JP2001254465A - 壁の断熱工法、断熱壁及び壁用捨て型枠パネル - Google Patents

壁の断熱工法、断熱壁及び壁用捨て型枠パネル

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JP2001254465A
JP2001254465A JP2000065543A JP2000065543A JP2001254465A JP 2001254465 A JP2001254465 A JP 2001254465A JP 2000065543 A JP2000065543 A JP 2000065543A JP 2000065543 A JP2000065543 A JP 2000065543A JP 2001254465 A JP2001254465 A JP 2001254465A
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insulating material
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浩 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、壁の断熱工法、断熱壁及び壁用捨
て型枠パネルに係り、施工現場における作業性を著しく
高めることができるようにした壁の断熱工法、断熱壁及
び壁用捨て型枠パネルを提供すること目的とする。 【解決手段】 本発明は、鉄筋コンクリート造の壁躯体
1を形成するために壁厚方向に所定の間隔を置いて立設
される対を成す型枠パネル8の両方を捨て型とし、この
捨て型とする型枠パネル8を施工現場に設置する前に、
この捨て型とする型枠パネル8の型面82に断熱材11
を保持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁の断熱工法、断
熱壁及び壁用捨て型枠パネルに係り、特に施工現場にお
ける作業性を著しく高めることができるようにした壁の
断熱工法、断熱壁及び壁用捨て型枠パネルに関する。
【0002】
【従来技術】従来、鉄筋コンクリート造の壁は比較的断
熱性が高いので、断熱性を高めるために特別の工事をす
ることはなかったが、社会の中でエネルギー資源問題や
環境保護問題の議論が高まるに連れて、鉄筋コンクリー
ト造の壁についても断熱性を高めることが検討され始め
ている。特に、地下室の壁の場合には、結露防止という
観点からも、断熱性を高める必要性が高いといえる。
【0003】壁の断熱性を高める方法としては、木造や
軽量鉄骨造の家屋の外壁について、壁構造の下地の中に
断熱材を配置する断熱工法が知られているが、この壁の
断熱工法を鉄筋コンクリート造の壁に適用すると、壁コ
ンクリートの片面又は両面に下地柱や下地桟を例えば釘
付け、接着などの方法によって固定し、この下地柱や下
地桟の間に断熱材を挿入した後、下地柱や下地桟に化粧
パネルなどの壁仕上げ材を釘付け、接着などの方法で固
定するという方法になる。
【0004】ところで、従来、地下室は、それよりも広
く深い穴を掘り、この穴の中で地上の建物を建築するの
と同じように、基礎工事をし、その基礎の上に型枠を組
んで鉄筋コンクリート造の壁躯体を形成した後、型枠を
解体し、撤去するという方法で建築されている。
【0005】この従来の地下室工法は、工期が長い上に
不安定であり、又、工費が高くなるという課題があるの
で、近年になって、例えば特開平10−82061号公
報に記載しているように、工期の短縮及び工費の削減を
図るために、地上に地下室の壁躯体を構成するケーソン
を形成し、このケーソンの底部の地盤を掘削して地中に
沈下させる地下室潜函工法が提案されるに至っている。
【0006】しかしながら、この特開平10−8206
1号公報に記載された地下室潜函工法においては、壁躯
体の断熱工法や、断熱壁の構造や、断熱壁を形成するた
めの壁用捨て型枠パネルなどについては一切触れられて
いない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の鉄筋コンクリート造の壁の断熱工法は、現場で壁コン
クリートが形成された後に施工され、しかも、非常に手
間と時間とが掛かるという問題がある。
