を行うには、先ず、コンクリート表面に発
生したひび割れの幅を測定して劣化の状況を把握するこ
とが一般的である。
【0003】図8(A)は、従来、コンクリート表面に
生じたひび割れの幅を測定するのに使用されるクラック
・スケール1を示している。クラック・スケール1は透
明な樹脂薄板等で形成されており、2辺1a、1bに一
定寸法毎に多数の帯状の幅目盛2が記されると共に、各
幅目盛2の実数値が付記されている。
【0004】上記クラック・スケール1を用いて、コン
クリート表面のひび割れ幅を測定するには、まず、測定
者が測定するコンクリートKに発生した全てのひび割れ
Cに、各ひび割れCの一部を横切るように白墨等でマー
キングを施す。次に、このマーキングを施した箇所で、
図8(B)に示すように、クラック・スケール1の各幅
目盛2を順次合わせていき、ひび割れCの幅と一致した
幅目盛2の実数値を、ひび割れCの幅寸法としてコンク
リート壁面に記載し、全ての測定が終了後、これら壁面
の数値をノート等に記録している。
【0005】なお、上記クラック・スケール1を改良し
たものとして、幅目盛上に拡大鏡の一種であるベゼルを
設け、ベゼルを通して幅目盛の確認をできるようにして
測定の容易性および測定精度の向上を図っているものも
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、クラッ
ク・スケール1による測定は、測定者の目視判断に基づ
いているので、どうしても測定結果に主観が入り込み各
測定者間に誤差が生じ、精度の優れた客観的な測定結果
を得にくい問題がある。また、測定は各ひび割れ毎にひ
び割れスケールの異なる幅目盛の中から合致するものを
選択する作業となるので測定にも時間がかかる。これら
の問題は、ベゼルを設けたひび割れ・スケールでは、あ
る程度緩和される傾向があるが、完全に解消されるもの
ではない。
【0007】一方、精度良く測定するためには、測定者
はひび割れの真正面に位置して、幅目盛の真上から目視
して測定する必要があるので、測定者は各ひび割れ毎に
上記姿勢を強いられることとなり測定者の肉体的負担が
大きい問題がある。特に、ひび割れが地面から離れた高
所等に存在している場合は、測定者がひび割れの真正面
に位置するのは非常に困難となる。
【0008】その上、上記検査を連続して行うと、測定
者は眼を酷使することになり、測定者の負担が大きくな
り、測定精度も眼の疲労に伴い徐々に低下するおそれが
ある。また、検査場所が暗所で有効な照明手段がなけれ
ば、ひび割れ・スケールの幅目盛を読むことができず測
定自体が不可能となる問題がある。
【0009】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
のであり、測定者の負担を軽減して、測定作業の効率化
を図ると共に、測定精度の向上をも図ることを課題とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、筺形状のハウジング下面に検知光線を照
射する投光部と該検知光線の反射光を受光する受光部を
設ける一方、ハウジング内部には、ハウジング下面より
一部が突出した測定ローラに連結される基準寸法測定用
の基準寸法判定手段と、上記受光部からの受光信号およ
び上記基準寸法判定手段と関連する基準信号が入力され
てひび割れ幅の解析演算を行い演算結果をハウジング表
面の測定表示部へ出力する測定解析回路と、電源供給用
の電源供給源とを含み、上記測定ローラを被測定物表面
と接触回転させながら被測定物に生じたひび割れを長さ
方向と直交する方向で横切ることでひび割れ幅を測定す
る構成としているひび割れ幅測定器を提供している。
【0011】このように、ひび割れ幅の測定に検知光線
を用いることにより、容易に高精度でひび割れ幅を測定
できる。即ち、検知光線を被測定物の平坦表面へ照射す
ると、反射する検知光線は一定レベルとなり受光部も一
定レベルで反射光を受光し続けるが、ひび割れ等の凹部
に向かって検知光線を照射すると、反射する検知光線の
レベルが変位し、受光部も上記一定レベルと異なった状
態を受光することとなる。よって、検知光線を被測定物
表面のひび割れの割れ長さ方向と直交する向きに照射し
ながら横切らすと、反射光の受光レベルが一定レベルに
対して異なったレベルとなった部分が、丁度、ひび割れ
幅に相当することとなり、上記レベルの異なった部分を
本測定器の移動距離より長さ寸法に換算することで確実
にひび割れ幅を測定できる。
【0012】上記検知光線としては、発光ダイオードや
赤色LED等の投光部より照射される赤外線等の不可視
光線や可視光レーザー等の可視光線を適宜好適に用いる
ことができる。
【0013】本発明は、被測定物に接触させて回転させ
る測定ローラと基準寸法判定手段とを連動させて測定ロ
ーラの回転を基準寸法判定手段に関連する基準信号に変
換して相対的に求めているので、確実に本測定器の移動
距離を求めることができる。よって、検知光線の受光結
果と基準寸法判定手段の基準信号とを基に測定解析回路
で解析演算して長さ寸法を算出し、算出結果を測定表示
部で数値表示するので、客観的で高精度な測定結果を得
ることができる。また、測定表示部の表示方式を発光表
示にすると、暗所であってもひび割れさえ確認できれ
ば、ひび割れを横切るだけで測定結果も発光表示で即座
に確認でき、測定者の負担も軽減できる。
【0014】本測定器の移動距離算出の基となる上記基
準寸法判定手段にはロータリーエンコーダを使用し、ロ
ータリーエンコーダの発生するパルス信号を基準信号に
していることを特徴とする。ロータリーエンコーダはエ
ンコーダ軸が一回転すると特定数のパルスを発生するの
で、上記エンコーダ軸の回転を被測定物の表面と接触し
て回転する測定ローラと連動するようにして、測定ロー
ラの回転量、即ち、本測定器の移動距離をロータリーエ
ンコーダの発生するパルス信号のパルス数を基準信号と
して関連させることができる。
【0015】例えば、エンコーダ軸にプーリーを嵌合す
ると共に測定ローラと回転ベルトで連結し、測定ローラ
の半径寸法と上記プーリーの半径寸法を考慮して、本測
定器が10mm移動すると100パルス発生するロータ
リーエンコーダを選択すると、発生パルス数より相対的
に本測定器の移動距離を求めることができる。上記例で
いくと、測定者が測定ローラを被測定物の表面に接触さ
せた状態で、本測定器を移動させることにより測定ロー
ラが回転してロータリーエンコーダが250パルス発生
したとすると、本測定器の移動距離は25mmと容易に
換算することができる。
【0016】さらに、本発明は、ロータリーエンコーダ
以外にも、基準寸法判定手段として、定速モーターを使
用してモーターの回転に伴う信号を基準信号にすること
も好適である。上記定速モーターとしては、ステッピン
グモーターやサーボモーターのようにモーターの回転に
伴い一定のパルス信号を発生するものを用いると、ロー
タリーエンコーダと同様に、本測定器の移動距離を求め
ることができると共に、本測定器自体を自走式にでき、
一段と容易にひび割れ幅の測定が行える。
【0017】なお、定速モーターを用いた場合には、上
記パルス信号を利用して、本測定器の移動距離を算出す
る以外、モーターの回転時間をカウントし、このカウン
トされた時間を基準信号として移動距離を求めるように
してもよい。この場合、定速モーターは一定の回転数で
回転するため、回転時間を測定しておくと、プーリーや
測定ローラの半径より容易に移動距離を算出できる。
【0018】一方、上記測定解析回路は、被測定物の表
面の反射度合いを検知して、反射光の受光信号を解析に
適合する一定レベルに補正する補正量を記憶するオート
ゼロ回路を含むことを特徴としている。被測定物は、材
質、表面の色、表面粗さ、表面の汚れ、雨等により表面
が濡れた状態等により検知光線の反射率が夫々相異する
と共に、被測定物が同一であっても部分的に反射率が相
異する場合もある。よって、反射率の度合いによって
は、受光部が確実に反射光を捉えることができないこと
もある。そこで、本発明では、上記のように、いわゆる
オートゼロ回路を備えることで、測定前に予め、測定対
象箇所に検知光線を照射して反射度合いを確かめて一定
レベルに補正する補正量を記憶させ、この記憶された補
正量に基づき反射光の受光信号レベルを適合補正するの
で、どのような測定物に対しても安定して高精度でひび
割れ幅を測定できる。
【0019】また、上記被測定物はコンクリートを対象
とし、コンクリート表面のひび割れ幅を測定する構成と
している。本発明のひび割れ幅測定器をコンクリート表
面のひび割れ幅の測定に用いると、高精度で効率良く測
定者に負担を強いることなく測定できる。また、本発明
は内部構造も上述したように簡易であるために、手のひ
らに収まる寸法にでき、かつ、電源も内蔵されているの
で携帯性にも優れている。よって、トンネル内のコンク
リートや高架橋のコンクリート等の野外における測定に
対しても、効率良く測定作業を行える。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の第一実施形態のひ
び割れ幅測定器10を示している。ひび割れ幅測定器1
0は、樹脂等で成形された筺形状のハウジング11に基