【0008】又、地下室潜函工法を採用すれば、壁の外
側に断熱工法を施工することはできないという課題もあ
る。
【0009】本発明は、かかる事情を鑑みて、前記従来
技術の技術的課題を解決し、施工現場における作業性を
著しく高めることができるようにした壁の断熱工法、断
熱壁及び壁用捨て型枠パネルを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る壁の断熱工
法(以下、本発明方法という。)は、前記目的を達成す
るため、鉄筋コンクリート造の壁躯体を形成するために
壁厚方向に所定の間隔を置いて立設される対を成す型枠
パネルの一方又は両方を捨て型とし、この捨て型とする
型枠パネルを施工現場に設置する前に、この捨て型とす
る型枠パネルの型面に断熱材を保持させることを特徴と
する、という技術的手段を採用する。
【0011】この方法によれば、施工現場で捨て型とす
る型枠パネルを設置すると同時に型枠パネルの型面に接
して断熱材が配置され、施工現場では断熱材を配置する
ための手間や時間が型枠パネルを設置するための手間や
時間に吸収されて不要になり、施工現場における作業性
を著しく高めて、工期の短縮と工費の削減を図ることが
できる。
【0012】以下、本発明方法を更に詳細に説明する。
先ず、本発明方法の壁躯体は、鉄筋コンクリート造の壁
躯体であれば特に限定されず、地上建物の壁躯体であっ
てもよく、地下室の壁躯体であってもよい。又、地上建
物又は地下室の外周壁躯体であっても屋内、又は室内を
仕切る壁躯体であってもよい。
【0013】地下室の壁躯体としては、地下室よりも広
く、深く掘られた穴の中で、型枠を組んで形成する壁躯
体であっても、地下室潜函工法に用いるケーソンを構成
する壁躯体であってもよい。
【0014】前記対を成す型枠パネルは基礎の上で組立
てられてもよく、捨て型としての下枠に組付けられても
よい。捨て型としての下枠に前記型枠パネルを組付ける
方法としては、下枠の上面に前記型枠パネルの下縁を直
角に突合わせるように組付ける方法と、型枠パネルの下
縁の型内側面に下枠の端縁を直角に突合わせるように組
付ける方法とがあるが、これらの方法のいずれを採用す
るかは自由である。
【0015】基礎上に立上げられ、或いは捨て型として
の下枠に組付けられる対を成す型枠パネルの一方は必ず
捨て型とされる。その他方は後に解体し、撤去されるよ
うにしてもよいが、型枠の解体及び撤去に手間と時間と
を省と共に、壁の断熱性を高めるため、前記対を成す型
枠パネルの両方が捨て型とされることが好ましい。
【0016】本発明方法において、この捨て型とする型
枠パネルの型面に断熱材を保持させる方法としては、前
記断熱材を型面に固定させる方法と、前記断熱材を型枠
パネルにその堰板の型面に沿って仮止め状に保持させる
方法とがある。
【0017】前記断熱材を型面に固定させる方法として
は、融着、溶着、溶接、接着、粘着、釘止め、鋲止め、
ねじ止めなどの方法の他に、番線を用いる方法もあり、
これらの方法のうちの二つ以上の方法を併用する方法も
ある。
【0018】前記断熱材を型枠パネルにその堰板の型面
に沿って仮止め状に保持させるとは、断熱材が型枠パネ
ルから脱落しない程度に移動可能に保持させることであ
り、例えば予め、前記捨て型とする型枠パネルの型面に
断熱材の厚さよりも高く型内側に突出する断熱材押さえ
を設け、型面に沿って断熱材を配置した後、断熱材の型
内側の表面にこの断熱材押さえを折り曲げることによ
り、断熱材をこの断熱材押さえと型面との間に仮止め状
に保持させる方法がある。
【0019】もっとも、この方法において断熱材押さえ
を断熱材に食い込む程度に折り曲げると、断熱材は移動
しなくなり、前記の断熱材を型面に固定させる方法の一
つとなる。
【0020】又、この断熱材押さえは独立した部材とし
て設けてもよいのであるが、部品点数を削減してコスト
ダウンを図るため、型枠パネルの部品の一つと一体化さ
せることが好ましい。
【0021】具体的には、例えば立板状の堰板と、堰板
の型面の幅方向の両端縁から型内方向に突出させた縁補
強部材と、堰板の幅方向の中間部から型内方向に突出さ
せた中間補強部材と、両縁補強部材及び中間補強部材の
型内側面を連結する連結桟と、各縁補強部材と中間補強
部材との中間で連結桟と堰板とを連結する立板状の連結
板とを備える型枠パネルを用いる場合には、この連結板
に断熱材押さえを連設させ、前記堰板と、縁補強部材又
は中間補強部材と、連結桟と、連結板との間に断熱材を
挿入した後、前記断熱材押さえを折り曲げて、この断熱
材押さえにより断熱材を堰板の型面と断熱材押さえとの
間に保持させることが好ましい。
【0022】ここで、断熱材押さえは、連結板の両側の
断熱材をそれぞれ保持するために少なくとも1対の断熱
材押さえが設けられるが、この対を成す断熱材押さえを
連結板の上下いずれか一方の端縁に連続して形成しても
よく、又、連結板の上下両端縁に分散して形成してもよ
い。
【0023】ところで、本発明方法に用いる断熱材は、
一般に建築業界で断熱材として使用されているものであ
れば、特に限定されず、例えばガラス繊維マット、ウレ
タンフォーム、発泡スチロール、石膏ボードなどをその
例として挙げることができるが、これらの中では、断熱
性、取扱性及び低価格性が優れている厚板状の発泡スチ
ロールを用いることが望ましい。
【0024】次に、本発明に係る断熱壁は、前記目的を
達成するため、壁躯体の片面又は両面に配置された捨て
型としての型枠パネルと、この型枠パネルを施工現場に
設置する前にこの型枠パネルの型面に保持させた断熱材
とを備えることを特徴とする、という技術的手段を採用
する。
【0025】この断熱壁によれば、施工現場で捨て型と
しての型枠パネルを設置すると、同時にこの型枠パネル
の型面に接して断熱材が配置され、施工現場では断熱材
を配置するための手間や時間が型枠パネルを設置するた
めの手間や時間に吸収されて不要になるので、施工現場
における作業性を著しく高めて、工期の短縮と工費の削
減を図ることができる。
【0026】以下、この断熱壁について更に詳細な説明
をするが、前記本発明方法の詳細な説明と重複する点に
ついては、重複説明を避けるために省略する。
【0027】本発明に係る断熱壁においては、型枠パネ
ルを施工現場に設置する前にこの型枠パネルの型面に断
熱材を保持させる保持手段が設けられ、この保持手段と
しては、前記断熱材を型枠パネルの型面に固定させる固
定手段と、前記断熱材を型枠パネルにその堰板の型面に
沿って仮止め状に保持させる仮止め手段とが挙げられ
る。
【0028】固定手段としては、型面に断熱材を溶接す
る溶接材、型面に断熱材を接着する接着材、型面に断熱
材を粘着する粘着材、釘、鋲、ねじ、番線などが挙げら
れる他、融着や溶着のように堰板と断熱材との一方又は
両方が固定手段となる場合もある。なお、前記接着材の
中には、接着剤や、接着剤を片面又は両面に付着させた
接着テープが含まれ、前記粘着剤の中には、粘着剤や、
粘着剤を片面又は両面に付着させた粘着テープが含まれ
る。
【0029】前記仮止め手段は、堰板に断熱材を型枠パ
ネルから脱落しない程度に移動可能に保持させる手段で
あり、例えば前記型枠パネルの型面に沿って配置される
断熱材の厚さよりも高く該型面から型内方向に突出し、
該断熱材の型内側の表面に折り曲げて、前記堰板との間
に該断熱材を仮止め状に保持する断熱材押さえを備える
仮止め手段を設ければよい。もっとも、この仮止め手段
は断熱材押さえを断熱材に食い込む程度に大きく折り曲
げることにより固定手段に変身する。
【0030】次に、本発明に係る壁用捨て型枠パネル
は、鉄筋コンクリート造の壁躯体の片面又は両面に捨て
型として配置される壁用捨て型枠パネルにおいて、前記
目的を達成するため、該型枠パネルの型面に断熱材を保
持する保持手段を備えることを特徴とする、という技術
的手段を採用する。
【0031】この壁用捨て型枠パネルによれば、前記保
持手段を介して断熱材を型枠パネルの型面に保持した
後、施工現場にこの型枠パネルを設置すると、同時に型
枠パネルの型面に接して断熱材が配置され、施工現場で
は断熱材を配置するための手間や時間が型枠パネルを設
置するための手間や時間に吸収されて不要になり、施工
現場における作業性を著しく高めて、工期の短縮と工費
の削減を図ることができる。
【0032】この壁用捨て型枠パネルの更に詳細な説明
は、上述した本発明方法の詳細な説明や、本発明に係る
断熱壁の詳細な説明と重複するので、重複説明を避ける
ために省略する。
【0033】
【作用】以上に説明したように、本発明方法は、鉄筋コ
ンクリート造の壁躯体を形成するために壁厚方向に所定