準寸法判定手段としてロータリーエンコーダ12を内蔵
すると共に、その他測定ローラ13等も含んでいる。ま
た、ハウジング11の下面11aには、検知光線Rを照
射する投光部14と、検知光線Rの反射光を受光する受
光部15を設けると共に、上面11bには測定結果の測
定表示部として暗所でも赤色に発光する2桁の7セグメ
ント表示部16を設けている。さらに、一側面11cに
は、オートゼロスイッチも兼ねた測定スイッチ17も設
けている。
【0021】図2(A)(B)はひび割れ幅測定器10
の内部構造を示している。ハウジング11の内部には、
上記ロータリーエンコーダ12、測定ローラ13等の固
定用フレームとして略L字形状のブラケット19を設け
ている。このブラケット19の水平部19aの上面に
は、測定結果の解析演算を行う種々の電子部品を取り付
けた基板より構成される測定解析回路20を設置してい
る。また、測定解析回路20の右横には、ロータリエン
コーダ12、投光部14、受光部15、測定解析回路2
0に電源を供給する電源供給源を装着するスペースを確
保している。本実施形態では、電源供給源として、1.
5Vの単三電池21を四本装着している。このように、
ひび割れ幅測定器10は簡易構造なので、ハウジング1
1の寸法は、タバコの箱のサイズより一回り大きい程度
に収めている。
【0022】ブラケット19の水平部19の下面に位置
する投光部14は、発光ダイオードを用いて検知光線で
あるレーザー光を照射するものである。なお、投光部1
4は、発光ダイオード以外にも赤色LED等を用いるこ
とも可能であり、照射される検知光線も波長が可視範囲
に属するもの以外に、赤外線等のように不可視範囲に属
するものも適用可能である。
【0023】ブラケット19の垂直部19bの上側に固
定されたロータリーエンコーダ12は、本測定器の移動
距離を算出する基となる基準信号として、図4に示すよ
うなパルス信号Pを発生させるものであり、ロータリー
エンコーダ12のエンコーダ軸12aが一回転すると一
定数のパルスを発生する。図2(A)(B)に示すよう
に、ロータリーエンコーダ12のエンコーダ軸12aは
ブラケット19の垂直部19bを貫通すると共に、先端
には、プーリー22を圧入嵌合している。
【0024】プーリー22は、ブラケット19の垂直部
19bの下側に回転自在に取り付けられている測定ロー
ラ13と回転ベルト23で連結されており、測定ローラ
13の回転を回転ベルト23を介してプーリー22へ伝
えている。回転ベルト23はゴム等で形成された表面摩
擦係数の大きいものを使用して、プーリー22、測定ロ
ーラ13とスリップが生じないようにしている。また、
測定ローラ13が位置するハウジング11は下面11a
の一部は切り欠かれ、測定ローラ13の下方一部を下面
11aより突出させて、測定ローラ13を周回する回転
ベルト23を被測定物との接触面にしている。
【0025】このように、被測定物とは回転ベルト23
が接触するので、回転ベルト23は表面摩擦係数が高い
ため被測定物を確実にグリップし、被測定物に対してス
リップ等が生じず、測定ローラ13は回転ベルト23を
介して被測定物表面と接触して回転し本測定器10を移
動可能にしている。
【0026】図3は、ひび割れ幅測定器10に内蔵され
た測定解析回路20の処理手順を示すブロック図であ
る。測定解析回路20(図中二点鎖線で囲んだ部分)
は、種々の解析演算処理等を行う信号増幅部20a、レ
ベル調整回路部20b、マイクロプロセッサー20c、
波形整形部20d、信号統合部20e、カウント部20
fを含んでいる。
【0027】レーザー発光回路14aで発生して投光部
14を介して照射された検知光線の反射光は受光部14
で受光されるが、そのままのレベルでは解析に適合しな
いので、信号増幅部20aにより受光信号のレベルを増
幅している。本実施形態では、信号増幅部20aには、
DC/DCコンバータを用いて5Vの電圧レベルを±1
5Vのレベルに増幅している。
【0028】レベル調整回路部20bは後述するオート
ゼロを行う回路を含んでいる。被測定物は表面の各種特
性、例えば、黒色、灰色、白色等の色の相異等により同
レベルの検知光線を照射しても、反射光のレベルが異な
るため、予め、測定前に反射光を測定して、レベル調整
回路部20bで受光レベルを解析に適切なレベルに補正
する量を記憶しておき、実際に受光した信号を該記憶量
に基づき補正している。この補正は、本発明ではオート
ゼロと呼ばれ、オートゼロスイッチを兼ねた測定スイッ
チ17のオンによりオートゼロが行われる。
【0029】また、マイクロプロセッサー20cは、レ