の間隔を置いて立設される対を成す型枠パネルの一方又
は両方を捨て型とし、この捨て型とする型枠パネルを施
工現場に設置する前に、この捨て型とする型枠パネルの
型面に断熱材を保持させるので、施工現場で捨て型とす
る型枠パネルを設置すると同時に型枠パネルの型面に接
して断熱材が配置され、施工現場では断熱材を配置する
ための手間や時間が型枠パネルを設置するための手間や
時間に吸収されて不要になるという作用が得られる。
【0034】又、本発明に係る断熱壁は、壁躯体の片面
又は両面に配置された捨て型としての型枠パネルと、こ
の型枠パネルを施工現場に設置する前に、この型枠パネ
ルの型面に保持させた断熱材とを備えるので、施工現場
でこの捨て型としての型枠パネルを設置すると同時に型
枠パネルの型面に接して断熱材が配置され、施工現場で
は断熱材を配置するための手間や時間が型枠パネルを設
置するための手間や時間に吸収されて不要になるという
作用が得られる。
【0035】更に、本発明に係る壁用捨て型枠パネル
は、該型枠パネルの型面に断熱材を保持する保持手段を
備えるので、前記保持手段により断熱材を型枠パネルの
型面に保持した後、施工現場にこの型枠パネルを設置す
ると、同時に型枠パネルの型面に接する型枠内の位置に
断熱材が配置され、施工現場では断熱材を配置するため
の手間や時間が型枠パネルを設置するための手間や時間
に吸収されて不要になるという作用が得られる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例に係る壁
の断熱工法、断熱壁及び壁用捨て型枠パネルを図面に基
づいて具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定
されるものではない。
【0037】図1の説明図に示すように、本発明の一実
施例に係る壁の断熱工法は、地下室潜函工法に用いら
れ、地下室外周の壁躯体1を構成するケーソンの断熱工
法に適用される。
【0038】この壁躯体1は、地下室建設用地に予め形
成されたピットP内に、捨て型としての下枠2を組立
て、この下枠2上に捨て型としての内面型枠3を立上げ
た後、内面型枠3に壁鉄筋4の内側鉄筋41を組付けて
から、前記下枠2上に捨て型としての外面型枠5を立上
げ、更にこの後、外面型枠5に壁鉄筋4の外側鉄筋42
を組付け、最後に内外両面型枠3、5の間に壁コンクリ
ート6を打設し、硬化させることにより完成される。
【0039】図2の斜視図に示すように、この壁躯体1
は平面視において中空の長方形に形成され、内面型枠3
は、壁躯体1の壁面が直角に交差する隅部に立設される
隅柱7と、前記長方形の各辺の両端に対偶する隅柱7の
間で前記下枠2上に面一状に並べて立上げられる複数枚
の型枠パネル8とを備える。
【0040】図3の平面図に示すように、隅柱7とこれ
に隣接する型枠パネル8は隅用連結部材9を介して、
又、互いに隣接する型枠パネル8どうしは中間用連結部
材10を介して互いに連結される。
【0041】図4の背面図及び図5の横断平面図に示す
ように、前記型枠パネル8は、本発明の一実施例に係る
壁用捨て型枠パネルを適用したものであり、立板状の堰
板81と、この堰板81の型面82の幅方向の両端縁か
ら型内方向に突出させたL字形断面を有する縁補強部材
83と、前記堰板81の幅方向の中間部から型内方向に
突出させた溝型鋼からなる中間補強部材84と、両縁補
強部材83、83及び中間補強部材84の型内側面を連
結する上中下3段の連結桟85と、各縁補強部材83と
中間補強部材84との中間で連結桟85と堰板81とを
連結する立板状の連結板86と、この連結板86の上下
両端部に連設された断熱材押さえ87とを備える。な
お、この型枠パネル8の上下両端縁には型内側に突出す
る縁補強部材88が設けられている。
【0042】このバネル部材8には、厚板状の発泡スチ
ロールからなる断熱材11が、前記堰板81と、縁補強
部材83又は中間補強部材84と、連結板86との間に
挿入され、前記断熱材押さえ87を折り曲げて、前記断
熱材11をこの断熱材押さえ87と型面82との間に仮
止め状に保持させ、或いは、前記断熱材押さえ87を前
記断熱材11に食い込む程度に大きく折り曲げて、前記
断熱材11をこの断熱材押さえ87と型面82との間に
固定する。
【0043】このように、予め捨て型としての型枠パネ
ル8の型面82に断熱材11を保持させてから、前記下
枠2の上にこの内面型枠3の型枠パネル8を立上げる
と、同時に内面型枠3の型枠パネル8の型面82に接し
て断熱材11が配置され、施工現場では断熱材11を配
置するための手間や時間が型枠パネル8を設置するため
の手間や時間に吸収されて不要になり、施工現場におけ
る作業性を著しく高めることができる。
【0044】前記外面型枠5は、前記内面型枠3から所
定の間隔を置いて配置される型枠パネル8と、隅部を横
外側から覆うコーナーカバー12とを備え、この型枠パ
ネル8は内面型枠3の型枠パネル8と同じ型枠パネル8
を表裏反対にして用いている。
【0045】従って、この外面型枠5の型枠パネル8を
下枠2上に立上げると、同時に外面型枠5の型枠パネル
8の型面82に接して断熱材11が配置され、施工現場
では断熱材11を配置するための手間や時間が型枠パネ
ル8を設置するための手間や時間に吸収されて不要にな
り、施工現場における作業性を著しく高めることができ
る。
【0046】このように、内外両面型枠3、5の型枠パ
ネル8に予め断熱材11を保持させて下枠2上に立設
し、又、上述のようにして、内外両面型枠3、5間に鉄
筋4を配筋した後、コンクリートミルクを内外両面型枠
3、5間に打設し、硬化させることにより、本発明の一
実施例に係る断熱壁、即ち、壁躯体1の両面に配置され
た捨て型としての型枠パネル8と、この型枠パネル8を
施工現場に設置する前に、この型枠パネル8の型面82
に保持させた断熱材11とを備える断熱壁を得る事がで
きるのである。
【0047】なお、前記コーナーカバー12の型面に
も、予め、例えば接着により断熱材11を保持させてお
くことが可能である。
【0048】又、図示はしないが、この壁躯体1が形成
された後、この壁躯体1を接地させてから壁躯体1の下
方の地盤が壁躯体1の内側及びこれに連続して外周近く
まで掘削されると、壁躯体1の自重により、下枠2の下
縁部に形成した掘削刃13(図1に示す。)がその下側
に地面に食い込んで、掘削穴の周縁部を掘削しながら、
壁躯体1が沈下する。
【0049】そして、壁躯体1が所定の設置深さまで沈
下すると、掘削穴の底面を均し、基礎底盤を形成した
後、地下室基礎鉄筋が配筋され、この配筋が終わると地
下室基礎コンクリートが打設され、この地下室基礎コン
クリートが硬化することにより地下室基礎が完成され
る。
【0050】この後、内外両面型枠3、5に地上建物の
基礎型枠を継ぎ足し、必要に応じて基礎型枠内に鉄筋を
配筋してから、基礎型枠内にコンクリートを打設して前
記壁躯体1の壁コンクリート6に打ち継ぎ、硬化させる
ことにより、地下室上の地上建物の基礎の一部分が形成
される。
【0051】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明方法は、
鉄筋コンクリート造の壁躯体を形成するために壁厚方向
に所定の間隔を置いて立設される対を成す型枠パネルの
一方又は両方を捨て型とし、この捨て型とする型枠パネ
ルを施工現場に設置する前に、この捨て型とする型枠パ
ネルの型面に断熱材を保持させるので、施工現場で捨て
型とする型枠パネルを設置すると同時に型枠パネルの型
面に接して断熱材が配置され、施工現場では断熱材を配
置するための手間や時間が型枠パネルを設置するための
手間や時間に吸収されて不要になるという作用が得ら
れ、その結果、施工現場における作業性を著しく高め
て、工期の短縮と工費の削減を図ることができるなどの
効果を得ることができる。
【0052】又、本発明に係る断熱壁は、壁躯体の片面
又は両面に配置された捨て型としての型枠パネルと、こ
の型枠パネルを施工現場に設置する前に、この型枠パネ
ルの型面に保持させた断熱材とを備えるので、施工現場
でこの捨て型としての型枠パネルを設置すると同時に型
枠パネルの型面に接して断熱材が配置され、施工現場で
は断熱材を配置するための手間や時間が型枠パネルを設
置するための手間や時間に吸収されて不要になるという
作用が得られ、その結果、施工現場における作業性を著
しく高めて、工期の短縮と工費の削減を図ることができ
るなどの効果を得ることができる。
【0053】更に、本発明に係る壁用捨て型枠パネル
は、該型枠パネルの型面に断熱材を保持する保持手段を