ーザー発生回路14aや測定解析回路20の各種制御を
行っており、測定スイッチ17のオン入力により、検知
光線を照射させたり、測定解析回路20を測定可能状態
にして各部の同期タイミング等を採るようにしている。
【0030】波形整形部20dは、増幅して補正された
反射光の受光信号を解析しやすい形状に整形するもので
あり、図5に示す受光信号Gを反転させて凹部Gbを凸
部Gb’に変換することを主な目的としている。また、
受光信号Gに一定レベル以下の小さな振幅等が存在すれ
ば、カットして平滑にすることも行っている。
【0031】パルス統合部20eは、上記のように信号
増幅部20aから波形整形部20dを経た受光信号Gと
ロータリーエンコーダ12のパルス信号Pとをひび割れ
幅解析のために合成統合して、受光信号Gとパルス信号
PとのAND処理を行うと共に、ひび割れ幅解析に関係
ない信号箇所をカットする部分である。統合された合成
信号Tは図6に示すような形状となり、残存するパルス
数をカウント部20fで数えて、このカウント数よりひ
び割れ幅を換算し7セグメント表示16に測定結果を出
力している。
【0032】以下、被測定物としてコンクリートKを例
に挙げて、ひび割れ幅測定器10によるひび割れCの割
れ幅の測定を具体的に説明する。
【0033】先ず、図1に示すように、測定にあたりコ
ンクリートKのひび割れC周辺の平坦面でオートゼロを
行っている。オートゼロは、測定ローラ13に周回され
た回転ベルト23をコンクリート表面Kaに接する共
に、ハウジング11の下面11aをコンクリート表面K
aと平行に維持した状態で、測定スイッチ17をオンし
ている。すると、投光部14から検知光線Rが一定時間
照射され、コンクリート表面Kaで反射した反射光を受
光部15で受光し、レベル調整回路部20bで反射度合
いを基に補正量を設定記憶している。
【0034】オートゼロが完了すると、測定を始めるた
め測定スイッチ17をオンしている。すると、再度、レ
ーザ可視光Rが照射され、この状態で測定者はハウジン
グ11を把持して測定ローラ13をコンクリート表面K
aに接触回転させながらひび割れCを横切るように図1
及び図2中の矢印X方向へ移動させている。この移動の
際、測定ローラ13にスリップ等が生じると誤差の原因
となるため、測定者はハウジング11をコンクリートK
へ、少し押し付けながら移動させるのが好ましい。ま
た、ひび割れCを横切る際に、ひび割れCを斜めに横切
ると正確なひび割れ幅を測定できないので、ひび割れC
の長さ方向に対して直交する方向に移動させることが必
要である。
【0035】上記のように測定ローラ13を回転させる
と、図4に示すパルス信号Pをロータリーエンコーダ1
2が発生する。本実施形態では測定器10が10mm移
動すると100パルス発生するロータリーエンコーダ1
2を用いているので、図中のパルス信号Pの一パルス分
となる凹凸Paが0.1mmの寸法に該当している。
【0036】上記のように移動させると、受光部15
は、図7(A)に示すように平坦面を照射している場合
は、反射光は一定レベルで反射されるので、一定レベル
の反射光を受光している。また、図7(B)に示すよう
に、ひび割れCを通過する際は、照射された検知光線R
はコンクリート表面Kaで反射されないので、レベルが
変位した反射光を受光している。さらに、ひび割れCを
追加すると反射光のレベルはひび割れ通過前の一定レベ
ルに戻るため、受光部15で受光された一連の反射光は
増幅部20aとレベル調整回路部20bを経て、図5に
示す受光信号G(図中矢印の上側の波形信号)の波形と
なる。
【0037】受光信号Gは、第一平坦部Gaがひび割れ
通過前の状態に該当し、凹部Gbが通過時に該当し、第
二平坦部Gcが通過後の状態に該当している。この受光
信号Gは波形整形部20dで整形反転されて凸部Gb’
を有する変換受光信号G’となる。なお、コンクリート
表面Kaの平坦面に多少凹凸があっても、波形整形部2
0dにより平滑にされるので、凸部Gb’の形状は明確
になっている。
【0038】この変換受光信号G’とパルス信号Pは、
測定器10がひび割れCを通過させて測定終了確認のた
め再度、測定スイッチ17がオンされると、信号統合部
20eでAND処理されると共に一定レベル以下をカッ
トされて、図6に示す合成信号Tが得られる。合成信号
Tの2つのパルスT1とT2の統合幅L1は変換受光信
号G’の凸部Gb’の長さに相当し、一方、各パルスT
1、T2の凹凸幅L2はパルス信号Pの一パルス分に相
当する。よって、本実施形態では、パルス信号Pの一パ
ルスは0.1mmに相当するので合成信号Tのパルス数
をカウント部20eで数えて算出した結果をひび割れ幅