備えるので、前記保持手段により断熱材を型枠パネルの
型面に保持した後、施工現場にこの型枠パネルを設置す
ると、同時に型枠パネルの型面に接する型枠内の位置に
断熱材が配置され、施工現場では断熱材を配置するため
の手間や時間が型枠パネルを設置するための手間や時間
に吸収されて不要になるという作用が得られ、その結
果、施工現場における作業性を著しく高めて、工期の短
縮と工費の削減を図ることができるなどの効果を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法の一実施例の要領を説明す
る説明図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例に係る断熱壁の斜視
図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例に係る断熱壁の要部
の平面図である。
【図4】図4は、本発明の一実施例に係る壁用捨て型枠
パネルの背面図である。
【図5】図5は、本発明の一実施例に係る壁用捨て型枠
パネルの横断平面図である。
【符号の説明】
1 壁躯体 2 下枠 8 型枠パネル 11 断熱材 81 堰板 82 型面 83 縁補強部材 84 中間補強部材 85 連結桟 86 連結板 87 断熱材押さえ

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋コンクリート造の壁躯体を形成する
    ために壁厚方向に所定の間隔を置いて立設される対を成
    す型枠パネルの一方又は両方を捨て型とし、この捨て型
    とする型枠パネルを施工現場に設置する前に、この捨て
    型とする型枠パネルの型面に断熱材を保持させることを
    特徴とする壁の断熱工法。
  2. 【請求項2】 前記壁躯体が地下室潜函工法に用いるケ
    ーソンを構成する請求項1に記載の壁の断熱工法。
  3. 【請求項3】 前記対を成す型枠パネルが捨て型として
    の下枠に組付けられる請求項1又は2に記載の壁の断熱
    工法。
  4. 【請求項4】 前記対を成す型枠パネルの両方が捨て型
    とされる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の壁の
    断熱工法。
  5. 【請求項5】 前記捨て型とする型枠パネルを施工現場
    に設置する前に、前記断熱材を該型枠パネルの型面に固
    定させる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の壁の
    断熱工法。
  6. 【請求項6】 前記捨て型とする型枠パネルを施工現場
    に設置する前に、前記断熱材を該型枠パネルにその堰板
    の型面に沿って仮止め状に保持させる請求項1ないし4
    のいずれか1項に記載の壁の断熱工法。
  7. 【請求項7】 予め、前記捨て型とする型枠パネルの型
    面に断熱材の厚さよりも高く型内側に突出する断熱材押
    さえを設け、型面に沿って断熱材を配置した後、断熱材
    の型内側の表面にこの断熱材押さえを折り曲げることに
    より、断熱材を前記堰板の型面と断熱材押さえとの間に
    仮止め状に保持させる請求項6に記載の壁の断熱工法。
  8. 【請求項8】 立板状の堰板と、堰板の型面の幅方向の
    両端縁から型内方向に突出させた縁補強部材と、堰板の
    幅方向の中間部から型内方向に突出させた中間補強部材
    と、両縁補強部材及び中間補強部材の型内側面を連結す
    る連結桟と、各縁補強部材と中間補強部材との中間で連
    結桟と堰板とを連結する立板状の連結板と、この連結板
    に連設された断熱材押さえとを備える型枠パネルを前記
    捨て型とする型枠パネルとして用い、前記堰板と、縁補
    強部材又は中間補強部材と、連結桟と、連結板との間に
    断熱材を挿入した後、前記断熱材押さえを折り曲げて、
    前記断熱材をこの断熱材押さえと型面との間に仮止め状
    に保持させる請求項6又は7に記載の壁の断熱工法。
  9. 【請求項9】 厚板状に形成された発泡スチロールから
    なる断熱材を用いる請求項1ないし8のいずれか1項に
    記載の壁の断熱工法。
  10. 【請求項10】 壁躯体の片面又は両面に配置された捨
    て型としての型枠パネルと、この型枠パネルを施工現場
    に設置する前に、この型枠パネルの型面に保持させた断
    熱材とを備えることを特徴とする断熱壁。
  11. 【請求項11】 前記壁躯体が地下室潜函工法に用いる
    ケーソンを構成する請求項10に記載の断熱壁。
  12. 【請求項12】 捨て型としての下枠を備え、この下枠
    に前記捨て型としての型枠パネルが組付けられた請求項
    10又は11に記載の断熱壁。
  13. 【請求項13】 前記壁躯体の両面に捨て型としての型
    枠パネルを備える請求項10ないし12のいずれか1項
    に記載の断熱壁。
  14. 【請求項14】 前記型枠パネルの型面に前記断熱材を
    固定する固定手段を備える請求項10ないし13のいず
    れか1項に記載の断熱壁。
  15. 【請求項15】 前記型枠パネルの型面に前記断熱材を
    仮止め状に保持させる仮止め手段を備える請求項10な
    いし13のいずれか1項に記載の断熱壁。
  16. 【請求項16】 前記仮止め手段が、前記型枠パネルの
    型面に沿って配置される断熱材の厚さよりも高く該型面
    から型内方向に突出し、該断熱材の型内側の表面に折り
    曲げて、前記堰板との間に該断熱材を仮止め状に保持す
    る断熱材押さえを備える請求項15に記載の断熱壁。
  17. 【請求項17】 前記型枠パネルが立板状の堰板と、堰
    板の型面の幅方向の両端縁から型内方向に突出させた縁
    補強部材と、堰板の幅方向の中間部から型内方向に突出
    させた中間補強部材と、両縁補強部材及び中間補強部材
    の型内側面を連結する連結桟と、各縁補強部材と中間補
    強部材との中間で連結桟と堰板とを連結する立板状の連
    結板と、この連結板に連設された前記断熱材押さえとを
    備える請求項16に記載の断熱壁。
  18. 【請求項18】 前記断熱材が板状に形成された発泡ス
    チロールからなる請求項10ないし17のいずれか1項
    に記載の断熱壁。
  19. 【請求項19】 鉄筋コンクリート造の壁躯体の片面又
    は両面に捨て型として配置される壁用捨て型枠パネルに
    おいて、該型枠パネルの型面に断熱材を保持する保持手
    段を備えることを特徴とする壁用捨て型枠パネル。
  20. 【請求項20】 前記保持手段が、前記型面に断熱材を
    固定する固定手段からなる請求項19に記載の壁用捨て
    型枠パネル。
  21. 【請求項21】 前記保持手段が、前記型面に断熱材を
    仮止め状に保持させる仮止め手段からなる請求項19に
    記載の壁用捨て型枠パネル。
  22. 【請求項22】 前記仮止め手段が前記型枠パネルの型
    面に沿って配置される断熱材の厚さよりも高く該型面か
    ら型内方向に突出し、該断熱材の型内側の表面に折り曲
    げて、前記堰板との間に該断熱材を仮止め状に保持する
    断熱材押さえを備える請求項19に記載の壁用捨て型枠
    パネル。
  23. 【請求項23】 立板状の堰板と、堰板の型面の幅方向
    の両端縁から型内方向に突出させた縁補強部材と、堰板
    の幅方向の中間部から型内方向に突出させた中間補強部
    材と、両縁補強部材及び中間補強部材の型内側面を連結
    する連結桟と、各縁補強部材と中間補強部材との中間で
    連結桟と堰板とを連結する立板状の連結板と、この連結
    板に連設された前記断熱材押さえとを備える請求項22
    に記載の壁用捨て型枠パネル。
  24. 【請求項24】 前記型面に保持された断熱材を備える
    請求項19ないし23のいずれか1項に記載の壁用捨て
    型枠パネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009084918A (ja) * 2007-10-01 2009-04-23 Hiroshi Saito 地下構造物の施工方法及びこの施工方法により得られた地下構造物

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