として7セグメント表示部16の少数第一位部16aお
よび整数一桁部16bへ出力表示している。
【0039】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、種々の変更が可能である。例えば、ロー
タリーエンコーダを一回転当たりのパルス発生数が多い
ものを使用したり、あるいは測定ローラやプーリの半径
を増減すると共に、表示部の桁数も増加して、一段と高
精度に測定できるようにしてもよい。また、表示部には
7セグメント表示の代わりに、バックライトの付いた暗
所でも確認可能な液晶等を用いることも可能である。
【0040】さらに、ロータリーエンコーダと測定ロー
ラの連結は回転ベルト以外にも、中間ギア等を用いてギ
ア連結にしてもよく、また、ハウジングの下面で測定ロ
ーラと対向する側に補助ローラを設けて、被測定物に対
して測定ローラと補助ローラで二点接触させることによ
り、ハウジング下面を被測定物表面に対して常に平行を
維持するようにしてもよい。なお、被測定部としては、
コンクリート以外にも各種金属材料等の他の材質に生じ
たひび割れにも適用可能である。
【0041】一方、本発明の第二実施形態のひび割れ幅
測定器は、上記第一実施形態におけるひび割れ幅測定器
10のロータリーエンコーダ12の代わりに、定速モー
ターをとしてステッピングモーターを用いている。その
他の構成は、第一実施形態と同様である。ステッピング
モーターはモーターの回転に伴い、ロータリーエンコー
ダと同様に一定のパルス信号を発生するので、このパル
ス信号を基準信号として第一実施形態と同様に信号処理
によりひび割れ幅の測定を行える。
【0042】測定の際は、ステッピングモーターにより
測定ローラが駆動されるため、測定器自体は自走式にな
るので、測定者は測定器が安定した測定が行えるように
手を添えておくだけでよく、一段とひび割れ幅の測定を
容易に行える。なお、ステッピングモーター以外には、
同様にパルス信号を発するサーボモーターを使用しても
よい。
【0043】また、これら各種定速モーターを使用した
場合、モーターの発するパルス信号を利用する以外に
も、モーターへの駆動信号を送っている時間を測定し
て、この測定された時間を基準信号にして測定器の移動
距離を算出して、ひび割れ幅を測定するようにしてもよ
い。この場合は、測定解析回路に時間を測定する機能を
付加させて、モータの回転時間より移動距離を割り出す
と同時に、受光信号の変位した箇所とを相対させてひび
割れ幅を算出して表示している。
【0044】
【発明の効果】上記した説明より明らかなように、本発
明のひび割れ幅測定器を用いると、測定作業は本測定器
をひび割れに対して横切るだけとなり、測定者に負担を
かけることなく容易かつ高精度でひび割れ幅を測定でき
る。また、測定結果は、数値表示なので客観的に評価で
きると共に、長時間連続して測定作業を続けても、電源
の続く限り高精度な測定結果を維持できる。
【0045】さらに、本測定器は、簡易な内部構造を採
用するため、メンテナンスフリーで不具合の発生率を抑
えると共に、小型軽量化で電源も内蔵されているので携
帯性にも優れ、野外等の測定作業や測定作業が困難な高
所等においても測定者の負担になることなく容易に測定
作業ができる。その上、測定結果は発光表示されるの
で、測定場所が暗所であってもひび割れさえ確認できれ
ば測定作業を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のひび割れ幅測定器の斜視図である。
【図2】 ひび割れ幅測定器の内部構造であり、(A)
は長手側面方向の断面図、(B)は回転ベルトの連結箇
所の断面図である。
【図3】 ひび割れ幅測定器に内蔵された測定解析回路
の処理手順を示すブロック図である。
【図4】 ロータリーエンコーダの発生するパルス信号
である。
【図5】 検知光線の反射光の受光信号である。
【図6】 パルス信号と受光信号の合成信号である。
【図7】 検知光線の照射状況であり、(A)はひび割
れ通過前の概略図、(B)はひび割れ通過中の概略図で
ある。
【図8】 従来のひび割れ幅測定に使用されるクラック
・スケールであり、(A)は概略図、(B)は測定状況
を示す概略図である。
【符号の説明】
10 ひび割れ幅測定器 11 ハウジング 12 ロータリーエンコーダ 13 測定ローラ 14 投光部 15 受光部 16 7セグメント表示部 17 測定スイッチ 19 ブラケット 20 測定解析回路 22 プーリー 23 回転ベルト K コンクリート C ひび割れ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筺形状のハウジング下面に検知光線を照
    射する投光部と該検知光線の反射光を受光する受光部を
    設ける一方、 ハウジング内部には、ハウジング下面より一部が突出し
    た測定ローラに連結される基準寸法測定用の基準寸法判
    定手段と、 上記受光部からの受光信号および上記基準寸法判定手段
    と関連する基準信号が入力されてひび割れ幅の解析演算
    を行い演算結果をハウジング表面の測定表示部へ出力す
    る測定解析回路と、 電源供給用の電源供給源とを含み、 上記測定ローラを被測定物表面と接触回転させながら被
    測定物に生じたひび割れを長さ方向と直交する方向で横
    切ることでひび割れ幅を測定する構成としているひび割
    れ幅測定器。
  2. 【請求項2】 上記基準寸法判定手段にはロータリーエ
    ンコーダを使用し、ロータリーエンコーダの発生するパ
    ルス信号を基準信号にしていることを特徴とする請求項
    1に記載のひび割れ幅測定器。
  3. 【請求項3】 上記基準寸法判定手段には定速モーター
    を使用してモーターの回転に伴う信号を基準信号にして
    いることを特徴とする請求項1に記載のひび割れ幅測定
    器。
  4. 【請求項4】 上記測定解析回路は、被測定物の表面の
    反射度合いを検知して、反射光の受光信号を解析に適合
    する一定レベルに補正する補正量を記憶するオートゼロ
    回路を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
    ずれか1項に記載のひび割れ幅測定器。
  5. 【請求項5】 上記被測定物はコンクリートを対象と
    し、コンクリート表面のひび割れ幅を測定することを特
    徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の
    ひび割れ幅測定装置。
JP2000065321A 2000-03-09 2000-03-09 ひび割れ幅測定器 Pending JP2001255123A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000065321A JP2001255123A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 ひび割れ幅測定器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000065321A JP2001255123A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 ひび割れ幅測定器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001255123A true JP2001255123A (ja) 2001-09-21

Family

ID=18584875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000065321A Pending JP2001255123A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 ひび割れ幅測定器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001255123A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002122590A (ja) * 2000-10-13 2002-04-26 Taisei Corp コンクリート内部診断用装置
JP2007064736A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Maeda Corp コンクリート表面の欠陥情報記録装置
JP2012127418A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Toyota Motor Corp ディスクブレーキ装置及びディスクブレーキ装置の制御方法
KR101805664B1 (ko) 2017-03-31 2017-12-06 주식회사 세안안전진단 시설물 균열의 진행여부 측정이 가능한 안전진단용 균열측정기
KR102016531B1 (ko) * 2019-01-03 2019-08-30 (주)한국종합시설안전 안전진단용 균열길이 측정장치
KR102076317B1 (ko) * 2018-12-07 2020-02-11 주식회사 인프라플러스 콘크리트 구조물의 균열 길이 측정장치
CN113218346A (zh) * 2021-04-13 2021-08-06 巨轮(广州)智能装备有限公司 一种测量装置
KR102582597B1 (ko) * 2022-11-16 2023-09-26 (주)천일이엔에스 구조 안전진단용 균열길이 측정장치

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002122590A (ja) * 2000-10-13 2002-04-26 Taisei Corp コンクリート内部診断用装置
JP4633908B2 (ja) * 2000-10-13 2011-02-16 大成建設株式会社 コンクリート内部診断用装置
JP2007064736A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Maeda Corp コンクリート表面の欠陥情報記録装置
JP2012127418A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Toyota Motor Corp ディスクブレーキ装置及びディスクブレーキ装置の制御方法
KR101805664B1 (ko) 2017-03-31 2017-12-06 주식회사 세안안전진단 시설물 균열의 진행여부 측정이 가능한 안전진단용 균열측정기
KR102076317B1 (ko) * 2018-12-07 2020-02-11 주식회사 인프라플러스 콘크리트 구조물의 균열 길이 측정장치
KR102016531B1 (ko) * 2019-01-03 2019-08-30 (주)한국종합시설안전 안전진단용 균열길이 측정장치
CN113218346A (zh) * 2021-04-13 2021-08-06 巨轮(广州)智能装备有限公司 一种测量装置
KR102582597B1 (ko) * 2022-11-16 2023-09-26 (주)천일이엔에스 구조 안전진단용 균열길이 측정장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100427880C (zh) 光学玻璃粗糙度实时检测装置和方法
WO2012036075A1 (ja) 屈折率測定装置、及び屈折率測定方法
JP2001255123A (ja) ひび割れ幅測定器
US5596412A (en) Process and device for the quantified assessment of the physiological impression of reflective surfaces
JP2002214344A (ja) 距離測定装置
JPS63292005A (ja) 走り誤差補正をなした移動量検出装置
CN109000797A (zh) 一种镭射烟标色差测量方法
US6219131B1 (en) Method and device for measuring stresses of membranes in a transparent material using polarization
CN110044272B (zh) 一种激光测宽定中装置及使用方法
CN100485364C (zh) 一种光学参数绝对值测量仪及其测量方法
JP3611777B2 (ja) クラック幅測定装置
JPH01314907A (ja) 厚み測定方法に於けるゼロ点補正方法及びその装置
CN115320664A (zh) 轨道平顺度检测的接收装置及轨道平顺度的检测系统
WO2014038601A1 (ja) 塗膜の表面粗度分布測定装置
CN208206304U (zh) 一种镭射烟标色差测量装置
CN1873393A (zh) 一种光学多通道分析设备
JPH05332918A (ja) クロマトスキャナ
JPH08320264A (ja) X線応力測定方法及びその装置
JPS56128443A (en) Grain size measuring method of granulous substance
JPH0835832A (ja) 板厚測定装置
JPH03142305A (ja) 表面粗度測定装置
JP2870908B2 (ja) 透視歪の測定方法及びその装置
JP5638904B2 (ja) 距離測定装置および距離測定方法
JP3043241U (ja) 屈折計
RU66515U1 (ru) Гониометр